説明

プリンタ

【課題】 低コスト化および操作性の向上を容易に図ることのできるプリンタを提供する。
【解決手段】 プリンタ本体2の一側面に配設された開閉自在な扉3の内面に、扉3を閉じた閉状態においてカセットホルダ15に装着された複数のリボンカセット10のそれぞれを各リボンカセット10の装着方向に押圧固定するカセット固定手段16を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ本体の内部に複数のリボンカセットを装着するのに好適なプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プラテンにインクフィルムやインクシートなどの幅広のインクリボンと記録媒体とを介して記録媒体の縦方向または横方向の記録範囲に対向し得る長さを有するラインサーマルヘッドを当接させ、この当接状態でインクリボンと記録媒体とを搬送しつつラインサーマルヘッドのプラテンの長手方向に配列されてなる記録幅分の複数の発熱素子を、記録情報に基づいて選択的に駆動して発熱させることにより、インクリボンのインクを記録媒体に転写して記録を行うプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなプリンタは、複数の色(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK))のインクがそれぞれ塗布された複数のインクリボンと、前記各インクリボンの数に対応する複数の記録ヘッドとを有している。これらの記録ヘッドは、記録媒体の搬送経路に沿ってそれぞれ所定間隔をもって配列されており、それぞれがインクリボンを介して記録媒体に対向するように配置されている。また、各記録ヘッドに対向する位置には、各インクリボンおよび記録媒体を介して、それぞれプラテンが設けられている。
【0004】
前記プリンタにおいては、記録媒体の搬送方向における最上流側から、第1記録ヘッド、第2記録ヘッド、第3記録ヘッド、第4記録ヘッドとしたとき、記録媒体の記録開始位置が第1記録ヘッドに対向する位置に到達すると、第1記録ヘッドとこの第1記録ヘッドに対向する第1プラテンとを圧接させる。具体的には、第1記録ヘッドを第1記録ヘッドに対向する第1プラテン側にヘッドダウンさせるか、または第1プラテンを第1記録ヘッド側にダウンさせる。そして、第1記録ヘッドと第1プラテンとを記録媒体およびインクリボンを介して圧接させることにより、第1記録ヘッドにより記録媒体に対して例えばCのインクを転写させる。
【0005】
続いて、前記記録開始位置が第2記録ヘッドに対向する位置に到達すると、第2記録ヘッドをヘッドダウンさせるか、または第2記録ヘッドに対向する第2プラテンをダウンさせる。そして、第2記録ヘッドと第2プラテンとを記録媒体およびインクリボンを介して圧接させることにより、第2記録ヘッドによりCのインク上からMのインクを転写させる。
【0006】
このように、記録媒体の搬送方向における上流側の記録ヘッドから順次ヘッドダウンさせるか、または上流側のプラテンから順次ダウンさせて記録媒体にインクを転写させることにより、記録媒体上に複数のインクによって所望のカラー画像の記録を行っていた。
【0007】
また、各インクリボンは、それぞれリボンカセットに装着されており、これらのリボンカセットのそれぞれは、プリンタ本体の内部に配設されたカセットホルダに着脱自在に装着されている。そして、リボンカセットを交換する場合には、プリンタ本体に配設された開閉自在な扉を開状態とすることでカセットホルダからリボンカセットを抜き差しすることで着脱するようになっている。
【0008】
ところで、リボンカセットをカセットホルダに装着した場合、リボンカセットをカセットホルダに固定する必要がある。
【0009】
そこで、カセットホルダにリボンカセットと同数のロックレバーを有する固定機構を設け、ロックレバーの操作によって、リボンカセットをその着脱方向に沿ってカセットホルダに向かって押圧固定していた。
【0010】
なお、1つのリボンカセットをプリンタ本体に固定するものとしては、リボンカセットに固定用の弾性片を配設したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献1】特開2000−263864号公報
【特許文献2】実開平5−085663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前述した従来のプリンタにおいては、近年の低コスト化および操作性の向上の要求に応えることができないという問題点があった。
【0013】
例えば、従来のプリンタにおいては、カセットホルダに、ロックレバーを有する固定機構をリボンカセットの数と同数設ければならず、部品点数が多く、しかもプリンタ本体の内部に固定機構を配設するためのスペースを必要とするのでプリンタ本体が大型化するという問題点があった。
【0014】
また、カセットホルダに、ロックレバーを有する固定機構をリボンカセットの数と同数設ける構成においては、複数のロックレバーを操作するのに多大な労力と時間とを必要とするという問題点もあった。
【0015】
なお、リボンカセットに固定用の弾性片を配設し、弾性片によってリボンカセットをプリンタ本体に固定する構成では、リボンカセットの一部がプリンタ本体の外部に突出するので、リボンカセットに人あるいは物体が何らかの原因で接触するのを防止することができないという不都合が生じる。また、リボンカセットに人あるいは物体が接触した場合、プリンタが記録動作中であると、記録部に衝撃が加わるので、記録品質が低下するという不都合が発生する懸念がある。
【0016】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、低コスト化および操作性の向上を容易に図ることのできるプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述した目的を達成するため、本発明に係るプリンタの特徴は、一側面に開閉自在な扉を具備するプリンタ本体の内部に複数のリボンカセットが装着されたカセットホルダが配設されており、前記扉を開いた開状態において前記カセットホルダに対して前記複数のリボンカセットのそれぞれが着脱されるように形成されているプリンタであって、前記扉の内面に、前記扉を閉じた閉状態において前記複数のリボンカセットのそれぞれを各リボンカセットの装着方向に押圧固定するカセット固定手段が配設されている点にある。
【0018】
前記カセット固定手段が、前記複数のリボンカセットのそれぞれに前記閉状態において個別に当接される押圧ユニットを有しており、前記押圧ユニットが、前記扉の内面に直接あるいは間接的に取着されている支持軸と、前記支持軸の先端側に前記支持軸の軸方向に沿って移動自在に支持されている押圧体と、常時は前記押圧体を前記支持軸の先端側に付勢するように配設されている付勢ばねとを有していることが好ましく、また、前記押圧体の先端に、緩衝部材が配設されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るプリンタによれば、扉を閉じるという簡単な操作を実施することで、扉の内面に配設されたカセット固定手段により複数のリボンカセットをカセットホルダに押圧固定することができる。その結果、低コスト化および操作性の向上を容易に図ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0021】
図1から図3は、本発明に係るプリンタの実施形態を示すものであり、図1は扉を開いた開状態における全体構成の要部を示す概略斜視図、図2は扉を閉じた閉状態における全体構成の要部を扉を省いて示す概略斜視図、図3は図1のリボンカセットの着脱を説明する説明図である。
【0022】
図1から図3に示すように、本実施形態のプリンタ1は、ほぼ箱状に形成されたプリンタ本体2を有している。このプリンタ本体2の一側面である図1の右側に示す右側面には、図示しないヒンジなどによって水平方向に開閉自在に形成された扉3が配設されており、人手による操作によって、図1に示す扉3を開いた開状態と、図2に示す扉3を閉じた閉状態とを選択的に取り得るように形成されている。
【0023】
なお、図2においては、プリンタ本体2の内部の要部の構成を示すために、扉3を省いて示してある。
【0024】
前記扉3は、図示しない従来公知の保持機構によって扉3を閉じた閉状態を保持することができるようになっている。このような保持機構としては、磁石の吸着力を用いた構成や、ロックレバーを用いた構成などを挙げることができる。
【0025】
前記プリンタ本体2の内部には、図1の下部に配設された供給部4と、図1の奥側部に上下方向に沿ってほぼ鉛直に配設された記録部5と、図1の上部に配設された排出部6とを有している。すなわち、供給部4、記録部5および排出部6は、扉3の配設側から見て全体としてほぼコ字状をなすように配設されており、記録媒体7の搬送経路が全体としてほぼコ字状をなすように形成されている。
【0026】
前記供給部4は、記録部5に供給する長尺の記録媒体7を保持するためのものであり、この供給部4には、記録媒体7が巻回された供給ロール8が着脱可能に装着されている。そして、記録媒体7は、図示しない供給用ローラの駆動力などによって供給ロール8から繰り出され、ガイド板、ガイドロールなどの供給用案内手段(図示せず)により所定の搬送経路に沿って案内されつつ記録部5に搬送されるようになっている。
【0027】
前記記録部5は、記録媒体7上に所望の画像を記録するためのものであり、記録部5において全体として図1の下方から上方に向かう記録媒体7の搬送方向に沿って複数、本実施形態においてはフルカラーの記録を行うための4つの記録ユニット9が配列されている。これらの記録ユニット9は、図1の下方に示す記録媒体7の搬送方向の最上流側から図1の上方に示す下流側に向かってこの順に、第1記録ユニット9A、第2記録ユニット9B、第3記録ユニット9C、第4記録ユニット9Dとされている。
【0028】
前記各記録ユニット9は、記録ヘッドとしてのラインサーマルヘッドおよびプラテンとしてのプラテンローラ(共に図示せず)を有している。また、各記録ユニット9のそれぞれには、リボンカセット10が配設されている。このリボンカセット10は、図3に示すように、一対の側板11、12を有している。これらの側板11、12は、図示しない複数の連結シャフトによって所定の間隔をもって相互に平行に配設されている。また、各側板11、12の相互間には、回転自在な1対のリボンローラ13の間に巻回されたインクリボン14が配設されており、このインクリボン14は、リボンカセット10の内部に回転自在に配設された複数のリボンガイドローラ、および、各記録ユニット9のそれぞれに回転自在に配設された複数の外部ガイドローラによって案内され、リボンカセット10から導出されたインクリボン14の走行経路がラインサーマルヘッドとプラテンローラとの間を通過するように配設されている。この時、インクリボン14は、インクの塗工面が記録媒体7に対向し、インクの塗工面の背面がラインサーマルヘッドの発熱素子と対向するように搬送されるようになっている。
【0029】
なお、本実施形態のインクリボン14としては、例えば、記録媒体7上にフルカラーの画像を形成するために、第1記録ユニット9Aのインクリボン14としてシアン(C)のインクが塗工されたインクリボン14が用いられ、第2記録ユニット9Bのインクリボン14としてマゼンタ(M)のインクが塗工されたインクリボン14が用いられ、第3記録ユニット9Cのインクリボン14としてイエロー(Y)のインクが塗工されたインクリボン14が用いられ、第4記録ユニット9Dのインクリボン14としてブラック(BK)のインクが塗工されたインクリボン14が用いられている。
【0030】
前記各リボンカセット10は、プリンタ本体2の内部に配設されたカセットホルダ15に装着されており、このカセットホルダ15によって、4つのリボンカセット10が上下方向に沿って配列されている。そして、カセットホルダ15に対する各リボンカセット10の着脱は、図3に示すように、カセットホルダ15に対してリボンカセット10を図3の両矢印にて示すほぼ水平方向に抜き差し操作することで実施できるようになっている。また、各リボンカセット10のカセットホルダ15に対する固定、すなわち、カセットホルダ15に対するリボンカセット10の抜き差し方向である着脱方向の固定は、図2に示すように、扉3を閉じた閉状態において扉3の内面に配設されたカセット固定手段16によって行われるようになっている。
【0031】
前記カセット固定手段16は、扉3の内面に取着されたほぼ平板状の取付ベース17に取着されている。このカセット固定手段16は、4つのリボンカセット10のそれぞれに対応するように、4組の押圧ユニット18を備えており、これらの押圧ユニット18が、4つのリボンカセット10と同様に、間隔をおいて上下方向に沿って配列されている。
【0032】
ここで本実施形態のカセット固定手段16の押圧ユニット18について図4により詳しく説明する。
【0033】
図4はカセット固定手段の押圧ユニットの要部を示す拡大断面図である。
【0034】
図4に示すように、本実施形態の押圧ユニット18は、ほぼ円柱状に形成された支持軸19を有している。この支持軸19は、図4の右方に示す基端部19aが嵌合により取付ベース17に形成された厚さ方向に貫通する取付孔17aに取着されている。また、支持軸19の外周面の基端部側には、ほぼ環状に形成された大径部19bが設けられており、この大径部19bの図4の右方に示す右端面を取付ベース17に当接させることで、取付ベース17に対する支持軸19の位置決めが行われている。
【0035】
なお、取付ベース17に対する支持軸19の基端部19aの取り付けは、基端部19aに雄ねじを形成するとともに、取付孔17aに雌ねじを形成し、雄ねじを雌ねじに螺着する構成としてもよい。
【0036】
また、取付ベース17を設けずに、支持軸19の基端部19aを押圧ユニット18を扉3の内面に直接取り付ける構成としてもよい。この場合、支持軸19の基端部19aを取り付ける位置の扉3の厚さを厚く形成し、この部分に有底穴を設け、この有底穴に支持軸19の基端部19aを取着する構成とすることが、押圧ユニット18の一部が扉3の外部に突出するのを防止することができるという意味で好ましい。
【0037】
すなわち、支持軸19の基端部19aを直接あるいは間接的に扉3の内面側に取着する構成とすればよい。
【0038】
前記支持軸19の図4の左方に示す先端部19cは、取付ベース17の厚さ方向に沿って突出するように配置されており、この先端部19c側の外周には、ほぼ筒状に形成された押圧体20が支持軸19の軸方向に沿って移動自在に支持されている。そして、支持軸19の先端部分には、押圧体20が支持軸19から脱落するのを防止するための止め輪21が取着されている。また、押圧体20の左端に位置する先端部には、衝撃を吸収するために、防振ゴムなどによって形成された有底筒状の緩衝部材22が取着されている。なお、押圧体20は、その開口部分が、押圧体20の外周の先端側に形成された装着溝20aに嵌合されるようになっている。また、押圧体20の外径寸法と緩衝部材22の外径寸法とは、ほぼ同一サイズに形成されている。
【0039】
前記支持軸19の外周には、圧縮コイルばねによって形成された付勢ばね23が装着されている。この付勢ばね23の右端は、大径部19bの左端面に当接されており、付勢ばね23の左端は、押圧体20の右端面に形成されたばね受け溝20bの底面に当接されており、この付勢ばね23のばね力によって、常時は、押圧体20を支持軸19の先端側、すなわち、扉3から離れる方向に付勢している。そして、押圧体20の支持軸19の先端側への移動は、支持軸19の先端側に取着された止め輪21によって規制され、押圧体20の支持軸19の基端部19a側への移動は、付勢ばね23としての圧縮コイルばねの軸方向への最大収縮長さである密着高さによって規制されるようになっている。
【0040】
なお、付勢ばね23としては、板ばねを用いてもよい。さらに、ばねのかわりに、ゴムなどの弾性体を用いてもよい。
【0041】
また、本実施形態の押圧ユニット18の構成は一例であり、設計コンセプトなどの必要に応じて種々変更することができる。
【0042】
前記排出部6は、記録部5によって画像を記録した記録媒体7を所定の長さに切断したうえで収納保持するためのものであり、この排出部6には、長尺の記録媒体7をその長手方向に対して直交する幅方向に切断するための切断刃を有する切断手段と、切断した後の記録媒体7を収納するトレイ(共に図示せず)とが設けられている。そして、記録部5から排出された記録媒体7は、図示しない排出用ローラの駆動力によって所定の搬送経路に沿って案内された後、切断手段によって所定の長さに切断されてトレイに順次収納されるようになっている。
【0043】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0044】
本実施形態のプリンタ1によれば、リボンカセット10の着脱は、図1に示すように、扉3を開いた開状態として開始する。
【0045】
ついで、扉3を開いた開状態において、図3に示すように、カセットホルダ15に対してリボンカセット10を図3の両矢印にて示すほぼ水平方向に抜き差し操作することで、カセットホルダ15に対するリボンカセット10の着脱を実施する。
【0046】
ついで、図2に示すように、扉3を閉じた閉状態とする。
【0047】
この時、扉3の内面に配設されたカセット固定手段16の押圧ユニット18、詳しくは、押圧ユニット18の緩衝部材22の先端が、カセットホルダ15の扉側に位置する側板11に当接する。その結果、リボンカセット10は、付勢ばね23の付勢力をもってリボンカセット10の装着方向に押圧固定される。
【0048】
ついで、扉3を閉じた閉状態を保持することで、カセットホルダ15に対するリボンカセット10の固定状態が保持される。
【0049】
このように、本実施形態のプリンタ1によれば、扉3の内面に、扉3を閉じた閉状態において複数のリボンカセット10のそれぞれを各リボンカセット10の装着方向に押圧固定するカセット固定手段16が配設されているので、扉3を閉状態とするという簡単な操作によって短時間で、複数のリボンカセット10をカセットホルダ15に一括して確実かつ容易に固定(押圧固定)することができる。その結果、リボンカセット10の着脱を実施する際の操作性の向上および操作時間の短縮を容易に図ることができる。
【0050】
また、本実施形態のプリンタ1によれば、扉3を閉じた閉状態において、扉3の内面に配設されたカセット固定手段16によって、複数のリボンカセット10を一括して固定することができるので、複数のリボンカセット10をカセットホルダ15に固定するための固定機構を各リボンカセット10毎に設けなくてすむ。その結果、本実施形態のプリンタ1によれば、各リボンカセット10毎に固定機構を設ける構成に比べて部品点数を削減することができる。この部品点数の削減は、プリンタ1の製造に要する工数の低減および生産性の向上に多大に寄与する。
【0051】
したがって、本実施形態のプリンタ1によれば、低コスト化および操作性の向上を容易に図ることができる。
【0052】
また、本実施形態のプリンタ1における部品点数の削減によれば、プリンタ本体2の内部のスペースを小さくすることができるので、プリンタ本体2の小型化を図ることもできる。
【0053】
また、本実施形態のプリンタ1によれば、カセット固定手段16が、複数のリボンカセット10のそれぞれに扉3を閉じた閉状態において個別に当接される押圧ユニット18を有しており、押圧ユニット18が、扉3の内面に直接あるいは間接的に取着されている支持軸18と、支持軸18の先端側に支持軸18の軸方向に沿って移動自在に支持されている押圧体20と、常時は押圧体20を支持軸19の先端側に付勢するように配設されている付勢ばね23とを有しているので、部品点数の少ない簡単な構造のカセット固定手段16を容易に得ることができる。
【0054】
また、本実施形態のプリンタ1によれば、押圧体20の先端に、緩衝部材22が配設されているので、押圧体20をリボンカセット10に当接したときの衝撃を緩衝あるいは吸収することができる。
【0055】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係るプリンタの実施形態の扉を開いた開状態における全体構成の要部を示す概略斜視図
【図2】本発明に係るプリンタの実施形態の扉を閉じた閉状態における全体構成の要部を扉を省いて示す概略斜視
【図3】本発明に係るプリンタの実施形態のリボンカセットの着脱を説明する説明図
【図4】本発明に係るプリンタの実施形態のカセット固定手段の押圧ユニットの要部を示す拡大断面図
【符号の説明】
【0057】
1 プリンタ
2 プリンタ本体
3 扉
10 リボンカセット
15 カセットホルダ
16 カセット固定手段
17 取付ベース
17a 取付孔
18 押圧ユニット
19 支持軸
20 押圧体
21 止め輪
22 緩衝部材
23 付勢ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側面に開閉自在な扉を具備するプリンタ本体の内部に複数のリボンカセットが装着されたカセットホルダが配設されており、前記扉を開いた開状態において前記カセットホルダに対して前記複数のリボンカセットのそれぞれが着脱されるように形成されているプリンタであって、
前記扉の内面に、前記扉を閉じた閉状態において前記複数のリボンカセットのそれぞれを各リボンカセットの装着方向に押圧固定するカセット固定手段が配設されていることを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記カセット固定手段が、前記複数のリボンカセットのそれぞれに前記閉状態において個別に当接される押圧ユニットを有しており、
前記押圧ユニットが、前記扉の内面に直接あるいは間接的に取着されている支持軸と、前記支持軸の先端側に前記支持軸の軸方向に沿って移動自在に支持されている押圧体と、常時は前記押圧体を前記支持軸の先端側に付勢するように配設されている付勢ばねとを有していることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記押圧体の先端に、緩衝部材が配設されていることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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