説明

プレゼンス情報生成システム、コンピュータプログラム、およびプレゼンス情報生成方法

【課題】 ユーザ情報を自動収集し、このユーザ情報に基づき客観的に定義されたプレゼンス情報を生成する。
【解決手段】 ユーザ情報管理部102は、動的に変化するユーザ情報(センサ情報やスケジュール情報)を、データ管理システム10から受信し、ユーザ情報管理テーブル111を用いて、ユーザごとに関連付けしてユーザ情報記憶部110に記録する。また、イベント取得部104によりユーザ情報の動的な変化をイベント情報として抽出する。プレゼンス情報生成部105では、イベント取得部104で抽出されたイベント情報を取得し、このイベント情報を、プレゼンス推定ルール保持部106に保持されたプレゼンス推定ルールに基づいて解析し、プレゼンス情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンス情報を共有するコミュニティ内での円滑な相互コミュニケーションを図るために、リアルタイムなシチュエーションの共有を行うための動的なプレゼンス情報を生成する、レゼンス情報生成システム、コンピュータプログラム、およびプレゼンス情報生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレゼンスサービスはユーザの状態や周囲の環境といったプレゼンス情報、例えば在籍中や会議中などといった情報を複数のユーザ間で共有することにより遠隔コミュニケーションサービスの利便性を向上させるためのサービスである。ユーザはプレゼンス情報を参照することにより、ユーザの状態に応じて適したコミュニケーション手段をとることができる。またスケジューラアプリケーションなどの情報共有ツールに適用することにより業務効率を向上させるといった応用も可能である。
【0003】
プレゼンス情報共有のために自分自身のプレゼンス情報を発信するユーザをプレゼンティティ(PRESENTITY)といい、またプレゼンティティ(PRESENTITY)のプレゼンス情報を参照するユーザをウオッチャー(WATCHER)という。
【0004】
プレゼティティ(PRESENTITY)は状態に応じたプレゼンス情報をプレゼンスサーバへ通知する。ウオッチャー(WATCHER)としてプレゼンスサーバへ登録されたユーザが、更新されたプレゼンティティ(PRESENTITY)のプレゼンス情報を受け取ることにより、プレゼンス情報の共有がなされる(非特許文献1を参照)。
【0005】
プレゼンス情報はユーザのさまざまな状態を表現する必要があり、多様なプレゼンス情報を複数のシステム間で矛盾無く共通して利用するために標準的な語彙が定義されている(非特許文献2を参照)。これらの標準的な語彙を利用することにより、ユーザ間での的確な状態通知が可能となるだけではなく、プレゼンス情報の受信を契機としたデバイス制御を行うことも可能となる。例えばあるユーザが電話を受けることの出来ない状況下にある期間だけ留守番設定にし、それ以外の期間は通常待ち受け設定にすると行ったことが出来る。
【非特許文献1】M.Day, et al., The Internet Engineering Task Force: Request For Comments:2778(A Model for Presence and Instant Messaging)
【非特許文献2】H.Schulzrinne, et al., The Internet Engineering Task Force: Request For Comments:4480(RPID:Rich Presence Extensions to the Presence Information Data Format (PIDF))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザの置かれた環境やユーザ白身の状態を表現するプレゼンス情報は、ネットワークサービスにおいて重要な要素である。従来のプレゼンスサービスではプレゼンス情報の登録や更新は各ユーザの更新作業より婁施されており、プレゼンス情報はユーザの主観に基づいて選択されるため、ユーザ間での解釈の相違が生じる場合がある。またプレゼンス情報の更新は実際のユーザの状態の変化と同時には行われず、さらにユーザが更新作業を行わなかった場合にはプレゼンス情報は更新されない。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ユーザのプレゼンス情報を推定することを可能とする元データをユーザ情報として自動で収集し、このユーザ情報に基づき定義されたプレゼンス情報を生成することで、ユーザの状態の変化が起こった時点でのプレゼンス情報の更新を行なえると共に、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的に定義されたプレゼンス情報を生成することができる、プレゼンス情報生成システム、コンピュータプログラム、およびプレゼンス情報生成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムと、前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理部と、前記ユーザ情報管理部により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得部と、前記イベント情報取得部により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成部と、を備えることを特徴とするプレゼンス情報生成システムである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し受信して記憶するデータ管理システムと、前記データ管理システムから取得した前記複数のユーザのユーザ情報を記憶すると共に、前記ユーザ情報を前記ユーザごとに関連付けて記憶するためのユーザ情報管理テーブルを有するユーザ情報記憶部と、前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報管理テーブルを使用して、前記複数のユーザのユーザ情報を該ユーザごとに関連付けして前記ユーザ情報記憶部に記憶するユーザ情報管理部と、前記ユーザ情報からプレゼンス情報を生成するためのプレゼンス情報生成条件を規定するプレゼンス推定ルールを予め保持するプレゼンス推定ルール保持部と、前記ユーザ情報記憶部における前記ユーザ情報管理テーブルにより関連付けされて記憶された前記ユーザ情報の変化を検出し、該変化したユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得部と、前記イベント情報取得部により抽出された前記イベント情報と前記プレゼンス推定ルールとに基づいてプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成部と、を備えることを特徴とするプレゼンス情報生成システムである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、前記ユーザ情報管理部は、前記動的に変化する複数のユーザを一意に識別する識別子として用いられる該ユーザの所在情報と、前記動的に変化する複数のユーザのユーザ情報とを、前記ユーザ情報管理テーブルを用いて前記ユーザごとに関連付けして、前記ユーザ情報記憶部に記憶すること、を特徴とする請求項2に記載のプレゼンス情報生成システムである。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、前記ユーザ情報は、前記ユーザの所在状態を検出するセンサのセンサ情報と、予めスケジューラに記憶されたユーザのスケジュール情報であり、前記プレゼンス情報生成部は、前記プレゼンス推定ルールにより規定されるプレゼンス情報生成条件に従い、前記センサ情報、または前記スケジュール情報、あるいは前記センサ情報と前記スケジュール情報の両方の情報に基づき、前記プレゼンス情報を生成すること、を特徴とする請求項2または請求項3に記載のプレゼンス情報生成システムである。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、前記複数のユーザのそれぞれには、各ユーザを識別するためのユーザID(識別子)が付与されると共に、前記センサ情報には該センサ情報を識別するためのセンサ情報IDが付与され、前記スケジュール情報には該スケジュール情報を識別するためのスケジュール情報IDが付与され、前記ユーザIDと、当該ユーザIDに対応する前記センサ情報IDと、当該ユーザIDに対応する前記スケジュール情報IDとを関連付けて、前記ユーザ情報管理テーブルに記録するように構成されたこと、を特徴とする請求項4に記載のプレゼンス情報生成システムである。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、前記プレゼンス情報生成部は、前記イベント取得部から前記イベント情報を取得し、前記イベント情報と前記プレゼンス推定ルールとに基づいて、プレゼンス推定のマッチング処理を実行し、プレゼンス情報を生成することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載のプレゼンス情報生成システムである。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、該ユーザ情報を基に、ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成システム内のコンピュータに、前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理手順と、前記ユーザ情報管理手順により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得手順と、前記イベント情報取得手順により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成手順と、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、該ユーザ情報を基に、ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成システムにおけるプレゼンス情報生成方法であって、前記プレゼンス情報生成システム内の制御部により、前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理手順と、前記ユーザ情報管理手順により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得手順と、前記イベント情報取得手順により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成手順と、が行なわれることを特徴とするプレゼンス情報生成方法である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、動的に変化するユーザの所在状態の情報(例えば、センサ情報やスケジュール情報)をリアルタイムなユーザ情報として取得し、この動的に変化するユーザ情報を基に、あらかじめ定義されたプレゼンス情報生成条件(例えば、プレゼンス推定ルール)に従い、プレゼンス情報の生成を行うようにしたので、これにより、ユーザが自分自身でユーザ情報の登録、更新作業を行うことなく、ユーザの状態の変化が起こった時点でのユーザ情報とプレゼンス情報の更新を行うことができる。また、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報を生成することができる。
【0017】
また、請求項2に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、動的に変化するユーザの所在状態の情報(例えば、センサ情報やスケジュール情報)をリアルタイムなユーザ情報としてデータ管理システムから取得する。そして、ユーザ情報管理テーブルにより、ユーザと当該ユーザのユーザ情報を関連付けてユーザ情報記憶部に記録する。また、ユーザ情報からプレゼンス情報を生成するためのプレゼンス情報生成条件を規定するプレゼンス推定ルールを予め保持しておく。そして、イベント取得部により、ユーザ情報記憶部に保持したユーザ情報の変化をイベント情報として抽出し、この抽出したイベント情報をプレゼンス推定ルールに基いて解析し、プレゼンス情報を生成する。
これにより、ユーザが自分自身でユーザ情報の登録、更新作業を行うことなく、ユーザの状態の変化が起こった時点でのユーザ情報とプレゼンス情報の更新を行うことができる。また、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報をリアルタイムで生成することができる。
【0018】
また、請求項3に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、ユーザ情報管理部は、動的に変化する複数のユーザを一意に識別する識別子として用いられる該ユーザの所在情報と、複数のユーザのユーザ情報とを、ユーザ情報管理テーブルを用いてユーザごとに関連付けして、ユーザ情報記憶部に記憶するようにしたので、これにより、ユーザと該ユーザのユーザ情報とを、容易に関連付けてユーザ情報記憶部に記録し、また、読み出すことができる。
【0019】
また、請求項4に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、ユーザ情報として、ユーザの置かれている所在状態を検出するセンサのセンサ情報と、予めスケジューラに記憶されたユーザのスケジュール情報とを使用し、プレゼンス推定ルールに規定されたプレゼンス情報生成条件に従い、センサ情報、またはスケジュール情報、あるいはセンサ情報とスケジュール情報の両方の情報に基づきプレゼンス情報を生成するようにしたので、これにより、センサ情報とスケジュール情報の内容とを組み合わせ、総合的に判定して、プレゼンス情報を生成することができる。
【0020】
また、請求項5に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、複数のユーザのそれぞれにユーザIDを付与し、センサ情報には該センサ情報を識別するためのセンサ情報IDを付与し、スケジュール情報には該スケジュール情報を識別するためのスケジュール情報IDを付与し、ユーザIDと、センサ情報IDと、スケジュール情報IDとを関連付けてユーザ情報管理テーブルに登録するようにしたので、これにより、ユーザと、該ユーザのセンサ情報と、スケジュール情報とを、容易に関連付けてユーザ情報記憶部に記録し、また、読み出すことができる。
【0021】
また、請求項6に記載のプレゼンス情報生成システムにおいては、プレゼンス情報生成部は、ユーザ情報とプレゼンス推定ルールとに基づいて、プレゼンス推定のマッチング処理を実行してプレゼンス情報を生成するようにしたので、これにより、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報を容易に生成することができる。
【0022】
また、請求項7に記載のコンピュータプログラム、および請求項8に記載のプレゼンス情報生成方法においては、動的に変化するユーザの所在状態の情報(例えば、センサ情報やスケジュール情報)をリアルタイムなユーザ情報として取得する手順と、この動的に変化するユーザ情報を基に、あらかじめ定義されたプレゼンス情報生成条件(例えば、プレゼンス推定ルール)に従い、プレゼンス情報生成を行う手順とが行なわれる。
これにより、ユーザが自分自身でユーザ情報の登録、更新作業を行うことなく、ユーザの状態の変化が起こった時点でのユーザ情報とプレゼンス情報の更新を行うことができる。また、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係わるプレゼンス情報生成システムの構成を示す図である。
【0025】
図1に示すプレゼンス情報生成システム100は、動的なプレゼンス情報を生成するための情報源として、ユーザの状態を示すユーザ情報を取得して記憶するデータ管理システム10を備えている。図1に示す例では、データ管理システム10には、センサ11およびセンサ情報管理システム12と、スケジューラ13とを備えている。
【0026】
センサ11はユーザの周囲の環境情報や、ユーザ自身の動作等を検出することができる装置であり、ユーザごとに1または2以上のセンサが用意される。例えば、ユーザが保持する携帯端末等に搭載されたセンサである。このセンサ11としては、ユーザの周囲の温度を検出する温度センサ、ユーザの周囲の湿度を検出する湿度センサ、ユーザの周囲の騒音を検出する音量センサ、ユーザの動作を検出する加速度センサ等を使用することができる。また、センサ11はユーザが保持する携帯端末に搭載されたものに限らず、ユーザの所在場所の周辺(例えば、会議室の壁等)に配置されるセンサであってもよい。
【0027】
このセンサ11の情報は、センサ情報管理システム12により所定の周期ごとに繰り返し受信され、記憶される。
【0028】
また、スケジューラ13は、ユーザのスケジュール情報を保持するアプリケーションであり、このスケジューラ13には、ユーザごとのスケジュール情報が記録されている。
【0029】
なお、図1に示す例では、動的なプレゼンス情報を生成するための情報源としてセンサ11およびスケジューラ13を利用した構成例を示しているが、この情報源としては、センサ11およびスケジューラ13に限られず、プレゼンス情報の生成に必要なユーザ情報を提供することができる他の装置またはシステムを使用できる。例えば、ICタグ(RFIDタグ)を使用した位置情報管理システムや、GPSを搭載した携帯端末等を利用した位置計測システムなど、種々のシステムをユーザ情報の提供源として使用することができる。
【0030】
また、図1に示すプレゼンス情報生成システム100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータシステムを備える制御部101を有しており、この制御部101により、プレゼンス情報生成システム100内の各処理部が統括して制御され、プレゼンス情報生成システム100がその機能を実現できるように構成されている。
【0031】
このプレゼンス情報生成システム100内のユーザ情報管理部102は、ユーザ情報取得部103を通して、データ管理システム10から、センサ11(センサ情報管理システム12に記録されたセンサ情報)およびスケジューラ13に保存されたユーザのスケジュール情報を受信する。このデータ管理システム10からのユーザ情報の受信は、例えば、所定周期ごとにポーリング方式により繰り返し行なわれる。
【0032】
また、ユーザ情報管理部102は、データ管理システム10から取得した、各ユーザと、該ユーザに対応するセンサ情報およびスケジュール情報とを、ユーザ情報管理テーブル111を用いて関連付けし、ユーザ情報記憶部110内のセンサ情報管理テーブル112およびスケジュール情報管理テーブル113に記録するアプリケーションプロセスを実行する。
【0033】
このユーザ情報管理テーブル111は、ユーザを識別するためのユーザIDと、センサ情報を識別するためのセンサ情報IDと、スケジュール情報を識別するためのスケジュール情報IDとを関連づけて記憶するテーブルである(図3を参照)。
【0034】
このセンサ情報管理テーブル112およびスケジュール情報管理テーブル113に記録されるユーザ情報は、ユーザ情報管理テーブル111を媒体として、ユーザ情報管理部102により管理されている(各テーブルの詳細な内容については後述する)。
【0035】
イベント取得部104は、定期的にユーザ情報管理部102を通して、ユーザ情報記憶部110からユーザ情報を取得し、変化のあったユーザ情報をイベント情報として抽出し、このイベント情報をプレゼンス情報生成部105に転送するためのアプリケーションプロセスを実行する。
【0036】
プレゼンス推定ルール保持部106は、ユーザ情報を基に、ユーザのプレゼンスを示すプレゼンス情報を生成するためのプレゼンス情報生成条件を、プレゼンス推定ルールとして規定し、保持している。
【0037】
プレゼンス情報生成部105はイベント取得部104から送信されたイベント情報(変化したユーザ情報)を取得し、プレゼンス推定ルール保持部106に保持されたプレゼンス推定ルールに従ってデータを解析し、プレゼンス情報を生成するアプリケーションプロセスを実行する。
【0038】
プレゼンスサーバ201は、プレゼンス情報生成部105から送信されたプレゼンス情報を格納し、あらかじめウオッチャー(WATCHER)として登録されているプレゼンスアプリケーション202へ送信するためのサーバ装置である。
【0039】
またプレゼンスアプリケーション202はプレゼンス情報をユーザに表示するためのアプリケーションプロセスを実行する。
【0040】
以上説明したように、上記構成のプレゼンス情報生成システム100おいては、ユーザ情報管理部102は、ユーザが置かれている状態を示すユーザ情報(センサ情報やケジュール情報)をデータ管理システム10から自動で収集し、ユーザ情報記憶部110に記録する。そして、ユーザ情報が動的に変化した場合に、これをイベント情報として、イベント取得部104により検出する。プレゼンス情報生成部105では、動的に変化したユーザ情報(イベント情報)に対し、プレゼンス推定ルールに従い、センサ情報とスケジュール情報とに基づきプレゼンス情報を生成し、このプレゼンス情報をプレゼンスサーバ201およびプレゼンスアプリケーション202を介して、ユーザに提供する。
【0041】
これにより、ユーザが自分自身でユーザ情報の登録、更新作業を行うことなく、ユーザの状態の変化が起こった時点でのユーザ情報とプレゼンス情報の更新を行うことができる。また、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報を生成することができる。
【0042】
なお、図1に示す例では、ユーザの置かれた状態をユーザ情報として記憶するデータ管理システム10を、プレゼンス情報生成システム100に対して独立に設けた例を示しているが、もちろん、データ管理システム10をプレゼンス情報生成システム100内に設けるようにしてもよい。さらに、データ管理システム10、およびプレゼンス情報生成システム100を、プレゼンスサーバ201内に配置するようにしてもよい。
【0043】
図2は、図1に示すプレゼンス情報生成システムにおける処理動作の流れを示すシーケンス図である。以下、図2を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0044】
最初に、ユーザ情報管理部102は、ユーザ情報取得部103を介して、データ管理システム10に対して、ユーザ情報の「データ取得リクエスト」を送信する(ステップS11)。すなわち、ユーザごとに用意されたセンサ11により取得されたユーザ情報(正確には、図1の例では、センサ11が接続されるセンサ情報管理システム12に保持されたユーザ情報)、およびスケジューラ13に保持されたユーザ情報を送信するように、「データ取得リクエスト」を送信する(ステップS11)。
【0045】
このセンサ11およびスケジューラ13に対する「データ取得リクエスト」は、例えば、図示しないシステムタイマ(計時機能)により、予め定められた間隔によって周期的又は定期的に発行され、各センサおよびスケジューラを含むデータ管理システム10に対して、ポーリング形式により「データ取得リクエスト」を送信する。(もちろん、センサおよびスケジューラ側から割り込み等のイベントを発生させて、データを送信する方式を用いることもできる)。
【0046】
そして、データ管理システム10(センサ11およびスケジューラ13)は、ユーザ情報管理部102から受信した「データ送信リクエスト」に応答し、ユーザ情報をユーザ情報管理部102に返信する(ステップS12)。
【0047】
ユーザ情報管理部102は、ユーザ情報管理テーブル111を参照し、ユーザIDとユーザ情報ID(センサ情報IDおよびスケジュール情報ID)との関連付けを判定して、センサ情報管理テーブル112、およびスケジュール情報管理テーブル113にユーザ情報を登録する(ステップS13)。
【0048】
一方、イベント取得部104は、定期的にユーザ情報管理部102に対して「データ取得リクエスト」を送信する(ステップS14)。ユーザ情報管理部102は、イベント取得部104から受信した「データ取得リクエスト」に応答し、該当するユーザのユーザ情報を、ユーザ情報管理テーブル111を参照して、センサ情報管理テーブル112およびスケジュール情報管理テーブル113から抽出し、イベント取得部104に返信する(ステップS15)。
【0049】
イベント取得部104では、ユーザ情報管理部102から受信したユーザ情報が、前回受信したユーザ情報に対して変化しているかどうかのイベント判定処理を行なう(ステップS16)。そして、変化のあったユーザ情報をイベント情報として抽出して、プレゼンス情報生成部105へ送信する(ステップS17)。
【0050】
プレゼンス情報生成部105は、イベント取得部104からイベント情報を取得し、このイベント情報のデータを解析する。この場合に、取得したデータのうち、プレゼンス推定ルール保持部106のプレゼンス推定ルールとして登録された条件にマッチング(合致)するデータがある場合、プレゼンス推定ルールに従ってプレゼンス情報を生成する(ステップS18)。
【0051】
次に、プレゼンス情報生成部105は、プレゼンスサーバ201に対してプレゼンス情報を送信する(ステップS19)。
【0052】
プレゼンスサーバ201はプレゼンス情報を取得し、ウオッチャー(WATCHER)として登録されているプレゼンスアプリケーション202に対してプレゼンス情報を送信する(ステップS20)。
【0053】
以上説明した手順により、プレゼンス情報生成システム100においては、ユーザ情報管理部102により、ユーザ(またはユーザが保持するセンサの搭載された端末等)が置かれている状態を示すユーザ情報を、データ管理システム10から自動で収集し、イベント取得部104によりユーザ情報が動的に変化したことを検出する。プレゼンス情報生成部105では、動的に変化したユーザ情報に対し、プレゼンス推定ルールに従い、センサ情報とスケジュール情報とを基にプレゼンス情報を生成し、このプレゼンス情報をプレゼンスサーバ201およびプレゼンスアプリケーション202を介して、ユーザに提供する。
【0054】
これにより、ユーザが自分自身でユーザ情報の登録、更新作業を行うことなく、ユーザの状態の変化が起こった時点でのユーザ情報とプレゼンス情報の更新を行うことができる。また、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的なプレゼンス情報を生成して、提供することができる。
【0055】
図3は、ユーザ情報管理テーブル111の例を示す図である。図1に示すプレゼンス情報生成システム100では、動的なプレゼンス債報を生成するための情報源として、センサ11で検出されるセンサ情報と、スケジューラ13に記録されるスケジュール情報とを利用しており、ユーザ情報管理テーブル111は、これに対応したデータ構成になっている。
【0056】
図3に示すユーザ情報管理テーブルにおいて、「ユーザID301」は、ユーザを一意に定めるための識別子であり、このプレゼンス情報生成システムに所在するユーザの所在情報をユーザIDにより表している。この例では、ユーザIDとして、ユーザのメールアドレスを使用している。
【0057】
また、「センサ情報ID302」は、ユーザと当該ユーザに対応するセンサ情報とを結びつけるための識別子であり、後述するセンサ情報テーブルにおいて、センサ情報IDに関連付けてセンサ情報の内容が保持されている。
【0058】
「スケジュール情報ID303」は、ユーザと当該ユーザに対応するスケジュール情報とを結びつけるための識別子であり、後述するスケジュール情報テーブルにおいて、スケジュール情報IDに関連付けて、スケジュール情報の内容が保持されている。
【0059】
このように、ユーザ情報管理テーブル111により、ユーザIDと、該ユーザのセンサ情報IDと、スケジュール情報IDとを関連付けることにより、ユーザとユーザ情報とを関連付けして、ユーザ情報記憶部110に容易に記録し、また、読み出すことができるようになる。
【0060】
図4は、センサ情報管理テーブルの例を示す図である。図4に示す例では、センサ情報として温度、湿度、照度、音量、加速度を用いる例を示している。
【0061】
図4に示すセンサ情報管理テーブルにおいて、「センサ情報ID401」はセンサ情報を識別するための識別子であり、このセンサ情報IDにより、ユーザ情報管理テーブル111を介して、ユーザと当該ユーザのセンサ情報とが関連付けられる。
【0062】
「温度402」は、ユーザの居場所周辺の気温を表し、単位は摂氏である。また、「湿度403」はユーザの居場所周辺の湿度を表し、単位はパーセントである。「照度404」はユーザの居場所周辺の明るさを表し、単位はルクスである。「音量405」はユーザの居場所周辺の騒音の大きさを表し、単位はデシベルである。
【0063】
また、加速度の情報は、ユーザ自身が加速度センサを内蔵した端末機器を保持し、この加速度センサの情報を、プレゼンス情報生成システム側で受信するように構成した場合のセンサ情報であり、「加速度x方向406」、「加速度y方向407」はユーザ自身の水平方向における加速度を表し、「加速度z方向508」はユーザ自身の垂直方向における加速度を表し、単位は重力加速度Gである。
【0064】
このように、センサ情報管理テーブル112を使用することにより、ユーザごとのセンサ情報をセンサ情報IDにより容易に識別して、センサ情報管理テーブル112に記録することができる。また、センサ情報管理テーブル112内のセンサ情報IDは、前述のユーザ情報管理テーブル111においてユーザIDに関連付けして記録されており、このユーザ情報管理テーブル111を通して、各ユーザのセンサ情報の更新、および読み出しを容易に行なうことができる。
【0065】
なお、センサ情報は、上述した例に限られず、種々のセンサ情報を使用することができる。例えば、データ管理システム10において、ICタグ(RFIDタグ)を使用したユーザの位置情報管理システムを備える場合は、ユーザの位置情報がセンサ情報として登録される。
【0066】
また、図5は、スケジュール情報管理テーブル例を示す図である。
図5において、「スケジュール情報ID501」はスケジュール情報を識別するための識別子であり、このスケジュール情報IDにより、ユーザ情報管理テーブル111を介して、ユーザと当該ユーザのスケジュール情報とが関連付けられる。
【0067】
「開始時刻502」は、スケジューラに登録されている現時点のスケジュールの開始時刻である。「終了時刻503」はスケジューラに登録されている現時点のスケジュールの終了時刻ある。「行動内容504」はスケジューラに登録されている現時点のスケジュールの内容である。データは行動内容の桂別を示すアクティビティと具体的な内容を示すディテールから構成され、“[アクティビティ]:ディテール”というデータ構造としている。「場所505」はスケジューラに登録されている現時点のスケジュールに関する場所である。
【0068】
このように、スケジュール情報管理テーブル113を使用することにより、ユーザごとのスケジュール情報をスケジュール情報IDにより容易に識別して、スケジュール情報管理テーブル113に記録することができる。また、スケジュール情報管理テーブル113内のスケジュール情報IDは、前述のユーザ情報管理テーブル111においてユーザIDに関連付けして記録されており、このユーザ情報管理テーブル111を通して、各ユーザのスケジュール情報の更新、および読み出しを容易に行なうことができる。
【0069】
図6は、プレゼンス推定ルールの例を示す図である。図6に示す例では、プレゼンス情報601の例として、RFC4480にて定義される「Place−is要素」の推定ルールを示している。なお、このプレゼンス推定ルールは、RFC4480にて定義される推定ルールに限定されるものではなく、必要に応じて所望のプレゼンス推定ルールを定義することが可能である。
【0070】
「プレゼンス情報601」はセンサ情報もしくはスケジュール情報をもとに生成されるユーザのプレゼンスである。
【0071】
プレゼンス情報「audio」は、ユーザの居場所が音声通信に適しているかどうかを表すプレゼンス情報であり、「audio−noisy」は周囲が騒がしいため適さず、「audio−ok」は適し、「audio−quiet」は静かにすべきであるため適さないことを示している。
【0072】
プレゼンス情報「video」は、ユーザの居場所が映像通信に適しているかどうかを表すプレゼンス情報であり、「video―toobright」はユーザの周囲に十分な明るさがあり映像通信が可能であり、「video―ok」は適し、「video―dark」は、明るさが不十分であり良好な映像通信ができないことを示している。
【0073】
プレゼンス情報「text」は、ユーザの居場所がインスタントメッセージングやそのほかのテキストベースの通信に適しているかどうかを表すプレゼンス情報であり、「text−unconfortable」は入力操作が快適に行えない場所にいるため適さず、「text−ok」は適し、「text−inappropriate」は、例えば、「運転中である」といった別のことを行っているため適さないことを示している。
【0074】
「センサ情報条件602」はセンサ情報に関するプレゼンス情報生成ルールを示す。プレゼンス情報「audio」は音量に基づいて生成し、プレゼンス情報「video」は照度に基づいて生成し、プレゼンス情報「text」は加速度に基づいて生成する。
【0075】
「スケジュール情報条件603」はスケジュール情報に関するプレゼンス情報生成ルールを示し、主にセンサ情報だけでは判断する事が困難なプレゼンス情報を生成するために用いられる。プレゼンス情報の生成は行動内容の種別を表すアクティビティに基づいて行う。
【0076】
プレゼンス情報生成部105では、上述したプレゼンス推定ルールにより、ユーザ情報と、プレゼンス推定ルールとの一致を判定するマッチング処理を実行してプレゼンス情報を生成する。この場合に、プレゼンス情報生成部105では、センサ情報条件602とスケジュール情報条件603とを組み合わせ、総合的に判定して、プレゼンス情報を生成することができる。例えば、符号Aで示す、audioのプレゼンス情報の生成の例では、センサ情報条件602では通話禁止場所かどうかの判定が困難な場合でも、スケジュール情報条件603の「presentation」等に従って電話をすべきでないという意味のプレゼンス情報「audio-quiet」を生成するということができる。
【0077】
このように、本発明のプレゼンス情報生成システムにおいては、プレゼンス推定ルールとして、RFC4480にて定義される「Place−is要素」の推定ルール等を使用することにより、ユーザ間の解釈の相違を回避した客観的に定義されたプレゼンス情報を生成することができる。
【0078】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述のプレゼンス情報生成システム100は内部にコンピュータシステムを有している。
【0079】
そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
【0080】
すなわち、ユーザ情報管理部102、イベント取得部104、プレゼンス情報生成部105等における、各処理は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工、演算処理を実行することにより、実現されるものである。
【0081】
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0082】
また、プレゼンス情報生成システム100には、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されているものとする。ここで、入力装置としては、キーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とは、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。
【0083】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のプレゼンス情報生成システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の形態に係わるプレゼンス情報生成システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示すプレゼンス情報生成システムにおける動作の流れを示す処理シーケンス図である。
【図3】ユーザ情報管理テーブルの例を示す図である。
【図4】センサ情報管理テーブルの例を示す図である。
【図5】スケジューラ情報管理テーブルの例を示す図である。
【図6】プレゼンス推定ルールの例を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
10・・・データ管理システム、11・・・センサ、12・・・センサ情報管理システム、13・・・スケジューラ、100・・・プレゼンス情報生成システム、101・・・制御部、102・・・ユーザ情報管理部、103・・・ユーザ情報取得部、104・・・イベント取得部、105・・・プレゼンス情報生成部、106・・・プレゼンス推定ルール保持部、110・・・ユーザ情報記憶部、111・・・ユーザ情報管理テーブル、112・・・センサ情報管理テーブル、113・・・スケジュール情報管理テーブル、201・・・プレゼンスサーバ、202・・・プレゼンスアプリケーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムと、
前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理部と、
前記ユーザ情報管理部により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得部と、
前記イベント情報取得部により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成部と、
を備えることを特徴とするプレゼンス情報生成システム。
【請求項2】
動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し受信して記憶するデータ管理システムと、
前記データ管理システムから取得した前記複数のユーザのユーザ情報を記憶すると共に、前記ユーザ情報を前記ユーザごとに関連付けて記憶するためのユーザ情報管理テーブルを有するユーザ情報記憶部と、
前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報管理テーブルを使用して、前記複数のユーザのユーザ情報を該ユーザごとに関連付けして前記ユーザ情報記憶部に記憶するユーザ情報管理部と、
前記ユーザ情報からプレゼンス情報を生成するためのプレゼンス情報生成条件を規定するプレゼンス推定ルールを予め保持するプレゼンス推定ルール保持部と、
前記ユーザ情報記憶部における前記ユーザ情報管理テーブルにより関連付けされて記憶された前記ユーザ情報の変化を検出し、該変化したユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得部と、
前記イベント情報取得部により抽出された前記イベント情報と前記プレゼンス推定ルールとに基づいてプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成部と、
を備えることを特徴とするプレゼンス情報生成システム。
【請求項3】
前記ユーザ情報管理部は、
前記動的に変化する複数のユーザを一意に識別する識別子として用いられる該ユーザの所在情報と、前記動的に変化する複数のユーザのユーザ情報とを、前記ユーザ情報管理テーブルを用いて前記ユーザごとに関連付けして、前記ユーザ情報記憶部に記憶すること、
を特徴とする請求項2に記載のプレゼンス情報生成システム。
【請求項4】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの所在状態を検出するセンサのセンサ情報と、予めスケジューラに記憶されたユーザのスケジュール情報であり、
前記プレゼンス情報生成部は、
前記プレゼンス推定ルールにより規定されるプレゼンス情報生成条件に従い、前記センサ情報、または前記スケジュール情報、あるいは前記センサ情報と前記スケジュール情報の両方の情報に基づき、前記プレゼンス情報を生成すること、
を特徴とする請求項2または請求項3に記載のプレゼンス情報生成システム。
【請求項5】
前記複数のユーザのそれぞれには、各ユーザを識別するためのユーザID(識別子)が付与されると共に、
前記センサ情報には該センサ情報を識別するためのセンサ情報IDが付与され、
前記スケジュール情報には該スケジュール情報を識別するためのスケジュール情報IDが付与され、
前記ユーザIDと、当該ユーザIDに対応する前記センサ情報IDと、当該ユーザIDに対応する前記スケジュール情報IDとを関連付けて、前記ユーザ情報管理テーブルに記録するように構成されたこと、
を特徴とする請求項4に記載のプレゼンス情報生成システム。
【請求項6】
前記プレゼンス情報生成部は、
前記イベント取得部から前記イベント情報を取得し、
前記イベント情報と前記プレゼンス推定ルールとに基づいて、プレゼンス推定のマッチング処理を実行し、プレゼンス情報を生成すること
を特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載のプレゼンス情報生成システム。
【請求項7】
動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、該ユーザ情報を基に、ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成システム内のコンピュータに、
前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理手順と、
前記ユーザ情報管理手順により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得手順と、
前記イベント情報取得手順により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成手順と、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項8】
動的に変化する複数のユーザの所在状態の情報をユーザ情報として繰り返し記憶するデータ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得し、該ユーザ情報を基に、ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成システムにおけるプレゼンス情報生成方法であって、
前記プレゼンス情報生成システム内の制御部により、
前記データ管理システムから前記複数のユーザのユーザ情報を取得するユーザ情報管理手順と、
前記ユーザ情報管理手順により取得したユーザ情報から動的に変化するユーザ情報をイベント情報として抽出するイベント情報取得手順と、
前記イベント情報取得手順により抽出されたイベント情報と、予め定められるプレゼンス情報生成条件とに基づいて、前記ユーザのプレゼンス情報を生成するプレゼンス情報生成手順と、
が行なわれることを特徴とするプレゼンス情報生成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−41482(P2010−41482A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203115(P2008−203115)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】