説明

プラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置

【課題】本発明は、時代が要請する、高品質性、堅牢性、コストの低減化等を備えた車両用昇降装置におけるプラットホームの自動折り畳み装置を提供しようとするものである。
【解決手段】 車両に設置したベースに軸支されて動力源により起伏する四節リンク機構と、該四節リンク機構のサイドフレームの下端部に支架されて起伏自在であると共に定姿勢に保持されて昇降するプラットホームを備える車両用昇降装置において、前記プラットホームは、前端部がサイドフレームの下端部に起伏自在に枢支され後方へ水平に突出するメインプラットホームと、そのメインプラットホームの先端部に起伏自在に軸支され前方へ水平に突出するサブプラットホームとから設けられ、該メインプラットホームとサブプラットホームは、その格納時、互いに対面する前記四節リンク機構のロアリンクとサイドフレームの相対移動力により作動するメインプラットホームとサブプラットホームに配備された連繋りンクにより自動的に二つ折に折り畳まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両用昇降装置において、高品質性、堅牢性、コストの低減化が特に要請されている。
【0003】
特許文献1には、プラットホーム4をメインプラットホーム4aに対して伸縮移動するサブプラットホーム4bとから構成すると共にサブプラットホーム4bをメインプラットホーム4aに対してプラットホーム4の全長巾に移動するように付勢して設け、プラットホーム4の格納起立時にメインプラットホーム4aの基端部4a1とサイドフレーム3の下端部3bとに発生する相対回動を利用してサブプラットホーム4bをメインプラットホーム4aに対して前記拡張付勢力に抗して縮小側へ牽引移動し、格納起立時にプラットホーム4を自動的に縮小する車両用昇降装置が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開平2010−83413号公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1は、前述のようにメインプラットホーム4aに対してサブプラットホーム4bのスライド機構及び付勢機構が構成されるものであるから機構が複雑となり、その複雑な機構に基づいて相応のコストが見込まれるものであった。
【0006】
本発明は、係るスライド機構及び付勢機構をなくし、時代が要請する、高品質性、堅牢性、コストの低減化を具備するプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
車両に設置したベースに軸支されて動力源により起伏する四節リンク機構と、該四節リンク機構のサイドフレームの下端部に支袈されて起立自在であると共に定姿勢に保持されて昇降するプラットホームを備える車両用昇降装置において、前記プラットホームは、メインプラットホームとサブプラットホームとから設けられ、前記メインプラットホームは、前端部を連結部として必要な長さをサイドフレームから前方に繰り出した位置にサイドフレームの下端部の枢軸に回転自在に枢支され、先端部がスライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記サイドフレームの上端部側の支軸に軸着される上部支えリンク部と、先端部が前記スライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記メインプラットホームの前端部に支軸により軸着連結される下部支えリンク部から設けられるV形立ち上げリンクにより前記メインプラットホームが前記四節リンク機構のロアアームとサイドフレームに連繋され、前記サブプラットホームは、後端部が前記メインプラットホームの前端部に支軸に軸着されて全体が回動自在に支架されると共に上端部が前記サイドフレームに支軸により回動自在に軸着連結されるサブプラットホームリンクの下端部が後端部より前方側に配備した支軸に軸着連結され、前記メインプラットホームの枢軸を中心する前記メインプラットホームの起伏作動による支軸の移動とサブプラットホームリンクにより規制されて全体が起伏自在に支袈されてなるプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置にある。
【0008】
前記スライダはV形立ち上げリンクの先端部を軸支する支軸に、その軸回りに所要角回動自在に支承され、また底面には前方側に向けて首部を備えたガイドピンが突設され、該ガイドピンはスライダが対面する前記四節リンク機構のロアリンクの背面に接面時に、該ロアリンクの背面に開孔する連繋孔に嵌装されてガイドされると共にガイドピンの首部が連繋孔の係合孔部に係合してなるものとしてもよいものである。
【0009】
前記メインプラットホームの後端部には、後端部フラッパが、その基端部が支軸により起伏自在に軸支され、該後端部フラッパの前方側にその中間部がメインプラットホームの外側面に支軸により回動自在にフラッパカムが軸支され、該フラッパカムは、その支軸より後方側には前記後端部フラッパの基端部に開孔設された連繋孔に係合する係合支軸が配備され、前記フラッパカムが軸支される支軸より前方側と後方側であって前記係合支軸より前後に離隔する接地用第1ローラと接地用第2ローラが回転自在に配備されている接地可動機構によってプラットホームが道路面等に接地時には自動的に伏倒し、昇降中は自動的に起立しかつその状態にロックする後端部フラッパが配備されてなるものとしてもよいものである。
【0010】
前記サブプラットホームの前端部には、前端部フラッパが、その基端部が支軸により回動自在に軸支され、該前端部フラッパには、支軸より前方側に取付軸が配備され、該取付軸にワイヤロープの一端部が接続され、該ワイヤロープは他端部側に牽引されて前端部フラッパが起伏自在に配備されてなるものとしてもよいものである。
【0011】
前記サイドフレームの下端部に前記メインプラットホームを枢支する枢軸の外端が突出されて係合軸部が設けられ、該係合軸部と連接時に基端部を中心に上方回動させる誘導弧状縁と前記係合軸部と係合する下向きの係合溝が先端部に備えられ、基端部が前記ブラケットの外側面に回転自在に前記ロアリンクの基端部を軸支する基軸に軸支される掛け金が配備され、格納時に掛け金が枢軸の係合軸部に係合してロックしてなるものとしてもよいものである。
【発明の効果】
【0012】
車両用昇降装置の昇降用動力を用いてプラットホームをメインプラットとサブプラットホームの自動二枚折りと格納が可能とする構造にした。また、サブプラットホームを折り畳むことにより限られた開口高さでのプラットホームの可及的拡大が可能となった。
【0013】
本発明のプラットホームの自動折り畳み装置を備える車両用昇降装置は、高品質性、堅牢性、コストの低減化を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置がプラットホームを水平に展開し車両の開口部床面に接続した状態を示す全体側面図である。
【図2】同じく、プラットホームを水平に展開し車両の開口部床面より降下させた状態を示す全体平面図である。
【図3】同じく、プラットホームを水平に展開し車両の開口部床面より降下させ、道路面等に接地した状態を示す全体平面図である。
【図4】同じく、図1の状態からプラットホームを起立し、車両内に格納移動する状態を示す側面図である。
【図5】図4のA−A線より見たロアリンク単体の背面図である。
【図6】プラットホームを二つ折して格納を完了した状態を示す側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
車両に設置したベースに軸支されて動力源により起伏する四節リンク機構と、該四節リンク機構のサイドフレームの下端部に支袈されて起立自在であると共に定姿勢に保持されて昇降するプラットホームを備える車両用昇降装置において、前記プラットホームは、メインプラットホームとサブプラットホームとから設けられ、前記メインプラットホームは、前端部を、その全長の1/5程度の長さをサイドフレームから前方に繰り出した位置にサイドフレームの下端部の枢軸に回転自在に枢支され、先端部がスライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記サイドフレームの上端部側の支軸に軸着される上部支えリンク部と、先端部が前記スライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記メインプラットホームの前端部に支軸により軸着連結される下部支えリンク部から設けられるV形立ち上げリンクにより前記メインプラットホームは前記四節リンク機構のロアアームとサイドフレームに連繋され、前記サブプラットホームは、後端部が前記メインプラットホームの前端部に支軸に軸着されて全体が回動自在に支架されると共に上端部が前記サイドフレームに支軸により回動自在に軸着連結されるサブプラットホームリンクの下端部が後端部より前方側に配備した支軸に軸着連結され、前記メインプラットホームの枢軸を中心する前記メインプラットホームの起伏作動による支軸の移動とサブプラットホームリンクにより規制されて全体が起伏自在に支袈されてなるプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。
【実施例】
【0016】
本発明のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置を実施の一例として示す図面により説明すると、本発明のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置1は、左右に配備される四節リンク機構2と、該左右の四節リンク機構2のサイドフレーム3に起伏自在に枢支されて支袈されるプラットホーム4から構成される。
【0017】
前記左右の四節リンク機構2は、車両5の開口部床面5aに取り付けられるベース板6に起立するブラケット7の前部7aと後部7bに、アッパーリンク8とロアリンク9とが、夫々の基端部8a、9aが車両5の開口部床面5aから上下、かつ前後に離隔して基軸10aと基軸11aをもって回動自在に軸支され、各軸支点から同一距離の夫々の上端部8b、9bであって、前記基端部8a、9aの上下と前後の離隔と同一又はほぼ同一の間隔で離隔してサイドフレーム3の上端部3aに上軸10bと上軸11bをもって回動自在に軸支され、前記ロアリンク9の基端部9aを後部7bに軸支する基軸11aと前記アッパーリンク8の上端部8b寄りの支軸12とに油圧シリンダ13が差し渡されて配備される。該油圧シリンダ13は油圧ポンプを備えたオイル給排装置(図示しない。)に接続されて作動する。
【0018】
前記プラットホーム4は、メインプラットホーム4aとサブプラットホーム4bとから設けられ、前記メインプラットホーム4aは、前端部4a1を、その全長の1/5程度をサイドフレーム3から前方に繰り出した位置においてサイドフレーム3の下端部3bに枢軸14に回転自在に枢支される。
【0019】
先端部15a1がスライダ16の支軸17に軸着連結され、基端部15a2がサイドフレーム3の上端部3a側の支軸18に軸着される上部支えリンク部15aと、先端部15b1が前記スライダ16の支軸17に軸着連結され、基端部15b2が前記メインプラットホーム4aの前端部4a1に支軸19により軸着連結される下部支えリンク部15bから設けられるV形立ち上げリンク15により前記メインプラットホーム4aは前記四節リンク機構のロアアーム9とサイドフレーム3に連繋される。
【0020】
前記サブプラットホーム4bは、後端部4b2が前記メインプラットホーム4aの前端部4a1に支軸19に軸着されて全体が回動自在に支架されると共に上端20aが前記サイドフレーム3に支軸21により回動自在に軸着連結されるサブプラットホームリンク20の下端20bが後端部4b2より前方側に配備した支軸22に軸着連結され、メインプラットホーム4aの枢軸14を中心する前記メインプラットホーム4aの起伏作動による支軸19の移動とサブプラットホームリンク20により規制されて全体が起伏自在に支袈される。
【0021】
前記スライダ16は支軸17を中心に軸回りに所要角回動自在に支承され、また底面には前方側に向けて首部23aを備えたガイドピン23が突設され、かつ該ガイドピン23の上下に離隔してスライド用のシートメタル24、24が装着される。
【0022】
前記メインプラットホーム4aの後端部4a2には基端部4c1が支軸25により軸支され、接地可動機構26によってプラットホーム4が道路面等に接地時には自動的に伏倒し、昇降中は自動的に起立しかつその状態にロックする後端部フラッパ4cが配備される。
【0023】
前記接地可動機構26は、後端部フラッパ4cの前方側にその中間部がメインプラットホーム4aの外側面に支軸27に回動自在に軸支されるフラッパカム26aから設けられ、該フラッパカム26aは、その支軸27より後方側には前記後端部フラッパ4cの基端部4c1に開口設された連繋孔28に係合する支軸29が配備され、また、その支軸27より前方側と後方側であって前記支軸29より前後に離隔する接地用第1ローラ30aと接地用第2ローラ30bが回転自在に配備されている。
【0024】
前記サブプラットホーム4bの前端部4b1には、前端部フラッパ4dが、その基端部4d2が支軸31により回動自在に軸支され、該前端部フラッパ4dには、支軸31より前方側に取付軸32が配備され、該取付軸32にワイヤロープ33の一端部33aが接続され、該ワイヤロープ33は他端33b側に牽引されて前端部フラッパ4dは起伏自在に設けられる。
【0025】
前記ワイヤロープ33の他端33b側は、前記サイドフレーム3の下端部3bと上端部3aに軸支される第1シーブ34と第2シーブ35に案内されてサイドフレーム3の上端部3aに導かれて配備される。
【0026】
前記サイドフレーム3の上端部3aに前記ロアリンク9の上端部9bを軸支する上軸11bの回りにロアリンク9と一体のカム36が配備される。
【0027】
前記サイドフレーム3の上端部3aに設けた支軸37に連杆38が、その中間部を軸支して回動自在に配備され、その一端部にローラ39が支軸40をもって軸支され、反対の他端部に牽引用シーブ41が軸支され、この牽引シーブ41に前記ワイヤロープ33の他端33bがガイドされ、該他端33bの終端が前記サイドフレーム3の上端部3aに設けた取付軸42に調整具43を介して接続される。
【0028】
前記スライダ16のガイドピン23に対面するロアリンク9の背面に、ガイドピン23が出没自在に嵌挿可能な広巾の嵌挿開孔部44aとその下方側に連通してガイドピン23の首部に係合可能な狭巾の係合孔部44bからなる連繋孔44が配備される。
【0029】
前記枢軸14の外端が突出されて係合軸部46が設けられ、先端部47bが前記係合軸部46と連接時に基端部47aを中心に上方回動させる誘導弧状縁47b1と前記係合軸部46と係合する下向きの係合溝48が備えられ、基端部47aが前記ブラケット7の外側面に回転自在に前記基軸11aに軸支される掛け金47が配備される。該掛け金47は、基端部47aに牽引スプリング49が連繋して先端部47bが下方へ回動するように付勢され、ストッパ(図示しない)に衝突して図1に示す定位置に停止するように設けられている。基端部47aには前記牽引スプリング49と反対方向に牽引する電磁牽引器50が対設される。
【0030】
本発明の実施例のプラットホームの自動折り畳み装置が備えた車両用昇降装置1は、前述のように構成されるから、図1に示す状態の車両用昇降装置1を格納上昇時、油圧シリンダ13の動力によりアッパーアーム8、ロアリンク9の平行リンク運動でV形立ち上げリンク15とサブプラットホームリンク20にジョイントされたスライダ16がロアリンク9と接触し、スライダ16に溶接されたガイドピン23がロアリンク9の連繋孔44に係合しA方向にスライドする。
【0031】
スライダ16がA方向にスライドすることでV形立ち上げリンク15の下部支えリンク部15bはCの方向に移動し枢軸14を中心とする回転力Dを回転軸19に伝達しメインプラットホーム4aをD方向へ回転する。メインプラットホーム4aがD方向へ回転するが回転軸19は下部支えリンク部15bによりサイドフレーム3とのビッチを固定されているため、サブプラットホーム4bは回転軸19を中心にE方向へ回転し、格納と同時にメインプラットホーム4aとサブプラットホーム4bが二つ折に折り畳まれる構造となっている。
【0032】
図1に示す状態の自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置1において、アッパーリンク8とロアリンク9にはサイドフレーム3、プラットホーム4等の自重及びを荷重が掛るから油圧シリンダ13を開放すればオイルを外方へ押し出してアッパーリンク8とロアリンク9は基軸10aと11aを中心に回動し、ロアリンク9とサイドフレーム3の連結角が拡大してロアリンク9からスライダ16が離れ、ガイドピン23が連繋孔44より抜け、ロアリンク9とV字形立上げリンク15と連繋がなくなる。メインプラットホーム4aの自重及び荷加重により枢軸14を中心とする回転力Daが掛っており逆回転しないため、昇降時にサブプラットホーム4bが立ち上がることなく昇降作動を行う。なお、図示しないが、メインプラットホーム4aとサイドフレーム3の間にはストッパを設け、水平より下方に回転しないように構成している。
【0033】
前記メインプラットホーム4aの後端部4a2に配備される後端部フラッパ4cは昇降中において接地可動機構26の接地用第1ローラ30aが空中にあるときは、後端部フラッパ4cを起立状態に回動させると共にその状態にロックし、メインプラットホーム4aの後端部4aからの転落を防止し、メインプラットホーム4aが道路面等に接面するときは接地用第1ローラ30aが先に接面してフラッパカム26aを回動して後端部フラッパ4cを伏倒し、接地用第1ローラ30aと接地用第2ローラ30bとメインプラットホーム4aの後端部4a2側を支え、後端部フラッパ4cの後端部4c2からプラットホーム4への乗降を容易に行えるようにしている。
【0034】
メインプラットホーム4aの前端部4a1にサブプラットホーム4bの後端部4b2が支軸19に軸着されて全体が回動自在に支架されると共に上端20aが前記サイドフレーム3に支軸21により回動自在に軸着連結されるサブプラットホームリンク20の下端20bが後端部4b2より前方側に配備した支軸22に軸着連結され、メインプラットホーム4aの枢軸14を中心する前記メインプラットホーム4aの起伏作動による支軸19の移動とサブプラットホームリンク20により規制されて全体が起伏自在に支袈されるから、昇降時にメインプラットホーム4aの前方側にメインプラットホーム4aを拡張するサブプラットホームリンク20が配備され、十分な広さと強度を備えるプラットホーム4を確保することができ、かつ、格納・繰出機構の単純化と繰出作動と格納作動の円滑を図ることができる。
【0035】
前記サブプラットホーム4bの前端部4b1には、前端部フラッパ4dが配備され、該前端部フラッパ4dは、ワイヤロープを連結してその牽引力により起伏自在に構成されると共にその牽引力の動力源として、ロアリンク9と一体のカム36とサイドフレーム3の上端部3aに軸支される連杆38のローラ39を連接連繋してロアリンク9とサイドフレーム3の相対移動を用いるものであるから、既存の動力源を利用して低コスト化を図ると共に、車両の開口部床面にプラットホーム4が連接するときに機構的確実さで前端部フラッパ4dを伏倒させることができるものである。
【0036】
前記四節リンク機構2、サイドフレーム3、プラットホーム4のメインプラットホーム4aとサブプラットホーム4bが二つ折に折り畳まれると共にサイドフレーム3にメインプラットホーム4aを枢支する枢軸14の外端に設けられた係合軸部46が前記ブラケット7の外側面に配備された掛け金47の係合溝48に自動的に係合されてコンパクトな格納状態にロックされ、走行振動等による搖動、転倒を起こすことがない。しかも、ロックの開放は電磁牽引器50のスイッチ操作により行え、後端部フラッパ4c及び前端部フラッパ4dを含めた車両昇降装置全体の繰り出しと格納の自動化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は車両用昇降装置の昇降用動力を用いてプラットホームのメインプラットホームとサブプラットホームの自動二枚折りと格納が可能とする画期的簡単構造の提供とサブプラットホームをメインプラットホーム前端に軸着連結し、該サブプラットホームを折り畳むことにより限られた開口高さでのプラットホームの拡大が可能となった。
【0038】
本発明のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置は前述のようになるから高品質性、堅牢性、コストの低減化を備えるものである。
【符号の説明】
【0039】
1 プラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置
2 四節リンク機構
3 サイドフレーム
3a 上端部
3b 下端部
4 プラットホーム
4a メインプラットホーム
4a1 前端部
4a2 後端部
4b サブプラットホーム
4b1 前端部
4b2 後端部
4c 後端部フラッパ
4c1 基端部
4c2 後端部
4d 前端部フラッパ
4d1 前端部
4d2 基端部
5 車両
5a 開口部床面
6 ベース板
7 ブラケット
7a 前部
7b 後部
8 アッパーリンク
8a 基端部
8b 上端部
9 ロアリンク
9a 基端部
9b 上端部
10a 基軸
10b 上軸
11a 基軸
11b 上軸
12 支軸
13 油圧シリンダ
14 枢軸
15 V形立ち上げリンク
15a 上部支えリンク部
15a1 先端部
15a2 基端部
15b 下部支えリンク部
15b1 先端部
15b2 基端部
16 スライダ
17 支軸
18 支軸
19 支軸
20 サブプラットホームリンク
20a 上端部
20b 下端部
21 支軸
22 支軸
23 ガイドピン
23a 首部
24 シートメタル
25 支軸
26 接地可動機構
26a フラッパカム
27 支軸
28 連繋孔
29 支軸
30a 接地用第1ローラ
30b 接地用第2ローラ
31 支軸
32 取付軸
33 ワイヤロープ
33a 一端部
33b 他端部
34 第1シーブ
35 第2シーブ
36 カム
37 支軸
38 連杆
39 ローラ
40 支軸
41 牽引用シーブ
42 取付軸
43 調整具
44 連繋孔
44a 嵌挿開孔部
44b 係合孔部
45 道路面
46 係合軸部
47 掛け金
47a 基端部
47b 先端部
47b1 誘導弧状縁
48 係合溝
49 牽引スプリング
50 電磁牽引器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置したベースに軸支されて動力源により起伏する四節リンク機構と、該四節リンク機構のサイドフレームの下端部に支袈されて起伏自在であると共に定姿勢に保持されて昇降するプラットホームを備える車両用昇降装置において、前記プラットホームは、メインプラットホームとサブプラットホームとから設けられ、前記メインプラットホームは、前端部を連結部として必要な長さをサイドフレームから前方に繰り出した位置にサイドフレームの下端部の枢軸に回転自在に枢支され、先端部がスライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記サイドフレームの上端部側の支軸に軸着される上部支えリンク部と、先端部が前記スライダの支軸に軸着連結され、基端部が前記メインプラットホームの前端部に支軸により軸着連結される下部支えリンク部から設けられるV形立ち上げリンクにより前記メインプラットホームが前記四節リンク機構のロアアームとサイドフレームに連繋され、前記サブプラットホームは、後端部が前記メインプラットホームの前端部の支軸に軸着されて全体が回動自在に支架されると共に上端部が前記サイドフレームの支軸により回動自在に軸着連結されるサブプラットホームリンクの下端部がサイドフレームの後端部より前方側に配備した支軸に軸着連結され、前記メインプラットホームの枢軸を中心する前記メインプラットホームの起伏作動による支軸の移動とサブプラットホームリンクにより規制されて全体が起伏自在に支袈されてなるプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。
【請求項2】
前記スライダはV形立ち上げリンクの先端部を軸支する支軸に、その軸回りに所要角回動自在に支承され、また底面には前方側に向けて首部を備えたガイドピンが突設され、該ガイドピンはスライダが対面する前記四節リンク機構のロアリンクの背面に接面時に、該ロアリンクの背面に開孔する連繋孔に嵌装されてガイドされると共にガイドピンの首部が連繋孔の係合孔部に係合してなる請求項1のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。
【請求項3】
前記メインプラットホームの後端部には、後端部フラッパが、その基端部が支軸により起伏自在に軸支され、該後端部フラッパの前方側にその中間部がメインプラットホームの外側面に支軸に回動自在にフラッパカムが軸支され、該フラッパカムは、その支軸より後方側には前記後端部フラッパの基端部に開孔設された連繋孔に係合する係合支軸が配備され、前記フラッパカムが軸支される支軸より前方側と後方側であって前記係合支軸より前後に離隔する接地用第1ローラと接地用第2ローラが回転自在に配備されている接地可動機構によってプラットホームが道路面等に接地時には自動的に伏倒し、昇降中は自動的に起立しかつその状態にロックする後端部フラッパが配備されてなる請求項1又は請求項2のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。
【請求項4】
前記サブプラットホームの前端部には、前端部フラッパが、その基端部が支軸により回動自在に軸支され、該前端部フラッパには、支軸より前方側に取付軸が配備され、該取付軸にワイヤロープの一端部が接続され、該ワイヤロープは他端部側に牽引されて前端部フラッパが起伏自在に配備されてなる請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか一の請求項のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。
【請求項5】
前記サイドフレームの下端部に前記メインプラットホームを枢支する枢軸の外端が突出されて係合軸部が設けられ、該係合軸部と連接時に基端部を中心に上方回動させる誘導弧状縁と前記係合軸部と係合する下向きの係合溝が先端部に備えられ、基端部が前記ブラケットの外側面に回転自在に前記ロアリンクの基端部を軸支する基軸に軸支される掛け金が配備され、格納時に掛け金が枢軸の係合軸部に係合してロックしてなる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4のいずれか一の請求項のプラットホームの自動折り畳み装置を備えた車両用昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−35365(P2013−35365A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171822(P2011−171822)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(393011692)和光工業株式会社 (23)