説明

プラバスタチンラクトン及びエピプラバスタチンを実質的に含まないプラバスタチンナトリウムの製造方法

【課題】プラバスタチンを精製するための新規な方法の提供。
【解決手段】アンモニウム塩を用いる塩析による、プラバスタチン又はその医薬として許容される塩の単離及び精製方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタチン及び更に詳細にはプラバスタチンナトリウム、並びに培養液からのコンパクチンの酵素的ヒドロキシル化産物としてそれを単離するための方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
スタチン系薬は、心血管疾患の危険性がある患者の血流中のLDLレベルを低下させるのに利用可能な、現在最も治療的に有効な薬物である。この薬物のクラスは、特にコンパクチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン及びアトルバスタチンを含む。
【0003】
プラバスタチンは、化合物[1S-[1α(β**)2α,6α、8β(R*),8aα]]-1,2,6,7,8,8a-ヘキサヒドロ-β,δ,6-トリヒドロキシ-2-メチル-8-(2-メチル-1-オキソブトキシ)-1-ナフタレン−ヘプタン酸(CAS登録番号81093-370)の一般的医薬名である。プラバスタチンの分子構造は、式(Ia)(ここで、R=OH)によって表される。ラクトンの形態は、式(Ib)(原子の順番を示すために標識された原子を有する)によって表される。
【0004】
【化1】

【0005】
プラバスタチン、コンパクチン(式Ia, R=H)、ロバスタチン(式Ia, R=CH3)、シンバスタチン、フルバスタチン及びアトルバスタチンは、それぞれカルボン酸によって終了し、且つカルボン酸に関してβ及びδ位に2つのヒドロキシル基を持つアルキル鎖を有する。δ位にあるカルボン酸基とヒドロキシル基は、式(Ib)に示すようにラクトン化する傾向にある。スタチンの様なラクトン化する化合物は、遊離酸型又はラクトン型で、あるいはその両方の型の平衡混合物として存在することがある。ラクトン化がスタチン系薬の製造が困難であることをもたらすのは、当該化合物の遊離酸及びラクトン型が異なる極性を有するためである。一方の型を生成する方法は、不純物と一緒に他方の型を除去しやすく、これが低収率をもたらす。従って、それらを高収率で単離するためには、ラクトン化する化合物を扱う際に、一般的に非常に慎重に実行されなければならない。
【0006】
現在、プラバスタチンを製造するのに最も経済的に利用可能な方法は、コンパクチンのC-6位の微生物によるヒドロキシル化である。酵素的方法は非常に立体選択的であるが、有意な量のプラバスタチンC-6エピマー(「エピプラバ(epiprava)」)を混入することがある培養液からの単離後に得られるプラバスタチンナトリウムにとって一般的である。C-6位はビス−アリル位であるので、C-6原子はエピマー化しやすい。プラバスタチンの単離の間のpHの慎重な調節及び他の条件が、エピマー化を最小にするために必要とされる。
【0007】
培養液からプラバスタチンを単離する既知の方法のいずれもがそのナトリウム塩としてプラバスタチンを単離するのに不向きであるか、あるいはかなりの量のプラバスタチンラクトン及び/又はエピプラバが混入したプラバスタチンナトリウムを製造する。本発明は、高純度、高収率で、予備的な規模で且つクロマトグラフィーによる精製無しに、培養液からプラバスタチンナトリウムを単離する効率的な方法についての当業界での必要性を満たす。
【発明の概要】
【0008】
本発明の要約
本発明は、プラバスタチンラクトン及び、プラバスタチンのC-6エピマーであるエピプラバ、を実質的に含まないプラバスタチンナトリウムを提供する。本発明は更に、その様な実質的に純粋なプラバスタチンナトリウムを製造するための、工業的な規模で実施され得る方法を提供する。
【0009】
本方法の好ましい態様は、水性培養液から有機溶媒へのプラバスタチンの抽出、塩基性水性溶液へのプラバスタチンの逆抽出及び有機溶媒への再抽出を含み、その結果培養液中のプラバスタチンの初濃度と比較してプラバスタチンに富む有機溶液をもたらす。プラバスタチンは、そのアンモニウム塩としての沈殿及びそれに続く当該アンモニウム塩の再結晶による精製によって豊富となった溶液から得ることができる。再結晶化した塩は、続いてプラバスタチンナトリウム塩を形成するために置き換え(transpose)られ、そして過剰なナトリウムイオンがイオン交換樹脂によって捕捉される。プラバスタチンのナトリウム塩が、続いて再結晶化、凍結乾燥又は他の手段によって溶液から高度に純粋な状態で単離されうる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、プラバスタチンラクトン及びエピプラバを実質的に含まないプラバスタチンナトリウム、並びにプラバスタチンナトリウム塩を高純度で培養液から単離するための方法を提供する。
【0011】
コンパクチンの酵素的ヒドロキシル化
プラバスタチンが単離される酵素的ヒドロキシル化培養液は、コンパクチンの工業的な規模での培養について知られている任意な水性の培養液であってもよく、そのような方法は米国特許第5,942,423号及び第4,346,227号に記載されている。好ましくは、酵素的ヒドロキシル化は、コンパクチン及びデキストロースの栄養混合物を含む、生きているステプトミセス(Steptomyces)の培養液を用いて実施される。
【0012】
培養液が醗酵の完了時に中性又は塩基性である場合、培養液を約1〜6、好ましくは1〜5.5,そして更に好ましくは2〜4ののpHにするために酸がそれに加えられる。使用され得る酸は、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸又は任意な他のプロトン性の酸、好ましくは水中での1 M溶液として1未満のpHを有するものを含む。培養液の酸性化は、培養液中の任意なプラバスタチンカルボン酸塩を遊離酸及び/又はラクトンへと変換する。
【0013】
実質的に純水なプラバスタチンナトリウムの単離
プラバスタチンは、一連の抽出及び逆抽出段階によって、比較的高度に濃縮された有機溶液中での水性培養液から最初に単離される。
【0014】
第一段階において、プラバスタチンが培養液から抽出される。C2−C4アルキルのギ酸塩及びC2−C4カルボン酸のC1−C4アルキルエステルは、水性溶媒液からプラバスタチンの効率的な抽出を行うことができる。アルキル基は直鎖、分枝鎖又は環状であってもよい。好ましいエステルはギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸s−ブチル、ギ酸i−ブチル、ギ酸t−ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸t−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸ブチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸プロピル及びイソ酪酸ブチルを含む。
【0015】
これらの好ましい有機溶媒の中でも、我々は酢酸エチル、酢酸i−ブチル、酢酸プロピル及びギ酸エチルが特によく適していることを発見した。最も好ましい抽出溶媒は酢酸i−ブチルである。他の有機溶媒も当該エステルと交換されてもよい。ハロゲン化ハロカーボン、芳香族化合物、ケトン及びエーテル、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、ブチルメチルケトン、ジエチルエーテル及びメチルt−ブチルエーテルも使用され得る。
【0016】
プラバスタチンは、約8.0〜約9.5のpHの塩基性溶液中に任意に逆抽出される。塩基は、好ましくはNaOH、NH4OH又はKOHであり、最も好ましくはNaOHである。抽出溶媒は、好ましくは、有機層中のプラバスタチンの量が、薄層クロマトグラフィー又は、完全な抽出のために十分な接触が起こったという主観的な判断を含む任意な他の方法、によって決定した場合に実質的に枯渇するまで、塩基性水溶液と接触される。複数回の逆抽出は、至適な回収のために実施され得る。しかしながら、有機層が酢酸i−ブチルである場合、一回の逆抽出で十分である。逆抽出は、有機性の抽出液の量未満の量の水性塩基を用いることによってプラバスタチンを濃縮するために使用され得る。好ましくは、逆抽出は、有機性抽出液の量の1/3未満、更に好ましくは有機性抽出液の1/4未満、最も好ましくは約1/5の量未満の量の塩基性水溶液と接触される。
【0017】
水溶液は、好ましくは酸、好ましくはトリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、酢酸、又はリン酸、更に好ましくは硫酸、を用いて、約1.0〜約6.5、更に好ましくは約2.0〜約3.7のpHに酸性化される。
【0018】
プラバスタチンは、好ましくは、培養液からプラバスタチンを抽出するのに適しているとして既に記載した有機溶媒の1つへ再抽出される。有機溶媒は、必ずしもではないが、培養液からプラバスタチンを抽出するのに使用した、同一の溶媒であってもよい。この再抽出において、プラバスタチンの更なる濃縮は、好ましくは水性抽出液の約50%(v/v)、更に好ましくは約33%(v/v)〜約20%(v/v)、そしてより更に好ましくは約25%(v/v)の量の水性抽出液よりも少ない量の有機溶媒に再抽出することによって達成されうる。プラバスタチンは、最初の有機抽出液から89%の収率で、100 Lの培養液から8 Lの濃縮有機溶液へと濃縮されうる。
【0019】
当業者には、本発明の実施にとっての好ましい態様においてわずかに1回の抽出を記載した高収率の精製プラバスタチンが、複数回の抽出を実施することによって達成されうることが理解される。この好ましい態様は、溶媒の経済性と高い生成物の収率との平衡をもたらす。本明細書ではわずかに一回と記載した、繰り返しの抽出によって収率を更に増強するこの好ましい形態からの逸脱は、必ずしも本発明の精神からは逸脱しない。「塩折」によって濃縮した有機溶液からプラバスタチンを得る手順の前に、濃縮した有機溶液は好ましくは乾燥され、これは常用の乾燥剤、例えばMgSO4、Na2SO4、CaSO4、シリカ、パーライト等を用いることによって行われることがあり、そして任意に活性炭を用いて脱色される。乾燥し、そして/あるいは脱色した濃縮有機溶液は、好ましくは、続いて常用の方法で、例えば濾過又はデカンテーションによって分離される。
【0020】
次の段階において、プラバスタチンは、アンモニア又はアミンを用いて濃縮有機溶液から塩折され得る。アミンは、第1級、第2級又は第4級アミンであってもよい。アミンの窒素とプラバスタチンのカルボキシル基との間でのイオン性の相互作用を防ぐほど妨害されない任意なアルキル又はアミンが使用され得る。当該アミンは、限定しないが、メチル、ジメチル、トリメチル、エチル、ジエチル、トリエチル及び他のC1−C6 第1級、第2級、及び第4級アミンを含み;そして更にモルホリノ、N−メチルモルホリン、イソプロピルシクロヘキシルアミン、ピペリジン等を含む。窒素上の置換の有無又はそれが多数であるか否かに関わらず、アンモニア又はアミンの反応によって形成される塩は、以降アンモニウム塩として言及する。この意味は、アミンの塩及びアンモニアの塩を包含することを意図する。
【0021】
プラバスタチンのアンモニウム塩の沈澱も、アンモニウム塩単独の、又はアンモニア若しくはアミンと組み合わせた添加によって誘導され得る。好ましいアンモニウム塩は以下のアンモニアの塩:NH4Cl、NH4Br、NH4I、(NH4)2SO4、NH4NO3、(NH4)3PO4、(NH4)2S2O4及びNH4OAcであり、最も好ましいものはNH4Clである。アンモニウム塩並びに高沸点の液体及び固体のアミンが、常用の手段によって、好ましくはよく換気された領域で、固体、ニートな液体又は水性若しくは有機性溶媒中の溶液として加えられ得る。気体のアンモニアの添加は、苛性の気体を扱うための特別な設備を必要とする。その様な設備、例えば圧力容器、調節弁、バルブ及びラインは広く入手可能である。特に好ましい態様において、プラバスタチンは、濃縮有機溶液への気体のアンモニア及びNH4Clの添加によって、アンモニアのプラバスタチン塩として、濃縮有機溶液から得られる。
【0022】
アンモニア、アミン及び/又はアンモニウム塩が添加されるべき温度は、小規模の実験を行い、そして反応の発熱性をモニタリングすることによる慣用の実験によって決定され得る。好ましくは、溶液の温度は40℃を超えることは認められない。80℃程度の温度が、プラバスタチンの重大な分解無しに経験され得るが、本発明の多くの有機溶媒はより低い温度で沸騰する。アンモニアを使用する場合、好ましい温度は約−10℃〜約40℃である。
【0023】
好ましくは、一度沈澱が終了した様に見え、又は一部プラバスタチンの消費が他の手段によって実質的に完了していると決定されると、前記添加は終了されるべきである。アンモニア又は揮発性のアミンが使用される場合、容器は好ましくは過剰な臭気を分散させるために換気される。濾過、溶媒のデカンテーション、溶媒の蒸発又は他のその様な方法、好ましくは濾過によって、続いて結晶が単離され得る。結晶は次に、好ましくは酢酸i−ブチル及びアセトンで洗浄され得る。
【0024】
沈澱した結晶を任意に洗浄した後、プラバスタチンアンモニウム塩は、好ましくは、1又は複数回の、最も好ましくは3回の再結晶によって精製される。プラバスタチンアンモニウム塩を精製するために、当該塩は好ましくは水の中で溶解する。溶液の極性は、好ましくは逆溶媒の添加によって低下される。逆溶媒は、好ましくは、プラバスタチン塩がほとんど溶解しない水溶性の有機溶媒又は溶媒の混合物であり、酢酸i−ブチルとアセトンが好ましい。
【0025】
プラバスタチン塩は自然に再結晶化する様に放置されることがあり、又は一般的なイオンを添加する更なる段階の実施によって再結晶化が導入されることがある。プラバスタチンがそのアンモニア塩として精製される好ましい方法に従い、NH4Clが、アンモニウム塩の再結晶化を誘導するために添加される。
【0026】
再結晶化は、約−10℃〜約40℃、好ましくは約0℃〜約40℃で実施され得る。プラバスタチン塩が溶液から実質的に再結晶化された後に、結晶が単離され、そして、例えば酢酸i−ブチルとアセトンの1:1混合物を用いて洗浄されることがあり、そして乾燥される。乾燥は、周囲温度で実施され得るが、好ましくは45℃未満、好ましくは約40℃の温度におだやかに上昇させて実証される。再結晶化は、任意に、例3及び4に示す様に良好な結果を生むまで繰り返されることがある。それぞれの繰り返しは約92%の収率で起こる。
【0027】
プラバスタチンアンモニウム塩の精製後、プラバスタチンアンモニウム塩は、好ましくはプラバスタチンナトリウムに置き換えられる。プラバスタチンは、好ましくは水性溶媒中で溶解し、任意なプロトン性の酸、しかし、好ましくは硫酸を用いて、約2〜約4、更に好ましくは約3.1のpHに酸性化し、そして有機溶媒を用いてプラバスタチンを抽出することによって、アンモニウム塩から遊離される。上文で列記した有機溶媒のいずれでもよいが、好ましくは酢酸i−ブチルである有機溶媒が、プラバスタチンが実質的に完全に有機層へと移るまで、酸性化した溶液と任意に接触される。有機層は、好ましくは水層から分離され、そしてアンモニウムの残査を除去するために水で任意に洗浄した後、プラバスタチンは、好ましくは約7.4〜約13.0のpHの水性水酸化ナトリウム溶液を用いて逆抽出される。逆抽出は、好ましくは約8〜約10℃の低温で実施される。
【0028】
水酸化ナトリウム水溶液に抽出した後、過剰なナトリウムカチオンが、水不溶性のイオン交換樹脂を用いてほぼ1:1のナトリウムカチオンとプラバスタチンの平衡を達成するために捕捉される。適当なイオン交換樹脂は陽イオン性及びキレート型の樹脂であり、好ましいものは強酸及び弱酸の交換樹脂である。
【0029】
強酸の陽イオン交換樹脂の中でも特にスルホン酸(SO3・H+)基を有するものが使用され得る。これらは市販のAmberlite(商標)IR-118、IR-120 252H;Amberlyst(商標)15、36;Amberjet 1200(H)(Rohm and Haas)、Dowex(商標)50WXシリーズ、Dowex HCR-W2、Dowex 650C、Dowex Marathon C、Dowex DR-2030、及びDowexHCR-S、イオン交換樹脂(Dow Chemical Co.);DIAION SK 102〜DIAION SK 116樹脂シリーズ及びLewatit SP 120(Bayer)を含む。好ましい強酸の陽イオン交換樹脂はAmberlite(商標)120、Dowex 50WX及びDIAION SKシリーズである。
【0030】
弱酸の陽イオン交換樹脂は、ペンダントのカルボン酸基を有するものを含む。弱酸の陽イオン交換樹脂は、市販のAmberlite CG-50、IRP-64、IRC50及びC67、Dowex CCRシリーズ、Lewatit CNPシリーズ(Bayer)及びDIAION WKシリーズ(Mitsubishi)を含み、これらのうち、最も好ましいのはAmberlite(商標)IRC50、Lewatit CNP 80及びDIAION WK 10である。あまり好ましくないのは、キレート型の交換樹脂である。利用可能な市販の多くのもののうちのいくつかはAmberlite(商標)IRC-718、及びIRC-467を含む。
【0031】
プラバスタチンナトリウム塩及び過剰なナトリウムカチオンを含む溶液は、当業者にとって知られている任意な方法、例えばカラム又は樹脂のベッドを介する溶液の通過によって、又は溶液を含むフラスコ中で充分な量の樹脂を撹拌することによって、イオン交換樹脂と接触され得る。接触の形態は必須ではない。過剰なナトリウムイオンの捕捉の後、プラバスタチンナトリウム溶液のpHは、希釈によって変わるが、約7〜約10、好ましくは約7.4〜約7.8の範囲にあるべきである。プラバスタチンナトリウム溶液のpHの、より高いpHからなり低いpHへの低下、そしてそれに続くより低レベルのpHの安定は、過剰なNa+ イオンの捕捉の実質的な完了を示すものである。捕捉が実質的に完了した後、プラバスタチンナトリウム溶液は、好ましくは常用の方法で樹脂から分離される。それはカラム又はベッドから溶出液として回収されてもよく、あるいは濾過、デカンテーション等によって分離されてもよい。
【0032】
プラバスタチンナトリウムは、結晶化によってプラバスタチンナトリウム溶液から単離されることもある。効率的な結晶化は最初に、真空での蒸留又はナノ濾過によって実施され得る、水の部分的な除去を必要とすることがある。好ましくは、プラバスタチンナトリウムの水溶液は、結晶化の前に約20〜約50w/v%に濃縮される。必要ならば、濃縮後にプラバスタチンナトリウム水溶液は、H+ 型のイオン交換樹脂を用いて約7〜約10のpHに調節され得る。
【0033】
プラバスタチンナトリウム溶液に対する水溶性の有機溶媒又は有機溶媒の混合物の添加は結晶化を補助する。特に、アセトン及びアセトン/アセトニトリル、エタノール/アセトニトリル及びエタノール/酢酸エチルの混合物が言及されうる。プラバスタチンナトリウムを結晶化するための最も好ましい溶媒系の1つは、プラバスタチンナトリウム溶液を約30w/v%に濃縮し、そして次に適当な量の1/4アセトン/アセトニトリル混合物の添加によって形成される1/3/12水/アセトン/アセトニトリル混合物である。最も好ましい結晶化溶媒混合物は水−アセトン(1:15)である。
プラバスタチンナトリウムはまた、プラバスタチンナトリウムの水溶液の凍結乾燥によって単離されうる。
【0034】
凍結乾燥又は結晶化あるいは生成物の純度を損なわない他の手段によって単離されようとなかろうと、本発明の方法の実施で単離されるプラバスタチンナトリウムは、プラバスタチンラクトン及びエピプラバを実質的に含まない。以下の例で示すように、プラバスタチンナトリウムは、プラバスタチンラクトンの混入が0.5%(w/w)未満で且つエピプラバの混入が0.2%(w/w)未満で単離されうる。プラバスタチンナトリウムは更に、2つが例1及び3で例示される、本発明の好ましい態様を遵守することによってプラバスタチンラクトンが0.2%(w/w)未満で且つエピプラバが0.1%(w/w)未満で単離されうる。
【0035】
本発明の方法によって製造される高度に純粋なプラバスタチンナトリウムは、好ましくは高コレステロール血症の治療に有用であり、そしてこの目的のために、任意な投与経路で哺乳類の患者に投与されうる。毎日経口から投与する養生法が、最も好ましい投与の処方方法である。正常な肝機能及び中程度の体重を有するヒトの患者において、血清コレステロール値の低下は、典型的に10 mg以上のプラバスタチンナトリウムの経口からの1日量で観察される。投与される高度に純粋なプラバスタチンナトリウムは任意に有効量であってもよい。本発明の好ましい経口の剤形は、約10mg〜約40mgのプラバスタチンナトリウムを含む。経口の剤形は、錠剤、丸剤、カプセル、トローチ、サチェット、懸濁液、粉末、ロゼンジ、エリキシル等を含む。実質的に純粋なプラバスタチンナトリウムが任意な経路によって投与されうるが、最も好ましい投与経路は経口である。
【0036】
高度に純粋なプラバスタチンは、単独で又は医薬賦形剤と組み合わせて、そのいずれかで投与されうる。単独又は組成物、そのいずれで与されようとも、本発明の高度に純粋なプラバスタチンナトリウムは、溶液又は固体、例えば粉末、顆粒、凝集物又は任意な他の固体の形態であってもよい。
【0037】
本発明の組成物は、錠剤化のための組成物を含む。錠剤化組成物は、使用される錠剤化方法、所望の放出速度及び他の要因に依存して、少数又は多数の賦形剤を有することがある。例えば、本発明の組成物は希釈剤、例えばセルロース由来の材料、例えば粉末状のセルロース、微小質セルロース、極微小(microfine)セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩及び他の置換型及び非置換型セルロース;デンプン;あらかじめゼラチン化したデンプン;無機性の希釈剤、例えば炭酸カルシウム及び二リン酸カルシウム並びに当業者に知られている他の希釈剤を含んでもよい。更に他の適当な希釈剤は、ワックス、糖及び糖アルコール、例えばマンニトール及びソルビトール、アクリラートポリマー及びコポリマー、並びにペクチン、デキストリン及びゼラチンを含む。
【0038】
他の錠剤化用の賦形剤は、結合剤、例えばアカシアゴム、あらかじめゼラチン化したデンプン、アルギン酸ナトリウム、グルコース及び湿式顆粒化及び乾式顆粒化並びに直接圧縮錠剤化法で使用される他の結合剤を含む。プラバスタチンナトリウムの新規形態の固体組成物中に存在することがある賦形剤は更に、崩壊剤、例えばデンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び他のもの;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム及びナトリウム並びにステアリルフマル酸ナトリウム;芳香剤;甘味剤;保存剤;医薬として許容される色素及び流動促進剤(glidant)、例えば二酸化珪素を含む。
【0039】
カプセル剤形は、ゼラチン又は他のカプセル封入材料から作成されることがあるカプセル内に、固体の組成物を含む。錠剤及び粉末はコーティングされ得る。錠剤及び粉末は腸溶性コーティングでコーティングされ得る。腸溶性コーティングされた粉末形態は、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ポリビニルアルコール、カルボキシメチルエチルセルロース、スチレンとマレイン酸のコポリマー、メタクリル酸とメタクリル酸メチルのコポリマー、及び、所望により適当な可塑剤及び/又は増量剤に利用され得る材料を含んで成るコーティングを有する。コーティングされた錠剤は錠剤上にコーティングを有することがあり、あるいは腸溶性コーティングを有する粉末又は顆粒を含んで成る錠剤であってもよい。
【0040】
高度に純粋なプラバスタチンナトリウムはまた、滅菌溶液又は懸濁液中の溶質又は懸濁された固体として、注射可能な剤形で投与されうる。滅菌注射剤形に適した担体は、水及び油を含む。
以下の例は、本発明の態様のいくつかにおけるその実施を例示するが、当該例は本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。他の態様は、明細書及び実施例を考慮することによって当業者に理解される。実施例を含む明細書は単に模範であることを考慮しており、本発明の精神及び範囲は特許請求の範囲によって示唆されることを意図する。
【実施例】
【0041】
例1. プラバスタチンの精製
培養液(100 L)を硫酸の添加によって約2.5〜約5.0に酸性化した。酸性化した培養液を酢酸i−ブチル(3×50 L)で抽出した。酢酸i−ブチル抽出物の収率は、培養液の内部標準に対して校正したHPLC解析によって95%であることが明らかとなった。一緒にした酢酸i-ブチル層を、続いて濃水酸化アンモニウムの添加によって約pH7.5〜約pH11.0となった水(35 L)を用いて抽出した。
【0042】
生じたプラバスタチン水溶液は、続いて5 M硫酸の添加によって約2.0〜約4.0のpHに再酸性化され、そして酢酸i−ブチル(8 L)で逆抽出された。生じたプラバスタチンの酢酸i−ブチル溶液は、パーライト及びNa2SO4 上で部分的に乾燥された。プラバスタチン溶液をデカンテーションし、そして次に乾燥剤から濾過され、そして活性炭(1.7 g)で脱色された。溶液を続いて濾過し、活性炭を除いてガス注入口を備えたフラスコに移した。
【0043】
アンモニアガスを、素速く撹拌した前記溶液の上のヘッドスペースに導入した。プラバスタチンの炭酸アンモニウム塩の沈澱した結晶を濾過によって回収し、そして酢酸i−ブチル、次にアセトンで洗浄し、それにより、λ=238nmで測定するUV吸光度計を備えたHPLCによって決定した場合、約94%の純度のプラバスタチンアンモニウム塩が生成された。
【0044】
プラバスタチンアンモニウム塩は、以下の様に飽和塩化アンモニウム溶液から結晶によって更に精製された。162 gの活性物質を含むプラバスタチン塩を水(960ml)に溶解し、そしてアセトン(96ml)及び酢酸i−ブチル(96ml)を用いて35〜40℃で希釈した。この溶液を約30〜32℃に冷却し、そしてプラバスタチンアンモニウムは、固体のNH4Clの添加によって結晶化する様に誘導され、これは更なる添加が結晶の形成の見かけ上の増大が生じなくなるまで続けられた。塩化アンモニウムの添加の後、この溶液を約0〜26℃に冷却した。プラバスタチンアンモニウムの結晶を濾過によって回収し、そして酢酸i−ブチル及びアセトンで洗浄し、以前のとおり、続いて約40℃で乾燥した。生じたプラバスタチンアンモニウム塩の結晶(155.5g)が、前述の条件を適用するHPLCによって決定した場合に、約98%の純度で得られた。
【0045】
プラバスタチンアンモニウム塩を、以下の別の結晶によって更に精製した。プラバスタチンアンモニウム塩(155.5gの活性物質)を水(900ml)に溶解した。イソブタノール(2ml)を加え、そしてpHを濃水酸化ナトリウム溶液の添加によって約pH10〜約pH13.7に上げ、そしてこの溶液を周囲温度で30分間撹拌した。この溶液を硫酸の添加によって約7のpHへと中性化し、プラバスタチンアンモニウムの結晶化を固体のNH4Clの添加によって誘導した。結晶(150g)は濾過によって回収され、そしてアセトンで洗浄した。プラバスタチンアンモニウムは、上述した条件を用いるHPLCの決定によって約99.3%であることが明らかとなった。
【0046】
プラバスタチンアンモニウムは、続いて、以下の様にナトリウム塩へと置き換えられた。プラバスタチンアンモニウム塩の結晶を水(1800ml)に溶解した。酢酸i−ブチル(10.5 L)を添加した。この溶液を硫酸の添加によって約pH2〜約pH4の間のpHに酸性化し、これにより、プラバスタチンをその遊離酸へと戻した。プラバスタチンを含む酢酸i−ブチル層を水(5×10ml)で洗浄した。プラバスタチンは、続いてそのナトリウム塩へと変換され、そして約pH 7.4〜約pH 13のpHに達するまで8 MのNaOHを途中添加しながら、約900〜2700mlの水の中で酢酸i−ブチル溶液を撹拌することによって別の水層の中に逆抽出した。
【0047】
プラバスタチンナトリウム塩溶液は、続いて過剰なナトリウムカチオンを捕捉するために、イオン交換樹脂で処理された。分離後、水層をH+ イオン交換樹脂のIRC上で30分間撹拌した。撹拌は、約pH 7.4〜約pH 7.8のpHに達するまで続けられた。
【0048】
この溶液は、樹脂を除くために続いて濾過され、そして減圧下で508 gの重さに部分的に濃縮された。アセトニトリル(480ml)を加え、そしてこの溶液を脱色するために活性炭(5g)上で撹拌した。プラバスタチンナトリウムが、約−10〜約0℃に冷却しながら、1/3/12の水/アセトン/アセトニトリル混合物(5.9 L)を形成するためにアセトン及びアセトニトリルを添加した後に、結晶化によって90%の収率で結晶として得られた。プラバスタチンナトリウムは、上述した条件を用いるHPLCによって測定した場合に、出発時の培養によって生成した活性物質から、65%の全収率、約99.8%の純度で得られた。
【0049】
例2.
水/アセトン/アセトニトリル混合物からの再結晶化を省略したことを除き、例1の手順に従い、プラバスタチンナトリウムは、プラバスタチンナトリウムの濃縮水溶液の凍結乾燥によって約99%の純度及び約72%の収率で得られた。
【0050】
例3.
プラバスタチンアンモニウム塩の結晶化を1回繰り返すことによってプラバスタチンアンモニウム塩を更に精製したことを除き、例1の手順に従い、プラバスタチンナトリウムが約99.8%の純度及び68.4%の収率で得られた。
【0051】
例4.
プラバスタチンアンモニウム塩の結晶化を2回繰り返すことによってプラバスタチンアンモニウム塩を更に精製したことを除き、例1の手順に従い、プラバスタチンナトリウムは約99.6%の純度及び53%の収率で得られた。
【0052】
例5.
例1の手順に従い、培養液(100 L)を硫酸の添加によって約2.5〜約5.0のpHに酸性化した。酸性化した培養液を酢酸i−ブチル(3×50 L)で抽出した。一緒にした酢酸i−ブチル層を、濃水酸化アンモニウムの添加によって約pH 7.5〜約pH 11.0のpHに塩基性化した水(35 L)で抽出した。
水性抽出物を再び酸性化し、そして例1で行った様に更に濃縮された溶液を得るために酢酸i−ブチルで抽出する代わりに、水性の抽出物を減圧下で140g/Lに濃縮した。生じた濃縮溶液は、続いて1M HClの添加によって約pH 4.0〜約pH 7.5のpHに酸性化された。
【0053】
塩化アンモニウムの結晶(405 g)を続いて濃縮溶液に加え、そしてプラバスタチンアンモニウム塩が周囲温度で放置されて結晶化した。結晶は続いて濾過によって単離され、そして塩化アンモニウムの飽和溶液を用いて洗浄された。続いて結晶を40℃の水(1 L)に加えた。溶解後、温度を30℃に下げ、そして塩化アンモニウム(330g)を溶液に加えた。続いてこの溶液を周囲温度で15時間撹拌し、そしてプラバスタチンアンモニウム塩の結晶を濾過によって回収し、そして酢酸i−ブチル、その後アセトンで洗浄し、そして乾燥した。生じた結晶は、続いてナトリウム塩に置き換えられる再結晶化によって更に精製され、そして例1に記載の様に単離された。プラバスタチンナトリウムは、約99.9%の純度及び67.7%の収率で得られた。
【0054】
例6.
例1の手順に従い、プラバスタチンナトリウム塩は、HPLCによって測定した場合に、64%の、出発時の培養によって生成された活性物質からの全収率及び99.8%の純度で、1/15の水/アセトン混合物から結晶化された。
【0055】
例7.
例5の最初の2つの段落の方法に従い、濃縮された水性の抽出物(140 g/L)が得られた。濃縮された水性の抽出物は等分に分割された。
【0056】
例8.
例1の手順に従い、プラバスタチンアンモニウム塩が培養液から単離されたが、活性物質は溶解され、そしてアンモニアガスで沈澱した後に結晶化された。
濃縮した、プラバスタチンの酢酸i−ブチル溶液(6500 L)を活性炭(6.5kg)で脱色した。続いて、この溶液を濾過して活性炭を除去し、そしてガス注入口を備えた容器に移した。溶液は183.2 kgの活性物質を含んでいた。
プラバスタチンアンモニウム塩は、例1の手順に従いアンモニアガスを用いて沈澱した。
【0057】
沈澱したプラバスタチンアンモニウム塩は、酢酸i−ブチルの母液の存在下、容器に水(1099 L)を加えることにより溶解した。
プラバスタチンアンモニウム塩は、塩化アンモニウム(412 kg)を容器に加えることにより結晶化した。塩化アンモニウムは、30〜32℃で、31部で5時間加えられた。懸濁液は24〜26℃で1時間撹拌された。結晶を濾過し、酢酸i−ブチル中で懸濁し、そして濾過して、次に酢酸i−ブチル:アセトン(2:1)中で懸濁し、そして濾過し、続いてアセトン中で懸濁して濾過した。結晶は、アセトンで洗浄した後に減圧下で乾燥された。
当該方法により、I=238nmでUV検出するHPLCによって決定した場合に約93%の純度であるプラバスタチンアンモニウム塩が生成した。
【0058】
例9.
例1の手順に従い、プラバスタチンアンモニウム塩を培養液から単離したが、結晶化が、アンモニアガスによる沈澱の代わりに使用された。
濃縮した、プラバスタチンの酢酸i−ブチル溶液(4150 ml)を活性炭(4.15 g)で脱色した。この溶液を濾過して活性炭を除去し、そしてフラスコに移した。
水(300 ml)を酢酸i−ブチル溶液に加えた。pHを濃アンモニア溶液(27 ml)を用いて9.36に調節した。
【0059】
プラバスタチンアンモニウム塩は、塩化アンモニウム(121.5 g)をフラスコに加えることにより結晶化した。塩化アンモニウムは、30〜32℃で、更に量を増し5時間加えられた。懸濁液を24〜26℃で15時間撹拌した。結晶を濾過し、複数回懸濁し、洗浄し、そして乾燥させた。
本方法により、HPLCによって決定した場合に約95%の純度のプラバスタチンアンモニウム塩が生成した。結晶化された活性物質は42.7 gであった。
【0060】
例10.
例8の手順に従い、プラバスタチンアンモニウム塩は約93%の純度で生成された。
活性物質(10 g)を、水(60 ml):アセトン(6ml):酢酸イソブチル(6ml)の混合物中に35〜40℃で溶解した。この溶液を30〜32℃に冷却した。塩化アンモニウム(22 g)が、この溶液中に更に量を増して5時間加えられた。
懸濁物を24〜36℃に冷却し、そしてそれを1時間撹拌し、続いてプラバスタチンアンモニウム塩を濾過し、酢酸イソブチル、続いてアセトンで洗浄した。
プラバスタチンアンモニウム塩を40℃で乾燥した。収率は96%であった。純度は97%であった。
【0061】
例11.
例8の手順に従い、プラバスタチンアンモニウム塩を約93%の純度で生成した。
活性物質(10g)を水(60 ml):アセトン(6 ml)、酢酸イソブチル(6ml)混合物中に35〜40℃で溶解した。この溶液を30〜32℃に冷却した。塩化ナトリウム(11.4 g)をこの溶液中に更に量を増して3時間加えた。
プラバスタチンナトリウム塩を濾過し、酢酸イソブチル、次にアセトンで洗浄し、続いてそれを40℃で乾燥した。
収率は77%であった。純度は97%であった。
【0062】
例12.
例8の手順に従い、プラバスタチンアンモニウム塩を約93%の純度で生成した。
活性物質(10 g)を水(60 ml):アセトン(6ml):酢酸イソブチル(6ml)混合物中で35〜40℃で溶解した。この溶液を30〜32℃に冷却した。塩化リチウム(9.3 g)を結晶化の塩折のために使用した。
濾過したプラバスタチンリチウム塩を酢酸イソブチルで洗浄し、そして乾燥させた。
プラバスタチンリチウム塩は96%の純度において、89%の収率で得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニウム塩を用いる塩析による、プラバスタチン又はその医薬として許容される塩の単離及び精製方法。
【請求項2】
前記塩析に用いる塩が塩化アンモニウムである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
塩基により不純物を減少させる工程を更に実施する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
酸により不純物を減少させる工程を更に実施する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記酸が硫酸である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
酸により不純物を減少させるための工程におけるpHが2〜5である、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
不純物を分解により減少させる、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
不純物を分解により減少させる、請求項5に記載の方法。

【公開番号】特開2009−268479(P2009−268479A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191951(P2009−191951)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【分割の表示】特願2004−278522(P2004−278522)の分割
【原出願日】平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願人】(501309071)テバ ジョジセルジャール ザ−トケルエン ムケド レ−スベニュタ−ルシャシャ−グ (30)
【Fターム(参考)】