説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制するゲームを実現する。
【解決手段】フィールド画面W4内で、プレーヤキャラクタ2が敵群5と遭遇(エンカウント)した場合、プレーヤキャラクタ2が標準形態であれば、戦闘画面W6に変更して、操作入力に応じてプレーヤキャラクタ2が遭遇した敵群5を構成する敵キャラクタと交戦するように制御し、戦闘後フィールド画面W4に戻す、標準戦闘の処理をする。プレーヤキャラクタ2が特殊形態であれば、プレーヤキャラクタ2と遭遇した敵群5の戦闘能力の相対関係に基づいて、標準戦闘選択確率yを算出し、標準戦闘が選択されなかった場合には、フィールド画面W4上で、プレーヤキャラクタ2が遭遇した敵群5を画面外にはじき飛ばすように表示制御し、当該敵群5を倒したものとして処理する省略戦闘の処理をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータにゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
RPG(ロールプレイングゲーム)やAVG(アドベンチャーゲーム)といったカテゴリのビデオゲームでは、次のようなプレイスタイルが一般的である。
すなわち、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタ(PC;単数、複数を問わない)がゲーム世界を俯瞰或いは斜視したゲームフィールド画面内を移動し、敵キャラクタと遭遇(エンカウント)するとゲームフィールド画面から戦闘画面に切り替えされて、PCと遭遇した敵キャラクタとの戦闘場面に突入する。
【0003】
戦闘画面では、プレーヤはPCに様々な行動指示を与えて遭遇した敵キャラクタと戦闘させる。そして、戦闘で敵キャラクタを倒すことができたならば、プレーヤキャラクタ(PC)は経験値や敵キャラクタが落としたアイテムを取得し、戦闘が終了するとともにゲームフィールド画面に戻る。プレーヤは、こうしてゲームフィールド上での敵との遭遇により発生する戦闘を繰り返してPCの経験値を高めて成長させつつゲームを進める(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
こうした敵との遭遇戦を基本としたゲームでは、PCが成長するのに伴い戦闘力が上昇するのが一般的である。すると、ゲーム開始当初では丁度互角に戦っていた敵キャラクタであっても、ゲームが進むとPCの方が戦闘力が上回るようになり、簡単に勝つことができるようになる。しかし、ゲームフィールド上を移動するとどうしてもそうした低レベルな敵キャラクタとも遭遇せざるを得ず、プレーヤはその都度勝敗の分かりきった戦闘をこなさなければならなくなり、ゲームの緊張感が失われゲームへの興味を損なう恐れがあった。
【0005】
そのような中、ゲームによっては、PCのレベルと遭遇した敵キャラクタのレベルとを比較し、当該敵キャラクタのレベルが低い場合には当該敵キャラクタがプレーヤキャラクタから離間するように行動させる一方、敵キャラクタのレベルが高い場合にはプレーヤキャラクタに接近するように行動させることにより、上述のような格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−233098号公報
【特許文献2】特開2007−111318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、相対的にレベルの低い敵キャラクタがプレーヤキャラクタから離間するように制御する方法では、ゲーム内容の設定によっては不自然に見える場合がある。例えば、敵キャラクタが兵士や警備ロボットの場合、戦闘能力差云々にかかわらずプレーヤキャラクタに接近し、時に攻撃を仕掛けるのが自然であり、プレーヤキャラクタが自分より強そうだからと言って避けるのは不自然である。
【0008】
また、格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制するために、ゲームフィールド上に配置される敵キャラクタの戦闘レベルを、プレーヤキャラクタの現在の戦闘レベルに応じて設定することも考えられるが、ゲーム開始当初、低レベルの敵キャラクタしかいなかった場所に、ゲーム中盤に再度訪れると遙かに高レベルの敵キャラクタしか出現しないようでは、その場が理由もなく危険な場所に代わったことになり、ゲーム内の世界観を崩すことになりかねない。
【0009】
本発明はこうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制するゲームを実現することであり、更に望ましくは、ゲーム内における敵キャラクタの設定にかかわらず適用でき、またゲーム内の世界観を崩すことが無いように実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するための第1の形態は、コンピュータを、ゲームフィールド画面において、少なくとも1体のプレーヤキャラクタ(以下「PC」という。)を含むPC群を示すPCシンボルの移動をプレーヤの操作入力に従って制御するPCシンボル移動制御手段(例えば、図6の操作入力部100、処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS18)、
前記ゲームフィールド画面において、少なくとも1体の敵キャラクタを含む敵群を示す敵シンボルの移動を制御する敵シンボル移動制御手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS7)、
前記PCシンボルと前記敵シンボルとのエンカウントを検知するエンカウント検知手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS24)、
エンカウントが検知された場合に、能力又は強さを表す指標値として設定された前記PC群の当該指標値(例えば、図4のPC戦闘形式選択パラメータ値Ep)と、エンカウントが検知された敵群の当該指標値(例えば、図4の敵戦闘形式選択パラメータ値Ee)との相対関係を用いて、戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択する戦闘形式選択手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、戦闘形式選択部218、図11のステップS40)、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記標準戦闘が選択された場合に、戦闘画面に切り換えて、前記PC群と前記敵群とを戦闘させる標準戦闘制御手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、標準戦闘制御部220、図11のステップS44)、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記省略戦闘が選択された場合に、前記戦闘画面に切り換える前記標準戦闘を省略し、自動的に前記PC群を勝者とする省略戦闘制御手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、省略戦闘制御部222、図11のステップS68〜S70)、
として機能させてゲームを実行させるためのプログラムである。
【0011】
また、別形態として、ゲームフィールド画面において、少なくとも1体のPCを含むPC群を示すPCシンボルの移動をプレーヤの操作入力に従って制御するPCシンボル移動制御手段(例えば、図1の方向入力キー1402、制御ユニット1450、図6の操作入力部100、処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS18)と、
前記ゲームフィールド画面において、少なくとも1体の敵キャラクタを含む敵群を示す敵シンボルの移動を制御する敵シンボル移動制御手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS7)と、
前記PCシンボルと前記敵シンボルとのエンカウントを検知するエンカウント検知手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図10のステップS24)と、
エンカウントが検知された場合に、能力又は強さを表す指標値として設定された前記PC群の当該指標値と、エンカウントが検知された敵群の当該指標値との相対関係を用いて、戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択する戦闘形式選択手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図6の処理部200、ゲーム演算部210、戦闘形式選択部218、図11のステップS40)と、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記標準戦闘が選択された場合に、戦闘画面に切り換えて、前記PC群と前記敵群とを戦闘させる標準戦闘制御手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図6の処理部200、ゲーム演算部210、標準戦闘制御部220、図11のステップS44)と、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記省略戦闘が選択された場合に、前記戦闘画面に切り換える前記標準戦闘を省略し、自動的に前記PC群を勝者とする省略戦闘制御手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図6の処理部200、ゲーム演算部210、省略戦闘制御部222、図11のステップS68〜S70)と、
を備えるゲーム装置として実現しても良い。
【0012】
第1の形態によれば、ゲームフィールド上でPC群と敵群とが遭遇した場合に、遭遇したPC群の戦闘能力と敵群の戦闘能力との相対関係に基づいて戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択できる。つまり、両者の戦闘能力の相対関係によって戦闘画面への移行、戦闘画面での戦闘操作、もとのフィールド画面への復帰に関する処理が省略される。よって、格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制することができる。また、公知技術のように敵が逃げるシチュエーションを必要としないので、ゲーム内における敵キャラクタの設定にかかわらず適用でき、またゲーム内の世界観を崩すことが無い。
尚、本形態における「省略戦闘」の種類は1つに限らない。例えば、第1省略戦闘、第2省略戦闘、・・・、と言った具合に省略戦闘の形態を複数種類設定し、戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知されたPC群の指標値と敵群の指標値との相対関係に応じて省略戦闘の種類を選択する意味を含む。
【0013】
第2の形態は、前記PCシンボルを所定の切り換え操作入力に応じて、少なくとも標準状態(例えば、図3の標準形態2a)と特殊状態(例えば、図3の特殊形態2b)との2つの状態を切り換えるPCシンボル切り換え制御手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、形態変更制御部212、図10のステップS8〜S10)、として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記戦闘形式選択手段が、前記PCシンボルが標準状態の場合には前記省略戦闘よりも前記標準戦闘を高確率に選択し、前記特殊状態の場合には前記標準戦闘よりも前記省略戦闘を高確率に選択するように戦闘形式の選択確率を変更する、ように前記コンピュータを機能させるための第1の形態のプログラムである。
【0014】
第2の形態によれば、第1の形態と同様の効果が得られるとともに、プレーヤがPCシンボルの切り換え操作入力をすることによって、省略戦闘が選ばれる確率の高低を選択可能とし、プレイスタイルの自由度を高めることができる。尚、本形態における「特殊状態」のPCシンボルは、単数に限らない。省略戦闘の種類が複数設定される場合には当該種類に応じた数だけ「特殊状態」のPCシンボルが用意され、PCシンボル切り換え制御手段の切り換え対象となる。そして、戦闘形式選択手段は、PCシンボルが特殊状態の場合には、特殊状態のPCシンボルの種類に応じた確率で、標準戦闘よりも省略戦闘を高確率に選択する。
【0015】
第3の形態は、前記戦闘形式選択手段が、前記PC群の前記指標値が前記敵群の前記指標値よりも大きいほど前記省略戦闘を高確率で選択する、ように前記コンピュータを機能させるための第1又は第2の形態のプログラムである。
【0016】
第3の形態によれば、第1又は第2の形態と同様の効果が得られるとともに、PC群の指標値が敵群を上回る程度が大きいほど、省略戦闘を高確率で選択できるので、格下の敵との戦闘を高確率で省略でき、よりスピーディなプレイができる。
【0017】
第4の形態は、前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された敵群に属する敵キャラクタの種類に応じて、戦闘形式の選択確率を変更する、ように前記コンピュータを機能させるための第1〜第3の何れかの形態のプログラムである。
【0018】
第4の形態によれば、第1〜第3の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、遭遇した敵群に含まれる敵キャラクタの種類に応じて選択確率を変えられるので、例えばゲームメーカ側にとって、ストーリ展開上、できるだけ標準戦闘にさせたい敵キャラクタを含む敵群については、標準戦闘の選択確率を高く変更するといった、仕組みを構築できる。
【0019】
第5の形態は、前記標準戦闘制御手段による標準戦闘で前記PC群が前記敵群に含まれる特定種類の敵キャラクタを倒した場合に、当該特定種類の敵キャラクタを記憶部に記憶するコレクション手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図11のステップS53)、
前記コレクション手段により記憶されている特定種類の敵キャラクタを表示部に表示させて閲覧させるコレクション閲覧手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、図12のステップS106)、として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された敵群に、前記コレクション手段により既に記憶された特定種類のキャラクタが含まれている場合に、前記省略戦闘を選択する、ように前記コンピュータを機能させるための第4の形態のプログラムである。
【0020】
第5の形態によれば、第4の形態と同様の効果が得られるとともに、倒した敵キャラクタをコレクションする機能を実現し、まだコレクションされていない敵キャラクタが遭遇した敵群に含まれている場合には標準戦闘を選択させるようにすることができる。つまり、いわばコレクション対象の敵キャラクタの内、未コレクションのものと遭遇した時には、標準戦闘を選択することで、その敵キャラクタを倒してコレクションができるように、ゲーム進行を適切に制御できる。
【0021】
第6の形態は、前記省略戦闘制御手段が、エンカウントが検知された敵シンボルを前記ゲームフィールド画面外にはじき飛ばす、或いは消去するように表示制御する、ように前記コンピュータを機能させるための第1〜第5の何れかの形態のプログラムである。
【0022】
第6の形態によれば、第1〜第5の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、省略戦闘の結果を分かりやすくスピーディに表現できる。尚、本形態でいう「消去」とは、瞬時にその場から消える意味に限らず、消えきるまでの途中過程の表現を様々含む。例えば、霧散、爆散、透明化、圧縮、吸収、捕獲、捕食などの途中過程の表現を含む。
【0023】
第7の形態は、前記PCシンボル移動制御手段が、プレーヤの操作入力に基づいて、前記PCシンボルの移動速度を変更し、前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された際の前記PCシンボルの移動速度に応じて、戦闘形式の選択確率を変更する、ように前記コンピュータを機能させるための第1〜第6の何れかの形態のプログラムである。
【0024】
第7の形態によれば、第1〜第6の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、戦闘形式の選択確率に多様性を持たせ、ゲームの趣向をより高めることができる。
【0025】
第8の形態は、前記戦闘形式選択手段によって前記省略戦闘が選択された連続回数に応じて所与の特典付与処理を実行する特典付与処理手段(例えば、図6の処理部200、ゲーム演算部210、特典付与制御部224、図11のステップS74〜S82)、として前記コンピュータを機能させるための第1〜第7の何れかの形態のプログラムである。
【0026】
第8の形態によれば、第1〜第7の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、ゲーム性を更に高めることができる。
【0027】
第9の形態は、第1〜第8の何れかの形態のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
ここで言う「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第9の形態によれば、第1〜第8の何れかの形態のプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることによって、コンピュータに第1〜第8の形態の何れかと同様の効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】携帯型ゲーム装置のシステム構成例を説明するための外観図。
【図2】ゲームの概要を説明するための図。
【図3】ゲームに登場するキャラクタの一例を示す図。
【図4】プレーヤキャラクタと敵とが遭遇した場合の処理の概念を説明するための図。
【図5】基礎標準戦闘選択確率関数f(x)及び補正係数kの一例を示す図。
【図6】機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図7】敵群編成データのデータ構成例を示す図。
【図8】プレイデータのデータ構成例を示す図。
【図9】セーブデータのデータ構成例を示す図。
【図10】処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図11】図10からつづくフローチャート。
【図12】図11からつづくフローチャート。
【図13】ゲーム装置の変形例を示す外観図。
【図14】一つのゲーム中に登場する複数種類のPCシンボルの特殊形態と、それら特殊形態に対応する省略戦闘時のゲーム画面例。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔第1実施形態〕
本発明を適用した実施形態として、電子機器の一種である携帯型ゲーム装置においてシンボルエンカウント型RPG(ロールプレイングゲーム)を実行する例を説明する。
ここで言う「シンボルエンカウント型」とは、ゲームフィールド上にプレーヤキャラクタと敵双方の位置を示すシンボルが表示され、プレーヤキャラクタのシンボルと敵シンボルとが遭遇(エンカウント)した場合に、当該敵シンボルの敵との交戦を発生させる形式を言う。
【0030】
[ゲーム装置のシステム構成]
図1は、携帯型ゲーム装置のシステム構成例を説明するための外観図である。本実施形態における携帯型ゲーム装置1400は、方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404と、第1液晶ディスプレイ1406と、第2液晶ディスプレイ1408と、スピーカ1410と、制御ユニット1450とを、ヒンジ1414で開閉自在な折り畳み型の装置本体1401に備えている。
そして、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表示面上には、スタイラスペン1416などで触れることによって表示画面の任意位置を接触入力することのできるタッチパネル1407、1409がそれぞれ装着されている。
【0031】
また、装置本体1401には、コンピュータ読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード1440からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1418が備えられている。メモリカード1440には、携帯型ゲーム装置1400の制御ユニット1450がゲームプレイに係る各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。またその他、装置本体1401には図示されていない内蔵バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0032】
タッチパネル1407、1409は、表示画面を遮蔽することなくそれぞれ第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表示画面のほぼ全域を被い、プレーヤがスタイラスペン1416(或いは指など)で触れる接触操作を行うと、左上を原点とする直交座標系における接触位置座標を制御ユニット1450へ出力する。
【0033】
制御ユニット1450は、ゲーム装置の制御基板に相当し、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリを搭載する。
また、制御ユニット1450は、無線通信モジュール1412や、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408のドライバ回路、タッチパネル1407及びタッチパネル1409のドライバ回路、方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404からの信号を受信する回路、スピーカ1410へ音声信号を出力するためのアンプ回路、メモリカード読取装置1418への信号入出力回路といった所謂I/F回路(インターフェース回路)を搭載する。これら制御ユニット1450に搭載されている各要素は、それぞれバス回路を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0034】
そして制御ユニット1450は、メモリカード読取装置1418によってメモリカード1440に格納されているプログラムやデータを読み出して、搭載するICメモリにこれらを一時記憶する。そして、読み出したプログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1402やボタンスイッチ1404、タッチパネル1407及び1409からの操作入力に応じて携帯型ゲーム装置1400の各部を制御してゲームを実行する。
【0035】
尚、本実施形態では、携帯型ゲーム装置1400は必要なプログラムや各種設定データをメモリカード1440から読み出す構成としているが、制御ユニット1450に搭載されている主要なプログラムやデータをICメモリに予め記憶している構成とすることができる。或いは、無線通信モジュール1412を介して、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの有線/無線の通信回線1に接続して外部装置からダウンロードして取得する構成としても良い。
また、液晶ディスプレイの数は2つに限らず3以上でも良い。或いは、1つのディスプレイを仮想的に切り分けて使用することで仮想的な複数ディスプレイとすることもできる。
【0036】
[ゲームの概要]
図2は、本実施形態におけるゲームの概要を説明するための図である。
本実施形態のRPGは、複数のフロアで構成される架空塔を舞台とし、プレーヤキャラクタが最上階に潜む最終ボスキャラクタを倒すとゲームクリアとなる。
各フロアは、それぞれ迷路状のレイアウトを有し、1つのゲームフィールド(以下、単に「フィールド」と呼ぶ)を構成する。プレーヤキャラクタは、下位フロアから順にフロア内に待ちかまえる敵を倒すなどして所定の条件をクリアして次のフロアに上がることを繰り返して最上階を目指す。当然、敵の攻撃を受けてプレーヤキャラクタのヒットポイントが減算され「0」になると、その時点で攻略失敗と見なされゲームオーバーとなる。
【0037】
携帯型ゲーム装置1400の第1液晶ディスプレイ1406には説明画面W2が表示され、第2液晶ディスプレイ1408には、ゲーム画面として、フィールド画面W4又は戦闘画面(詳細後述;図4参照)が表示される。
【0038】
説明画面W2には、現在のプレイ中の階数を表すステージ数や当該フィールド攻略の基準、今現在までに当該フィールドで倒した敵キャラクタの数及び残数、残り時間、など各種の説明や情報が表示される。
【0039】
フィールド20には、プレーヤキャラクタ2、プレーヤキャラクタの味方キャラクタ4、敵群5のそれぞれの現在位置に各々特有のシンボルが配置される。フィールド画面W4には、プレーヤキャラクタ2のシンボルを画面のほぼ中央に納めるようにして、プレーヤキャラクタ2の周囲のフィールド20の様子が表示される。以下、本明細書では、フィールド画面上のシンボルと、戦闘画面中のキャラクタとを同じデザインとし、シンボルと戦闘画面中のキャラクタとを区別せずに呼称するが、フィールド画面上のシンボルと、戦闘画面中のキャラクタとを異なるデザインとしても良いのは勿論である。
【0040】
図3は、本実施形態のゲームに登場するキャラクタの一例を示す図である。
プレーヤキャラクタ2は、プレーヤが操作することのできる主人公キャラクタである。本実施形態では、プレーヤはフィールド画面W4が表示されている間、所定の形態変更操作を入力することで標準形態(2a)又は特殊形態(2b)を自由に切り換えできる。本実施形態の特殊形態2bは、標準形態2aと比べて、例えば戦闘能力を高めるアイテムを装着・使用している様子として表現される。図3の例は、プレーヤキャラクタ2は攻撃力が高まるロボットアームを両手に装着した姿として表現されている。そして、特殊形態2bになると、標準形態2aよりも加速力が大きく、高速に移動できるようになる。
【0041】
味方キャラクタ4は、フィールド20内に配置され、プレーヤキャラクタ2と遭遇することで合流し、プレーヤキャラクタ群(PC群)を形成する。合流すると、フィールド画面W4からは味方キャラクタ4のシンボルは消去される。つまり、味方キャラクタ4の合流以降のプレーヤキャラクタ2のシンボルは実質的にPC群の位置を表すこととなる。
【0042】
プレーヤキャラクタ2と味方キャラクタ4は、敵との戦闘で勝利すると経験値を獲得し、経験値が所定の条件を満たすとレベルアップする。レベルアップにともない、攻撃力や防御力、移動能力、攻撃技の種類など戦闘に関する諸能力(能力又は強さを示す指標値の1つ。レベルも指標値の1つ。)が向上する。
【0043】
一方、敵側のキャラクタは、普通戦闘員6と上級戦闘員8と怪人10との3つカテゴリに大別されるキャラクタが用意されており、各敵群5は、これらのキャラクタの組み合わせにより編成される(図2の吹き出し表示を参照)。尚、怪人10は、外見が異なる複数種類が設定されている。
【0044】
敵群5を編成する敵キャラクタ個別の戦闘能力は、普通戦闘員6がレベル(Lv)1〜5、上級戦闘員8がレベル5〜10、怪人10がレベル8以上の範囲で設定される。但し、編成が違っていてもフィールド画面W4上は同じデザインの敵シンボルにより表示されるので、プレーヤは戦闘画面になってみなければどのような編成の敵群5と遭遇したか分からない。
【0045】
図4は、本実施形態におけるプレーヤキャラクタと敵とが遭遇した場合の戦闘処理の概念を説明するための図である。
本実施形態では、標準形態のプレーヤキャラクタ2(2a)がフィールド上で敵群5と遭遇(エンカウント)すると、フィールド画面W4から戦闘画面W6に切り換えられ標準の戦闘(標準戦闘)が開始される。
標準戦闘における戦闘画面W6の画面レイアウトや戦闘の仕方は、公知のRPGと同様に適宜設定可能である。例えば画面左側にプレーヤキャラクタ2(味方キャラクタ4と先に合流していればこれに含まれる)、遭遇した敵群5を編成する敵キャラクタを画面右側に対向配置し、画面下部に画面内の各キャラクタのステータス(例えば、ヒットポイントの残りを示すゲージなど)を表示する。そして、方向入力キー1402やボタンスイッチ1404、スタイラスペン1416を用いてプレーヤキャラクタ2の戦闘行動を操作すると、リアルタイム或いはターン制で交戦が行われる。そして、プレーヤキャラクタ2が遭遇した敵群5を殲滅することができたならば、プレーヤキャラクタ2や味方キャラクタ4は経験値(EXP;Expert Point)や敵が落とした(ドロップした)アイテムを取得することができる。
【0046】
一方、特殊形態のプレーヤキャラクタ2(2b)がフィールド上で敵群5と遭遇すると、プレーヤキャラクタ2及び味方キャラクタ4の戦闘能力と、遭遇した敵群5の戦闘能力との差に基づいて、上述のような標準戦闘で戦闘をするか、省略戦闘により戦闘をするかが選択される。省略戦闘は、標準戦闘よりも戦闘に関する画面切り換えや処理が少なく、表現時間の短いもう一つの戦闘形式であり、自動的にプレーヤキャラクタ2が勝利したものとされる。そして本実施形態では、省略戦闘は、プレーヤキャラクタ2が遭遇した敵群5よりも戦闘能力が上回るほど選択され易く設定されている。
【0047】
特殊形態のプレーヤキャラクタ2(2b)がフィールド上で敵群5と遭遇し、標準戦闘が選択されると、前述の標準形態のプレーヤキャラクタ2(2a)での戦闘形式と同様にして、フィールド画面W4が戦闘画面W8に切り換えられて戦闘が開始され、プレーヤキャラクタ2は経験値とアイテムを取得することができる。
【0048】
一方、省略戦闘が選択された場合には、フィールド画面W4はそのままで、遭遇した敵群5の敵シンボルを、プレーヤキャラクタ2に衝突して画面外にはじき飛ばされるように表示制御し、内部的には当該敵群5が殲滅されたものとする(フィールド画面W10参照)。但し、省略戦闘の場合、プレーヤキャラクタ2(2b)は、経験値は取得できるがアイテムを取得することはできない。
【0049】
戦闘形式の標準/省略の選択は、遭遇の都度算出される標準戦闘選択確率yに基づいて決定される。本実施形態では、各キャラクタの戦闘能力はLv(レベル)により決まるので、先ずプレーヤキャラクタ群の能力又は強さを表す指標値として、プレーヤキャラクタ2及び味方キャラクタ4のレベルの平均値を算出して、これをPC戦闘形式選択パラメータ値Epとする。また、遭遇した敵群5の能力又は強さを表す指標値として、当該敵群に属する敵キャラクタのレベルの平均値を算出して、これを敵戦闘形式選択パラメータ値Eeとする。そして、PC戦闘形式選択パラメータ値Epと、敵戦闘形式選択パラメータ値Eeとの相対関係、具体的には差を元に所定の基礎標準戦闘選択確率関数f(x)を用いて基礎標準戦闘選択確率f(Ep−Ee)(0%〜100%)を算出し、これにプレーヤキャラクタ2の状態に基づく補正係数kを乗じて標準戦闘選択確率y(0〜100%)を算出する。
【0050】
基礎標準戦闘選択確率関数f(x)は、図5に示すように、xが負の領域では100%となり、正の領域ではxが増すほど確率が下がりやがて0%になるように設定されている。また、補正係数kは、本実施形態では特殊形態のプレーヤキャラクタ2(2b)の移動速度Vpがある一定値までは1.0(無補正)とし、当該一定値を越えると徐々に標準戦闘が選択される確率が下がるような値(0〜1.0の間)が設定される。
【0051】
つまり、本実施形態のRPGによれば、フィールド上でプレーヤキャラクタ2と敵が遭遇しても、プレーヤキャラクタ2の戦闘能力が上回る程度が大きいほど高い確率で省略戦闘が選択され、戦闘画面への移行と、戦闘画面での戦闘操作と、フィールド画面W4への復帰に関する過程が省略され極めてスピーディに戦闘が終わる。従って、敵キャラクタが敵兵や警備員のような設定であってもプレーヤキャラクタ2を避けるように敵キャラクタを制御しなくとも、格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制することができるので、ゲームを軽快にプレイすることができる。それでいて、プレーヤキャラクタ2と敵との戦闘能力差がさほど大きく無い場合には、戦闘画面に移行して標準戦闘が発生し、歯ごたえの有るプレイを楽しむことができる。
【0052】
尚、省略戦闘が選択されることに対する例外処置を適宜設けることもできる。本実施形態では、倒した怪人10をコレクションする機能を備え、未だコレクションされていない怪人10が含まれる敵群5と遭遇した場合には、算出された標準戦闘選択確率yに従って抽選した結果、省略戦闘が選択された場合であっても、強制的に標準戦闘を実行させるように補正する。これにより、倒した敵キャラクタをコレクションする楽しみが戦闘形式の選択によりスポイルされることを抑制する。また、本実施形態では、ゲーム制作者がストーリ展開上、どうしてもプレーヤキャラクタ2との対決シーンを見せたいと思うキャラクタが含まれる敵群5と遭遇した場合にも強制的に標準戦闘が実行される。
【0053】
また、標準戦闘選択確率yは、上述のようにキャラクタのレベルのみをパラメータとして算出する構成に限らない。例えば、戦闘において遭遇地点の土地種類が戦闘能力に影響を及ぼす構成の場合、地形効果をパラメータに組み込こむことができる。具体的には、プレーヤキャラクタ2や各敵キャラクタそれぞれに得手/不得手の地形(例えば平地、荒れ地、建物内など)を定めておき、得手/不得手に応じて調整した戦闘能力に基づいて標準戦闘選択確率yを算出するとしても良い。同様の観点からすると、麻痺や目くらまし、負傷、毒に犯された状態など所謂ステータス異常により戦闘能力が影響を受ける構成の場合には、それらステータス異常をパラメータに組み込む構成としても良い。また、戦闘能力を高めたり低めたりする魔法やアイテムの使用もパラメータに組み込むことができる。
【0054】
また、PC戦闘形式選択パラメータ値Epと、敵戦闘形式選択パラメータ値Eeは、それぞれPC群を構成するキャラクタのレベルの平均値、敵群を構成するキャラクタのレベルの平均値としたが、算出方法はこれに限らない。例えば、PC群又は敵群を構成するキャラクタの内、何れか1体のキャラクタのレベル(例えば、最大レベル)を選択しても良く、適宜他の算出方法を用いることができる。
【0055】
[機能ブロックの説明]
次に、上述のようなゲームを実行するための機能構成例について説明する。
図6は、本実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施形態では、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0056】
操作入力部100は、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、ボタンスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、2軸以上の検出軸を有する多軸検出型加速度センサ又は検出軸方向を違えて組み合わされた単軸検出型加速度センサユニット、少なくとも2方向以上の検出方向を可能にする多方向検出型傾斜センサまたは検出方向を違えて組み合わされた単方向検出型傾斜センサユニット、などによって実現できる。図1の方向入力キー1402やボタンスイッチ1404はこれに該当する。
【0057】
そして、操作入力部100は、接触位置検出部104を含む。
接触位置検出部104は、表示画面範囲への接触位置を検出することのできるデバイスで実現される。図1のタッチパネル1407,1409がこれに該当する。
【0058】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む携帯型ゲーム装置1400の各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、携帯型ゲーム装置1400の動作を制御する。図1では制御ユニット1450が処理部200に該当する。
そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0059】
ゲーム演算部210は、RPGを実行するための各種処理を実行する。例えば、(1)フィールド20の画像上にプレーヤキャラクタ2や味方キャラクタ4、敵群5等のシンボルを配置する処理、(2)プレーヤキャラクタ2のシンボルを操作入力部100からの操作入力に応じてフィールド内を移動させる処理、(3)味方キャラクタ4や敵群5のシンボルをフィールド内で自動的に移動させる処理、(4)プレーヤキャラクタ2と敵群5とのエンカウント検知処理、(5)標準戦闘又は省略戦闘で倒された敵群に含まれる特定種類の敵キャラクタの情報をコレクションとして記憶部500に記憶させる処理、(6)コレクションされている敵キャラクタ等の閲覧処理、などを実行する。
【0060】
また、本実施形態のゲーム演算部210は、形態変更制御部212と、戦闘形式選択パラメータ値算出部214と、標準戦闘選択確率算出部216と、戦闘形式選択部218と、標準戦闘制御部220と、省略戦闘制御部222と、特典付与制御部224とを含む。
【0061】
形態変更制御部212は、操作入力部100から所定の形態変更操作が入力された場合に、プレーヤキャラクタ2を標準形態と特殊形態との間で設定を切り換えるとともに、設定に対応させてフィールド画面上でのプレーヤキャラクタ2のシンボルを変更する。尚、形態変更操作は、本実施形態では所定のボタンスイッチ1404(図1参照)の押下操作とするが、ゲームの内容に応じて、特定のアイテムの使用操作、魔法の発動操作、スタイラスペン1416によるタッチパネルへの特定形状のストローク描画、ゲーム機本体1401を振るなどして加速度を作用させる操作といった他の操作でも良く、適宜設定することができる。
【0062】
戦闘形式選択パラメータ値算出部214は、プレーヤキャラクタ2及び合流済みの味方キャラクタ4のパラメータ値に基づいて、PC戦闘形式選択パラメータ値Epを算出し、プレーヤキャラクタ2と遭遇した敵群5に含まれる敵キャラクタのパラメータ値に基づいて敵戦闘形式選択パラメータ値Eeを算出する。
【0063】
標準戦闘選択確率算出部216は、PC戦闘形式選択パラメータ値Epと敵戦闘形式選択パラメータ値Eeとの相対関係、具体的には差(Ep−Ee)に基づいて標準戦闘選択確率yを算出する。
【0064】
戦闘形式選択部218は、標準戦闘選択確率算出部216により算出された標準戦闘選択確率yに従って戦闘形式の選択処理をする。
【0065】
標準戦闘制御部220は、フィールド画面を戦闘画面に切り換えて、所謂戦闘画面での戦闘を実行するための各種処理を実行する。公知のRPGにおける戦闘画面における技術を適宜流用して良い。
【0066】
省略戦闘制御部222は、画面切り換えを伴わない省略戦闘を実現するとともに自動的にPC群(プレーヤキャラクタ2、合流済みの味方キャラクタ4)が勝利したものとして扱う処理を実行する。具体的には、標準戦闘選択確率yに基づいて標準戦闘が選択されなかった場合つまり省略戦闘が選択された場合に、プレーヤキャラクタ2のシンボルが遭遇した敵群5のシンボルを画面外にはじき飛ばすように表示制御し、当該敵群5に含まれる敵キャラクタ全てが倒されものとし、所定の経験値をプレーヤキャラクタ2や合流済みの味方キャラクタ4に付与する。
【0067】
特典付与制御部224は、省略戦闘が行われた連続回数や通算回数に応じてプレーヤキャラクタ2や味方キャラクタ4に特典を付与する制御を行う。特典の内容は適宜設定することができる。
【0068】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0069】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1ではスピーカ1410がこれに該当する。
【0070】
画像生成部260は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部260は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部360に出力する。
【0071】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
本実施形態では、図1の第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408が該当する。
【0072】
通信制御部270は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0073】
通信部370は、通信回線1と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1412がこれに該当する。
【0074】
記憶部500は、処理部200に携帯型ゲーム装置1400を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1では制御ユニット1450が搭載するICメモリやメモリカード1440がこれに該当する。
【0075】
本実施形態では、記憶部500はシステムプログラム501と、ゲームプログラム502とを記憶している。システムプログラム501は、携帯型ゲーム装置1400のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラム502は、処理部200が読み出して実行することによってゲーム演算部210としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトであるが、システムプログラム501の一部として組み込まれた構成であっても良い。
【0076】
また、記憶部500には、予め用意されるデータとして、フィールド設定データ504と、プレーヤキャラクタ初期設定データ510と、味方キャラクタ初期設定データ512と、アイテム設定データ514と、敵キャラクタ初期設定データ516と、敵群編成データ520と、基礎標準戦闘選択確率関数540と、補正係数算出関数542と、が記憶されている。ゲームの準備や進行に伴って随時生成や更新が行われるデータとして、プレイデータ550と、セーブデータ570とが記憶される。また、ゲームの進行に係る処理を実行するにあたり必要となるデータ(例えば、タイマー値やカウンタ)なども適宜記憶されるものとする。
【0077】
フィールド設定データ504は、ゲームの舞台となる架空塔が備える複数のフロアの情報、つまりは順番づけられた複数のフィールドそれぞれの設定データを格納する。例えば、背景となる画像、移動不可能な領域を示す情報、上階への階段の配置場所、当該フィールドをクリアするための条件、配置される敵群5の数や配置場所、味方キャラクタ4の配置数や配置場所などの情報を格納する。これらの情報は、公知のRPGにおけるフィールドの設定データと同様に実現される。
【0078】
プレーヤキャラクタ初期設定データ510は、プレーヤキャラクタ2の設定情報を格納する。例えば、標準形態のプレーヤキャラクタ2(2a)及び特殊形態のプレーヤキャラクタ2(2b)の移動や戦闘時等の画像データやモーションデータ、コマンドテーブル、特殊形態時のプレーヤキャラクタ2の初期移動速度などの情報を格納する。
【0079】
味方キャラクタ初期設定データ512は、公知のRPGにおけるキャラクタ設定データと同様にして実現され、味方キャラクタ4の設定情報を格納する。例えば、味方キャラクタ4をフィールド画面W4や戦闘画面W6,W8に表示し戦闘させるための画像データやモーションデータ、出現するフィールドの設定、出現する条件などの情報を格納する。
【0080】
プレーヤキャラクタ2や味方キャラクタ4が予め装備するアイテムや、フィールドで取得することのできるアイテムに関する情報は、アイテム設定データ514に格納されている。例えば、画面表示するための画像データ、アイテムの使用により向上或いは低下するプレーヤキャラクタ2のパラメータの設定値、アイテムを落とす(ドロップする)敵キャラクタの種類やフィールド番号などがこれに当る。
【0081】
敵キャラクタ初期設定データ516は、普通戦闘員6、上級戦闘員8、怪人10及び最上階で待ち受けるボスキャラクタ(非図示)を戦闘画面W6,W8(図4参照)で表示し戦闘させるための各種情報を格納する。普通戦闘員6及び上級戦闘員8については、本実施形態ではゲームを通してそれぞれ固定種のみ出現する設定なので一通りのデータを用意すれば良いが、怪人10についてはコレクションの対象とされるので、コレクション性を刺激する程度に十分な数の種類を用意するものとする。基本的にこれらの情報は公知のRPGにおけるキャラクタ設定データと同様にして実現される。
【0082】
また、本実施形態の敵キャラクタ初期設定データ516は、複数種類用意された怪人の内、ゲーム制作者がストーリ展開の都合などから必ず戦闘画面にてプレーヤキャラクタ2と対戦させる特別な怪人を指定する特定怪人設定データ516aを含む。具体的には、特定怪人設定データ516aは、該当する怪人10の識別情報を格納する。
【0083】
敵群編成データ520は、フィールド20に配置され得る敵群5の表示と編成に関する情報を格納する。具体的には、例えば図7に示すように、敵シンボルデータ522と、編成パターンデータ524とを含む。
【0084】
敵シンボルデータ522は、フィールド20上に表示されるシンボルを定義するデータであり、本実施形態では全ての敵群5で共用される。勿論、編成種類別に設けるとしても良い。
【0085】
編成パターンデータ524は、当該編成の識別情報に当る編成ID524aと対応づけて、当該データが適用されるフィールドの識別情報を格納する適用フィールドID524bと、編成データ524cとを格納する。編成データ524cは、当該敵群を構成するキャラクタID(キャラクタ識別情報)毎に、構成の数やレベルといった情報を対応づけて格納する。
【0086】
基礎標準戦闘選択確率関数540は、PC戦闘形式選択パラメータ値Ep及び敵戦闘形式選択パラメータ値Eeから基礎標準戦闘選択確率f(x)を算出する関数を定義する(図4〜図5参照)。関数ではなくルックアップテーブルの形式でも良い。
本実施形態では、ゲームを通して共用されるものとするが、プレーヤの技量やゲームへの熟練度、ゲーム進行状況別に複数種用意して使い分ける構成としても良い。例えば、初級者向け関数と上級者向け関数を用意し、PC戦闘形式選択パラメータ値Epと敵戦闘形式選択パラメータ値Eeとが同じ値でも相対的に上級者向け関数の方が基礎標準戦闘選択確率が低くなるような関数とする。そして、セーブデータ570に通算プレイ時間、或いはゲームプレイ結果から決定されるプレーヤレベルを格納する構成として、その通算プレイ時間やプレーヤレベルから初級者向け関数と上級者向け関数の何れかを選択する構成としても良い。この場合、上級者向けでは標準戦闘が選択され難くなるので、より一層ゲームの進行をスピーディにしつつ、アイテムの取得を難しくすることでゲーム難易度を上げることができる。
【0087】
補正係数算出関数542は、プレーヤキャラクタ2のパラメータ値に基づく補正係数kの算出関数を定義する(図4〜図5参照)。関数ではなくルックアップテーブルの形式でも良い。
尚、補正係数kの算出の元になるプレーヤキャラクタ2のパラメータは移動速度Vp以外にも適宜設定することができる。例えば、ヒットポイントの残数や、特定のアイテムの所持数などに基づいて補正係数kを算出する関数とすることもできる。前者のケースでは、ヒットポイントが少ないほど補正係数kが小さくなるように設定すると、標準戦闘による本格的な戦闘でダメージを受ける可能性を相対的に下げ、よりプレーヤキャラクタ2が生き残り易くできる。当然、その反対の関係とすることで、ゲーム難易度を上げることもできる。また、後者のケースでは、特定アイテムをより多く所持するほど補正係数kが小さくなるように設定すると、当該特定アイテムを集めることの動機付けをするとともにゲームの趣向を高めることができる。
【0088】
プレイデータ550は、今回のゲームプレイの進行管理に必要な各種パラメータ値を格納する。例えば図8に示すように、プレーヤキャラクタ2、味方キャラクタ4、敵群5それぞれに関する情報として、プレーヤキャラクタステータス552、味方キャラクタステータス554、敵群ステータス556を格納する。
【0089】
プレーヤキャラクタステータス552は、プレーヤキャラクタ2のヒットポイント552a、経験値552bと、レベル552cと、位置座標552dと、移動速度552eなどのパラメータ値を格納する。その他、所持アイテムの一覧やアイテムの使用状況を示すフラグなど適宜格納することができる。
【0090】
また、プレーヤキャラクタ2については特に、形態フラグ552fと、連続はじき回数552gと、通算はじき回数552hとを格納する。
形態フラグ552fは、現在プレーヤキャラクタ2が標準形態であるか特殊形態であるかを示すフラグである。ゲーム開始時の初期設定は「0(標準形態)」である。
連続はじき回数552gは、連続して省略戦闘が選択された回数を格納する。標準戦闘が選択されると「0」にリセットされる。
通算はじき回数552hは、今回のゲーム開始から現在までの省略戦闘が選択された通算回数を格納する。ゲーム開始時の初期値は「0」である。
【0091】
味方キャラクタステータス554は、味方キャラクタ4がフィールドに配置される都度生成される。一つの味方キャラクタステータス554は、ヒットポイント554aと、経験値554bと、レベル554cと、位置座標554dと、移動速度554eと、合流フラグ554fを格納する。勿論、その他、所持アイテムの一覧やアイテムの使用状況を示すフラグなど適宜格納することができる。
【0092】
敵群ステータス556は、敵群5それぞれに付与される敵群ID556aと対応づけて、当該敵群5の編成内容を示す編成ID556bと、位置座標556cと、死亡フラグ556dなどのパラメータ値を格納する。
【0093】
省略戦闘が選択され敵群5がプレーヤキャラクタ2にはじき飛ばされると、死亡フラグ556dが「1」にセットされ、内部的にはその敵群5が殲滅された扱いとなる。
反対に、標準戦闘が選択されると、その都度個別ステータス558が生成される。個別ステータス558は、標準戦闘する敵群5の敵群ID558aと、当該敵群を編成する編成キャラクタID558b毎にヒットポイント558cなどの各種パラメータ値を格納する。
【0094】
セーブデータ570は、プレーヤのプレイ履歴に関する情報を格納する。
例えば、図9に示すように、セーブ時点のプレーヤキャラクタ2の経験値を示すセーブ時経験値572と、同じくセーブ時点のレベルを示すセーブ時レベル574と、セーブ時点でプレーヤキャラクタ2が所持していたアイテムリスト576と、敵キャラクタコレクションデータ578とを格納する。
【0095】
敵キャラクタコレクションデータ578は、標準戦闘で倒した怪人10の履歴データであり、コレクション対象キャラクタID578aと対応づけて、取得日時578bと取得回数578cとを格納する。
コレクション対象キャラクタID578aは、本実施形態では怪人10のキャラクタIDがデフォルトで設定される。取得日時578bの初期値は「NULL」であり、取得回数578cの初期値は「0」である。戦闘で該当する怪人10を倒すと、取得日時578bが更新されるとともに取得回数578cが「1」加算される。
【0096】
[処理の流れの説明]
次に、本実施形態における処理の流れについて説明する。ここで説明する一連の処理の流れは、処理部200がゲームプログラム502を読み出して実行することによって実現される。尚、ゲーム画面及びゲーム音の生成と出力に関する記述は省略するが、公知のビデオゲームと同様にして、ゲーム画面の映像信号とゲーム音の音声信号とを所定のサイクル(例えば、1/60秒)で生成し、画像表示部360や音出力部350へ出力するものとする。
【0097】
図10〜図12は、本実施形態における処理の流れを説明するためのフローチャートである。処理部200は先ず、記憶部500にフロアカウンタnを用意し、これを「1」に初期化する(ステップS2)。そして、フィールド設定データ504を参照して、第n番目のフロアに対応するフィールド20の情報を読み出す。そして、プレーヤキャラクタ初期設定データ510、味方キャラクタ初期設定データ512、敵キャラクタ初期設定データ516を参照して、読み出したフィールド20上にプレーヤキャラクタ2と味方キャラクタ4と敵群5のシンボルを配置する(ステップS4)。配置されたキャラクタ及び敵群5の情報は、プレイデータ550に格納される。これで、第n番目のフロアのフィールドをプレイする準備が整ったことになる。
【0098】
プレイを開始すると(ステップS6)、プレーヤキャラクタ2を画面ほぼ中央に据えた第n番目のフロアのフィールド画面W4が表示されることになる(図2参照)。
【0099】
フィールド画面W4が表示されている状態で、処理部200は先ず敵群5を、配置位置を基準としてフィールド20内を徘徊するように移動制御する(ステップS7)。仮に敵群5を固定配置する構成とするならば当該ステップは省略できる。
【0100】
次いで、操作入力部100から形態変更操作が入力されると(ステップS8のYES)、処理部200はプレイデータ550の形態フラグ552f(図8参照)を切り換えるとともに、切り換え結果に合わせてフィールド上のプレーヤキャラクタ2のシンボルを標準形態と特殊形態とで切り換える(ステップS10)。
【0101】
そして、プレーヤキャラクタ2が標準形態であれば(ステップS12の標準形態)、プレーヤキャラクタ2の移動速度Vpを所定の初期値に固定し(ステップS14)、特殊形態であれば(ステップS12の特殊形態)、移動速度Vpを加算し加速する(ステップS16)。尚、移動速度Vpの加算は所定の上限値までとする。
【0102】
そして、操作入力部100から移動操作入力(例えば、方向入力キー1402の操作)に応じてプレーヤキャラクタ2をフィールド20内で移動させる(ステップS18)。
【0103】
移動した結果、プレーヤキャラクタ2が味方キャラクタ4との距離が所定の遭遇基準値未満になり、両者が遭遇したと判定される場合には(ステップS20のYES)、処理部200は当該遭遇した味方キャラクタ4をプレーヤキャラクタ2に合流させる(ステップS22)。すなわち、フィールド20上に表示されていた味方キャラクタ4のシンボルを消し、プレイデータ550に当該味方キャラクタ4の味方キャラクタステータス554の合流フラグ554fを立てる(図8参照)。以降、公知のRPGと同様に、プレーヤキャラクタ2が戦闘画面で戦闘する場合には、当該味方キャラクタ4も戦闘に参加するように処理する。
【0104】
また、プレーヤキャラクタ2と敵群5との距離が所定の遭遇基準値未満になり、両者が遭遇したと判定される場合には(ステップS24のYES)、処理部200は、その時プレーヤキャラクタ2が特殊形態であれば(ステップS26のYES)、敵戦闘形式選択パラメータ値Eeを算出するとともに、PC戦闘形式選択パラメータ値Epを算出する(ステップS28)。そして、基礎標準戦闘選択確率関数540と補正係数算出関数542を参照し、算出したPC戦闘形式選択パラメータ値Epと敵戦闘形式選択パラメータ値Eeとの差(Ep−Ee)から、今回の遭遇における標準戦闘選択確率yを決定する(ステップS30;図4〜図5参照)。
【0105】
図11のフローチャートに移って、処理部200は、算出された標準戦闘選択確率yに従って抽選処理を行い、戦闘形式を選択する(ステップS40)。標準戦闘選択確率yで標準戦闘が選択され、それ以外で省略戦闘が選択される。
【0106】
標準戦闘が選択された場合(ステップS40の標準戦闘)、及びステップS26においてプレーヤキャラクタ2が標準形態の場合(ステップS26のNO)、処理部200は連続はじき回数552g(図8参照)を「0」にリセットし(ステップS42)、標準戦闘処理を実行する(ステップS44;図4のフィールド画面W6,W8相当)。
【0107】
標準戦闘処理では、例えば公知のRPGにおけるエンカウント発生時の戦闘処理と同様にして、フィールド画面から戦闘画面に切り換え、操作入力に応じてプレーヤキャラクタ2と遭遇した敵群5とが戦闘するように制御する。勿論、戦闘結果に応じてプレーヤキャラクタ2のヒットポイント552aを減算する。また、戦闘に応じた経験値をプレーヤキャラクタ2に付与し、戦闘処理中に敵キャラクタがアイテムをドロップした場合にはそれを付与する。
【0108】
処理部200は、戦闘の結果、プレーヤキャラクタ2のヒットポイントが「0」になったらプレーヤキャラクタ2の負けと判断し(ステップS46のNO)、攻略失敗を通知するゲームオーバー処理を実行し(ステップS48)、セーブデータ570を更新して(ステップS50)、一連の処理を終了する。
【0109】
一方、戦闘でプレーヤキャラクタ2が勝利したならば(ステップS46のYES)、処理部200は画面表示をフィールド画面W4に戻すとともに、負けた敵群5のシンボルをフィールド上から消去する(ステップS52)。そして、倒した敵キャラクタのコレクション処理を実行する(ステップS53)。すなわち、倒した敵群5に敵キャラクタコレクションデータ578のコレクション対象キャラクタID578aに該当する怪人10が含まれている場合、当該怪人10を取得したものとみなし、取得日時578bを現在日時に更新し、取得回数578cを「1」加算する(図9参照)。
【0110】
次いで、処理部200は戦闘処理後のプレーヤキャラクタ2の経験値552bを参照し、所定のレベルアップ条件を満たしていれば(ステップS54のYES)、プレーヤキャラクタ2のレベルをアップさせる(ステップS55)。味方キャラクタ4もレベルアップ可能な構成の場合には同様に処理する。そして、移動速度552eを初期値にリセットし(ステップS56)、標準戦闘に関する処理を終了する。
【0111】
ステップS40において省略戦闘が選択される場合には(ステップS40の省略戦闘)、処理部200は敵キャラクタコレクションデータ578(図9)を参照し、遭遇した敵群5に未コレクションのコレクション対象キャラクタが含まれる場合には(ステップS60のYES)、例外処置として強制的に標準戦闘に関する処理を実行する(ステップS42〜S56)。
【0112】
もし、未コレクションのコレクション対象キャラクタが含まれていなければ(ステップS60のNO)、処理部200は更に敵キャラクタ初期設定データ516の特定怪人設定データ516a(図6)を参照して、遭遇した敵群5にゲーム制作者がストーリ展開や演出の観点からプレーヤキャラクタ2と必ず戦闘画面W6で戦闘させたいキャラクタとして特定されているキャラクタが含まれているかを判定する。そして、含まれている場合には(ステップS62のYES)、例外処置として標準戦闘に関する処理を実行する(ステップS42〜S56)。
【0113】
例外処置に該当しない場合には(ステップS62のNO)、処理部200は連続はじき回数552gを「1」加算し(ステップS64)、通算はじき回数552hを「1」加算する(ステップS66)。
【0114】
次いで、処理部200はフィールド画面W4のまま、当該遭遇した敵群5のシンボルがプレーヤキャラクタ2により画面外へはじき飛ばされるように表示処理する(ステップS68;図4のフィールド画面W10相当)。この時、敵群5のシンボルがはじき飛ばされる方向は、画面左右何れかの方向に抽選して決定するとしても良いし、プレーヤキャラクタ2との相対速度と衝突角度に基づいて物理演算により決定するとしても良い。前者のように、左右何れかに限る場合には、処理負荷が少なくて済むのは勿論のこと、画面の見やすさを向上しつつ、はじき飛ばし表示の表現を定めることによる分かり易さ、軽快さの向上といった演出面での向上を図ることができる。
【0115】
次いで、処理部200は当該遭遇した敵群5の死亡フラグ556d(図8参照)を「1」に設定して、当該敵群5がプレーヤキャラクタ2に倒された扱いとし(ステップS70)、プレーヤキャラクタ2に所定分の経験値を付与する(ステップS72)。本実施形態では、ここで付与される経験値は、標準戦闘した場合に得られる経験値よりも少ないものとするが同じでも良い。また、経験値を付与する代わりに所定のアイテム(例えば、ゲーム内で使用する金銭相当アイテム)を付与するとしても良い。
【0116】
次に、処理部200は連続はじき回数552gが規定値(例えば「連続10回」)に到達したかを判定する。そして、到達した場合には(ステップS74のYES)、プレーヤキャラクタ2にボーナスを付与し(ステップS76)、連続はじき回数552gをリセットする(ステップS78)。ボーナスの内容は、経験値の加算や、ヒットポイントの回復、アイテムの付与、攻略ヒント、新しいフィールドの追加など適宜設定することができる。
【0117】
次いで、処理部200は通算はじき回数552hが規定値に到達したかを判定する(ステップS80)。そして、達している場合には(ステップS80のYES)、処理部200はプレーヤキャラクタ2にボーナスを付与し(ステップS82)、省略戦闘に関する処理を終了する。
【0118】
標準戦闘に関する処理(ステップS42〜S56)、又は省略戦闘に関する処理(ステップS64〜S82)を実行したならば、図12のフローチャートに移って、処理部200は次に、現在の第n番目フロアのフィールドに配置された全ての敵群5を倒したかを判定する。倒していなければ(ステップS90のNO)、ステップS7に移行し現在のフィールド内でのプレイを継続する(図10参照)。
【0119】
もし、現在のフィールド内の敵群5を全て倒したならば(ステップS90のYES)、処理部200はフロアカウンタnを「1」加算する(ステップS92)。そして、加算した結果、第n番目のフロアが最上階に至っていなければ(ステップS94のNO)、ステップS4に移行して、フィールド設定データ504から次のフロアのデータを読み出し、新たに敵群5を配置するとともにプレーヤキャラクタ2などを配置して、新しいフィールドをプレイできるように準備する(図10参照)。
【0120】
一方、第n番目のフロアが最上階に至っているならば(ステップS94のYES)、処理部200はボスキャラクタとの戦闘処理を実行する(ステップS96)。すなわち、フィールド画面W4から戦闘画面W6に切り換え、プレーヤキャラクタ2とボスキャラクタとが、標準戦闘と同様にして最終決戦を戦うように制御する。
【0121】
そして、その戦闘の結果、プレーヤキャラクタ2が勝てば(ステップS98のYES)、処理部200はゲームクリアを称える内容を表示するゲームクリア処理を実行し(ステップS100)、負ければ(ステップS98のNO)攻略失敗を通知するゲームオーバー処理を実行する(ステップS102)。
【0122】
次いで、処理部200はセーブデータ570を更新し(ステップS104)、敵キャラクタコレクションを一覧表示させるなどの表示処理を実行し(ステップS106)、一連の処理を終了する。
【0123】
以上、本実施形態によれば、ゲームフィールド上でPC群と敵群とが遭遇した場合に、遭遇したPC群の戦闘能力と敵群の戦闘能力との相対関係に基づいて戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択できる。つまり、両者の戦闘能力の相対関係によって戦闘画面への移行、戦闘画面での戦闘操作、もとのフィールド画面への復帰に関する処理が省略される。よって、格下の敵キャラクタとの勝敗の分かりきった戦闘が発生するのを抑制することができる。また、公知技術のように敵が逃げるシチュエーションを必要としないので、ゲーム内における敵キャラクタの設定にかかわらず適用でき、またゲーム内の世界観を崩すことが無い。
【0124】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の適用可能な実施形態が上述の実施形態に限定されるものではなく、適宜、構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0125】
[その1]
例えば、上記実施形態ではゲーム装置として携帯型ゲーム装置1400を例示したが、据え置き型の家庭用ゲーム装置や業務用ゲーム装置として実現しても良い。
更にはゲーム装置とする電子機器は、“ゲーム装置”として販売される電子機器に限らず、アプリケーションソフトが実行可能な携帯電話機やコンパクトデジタルカメラ、音楽プレーヤ、パソコン、カーナビと言った電子機器も、プログラムを実行可能なコンピュータを内蔵している、或いはコンピュータそのものと言えるため、本発明を実現するゲーム装置の一形態とすることができる。
【0126】
例えば、図13に示す携帯電話機1500は、フリップフロップ式又はスライド式の筐体1501に、通話用のスピーカ1502及びスピーカ1504と、ダイヤル番号等の入力操作に使用するダイヤルキー1506及び方向入力キー1508と、入力されたダイヤル番号等を画像表示するフラットパネルディスプレイ1522とを備える。
【0127】
筐体1501内には、通信回線1や基地局3と無線通信を実現する無線通信モジュール1512を搭載した制御ユニット1550(図1;携帯型ゲーム装置1400の制御ユニット1450に相当)と図示されないバッテリーとが内蔵されており、制御ユニット1550の制御により携帯電話機1500は基地局3と無線通信して電話機として機能する。
また、携帯電話機1500は、メモリカード1540を着脱自在にして情報の読み書きができるメモリカードスロット1542を備えており、制御ユニット1550はメモリカード1540に記憶されているアプリケーションプログラムやデータを読み出すことができる。
【0128】
こうした携帯電話機1500を本発明を適用したゲーム装置として実現するには、上述したゲームプログラム502やゲームに必要な各種データ(図6の記憶部500に含まれるフィールド設定データ504、プレーヤキャラクタ初期設定データ510、・・・、セーブデータ570等のデータ)を、制御ユニット1550に搭載されているICメモリやメモリカード1540に記憶しておけばよい。或いは、通信回線1を介して所定のサーバ装置から適宜ダウンロードして制御ユニット1550に搭載されているICメモリやメモリカード1540に記憶させるとしても良い。
【0129】
[その2]
また、上記実施形態ではRPGを例に挙げて説明したが適用可能なゲームジャンルはこれに限らず、プレーヤキャラクタがフィールド上の敵と遭遇して、戦闘処理が実行されるエンカウントの要素を含むならばその他のジャンルであっても構わない。例えば、戦略シミュレーションゲーム、アクションゲーム、ゲーム内で実行されるミニゲームなどに適用できる。そして、その場合の「戦闘」は必ずしも生死を賭けた戦いを意味するものではなく、何らかの競技(例えば、オセロ、ポーカー、ダーツなど)を行ったり、交渉、会話などであっても良い。
【0130】
[その3]
また、一つのゲーム中に切り換え可能なプレーヤキャラクタ2の形態は、上記第1実施形態で示した標準形態と特殊形態の2つに限るものではない。また、省略戦闘が行われる場合、プレーヤキャラクタ2が遭遇した敵群5の敵シンボルを画面外にはじき飛ばすように表示制御する例を挙げたが、これに限るものではない。
【0131】
例えば、図14は、一つのゲーム中に登場する複数種類のPCシンボルの特殊形態と、それら特殊形態に対応する省略戦闘時のゲーム画面例を示す図である。
この例におけるフィールド画面でのプレーヤキャラクタ2の特殊形態時のシンボルは、上記実施形態で示した標準形態と特殊形態(第1特殊形態)とは別に、図14(1)に示すように召還獣24(24a,24b)を従える第2特殊形態と、図14(3)に示すように魔法が発動状態であることを示す魔法エフェクト26を纏ったデザインの第3特殊形態とが用意されている。これらの形態は、上記実施形態における標準形態と特殊形態との切り換えと同様に、プレーヤキャラクタの形態変更操作入力により順次切り換えされる。
【0132】
具体的には、プレーヤキャラクタ初期設定データ510には予め第1〜第3特殊形態の表示データを含めておき(図6参照)、ステップS8において形態変更操作が検知される都度、ステップS10にて標準→第1特殊→第2特殊→第3特殊→標準→・・・と言った具合に形態をローテーションさせ、PCシンボルを変更された形態に応じた表示形態に換える(図10参照)。そして、プレイデータ550は、形態フラグ552fに代えて、PCが標準・第1〜第3特殊の何れの形態であるかを示す識別情報を格納する構成とする(図8参照)。
【0133】
加えて、図14の例では、省略戦闘が選択される確率も、特殊形態の数だけ設定されている。具体的には、具体的には、基礎標準戦闘選択確率関数540を、第1〜第3の各特殊形態に対応づけた数だけ用意する。そして、ステップS30では、その時の特殊形態に対応する基礎標準戦闘選択確率関数540に基づいて、標準戦闘選択確率yを算出する(図10参照)。
【0134】
また、図14の例では、省略戦闘は特殊形態の種類に応じた数だけ用意されている。具体的には、図14(1)のように、PCが第2特殊形態にあって、フィールド画面において第2特殊形態で表示されている状態で敵群5と遭遇した場合には、ステップS68では、図14(2)に示すように、第2省略戦闘が選択され、フィールド画面のままプレーヤキャラクタ2に代わって召還獣24が敵群5を攻撃し、消去するように表示制御する。図14(3)のように、PCが第3特殊形態にあって、フィールド画面において第3特殊形態で表示されている状態で敵群5と遭遇した場合には、ステップS68では、図14(4)に示すように、魔法エフェクト26の接触により何らかの効果が生じて敵群5を消去するように表示制御する。
【0135】
尚、消去する途中過程の表現は、敵群5が召還獣24に食べられるように表現したり、魔法エフェクト26との接触で霧散、爆散、収縮、透明化するなど、様々な表現を用いることができる。勿論、特殊形態や省略戦闘の種類は、第1実施形態の1種類、図14の例で示した3種類以外にも、2種類でも4種類以上でも自由に設定することができる。
【0136】
[その4]
また、上記実施形態では、プレーヤキャラクタ2が敵群5と遭遇した時、標準形態であれば100%の確率で標準戦闘が選択される構成としているがこれに限らない。
例えば、図6の基礎標準戦闘選択確率関数540をプレーヤキャラクタ2が特殊形態の時に専用で適用される第1の確率算出関数とし、これとは別に標準形態時に適用される第2の基礎標準戦闘選択確率g(x)を算出するための第2の確率算出関数を用意しておく。そして、図10のステップS26を省略し、ステップS30にて敵群遭遇時のプレーヤキャラクタ2の形態が特殊形態ならば第1の確率算出関数に従って基礎標準戦闘選択確率f(Ep−Ee)を算出し、標準形態ならば第2の確率算出関数に従って基礎標準戦闘選択確率g(Ep−Ee)を算出する構成としても良い。この場合、後者(基礎標準戦闘選択確率g(Ep−Ee))の方が、同じ変数xの値でもより高確率となるように構成すると良い。
【0137】
それとは逆に、第1実施形態のように、標準形態時の標準戦闘の選択確率を100%とし、特殊形態時の標準戦闘の選択確率を0%に設定する構成も可能である。この場合、PCの状態変更操作を、実質的な戦闘形式の切り換えとして機能させる構成とすることができる。
【0138】
[その5]
また、省略戦闘選択時の例外処置に関する処理も上記実施形態に限るものではない。
例えば、ステップS60(図11)をステップS30(図10)の後に移動し、次いで、ステップS60で肯定された場合に標準戦闘選択確率yを高めるように追加補正するステップをステップ30との間に追加した構成としても良い。
【0139】
[その6]
また、上記実施形態では、プレーヤキャラクタ2が敵群5と遭遇した時、特殊形態であれば必ず標準戦闘選択確率yに基づいて戦闘形式が選択される構成としているがこれに限らない。
例えば、ステップS26(図10)の前に、遭遇タイミングで3軸加速度センサ1422(図1参照)によって携帯型ゲーム装置1400の振る操作を検出するステップを設け、肯定の場合にはプレーヤキャラクタ2の形態にかかわらずステップS28に移行し、否定の場合にはステップS26又はステップS42に移行する構成とすることができる。この場合、プレーヤが、プレーヤキャラクタ2が敵群5と遭遇するタイミングで上手く携帯型ゲーム装置1400に加速度を与えると、事前の形態変更操作無しにその都度その都度の希望で戦闘形式の選択にプレーヤが有る程度関与できるようになり、プレイの自由度を向上できる。
【0140】
[その7]
また、上記実施形態では標準戦闘後にのみ、プレーヤキャラクタ2をレベルアップさせるか否かの判定(ステップS54;図11)とレベルアップ処理(ステップS55;図11)とが行われる構成となっているが、これに限るものではなく、それらの処理をステップS72〜S90の間に適宜設けて、省略戦闘後でもレベルアップ可能な構成としても良い。勿論、ステップS54とステップS55を削除して、省略戦闘後のみレベルアップ可能な構成としても良い。
【符号の説明】
【0141】
2 プレーヤキャラクタ
4 味方キャラクタ
5 敵群
6 普通戦闘員
8 上級戦闘員
20 フィールド
100 操作入力部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 形態変更制御部
214 戦闘形式選択パラメータ値算出部
216 標準戦闘選択確率算出部
218 戦闘形式選択部
220 標準戦闘制御部
222 省略戦闘制御部
500 記憶部
502 ゲームプログラム
504 フィールド設定データ
510 プレーヤキャラクタ初期設定データ
516 敵キャラクタ初期設定データ
520 敵群編成データ
540 基礎標準戦闘選択確率関数
542 補正係数算出関数
550 プレイデータ
552 プレーヤキャラクタステータス
570 セーブデータ
578 敵キャラクタコレクションデータ
1400 携帯型ゲーム装置
1401 装置本体
1404 ボタンスイッチ
1406 第1液晶ディスプレイ
1407 タッチパネル
1408 第2液晶ディスプレイ
1409 タッチパネル
1450 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ゲームフィールド画面において、少なくとも1体のプレーヤキャラクタ(以下「PC」という。)を含むPC群を示すPCシンボルの移動をプレーヤの操作入力に従って制御するPCシンボル移動制御手段、
前記ゲームフィールド画面において、少なくとも1体の敵キャラクタを含む敵群を示す敵シンボルの移動を制御する敵シンボル移動制御手段、
前記PCシンボルと前記敵シンボルとのエンカウントを検知するエンカウント検知手段、
エンカウントが検知された場合に、能力又は強さを表す指標値として設定された前記PC群の当該指標値と、エンカウントが検知された敵群の当該指標値との相対関係を用いて、戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択する戦闘形式選択手段、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記標準戦闘が選択された場合に、戦闘画面に切り換えて、前記PC群と前記敵群とを戦闘させる標準戦闘制御手段、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記省略戦闘が選択された場合に、前記戦闘画面に切り換える前記標準戦闘を省略し、自動的に前記PC群を勝者とする省略戦闘制御手段、
として機能させてゲームを実行させるためのプログラム。
【請求項2】
前記PCシンボルを所定の切り換え操作入力に応じて、少なくとも標準状態と特殊状態との2つの状態を切り換えるPCシンボル切り換え制御手段、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記戦闘形式選択手段が、前記PCシンボルが標準状態の場合には前記省略戦闘よりも前記標準戦闘を高確率に選択し、前記特殊状態の場合には前記標準戦闘よりも前記省略戦闘を高確率に選択するように戦闘形式の選択確率を変更する
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記戦闘形式選択手段が、前記PC群の前記指標値が前記敵群の前記指標値よりも大きいほど前記省略戦闘を高確率で選択する
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された敵群に属する敵キャラクタの種類に応じて、戦闘形式の選択確率を変更する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記標準戦闘制御手段による標準戦闘で前記PC群が前記敵群に含まれる特定種類の敵キャラクタを倒した場合に、当該特定種類の敵キャラクタを記憶部に記憶するコレクション手段、
前記コレクション手段により記憶されている特定種類の敵キャラクタを表示部に表示させて閲覧させるコレクション閲覧手段、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された敵群に、前記コレクション手段により既に記憶された特定種類のキャラクタが含まれている場合に、前記省略戦闘を選択する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記省略戦闘制御手段が、エンカウントが検知された敵シンボルを前記ゲームフィールド画面外にはじき飛ばす、或いは消去するように表示制御する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記PCシンボル移動制御手段が、プレーヤの操作入力に基づいて、前記PCシンボルの移動速度を変更し、
前記戦闘形式選択手段が、エンカウントが検知された際の前記PCシンボルの移動速度に応じて、戦闘形式の選択確率を変更する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記戦闘形式選択手段によって前記省略戦闘が選択された連続回数に応じて所与の特典付与処理を実行する特典付与処理手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な情報記憶媒体。
【請求項10】
ゲームフィールド画面において、少なくとも1体のPCを含むPC群を示すPCシンボルの移動をプレーヤの操作入力に従って制御するPCシンボル移動制御手段と、
前記ゲームフィールド画面において、少なくとも1体の敵キャラクタを含む敵群を示す敵シンボルの移動を制御する敵シンボル移動制御手段と、
前記PCシンボルと前記敵シンボルとのエンカウントを検知するエンカウント検知手段と、
エンカウントが検知された場合に、能力又は強さを表す指標値として設定された前記PC群の当該指標値と、エンカウントが検知された敵群の当該指標値との相対関係を用いて、戦闘形式を標準戦闘とするか省略戦闘とするかを選択する戦闘形式選択手段と、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記標準戦闘が選択された場合に、戦闘画面に切り換えて、前記PC群と前記敵群とを戦闘させる標準戦闘制御手段と、
エンカウントが検知され、前記戦闘形式選択手段により前記省略戦闘が選択された場合に、前記戦闘画面に切り換える前記標準戦闘を省略し、自動的に前記PC群を勝者とする省略戦闘制御手段と、
を備えるゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−142983(P2011−142983A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4737(P2010−4737)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】