説明

プリフォーム製造装置およびプリフォーム製造方法

【課題】 プリフォームを低コストで製造できるプリフォーム製造装置を提供すること。
【解決手段】 プリフォーム製造装置1は、溶融ガラスを受け止める第1の型20と、この第1の型20から移動された溶融ガラス塊を受け止める第2の型50と、を備える。第1の型20は、溶融ガラスを受け止める受け面20Aを有し、この受け面20Aで2つ以上の割型30、40に分割可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、光学素子の製造工程において、溶融ガラスからプリフォームを製造するプリフォーム製造装置およびプリフォーム製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光学素子、例えばデジタルカメラ等のレンズには、所定の形状に成形された光学レンズが用いられる。この光学レンズを高精度かつ大量に製造するため、例えば、以下のような方法が知られている。すなわち、まず、溶融ガラスを用いて、光学レンズの形状に近似した形状のガラス塊(以降、プリフォームと呼ぶ)を形成し、その後、このプリフォームを成形型で熱間加工する。
【0003】
この方法によれば、溶融ガラスからプリフォームを経て光学レンズを成形するため、板状のガラスから切断、加工、プレス、研削、及び研磨等の多段階の工程を経て光学レンズを製造する方法に比べ、リードタイムを短縮できるとともに、加工不良による歩留まりの低下を抑えることができ、結果としてコストを大幅に削減できる、といった利点がある。
【0004】
以上のプリフォームを製造するプリフォーム製造装置として、例えば、ノズルの先端から溶融ガラスを流下する流下装置と、この流下装置の下方に設けられ流下された溶融ガラスを受け止める下側成形型と、この下側成形型に嵌合する上側成形型と、を備えるプリフォーム製造装置がある(特許文献1参照)。
【0005】
このプリフォーム製造装置によれば、まず、流下装置から下側成形型に溶融ガラスを流下する。すると、この流下された溶融ガラスは、下側成形型で受け止められて溶融ガラス塊となる。その後、下側成形型に上側成形型を嵌合させて溶融ガラス塊を成形し、プリフォームを製造する。
【特許文献1】特開平7−165431
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したプリフォーム製造装置では、高温の溶融ガラスが、直接、上側成形型および下側成形型に接触する。そのため、これらの成形型、特に下側成形型は、表面が酸化して荒れやすくなり、その結果、成形型表面が転写されるプリフォーム表面は光沢を失ってしまう。このような問題を解決するため、成形型を早期に交換することが考えられるが、成形型の交換手間がかかるので、プリフォーム製造装置の稼働率が低下し、製造コストが上昇するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、プリフォームを低コストで製造できるプリフォーム製造装置およびプリフォーム製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプリフォーム製造装置は、溶融ガラスを受け止める第1の型と、この第1の型から移動された溶融ガラス塊を受け止める第2の型と、を備えるプリフォーム製造装置であって、前記第1の型は、溶融ガラスを受け止める受け面を有し、この受け面で2つ以上の割型に分割可能であることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、第1の型を閉じた状態で、溶融ガラスを流下する。すると、この流下された溶融ガラスは、第1の型で受け止められ、溶融ガラス塊となる。その後、第1の型から溶融ガラス塊を移動し、この溶融ガラス塊は、第2の型で受け止められる。その後、この第2の型で溶融ガラス塊を成形して、プリフォームを製造する。したがって、高温の溶融ガラスを第1の型で受け止めておき、この溶融ガラス塊の温度が下がった後、溶融ガラス塊を第2の型に移動して成形できるので、成形型である第2の型の表面が酸化するのを抑制できるから、第2の型を早期に交換する必要がなく、プリフォームを低コストで製造できる。
【0010】
本発明では、溶融ガラスを流下する流下装置と、前記第1の型から前記第2の型へ溶融ガラス塊を移動させる移動装置と、を備え、前記第1の型は、前記流下装置の下方に設けられ、前記第2の型は、前記第1の型の下方に設けられることを特徴とする。
【0011】
本発明では、前記移動装置は、前記第1の型を開閉することが好ましい。この発明によれば、移動装置を第1の型を開閉する構成としたので、第1の型で受け止めたガラス塊を第2の型に容易に移動できる。
【0012】
本発明では、前記移動装置は、前記割型をそれぞれ下方に向かって回動させることにより、前記第1の型を開くことが好ましい。この発明によれば、移動装置の割型をそれぞれ下方に向かって回動させる構成としたので、簡易な構造で確実に割型を開閉できる。
【0013】
本発明では、前記受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であることが好ましい。例えば、受け面を略水平とした場合、第1の型に溶融ガラス塊が収容された状態で第1の型を開くと、溶融ガラス塊が割型に引っ掛かって、溶融ガラス塊の表面に水平方向に力が作用し、溶融ガラス塊を第2の型内に精度よく落下させることが困難になる場合があった。
【0014】
そこで、この発明によれば、受け面を下方から上方に向かって拡開された形状としたので、溶融ガラス塊の表面に水平方向に力が作用するのを防止でき、溶融ガラス塊を下方の第2の型により精度よく落下させることができる。なお、本発明では、前記受け面は、錐状であることが好ましい。
【0015】
本発明では、前記受け面は円錐形状であり、円錐の頂角は、30度以上であることが好ましい。また、本発明では、前記受け面は円錐形状であり、円錐の頂角は、150度以下であることが好ましい。なお、円錐の頂角は、60度以上150度以下であることがより好ましく、80度以上130度以下がさらに好ましく、90度以上120度以下がさらに好ましい。
【0016】
本発明では、前記第1の型には、複数のキャビティ面が形成され、前記受け面は、これら複数のキャビティ面の中から選択されることが好ましい。
【0017】
本発明では、前記受け面は、前記第1の型の姿勢を変更することにより、前記複数のキャビティ面の中から選択されることが好ましい。
【0018】
この発明によれば、第1の型の姿勢を変更するだけで、複数のキャビティ面の中から受け面を選択できるので、各キャビティ面の使用頻度を低減でき、第1の型を長期に亘って使用できる。
【0019】
本発明では、前記第1の型の開口幅は、所望するプリフォーム径の1.2倍以上であることが好ましい。なお、第1の型の開口幅は、所望するプリフォーム径の1.2倍以上であることがより好ましく、1.3倍以上がさらに好ましく、1.4倍以上がさらに好ましい。
【0020】
本発明では、前記第1の型及び第2の型の一方又は両方の受け面が、金又は金合金であることが好ましい。第1の型の受け面を金又は金合金とすることにより、第1の型の受け面と溶融ガラス塊との濡れ性が悪くなり、第1の型と融着しにくくなる。したがって、第1の型と、溶融ガラス塊との融着により生じる焼付き、擦り傷を防ぐことができる。また、第2の型の受け面を金又は金合金とすることもできる。
【0021】
本発明では、前記流下装置は、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することが好ましい。
【0022】
本発明では、前記第2の型は、溶融ガラス塊を受け止める第2の受け面を有し、前記第2の受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であり、前記第2の受け面の下方に、気体が噴出される噴出口を有する構造とすることができる。さらに、この場合、前記第2の受け面は、円錐形状であることが好ましい。また、本発明のプリフォーム製造装置により、球状プリフォームまたは、研磨ボール用粗球を製造することができる。
【0023】
この発明によれば、前記第2の受け面の下方から噴出される気体により、前記第1の型から移動した溶融ガラス塊を回転させながら、球状のプリフォームを製造することができる。このとき、溶融ガラス塊は、前記第2の受け面と間欠的に接触した状態で成形することができる。したがって、プリフォーム成形時、溶融ガラス塊は第2の受け面内で、略浮遊した状態で成形することができるため、噴出口からの気体により、容易に回転でき球状のプリフォームを製造することができる。
【0024】
また、前記第1の型で、流下装置から溶融ガラスを切断し、溶融ガラス塊とした状態で第2の受け面に移動することができる。したがって、流下装置から糸をひいた状態で第2の受け面で、プリフォームの成形が開始されることがなく、糸の巻き込みに起因する脈理を防ぐことができる。また、溶融ガラスを、一旦第1の型で受け止めてから第2の型に移動するため、溶融ガラス塊の落差を小さくすることができる。そのため、流下装置から、第2の型内に溶融ガラスを落下させる挙動を安定させ、精度よく第2の受け面に落下させることができる。さらに、第2の受け面の下方から噴出される気体により、溶融ガラス塊が、第2の受け面から外へ飛び出すことをなくすことができる。
【0025】
また、第2の受け面の下方から噴出される気体を、第1の受け面で防ぐことができるため、第2の受け面の下方から噴出される気体の影響によるノズルの温度のバラツキ、低下を防ぐことができ、ノズルから安定した温度で溶融ガラスを流下させることができる。
【0026】
製造される球状プリフォームは、光学素子を精密プレス成形により作製するためのプリフォーム、研磨ボール用粗球、又は精密プレス成形用プリフォーム作製用の中間体として用いることができる。また、研磨ボール用粗球は、研磨加工を実施した後、光学素子作製用プリフォームとして用いることができる。球状プリフォームは外観において完全な球状を意図するものではなく、例えば楕円球に近い多面体様、又は楕円球においてその局面の一部がへこんで複数の平面となっている態様のものであってもよい。
【0027】
また、本発明のプリフォーム製造方法(請求項18〜請求項29)は、上述したプリフォーム製造装置(請求項1〜請求項16)を、プリフォーム製造方法として展開したものである。このプリフォーム製造方法によれば、上述したプリフォーム製造装置で述べた効果と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明のプリフォーム製造装置およびプリフォーム製造方法によれば、次の効果が得られる。高温の溶融ガラスを第1の型で受け止めておき、溶融ガラス塊の温度が下がった後、溶融ガラス塊を第2の型に移動して成形するので、成形型である第2の型の表面が酸化するのを抑制できるから、第2の型を早期に交換する必要がなく、プリフォームを低コストで製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプリフォーム製造装置1を構成する溶融ガラス塊成形装置2の概略断面図である。溶融ガラス塊成形装置2は、後述するプレス成形装置3とともに、プリフォーム製造装置1を構成する。溶融ガラス塊成形装置2は、下方に向けて溶融ガラスを流下する流下装置10と、この流下装置10の下方に設けられた第1の型20と、第1の型20を開閉しかつ上下に移動させる移動装置としての開閉装置60と、第1の型20の下方に設けられた第2の型50と、を備える。
【0030】
流下装置10は、溶融ガラスが収容された図示しないガラス溶融槽と、ガラス溶融槽から下方に延びて溶融ガラスを流下するノズル11と、を含んで構成されている。なお、場合によっては、ノズル11から流下する溶融ガラスの温度が軟化点以上になるように加熱する加熱装置を設けてもよい。この場合、具体的には、ノズル11から流下する溶融ガラスを、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下になるように加熱する。
【0031】
第1の型20は、ノズル11の下方に設けられており、流下装置10から流下した溶融ガラスを受け止める受け面20Aを有している。この第1の型20は、中央で2つの割型30、40に分割される。これに伴って、受け面20Aは、割型30の受け面30Aと、割型40の受け面40Aとに分割される。
【0032】
また、ノズル11と第1の型20との間には、可視光や赤外光等の光を射出する発光部21と、この射出された光を検出するセンサ部22とが設けられている。このセンサ部22は、発光部21からの光を検出することにより、流下装置10から流下した溶融ガラス流が切断されたことを検知する。
【0033】
割型30、40は、内部に気体供給室33、43を有する箱状であり、それぞれ、枠体31、41と、この枠体31、41に取り付けられた成形部32、42とで構成される。枠体31、41は、耐熱金属、ここではステンレスで形成されている。成形部32、42は、耐熱性の多孔質材料、ここではステンレスを焼結したポーラスメタルで形成されている。したがって、成形部32、42には、全面に亘って多数の微細孔が設けられているが、これら微細孔からの気体の漏洩を防止するため、受け面30A、40Aを除く部分には、コーティングが施されて、不要な微細孔が塞がれている。これにより、受け面30A、40Aにのみ、気体供給室33、43と外部とを連通する多数の微細孔が形成されている。
【0034】
第1の型20において、少なくとも受け面30A、40Aと、溶融ガラスとの接触する部分が、金又は、金合金であることが好ましい、受け面30A、40Aを金又は金合金とするためには、上述した耐熱性の多孔質材料に、例えばコーティングにより金又は、金合金の膜を形成してもよく、成形部32、42の一部又は全部を、金又は、金合金としてもよい。金合金としては、例えば、アルミニウム、ケイ素、バナジウム、クロム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、鉛、銀、スズ、ハフニウム、タングステン及び白金の中から選ばれる少なくとも1つを含む金合金を挙げることができる。金合金を用いる場合、金の含有量は90%以上であることが好ましい。また、コーティングにより、金又は、金合金膜を形成する場合、膜厚は0.1μm以上、5μm以下であることが好ましい。
【0035】
また、割型30、40の枠体31、41の外周には、第1の型20を冷却するための図示しない水冷管が設けられており、これら水冷管には、それぞれ、冷却水を循環させるための冷却水供給管および冷却水排出管が接続されている。
【0036】
割型30、40には、それぞれ、気体供給室33、43に連通する気体供給パイプ34、44が接続されている。これら気体供給パイプ34、44を通して、気体供給室33、43にエアーや不活性ガス等の気体が供給されると、この気体は、多数の微細孔を通して、受け面30A、40Aから外部に噴出する。
【0037】
受け面20Aは、下方から上方に向かって拡開された形状であることが好ましく、円錐形状が特に好ましい。なお、受け面の形状は、円錐に限らず、三角錐や四角錐等の多角錐でもよい。
【0038】
開閉装置60は、割型30、40を支持する支持部63、64と、これら支持部63、64に取り付けられた回動軸61、62と、この回動軸61、62を回動させるとともに上下方向に移動する図示しない駆動装置と、を有する。開閉装置60は、図2に示すように、回動軸61、62を軸として、2つの割型30、40を下方に向かって互いに反対方向に回動させることにより、割型30、40を離隔させて、第1の型20を開く。
【0039】
第1の型20が開いた状態において、割型30、40同士の間隔、つまり、第1の型の開口幅Aは、得られるプリフォームの外径によって決定される。本実施形態では、この開口幅Aは、所望するプリフォームの外径の1.5倍に設定されている。
【0040】
図1に戻って、第2の型50は、図示しない円形の回転テーブル上に設けられており、この回転テーブルが回転することにより、溶融ガラス塊成形装置2とプレス成形装置3との間で移動可能となっている。なお、第2の型50は、回転テーブル上に等間隔で複数設けられているが、図1および図3には、第2の型50が1つのみ示されている。
【0041】
第2の型50は、耐熱性の金属、ここではステンレスで形成されている。この第2の型50は、凹状の第2の受け面50Aを有しており、この第2の受け面50Aは、窒化系金属や炭化系金属等の被膜が設けられている。窒化系金属としては、例えば、窒化チタン、窒化チタンアルミ、窒化クロムが挙げられる。炭化系金属としては、例えば、炭化チタン、炭化クロム、炭化タンタルが挙げられる。また、第2の受け面50Aを金又は金合金とすることもでき、金合金としては、第1の型に用いられる金属と同様の金属を含むことができる。
【0042】
図3は、プリフォーム製造装置1を構成するプレス成形装置3の断面図である。プレス成形装置3は、上述した第2の型50と、この第2の型50の上方に配置された凹状の成形面70Aを有する第3の型70と、第3の型70を上下させて第2の型50に嵌合させる図示しない押込機と、を含んで構成される。この第2の型50は、回転テーブルによって、溶融ガラス塊成形装置2から移動してきたものである。
【0043】
次に、プリフォーム製造装置1の動作について、図4〜図8を参照しながら説明する。まず、第1の型20の受け面20Aに溶融ガラスが焼き付かないように、第1の型20の割型30、40の水冷管内に冷却水を循環させて、第1の型20を冷却しておく。
【0044】
次に、図4に示すように、気体供給パイプ34、44から気体供給室33、43に気体を供給し、第1の型20の受け面20Aの表面から気体を噴出させた状態で、流下装置10のノズル11から溶融ガラス流を流下させ、受け面20A上でこの溶融ガラス流を受け止める。この第1の型20に流入した溶融ガラス流は、受け面20A上に浮遊して保持される。この溶融ガラス流が所定量に達すると、開閉装置60は、第1の型20を下方に移動させる。すると、溶融ガラス流は、表面張力により切断されて、溶融ガラス塊となる。
【0045】
このとき、溶融ガラス塊の上面には糸引き部が生じるが、この糸引き部が溶融ガラス塊内に溶け込んで消失すると、図5に示すように、センサ部22からの検出信号により、開閉装置60が作動して、第1の型20を開き、溶融ガラス塊を第2の型50の受け面50Aに落下させる。
【0046】
溶融ガラス塊が受け面50A上に落下した後、直ちに、回転テーブルを回転させて、溶融ガラス塊を保持した第2の型50を、第1の型20の下方から移動させる。同時に、別の空の第2の型50を第1の型20の下方に位置させて、次の溶融ガラス塊の落下に備える。また、開閉装置60を作動させて、第1の型20を閉じ、次の溶融ガラス流の流下に備える。続いて、溶融ガラス塊を保持した第2の型50を、図6に示すように、加熱位置に移動し、加熱装置81で第2の型50を500〜700℃に加熱し、溶融ガラス塊の軟化状態を維持する。
【0047】
次に、溶融ガラス塊を保持した第2の型50を第3の型70の下方に移動し、図7に示すように、第3の型70を下降させて、第3の型70を第2の型50に嵌合させる。すると、溶融ガラス塊の下面が第2の型50の第2の受け面50Aでプレス成形され、溶融ガラス塊の上面が第3の型70の成型面70Aでプレス成形される。これにより、両面凸形状のプリフォームが得られる。このように、第3の型70と第2の型50とを嵌合することにより、プリフォームを高精度で成形できる。
【0048】
その後、回転テーブルを回転させて、プリフォームを排出した第2の型50を、温度調整位置に移動する。次に、図8に示すように、この第2の型50に気体ガス噴出ノズル82を差し込み、この気体ガス噴出ノズル82からエアー、低温エアー、窒素ガス等の気体を噴出して、第2の型50を400〜550℃まで冷却する。この冷却された第2の型50を、再び、第1の型の下方に移動し、上述した工程を繰り返す。
【0049】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。高温の溶融ガラスを第1の型20で受け止めておき、この溶融ガラス塊の温度が下がった後、溶融ガラス塊を第2の型50に移動して成形するので、成形型である第2の型50の表面が酸化するのを抑制できるから、第2の型50を早期に交換する必要がなく、プリフォームを低コストで製造できる。
【0050】
また、開閉装置60を第1の型20を開閉する構成としたので、第1の型20で受け止めたガラス塊を第2の型50に容易に移動できる。
【0051】
また、開閉装置60を割型30、40をそれぞれ下方に向かって回動させる構成としたので、簡易な構造で確実に割型30、40を開閉できる。
【0052】
また、受け面20Aを下方から上方に向かって拡開された形状としたので、溶融ガラス塊の表面に水平方向に力が作用するのを防止でき、溶融ガラス塊を下方の第2の型50により精度よく落下させることができる。
【0053】
<変形例1>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前記実施形態では、凹状の第2の受け面50Aを有する第2の型50および凹状の成形面70Aを有する第3の型70を用いて、両面凸形状のプリフォームを成形したが、図9に示すように、第3の型71の成形面71Aの中央部分を凸状にすることにより、片面凸状片面凹状のプリフォームを成形できる。そのほか、第2の型の第2の受け面および第3の型の成形面の曲率や形状を適宜調整することで、任意の形状や曲率を有するプリフォームを成形できる。
【0054】
<変形例2>
また、図10に示すように、第1の型120に2つのキャビティ面120A、120Bを形成しておき、この第1の型120を回動軸を軸として回転させることにより、第1の型120の姿勢を変更して、2つのキャビティ面120A、120Bの中から受け面を選択できるようにしてもよい。
【0055】
<変形例3>
また、図11に第2の型の他の例を示す。第2の型150は、溶融ガラス塊を受け止める第2の受け面150Aが、下方から上方に向かって拡開された形状であり、第2の受け面150Aの下方に、気体が噴出される噴出口160を有する構造である。受け面150Aの構造は、下方から上方に向かって拡開された形状であれば特に限定されず、円錐形状、ワイングラス形状等の形状を挙げることができるが、球状のプリフォームを成形する点から、円錐形状が好ましく用いられる。円錐形状である場合、円錐の頂角θ(第2の受け面150Aの両傾斜線のなす角)は5度以上80度以下であることが好ましい。好ましくは10度以上60度以下、更に好ましくは、20度以上40度以下である。
【0056】
また、噴出口160は、図11においては、第2の受け面150Aの最低部に一箇所設けられているが、2箇所以上に設けることもできる。噴出口160の位置についても、溶融ガラス塊が回転し、球状のプリフォームが成形される位置に設けられていればよく、受け面の最低部に限定されない。気体としては、空気、窒素ガスなどの不活性ガスを用いることができる。また、噴出口の直径、気体の流速は、ガラス塊の重量や粘度等を考慮して、適宜調整することができる。
【0057】
第2の型150を用いたプリフォーム製造装置について説明する。溶融ガラスは図4に示す方法と同様に、流下装置10のノズル11から溶融ガラス流を流下させ、受け面20Aでこの溶融ガラス流を受け止め、溶融ガラス塊となる。このときに生じる糸引き部が溶融ガラス塊内に溶け込んで消失すると、図12に示すように、第1の型20を開き、溶融ガラス塊を第2の型150の受け面150Aに落下させる。
【0058】
落下した溶融ガラス塊は、図13に示すように、噴出口160から噴出される気体により、第2の受け面150Aと間欠的に接触しながら、球形に成形される。このとき、第1の型20の受け面20Aにて、糸引き部が消失したガラス塊となっているため、成形の際に糸を巻き込むことがなく、脈理の形成を防止することができる。
【実施例】
【0059】
実施例として、以下の5通りの試験を行った。
(1)第1の型から溶融ガラス塊を第2の型に落下させて、ばらつきを測定した。評価サンプル数は、それぞれ100個とし、第2の型の中心からの距離の平均値を算出した。
【0060】
[実施例1]
上述したプリフォーム製造装置(第1の型の受け面を円錐形状とし、開閉方向を下方に向かって互いに反対方向に回動させたもの)を用いた。なお、測定条件は、以下の通りである。
流下装置のノズル先端から第1の型までの距離 約10mm
流下する溶融ガラスの温度 約900℃
流下する溶融ガラスの粘性logη 約1.2
第1の型が溶融ガラス塊を保持する時間 約2.0秒
第1の型を開閉する時間 約0.3秒
第1の型から第2の型までの距離 約800mm
【0061】
[実施例2]
第1の型の受け面を円錐形状とし、開閉方向を水平方向とした。その他の条件は、実施例1と同じである。
[実施例3]
第1の型の受け面を球形状とし、開閉方向を水平方向とした。その他の条件は、実施例1と同じである。
【0062】
実施例1では、ばらつきの平均が15mmであった。実施例2では、ばらつきの平均が100mmであった。実施例3では、ばらつきの平均が150mmであった。したがって、本実施例により、第1の型の受け面を円錐形状とすることにより、第1の型から第2の型への溶融ガラス塊の落下精度を向上できることが判明した。また、さらに、開閉方向を下方に向かって互いに反対方向に回動させることにより、第1の型から第2の型への溶融ガラス塊の落下精度を著しく向上できることが判明した。
【0063】
(2)第1の型から溶融ガラス塊を第2の型に落下させて、溶融ガラス塊の収容率を測定した。なお、プリフォーム製造装置の稼働時間を、1分(評価サンプル数20個)、10分(評価サンプル数200個)、30分(評価サンプル数600個)の3通りについて測定した。測定結果は、以下の通りである。
【0064】
【表1】

【0065】
ここで、実施例4は、実施例1と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。実施例5は、実施例2と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。実施例6は、実施例3と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。
【0066】
本実施例によれば、第1の型の受け面を円錐形状とすることにより、溶融ガラス塊を第1の型から第2の型に確実に収容できることが判明した。また、さらに、開閉方向を下方に向かって互いに反対方向に回動させることにより、溶融ガラス塊を第1の型から第2の型により確実に収容できることが判明した。
【0067】
(3)最終的なプリフォームの不良率を測定した。なお、評価サンプル数を1000個、2000個、3000個の3通りについて測定した。測定結果は、以下の通りである。
【0068】
【表2】

【0069】
ここで、実施例7は、実施例1と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。実施例8は、実施例2と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。実施例9は、実施例3と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。
【0070】
本実施例によれば、第1の型の受け面を円錐形状とすることにより、プリフォームの不良率を低減できることが判明した。また、さらに、開閉方向を下方に向かって互いに反対方向に回動させることにより、プリフォームの不良率を著しく低減できることが判明した。
【0071】
(4)第2の型(図11)を用いて、脈理の形成をシャドー検査器、第2の型からの溶融ガラス塊の飛び出しを目視により確認した。第2の受け面は円錐形状とし、噴出口は、第2の受け面の頂点から1箇所のものを用いた。なお、プリフォーム製造装置の稼働時間を、50分(評価サンプル数1000個)、100分(評価サンプル数2000個)、150分(評価サンプル数3000個)の3通りについて測定した。
【0072】
[実施例10]
第1の型の受け面を円錐形状とし、開閉方向を下方に向かって互いに反対方向に回動させたものを用いた。なお、測定条件は、以下の通りである。
流下装置のノズル先端から第1の型までの距離 約10mm
流下する溶融ガラスの温度 約900℃
流下する溶融ガラスの粘性logη 約1.2
第1の型が溶融ガラス塊を保持する時間 約2.0秒
第1の型を開閉する時間 約0.3秒
第1の型から第2の型までの距離 約800mm
気体 エアー
気体流量 0.5〜4.0L/min
【0073】
[比較例1]
第1の型を使用しなかった以外は、実施例10と同じである。
【0074】
測定結果は以下の通りである。本実施例によれば、第1の型を使用することにより、脈理の形成を防止することができることが判明した。また、プリフォーム形成時の第2の型からの飛び出しを低減できることが判明した。
【0075】
【表3】

【0076】
(5)第1の型の受け面への金メッキの有無による第1の型との焼き付き、擦り傷の形成を目視、顕微鏡により確認した。なお、プリフォーム製造装置の稼働時間を、50分(評価サンプル数1000個)、100分(評価サンプル数2000個)、150分(評価サンプル数3000個)の3通りについて測定した。
【0077】
[実施例11]
第1の型の受け面に金メッキを施した。その他の条件は、実施例10と同じである。
【0078】
[実施例12]
実施例10と同じ構成のプリフォーム製造装置を用いた。
【0079】
測定結果は下記の通りである。本発明によれば、第1の型に金メッキを施すことにより、焼き付き、擦り傷を減少させ、不良率を低減できることが判明した。
【0080】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリフォーム製造装置を構成する溶融ガラス塊成形装置の概略断面図である。
【図2】前記実施形態に係る第1の型を開いた状態を示す拡大断面図である。
【図3】前記実施形態に係るプレス成形装置の概略断面図である。
【図4】前記実施形態に係る流下装置から第1の型に溶融ガラス流を流下した状態を示す概略断面図である。
【図5】前記実施形態に係る第1の型を開いた状態を示す概略断面図である。
【図6】前記実施形態に係る第2の型を加熱位置に移動した状態を示す概略断面図である。
【図7】前記実施形態に係る第2の型に第3の型を嵌合させた状態を示す概略断面図である。
【図8】前記実施形態に係る第2の型を冷却した状態を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第1の変形例に係る第3の型を第2の型に嵌合させた状態を示す概略断面図である。
【図10】本発明の第2の変形例に係る第1の型を示す拡大断面図である。
【図11】本発明の第3の変形例に係る第2の型を示す拡大断面図である。
【図12】本発明の第3の変形例に係る第1の型を開いた状態を示す概略断面図である。
【図13】本発明の第3の変形例に係るプリフォームを成形する状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0082】
1 プリフォーム製造装置
10 流下装置
20、120 第1の型
20A、120A、120B 受け面
30、40 割型
50、150 第2の型
50A、150A 第2の受け面
60 開閉装置(移動装置)
160 噴出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融ガラスを受け止める第1の型と、この第1の型から移動された溶融ガラス塊を受け止める第2の型と、を備えるプリフォーム製造装置であって、
前記第1の型は、溶融ガラスを受け止める受け面を有し、この受け面で2つ以上の割型に分割可能であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプリフォーム製造装置において、
溶融ガラスを流下する流下装置と、前記第1の型から前記第2の型へ溶融ガラス塊を移動させる移動装置と、を備え、
前記第1の型は、前記流下装置の下方に設けられ、
前記第2の型は、前記第1の型の下方に設けられることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載のプリフォーム製造装置において、
前記移動装置は、前記第1の型を開閉することを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載のプリフォーム製造装置において、
前記移動装置は、前記割型をそれぞれ下方に向かって回動させることにより、前記第1の型を開くことを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載のプリフォーム製造装置において、
前記受け面は、錐状であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項7】
請求項6に記載のプリフォーム製造装置において、
前記受け面は円錐形状であり、
円錐の頂角は、30度以上であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項8】
請求項6に記載のプリフォーム製造装置において、
前記受け面は円錐形状であり、
円錐の頂角は、150度以下であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記第1の型には、複数のキャビティ面が形成され、
前記受け面は、これら複数のキャビティ面の中から選択されることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項10】
請求項9に記載のプリフォーム製造装置において、
前記受け面は、前記第1の型の姿勢を変更することにより、前記複数のキャビティ面の中から選択されることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記第1の型の開口幅は、所望するプリフォーム径の1.2倍以上であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記第1の型及び第2の型の一方又は両方の受け面は金又は、金合金であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記流下装置は、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載のプリフォーム製造装置において、
前記第2の型は、溶融ガラス塊を受け止める第2の受け面を有し、
前記第2の受け面は、下方から上方に向かって拡開された形状であり、前記第2の受け面の下方に、気体が噴出される噴出口を有することを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項15】
請求項14に記載のプリフォーム製造装置において、
前記第2の受け面が、円錐形状であることを特徴とするプリフォーム製造装置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載のプリフォーム製造装置において、
製造されるプリフォームが、球状プリフォーム又は、研磨ボール用粗球であるプリフォーム製造装置。
【請求項17】
請求項1から16のいずれかに記載のプリフォーム製造装置で製造されたプリフォームを、精密プレス成形することを特徴とする精密プレス成形装置。
【請求項18】
下方から上方に向かって拡開された受け面を有しかつこの受け面で2つ以上の割型に分割可能な第1の型を用いて、溶融ガラスからプリフォームを製造するプリフォーム製造方法であって、
溶融ガラスを流下する流下工程と、
この流下された溶融ガラスを前記型の受け面で受け止める溶融ガラス塊成形工程と、
前記型を2つ以上の割型に分割して溶融ガラス塊を脱型する脱型工程と、
この溶融ガラス塊を第2の型の第2の受け面で受け止め、プレス成形してプリフォームを製造するプレス成形工程と、を備えることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項19】
下方から上方に向かって拡開された受け面を有しかつこの受け面で2つ以上の割型に分割可能な第1の型を用いて、溶融ガラスからプリフォームを製造するプリフォーム製造方法であって、
溶融ガラスを流下する流下工程と、
この流下された溶融ガラスを前記第1の型の受け面で受け止める溶融ガラス塊成形工程と、
前記型を2つ以上の割型に分割して溶融ガラス塊を脱型する脱型工程と、
この溶融ガラス塊を、下方から上方に向かって拡開された形状の第2の型の第2の受け面で受け止め、この第2の受け面の下方から気体を噴出し、球状のプリフォームを製造する成形工程と、を備えることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項20】
請求項19に記載のプリフォーム製造方法において、
前記第2の受け面が、円錐形状であることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項21】
請求項19又は20に記載のプリフォーム製造方法において、
前記成形工程において、前記溶融ガラス塊が、前記第2の受け面と間欠的に接触した状態で成形することを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項22】
請求項18から21のいずれかに記載のプリフォーム製造方法において、
前記受け面は、錐状であることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項23】
請求項22に記載のプリフォーム製造方法において、
前記第1の型の受け面を円錐形状とし、この円錐形の頂角を30度以上とすることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項24】
請求項22に記載のプリフォーム製造方法において、
前記第1の型の受け面を円錐形状とし、この円錐形の頂角を150度以下とすることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項25】
請求項18から24のいずれかに記載のプリフォーム製造方法において、
前記第1の型には、複数のキャビティ面が形成され、
前記第1の型の姿勢を変更することにより、これら複数のキャビティ面の中から前記受け面を選択する受け面選択工程を備えることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項26】
請求項18から25のいずれかに記載のプリフォーム製造方法において、
前記脱型工程では、前記割型をそれぞれ下方に向かって回動させることにより、前記型を開いて脱型することを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項27】
請求項18から26のいずれかに記載のプリフォーム製造方法において、
前記脱型工程では、前記第1の型の開口幅を、所望するプリフォーム径の1.2倍以上とすることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項28】
請求項18から27のいずれかに記載のプリフォーム製造方法において、
前記流下工程では、logη(ηは粘度、単位はポアズ)が7.65以下の溶融ガラスを流下することを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項29】
請求項18から28のいずれか記載のプリフォーム製造方法において、
第1の型及び第2の型の一方又は両方の受け面が金又は金合金であることを特徴とするプリフォーム製造方法。
【請求項30】
請求項18から29のいずれかに記載のプリフォーム製造方法で製造されたプリフォームを、精密プレス成形することを特徴とする精密プレス成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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