プログラムおよびそのプログラムを用いたデータ表示方法
【課題】BGM再生等のストリーミングサービスを使用することによる音源の音質等のサービス劣化の問題を解決するとともに、URLを変更することなくフレームとしてコンテンツを追加することができるプログラム、アドオンサービスシステムおよびその方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るプログラムは、表示領域を分割して構成されるフレーム領域に表示されるべきフレームページデータを、それぞれ異なるサーバから受信する機能と、前記フレームページデータのフレーム領域が確保されていないと判断した場合には、スクリプトにより前記フレームページデータのフレーム領域を確保し、前記フレーム領域に表示されるべきフレームページデータにて定義したページデータを取得する機能と、をコンピュータに実現させるものである。
【解決手段】本発明に係るプログラムは、表示領域を分割して構成されるフレーム領域に表示されるべきフレームページデータを、それぞれ異なるサーバから受信する機能と、前記フレームページデータのフレーム領域が確保されていないと判断した場合には、スクリプトにより前記フレームページデータのフレーム領域を確保し、前記フレーム領域に表示されるべきフレームページデータにて定義したページデータを取得する機能と、をコンピュータに実現させるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、BGM(Back
Ground Music)等アドオンによるサービスを提供する技術に関し、特に、アドオンのサービスをフレーム単位で表示し、複数のフレームを一つのウインドウで同時に表示するウェブページ表示用のプログラムおよびそのプログラムを用いたデータ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブログ、ホームページ等の管理者がBGM等の新しいサービスを提供することを目的として、既存のウェブページに、アドオンサーバより送信されたスクリプトを追加することで、既存のウェブページにアドオンサービス用のフレームを追加する手法がある。この手法において、常に、親フレームを既存のウェブページとしているため、アドオンによるサービスを追加した後でもウェブページのURL(Uniform Resource Locator)は変わらないので、よって、ユーザはURLを変更することなく、新しいサービスと既存ウェブページのサービスを同時に受けることができる。
【0003】
BGM等のサービスについて、データファイルをダウンロードする手法では、一般にファイルのダウンロードが完了した後にファイルを開くことにより、BGM等を再生して鑑賞する。ところが、データ量の大きい動画、BGM等のファイルのダウンロードには、多大な時間を要するために、サービス利用者は鑑賞できるようになるまで長時間待たされてしまい、サービス利用者に不快な思いを与えてしまう。そこで動画、BGM等の再生においては、ストリーミングサービス(streaming)が用いられている。ストリーミングとは、ファイルのダウンロードと同時に再生を可能とする技術であり、動画、BGMファイルのダウンロード等、ファイルの送受信のための待ち時間短縮化に寄与する技術である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−128992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記ストリーミングサービスは、一般にファイルの送信とファイルの再生とを同時に行うためサーバに対して非常に高い負荷を与える処理となりやすい。このような従来のBGM等のストリーミングサービスのブロック図を図12に示す。図12に示すように、従来のBGM等のサービスは、ブログ、ホームページ等を提供するWebサーバ100から提供されていた。そのため、例えばサービスの利用者が増えたり、サーバへのアクセス数が多くなった場合には、ファイルの送信処理が追いつかなくなることがあった。その結果、サーバに繋がりにくくなったり、BGM等の音質が劣化または音が途切れたりすることがあるという課題があった。
【0005】
以上のような課題に鑑みて、本発明では、サービス利用者に高品質なアドオンサービスを提供するためのプログラムおよびそのプログラムを用いたデータ表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明に係るプログラムは、データ伝達可能なネットワーク(例えば、実施形態におけるインターネット2)と接続されたデータ表示端末(例えば、実施形態におけるユーザ端末1)のデータ表示領域に、前記ネットワークと接続された複数のデータサーバ(例えば、実施形態における既存Webサーバ3、アドオンサーバ4)に保存されたデータのうち指定された前記ネットワーク上の位置情報で示す位置に存在するデータを表示させる。前記データ表示領域を分割して少なくとも2つの下位フレーム領域(例えば、実施形態におけるアドオンサービス用子フレーム9、既存サービス用子フレーム10)を形成するとともに、前記下位フレーム領域の全体を含む上位フレーム領域(例えば、実施形態における親フレーム8)を形成するフレーム作成手段(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)と、前記ネットワーク上の位置情報を指定して少なくとも2つの前記データサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示手段(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)とを備えている。前記データ表示手段は、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されている。
【0007】
また、上記プログラムにおいて前記複数のデータサーバは、メインサービス用データが保存されたメインデータサーバ(例えば、実施形態における既存Webサーバ3)と、付加サービス用データが保存されたサブデータサーバ(例えば、実施形態におけるアドオンサーバ4)とを含んだ構成が望ましい。そして、前記データ表示手段は、前記メインサービス用データおよび前記付加サービス用データの各々を前記下位フレームの各々に表示させるとともに、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を、前記メインサービス用データを示す前記ネットワーク上の位置情報のままに維持することが好ましい。
【0008】
さらに、上記プログラムにおいて前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)を備えた構成が望ましい。そして、前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することが好ましい。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係るデータ表示方法は、上述のように構成されたプログラムを用いて行う方法であって、前記フレーム作成手段が前記下位フレーム領域および前記上位フレーム領域を形成するフレーム領域作成ステップと、データ表示手段が前記複数のデータサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示ステップとを備えている。そして、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記データ表示手段は前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更する。
【0010】
また、上記データ表示方法において前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えた構成が望ましい。そして、前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るプログラムにおいて、データ表示手段は、下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされた場合に、上位フレーム領域のネットワーク上の位置情報を維持した状態で下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されている。この構成から、下位フレーム領域内のデータを変更する操作を行っても、上位フレーム領域のネットワーク上の位置情報(URL)は変化することなく、初期の設定のままに維持される。つまり、それぞれの下位フレーム領域のデータの変更は、上位フレーム領域のURLに影響を与えない。よって、サービス利用者に対して、下位フレーム領域のそれぞれに提供されたサービスを、それぞれ独立して且つ途切れることなく高品質な状態で提供することが可能となる。
【0012】
また、上記プログラムにおいて、複数のデータサーバは、メインサービス用データ(例えばブログ)が保存されたメインデータサーバと、付加サービス用データ(例えばBGM)が保存されたサブデータサーバとを含み、例えば上位フレーム領域のURLが、メインサービス用データを示すURLのままに維持される構成が好ましい。このように構成された場合、例えば好みのBGMの音を途切れることなく再生させながら、ブログ画面の操作を行うことができるようになり、よって、サービス利用者に対して快適な操作環境を提供することが可能となる。また、提供されるサービスごとに異なったデータサーバからサービス用データが送信される構成となっている。よって、例えばメインデータサーバが、アクセスが集中して繋がりにくい高負荷状態になった場合においても、メインデータサーバの負荷状態に影響されることなく安定した(途切れることなく連続した)サービスを受けることができる。そのため、サービス利用者に対して快適な操作環境を提供することが可能となる。
【0013】
さらに、上記プログラムにおいて、フレーム作成手段は、下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に下位フレーム領域を作成する構成が好ましい。このように構成した場合、下位フレーム領域が作成されておらず下位フレーム領域を作成する必要がある場合のみに作成されるので、よって、下位フレーム領域の作成工程をシンプルに構成できるとともに、確実に下位フレーム領域が作成できる。
【0014】
本発明に係るデータ表示方法は、下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、データ表示手段は、上位フレーム領域のURLを維持したまま下位フレーム領域に表示されるデータのみを選択に応じて変更するように構成されている。そのため、それぞれの下位フレーム領域のデータの変更しても、上位フレーム領域のURLに影響を与えない(変化しない)。よって、サービス利用者に対して、下位フレーム領域のそれぞれに提供されたサービスを、それぞれ独立して且つ途切れることなく高品質な状態で提供することが可能となる。
【0015】
また、上記データ表示方法は、フレーム作成手段は、判断部において下位フレーム領域が形成されているか否かを判断し、下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に下位フレーム領域を作成する構成が好ましい。このように構成された場合、下位フレーム領域が作成されていない場合のみ下位フレーム領域が作成されるので、よって、下位フレーム領域の作成工程をシンプルに構成できるとともに、確実に下位フレーム領域が作成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。図1は、本発明の実施の形態に係るウェブページの表示方法を実行するアドオンサービスシステム20の構成を概略的に示すブロック図である。
【0017】
図1のアドオンサービスシステム20は、例えばパーソナルコンピュータから成るユーザ端末1と、インターネット2を介してユーザ端末1と接続されたブログ、ホームページ等のサービスを提供している既存Webサーバ3及びBGMサービス等付加的なサービスを提供するアドオンサーバ4とを備えて構成される。
【0018】
ユーザ端末1は、既存Webサーバ3及びアドオンサーバ4へアクセスするためのツールであり、上述のようにパーソナルコンピュータが一般的に用いられる。既存Webサーバ3は、ユーザ端末1からの要求に応じて、ブログ、ホームページ等管理者が作成したブログまたはホームページ等のウェブページを、インターネット2を介してユーザ端末1に送信する構成となっている。同様に、アドオンサーバ4は、ユーザ端末1からの要求に応じてBGMサービス等付加的なウェブページを送信する構成となっている。図1では、基本構成を示す図として、ユーザ端末1を1つしか描いていないが、実際のシステム運用時は、複数のユーザ端末を対象にサービスが運用される。
【0019】
上述のように構成されたアドオンサービスシステム20において、ユーザ端末1からインターネット2を既存Webサーバ3及びアドオンサーバ4へのアクセス手段は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等の一般的なインターネットプロトコルを中心に実装されている。
【0020】
以上ここまでは、アドオンサービスシステム20の構成について説明したが、以下において、ブログ、ホームページ等管理者が如何にしてアドオンサービスを追加するかについて説明する。ここで、ブログ、ホームページ等管理者は、自己が管理するブログ、ホームページ等に、例えばBGMのアドオンサービスを追加することにより、ユーザ端末1においてブログ、ホームページ等の表示操作とBGMの再生操作とを独立して行うことができるようになる。よって、例えば好みのBGMを再生させながらブログ、ホームページ等の表示操作が可能となり、ユーザ端末1を操作するブログ、ホームページ等管理者に快適な操作環境を提供可能となる。
【0021】
まず、ブログ、ホームページ等管理者は、ユーザ端末1を操作してインターネット2を介してアドオンサーバ4にアクセスし、図2に示すように、UI(User Interface)によりアドオンサーバ4からスクリプト5を入手する。そして、図3に示すように、入手したスクリプト5を既存Webサーバ3のウェブページ6の<head>タグから</head>タグの間に追加する。このスクリプト5が追加されたウェブページ6を既存Webサーバに3アップロードすることで、ユーザ端末1から、アドオンサービスを使用することが可能となる(図4参照)。
【0022】
上記アップロード完了後、ユーザ端末1にてウェブブラウザを開き、既存サービスのURLを入力すると、ウェブブラウザが、埋め込んだスクリプトにより、既存サービス用のフレームとアドオンサービス用のフレームを作成し、その後、ユーザ端末1に、その既存サービス用フレームとアドオンサービス用フレームが追加された画面を表示する(詳細は後述)。図5に示すように、画面の左側にBGM等のアドオンサービス7が追加されている。なお、追加されたアドオンサービス7の削除は、<head>タグから</head>タグの間に追加したスクリプト5を削除し、スクリプト5を削除したウェブページを既存Webサーバ3にアップロードすることで可能となる。
【0023】
以上ここまでは、アドオンサービスの追加方法について説明したが、以下において、アドオンサービスページ表示に関するフレーム制御の方法について説明する。このアドオンサービスページ表示に関するフレーム制御は、アドオンサービス提供時(スクリプト5を追加したウェブページがアップロードされている状態)において、図6に示すように、アドオンサービスシステム20がウェブページをフレームを用いて分割して、親フレーム8と複数の子フレーム9、10とで表示することにより行われる。
【0024】
ここで、図6に示す親フレーム8は、子フレーム9、10の配置情報等を設定するものであるので、UI(User Interface)上には現われていない。また、親フレーム8は、子フレーム9、10に表示するウェブページのURLを指定している。
【0025】
以下において、上記フレーム制御の方法について、アドオンサービス用フレーム領域(子フレーム9)が存在するか否か判別する処理内容を中心に、図7を参照して説明する。ここで図7は、本発明の実施形態に係るウェブページの表示処理のフローチャートである。
【0026】
図7のフローチャートの概略を説明すると、子フレーム9、10に表示するウェブページのページデータがユーザ端末1で表示されているウェブブラウザにロードされたときに、ウェブブラウザは後述する図7のHTML文書表示処理を行う。このとき、アドオンサービス用フレーム領域(子フレーム9)が開いているときはそのままページ表示処理を実行する。一方、初回アクセス時等、子フレーム9が開いていない時は、子フレーム9を作成した後にHTML文書表示処理が実行される。
【0027】
図7のフローチャートをステップ順に説明すると、まず、既存Webサーバ3からページデータであるHTML文書を受信し(ステップS101)、追加したスクリプト5を基に、アドオンサーバ4に存在するジャバスクリプト(Java(登録商標)Script)を参照して(ステップS102)、ユーザ端末1にて表示されたウェブブラウザは子フレーム9が同じウェブページにロードされているか否かを判断する(ステップS103)。
【0028】
ステップS103の判別の結果、子フレーム9のウェブページがブラウザにロードされていたときは(ステップS103でYES)、ウェブブラウザは既存Webサーバ3から送られたHTML文書をそのまま表示し(ステップS105)、本処理を終了する。一方で、子フレーム9のウェブページがウェブブラウザにロードされていないときは(ステップS103でNOと判断された場合)、ウェブブラウザは後述する図8のアドオンサービス用フレーム領域作成処理を実行する(ステップS104)。そして、ステップS104から再びステップS103に進み、ステップS103において、子フレーム9のウェブページがウェブブラウザにロードされていると判断されてステップS105に進む。ステップS105において、HTML文書を表示して本処理を終了する。
【0029】
以下に、図8を用いて、図7に示すステップS104の処理内容(アドオンサービス用フレーム領域作成処理)について説明する。図8において、ユーザ端末1で表示されているウェブブラウザは、子フレーム9がロードされていないと判断して、既存Webサーバ3に通知し,既存Webサーバ3が子フレーム9、10のウェブページを表示しているウェブブラウザから送られてきた情報に基づいて、ユーザ端末1のウェブブラウザに、BGM等のアドオンサービスと既存のブログ、ホームページ等のページデータを送信する。ウェブブラウザは既存のブログ、ホームページ等のURLを維持しつつ、図9の画面遷移を実現させることができる。ウェブページに埋め込んだスクリプトにより、図9(a)の画面により提供されていた既存サービスのウェブページは、図9(b)のように、ウェブページ内部にフレームセットを作成し、図9(c)のように、フレームセットの中に既存サービス用のフレームとアドオンサービス用のフレームを作成する。
【0030】
以上のように、ウェブブラウザは、図9(c)のような画面を生成した後、ユーザ端末1にその画面を表示する。ユーザ端末に表示されるウェブページは、アドオンサーバ4に存在するジャバスクリプトで作成したプログラムにより、図10に示すように、動的に<frame>タグ、<frameset>タグが作成されていることがわかる。
【0031】
また、図9に示すように、フレームセットとフレームを作成する過程においても、常に親フレーム8は既存のブログ、ホームページ等のウェブページとなっているため、ユーザ端末1から既存のブログ、ホームページ等のウェブページのURLを入力すれば、BGM等のアドオンサービスと既存のブログ、ホームページ等の両方のサービスを享受することができる。さらにこのとき、例えばBGMを再生させながら既存のブログ、ホームページ等の表示切替操作を行った場合でも、親フレーム8は常に既存のブログ、ホームページ等のウェブページ(URL)を維持した状態となっているので、再生中のBGMは音が途切れることがない。
【0032】
このとき、BGM等のアドオンサービスは、既存のブログ、ホームページ等がどのサーバから提供されるかにかかわりなく追加することが可能である。よって、例えば複数の異なったサーバにブログ、ホームページ等を持っているユーザは、どのサーバのブログ、ホームページ等に対してもBGM等のアドオンサービスを追加することができ、例えば好みのBGM等を再生させながら快適な操作環境で作業を行うことができる。
【0033】
以上、BGM等のアドオンサービスをフレームとして提供する技術について説明してきたが、図11(a)〜(d)に示すように、本発明の技術を用いて、2つ以上のアドオンサービスを追加することも可能であり、BGMだけでなく動画等の負荷がかかるサービスを同時に、品質劣化を招くことなくユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施の形態のアドオンサービスシステムのブロック図である。
【図2】図1のアドオンサーバより送信されるスクリプトの説明図である。
【図3】図2のスクリプトをウェブページに追加する際の説明図である。
【図4】既存ブログ、ホームページ等管理者がアドオンサービスを追加する際のブロック図である。
【図5】アドオンサービスを追加した後のサービス提供画面の図である。
【図6】アドオンサービスを追加した後におけるフレームの親子関係を説明するための図である。
【図7】アドオンサービスを追加した後におけるウェブページの表示処理のフローチャートであり、アドオンサービス用フレームが存在するか否かを判別する場合を示す。
【図8】図7のステップS104で実行されるアドオンしたフレーム作成処理のフローチャートである。
【図9】アドオンサービスを追加した後における画面表示の説明図である。
【図10】アドオンサービス追加後において、ユーザ端末に表示された画面ファイルのソースコードの一部を示す説明図である。
【図11】2つ以上のアドオンサービスを追加した後における画面表示の例を表す説明図である。
【図12】一般的な、ブログ、ホームページ、BGM等のサービス提供者とユーザとの構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ユーザ端末(データ表示端末)
2 インターネット(ネットワーク)
3 既存Webサーバ(メインデータサーバ)
4 アドオンサーバ(サブデータサーバ)
5 アドオンサービス追加用スクリプト(フレーム作成手段、データ表示手段、判断部)
6 既存WebサーバHTMLファイル(フレーム作成手段、データ表示手段、判断部)
7 アドオンしたフレーム
8 親フレーム(上位フレーム)
9 アドオンサービス用子フレーム(下位フレーム)
10 既存サービス用子フレーム(下位フレーム)
20 アドオンサービスシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、BGM(Back
Ground Music)等アドオンによるサービスを提供する技術に関し、特に、アドオンのサービスをフレーム単位で表示し、複数のフレームを一つのウインドウで同時に表示するウェブページ表示用のプログラムおよびそのプログラムを用いたデータ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブログ、ホームページ等の管理者がBGM等の新しいサービスを提供することを目的として、既存のウェブページに、アドオンサーバより送信されたスクリプトを追加することで、既存のウェブページにアドオンサービス用のフレームを追加する手法がある。この手法において、常に、親フレームを既存のウェブページとしているため、アドオンによるサービスを追加した後でもウェブページのURL(Uniform Resource Locator)は変わらないので、よって、ユーザはURLを変更することなく、新しいサービスと既存ウェブページのサービスを同時に受けることができる。
【0003】
BGM等のサービスについて、データファイルをダウンロードする手法では、一般にファイルのダウンロードが完了した後にファイルを開くことにより、BGM等を再生して鑑賞する。ところが、データ量の大きい動画、BGM等のファイルのダウンロードには、多大な時間を要するために、サービス利用者は鑑賞できるようになるまで長時間待たされてしまい、サービス利用者に不快な思いを与えてしまう。そこで動画、BGM等の再生においては、ストリーミングサービス(streaming)が用いられている。ストリーミングとは、ファイルのダウンロードと同時に再生を可能とする技術であり、動画、BGMファイルのダウンロード等、ファイルの送受信のための待ち時間短縮化に寄与する技術である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−128992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記ストリーミングサービスは、一般にファイルの送信とファイルの再生とを同時に行うためサーバに対して非常に高い負荷を与える処理となりやすい。このような従来のBGM等のストリーミングサービスのブロック図を図12に示す。図12に示すように、従来のBGM等のサービスは、ブログ、ホームページ等を提供するWebサーバ100から提供されていた。そのため、例えばサービスの利用者が増えたり、サーバへのアクセス数が多くなった場合には、ファイルの送信処理が追いつかなくなることがあった。その結果、サーバに繋がりにくくなったり、BGM等の音質が劣化または音が途切れたりすることがあるという課題があった。
【0005】
以上のような課題に鑑みて、本発明では、サービス利用者に高品質なアドオンサービスを提供するためのプログラムおよびそのプログラムを用いたデータ表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明に係るプログラムは、データ伝達可能なネットワーク(例えば、実施形態におけるインターネット2)と接続されたデータ表示端末(例えば、実施形態におけるユーザ端末1)のデータ表示領域に、前記ネットワークと接続された複数のデータサーバ(例えば、実施形態における既存Webサーバ3、アドオンサーバ4)に保存されたデータのうち指定された前記ネットワーク上の位置情報で示す位置に存在するデータを表示させる。前記データ表示領域を分割して少なくとも2つの下位フレーム領域(例えば、実施形態におけるアドオンサービス用子フレーム9、既存サービス用子フレーム10)を形成するとともに、前記下位フレーム領域の全体を含む上位フレーム領域(例えば、実施形態における親フレーム8)を形成するフレーム作成手段(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)と、前記ネットワーク上の位置情報を指定して少なくとも2つの前記データサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示手段(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)とを備えている。前記データ表示手段は、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されている。
【0007】
また、上記プログラムにおいて前記複数のデータサーバは、メインサービス用データが保存されたメインデータサーバ(例えば、実施形態における既存Webサーバ3)と、付加サービス用データが保存されたサブデータサーバ(例えば、実施形態におけるアドオンサーバ4)とを含んだ構成が望ましい。そして、前記データ表示手段は、前記メインサービス用データおよび前記付加サービス用データの各々を前記下位フレームの各々に表示させるとともに、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を、前記メインサービス用データを示す前記ネットワーク上の位置情報のままに維持することが好ましい。
【0008】
さらに、上記プログラムにおいて前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部(例えば、実施形態におけるアドオンサービス追加用スクリプト5、既存WebサーバHTMLファイル6)を備えた構成が望ましい。そして、前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することが好ましい。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係るデータ表示方法は、上述のように構成されたプログラムを用いて行う方法であって、前記フレーム作成手段が前記下位フレーム領域および前記上位フレーム領域を形成するフレーム領域作成ステップと、データ表示手段が前記複数のデータサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示ステップとを備えている。そして、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記データ表示手段は前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更する。
【0010】
また、上記データ表示方法において前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えた構成が望ましい。そして、前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るプログラムにおいて、データ表示手段は、下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされた場合に、上位フレーム領域のネットワーク上の位置情報を維持した状態で下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されている。この構成から、下位フレーム領域内のデータを変更する操作を行っても、上位フレーム領域のネットワーク上の位置情報(URL)は変化することなく、初期の設定のままに維持される。つまり、それぞれの下位フレーム領域のデータの変更は、上位フレーム領域のURLに影響を与えない。よって、サービス利用者に対して、下位フレーム領域のそれぞれに提供されたサービスを、それぞれ独立して且つ途切れることなく高品質な状態で提供することが可能となる。
【0012】
また、上記プログラムにおいて、複数のデータサーバは、メインサービス用データ(例えばブログ)が保存されたメインデータサーバと、付加サービス用データ(例えばBGM)が保存されたサブデータサーバとを含み、例えば上位フレーム領域のURLが、メインサービス用データを示すURLのままに維持される構成が好ましい。このように構成された場合、例えば好みのBGMの音を途切れることなく再生させながら、ブログ画面の操作を行うことができるようになり、よって、サービス利用者に対して快適な操作環境を提供することが可能となる。また、提供されるサービスごとに異なったデータサーバからサービス用データが送信される構成となっている。よって、例えばメインデータサーバが、アクセスが集中して繋がりにくい高負荷状態になった場合においても、メインデータサーバの負荷状態に影響されることなく安定した(途切れることなく連続した)サービスを受けることができる。そのため、サービス利用者に対して快適な操作環境を提供することが可能となる。
【0013】
さらに、上記プログラムにおいて、フレーム作成手段は、下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に下位フレーム領域を作成する構成が好ましい。このように構成した場合、下位フレーム領域が作成されておらず下位フレーム領域を作成する必要がある場合のみに作成されるので、よって、下位フレーム領域の作成工程をシンプルに構成できるとともに、確実に下位フレーム領域が作成できる。
【0014】
本発明に係るデータ表示方法は、下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、データ表示手段は、上位フレーム領域のURLを維持したまま下位フレーム領域に表示されるデータのみを選択に応じて変更するように構成されている。そのため、それぞれの下位フレーム領域のデータの変更しても、上位フレーム領域のURLに影響を与えない(変化しない)。よって、サービス利用者に対して、下位フレーム領域のそれぞれに提供されたサービスを、それぞれ独立して且つ途切れることなく高品質な状態で提供することが可能となる。
【0015】
また、上記データ表示方法は、フレーム作成手段は、判断部において下位フレーム領域が形成されているか否かを判断し、下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に下位フレーム領域を作成する構成が好ましい。このように構成された場合、下位フレーム領域が作成されていない場合のみ下位フレーム領域が作成されるので、よって、下位フレーム領域の作成工程をシンプルに構成できるとともに、確実に下位フレーム領域が作成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。図1は、本発明の実施の形態に係るウェブページの表示方法を実行するアドオンサービスシステム20の構成を概略的に示すブロック図である。
【0017】
図1のアドオンサービスシステム20は、例えばパーソナルコンピュータから成るユーザ端末1と、インターネット2を介してユーザ端末1と接続されたブログ、ホームページ等のサービスを提供している既存Webサーバ3及びBGMサービス等付加的なサービスを提供するアドオンサーバ4とを備えて構成される。
【0018】
ユーザ端末1は、既存Webサーバ3及びアドオンサーバ4へアクセスするためのツールであり、上述のようにパーソナルコンピュータが一般的に用いられる。既存Webサーバ3は、ユーザ端末1からの要求に応じて、ブログ、ホームページ等管理者が作成したブログまたはホームページ等のウェブページを、インターネット2を介してユーザ端末1に送信する構成となっている。同様に、アドオンサーバ4は、ユーザ端末1からの要求に応じてBGMサービス等付加的なウェブページを送信する構成となっている。図1では、基本構成を示す図として、ユーザ端末1を1つしか描いていないが、実際のシステム運用時は、複数のユーザ端末を対象にサービスが運用される。
【0019】
上述のように構成されたアドオンサービスシステム20において、ユーザ端末1からインターネット2を既存Webサーバ3及びアドオンサーバ4へのアクセス手段は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等の一般的なインターネットプロトコルを中心に実装されている。
【0020】
以上ここまでは、アドオンサービスシステム20の構成について説明したが、以下において、ブログ、ホームページ等管理者が如何にしてアドオンサービスを追加するかについて説明する。ここで、ブログ、ホームページ等管理者は、自己が管理するブログ、ホームページ等に、例えばBGMのアドオンサービスを追加することにより、ユーザ端末1においてブログ、ホームページ等の表示操作とBGMの再生操作とを独立して行うことができるようになる。よって、例えば好みのBGMを再生させながらブログ、ホームページ等の表示操作が可能となり、ユーザ端末1を操作するブログ、ホームページ等管理者に快適な操作環境を提供可能となる。
【0021】
まず、ブログ、ホームページ等管理者は、ユーザ端末1を操作してインターネット2を介してアドオンサーバ4にアクセスし、図2に示すように、UI(User Interface)によりアドオンサーバ4からスクリプト5を入手する。そして、図3に示すように、入手したスクリプト5を既存Webサーバ3のウェブページ6の<head>タグから</head>タグの間に追加する。このスクリプト5が追加されたウェブページ6を既存Webサーバに3アップロードすることで、ユーザ端末1から、アドオンサービスを使用することが可能となる(図4参照)。
【0022】
上記アップロード完了後、ユーザ端末1にてウェブブラウザを開き、既存サービスのURLを入力すると、ウェブブラウザが、埋め込んだスクリプトにより、既存サービス用のフレームとアドオンサービス用のフレームを作成し、その後、ユーザ端末1に、その既存サービス用フレームとアドオンサービス用フレームが追加された画面を表示する(詳細は後述)。図5に示すように、画面の左側にBGM等のアドオンサービス7が追加されている。なお、追加されたアドオンサービス7の削除は、<head>タグから</head>タグの間に追加したスクリプト5を削除し、スクリプト5を削除したウェブページを既存Webサーバ3にアップロードすることで可能となる。
【0023】
以上ここまでは、アドオンサービスの追加方法について説明したが、以下において、アドオンサービスページ表示に関するフレーム制御の方法について説明する。このアドオンサービスページ表示に関するフレーム制御は、アドオンサービス提供時(スクリプト5を追加したウェブページがアップロードされている状態)において、図6に示すように、アドオンサービスシステム20がウェブページをフレームを用いて分割して、親フレーム8と複数の子フレーム9、10とで表示することにより行われる。
【0024】
ここで、図6に示す親フレーム8は、子フレーム9、10の配置情報等を設定するものであるので、UI(User Interface)上には現われていない。また、親フレーム8は、子フレーム9、10に表示するウェブページのURLを指定している。
【0025】
以下において、上記フレーム制御の方法について、アドオンサービス用フレーム領域(子フレーム9)が存在するか否か判別する処理内容を中心に、図7を参照して説明する。ここで図7は、本発明の実施形態に係るウェブページの表示処理のフローチャートである。
【0026】
図7のフローチャートの概略を説明すると、子フレーム9、10に表示するウェブページのページデータがユーザ端末1で表示されているウェブブラウザにロードされたときに、ウェブブラウザは後述する図7のHTML文書表示処理を行う。このとき、アドオンサービス用フレーム領域(子フレーム9)が開いているときはそのままページ表示処理を実行する。一方、初回アクセス時等、子フレーム9が開いていない時は、子フレーム9を作成した後にHTML文書表示処理が実行される。
【0027】
図7のフローチャートをステップ順に説明すると、まず、既存Webサーバ3からページデータであるHTML文書を受信し(ステップS101)、追加したスクリプト5を基に、アドオンサーバ4に存在するジャバスクリプト(Java(登録商標)Script)を参照して(ステップS102)、ユーザ端末1にて表示されたウェブブラウザは子フレーム9が同じウェブページにロードされているか否かを判断する(ステップS103)。
【0028】
ステップS103の判別の結果、子フレーム9のウェブページがブラウザにロードされていたときは(ステップS103でYES)、ウェブブラウザは既存Webサーバ3から送られたHTML文書をそのまま表示し(ステップS105)、本処理を終了する。一方で、子フレーム9のウェブページがウェブブラウザにロードされていないときは(ステップS103でNOと判断された場合)、ウェブブラウザは後述する図8のアドオンサービス用フレーム領域作成処理を実行する(ステップS104)。そして、ステップS104から再びステップS103に進み、ステップS103において、子フレーム9のウェブページがウェブブラウザにロードされていると判断されてステップS105に進む。ステップS105において、HTML文書を表示して本処理を終了する。
【0029】
以下に、図8を用いて、図7に示すステップS104の処理内容(アドオンサービス用フレーム領域作成処理)について説明する。図8において、ユーザ端末1で表示されているウェブブラウザは、子フレーム9がロードされていないと判断して、既存Webサーバ3に通知し,既存Webサーバ3が子フレーム9、10のウェブページを表示しているウェブブラウザから送られてきた情報に基づいて、ユーザ端末1のウェブブラウザに、BGM等のアドオンサービスと既存のブログ、ホームページ等のページデータを送信する。ウェブブラウザは既存のブログ、ホームページ等のURLを維持しつつ、図9の画面遷移を実現させることができる。ウェブページに埋め込んだスクリプトにより、図9(a)の画面により提供されていた既存サービスのウェブページは、図9(b)のように、ウェブページ内部にフレームセットを作成し、図9(c)のように、フレームセットの中に既存サービス用のフレームとアドオンサービス用のフレームを作成する。
【0030】
以上のように、ウェブブラウザは、図9(c)のような画面を生成した後、ユーザ端末1にその画面を表示する。ユーザ端末に表示されるウェブページは、アドオンサーバ4に存在するジャバスクリプトで作成したプログラムにより、図10に示すように、動的に<frame>タグ、<frameset>タグが作成されていることがわかる。
【0031】
また、図9に示すように、フレームセットとフレームを作成する過程においても、常に親フレーム8は既存のブログ、ホームページ等のウェブページとなっているため、ユーザ端末1から既存のブログ、ホームページ等のウェブページのURLを入力すれば、BGM等のアドオンサービスと既存のブログ、ホームページ等の両方のサービスを享受することができる。さらにこのとき、例えばBGMを再生させながら既存のブログ、ホームページ等の表示切替操作を行った場合でも、親フレーム8は常に既存のブログ、ホームページ等のウェブページ(URL)を維持した状態となっているので、再生中のBGMは音が途切れることがない。
【0032】
このとき、BGM等のアドオンサービスは、既存のブログ、ホームページ等がどのサーバから提供されるかにかかわりなく追加することが可能である。よって、例えば複数の異なったサーバにブログ、ホームページ等を持っているユーザは、どのサーバのブログ、ホームページ等に対してもBGM等のアドオンサービスを追加することができ、例えば好みのBGM等を再生させながら快適な操作環境で作業を行うことができる。
【0033】
以上、BGM等のアドオンサービスをフレームとして提供する技術について説明してきたが、図11(a)〜(d)に示すように、本発明の技術を用いて、2つ以上のアドオンサービスを追加することも可能であり、BGMだけでなく動画等の負荷がかかるサービスを同時に、品質劣化を招くことなくユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施の形態のアドオンサービスシステムのブロック図である。
【図2】図1のアドオンサーバより送信されるスクリプトの説明図である。
【図3】図2のスクリプトをウェブページに追加する際の説明図である。
【図4】既存ブログ、ホームページ等管理者がアドオンサービスを追加する際のブロック図である。
【図5】アドオンサービスを追加した後のサービス提供画面の図である。
【図6】アドオンサービスを追加した後におけるフレームの親子関係を説明するための図である。
【図7】アドオンサービスを追加した後におけるウェブページの表示処理のフローチャートであり、アドオンサービス用フレームが存在するか否かを判別する場合を示す。
【図8】図7のステップS104で実行されるアドオンしたフレーム作成処理のフローチャートである。
【図9】アドオンサービスを追加した後における画面表示の説明図である。
【図10】アドオンサービス追加後において、ユーザ端末に表示された画面ファイルのソースコードの一部を示す説明図である。
【図11】2つ以上のアドオンサービスを追加した後における画面表示の例を表す説明図である。
【図12】一般的な、ブログ、ホームページ、BGM等のサービス提供者とユーザとの構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ユーザ端末(データ表示端末)
2 インターネット(ネットワーク)
3 既存Webサーバ(メインデータサーバ)
4 アドオンサーバ(サブデータサーバ)
5 アドオンサービス追加用スクリプト(フレーム作成手段、データ表示手段、判断部)
6 既存WebサーバHTMLファイル(フレーム作成手段、データ表示手段、判断部)
7 アドオンしたフレーム
8 親フレーム(上位フレーム)
9 アドオンサービス用子フレーム(下位フレーム)
10 既存サービス用子フレーム(下位フレーム)
20 アドオンサービスシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝達可能なネットワークと接続されたデータ表示端末のデータ表示領域に、前記ネットワークと接続された複数のデータサーバに保存されたデータのうち指定された前記ネットワーク上の位置情報で示す位置に存在するデータを表示させるプログラムであって、
前記データ表示領域を分割して少なくとも2つの下位フレーム領域を形成するとともに、前記下位フレーム領域の全体を含む上位フレーム領域を形成するフレーム作成手段と、
前記ネットワーク上の位置情報を指定して少なくとも2つの前記データサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示手段とを備え、
前記データ表示手段は、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されたことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記複数のデータサーバは、メインサービス用データが保存されたメインデータサーバと付加サービス用データが保存されたサブデータサーバとを含んで構成され、
前記データ表示手段は、前記メインサービス用データおよび前記付加サービス用データの各々を前記下位フレームの各々に表示させるとともに、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を、前記メインサービス用データを示す前記ネットワーク上の位置情報のままに維持するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、
前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムを用いて行うデータ表示方法であって、
前記フレーム作成手段が前記下位フレーム領域および前記上位フレーム領域を形成するフレーム領域作成ステップと、データ表示手段が前記複数のデータサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示ステップとを備え、
前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記データ表示手段は前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更することを特徴とするデータ表示方法。
【請求項5】
前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、
前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することを特徴とする請求項4に記載のデータ表示方法。
【請求項1】
データ伝達可能なネットワークと接続されたデータ表示端末のデータ表示領域に、前記ネットワークと接続された複数のデータサーバに保存されたデータのうち指定された前記ネットワーク上の位置情報で示す位置に存在するデータを表示させるプログラムであって、
前記データ表示領域を分割して少なくとも2つの下位フレーム領域を形成するとともに、前記下位フレーム領域の全体を含む上位フレーム領域を形成するフレーム作成手段と、
前記ネットワーク上の位置情報を指定して少なくとも2つの前記データサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示手段とを備え、
前記データ表示手段は、前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更するように構成されたことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記複数のデータサーバは、メインサービス用データが保存されたメインデータサーバと付加サービス用データが保存されたサブデータサーバとを含んで構成され、
前記データ表示手段は、前記メインサービス用データおよび前記付加サービス用データの各々を前記下位フレームの各々に表示させるとともに、前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を、前記メインサービス用データを示す前記ネットワーク上の位置情報のままに維持するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、
前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムを用いて行うデータ表示方法であって、
前記フレーム作成手段が前記下位フレーム領域および前記上位フレーム領域を形成するフレーム領域作成ステップと、データ表示手段が前記複数のデータサーバからの各々のデータを前記下位フレームの各々に表示させるデータ表示ステップとを備え、
前記下位フレーム領域に表示されたデータを変更させる選択がなされたとき、前記データ表示手段は前記上位フレーム領域の前記ネットワーク上の位置情報を維持した状態で前記下位フレーム領域に表示されるデータを変更することを特徴とするデータ表示方法。
【請求項5】
前記フレーム作成手段は、前記データ表示領域が分割されて少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されているか否かの判断を行う判断部を備えており、
前記フレーム作成手段は、前記判断部において少なくとも2つの前記下位フレーム領域が形成されていないと判断された場合に前記下位フレーム領域を作成することを特徴とする請求項4に記載のデータ表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−266091(P2009−266091A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117157(P2008−117157)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(506300453)日本サイワールド株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(506300453)日本サイワールド株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]