説明

プログラムタイムスイッチ

【課題】複数の負荷のそれぞれに対して異なる休日を設定し、使い勝手を向上させる。
【解決手段】負荷と接続する接続端子部60a,60bと、現在の日時を計時する計時部2と、接続端子部60a,60bに接続される負荷毎に、負荷をオンにする制御若しくはオフにする制御を行うための日時を制御日時として曜日毎に入力し、オン制御を禁止するための休日を入力する操作部3と、制御日時と負荷に対する制御内容との組み合わせからなるプログラムを作成する処理、休日を設定する処理を、接続端子部60a,60bに接続される負荷毎に有する制御回路1と、接続端子部60a,60bに接続される負荷毎に、現在の日付と休日とが一致した場合に、オン制御を禁止する制御回路1、出力制御回路61a,61b及びリレー62a,62bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、年間など長期間にわたって、複数の負荷毎に制御を行うために用いられるプログラムタイムスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のプログラムタイムスイッチは、例えば、特許文献1に示すように、複数の負荷に対して同一の休日を設定し、その設定された休日になったときに、すべての負荷に対する制御を禁止するものである。
【特許文献1】特開平11−94965号公報(第3頁−第5頁、及び、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のプログラムタイムスイッチなどは、複数の負荷に対して同一の休日しか設定することができず、負荷毎に休日を設定することができないので、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、複数の負荷のそれぞれに対して異なる休日を設定することができ、使い勝手を向上させることができるプログラムタイムスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、負荷と接続する接続手段を複数備えるとともに、現在の日付及び時刻からなる現在の日時を計時する計時手段と、利用者が、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記負荷をオフからオンにする制御若しくは前記負荷をオンからオフにする制御を行うための日時を制御日時として曜日毎に入力するとともに、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記負荷をオフからオンにする制御を禁止するための休日を入力する操作手段と、前記制御日時と前記負荷に対する制御内容との組み合わせからなるプログラムを作成するプログラム作成処理、及び前記休日を設定する休日設定処理を、前記各接続手段に接続される負荷毎に行う設定手段と、前記プログラム及び前記休日を、前記各接続手段に接続される負荷毎に記憶する記憶手段と、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記現在の日付と前記記憶手段に記憶されている休日とが一致するか否かの照合を行い、その照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオフからオンにする制御であれば、その制御を禁止する負荷制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
この構成では、複数の負荷のそれぞれに対して異なる休日を設定することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記負荷制御手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオンからオフにする制御であれば、その制御を許容することを特徴とする。この構成では、休日となったときに負荷がオン状態であったとしても、負荷をオンからオフにする制御を行うことができるので、負荷を必要以上に連続動作させることを防止し、それにより負荷を安全に制御することができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記負荷制御手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオンからオフにする制御であれば、その制御を禁止することを特徴とする。この構成では、休日に負荷を連続動作させておきたいときに用いることができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記記憶手段に記憶されている休日を表示する休日表示モードを、前記各接続手段に接続される負荷毎に切り替えるモード切替手段と、前記モード切替手段により、前記接続手段のいずれかに接続される負荷の休日表示モードに切り替えられたときに、その負荷に対する休日をカレンダー上に表示するカレンダー表示手段とを備えることを特徴とする。この構成では、それぞれの接続手段に接続される負荷毎に設定された休日を、それぞれの接続手段に接続される負荷毎にカレンダーに表示させることができるので、それぞれの接続手段に接続される負荷毎の休日を容易に判別することができる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記負荷制御手段により前記照合が行われているときに、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記休日が設定されているか否かを表示する休日確認表示手段を備えることを特徴とする。この構成では、それぞれの接続手段に接続される負荷毎に休日が設定されているのか否かを容易に判別することができる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記休日確認表示手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日付と一致した休日が前記接続手段のいずれに接続される負荷に対して設定されているのかを表示することを特徴とする。この構成では、現在の日付と休日が一致した負荷がどれであるのかを表示することにより、容易に判別することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の負荷のそれぞれに対して異なる休日を設定することができ、使い勝手を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
先ず、基本的な構成について説明する。本実施形態のプログラムタイムスイッチは、図1に示すように、接続端子部60aに接続される負荷(以下「第1の負荷」という)、接続端子部60bに接続される負荷(以下「第2の負荷」という)のそれぞれに対して、オフからオンにする制御及びオンからオフにする制御を行うものであり、制御回路1、計時部2、操作部3、表示部4、記憶部5、接続端子部60a,60bを器体7(図2参照)に備えている。また、上記プログラムタイムスイッチは、オフからオンにする制御を禁止し、オンからオフにする制御を許容する休日を設定することができる。
【0014】
器体7は、図2に示すように、例えば、合成樹脂のような絶縁材料により形成された分電盤協約寸法として規格化された寸法及び形状を有し、ねじを用いて分電盤に取り付けるように取付孔70,70を備えている。器体7は、制御回路1(図1参照)及び計時部2(図1参照)を内部に、操作部3及び表示部4を正面中央付近に、接続端子部60a,60b、及び商用電源(図示せず)と接続する電源端子80aを一端(図2の下端)に備える。
【0015】
接続端子部60a(60b)は、上記器体7の一端(図2の下端)に備えられ、第1の負荷(第2の負荷)と接続し、器体7の内部で、図1に示すように、リレー62a(62b)と接続している。上記リレー62a(62b)は、例えば、シングルスティブルリレー、2巻線ラッチリレーなどであり、第1の負荷(第2の負荷)の電力供給路(図示せず)に挿入され、出力制御回路61a(61b)からの駆動電流により、第1の負荷(第2の負荷)をオンにしたり、オフにしたりするものである。
【0016】
出力制御回路61a(61b)は、例えばトランジスタなどを備えて構成され、後述する制御回路1からのリレー駆動用信号に基づいて、リレー62a(62b)に駆動電流を出力する。ここで、リレー62a(62b)がシングルスティブルリレーの場合には、出力制御回路61a(61b)は、第1の負荷(第2の負荷)がオン状態である間中、常にオンの駆動信号をリレー62a(62b)に出力する。これに対して、リレー62a(62b)が2巻線ラッチリレーの場合には、出力制御回路61a(61b)は、第1の負荷(第2の負荷)をオンにするとき、オンのパルス信号をリレー62a(62b)に出力し、第1の負荷(第2の負荷)をオフにするとき、オフのパルス信号をリレー62a(62b)に出力する。
【0017】
電源8aは、制御回路1、出力制御回路61a,61bと接続し、内部回路用の電源として商用電源(図示せず)を降圧整流し定電圧化したものである。停電補償電池8bは、例えばリチウム1次電池(ER3VP(DC3.6V、1000mAh)などであり、電源8aの停電時には、制御回路1、出力制御回路61a,61bに電源を供給する。
【0018】
計時部2は、システムクロック発振回路及び時計用クロック発振回路からなり、制御回路1と接続している。システムクロック発振回路は、例えばセラミック振動子を備え、マイクロコンピュータを動作するためのメインクロックを設定し、時計用クロック発振回路は、例えば水晶振動子を備え、サブクロックを設定し、そのサブクロックにより現在の日時(日付及び時刻)を計時し、制御回路1に出力している。計時部2は、停電状態になると、メインクロックを停止し、サブクロックで動作する。停電状態から通電状態になると、メインクロックを動作させる。なお、システムクロック発振回路及び時計用クロック発振回路のクロック周波数は限定されるものでなく、本実施形態では、システムクロック発振回路のクロック周波数を4.19MHz、時計用クロック発振回路のクロック周波数を32.768kHzに設定している。
【0019】
記憶部5は、例えばマイクロコンピュータのRAM(Random Access Memory)などであり、オン・オフ時刻データ記憶部50a,50b、休日設定データ記憶部51a,51bから構成され、制御回路1と接続している。オン・オフ時刻データ記憶部50a,50bには、制御回路1の制御により、それぞれ第1の負荷、第2の負荷を制御する制御日時と、その日時に負荷をオンにするかオフにするかの制御内容とを組にしたプログラムが記憶され、休日設定データ記憶部51a,51bには、それぞれ第1の負荷、第2の負荷に対して設定された13ヶ月分の休日設定データが記憶される。
【0020】
操作部3は、制御回路1と接続し、図2に示すように、複数のスイッチ30〜39を器体7の正面に備えている。利用者は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して、操作部3から、負荷をオフからオンにする制御若しくはオンからオフにする制御を行うための日時を制御日時として曜日毎に入力したり、休日を入力したりする。
【0021】
スイッチ30はリセットスイッチであり、何らかの異常が生じたときや設定内容をすべて消去するときに押操作すると、制御回路1(図1参照)はリセットする。スイッチ31a(31b)は、3ポジションのスライドスイッチであって、第1の負荷(第2に負荷)に対する制御状態を、つまみ310a(310b)によって切り替えるものである。
【0022】
モード切替スイッチ32は、動作モードを選択するときに操作されるものであり、モード切替スイッチ32の押操作毎に、通常モード、時計モード、第1の負荷のプログラム作成モード、第2の負荷のプログラム作成モード、第1の負荷の休日表示・設定モード、第2の負荷の休日表示・設定モード、通常モードの順に動作モードを選択することができる。呼出スイッチ33は、例えば、モード切替スイッチ32により第1の負荷(第2の負荷)のプログラム作成モードを選択した後に、設定されたプログラムの内容を後述する主表示部40に表示させるときに押操作されるものである。取消スイッチ34は、例えば、プログラム若しくは休日を取り消すときに押操作されるものである。
【0023】
スイッチ35はサマータイム設定スイッチであり、サマータイム設定状態でないときに、サマータイム設定スイッチ35を押操作すると現在の時刻が1時間進められ、サマータイム設定状態になる。反対に、サマータイム設定状態であるときに、サマータイム設定スイッチ35を押操作すると現在の時刻が1時間遅れ、サマータイム設定状態が解除される。年月日・時刻スイッチ36は、年及び時を設定する年/時スイッチ36a、月及び分を設定する月/分スイッチ36b、日及び秒を設定する日/秒スイッチ36cから構成され、年月日及び時刻を入力するときに操作されるものである。
【0024】
休日選択スイッチ37は、休日の設定、追加、解除を行うときに押操作されるものである。設定スイッチ38は、例えば、プログラムを記憶部5に記憶するときに押操作されるものである。曜日スイッチ39は、各曜日毎に対応するスイッチから構成され、曜日を選択するときに押操作されるものである。曜日スイッチ39の押操作毎に、後述する曜日表示部404の対応する曜日の点灯(選択)、消灯(非選択)を切り替える。
【0025】
表示部4は、主表示部40、電源表示ランプ41及び出力表示ランプ42a,42bからなり、制御回路1(図1参照)と接続している。主表示部40は、例えば液晶ディスプレーであり、モード表示部400、入切表示部401、時計表示部402、サマータイム設定表示部403、曜日表示部404、カレンダー表示部405により構成され、制御回路1からの制御に基づいて所定の内容を表示する。
【0026】
モード表示部400は、三角形状のマーク400a〜400gを配列し、動作モードを表示している。各マーク400a〜400gはそれぞれ器体7に表記された文字(「通常」、「時計」、「出力1」、「出力2」、「休日1」、「休日2」、「モニター」)に対応付けられ、順に、通常モード、時計モード、第1の負荷のプログラム作成モード、第2の負荷のプログラム作成モード、第1の負荷の休日表示・設定モード、第2の負荷の休日表示・設定モード、モニターモードを表している。モード切替スイッチ32を押操作する毎に、選択した動作モードに対応付けられたマークを表示する。
【0027】
また、通常モードであるときに、モード表示部400は、図5に示すように、マーク400aを点灯させて通常モードであることを表示するとともに、マーク400e(400f)を点灯させて第1の負荷(第2の負荷)に対する休日が設定されていることを表示する。このとき、マーク400e(400f)が消灯していると、第1の負荷(第2の負荷)に対する休日が設定されていないことを表している。例えば、図5では、マーク400eが点灯し、マーク400fが消灯しているので、第1の負荷に対する休日が設定され、第2の負荷に対する休日が設定されていないことを表している。
【0028】
さらに、現在の日付と休日との照合が一致した場合に、モード表示部400は、図6に示すように、マーク400e(400f)を点滅させることにより、その休日が第1の負荷(第2の負荷)に対して設定されているものであることを表示する。このとき、マーク400e(400f)が点灯したままでは、上記休日が第1の負荷(第2の負荷)に対して設定されたものではないことを表している。例えば、図6では、マーク400fが点滅し、マーク400eは点灯したままであるので、現在の日付が第2の負荷に対する休日と一致し、第1の負荷に対する休日とは一致していないことを表している。
【0029】
入切表示部401は、図2に示すように、プログラム作成モードにおいて、負荷をオフからオンにする制御日時を入力するときには「入」を表示し、負荷をオンからオフにする制御日時を入力するときには「切」を表示する。時計表示部402は、年月日及び時分を状況に応じて切り替えて表示する。サマータイム設定表示部403は、サマータイム設定時に「+1h」を表示し、サマータイム設定が解除されると表示されない。曜日表示部404は、各曜日を表示する。
【0030】
カレンダー表示部405は、日付を表示するとともに、それぞれの日付を囲む枠を点灯若しくは点滅により表示する。また、カレンダー表示部405は、第1の負荷(第2の負荷)に対する休日表示・設定モードであるときに、図4に示すように、第1の負荷(第2の負荷)対する休日を囲む枠を点灯させて、その休日をわかりやすく表示する。例えば、図4は2003年5月のカレンダーであり、1,3,4,5,10,15,25日を第1の負荷に対する休日として設定されていることを表している。
【0031】
電源表示ランプ41は、図2に示すように、例えば発光ダイオードなどであり、電源8a(図1参照)から給電されているときに点灯し、給電が中止されると消灯することで、通電状態を表示する。出力表示ランプ42a(42b)は、例えば発光ダイオードなどであり、第1の負荷(第2の負荷)がオン状態であるときに点灯し、第1の負荷(第2の負荷)がオフ状態にあるときに消灯することで、それぞれ第1の負荷(第2の負荷)の状態を表示する。
【0032】
制御回路1は、図1に示すように、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM及び各種ポートからなるマイクロコンピュータの一部分であり、計時部2、操作部3、表示部4、記憶部5、出力制御回路61a,61bと接続している。
【0033】
制御回路1は、第1の負荷をオンにする制御及びオフにする制御を行うするためのリレー駆動用信号を出力制御回路61aに出力し、第2の負荷をオンにする制御及びオフにする制御を行うためのリレー駆動用信号を出力制御回路61bに出力することにより、第1の負荷、第2の負荷をそれぞれ独立に制御する。なお、制御回路1は、リレー62a,62bがシングルスティブルリレー若しくは2巻線ラッチリレーであっても対応できるように、シングルスティブルリレー駆動用信号を出力する出力端子を1つ、2巻線ラッチリレー駆動用信号を出力する出力端子2つ1組を、出力制御回路61a,61b毎に備えている。シングルスティブルリレー駆動用信号は、負荷をオン状態にしている間、継続してオン出力する信号であり、2巻線ラッチリレー駆動用信号は、負荷をオンにするときに出力するパルス状のオン信号パルス、負荷をオフにするときに出力するパルス状のオフ信号パルスからなる信号である。
【0034】
また、制御回路1は、電源8a、停電補償電池8bとも接続し、停電検出ポート(図示せず)において、通電及び停電状態を一定周期(例えば500m秒)で監視している。停電状態になると、停電補償電池8bから電力が供給され、出力制御回路61a,61bに第1の負荷及び第2の負荷をオフにする制御を行うためのリレー駆動用信号を出力し、上記負荷をオフ状態に保持する。反対に、停電状態から通電状態になったとき、制御回路1は、先ず、リレー駆動用信号の出力以外の機能をすべて復帰させる。リレー駆動用信号の出力機能は通電状態になってから3秒後に復帰し、制御回路1は、プログラム及びスライドスイッチ31a,31b(図2参照)の状態を読み込み、それに基づいてリレー駆動用信号を出力制御回路61a,61bに出力する。
【0035】
制御回路1は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して、スライドスイッチ31a,31b(図2参照)の切り替え操作によりマニュアル操作を行う。上記マニュアル操作には、連続動作と一時動作とがあり、連続動作では、スライドスイッチ31a(31b)のつまみ310a(310b)を「入」に合わせると、制御回路1は、プログラムの制御内容に優先して第1の負荷(第2の負荷)を常にオン状態にし、つまみ310a(310b)を「切」に合わせると、プログラムの制御内容に優先して第1の負荷(第2の負荷)を常にオフ状態にする。これに対して、一時動作では、つまみ310a(310b)を「入」にした後に「自動」に合わせると、制御回路1は、最初に実行されるプログラムまでの間、一時的に第1の負荷(第2の負荷)をオン状態にし、つまみ310a(310b)を「切」にした後に「自動」に合わせると、最初に実行されるプログラムまでの間、一時的に第1の負荷(第2の負荷)をオフ状態にする。
【0036】
制御回路1は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して、操作部3から入力された制御日時及びその制御日時での制御内容とを組み合わされた一週間周期のプログラムを1つ若しくは複数(例えば第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して30プログラムまで)作成し、それを記憶部5に記憶させる処理を行う。また、制御回路1は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して、操作部3から休日を入力し、例えば、当月と翌月から1年間の計13ヶ月間の休日を設定し、休日設定データとして記憶部5に記憶させる処理を行う。なお、上記プログラムの作成において、最小設定単位及び最小設定間隔は限定されるものではなく、用途に応じて設定すればよい。本実施形態では、最小設定単位を1分、最小設定間隔を1分間としている。
【0037】
制御回路1は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれにおいて、現在の日付が休日と一致するか否かの照合を行う。上記照合が一致していない場合、制御回路1は、現在の日時が制御日時と一致すると、その制御日時と組み合わされた制御内容に基づいて、第1の負荷(第2の負荷)を制御するように、出力制御回路61a(61b)にリレー駆動用信号を出力する。上記照合が一致した場合、休日中は、現在の日時が制御日時と一致したとしても、第1の負荷(第2の負荷)をオフからオンにする制御内容のときはリレー駆動用信号を出力制御回路61a(61b)に出力せず、第1の負荷(第2の負荷)をオンからオフにする制御内容のときのみ、リレー駆動用信号を出力制御回路61a(61b)に出力する。
【0038】
次に、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対するプログラムの作成について図2を用いて説明する。先ず、モード切替スイッチ32の押操作により第1の負荷のプログラム作成モードにする。次に、曜日スイッチ39により曜日を入力し、続いて年/時スイッチ36a、月/分スイッチ36bにより第1の負荷をオンにする時、分を入力する。設定スイッチ38を押すと、制御回路1(図1参照)は、オンにする制御を行う時刻を記憶部5(図1参照)に記憶させる。続いて第1の負荷をオフにする制御を行う時刻を上記オンにする制御を行う時刻の設定と同様にして設定し記憶部5に記憶させることで、制御日時と負荷に対する制御内容との組み合わせに基づいた一週間周期のプログラムを作成する。そして、上記の操作を繰り返し、複数のプログラムを作成する。すべてのプログラムの作成が終了したら、モード切替スイッチ32を押して通常モードにし、プログラムの作成を終了する。次に、第2の負荷に対するプログラムを作成する場合は、先ず、モード切替スイッチ32の押操作により第2の負荷のプログラム作成モードにし、その後は第1の負荷の場合と同様の操作を行う。上記により、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対してプログラムを作成することができる。
【0039】
第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対する休日の設定について説明する。先ず、モード切替スイッチ32の押操作により第1の負荷の休日表示・設定モードにする。次に、日/秒スイッチ36cを押して、時計表示部404に表示される日付を順に移行させる。そして、休日にする日を時計表示部402及びカレンダー表示部405に表示させ、その状態で休日選択スイッチ37を押す。上記の操作を繰り返し、その月の最終日までの休日を設定する。その月の休日の設定を完了したあとに、設定スイッチ38を押すと、時計表示部402及びカレンダー表示部404は翌月を表示するので、同様にして、休日を設定する。全ての休日を設定した後に、モード切替スイッチ32を押して通常モードにし、休日の設定を終了する。次に、第2の負荷に対する休日を設定する場合は、先ず、モード切替スイッチ32の押操作により第2の負荷の休日表示・設定モードにし、その後は第1の負荷の場合と同様の操作を行う。上記により、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して休日を設定することができる。
【0040】
次に、本実施形態のプログラムタイマスイッチの動作について図3を用いて説明する。図3では、時間に対して、プログラムの制御内容(図3の「設定」)及び負荷に対する出力(図3の「出力」)を示している。先ず、制御回路1(図1参照)は、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれにおいて、現在の日付が休日と一致するか否かの照合を行う。現在の日付が休日と一致していない場合、現在の日時が、負荷をオフからオンにする制御を行う制御日時と一致すると(図3(a)の(a1))、出力制御回路61a(61b)(図1参照)にオン信号のリレー駆動用信号を出力する。出力制御回路61a(62b)は、リレー駆動用信号に基づいてオン電流の駆動電流をリレー62a(62b)(図1参照)に出力し、リレー62a(62b)はその駆動電流に基づいて第1の負荷(第2の負荷)をオンにする。また、現在の日時が、負荷をオンからオフにする制御を行う制御日時と一致すると(図3(a)の(a2))、出力制御回路61a(61b)にオフ信号のリレー駆動用信号を出力する。出力制御回路61a(62b)は、リレー駆動用信号に基づいてオフ電流の駆動電流をリレー62a(62b)に出力し、リレー62a(62b)はその駆動電流に基づいて第1の負荷(第2の負荷)をオフにする。
【0041】
これに対して、現在の日付が休日と一致した場合について説明する。現在の日付が休日と一致したときに負荷がオフ状態であると、たとえ現在の日時が制御日時と一致したとしても(図3(a)の(a3))、プログラムの制御内容を無視し、負荷をオフ状態に保持したままである。これに対して、図3(b)に示すように、現在の日付が休日と一致したときに負荷がオン状態であると、現在の日時が負荷をオンからオフにする制御内容の制御日時と一致した時点で(図3(b)の(b1))、その負荷をオンからオフにする制御を行う。このようにすると、休日において、負荷が必要以上に連続運転することを防止することができる。
【0042】
以上、本実施形態によれば、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して異なる休日を設定することができ、使い勝手を向上させることができる。また、休日となったときに負荷がオン状態であったとしても、負荷をオンからオフにする制御を行うことができるので、負荷を必要以上に連続動作させることを防止し、それにより負荷を安全に制御することができる。
【0043】
第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対して、休日が設定されているのか否かを表示することができ、その設定された休日をカレンダーに表示させることができるので、第1の負荷、第2の負荷のそれぞれに対する休日を容易に判別することができる。また、現在の日付と休日が一致したときに、その休日が設定されている負荷がどれであるのかを表示することにより、容易に判別することができる。
【0044】
なお、本実施形態の変形例として、休日において、負荷をオフからオンにする制御だけでなく、負荷をオンからオフにする制御を禁止してもよい。この場合、現在の日付が休日と一致したときに、負荷がオン状態であれば、休日中は常にオン状態を保持する。例えば、負荷がセキュリティシステムであり、人が不在となる日を休日に設定した場合に、上記セキュリティシステムを常にオン状態にしておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による実施形態のプログラムタイムスイッチのブロック図である。
【図2】同上のプログラムタイムスイッチの正面図である。
【図3】同上のプログラムタイムスイッチにおいて、休日の動作を説明するものであって、(a)はプログラムが日を渡らずに設定されている場合の図、(b)はプログラムが日を渡って設定されている場合の図である。
【図4】同上のプログラムタイムスイッチにおいて、休日表示・設定モードでの主表示部を表す図である。
【図5】同上のプログラムタイムスイッチにおいて、休日が設定されている場合の通常モードでの主表示部を表す図である。
【図6】同上のプログラムタイムスイッチにおいて、現在の日付が休日と一致した場合の通常モードでの主表示部を表す図である。
【符号の説明】
【0046】
1 制御回路
2 計時部
3 操作部
4 表示部
5 記憶部
60a,60b 接続端子部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷と接続する接続手段を複数備えるとともに、
現在の日付及び時刻からなる現在の日時を計時する計時手段と、
利用者が、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記負荷をオフからオンにする制御若しくは前記負荷をオンからオフにする制御を行うための日時を制御日時として曜日毎に入力するとともに、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記負荷をオフからオンにする制御を禁止するための休日を入力する操作手段と、
前記制御日時と前記負荷に対する制御内容との組み合わせからなるプログラムを作成するプログラム作成処理、及び前記休日を設定する休日設定処理を、前記各接続手段に接続される負荷毎に行う設定手段と、
前記プログラム及び前記休日を、前記各接続手段に接続される負荷毎に記憶する記憶手段と、
前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記現在の日付と前記記憶手段に記憶されている休日とが一致するか否かの照合を行い、その照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオフからオンにする制御であれば、その制御を禁止する負荷制御手段と
を備えることを特徴とするプログラムタイムスイッチ。
【請求項2】
前記負荷制御手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオンからオフにする制御であれば、その制御を許容することを特徴とする請求項1記載のプログラムタイムスイッチ。
【請求項3】
前記負荷制御手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日時に対応する前記制御日時に組み合わされた制御内容が、前記負荷をオンからオフにする制御であれば、その制御を禁止することを特徴とする請求項1記載のプログラムタイムスイッチ。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶されている休日を表示する休日表示モードを、前記各接続手段に接続される負荷毎に切り替えるモード切替手段と、
前記モード切替手段により、前記接続手段のいずれかに接続される負荷の休日表示モードに切り替えられたときに、その負荷に対する休日をカレンダー上に表示するカレンダー表示手段と
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のプログラムタイムスイッチ。
【請求項5】
前記負荷制御手段により前記照合が行われているときに、前記各接続手段に接続される負荷毎に、前記休日が設定されているか否かを表示する休日確認表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のプログラムタイムスイッチ。
【請求項6】
前記休日確認表示手段は、前記照合が一致した場合に、前記現在の日付と一致した休日が前記接続手段のいずれに接続される負荷に対して設定されているのかを表示することを特徴とする請求項5記載のプログラムタイムスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−3279(P2006−3279A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−181635(P2004−181635)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【出願人】(392000567)朝日松下電工株式会社 (100)
【Fターム(参考)】