説明

プロジェクタおよびプロジェクタ制御方法

【課題】 プロジェクタが開示される。
【解決手段】 本プロジェクタは、映像を投射する投射部と、投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサと、第1センサおよび第2センサによって物体の動きが検知されると、プロジェクタが保護モードで動作するようにする制御部とを含み、第1センサの検知方向軸および第2センサの検知方向軸は相互交差する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタおよびプロジェクタ制御方法に関し、より詳細には、プロジェクタの投射領域内に位置又は接近する人を検知して人の視力低下を防ぐことのできるプロジェクタおよびプロジェクタ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタ(Projector)、プロジェクションシステム(Projection System)等は、入力される映像信号を光源(例えば、LEC又はランプ)から放出される光を用いてスクリーン(Screen)に投影させて画像を映し出すディスプレイ装置である。このようなディスプレイ装置は、主に会議室のプレゼンテーションや映画館の映写機、家庭内のホームシアター(Home theater)等の実現に用いられる。
【0003】
一方、プロジェクタに備えられた光源は電源が供給されると投射光を放出する。このようなプロジェクタから放出される投射光は非常に強く、動作中のプロジェクタのレンズを人が直視する場合、視力低下を引き起こし、長時間露出される場合には視力喪失に至りかねない。
【0004】
このようなことから、最近のプロジェクタは投射光の投射領域をセンサを用いて検知し、投射領域内に人が検知されると、投射動作を中断させたり、光の強さを弱めたりする保護回路を備えている。
【0005】
しかし、超短焦点プロジェクタの場合、投射光の投射角が通常のプロジェクタに比べて広いため、従来のセンシング方法でプロジェクタの投射領域内の人の位置又は接近を検知するのが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】日本特開第2004−348078号広報
【特許文献2】韓国特開第2005−005393号広報
【特許文献3】日本特開第2009−069808号広報
【特許文献4】日本特開第2009−288498号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、プロジェクタの投射領域内に位置又は接近する人を検知して人の視力低下を防ぐことのできるプロジェクタおよびプロジェクタ制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係るプロジェクタは、映像を投射する投射部と、前記投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサと、前記第1センサおよび前記第2センサによって物体の動きが検知されると、前記プロジェクタが保護モードで動作するようにする制御部とを含み、前記第1センサの検知方向軸および前記第2センサの検知方向軸は相互交差することが望ましい。
【0009】
この場合、前記第1センサは、前記投射部の投射領域の左側に配置され、前記投射領域の右側領域および中央領域を検知し、前記第2センサは、前記投射部の投射領域の右側に配置され、前記投射領域の左側領域および中央領域を検知することが望ましい。
【0010】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と水平方向に30度ないし50度の角をなすことが望ましい。
【0011】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と垂直方向に5度ないし15度の角をなすことが望ましい。
【0012】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に右上側の第1ポイントを向いており、前記第2センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に左上側の第2ポイントを向いていることが望ましい。
【0013】
一方、前記制御部は、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記投射部の投射光がターンオフされるように前記投射部を制御することが望ましい。
【0014】
一方、前記制御部は、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記投射部の投射光の強度が減少するように前記投射部を制御することが望ましい。
【0015】
一方、前記プロジェクタは、メッセージが保存される保存部と、前記メッセージを出力する出力部とを更に含み、前記制御部は、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記メッセージを読み取って出力するように前記出力部を制御することが望ましい。
【0016】
一方、前記プロジェクタは、超短焦点プロジェクタであることが望ましい。
【0017】
一方、前記第1センサおよび第2センサは、PIR(Pyro−electric InfraRed)センサであることが望ましい。
【0018】
一方、本実施形態に係るプロジェクタ制御方法は、映像を投射するステップと、投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサを用いて物体の動きを検知するステップと、前記第1センサおよび前記第2センサによって物体の動きが検知されると、前記プロジェクタが保護モードで動作するように制御するステップとを含み、前記第1センサの検知方向軸および前記第2センサの検知方向軸は相互交差することが望ましい。
【0019】
この場合、前記第1センサは、前記投射部の投射領域の左側に配置され、前記投射領域の右側領域および中央領域を検知し、前記第2センサは、前記投射部の投射領域の右側に配置され、前記投射領域の左側領域および中央領域を検知することが望ましい。
【0020】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と水平方向に30度ないし50度の角をなすことが望ましい。
【0021】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と垂直方向に5度ないし15度の角をなすことが望ましい。
【0022】
一方、前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に右上側の第1ポイントを向いており、前記第2センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に左上側の第2ポイントを向いていることが望ましい。
【0023】
一方、前記制御するステップは、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記映像を投射する投射光をターンオフすることが望ましい。
【0024】
一方、前記制御するステップは、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記映像を投射する投射光の強度が減少することが望ましい。
【0025】
一方、本プロジェクタ制御方法は、前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、予め保存されたメッセージを出力するステップを更に含んでよい。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、プロジェクタは投射領域内に接近又は位置する人を検知し、人の接近又は位置が検知されると保護モードで動作して投射光による事故を防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るプロジェクタの投射領域を側面から示した図である。
【図3】本実施形態に係るプロジェクタの投射領域を上部から示した図である。
【図4】本実施形態に係る検知領域を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係る検知領域を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る検知領域を示すブロック図である。
【図7】本実施形態に係る投射方向中心軸と検知方向軸に対するスクリーンポイントを示す図である。
【図8】本実施形態に係るプロジェクタ制御方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8の検知動作および保護モードでの動作を具体的に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るプロジェクタの構成を示すブロック図である。図1に示すように、プロジェクタ100は、通信インターフェース部110と、投射部120と、保存部130と、出力部140と、検知部150および制御部160を含む。ここで、プロジェクタ100は超短焦点プロジェクタであってよい。
【0030】
通信インターフェース部110は、プロジェクタ100を外部機器(図示せず)と接続するために形成され、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)又はインターネット網を通じて外部機器に接続される形態だけでなく、USB(Universal Serial Bus)ポートおよび無線通信方式で接続される形態も可能である。
【0031】
そして、プロジェクタ100が放送信号を受信して出力できる機能を備える場合、通信インターフェース部110は放送局又は衛星から有線もしくは無線で放送を受信して復調することができる。そして、通信インターフェース部110は、受信された放送信号を映像信号、音声信号、放送情報に分離し、分離された映像信号に対して映像信号処理して投射部120に伝送することができ、分離された音声信号に対して音声信号処理して出力部140に伝送することができる。
【0032】
投射部120は、映像を投射する。具体的に、投射部120はランプ又はLEDのような光源を用いて通信インターフェース部110から伝達された映像又は保存部130に予め保存された映像をスクリーン10に投射することができる。投射部120の具体的な構成および動作については図2を参考に後述する。
【0033】
保存部130は、通信インターフェース部110から受信されたコンテンツ又は処理された放送信号を保存することができる。そして、保存部130はメッセージを保存することができる。さらに、保存部130はプロジェクタ100の内部に装着されたメモリ、例えば、ROM、フラッシュメモリやHDDであってよく、プロジェクタ100と接続された外付け型のHDD又はメモリカード、例えば、フラッシュメモリ(Flash memory:M/S、xD、SD等)やUSBメモリ等であってよい。
【0034】
この場合、メッセージは警告メッセージとして、ユーザにプロジェクタの投射光に露出されていることを報知するメッセージであってよい。このようなメッセージは、アニメーションメッセージやテキストメッセージおよび音声メッセージであってよい。
【0035】
出力部140は、メッセージを出力する。具体的に、出力部140はスピーカ又はディスプレイパネルを含んでよく、メッセージがテキストメッセージである場合、当該テキストをディスプレイパネルに表示してよく、メッセージが音声メッセージである場合、当該音声メッセージをスピーカを通じて示してよい。本実施形態では、出力部140を介してメッセージを出力する実施形態のみについて説明したが、実現の際にもメッセージを投射部120を介して出力する形態で実現されてよい。
【0036】
検知部150は、投射部120の投射領域内に物体(又は人)の位置又は動きを検知する。具体的に、検知部150は投射部120を中心に対向して配置される第1センサ131および第2センサ132を含んでよい。この場合、第1センサ131および第2センサ132は、PIR(Pyro−electric InfraRed)センサであってよい。このように、PIRセンサを用いる場合、体温を含む対象の動きを検知するため、人ではない他の物体の存在有無に対する誤作動を防ぐことができる。本実施形態では、PIRセンサを用いる例だけを説明したが、PIRセンサ以外のセンサを用いて検知部150を実現してよい。
【0037】
制御部160は、プロジェクタ100内の各構成を制御する。制御部160は、ユーザの制御命令に従って映像が投射されるように投射部120を制御し、投射動作の際に投射領域内に物体の動きが存在するかを検知するために検知部150を制御することができる。
【0038】
そして、投射領域内に物体の動きが存在すると、制御部160はプロジェクタが保護モードで動作するように制御することができる。ここで、保護モードとは、投射光をターンオフするか、投射光の強度を弱めるか、特定メッセージを出力する動作である。具体的に、制御部160は、第1センサ131および第2センサ132を介して物体の動きが検知されると、投射部120の投射光がターンオフされるように投射部120を制御したり、投射部120の投射光の強度が弱まるように投射部120を制御することができる。なお、制御部160は、保存部130に予め保存されたメッセージが出力されるように出力部140を制御することができる。このようなメッセージ出力動作は、投射光のターンオフ又は投射光の強度を弱める動作とともに行われてよい。
【0039】
このように、本実施形態に係るプロジェクタ100は、投射領域内に接近又は位置する人を検知し、人の接近又は位置が検知されると、保護モードで動作して投射光による事故を防止できるようになる。
【0040】
図2は、本実施形態に係るプロジェクタの投射領域を側面から示した図である。図2を参照すると、プロジェクタ100は画像による光を投射する超短焦点プロジェクタである。具体的に、プロジェクタ100は画像による光をミラーを介してスクリーン10方向に投射し、投射された光はスクリーン10に結像する。
【0041】
図3は、本実施形態に係るプロジェクタの投射領域を上部から示した図である。以下では、説明の便宜上、プロジェクタからスクリーンへの方向に垂直の方向をX方向とし、X方向に垂直の方向(スクリーンへの方向)をY方向とする。
【0042】
図3を参照すると、超短焦点プロジェクタ100から投射される投射領域210は従来のプロジェクタの投射領域より広い投射角を有する。このような広い投射領域210を検知するために本実施形態に係る検知部150は、投射部120、220を中心に対向して配置された第1センサ131および第2センサ132を備える。
【0043】
ここで、第1センサ131は、X方向において投射部200の左側に配置され、投射領域210の右側領域および中心領域に対する物体の動きを検知する。そして、第2センサ132は、X方向において投射部200の右側に配置され、投射領域210の左側領域および中心領域に対する物体の動きを検知する。第1センサ131および第2センサ132の検知領域については、図4ないし図6を参照しながら後述する。
【0044】
図3を説明するうえで、第1センサ131および第2センサ132が投射部200と同一のライン上(即ち、同一のX軸)に配置されるものとして説明してきたが、第1センサ131および第2センサ132はスクリーン10を基準に投射部200の後側(−Y方向)に配置される形態でも実現可能である。なお、第1センサ131および第2センサ132がX軸方向に投射部200と隣接するように配置されるものとして説明してきたが、第1センサ131および第2センサ132は同一のX軸方向に投射部200と離隔して配置される形態でも実現可能である。
【0045】
以下では、図4ないし図6を参照しながら、第1センサ131および第2センサ132の検知領域について説明する。
【0046】
図4は、本実施形態に係る検知領域を示すブロック図である。図4に示すように、第1センサ131は投射部120の左側に配置され、投射領域210の中心領域および右側領域を検知する。具体的に、第1センサ131の検知方向軸530は投射方向中心軸220を基準にスクリーン10の右側を向いており、第1センサ131の検知領域540は第1軸510から第2軸520までである。ここで、第1軸510と第2軸520の角は約80度であってよい。そして、第1センサ131の検知方向軸530は投射部200(図1の120と同様)で映像を投射する投射方向中心軸220と水平方向への角(α)は30度ないし50度の角をなしてよい。このような第1軸510と第2軸520の角は、通常のPIRセンサの検知角度であり、別の検知角度を有するPIRセンサ又は別のセンサを用いる場合、第1軸510と第2軸520の角は変化されてよい。
【0047】
そして、第2センサ132は、投射部120の右側に配置され、投射領域210の中心領域および左側領域を検知する。具体的に、第2センサ132の検知方向軸430は投射方向中心軸220を基準にスクリーン10の左側領域を向いており、第2センサ132の検知領域440は第3軸410から第4軸420までである。ここで、第3軸410と第4軸420の角は約80度であってよい。そして、第2センサ132の検知方向軸430は投射部200で映像を投射する投射方向中心軸220と水平方向へ角は30度ないし50度の角をなしてよい。このような第3軸410と第4軸420の角は、通常のPIRセンサの検知角度であり、別の検知角度を有するPIRセンサ又は別のセンサを用いる場合、第3軸410と第4軸420の角は変化されてよい。
【0048】
このように、本実施形態に係る第1センサ131と第2センサ132は、第1センサ131の検知方向軸530と第2センサ132の検知方向軸430が相互交差する形態で配置されることから、プロジェクタ100の投射領域210を最大限にカバーすることができるようになる。
【0049】
図5および図6は、本実施形態に係るプロジェクタの検知領域を側面から示した図である。以下において説明の便宜上、プロジェクタ100の上部方向をZ方向とする。
【0050】
図5および図6を参照すると、第1センサ131の検知方向軸530と第2センサ132の検知方向軸430はZ軸方向に同一の角を有する。このとき、検知方向軸530、430と投射部200で映像を投射する投射方向中心軸220の角(β)は垂直方向(又はZ方向)に5度ないし15度の角をなす。
【0051】
このように、第1センサ131および第2センサ132の検知領域は投射部120の投射領域210の上部に位置するため、プロジェクタ100の上部へのユーザの移動を容易に検知することができる。
【0052】
図7は、本実施形態に係る投射方向中心軸と検知方向軸に対するスクリーンポイントを示す図である。図7を参照すると、第1センサ131の検知方向軸530は、投射部200で映像を投射する投射方向中心軸220に該当するスクリーンポイント710を基準に右上側の第1ポイント730を向いている。
【0053】
そして、第2センサの検知方向軸430は、投射部200で映像を投射する投射方向中心軸220に該当するスクリーンポイント710を基準に左上側の第2ポイント720を向いている。
【0054】
図8は、本実施形態に係るプロジェクタ制御方法を説明するためのフローチャートである。図8を参照すると、まず、映像を投射する(S810)。具体的に、ランプ又はLEDのような光源を用いて映像をスクリーン10に投射することができる。
【0055】
そして、投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサを用いて物体の動きを検知する(S820)。第1センサおよび第2センサを用いて物体の動きを検知する動作については、図1の検知部150および図4ないし図7に関して説明しているため、繰り返し説明は省略する。
【0056】
そして、第1センサおよび第2センサによって物体の動きが検知されると、プロジェクタが保護モードで動作するようにする(S830)。具体的に、第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、映像を投射する投射光をターンオフしたり、投射光の強度を減少させることができる。そして、予め保存されたメッセージをユーザに表示することができる。
【0057】
図9は、図8の検知動作および保護モードでの動作を具体的に説明するためのフローチャートである。図9を参照すると、まず、第1センサおよび第2センサから検知信号レベルが出力されると(S905)、検知された検知信号レベルが予め設定された信号値より大きいかを判断する(S910)。このような予め設定された信号値は製造メーカから提供される信号値で人が放出する温度に対応する実験値であってよい。このような検知動作はリアルタイムで行われたり、予め設定された時間単位(例えば、0.5秒単位)で行われてよい。
【0058】
検知された検知信号レベルが予め設定された信号値より大きい場合、保護モードで動作する(S915)。具体的に、画面に警告文(又はメッセージ)を表示したり(S916)、スピーカで警告アラームを出力したり(S918)、投射光の強度を減少させることができる(S917)。
【0059】
保護モードに移行した後に再度第1センサおよび第2センサから検知信号レベルが入力され(S920)、検知された検知信号レベルが予め設定された信号値より大きいかを判断する(S925)。
【0060】
検知された検知信号レベルが予め設定された信号値より大きくない場合(S925−N)、保護モードを解除する(S930)。
【0061】
仮に検知された信号レベルが予め設定された信号値より大きい場合(S925−Y)、保護モードでの動作が予め設定された時間を超過しているかを判断し(S935)、予め設定された時間が超過していると投射光をターンオフすることができる(S940)。本実施形態では予め設定された時間が超過している場合にのみ、投射光をターンオフするものとして説明したが、このようなターンオフ動作は検知された信号レベルが予め設定された信号値より大きい場合、直ちに投射光をターンオフする形態でも実現できる。
【0062】
従って、本実施形態に係るプロジェクタ制御方法は、投射領域内に接近又は位置する人を検知し、人の接近又は位置が検知されると、保護モードで動作して投射光による事故を防止することができるようになる。図8および図9のようなプロジェクタ制御方法は、図1の構成を有するプロジェクタ上で実施されてよく、その他の構成を有するプロジェクタ上でも実行されてよい。
【0063】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0064】
10 スクリーン
100 プロジェクタ
110 通信インターフェース部
120 投射部
130 保存部
131 第1センサ
132 第2センサ
140 出力部
150 検知部
160 制御部
210 投射領域
220 投射方向中心軸
410 第3軸
420 第4軸
430 検知方向軸
440、540 検知領域
510 第1軸
520 第2軸
530 検知方向軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロジェクタにおいて、
映像を投射する投射部と、
前記投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサと、
前記第1センサおよび前記第2センサによって物体の動きが検知されると、前記プロジェクタが保護モードで動作するようにする制御部と
を含み、
前記第1センサの検知方向軸および前記第2センサの検知方向軸は相互交差することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
前記第1センサは、前記投射部の投射領域の左側に配置され、前記投射領域の右側領域および中央領域を検知し、
前記第2センサは、前記投射部の投射領域の右側に配置され、前記投射領域の左側領域および中央領域を検知することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項3】
前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と水平方向に30度ないし50度の角をなし、
前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸と垂直方向に5度ないし15度の角をなすことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項4】
前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に右上側の第1ポイントを向いており、
前記第2センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に左上側の第2ポイントを向いていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記投射部の投射光がターンオフされるように前記投射部を制御することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記投射部の投射光の強度が減少するように前記投射部を制御することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項7】
メッセージが保存される保存部と、
前記メッセージを出力する出力部とを更に含み、
前記制御部は、
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記メッセージを読み取って出力するように前記出力部を制御することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項8】
前記プロジェクタは、超短焦点プロジェクタであることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項9】
前記第1センサおよび第2センサは、PIR(Pyro−electric InfraRed)センサであることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項10】
プロジェクタ制御方法において、
映像を投射するステップと、
投射部を中心に対向して配置される第1センサおよび第2センサを用いて物体の動きを検知するステップと、
前記第1センサおよび前記第2センサによって物体の動きが検知されると、前記プロジェクタが保護モードで動作するように制御するステップと
を含み、
前記第1センサの検知方向軸および前記第2センサの検知方向軸は相互交差することを特徴とするプロジェクタ制御方法。
【請求項11】
前記第1センサは、前記投射部の投射領域の左側に配置され、前記投射領域の右側領域および中央領域を検知し、
前記第2センサは、前記投射部の投射領域の右側に配置され、前記投射領域の左側領域および中央領域を検知することを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ制御方法。
【請求項12】
前記第1センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に右上側の第1ポイントを向いており、
前記第2センサの検知方向軸は、前記投射部で映像を投射する投射方向中心軸に該当するスクリーンポイントを基準に左上側の第2ポイントを向いていることを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ制御方法。
【請求項13】
前記制御するステップは、
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記映像を投射する投射光をターンオフすることを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ制御方法。
【請求項14】
前記制御するステップは、
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、前記映像を投射する投射光の強度が減少することを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ制御方法。
【請求項15】
前記第1センサおよび第2センサを通じて物体の動きが検知されると、予め保存されたメッセージを出力するステップを更に含むことを特徴とする請求項10に記載のプロジェクタ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−242836(P2012−242836A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−113674(P2012−113674)
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】