プログラム、携帯端末および携帯端末の制御方法
【課題】各種の画像を表示させることができるプログラムおよび携帯端末等を提供すること。
【解決手段】携帯電話は、携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力する傾きセンサと、順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像ファイルを記憶する記憶部と、短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示するパネルを備える。複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像である。CPUは、画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである選択画像データが表す選択画像を、パネルに表示させる。CPUは、パネルの長辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、選択画像と関連画像とをパネルに表示させ、パネルの短辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、選択画像をパネルに表示させる。
【解決手段】携帯電話は、携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力する傾きセンサと、順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像ファイルを記憶する記憶部と、短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示するパネルを備える。複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像である。CPUは、画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである選択画像データが表す選択画像を、パネルに表示させる。CPUは、パネルの長辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、選択画像と関連画像とをパネルに表示させ、パネルの短辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、選択画像をパネルに表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、各種の画像を表示させることができるプログラム、携帯端末および携帯端末の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像再生時に画像データに付された画像の姿勢情報と電話機本体の姿勢情報とに基づき、液晶モニタに表示される画像の上下が重力方向の上下と一致するように、液晶モニタの表示を制御する技術が開示されている。これにより、液晶モニタの表示は、携帯電話機の動作状態及び姿勢に応じて適宜回転して表示される。よって、撮影時の画像の向きに応じて電話機本体の向きを変えることなく、同じ姿勢で画像を観賞することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−27017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、画像が複数存在する場合において、画像表示を行う方法については、十分な記載がない。本明細書では、画像が複数存在する場合において、好適な表示を行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載のプログラムは、携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、を備えた携帯端末のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、コンピュータを、画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を表示部に表示させる表示制御手段として機能させ、表示制御手段は、表示部の長辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、第1画像と第1画像と連続する画像である第2画像とを表示部に表示させ、表示部の短辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、第1画像を表示部に表示させることを特徴とする。
【0006】
請求項1のプログラムによれば、表示部の長辺が水平方向寄りであるか短辺が水平方向寄りであるかによって、表示部に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像データを、表示部の向きに応じて見やすい形態で表示部に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0007】
請求項2のプログラムによれば、表示部の短辺が水平方向寄りである場合において、表示部の表示面が所定の大きさよりも大きい場合には、2つの画像を並べて表示しても画像が見難くなることがないと判断することができる。これにより、表示部の表示領域を有効活用することができる。
【0008】
請求項3のプログラムによれば、画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が見開きの関係にあるか否かによって、表示部に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像を最も見やすい形態で表示部に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0009】
請求項4のプログラムによれば、画像データの各々が表す画像の大きさを用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【0010】
請求項5のプログラムによれば、画像データ集合に付加されている付加情報を用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【0011】
請求項6のプログラムによれば、画像データ集合のフォーマットを用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】通信システム1のブロック図である。
【図2】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図3】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図4】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図5】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図6】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図7】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図8】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図9】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図10】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図11】画像の表示態様例を示す図である。
【図12】画像の表示態様例を示す図である。
【図13】画像の表示態様例を示す図である。
【図14】画像の表示態様例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
図1に、本願に係る第1実施形態として例示される通信システム1のブロック図を示す。通信システム1は、携帯電話10、MFP(Multifunction Peripheral)51、第1アクセスポイント62、ウェブサーバ71、基地局61を備える。携帯電話10、および、MFP51は、既知の無線LAN端末装置としての機能を備える。また、MFP51は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備える多機能周辺装置である。第1アクセスポイント62は、既知の無線LANアクセスポイントとしての機能を備える。ウェブサーバ71は、ネットワークにおいて、クライアント装置に対し、自身の持っている機能やデータを提供する装置である。
【0014】
なお、携帯電話10と第1アクセスポイント62とは、無線LAN方式のインフラストラクチャーモード(複数の無線LAN端末装置が、アクセスポイントを介してデータ通信するモード)に準拠する無線通信(電波を用いたデータ通信)211を行うことが可能とされている。すなわち、携帯電話10は、第1アクセスポイント62へアクセスし、無線LANのインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信211を行える状態になれば、第1アクセスポイント62を介して、MFP51とデータ通信することが可能になる。なお、無線LAN方式の例としては、例えばIEEE802.11a/b/g/nの規格で定められる通信方式が挙げられる。
【0015】
携帯電話10の構成について説明する。図1に示すように、携帯電話10は、CPU(Central Processing Unit)11、記憶部12、無線送受信部15、無線アンテナ部16、ボタン入力部17、パネル18、携帯電話送受信部22、携帯電話アンテナ部23、傾きセンサ(ジャイロスコープとも呼ぶ)29、を主に備えている。また、通話や音声入力を行うために、スピーカ3とマイク4とを備えている。
【0016】
CPU11は、記憶部12内のプログラム21に従って処理を実行する。以降、ビューワアプリケーション21aやオペレーティングシステム21eなど、プログラムを実行するCPU11のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば「ビューワアプリケーション21aが」という記載は、ビューワアプリケーション21aを実行するCPU11が」を意味する場合がある。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(ハードディスク)、CPU11が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。無線送受信部15は、無線アンテナ部16を介して、無線LANのインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信211を行う。また、携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。そして、無線送受信部15、携帯電話送受信部22などにより、各種のデータを構成するデジタル信号が送受信される。
【0017】
記憶部12は、プログラム21を記憶する。プログラム21は、ビューワアプリケーション21a、スキャンアプリケーション21b、オペレーティングシステム21eを含む。ビューワアプリケーション21aは、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている画像データによって表される画像をパネル18に表示させる処理を、CPU11に実行させるためのアプリケーションである。スキャンアプリケーション21bは、MFP51に画像ファイルを生成する処理(スキャン処理)を実行させたり、MFP51が生成した画像ファイルをMFP51から受信する処理を、CPU11に実行させるためのアプリケーションである。
【0018】
オペレーティングシステム21eは、ビューワアプリケーション21aやスキャンアプリケーション21bに共通して利用される基本的な機能を提供するプログラムである。オペレーティングシステム21eは、携帯電話送受信部22に通信を実行させるためのプログラムや、無線送受信部15に無線通信211を実行させるためのプログラム等を含む。またオペレーティングシステム21eは、傾きセンサ29などが算出した情報を各プログラムが取得するための、もしくは、各プログラムが各種ハードウェアに指示をするためのAPI(Application Programming Interface)を提供するプログラムでもある。
【0019】
また記憶部12は、設定値記憶領域12a、画像ファイル記憶領域12b、を備える。設定値記憶領域12aには、後述する、ファイル種類フラグ、選択画像ページ番号、表示設定、などが記憶される。ファイル種類フラグは、表示対象の画像ファイル(表示対象画像ファイル)のファイル種類を表す情報である。ファイル種類の一例としては、書籍ファイルが挙げられる。書籍ファイルとは、画像ファイルが含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、連続する2つの画像ごとに左右ページとなる関係(見開きの関係)にあるファイルである。選択画像ページ番号は、画像ファイルに含まれている複数の画像データそれぞれが表す複数の画像のうちから、何れのページ番号の画像を、表示対象の画像である「選択画像G1」として選択するかを示すページ番号である。
【0020】
表示設定は、画像をパネル18に表示する態様に関する設定である。表示設定には、「1画面表示態様」、「右綴じの見開き態様」、「左綴じの見開き態様」、などがある。「1画面表示態様」は、1つの画像のみをパネル18に表示する態様である。「右綴じの見開き態様」は、左右ページに2つの画像を表示した際に、画像のページ番号が右から左に向かって進む態様である。すなわち、右側の画像のページ番号の方が、左側の画像のページ番号よりも小さい番号である態様である。「右綴じの見開き態様」は、主に、縦書きの文章が含まれている画像を表示する際に用いられる。「左綴じの見開き態様」は、左右ページに2つの画像を表示した際に、画像のページ番号が左から右に向かって進む態様である。すなわち、左側の画像のページ番号の方が、右側の画像のページ番号よりも小さい番号である態様である。「左綴じの見開き態様」は、主に、横書きの文章が含まれている画像を表示する際に用いられる。
【0021】
画像ファイル記憶領域12bは、複数の画像ファイルを記憶する領域である。1つの画像ファイルは、複数の画像データを含んでいる。複数の画像データの各々は、それぞれ異なる画像を表示する。複数の画像データによって表される複数の画像には、連続する番号であるページ順番が割り当てられている。なお、本明細書中において、「画像ファイルに含まれている画像データによって表される画像」のことを、「画像ファイルに含まれている画像」として記載する場合がある。
【0022】
画像ファイルの一例としては、一冊の書籍をスキャンして得られるファイルが挙げられる。この場合、書籍の各ページをスキャンして得られる画像が、画像ファイルに含まれている複数の画像に該当する。また、画像ファイルに含まれている複数の画像のページ順番は、書籍のページ順番に対応する順番となる。
【0023】
画像ファイルに含まれている複数の画像は、ポートレート画像であってもよい。ポートレート画像は、長方形の領域を有するパネル18において、短辺が水平方向へ伸び、長辺が垂直方向へ伸びる置き方(いわゆる縦置き)をした場合に、パネル18の表示面に正対したユーザが、表示画像の表示内容を正しく見ることができる向きの画像である。なお、ポートレート画像に対応する概念として、ランドスケープ画像がある。ランドスケープ画像は、長方形の領域を有するパネル18において、長辺が水平方向へ伸び、短辺が垂直方向へ伸びる置き方(いわゆる横置き)をした場合に、パネル18の表示面に正対したユーザが、表示画像の表示内容を正しく見ることができる向きの画像である。
【0024】
ボタン入力部17は、携帯電話10のユーザによる操作を受け付ける。ボタン入力部17は、タッチパネルとして、パネル18と一体に構成されている。パネル18は、携帯電話10の各種機能情報を表示する。パネル18の表示面は、短辺と長辺とを備える矩形形状である。傾きセンサ29は、角速度を検出することによって、携帯電話10が水平面に対して傾いている傾き角度を測定するセンサである。
【0025】
携帯電話10は、縦横両用機種である。縦横両用機種とは、パネル18の向きが縦向きおよび横向きの何れの向きであっても、携帯電話10を正しくユーザが操作することができる機種である。パネル18の縦向きとは、長方形の形状を有するパネル18の短辺が水平方向へ伸び、長辺が垂直方向に伸びる向きである。パネル18の横向きとは、長方形の形状を有するパネル18の長辺が水平方向へ伸び、短辺が垂直方向に伸びる向きである。
【0026】
<携帯電話の動作>
第1実施形態に係る携帯電話10の動作を、図2ないし図5を用いて説明する。
【0027】
<スキャンアプリケーションの動作>
スキャンアプリケーション21bを用いて画像ファイルを取得して記憶する処理を、図5を用いて説明する。ボタン入力部17を介してスキャンアプリケーション21bを起動させるユーザ操作の入力を受け付けると、CPU11は、スキャンアプリケーション21bを起動する。そして図5のフローが開始される。
【0028】
S446において、CPU11は、MFP51でスキャン処理を実行する旨の命令が入力されたか否かを判断する。命令が入力されていない場合(S446:NO)にはS446へ戻り、入力された場合(S446:YES)にはS448へ進む。S448において、CPU11は、スキャン処理を実行する旨の命令を、無線通信211を介してMFP51へ送信する。MFP51は、命令を受け付けることに応じて、原稿台(不図示)にセットされた原稿をスキャンし、画像ファイルを生成する。
【0029】
S450において、CPU11は、MFP51で生成された画像ファイルを、MFP51から受信したか否かを判断する。画像ファイルは各種の形式の画像データを含んでいてよく、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の画像データを含んでいてもよい。画像ファイルを受信していない場合(S450:NO)にはS450へ戻り、受信した場合(S450:YES)にはS452へ進む。
【0030】
S452において、CPU11は、受信した画像ファイルは、Exif(Exchangeable Image File Format)対応の画像ファイルであるか否かを判断する。Exif対応の画像ファイルとは、各種の付加情報(例:画像データの種類、撮影日時など)を記録できるファイルである。Exif対応の画像ファイルではない場合(S452:NO)にはフローを終了し、Exif対応の画像ファイルである場合(S452:YES)にはS454へ進む。
【0031】
S454においてCPU11は、画像ファイルの種類が書籍ファイルであるか否かを判断する。当該判断は、例えば、S446のステップにおいてスキャン実行命令の入力を受け付けた際に、スキャンする原稿が書籍である旨の情報がユーザによって入力されたか否か、によって判断してもよい。S456において、CPU11は、Exif対応の画像ファイルに、付加情報として、書籍ファイルである旨を記載する。そしてフローを終了する。
【0032】
<ビューワアプリケーションの動作>
ビューワアプリケーション21aを用いて1つの画像ファイルが含んでいる複数の画像を表示させる処理を、図2を用いて説明する。ボタン入力部17を介してビューワアプリケーション21aを起動させるユーザ操作の入力を受け付けると、CPU11は、ビューワアプリケーション21aを起動する。そして図2のフローが開始される。
【0033】
S302において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象の画像ファイル(表示対象画像ファイル)として選択されたか否かを判断する。例えば、複数の画像ファイルの各々を示すアイコンがパネル18に表示され、そのうちの1つのアイコンに対するタッチ入力が行われたか否かを判断するとしてもよい。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S302:NO)にはS302へ戻り、選択された場合(S302:YES)にはS310へ進む。
【0034】
S310においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。これにより、表示対象画像ファイルに含まれる複数の画像のうち、1番目の順番の画像が、表示対象の画像である選択画像G1として選択される。
【0035】
S312においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。書籍ファイル判定処理の内容を、図4のフローを用いて説明する。書籍ファイル判定処理とは、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断する処理である。
【0036】
S410においてCPU11は、表示対象画像ファイルのフォーマットが、電子書籍用のフォーマットであるか否かを判断する。電子書籍用のフォーマットの例としては、EPUBや、XMDF(ever-eXtending Mobile Document Format)などが挙げられる。電子書籍用のフォーマットである場合(S410:YES)には、画像ファイルが書籍ファイルであると判断し、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0037】
一方、表示対象画像ファイルのフォーマットが電子書籍のフォーマットではない場合(S410:NO)にはS412へ進み、CPU11は、表示対象画像ファイルにExifに基づく付加情報が付加されているか否かを判断する。付加情報が付加されていない場合(S412:NO)にはS416へ進み、付加されている場合(S412:YES)にはS414へ進む。S414において、CPU11は、表示対象画像ファイルに付加されている付加情報を読み出す。そして、付加情報に、当該画像ファイルが書籍ファイルである旨の情報が含まれているか否かを判断する。書籍ファイルである旨の情報が含まれている場合(S414:YES)には、画像ファイルが書籍ファイルであると判断され、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0038】
一方、書籍ファイルである旨の情報が含まれていない場合(S414:NO)にはS416へ進み、CPU11は、画像ファイルに含まれている画像を生成する際に用いられた原稿のサイズが、A4サイズ以下であるか否かを判断する。原稿サイズの判断処理は、画像ファイルに含まれている複数の画像の何れか1つに行われるとしてもよく、例えば、画像ファイル内の1番目の画像に対して行われてもよい。
【0039】
原稿サイズの判断処理は、例えば、画像データの解像度およびピクセル数に基づいて行われるとしてもよい。例として、画像の短辺がX(ピクセル)、長辺がY(ピクセル)であり、画像の解像度がa(dpi)(dots per inch)である場合を説明する。この場合、原稿の短辺長さはX/a(インチ)であり、原稿の長辺長さはY/a(インチ)である。また、A4サイズの短辺長さは約8.27(インチ)であり、長辺長さは約11.69(インチ)である。よって、原稿の短辺長さおよび長辺長さの各々が、A4サイズの短辺長さおよび長辺長さ以下であるか否かを判断すればよい。原稿のサイズがA4サイズ以下である場合(S416:YES)には、画像ファイルが含んでいる複数の画像が「見開きの関係」にあると判断され、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0040】
一方、A4サイズより大きい場合(S416:NO)には、画像ファイルが書籍ファイル以外のファイルであると判断され、S418へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル以外」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0041】
図2のフローに説明を戻す。S314において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断する。具体的には、ファイル種類フラグを読み出して判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合(S314:YES)にはS316へ進む。
【0042】
S316において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像であるか否かを判断する。1番目の画像ではない場合(S316:NO)には、S320へ進む。
【0043】
S320においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。関連画像G2とは、選択画像G1に関連する画像であって、選択画像G1とページ順番が連続する画像である。見開き態様とは、図11や図13に示すように、選択画像G1を左右ページのうち一方のページの画像としてパネル18に表示し、関連画像G2を左右ページのうち他方のページの画像としてパネル18に表示する態様である。なお図11は、縦向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2を見開き態様で表示した場合の表示例である。図13は、横向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2を見開き態様で表示した場合の表示例である。
【0044】
S322において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。表示ページ変更操作は、例えばパネル18へのフリック操作の入力が受け付けられることに応じて行われても良い。表示ページ変更操作が行われていない場合(S322:NO)にはS322へ戻り、表示ページ変更操作が行われた場合(S322:YES)にはS324へ進む。S324において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、ページを送る場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「2」を加算する。また、ページを戻す場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号から、「2」を減算する。そしてS336へ進む。
【0045】
一方、S316において、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像である場合(S316:YES)には、S330へ進む。S330においてCPU11は、選択画像G1のみを、見開き態様とは異なる1画面表示態様でパネル18に表示する。1画面表示態様とは、図12や図14に示すように、選択画像G1のみをパネル18に表示する態様である。書籍では、表紙は1画面表示態様となり、2ページ目以降から見開き態様になる場合が多い。このように、先頭ページの画像を1画面表示態様で表示するのは、書籍に対応した表示形態とするためである。なお図12は、縦向きのパネル18に、選択画像G1を1画面表示態様で表示した場合の表示例である。図14は、横向きのパネル18に、選択画像G1を1画面表示態様で表示した場合の表示例である。
【0046】
S332においてCPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。表示ページ変更操作が行われていない場合(S332:NO)にはS332へ戻り、表示ページ変更操作が行われた場合(S332:YES)にはS334へ進む。S334において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、ページを送る場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「1」を加算する。また、ページを戻す場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号から、「1」を減算する。そしてS336へ進む。
【0047】
S336においてCPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S336:YES)にはS316へ戻り、存在しない場合(S336:NO)にはS338へ進む。S338において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0048】
一方、S314において、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S314:NO)には、S350(図3)へ進む。S350において、CPU11は、携帯電話10のパネル18の向きが縦向きであるか横向きであるかを判断する。具体的には、CPU11は、APIを用いて傾きセンサ29から、携帯電話10の筐体の傾きに関するセンサ情報を取得する。そしてセンサ情報に基づいて、パネル18の長辺が伸びる方向が、垂直方向と水平方向のうち、何れの方向により近い状態であるかを判断する。パネル18の向きが横向きである場合(S350:横向き)には、S352へ進む。
【0049】
S352においてCPU11は、見開き態様で選択画像G1と関連画像G2を表示する。この場合、図13の表示例に示すように、横向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2が表示される。
【0050】
S354において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S356において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S354およびS356の具体的な処理内容の各々は、前述したS322およびS324の各々の処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0051】
一方、S350において、パネル18の向きが縦向きであると判断される場合(S350:縦向き)には、S362へ進む。S362においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。この場合、図12の表示例に示すように、縦向きのパネル18に、選択画像G1のみが表示される。また、選択画像G1はポートレート画像であるため、横向きのパネル18に選択画像G1を表示する場合(図14)に比して、縦向きのパネル18に選択画像G1を表示する場合(図12)の方が、より大きく選択画像G1を表示することができる。S364において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S366において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S364およびS366の具体的な処理内容の各々は、前述したS332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
S368において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S368:YES)にはS350へ戻り、存在しない場合(S368:NO)にはS370へ進む。S370において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0053】
<効果>
第1実施形態に係る携帯電話10の効果を説明する。第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合には(S314:YES)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S320)(図11)。また、表示対象画像ファイルが書籍ファイル画像ファイルではない場合には(S314:NO)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S362)(図12)。すなわち、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かによって、パネル18に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像を最も見やすい形態でパネル18に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0054】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルに含まれている画像を生成する際に用いられた原稿のサイズによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S416)。これにより、簡易な処理によって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる。
【0055】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合に(S314:YES)、先頭ページの画像を表示する場合には(S316:YES)、先頭ページの1つの画像のみを1画面表示態様でパネル18に表示することができる(S330)(図12)。また、2ページ目以降の画像を表示する場合には(S316:NO)、選択画像G1と関連画像G2の2つの画像を見開き態様でパネル18に表示することができる(S320)(図11)。縦向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を見開き態様で表示する場合(図11)に比して、1つの画面を1画面表示態様で表示する場合(図12)の方が、より大きく画像を表示することができる。これにより、見開き態様で表示しない先頭ページの画像を大きく表示するとともに、見開き態様で表示する画像を2つ並べて表示することが可能となる。
【0056】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合においても(S314:NO)、パネル18の向きが横向きの場合には(S350:横向き)、2つの画像を並べて表示することができる(S352)(図13)。横向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を表示する場合(図13)の方が、1つの画像を表示する場合(図14)に比して、表示される画像のサイズを同等としながら、表示画面数を多くすることができる。これは、表示される画像の最大サイズが、横向きのパネル18の短辺で決定されてしまうためである。これにより、パネル18の表示領域を有効活用することができる。
【0057】
第1実施形態に係る携帯電話10では、画像ファイルに付加されている付加情報を用いることによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S414)。また、画像ファイルのフォーマットが電子書籍用のフォーマットであるか否かを判断することによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S410)。これにより、簡易な処理によって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる。
【0058】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る携帯電話10の動作を、図6および図7を用いて説明する。なお、第2実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0059】
S502において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象画像ファイルとして選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S502:NO)にはS502へ戻り、選択された場合(S502:YES)にはS510へ進む。S510においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。S512においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。なお、S312において行われる書籍ファイル判定処理の内容は、S312の内容(図4)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】
S516において、CPU11は、携帯電話10のパネル18の向きが縦向きであるか横向きであるかを判断する。パネル18の向きが横向きである場合(S516:横向き)には、S518へ進む。
【0061】
S518において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S518:NO)にはS540(図7)へ進み、書籍ファイルである場合(S518:YES)にはS524へ進む。S524において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像であるか否かを判断する。1番目である場合(S524:YES)にはS540(図7)へ進み、1番目ではない場合(S524:NO)にはS530(図7)へ進む。
【0062】
S530においてCPU11は、見開き態様で選択画像G1と関連画像G2を表示する。S532において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S534において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S530、S532およびS534の具体的な処理内容の各々は、前述したS320、S322およびS324の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0063】
S550において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S550:YES)にはS516へ戻り、存在しない場合(S550:NO)にはS552へ進む。S552において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0064】
一方、S516において、パネル18の向きが縦向きであると判断される場合(S516:縦向き)には、S520へ進む。S520において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S520:NO)にはS540(図7)へ進み、書籍ファイルである場合(S520:YES)にはS522へ進む。
【0065】
S522においてCPU11は、パネル18の画面サイズが、2つの画像を見開き態様で表示可能なサイズであるか否かを判断する。具体的には、パネル18の表示面の大きさが所定の大きさ(例:4インチ)よりも大きい場合には、見開き表示可能であると判断される。見開き態様で表示可能なサイズである場合(S522:YES)にはS524へ進み、見開き態様で表示可能なサイズではない場合(S522:NO)にはS540(図7)へ進む。
【0066】
S540においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。S542において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S544において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。そしてS550へ進む。なお、S540、S542およびS544の具体的な処理内容の各々は、前述したS330、S332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
<効果>
第2実施形態に係る携帯電話10の効果を説明する。第2実施形態に係る携帯電話10では、携帯電話10のパネル18の向きが横向きである場合には(S516:横向き)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図13)。横向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を表示する場合(図13)の方が、1つの画像を表示する場合(図14)に比して、より有効に表示領域を使用することができる。また、パネル18の向きが縦向きである場合には(S516:縦向き)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S540)(図12)。縦向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、1つの画像を表示する場合(図12)の方が、2つの画像を表示する場合(図11)に比して、より大きく画像を表示することができる。すなわち、パネル18の向きに応じて、パネル18に表示される画像の数を適切な値に自動的に変更することが可能となる。これにより、画像をパネル18の向きに応じて見やすい形態でパネル18に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0068】
第2実施形態に係る携帯電話10では、パネル18が縦向きである場合において(S516:縦向き)、パネル18の表示面が所定の大きさよりも大きい場合には(S522:YES)、2つの画像を並べて表示しても画像が見難くなることがないと判断することができる。よって、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図11)。これにより、パネル18の表示領域を有効活用することができる。
【0069】
第2実施形態に係る携帯電話10では、パネル18が横向きである場合において(S516:横向き)、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合には(S518:YES)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図13)。また、パネル18が横向きである場合において(S516:横向き)、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合には(S518:NO)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S540)(図14)。これにより、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かによって、パネル18に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。
【0070】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る携帯電話10の動作を、図8を用いて説明する。なお、第3実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0071】
S602において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象画像ファイルとして選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S602:NO)にはS602へ戻り、選択された場合(S602:YES)にはS610へ進む。S610においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。
【0072】
S612において、CPU11は、表示設定ボタンがタッチされたか否かを判断する。表示設定ボタンは、表示設定の設定内容を設定/変更する場合にタッチされるボタンである。表示設定ボタンがタッチされていない場合(S612:NO)にはS642へ進み、タッチされた場合(S612:YES)にはS614へ進む。S614においてCPU11は、表示設定画面をパネル18に表示する。表示設定画面では、表示設定の選択肢として、「1画面表示態様」、「右綴じの見開き態様」、「左綴じの見開き態様」、が表示される。S616において、CPU11は、表示設定の選択が入力されたか否かを判断する。入力されていない場合(S616:NO)にはS616へ戻り、入力された場合(S616:YES)にはS642へ進む。
【0073】
S642において、CPU11は、S616で選択された表示設定に基づいて、画像を表示する。「1画面表示態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1のみをパネル18に表示する。また、「右綴じの見開き態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号が小さい方の画像が右側に表示され、ページ番号が大きい方の画像が左側に表示される。また、「左綴じの見開き態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号が小さい方の画像が左側に表示され、ページ番号が大きい方の画像が右側に表示される。
【0074】
S644において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。なお、644の具体的な処理内容の各々は、前述したS322の処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
S646においてCPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」の表示設定が選択されている場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「2」を加算または減算する。また、「1画面表示態様」の表示設定が選択されている場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「1」を加算または減算する。
【0076】
S660において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S660:YES)にはS612へ戻り、存在しない場合(S660:NO)にはS662へ進む。S662において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0077】
<効果>
第3実施形態に係る携帯電話10では、画像に縦書きの文章が含まれている場合や横書きの文章が含まれている場合などに応じて、表示設定を自由に設定することが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0078】
<第4実施形態>
第4実施形態に係る携帯電話10の動作を、図9および図10を用いて説明する。なお、第4実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0079】
S702において、CPU11は、表示対象画像ファイルが選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S702:NO)にはS702へ戻り、選択された場合(S702:YES)にはS710へ進む。S710においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。S711においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。なお、S711において行われる書籍ファイル判定処理の内容は、S312の内容(図4)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0080】
S712において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S712:NO)には、S740へ進む。S740においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。S742において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S744において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。そしてS750へ進む。なお、S740、S742およびS744の具体的な処理内容の各々は、前述したS330、S332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
一方、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合(S712:YES)には、S714へ進む。S714において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1に対して、OCR(Optical Character Recognition)処理を実行する。OCR処理では、選択画像G1に含まれている文字列の並び方向が、縦書きであるか横書きであるかが認識される。またOCR処理では、選択画像G1内に表示されているページ番号が認識される。なお、従来用いられているOCR処理方法を用いればよいため、ここではOCR処理内容についての説明を省略する。
【0082】
S716(図10)においてCPU11は、OCR処理で認識した選択画像G1のページ番号が、奇数であるか偶数であるかを判断する。選択画像G1のページ番号が偶数である場合(S716:偶数)には、S720へ進む。S720においてCPU11は、選択画像G1が含んでいる文字列の並び方向が縦書きであるか横書きであるかを、OCR処理結果に基づいて判断する。文字列の並び方向が縦書きである場合(S720:縦書き)には、S722へ進む。
【0083】
S722においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「右綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して右側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。
【0084】
ここで、選択画像G1と関連画像G2のページ番号の小さい方および大きい方を判断する方法の一例を説明する。1ページ目は表紙であり、2ページ目以降が見開き態様になる場合が多いので、見開き態様となる2つのページのうち、偶数ページがページ番号が小さい方に該当し、奇数ページがページ番号が大きい方に該当すると判断するとよい。
【0085】
よってS722において、CPU11は、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の選択画像G1を右側に表示し、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の関連画像G2を左側に表示するとしてもよい。
【0086】
一方、S720において、文字列の並び方向が横書きである場合(S720:横書き)には、S724へ進む。S724においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「左綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して左側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の選択画像G1が左側に表示され、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の関連画像G2が右側に表示される。
【0087】
また、S716において、OCR処理で認識した選択画像G1のページ番号が奇数である場合(S716:奇数)には、S730へ進む。S730においてCPU11は、選択画像G1が含んでいる文字列の並び方向が縦書きであるか横書きであるかを、OCR処理結果に基づいて判断する。文字列の並び方向が縦書きである場合(S730:縦書き)には、S732へ進む。
【0088】
S732においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「右綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して右側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、CPU11は、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の関連画像G2を右側に表示し、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の選択画像G1を左側に表示する。
【0089】
一方、S730において、文字列の並び方向が横書きである場合(S730:横書き)には、S734へ進む。S734においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「左綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して左側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の関連画像G2が左側に表示され、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の選択画像G1が右側に表示される。
【0090】
S736において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S738において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S736およびS738の具体的な処理内容の各々は、前述したS322およびS324の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0091】
S750において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S750:YES)にはS716へ戻り、存在しない場合(S750:NO)にはS752へ進む。S752において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0092】
<効果>
第4実施形態に係る携帯電話10では、画像データが表す画像が含んでいる文字列の並び方向が縦書きか横書きかに応じて(S720、S730)、2つの画像を見開き表示する際の表示態様を、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」にすることできる(S722、S724、S732、S734)。これにより、縦書き文書および横書き文書のそれぞれに適した見開き表示を実行することができる。
【0093】
第4実施形態に係る携帯電話10では、画像に表示されているページ番号が偶数であるか奇数であるかに応じて(S716)、2つの画像を見開き表示する際の表示態様を、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」にすることできる(S722、S724、S732、S734)。これにより、縦書き文書および横書き文書のそれぞれに適した見開き表示を実行することができる。
【0094】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0095】
<変形例>
本実施形態では、複数の画像データによって表される複数の「画像」に対して、連続する番号であるページ順番が割り当てられている場合を説明したが、この形態に限られない。複数の「画像データ」に対して、ページ順番が割り当てられていてもよい。また、「画像データ」に対して割り当てられているページ順番は、複数の画像が表示される表示順番とは異なっていてもよい。また、「画像データ」のページ順番を示すデータが、画像ファイル等に記憶されているとしてもよい。
【0096】
S416において、画像ファイル内の1番目(先頭ページ)の画像に対して、画像を生成する際に用いられた原稿のサイズを判断する処理を行うとしたが、この形態に限られない。画像ファイル内の2番目以降の画像に対して当該処理を行ってもよいし、複数の画像に対して当該処理を行っても良い。
【0097】
S416において、画像を生成する際に用いられた原稿のサイズとの比較対象となるサイズは、A4サイズに限られず、各種のサイズ(B5サイズ、A6サイズなど)を用いても良い。
【0098】
S722、S724、S732、S734において、見開き態様となる2つのページのうち、何れのページがページ番号が小さい方に該当するかを判断する方法は、様々な方法であってよい。例えば、表示対象画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像であるか否かについて、ユーザに選択させてもよい。当該選択操作は、例えば、表示対象画像ファイルの選択時(S302)に行われても良い。1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像である場合には、2ページ目以降が見開き態様になる場合であるため、偶数ページがページ番号が小さい方に該当すると判断してもよい。また、1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像ではない場合には、1ページ目から見開き態様になる場合であるため、奇数ページがページ番号が小さい方に該当すると判断してもよい。
【0099】
図3において、S350を省略することも可能である。この場合、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S314:NO)には、S362へ進み、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示するとしてもよい。
【0100】
画像ファイルに含まれている画像データによって表される画像は、ポートレート画像に限られず、ランドスケープ画像であってもよい。
【0101】
また、画像ファイルを取得する方法は、MFP51から受信する方法に限られず、各種の方法であってよい。例えば、不図示のメモリスロットに装着された不揮発性メモリから、画像ファイルを取得する方法であってもよい。
【0102】
また本願の技術が適用される機器は、携帯電話10に限られず、ノートパソコンやタブレット機器などにも適用可能である。
【0103】
ビューワアプリケーション21aを選択するボタン、表示対象画像ファイルを選択するボタン等は、パネル18のタッチパネルに表示される形態に限られない。例えば、携帯電話10のハードキーを用いる形態であってもよい。
【0104】
本実施形態では、ビューワアプリケーション21aに基づいて実行するCPU11が、各種の処理を行う場合を説明した。しかし、この形態に限られない。ビューワアプリケーション21aに基づいて実行するCPU11が、オペレーティングシステム21e、他のプログラム、ハード構成(パネル18など)に対して、各種の処理を行わせる指示を出す形態であってもよい。
【0105】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0106】
傾きセンサ29はセンサ情報出力部の一例である。画像ファイルは画像データ集合の一例である。パネル18は表示部の一例である。携帯電話10は携帯端末の一例である。CPU11はコンピュータの一例である。ビューワアプリケーション21aはプログラムの一例である。選択画像は第1画像の一例である。S530、S540等を実行するCPU11は、表示制御手段および表示制御ステップの一例である。関連画像は第2画像の一例である。
【0107】
なお、各プログラムは一つのプログラムモジュールから構成されるものであってもよいし、複数のプログラムモジュールから構成されるものであってもよい。また、各一例は置換可能な他の構成であってもよく、本発明の範疇である。画像処理プログラム(ビューワアプリケーション21aなど)に基づく処理を実行するコンピュータ(CPU11など)であってもよいし、オペレーティングシステムや他のアプリケーションなど、画像処理プログラム以外のプログラムに基づく処理を実行するコンピュータであってもよいし、コンピュータの指示に従って動作するハード構成(パネル18など)であってもよいし、コンピュータとハード構成とが連動した構成であってもよい。もちろん、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータであってもよいし、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータの指示に従って動作するハード構成であってもよい。
【符号の説明】
【0108】
1:通信システム、10:携帯電話、11:CPU、12:記憶部、18:パネル、21a:ビューワアプリケーション、29:傾きセンサ、51:MFP、G1:選択画像、G2:関連画像
【技術分野】
【0001】
本願は、各種の画像を表示させることができるプログラム、携帯端末および携帯端末の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像再生時に画像データに付された画像の姿勢情報と電話機本体の姿勢情報とに基づき、液晶モニタに表示される画像の上下が重力方向の上下と一致するように、液晶モニタの表示を制御する技術が開示されている。これにより、液晶モニタの表示は、携帯電話機の動作状態及び姿勢に応じて適宜回転して表示される。よって、撮影時の画像の向きに応じて電話機本体の向きを変えることなく、同じ姿勢で画像を観賞することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−27017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、画像が複数存在する場合において、画像表示を行う方法については、十分な記載がない。本明細書では、画像が複数存在する場合において、好適な表示を行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載のプログラムは、携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、を備えた携帯端末のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、コンピュータを、画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を表示部に表示させる表示制御手段として機能させ、表示制御手段は、表示部の長辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、第1画像と第1画像と連続する画像である第2画像とを表示部に表示させ、表示部の短辺が水平方向寄りであることをセンサ情報が示している場合には、第1画像を表示部に表示させることを特徴とする。
【0006】
請求項1のプログラムによれば、表示部の長辺が水平方向寄りであるか短辺が水平方向寄りであるかによって、表示部に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像データを、表示部の向きに応じて見やすい形態で表示部に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0007】
請求項2のプログラムによれば、表示部の短辺が水平方向寄りである場合において、表示部の表示面が所定の大きさよりも大きい場合には、2つの画像を並べて表示しても画像が見難くなることがないと判断することができる。これにより、表示部の表示領域を有効活用することができる。
【0008】
請求項3のプログラムによれば、画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が見開きの関係にあるか否かによって、表示部に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像を最も見やすい形態で表示部に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0009】
請求項4のプログラムによれば、画像データの各々が表す画像の大きさを用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【0010】
請求項5のプログラムによれば、画像データ集合に付加されている付加情報を用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【0011】
請求項6のプログラムによれば、画像データ集合のフォーマットを用いることによって、複数の画像データそれぞれが表す画像が見開きの関係にあるか否かを判断することができる。これにより、簡易な処理によって、複数の画像データが見開きの関係にあるか否かを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】通信システム1のブロック図である。
【図2】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図3】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図4】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図5】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図6】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図7】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図8】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図9】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図10】携帯電話の動作フローチャートを示す図である。
【図11】画像の表示態様例を示す図である。
【図12】画像の表示態様例を示す図である。
【図13】画像の表示態様例を示す図である。
【図14】画像の表示態様例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
図1に、本願に係る第1実施形態として例示される通信システム1のブロック図を示す。通信システム1は、携帯電話10、MFP(Multifunction Peripheral)51、第1アクセスポイント62、ウェブサーバ71、基地局61を備える。携帯電話10、および、MFP51は、既知の無線LAN端末装置としての機能を備える。また、MFP51は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備える多機能周辺装置である。第1アクセスポイント62は、既知の無線LANアクセスポイントとしての機能を備える。ウェブサーバ71は、ネットワークにおいて、クライアント装置に対し、自身の持っている機能やデータを提供する装置である。
【0014】
なお、携帯電話10と第1アクセスポイント62とは、無線LAN方式のインフラストラクチャーモード(複数の無線LAN端末装置が、アクセスポイントを介してデータ通信するモード)に準拠する無線通信(電波を用いたデータ通信)211を行うことが可能とされている。すなわち、携帯電話10は、第1アクセスポイント62へアクセスし、無線LANのインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信211を行える状態になれば、第1アクセスポイント62を介して、MFP51とデータ通信することが可能になる。なお、無線LAN方式の例としては、例えばIEEE802.11a/b/g/nの規格で定められる通信方式が挙げられる。
【0015】
携帯電話10の構成について説明する。図1に示すように、携帯電話10は、CPU(Central Processing Unit)11、記憶部12、無線送受信部15、無線アンテナ部16、ボタン入力部17、パネル18、携帯電話送受信部22、携帯電話アンテナ部23、傾きセンサ(ジャイロスコープとも呼ぶ)29、を主に備えている。また、通話や音声入力を行うために、スピーカ3とマイク4とを備えている。
【0016】
CPU11は、記憶部12内のプログラム21に従って処理を実行する。以降、ビューワアプリケーション21aやオペレーティングシステム21eなど、プログラムを実行するCPU11のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば「ビューワアプリケーション21aが」という記載は、ビューワアプリケーション21aを実行するCPU11が」を意味する場合がある。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(ハードディスク)、CPU11が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。無線送受信部15は、無線アンテナ部16を介して、無線LANのインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信211を行う。また、携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。そして、無線送受信部15、携帯電話送受信部22などにより、各種のデータを構成するデジタル信号が送受信される。
【0017】
記憶部12は、プログラム21を記憶する。プログラム21は、ビューワアプリケーション21a、スキャンアプリケーション21b、オペレーティングシステム21eを含む。ビューワアプリケーション21aは、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている画像データによって表される画像をパネル18に表示させる処理を、CPU11に実行させるためのアプリケーションである。スキャンアプリケーション21bは、MFP51に画像ファイルを生成する処理(スキャン処理)を実行させたり、MFP51が生成した画像ファイルをMFP51から受信する処理を、CPU11に実行させるためのアプリケーションである。
【0018】
オペレーティングシステム21eは、ビューワアプリケーション21aやスキャンアプリケーション21bに共通して利用される基本的な機能を提供するプログラムである。オペレーティングシステム21eは、携帯電話送受信部22に通信を実行させるためのプログラムや、無線送受信部15に無線通信211を実行させるためのプログラム等を含む。またオペレーティングシステム21eは、傾きセンサ29などが算出した情報を各プログラムが取得するための、もしくは、各プログラムが各種ハードウェアに指示をするためのAPI(Application Programming Interface)を提供するプログラムでもある。
【0019】
また記憶部12は、設定値記憶領域12a、画像ファイル記憶領域12b、を備える。設定値記憶領域12aには、後述する、ファイル種類フラグ、選択画像ページ番号、表示設定、などが記憶される。ファイル種類フラグは、表示対象の画像ファイル(表示対象画像ファイル)のファイル種類を表す情報である。ファイル種類の一例としては、書籍ファイルが挙げられる。書籍ファイルとは、画像ファイルが含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、連続する2つの画像ごとに左右ページとなる関係(見開きの関係)にあるファイルである。選択画像ページ番号は、画像ファイルに含まれている複数の画像データそれぞれが表す複数の画像のうちから、何れのページ番号の画像を、表示対象の画像である「選択画像G1」として選択するかを示すページ番号である。
【0020】
表示設定は、画像をパネル18に表示する態様に関する設定である。表示設定には、「1画面表示態様」、「右綴じの見開き態様」、「左綴じの見開き態様」、などがある。「1画面表示態様」は、1つの画像のみをパネル18に表示する態様である。「右綴じの見開き態様」は、左右ページに2つの画像を表示した際に、画像のページ番号が右から左に向かって進む態様である。すなわち、右側の画像のページ番号の方が、左側の画像のページ番号よりも小さい番号である態様である。「右綴じの見開き態様」は、主に、縦書きの文章が含まれている画像を表示する際に用いられる。「左綴じの見開き態様」は、左右ページに2つの画像を表示した際に、画像のページ番号が左から右に向かって進む態様である。すなわち、左側の画像のページ番号の方が、右側の画像のページ番号よりも小さい番号である態様である。「左綴じの見開き態様」は、主に、横書きの文章が含まれている画像を表示する際に用いられる。
【0021】
画像ファイル記憶領域12bは、複数の画像ファイルを記憶する領域である。1つの画像ファイルは、複数の画像データを含んでいる。複数の画像データの各々は、それぞれ異なる画像を表示する。複数の画像データによって表される複数の画像には、連続する番号であるページ順番が割り当てられている。なお、本明細書中において、「画像ファイルに含まれている画像データによって表される画像」のことを、「画像ファイルに含まれている画像」として記載する場合がある。
【0022】
画像ファイルの一例としては、一冊の書籍をスキャンして得られるファイルが挙げられる。この場合、書籍の各ページをスキャンして得られる画像が、画像ファイルに含まれている複数の画像に該当する。また、画像ファイルに含まれている複数の画像のページ順番は、書籍のページ順番に対応する順番となる。
【0023】
画像ファイルに含まれている複数の画像は、ポートレート画像であってもよい。ポートレート画像は、長方形の領域を有するパネル18において、短辺が水平方向へ伸び、長辺が垂直方向へ伸びる置き方(いわゆる縦置き)をした場合に、パネル18の表示面に正対したユーザが、表示画像の表示内容を正しく見ることができる向きの画像である。なお、ポートレート画像に対応する概念として、ランドスケープ画像がある。ランドスケープ画像は、長方形の領域を有するパネル18において、長辺が水平方向へ伸び、短辺が垂直方向へ伸びる置き方(いわゆる横置き)をした場合に、パネル18の表示面に正対したユーザが、表示画像の表示内容を正しく見ることができる向きの画像である。
【0024】
ボタン入力部17は、携帯電話10のユーザによる操作を受け付ける。ボタン入力部17は、タッチパネルとして、パネル18と一体に構成されている。パネル18は、携帯電話10の各種機能情報を表示する。パネル18の表示面は、短辺と長辺とを備える矩形形状である。傾きセンサ29は、角速度を検出することによって、携帯電話10が水平面に対して傾いている傾き角度を測定するセンサである。
【0025】
携帯電話10は、縦横両用機種である。縦横両用機種とは、パネル18の向きが縦向きおよび横向きの何れの向きであっても、携帯電話10を正しくユーザが操作することができる機種である。パネル18の縦向きとは、長方形の形状を有するパネル18の短辺が水平方向へ伸び、長辺が垂直方向に伸びる向きである。パネル18の横向きとは、長方形の形状を有するパネル18の長辺が水平方向へ伸び、短辺が垂直方向に伸びる向きである。
【0026】
<携帯電話の動作>
第1実施形態に係る携帯電話10の動作を、図2ないし図5を用いて説明する。
【0027】
<スキャンアプリケーションの動作>
スキャンアプリケーション21bを用いて画像ファイルを取得して記憶する処理を、図5を用いて説明する。ボタン入力部17を介してスキャンアプリケーション21bを起動させるユーザ操作の入力を受け付けると、CPU11は、スキャンアプリケーション21bを起動する。そして図5のフローが開始される。
【0028】
S446において、CPU11は、MFP51でスキャン処理を実行する旨の命令が入力されたか否かを判断する。命令が入力されていない場合(S446:NO)にはS446へ戻り、入力された場合(S446:YES)にはS448へ進む。S448において、CPU11は、スキャン処理を実行する旨の命令を、無線通信211を介してMFP51へ送信する。MFP51は、命令を受け付けることに応じて、原稿台(不図示)にセットされた原稿をスキャンし、画像ファイルを生成する。
【0029】
S450において、CPU11は、MFP51で生成された画像ファイルを、MFP51から受信したか否かを判断する。画像ファイルは各種の形式の画像データを含んでいてよく、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の画像データを含んでいてもよい。画像ファイルを受信していない場合(S450:NO)にはS450へ戻り、受信した場合(S450:YES)にはS452へ進む。
【0030】
S452において、CPU11は、受信した画像ファイルは、Exif(Exchangeable Image File Format)対応の画像ファイルであるか否かを判断する。Exif対応の画像ファイルとは、各種の付加情報(例:画像データの種類、撮影日時など)を記録できるファイルである。Exif対応の画像ファイルではない場合(S452:NO)にはフローを終了し、Exif対応の画像ファイルである場合(S452:YES)にはS454へ進む。
【0031】
S454においてCPU11は、画像ファイルの種類が書籍ファイルであるか否かを判断する。当該判断は、例えば、S446のステップにおいてスキャン実行命令の入力を受け付けた際に、スキャンする原稿が書籍である旨の情報がユーザによって入力されたか否か、によって判断してもよい。S456において、CPU11は、Exif対応の画像ファイルに、付加情報として、書籍ファイルである旨を記載する。そしてフローを終了する。
【0032】
<ビューワアプリケーションの動作>
ビューワアプリケーション21aを用いて1つの画像ファイルが含んでいる複数の画像を表示させる処理を、図2を用いて説明する。ボタン入力部17を介してビューワアプリケーション21aを起動させるユーザ操作の入力を受け付けると、CPU11は、ビューワアプリケーション21aを起動する。そして図2のフローが開始される。
【0033】
S302において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象の画像ファイル(表示対象画像ファイル)として選択されたか否かを判断する。例えば、複数の画像ファイルの各々を示すアイコンがパネル18に表示され、そのうちの1つのアイコンに対するタッチ入力が行われたか否かを判断するとしてもよい。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S302:NO)にはS302へ戻り、選択された場合(S302:YES)にはS310へ進む。
【0034】
S310においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。これにより、表示対象画像ファイルに含まれる複数の画像のうち、1番目の順番の画像が、表示対象の画像である選択画像G1として選択される。
【0035】
S312においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。書籍ファイル判定処理の内容を、図4のフローを用いて説明する。書籍ファイル判定処理とは、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断する処理である。
【0036】
S410においてCPU11は、表示対象画像ファイルのフォーマットが、電子書籍用のフォーマットであるか否かを判断する。電子書籍用のフォーマットの例としては、EPUBや、XMDF(ever-eXtending Mobile Document Format)などが挙げられる。電子書籍用のフォーマットである場合(S410:YES)には、画像ファイルが書籍ファイルであると判断し、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0037】
一方、表示対象画像ファイルのフォーマットが電子書籍のフォーマットではない場合(S410:NO)にはS412へ進み、CPU11は、表示対象画像ファイルにExifに基づく付加情報が付加されているか否かを判断する。付加情報が付加されていない場合(S412:NO)にはS416へ進み、付加されている場合(S412:YES)にはS414へ進む。S414において、CPU11は、表示対象画像ファイルに付加されている付加情報を読み出す。そして、付加情報に、当該画像ファイルが書籍ファイルである旨の情報が含まれているか否かを判断する。書籍ファイルである旨の情報が含まれている場合(S414:YES)には、画像ファイルが書籍ファイルであると判断され、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0038】
一方、書籍ファイルである旨の情報が含まれていない場合(S414:NO)にはS416へ進み、CPU11は、画像ファイルに含まれている画像を生成する際に用いられた原稿のサイズが、A4サイズ以下であるか否かを判断する。原稿サイズの判断処理は、画像ファイルに含まれている複数の画像の何れか1つに行われるとしてもよく、例えば、画像ファイル内の1番目の画像に対して行われてもよい。
【0039】
原稿サイズの判断処理は、例えば、画像データの解像度およびピクセル数に基づいて行われるとしてもよい。例として、画像の短辺がX(ピクセル)、長辺がY(ピクセル)であり、画像の解像度がa(dpi)(dots per inch)である場合を説明する。この場合、原稿の短辺長さはX/a(インチ)であり、原稿の長辺長さはY/a(インチ)である。また、A4サイズの短辺長さは約8.27(インチ)であり、長辺長さは約11.69(インチ)である。よって、原稿の短辺長さおよび長辺長さの各々が、A4サイズの短辺長さおよび長辺長さ以下であるか否かを判断すればよい。原稿のサイズがA4サイズ以下である場合(S416:YES)には、画像ファイルが含んでいる複数の画像が「見開きの関係」にあると判断され、S420へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0040】
一方、A4サイズより大きい場合(S416:NO)には、画像ファイルが書籍ファイル以外のファイルであると判断され、S418へ進み、ファイル種類フラグを「書籍ファイル以外」に設定する。そして書籍ファイル判定処理を終了する。
【0041】
図2のフローに説明を戻す。S314において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断する。具体的には、ファイル種類フラグを読み出して判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合(S314:YES)にはS316へ進む。
【0042】
S316において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像であるか否かを判断する。1番目の画像ではない場合(S316:NO)には、S320へ進む。
【0043】
S320においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。関連画像G2とは、選択画像G1に関連する画像であって、選択画像G1とページ順番が連続する画像である。見開き態様とは、図11や図13に示すように、選択画像G1を左右ページのうち一方のページの画像としてパネル18に表示し、関連画像G2を左右ページのうち他方のページの画像としてパネル18に表示する態様である。なお図11は、縦向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2を見開き態様で表示した場合の表示例である。図13は、横向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2を見開き態様で表示した場合の表示例である。
【0044】
S322において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。表示ページ変更操作は、例えばパネル18へのフリック操作の入力が受け付けられることに応じて行われても良い。表示ページ変更操作が行われていない場合(S322:NO)にはS322へ戻り、表示ページ変更操作が行われた場合(S322:YES)にはS324へ進む。S324において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、ページを送る場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「2」を加算する。また、ページを戻す場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号から、「2」を減算する。そしてS336へ進む。
【0045】
一方、S316において、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像である場合(S316:YES)には、S330へ進む。S330においてCPU11は、選択画像G1のみを、見開き態様とは異なる1画面表示態様でパネル18に表示する。1画面表示態様とは、図12や図14に示すように、選択画像G1のみをパネル18に表示する態様である。書籍では、表紙は1画面表示態様となり、2ページ目以降から見開き態様になる場合が多い。このように、先頭ページの画像を1画面表示態様で表示するのは、書籍に対応した表示形態とするためである。なお図12は、縦向きのパネル18に、選択画像G1を1画面表示態様で表示した場合の表示例である。図14は、横向きのパネル18に、選択画像G1を1画面表示態様で表示した場合の表示例である。
【0046】
S332においてCPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。表示ページ変更操作が行われていない場合(S332:NO)にはS332へ戻り、表示ページ変更操作が行われた場合(S332:YES)にはS334へ進む。S334において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、ページを送る場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「1」を加算する。また、ページを戻す場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号から、「1」を減算する。そしてS336へ進む。
【0047】
S336においてCPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S336:YES)にはS316へ戻り、存在しない場合(S336:NO)にはS338へ進む。S338において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0048】
一方、S314において、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S314:NO)には、S350(図3)へ進む。S350において、CPU11は、携帯電話10のパネル18の向きが縦向きであるか横向きであるかを判断する。具体的には、CPU11は、APIを用いて傾きセンサ29から、携帯電話10の筐体の傾きに関するセンサ情報を取得する。そしてセンサ情報に基づいて、パネル18の長辺が伸びる方向が、垂直方向と水平方向のうち、何れの方向により近い状態であるかを判断する。パネル18の向きが横向きである場合(S350:横向き)には、S352へ進む。
【0049】
S352においてCPU11は、見開き態様で選択画像G1と関連画像G2を表示する。この場合、図13の表示例に示すように、横向きのパネル18に、選択画像G1および関連画像G2が表示される。
【0050】
S354において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S356において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S354およびS356の具体的な処理内容の各々は、前述したS322およびS324の各々の処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0051】
一方、S350において、パネル18の向きが縦向きであると判断される場合(S350:縦向き)には、S362へ進む。S362においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。この場合、図12の表示例に示すように、縦向きのパネル18に、選択画像G1のみが表示される。また、選択画像G1はポートレート画像であるため、横向きのパネル18に選択画像G1を表示する場合(図14)に比して、縦向きのパネル18に選択画像G1を表示する場合(図12)の方が、より大きく選択画像G1を表示することができる。S364において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S366において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S364およびS366の具体的な処理内容の各々は、前述したS332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
S368において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S368:YES)にはS350へ戻り、存在しない場合(S368:NO)にはS370へ進む。S370において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0053】
<効果>
第1実施形態に係る携帯電話10の効果を説明する。第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合には(S314:YES)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S320)(図11)。また、表示対象画像ファイルが書籍ファイル画像ファイルではない場合には(S314:NO)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S362)(図12)。すなわち、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かによって、パネル18に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。これにより、複数の画像を最も見やすい形態でパネル18に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0054】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルに含まれている画像を生成する際に用いられた原稿のサイズによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S416)。これにより、簡易な処理によって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる。
【0055】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合に(S314:YES)、先頭ページの画像を表示する場合には(S316:YES)、先頭ページの1つの画像のみを1画面表示態様でパネル18に表示することができる(S330)(図12)。また、2ページ目以降の画像を表示する場合には(S316:NO)、選択画像G1と関連画像G2の2つの画像を見開き態様でパネル18に表示することができる(S320)(図11)。縦向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を見開き態様で表示する場合(図11)に比して、1つの画面を1画面表示態様で表示する場合(図12)の方が、より大きく画像を表示することができる。これにより、見開き態様で表示しない先頭ページの画像を大きく表示するとともに、見開き態様で表示する画像を2つ並べて表示することが可能となる。
【0056】
第1実施形態に係る携帯電話10では、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合においても(S314:NO)、パネル18の向きが横向きの場合には(S350:横向き)、2つの画像を並べて表示することができる(S352)(図13)。横向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を表示する場合(図13)の方が、1つの画像を表示する場合(図14)に比して、表示される画像のサイズを同等としながら、表示画面数を多くすることができる。これは、表示される画像の最大サイズが、横向きのパネル18の短辺で決定されてしまうためである。これにより、パネル18の表示領域を有効活用することができる。
【0057】
第1実施形態に係る携帯電話10では、画像ファイルに付加されている付加情報を用いることによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S414)。また、画像ファイルのフォーマットが電子書籍用のフォーマットであるか否かを判断することによって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる(S410)。これにより、簡易な処理によって、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを判断することができる。
【0058】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る携帯電話10の動作を、図6および図7を用いて説明する。なお、第2実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0059】
S502において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象画像ファイルとして選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S502:NO)にはS502へ戻り、選択された場合(S502:YES)にはS510へ進む。S510においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。S512においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。なお、S312において行われる書籍ファイル判定処理の内容は、S312の内容(図4)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】
S516において、CPU11は、携帯電話10のパネル18の向きが縦向きであるか横向きであるかを判断する。パネル18の向きが横向きである場合(S516:横向き)には、S518へ進む。
【0061】
S518において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S518:NO)にはS540(図7)へ進み、書籍ファイルである場合(S518:YES)にはS524へ進む。S524において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1が、画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像であるか否かを判断する。1番目である場合(S524:YES)にはS540(図7)へ進み、1番目ではない場合(S524:NO)にはS530(図7)へ進む。
【0062】
S530においてCPU11は、見開き態様で選択画像G1と関連画像G2を表示する。S532において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S534において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S530、S532およびS534の具体的な処理内容の各々は、前述したS320、S322およびS324の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0063】
S550において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S550:YES)にはS516へ戻り、存在しない場合(S550:NO)にはS552へ進む。S552において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0064】
一方、S516において、パネル18の向きが縦向きであると判断される場合(S516:縦向き)には、S520へ進む。S520において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S520:NO)にはS540(図7)へ進み、書籍ファイルである場合(S520:YES)にはS522へ進む。
【0065】
S522においてCPU11は、パネル18の画面サイズが、2つの画像を見開き態様で表示可能なサイズであるか否かを判断する。具体的には、パネル18の表示面の大きさが所定の大きさ(例:4インチ)よりも大きい場合には、見開き表示可能であると判断される。見開き態様で表示可能なサイズである場合(S522:YES)にはS524へ進み、見開き態様で表示可能なサイズではない場合(S522:NO)にはS540(図7)へ進む。
【0066】
S540においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。S542において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S544において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。そしてS550へ進む。なお、S540、S542およびS544の具体的な処理内容の各々は、前述したS330、S332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0067】
<効果>
第2実施形態に係る携帯電話10の効果を説明する。第2実施形態に係る携帯電話10では、携帯電話10のパネル18の向きが横向きである場合には(S516:横向き)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図13)。横向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、2つの画像を表示する場合(図13)の方が、1つの画像を表示する場合(図14)に比して、より有効に表示領域を使用することができる。また、パネル18の向きが縦向きである場合には(S516:縦向き)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S540)(図12)。縦向きのパネル18にポートレート画像を表示する場合には、1つの画像を表示する場合(図12)の方が、2つの画像を表示する場合(図11)に比して、より大きく画像を表示することができる。すなわち、パネル18の向きに応じて、パネル18に表示される画像の数を適切な値に自動的に変更することが可能となる。これにより、画像をパネル18の向きに応じて見やすい形態でパネル18に表示させることが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0068】
第2実施形態に係る携帯電話10では、パネル18が縦向きである場合において(S516:縦向き)、パネル18の表示面が所定の大きさよりも大きい場合には(S522:YES)、2つの画像を並べて表示しても画像が見難くなることがないと判断することができる。よって、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図11)。これにより、パネル18の表示領域を有効活用することができる。
【0069】
第2実施形態に係る携帯電話10では、パネル18が横向きである場合において(S516:横向き)、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合には(S518:YES)、選択画像G1と関連画像G2との2つの画像を、見開き態様でパネル18に表示させることができる(S530)(図13)。また、パネル18が横向きである場合において(S516:横向き)、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合には(S518:NO)、選択画像G1の1つの画像を、1画面表示態様でパネル18に表示させることができる(S540)(図14)。これにより、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かによって、パネル18に表示される画像の数を自動的に変更することが可能となる。
【0070】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る携帯電話10の動作を、図8を用いて説明する。なお、第3実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0071】
S602において、CPU11は、画像ファイル記憶領域12bに記憶されている複数の画像ファイルのうちの何れかの画像ファイルが、表示対象画像ファイルとして選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S602:NO)にはS602へ戻り、選択された場合(S602:YES)にはS610へ進む。S610においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。
【0072】
S612において、CPU11は、表示設定ボタンがタッチされたか否かを判断する。表示設定ボタンは、表示設定の設定内容を設定/変更する場合にタッチされるボタンである。表示設定ボタンがタッチされていない場合(S612:NO)にはS642へ進み、タッチされた場合(S612:YES)にはS614へ進む。S614においてCPU11は、表示設定画面をパネル18に表示する。表示設定画面では、表示設定の選択肢として、「1画面表示態様」、「右綴じの見開き態様」、「左綴じの見開き態様」、が表示される。S616において、CPU11は、表示設定の選択が入力されたか否かを判断する。入力されていない場合(S616:NO)にはS616へ戻り、入力された場合(S616:YES)にはS642へ進む。
【0073】
S642において、CPU11は、S616で選択された表示設定に基づいて、画像を表示する。「1画面表示態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1のみをパネル18に表示する。また、「右綴じの見開き態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号が小さい方の画像が右側に表示され、ページ番号が大きい方の画像が左側に表示される。また、「左綴じの見開き態様」の表示設定が選択された場合には、選択画像G1と関連画像G2とを、見開き態様でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号が小さい方の画像が左側に表示され、ページ番号が大きい方の画像が右側に表示される。
【0074】
S644において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。なお、644の具体的な処理内容の各々は、前述したS322の処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
S646においてCPU11は、表示ページ変更処理を実行する。具体的には、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」の表示設定が選択されている場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「2」を加算または減算する。また、「1画面表示態様」の表示設定が選択されている場合には、選択画像ページ番号の現在のページ番号に、「1」を加算または減算する。
【0076】
S660において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S660:YES)にはS612へ戻り、存在しない場合(S660:NO)にはS662へ進む。S662において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0077】
<効果>
第3実施形態に係る携帯電話10では、画像に縦書きの文章が含まれている場合や横書きの文章が含まれている場合などに応じて、表示設定を自由に設定することが可能となるため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0078】
<第4実施形態>
第4実施形態に係る携帯電話10の動作を、図9および図10を用いて説明する。なお、第4実施形態における携帯電話10の構成は、第1実施形態における携帯電話10の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0079】
S702において、CPU11は、表示対象画像ファイルが選択されたか否かを判断する。表示対象画像ファイルが選択されていない場合(S702:NO)にはS702へ戻り、選択された場合(S702:YES)にはS710へ進む。S710においてCPU11は、選択画像ページ番号を「1」にする。S711においてCPU11は、書籍ファイル判定処理を実行する。なお、S711において行われる書籍ファイル判定処理の内容は、S312の内容(図4)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0080】
S712において、CPU11は、表示対象画像ファイルが書籍ファイルであるか否かを、ファイル種類フラグに基づいて判断する。表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S712:NO)には、S740へ進む。S740においてCPU11は、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示する。S742において、CPU11は、表示ページ変更操作が行われたか否かを判断する。S744において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。そしてS750へ進む。なお、S740、S742およびS744の具体的な処理内容の各々は、前述したS330、S332およびS334の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
一方、表示対象画像ファイルが書籍ファイルである場合(S712:YES)には、S714へ進む。S714において、CPU11は、選択画像ページ番号によって選択されている選択画像G1に対して、OCR(Optical Character Recognition)処理を実行する。OCR処理では、選択画像G1に含まれている文字列の並び方向が、縦書きであるか横書きであるかが認識される。またOCR処理では、選択画像G1内に表示されているページ番号が認識される。なお、従来用いられているOCR処理方法を用いればよいため、ここではOCR処理内容についての説明を省略する。
【0082】
S716(図10)においてCPU11は、OCR処理で認識した選択画像G1のページ番号が、奇数であるか偶数であるかを判断する。選択画像G1のページ番号が偶数である場合(S716:偶数)には、S720へ進む。S720においてCPU11は、選択画像G1が含んでいる文字列の並び方向が縦書きであるか横書きであるかを、OCR処理結果に基づいて判断する。文字列の並び方向が縦書きである場合(S720:縦書き)には、S722へ進む。
【0083】
S722においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「右綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して右側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。
【0084】
ここで、選択画像G1と関連画像G2のページ番号の小さい方および大きい方を判断する方法の一例を説明する。1ページ目は表紙であり、2ページ目以降が見開き態様になる場合が多いので、見開き態様となる2つのページのうち、偶数ページがページ番号が小さい方に該当し、奇数ページがページ番号が大きい方に該当すると判断するとよい。
【0085】
よってS722において、CPU11は、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の選択画像G1を右側に表示し、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の関連画像G2を左側に表示するとしてもよい。
【0086】
一方、S720において、文字列の並び方向が横書きである場合(S720:横書き)には、S724へ進む。S724においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「左綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して左側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の選択画像G1が左側に表示され、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の関連画像G2が右側に表示される。
【0087】
また、S716において、OCR処理で認識した選択画像G1のページ番号が奇数である場合(S716:奇数)には、S730へ進む。S730においてCPU11は、選択画像G1が含んでいる文字列の並び方向が縦書きであるか横書きであるかを、OCR処理結果に基づいて判断する。文字列の並び方向が縦書きである場合(S730:縦書き)には、S732へ進む。
【0088】
S732においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「右綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して右側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、CPU11は、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の関連画像G2を右側に表示し、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の選択画像G1を左側に表示する。
【0089】
一方、S730において、文字列の並び方向が横書きである場合(S730:横書き)には、S734へ進む。S734においてCPU11は、選択画像G1と関連画像G2とを、「左綴じの見開き態様」でパネル18に表示する。このとき、選択画像G1と関連画像G2のうち、ページ番号の小さい方が大きい方に対して左側に位置する態様で、選択画像G1と関連画像G2が標示される。具体的には、偶数ページ(ページ番号が小さい方)の関連画像G2が左側に表示され、奇数ページ(ページ番号が大きい方)の選択画像G1が右側に表示される。
【0090】
S736において、CPU11は、表示ページ変更操作(ページを送る操作またはページを戻す操作)が行われたか否かを判断する。S738において、CPU11は、表示ページ変更処理を実行する。なお、S736およびS738の具体的な処理内容の各々は、前述したS322およびS324の各々処理内容と同様であるため、説明を省略する。
【0091】
S750において、CPU11は、表示ページ変更操作によって変更された選択画像ページ番号に対応する画像が、画像ファイル内に存在するか否かを判断する。存在する場合(S750:YES)にはS716へ戻り、存在しない場合(S750:NO)にはS752へ進む。S752において、CPU11は、「先頭ページまたは最終ページです」とパネル18に表示させる。そしてフローを終了する。
【0092】
<効果>
第4実施形態に係る携帯電話10では、画像データが表す画像が含んでいる文字列の並び方向が縦書きか横書きかに応じて(S720、S730)、2つの画像を見開き表示する際の表示態様を、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」にすることできる(S722、S724、S732、S734)。これにより、縦書き文書および横書き文書のそれぞれに適した見開き表示を実行することができる。
【0093】
第4実施形態に係る携帯電話10では、画像に表示されているページ番号が偶数であるか奇数であるかに応じて(S716)、2つの画像を見開き表示する際の表示態様を、「右綴じの見開き態様」または「左綴じの見開き態様」にすることできる(S722、S724、S732、S734)。これにより、縦書き文書および横書き文書のそれぞれに適した見開き表示を実行することができる。
【0094】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0095】
<変形例>
本実施形態では、複数の画像データによって表される複数の「画像」に対して、連続する番号であるページ順番が割り当てられている場合を説明したが、この形態に限られない。複数の「画像データ」に対して、ページ順番が割り当てられていてもよい。また、「画像データ」に対して割り当てられているページ順番は、複数の画像が表示される表示順番とは異なっていてもよい。また、「画像データ」のページ順番を示すデータが、画像ファイル等に記憶されているとしてもよい。
【0096】
S416において、画像ファイル内の1番目(先頭ページ)の画像に対して、画像を生成する際に用いられた原稿のサイズを判断する処理を行うとしたが、この形態に限られない。画像ファイル内の2番目以降の画像に対して当該処理を行ってもよいし、複数の画像に対して当該処理を行っても良い。
【0097】
S416において、画像を生成する際に用いられた原稿のサイズとの比較対象となるサイズは、A4サイズに限られず、各種のサイズ(B5サイズ、A6サイズなど)を用いても良い。
【0098】
S722、S724、S732、S734において、見開き態様となる2つのページのうち、何れのページがページ番号が小さい方に該当するかを判断する方法は、様々な方法であってよい。例えば、表示対象画像ファイルの中の1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像であるか否かについて、ユーザに選択させてもよい。当該選択操作は、例えば、表示対象画像ファイルの選択時(S302)に行われても良い。1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像である場合には、2ページ目以降が見開き態様になる場合であるため、偶数ページがページ番号が小さい方に該当すると判断してもよい。また、1番目(先頭ページ)の画像が表紙の画像ではない場合には、1ページ目から見開き態様になる場合であるため、奇数ページがページ番号が小さい方に該当すると判断してもよい。
【0099】
図3において、S350を省略することも可能である。この場合、表示対象画像ファイルが書籍ファイルではない場合(S314:NO)には、S362へ進み、1画面表示態様で選択画像G1のみを表示するとしてもよい。
【0100】
画像ファイルに含まれている画像データによって表される画像は、ポートレート画像に限られず、ランドスケープ画像であってもよい。
【0101】
また、画像ファイルを取得する方法は、MFP51から受信する方法に限られず、各種の方法であってよい。例えば、不図示のメモリスロットに装着された不揮発性メモリから、画像ファイルを取得する方法であってもよい。
【0102】
また本願の技術が適用される機器は、携帯電話10に限られず、ノートパソコンやタブレット機器などにも適用可能である。
【0103】
ビューワアプリケーション21aを選択するボタン、表示対象画像ファイルを選択するボタン等は、パネル18のタッチパネルに表示される形態に限られない。例えば、携帯電話10のハードキーを用いる形態であってもよい。
【0104】
本実施形態では、ビューワアプリケーション21aに基づいて実行するCPU11が、各種の処理を行う場合を説明した。しかし、この形態に限られない。ビューワアプリケーション21aに基づいて実行するCPU11が、オペレーティングシステム21e、他のプログラム、ハード構成(パネル18など)に対して、各種の処理を行わせる指示を出す形態であってもよい。
【0105】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0106】
傾きセンサ29はセンサ情報出力部の一例である。画像ファイルは画像データ集合の一例である。パネル18は表示部の一例である。携帯電話10は携帯端末の一例である。CPU11はコンピュータの一例である。ビューワアプリケーション21aはプログラムの一例である。選択画像は第1画像の一例である。S530、S540等を実行するCPU11は、表示制御手段および表示制御ステップの一例である。関連画像は第2画像の一例である。
【0107】
なお、各プログラムは一つのプログラムモジュールから構成されるものであってもよいし、複数のプログラムモジュールから構成されるものであってもよい。また、各一例は置換可能な他の構成であってもよく、本発明の範疇である。画像処理プログラム(ビューワアプリケーション21aなど)に基づく処理を実行するコンピュータ(CPU11など)であってもよいし、オペレーティングシステムや他のアプリケーションなど、画像処理プログラム以外のプログラムに基づく処理を実行するコンピュータであってもよいし、コンピュータの指示に従って動作するハード構成(パネル18など)であってもよいし、コンピュータとハード構成とが連動した構成であってもよい。もちろん、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータであってもよいし、複数のプログラムに基づく処理を連動させて処理を実行するコンピュータの指示に従って動作するハード構成であってもよい。
【符号の説明】
【0108】
1:通信システム、10:携帯電話、11:CPU、12:記憶部、18:パネル、21a:ビューワアプリケーション、29:傾きセンサ、51:MFP、G1:選択画像、G2:関連画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
を備えた携帯端末のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記コンピュータを、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御手段として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合に、
前記表示部の表示面の大きさが所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1画像と前記第2画とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の表示面の大きさが前記所定の大きさよりも小さい場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合に、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、連続する2つの画像ごとに左右ページとなる関係である見開きの関係にある場合には、前記第1画像データが表す第1画像を前記左右ページのうち一方のページの画像とし、前記第2画像を前記左右ページのうち他方のページの画像とした態様である見開き態様で前記表示部に表示させ、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、前記見開きの関係にない場合には、前記第1画像を前記見開き態様とは異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合が含んでいる画像データが表す画像の大きさが所定の大きさよりも小さい場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合に付加されている付加情報を読み出し、
読み出した付加情報が所定の情報である場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3または4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合のフォーマットが電子書籍に関連するフォーマットである場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
を備えた携帯端末の制御方法であって、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御ステップを備え、
前記表示制御ステップは、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とする制御方法。
【請求項8】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とする携帯端末。
【請求項1】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
を備えた携帯端末のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記コンピュータを、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御手段として機能させ、
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合に、
前記表示部の表示面の大きさが所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1画像と前記第2画とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の表示面の大きさが前記所定の大きさよりも小さい場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合に、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、連続する2つの画像ごとに左右ページとなる関係である見開きの関係にある場合には、前記第1画像データが表す第1画像を前記左右ページのうち一方のページの画像とし、前記第2画像を前記左右ページのうち他方のページの画像とした態様である見開き態様で前記表示部に表示させ、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す複数の画像が、前記見開きの関係にない場合には、前記第1画像を前記見開き態様とは異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合が含んでいる画像データが表す画像の大きさが所定の大きさよりも小さい場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合に付加されている付加情報を読み出し、
読み出した付加情報が所定の情報である場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3または4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記画像データ集合のフォーマットが電子書籍に関連するフォーマットである場合を、前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データそれぞれが表す画像が前記見開きの関係にある場合とすることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
を備えた携帯端末の制御方法であって、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御ステップを備え、
前記表示制御ステップは、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とする制御方法。
【請求項8】
携帯端末の姿勢を示すセンサ情報を出力するセンサ情報出力部と、
順番に並んだ複数の画像データを含んでいる画像データ集合を記憶する記憶部と、
短辺と長辺とを備える矩形形状を有しており、各種の画像を表示する表示部と、
前記画像データ集合が含んでいる複数の画像データのうちから選択された画像データである第1画像データが表す第1画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記複数の画像データによって表示される画像の各々は、ポートレート画像であり、
前記表示制御手段は、
前記表示部の長辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像と前記第1画像と連続する画像である第2画像とを前記表示部に表示させ、
前記表示部の短辺が水平方向寄りであることを前記センサ情報が示している場合には、前記第1画像を前記表示部に表示させることを特徴とする携帯端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−115632(P2013−115632A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260421(P2011−260421)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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