説明

プロセス化可能なモレキュラーインプリンティングポリマー

可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer:RAFT)により標的被験物質を検出する分子インプリントポリマーの製造プロセスを提供する。本プロセスは、式:L3M{式中、Lは連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、L3は同一または異なるリガンドであってもよく、Mはランタノイド元素である}を有する複合体を提供する;前記複合体と標的被験物質とを反応させて、前記標的被験物質を含む付加物を提供する;前記付加物とモノマー及び架橋剤とを共重合させて、ポリマーを提供する;及び前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、分子インプリントポリマーを提供する、各段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の相互参照
〔0001〕本出願は、2004年4月8日出願の米国仮特許出願第60/560,668号に基づく優先権を主張し、その内容は本明細書中に参照として含まれる。
【0002】
政府関連の説明
〔0002〕本発明は、米国空軍により受けた契約番号F08650-03-C-D012のもと国家後援のもとに完成した。政府は本発明に一定の権利を有する。
【0003】
発明の背景
1. 発明の分野
〔0003〕本発明は、一般に、キレート化ランタノイドを含む分子インプリントポリマー及びそれらを製造するプロセスに関する。
【0004】
2. 発明の背景
〔0004〕多くの有機リン化合物が農薬及び神経系物質として使用されている。たとえば、パラオキソン(paraoxon)、パラチオン(parathion)及びジアジノン(diazinon)などの有機リンをベースとする農薬は、農業で多用され、その結果として起きる環境汚染も十分に立証されていることである。その毒性及び比較的高い水溶性のため、有機リンをベースとする農薬は、飲料水及び水生生物に脅威を与えている。従って、工業排水、農業流出水、及び他の環境におけるこれらの物質のレベルをモニターして、合衆国及び州の条例及び他の安全指針、並びに排水処理の効率の遵守を判断することが必要である。
【0005】
〔0005〕さらに、タブン(tabun)並びに有機-フルオロリン化合物、サリン及びソマンなどの有機リンベースの神経ガスは、多くの市民が住む都市部においてテロリストにより、または戦場で使用され得る化学兵器として特に懸念されている。これらの薬品の使用、並びに老朽化した備蓄品からの漏れに対する不安から、そのような化合物をリアルタイムで検出できる能力を提供できる、簡単に使用できる携帯機器の開発が急務となっている。
【0006】
〔0006〕化学センサは、二つの目的を満足しなければならない。すなわち、(1)分子、または分子の種類を同定できる特定の化学認識部材の開発と、(2)その分子が存在すると、材料の物理的特性に測定可能な変化を引き起こす信号変換手段とである。これらの目的は必ずしも分けられるものではないが、優れたデザインの化学センサではこの二つ両方とも満足しなければならない。
【0007】
〔0007〕殆どの変換(dransduction)アプローチは、光学、抵抗、表面弾性波(surface acoustic wave)、または静電測定(capacitive measurements)をベースとする。これらの十分に確立された方法は、主としてその操作容易性、感度及びコストのため優勢である。しかしながら、これらの検出器の化学認識部材は大きく遅れをとっている。実際、化学センサに関する多くの報告では、最適化学認識ユニットが利用可能でさえあったなら、他の多くの装置を製造できると示唆している。この不足部材は、好適且つ再利用可能な形態で材料の組み立て及び合理的なデザインを可能にする化学認識に対する一般的なアプローチである。本発明は、分子インプリントポリマー(molecularly imprinted polymer:MIP)をベースとしてこの問題を解決する。
【0008】
〔0008〕MIPは、通常、所定の分子のプラスチックキャストまたはモールドとして記載され、その認識は、錠前と鍵にそっくりの形状をベースとしている。MIPは、化学的にポリマー内に取り込まれ得るバインダー分子(binding molecule)の溶液に当該分子を添加することによって製造する。図1を参照されたい。これらのバインダーは通常、標的に対して親和性をもち、複合体を形成する。
【0009】
〔0009〕これらの複合体を一緒に保持する相互作用としては、π-π相互作用、水素結合、金属-リガンド結合、及び共有結合形成さえも挙げられるが、これらは可逆性でなければならない。このバインダーは、ポリマーに非可逆的に結合させる化学官能基も持たなければならない。ビニル基は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、及びポリ塩化ビニルなどの多くのポリマーを調製するために使用される一般的な官能基である。標的-バインダー複合体は過剰量のマトリックスモノマー(たとえばスチレン)と、あるいは架橋剤及びポロゲン(溶媒)などの他の添加剤に溶解する。
【0010】
〔0010〕典型的なセンサ製造では、マトリックスとバインダーとからなる、ポリマー/架橋剤マトリックスと標的分子とに化学的に結合する固体プラスチック物質を得る。標的物質はバインダーに可逆的に結合するので、標的を除去することは可能である。標的を除去した後に残った空洞部は、標的の様に型くずれしない。
【0011】
〔0011〕有機リン化合物用センサは、ランタノイドイオンの蛍光をベースとすることができる。たとえば、本明細書中、参照として含まれる米国特許第6,749,811 B2号を参照されたい。このランタノイドが感作性リガンドをもっていると、プロセスは促進される。リガンドが重合可能であると、MIPセンサを製造することができる。しかしながら、β-ジケトンなどの最良の感作性リガンドは、ビニル置換基を付加すると、ランタノイドを複合体形成する能力を失うことがある。従って、センサに好適なMIPを製造するための他の重合手段に対する需要がある。
【0012】
発明の概要
〔0011〕本発明の一態様に従って、標的被験物質を検出するための分子インプリントポリマーの製造のためのプロセスが提供される。本プロセスは、
(a)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体を提供する;
(b)前記複合体と標的被験物質とを反応させて、前記標的被験物質を含む付加物を提供する;
(c)前記付加物と、モノマー及び架橋剤とを、ポリマーを提供するのに効果的な重合条件下で共重合させる;及び
(d)前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、分子インプリントポリマーを提供する、
各段階を含む。
【0013】
〔0012〕本発明の第二の態様に従って、
(a)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体であって、検出すべき被験物質と結合可能であるもの;
(b)モノマー;
(c)場合により存在する架橋剤
との反応生成物を含むポリマーであって、前記ポリマーは、検出すべき被験物質に曝露すると検出可能な蛍光変化をする、前記ポリマーを提供する。
【0014】
〔0013〕本発明の第三の態様に従って、分子インプリントポリマーを提供し、前記分子インプリントポリマーは、
(a)(i)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物と(ii)標的被験物質とを含む反応生成物を提供する;
(b)段階(a)の反応生成物とモノマー及び場合により存在する架橋剤とを、ポリマーを形成するのに効果的な重合条件下で共重合させる;及び
(c)前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、標的被験物質に選択的に結合して、標的被験物質が結合したときに検出可能な蛍光変化を生じる分子インプリントポリマーを提供する、
の各段階によって得られる。
【0015】
図面の簡単な説明
〔0014〕図面を参照して種々の態様について以下に記載する。
〔0015〕図1は、分子インプリントポリマーを得るための公知のモレキュラーインプリント法を説明するフローチャート図である。
【0016】
〔0016〕図2は、実施例1〜5に記載の合成法を説明するフローチャート図である。
好ましい態様の詳細な説明
〔0017〕本発明は、感作ランタノイド蛍光用の分子インプリントポリマーの製造プロセスに関し、これによって、有機リン化合物などの標的被験物質の選択性についての複数の基準を提供し、偽陽性読み取りの可能性を実質的に排除する。希土類元素としても公知のランタノイド元素は、57〜71の原子数をもつ元素からなる。本明細書中で使用するように、「ランタノイド」なる用語は、周期表の以下の元素:ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)をさす。本発明において、ランタノイドをトランスデューサーとして選択する。というのも、三価ランタノイドイオンは、通常、ほんの数ナノメートルの狭い帯域幅と長い蛍光寿命などの優れた分光学的特性をもつからである。狭い線(narrow-line)蛍光を示す好ましいランタノイドイオンとしては、サマリウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、テルビウム、及びネオジムの+3イオンが挙げられるが、ユウロピウムが最も好ましい。
【0017】
〔0018〕本明細書中で使用する「分子インプリント分子」、「分子インプリントポリマー」及び「MIP」なる用語は、鋳型または鋳型分子の結合部位間隔(spacing)を補完する予め編成しておいた(preorganized)相互作用的部分(interactive moiety)をもつ分子の鋳型様(mold-like)構造をさす。この相互作用部分は、たとえば親和性リガンドの化学基であってもよい。相互作用部分の幾何学的構成(geometrical organization)は、インプリントポリマー上の鋳型物質に選択的な結合特徴を与える。「選択的結合相互作用」なる用語は、他の非-鋳型分子と比較して、その鋳型分子(たとえば有機リン化合物)ようにインプリントポリマーによって示された優先的且つ可逆的結合をさすものとする。選択的結合としては、その鋳型分子に対するインプリントポリマーの親和性と特異性の両方が挙げられる。
【0018】
〔0019〕分子インプリントポリマーの由来は、鋳型として外来侵入物(foreign intruder)を使用することにより身体が新しいタンパク質補体(即ち、抗体)を組み立てる、というライナス・ポーリングの理論に由来する。後になってこれは抗体がin-vivoで選択される方法ではないことが確定したが、この鋳型理論によって、重要な見解及び研究が刺激された。モレキュラーインプリンティングは、ポリマー有機材料などの物質中に特異的な認識部位を作り出す。公知のモレキュラーインプリント技術では、機能性モノマーまたはモノマーの混合物の存在下で架橋性物質を含む。鋳型分子は、鋳型分子に対する認識部位が基質材料に提供できるように、機能性モノマーの相補部分と、共有結合的に、またはイオン性、疎水性若しくは水素結合などの他の相互作用によって相互作用する。次いで鋳型分子を基質から除去して、「空洞」または認識部位を残す。ポーリングは、抗体の相補的形状を配置するために標的抗原を使用することによって、形状特異性が得られたと結論つけた。かくして、非特異的分子を特異的標的の輪郭に形作ることができ、標的を取り除くと、その形状が保持されて、抗原と再結合する性質を抗体に与える。このプロセスは、「分子インプリント」または「鋳型形成」として公知である。
【0019】
〔0020〕標的または鋳型分子は、標的上の特定の部位と抗体上の相補的部位との間におきる相互作用によって被包性抗体の位置合わせを指向する。相補的な会合(complementary association)を可能にするこの部位は、特定の種類の静電誘引を示す特定の原子配列である。これらの局在化原子配置は、「官能基(functional group)」とも呼ばれることがある。分子上の官能基は、その分子の全体の化学特性を限定するのに役立つ。通常、MIPは鋳型分子の逆トポロジー(reverse topology)をできるだけ厳密に示すに違いない。たとえば鋳型分子が特定の位置にカチオン基を持つ場合、MIPはその位置にアニオン基を持たねばならない。
【0020】
〔0021〕特定のカチオンに対する選択的結合性をもつポリマーの合成は、標的カチオンの電荷、配位数、配位構造、及びサイズに合うように配置された複合体形成基または「リガンド」に裏打ちされた空洞を有するポリマーを提供することによって達成される。アニオン複合体形成ポリマーは同様の方法で製造するが、通常、当該アニオンに対して親和性の高い閉じこめられた金属イオン(trapped metal ion)を使用する。これらの空洞を含むポリマーは、その周りにモノマー複合体形成リガンドが自己組織化され後で重合する鋳型として、特定のイオンを使用することによって製造する。複合体形成リガンドは、特定のイオンと安定な複合体及び他のイオンとやや不安定な複合体を形成することが公知の官能基を含むものである。
【0021】
〔0022〕ランタノイドイオンは好適なリガンドでキレート化すると、非常に強い蛍光を発生する。本発明のキレート化ランタノイド複合体は、MIP内に組み込まれると、検出限界の低い、感度の良い分析の手段を提供する。たとえば、ランタノイドイオンは、β-ジケトン、ポリアミノポリカルボン酸(EDTAなど)、(ポリ)ピリジン及びカリックスアレーンなどの種々の有機分子と複合体を形成することができる。さらに好適な光物理的特性をもつ有機発色団を含むリガンドは、非常に蛍光の強いランタノイド複合体を提供する。たとえば、Jenkins, Aら、「Ultratrace Determination of Selected Lanthanides by Luminescence Enhancement」、Anal. Chem., 68(17)巻:2974〜2980頁(1996年)(その開示全体が本明細書中、参照として含まれる)を参照されたい。複合体形成リガンドを注意深く選択すると、金属複合体は、ランタノイド金属塩の化学量論量と、(単数または複数種類の)複合体形成リガンドとを水溶液中で混合し、殆ど乾涸するまで蒸発させることによって合成することができる。蒸発乾涸させた、化学量論比のランタノイド金属とリガンドの水またはアルコール/水混合物は、所望の複合体化合物の近定量的な量を得るのに好ましい。一態様において、標的アニオンを含む複合体を製造するためには、標的アニオン対複合体の一対一の化学量論比の混合リガンド複合体を使用することができる。これは、一つの標的被験物質が非常に弱く結合した置換基を置き換えることによって結合できるように、きっちりと結合したリガンドの正しい配位数を持つランタノイド金属イオン複合体を合成することによって達成することができる。
【0022】
〔0023〕本発明は、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer:RAFT)と称される重合プロセスから得られるMIPに関する。RAFTは、制御されたフリーラジカル重合であり、分子量分布の狭い高分子化合物を確実に形成する。本プロセスは、ジチオエステル剤などの連鎖移動剤を含む。本プロセスによって、広範な種類のモノマーを使用することができ、非常に制御されたトポロジーとモルフォロジーが可能になる。本プロセスはβ-ジケトン芳香環への結合(conjugation)を含まないので、リガンドの複合体形成能を干渉しない。従って、このRAFTプロセスは、有機リン化合物などの標的分子の検出用のランタノイド含有RAFT MIPを好都合に製造する。検出限界は、蛍光分光法により10億分の1の範囲であり、インプリント種として使用されていないリン化合物の干渉とは無関係である。速い反応速度論、高い溶解性及びプロセス加工性を提供するために本明細書で記載されたRAFTスターポリマーが特に望ましい。
【0023】
〔0024〕通常、RAFT重合は、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第6,747,111号、同第6,737,488号、同第6,642,318号及び同第6,458,968号、並びにPCT国際特許出願国際公開第WO98/01478号に記載されている。
【0024】
〔0025〕本発明のMIPを製造するためのRAFTスター重合プロセスは、以下の段階:
(a)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体を提供する;
(b)段階(a)の複合体と標的被験物質とを反応させて、前記標的被験物質を含む付加物を提供する;
(c)段階(b)の付加物とモノマー及び場合により存在する架橋剤とをポリマーを提供するのに効果的な重合条件下で共重合させる;及び
(d)前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、MIPを提供する、
の各段階を含む。これらの段階を、以下詳細に記載する。
【0025】
ランタノイド複合体の製造
〔0026〕本明細書で使用する好ましいランタノイドは、三価ユウロピウム(Eu+3)であり、本発明のMIPはユウロピウムを使用して例示するが、上記の他のランタノイドも使用することができる。
【0026】
〔0027〕リガンドLは、通常、構造:R1-C(O)-CR22-C(O)-R3{式中、R1は連鎖移動部分を含む1〜約20個の炭素を有する炭化水素基であり;R2は同一または異なっていてもよく、水素または1〜約12個の炭素原子を有する炭化水素基であり;R3は一つ以上のハロゲン原子を場合により含む1〜約12個の炭素原子の直鎖または分岐鎖アルキル基である}を有するβ-ジケトンである。
【0027】
〔0028〕一態様において、R1の炭化水素基は、置換若しくは非置換アルキル基;シクロアルキル基;置換若しくは非置換アリール基、たとえばフェニル基、ナフチル基など;置換若しくは非置換アルカリール基、たとえば2-メチルフェニル基(o-トリル基)、3-メチルフェニル基(m-トリル基)、4-メチルフェニル基(p-トリル基)、2,3-ジメチルフェニル基(2,3-キシリル基)、3,4-ジメチルフェニル基(3,4-キシリル基)、2,4,6-トリメチルフェニル基(メシチル基)など;置換若しくは非置換アラルキル基、たとえばフェニルメチル基(ベンジル基)、フェニルエチル基(フェネチル基)、トリフェニルメチル基(トリチル基)など;置換若しくは非置換単環式芳香族基、たとえばベンゼン、メチルベンゼン(トルエン)、1,2-ジメチルベンゼン(o-キシレン)、1,3-ジメチルベンゼン(m-キシレン)、1,4-ジメチルベンゼン(p-キシレン)、1,3,5-トリメチルベンゼン(メシチレン)、1,2,3-トリメチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、エチルベンゼン、n-プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン(クメン)、1-イソプロピル-4-メチルベンゼン(p-シメン)、n-ブチルベンゼン、2-ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、n-ペンチルベンゼン、シクロペンチルベンゼン、ネオペンチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、1-シクロヘキシル-4-メチルベンゼン、シクロオクチルベンゼンなど;または置換若しくは非置換多環式芳香族炭化水素、たとえばビフェニル、ビフェニレン、ターフェニル、ナフタレン、アズレン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、1-メチルナフタレン、2-メチルナフタレン、1-エチルナフタレン、2-エチルナフタレン、2,21-ジメチルビフェニル、ジフェニルエタン、1,2-ジフェニルエタン、1,8-ジフェニルオクタンなどである。
【0028】
〔0029〕有用な連鎖移動部分としては、これらに限定されないが、ジチオカルボン酸エステル基(-S-C(S)R)、式中、Rは1〜約20個の炭素原子をもつ炭化水素基であり、たとえば直鎖若しくは分岐脂肪族基、脂環式基及び芳香族基並びに、一つ以上の直鎖若しくは分岐脂肪族基、脂環式基及び/または芳香族基で置換された脂環式基及び芳香族基;トリチオカルバメート;ヨウ化ベンジル;ヒドロキシル基(-OH)、ケトン基、アルコキシ基(-OR)、カルボキシル基(-COOH)、エステル基(-COOR)、アルデヒド基(-CHO)、アシル基(-C(O)R)、アミド基(-C(O)NH2)、置換アミド基(-C(O)NHR)、-C(O)NR2)、アミノ基(-NH2)、置換アミノ基(-NHR、-NR2)、ニトロ基(-NO2)、ニトロソ基(-NO)、非置換及び置換シアノ基(-CN)、シアネート基(-OCN)、イソシアネート基(-NCO)、チオシアネート基(-SCN)、イソチオシアネート基(-NCS)、チオール基(--SH)などが挙げられる。
【0029】
〔0030〕本発明のもう一つの態様では、一つのR2は水素であり、もう一方のR2は1〜6個の炭素原子のアルキルである。もう一つの態様では、R3は式:(-(R4tCX3){式中、R4は1〜約12個の炭素原子の炭化水素基であり、tは0または1であり、Xはハライド、たとえばCl、F、Br、Iであり、Fが好ましい}のハロゲン化アルキル基である。もう一つの態様では、R3はR1と同一である。
【0030】
〔0031〕本発明の好ましい態様では、リガンドLは、構造:R1-C(O)-CH2-C(O)-CF3{式中、R1は1〜約20個の炭素原子をもつ炭化水素基であり、連鎖移動部分を含む}を有するフッ素化β-ジケトンである。この連鎖移動部分としては好ましくは、ジチオカルボン酸エステル(たとえばRC(S)-S-)官能基{式中、Rは上記意味をもつ})、トリチオカーボネート、及び/またはヨウ化ベンジルが挙げられる。好ましくは、R1は、ベンゼン及び/またはナフタレン基などの芳香族基である。
【0031】
〔0032〕通常、複合体は、リガンド約3モル(同一リガンドまたは混合リガンド)とEuCl3などのハロゲン化ランタノイド約1モルとを反応させることにより形成することができる。この反応は、通常、水酸化アルキル(たとえばNaOH)の存在下、水溶液中で実施する。リガンドは好ましくは、最初にテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒に溶解し、反応は、アルコール(たとえばメタノール)を添加することにより停止する。沈殿した複合体は、濾過により抽出し、さらに精製する。
【0032】
ランタノイド複合体と被験物質との反応
〔0033〕ランタノイド複合体と標的被験物質(たとえば有機リン化合物)との反応は、最初に標的被験物質を好適な溶媒に溶解し、次いで十分な時間(たとえば約1〜約10時間)、周囲温度から約100℃の温度で、被験物質と複合体とを反応させることにより実施する。所望により、反応は不活性雰囲気(たとえば窒素、アルゴンなどの中)のもとで実施することができる。次いで得られた付加物は、公知方法により分離することができる。好ましい標的有機リン被験物質は、式:(R5)(R6)(R7)P=O{式中、R5、R6及びR7は同一または異なっていてもよく、それぞれ無機または有機基から選択されるが、但し少なくとも一つの基は有機である}を持つ化合物である。代表的な基としては、これらに限定されないが、-H、-OH、ハロゲン(たとえばF、Cl、Br、I)、ニトリル(-CN)、ニトロ(NO2)並びに、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシなどのヘテロ原子を任意に含む置換または非置換の脂肪族基または芳香族基などの有機基から選択されるものがある。有機リン化合物は、本明細書中、リン酸水素ジメチル[(CH3O)2P(O)H]または、式:((CH33-C-(CH3)CH-O-)(CH3-)(-HO)P=Oを有するメチルホスホン酸ピナコリル(PMP)の使用が挙げられる。
【0033】
重合
〔0034〕MIPは、L3M-標的被験物質付加物を使用するモノマーのRAFT重合により製造する。
【0034】
〔0035〕本発明の原理に従って、MIPを合成するのに種々のモノマーを使用することができる。本発明のMIPを製造するのに使用することができるモノマーの好適な非限定例としては、メチルメタクリレート、他のアルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、アリルまたはアリールアクリレート及びメタクリレート、シアノアクリレート、スチレン、-メチルスチレン、ビニルエステル、たとえば酢酸ビニル、塩化ビニル、メチルビニルケトン、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2-アセトアミドアクリル酸;2-(アセトキシアセトキシ)エチルメタクリレート1-アセトキシ-1,3-ブタジエン;2-アセトキシ-3-ブテンニトリル;4-アセトキシスチレン;アクロレイン;アクロレインジエチルアセタール;アクロレインジメチルアセタール;アクリルアミド;2-アクリルアミドグリコール酸;2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸;アクリル酸;アクリル酸無水物;アクリロニトリル;塩化アクリロイル;(R)--アクリルオキシ-,'-ジメチル-g-ブチロラクトン;N-アクリルオキシスクシンイミド-アクリルオキシトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;塩化N-アクリロイル;N-アクリロイルピロリジノン;N-アクリロイル-トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;2-アミノエチルメタクリレート;N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド;(o、m、またはp)-アミノ-スチレン;t-アミルメタクリレート;2-(1-アジリジニル)エチルメタクリレート;4-ベンジルオキシ-3-メトキシスチレン;2-ブロモアクリル酸;4-ブロモ-1-ブテン;3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロパン;6-ブロモ-1-ヘキセン;3-ブロモ-2-メタクリロニトリル;2-(ブロモメチル)アクリル酸;8-ブロモ-1-オクテン;5-ブロモ-1-ペンテン;cis-1-ブロモ-1-プロペン;-ブロモスチレン;p-ブロモスチレン;ブロモトリフルオロエチレン;(±)-3-ブテン-2-オール;1,3-ブタジエン;1,3-ブタジエン-1,4-ジカルボン酸3-ブテナールジエチルアセタール;1-ブテン;3-ブテン-2-オール;3-ブテニルクロロホルメート;2-ブチルアクロレイン;-t-ブチルアクリルアミド;ブチルアクリレート;ブチルメタクリレート;(o、m、p)-ブロモスチレン;t-ブチルアクリレート;(R)-カルボン(carvone);(S)-カルボン;(-)-カルビルアセテート;cis 3-クロロアクリル酸;2-クロロアクリロニトリル;2-クロロエチルビニルエーテル;2-クロロメチル-3-トリメチルシリル-1-プロペン;3-クロロ-1-ブテン;3-クロロ-2-クロロメチル-1-プロペン;3-クロロ-2-メチルプロペン;2,2-ビス(4-クロロフェニル)-1,1-ジクロロエチレン;3-クロロ-1-フェニル-1-プロペン;m-クロロスチレン;o-クロロスチレン;p-クロロスチレン;1-シアノビニルアセテート;1-シクロプロピル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;2,3-ジクロロ-1-プロペン;2,6-ジクロロスチレン;1,3-ジクロロプロペン;2,4-ジエチル-2,6-ヘプタジエナール(heptadienal);1,9-デカジエン;1-デセン;1,2-ジブロモエチレン;1,1-ジクロロ-2,2-ジフルオロエチレン;1,1-ジクロロプロペン;2,6-ジフルオロスチレン;ジヒドロカルベオール(dihydrocarveol);(±)-ジヒドロカルボン(dihydrocarvone);(-)-ジヒドロカルビルアセテート(dihydrocarvyl acetate);3,3-ジメチルアクリルアルデヒド;N,N'-ジメチルアクリルアミド;3,3-ジメチルアクリル酸;3,3-ジメチルアクリロイルクロリド;2,3-ジメチル-1-ブテン;3,3-ジメチル-1-ブテン;2-ジメチルアミノエチルメタクリレート;1-(3-ブテニル)-4-ビニルベンゼン;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエン-1-オール;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエナール;2,5-ジメチル-1,5-ヘキサジエン;2,4-ジメチル-1,3-ペンタジエン;2,2-ジメチル-4-ペンテナール;2,4-ジメチルスチレン;2,5-ジメチルスチレン;3,4-ジメチルスチレン;1-ドデセン;3,4-エポキシ-1-ブテン;2-エチルアクロレイン;エチルアクリレート;2-エチル-1-ブテン;(±)-2-エチルヘキシルアクリレート;(±)-2-エチルヘキシルメタクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリアクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリメタクリレート;エチルメタクリレート;エチルビニルエーテル;エチルビニルケトン;エチルビニルスルホン;(1-エチルビニル)トリブチルスズ;m-フルオロスチレン;o-フルオロスチレン;p-フルオロスチレン;グリコールメタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート);GA GMA;1,6-ヘプタジエン;1,6-ヘプタジエン酸;1,6-ヘプタジエン-4-オール;1-ヘプテン;1-ヘキセン-3-オール;1-ヘキセン;ヘキサフルオロプロペン;1,6-ヘキサンジオールジアクリレート;1-ヘキサデセン;1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール;1,4-ヘキサジエン;1,5-ヘキサジエン-3-オール;1,3,5-ヘキサトリエン;5-ヘキセン-1,2-ジオール;5-ヘキセン-1-オール;ヒドロキシプロピルアクリレート;3-ヒドロキシ-3,7,11-トリメチル-1,6,10-ドデカトリエン;イソアミルメタクリレート;イソブチルメタクリレート;イソプレン;2-イソプロペニルアニリン;イソプロペニルクロロホルメート;4,4'-イソプロピリデンジメタクリレート;3-イソプロピル-a-a-ジメチルベンゼンイソシアネート;イソプレゴール;イタコン酸;塩化イタコナリル(itaconalyl chloride);(±)-リナロール;酢酸リナリル;p-メンタ-1,8-ジエン;p-メンタ-6,8-ジエン-2-オール;メチレンアミノアセトニトリル;メタクロレイン;[3-(メタクリロイルアミノ)-プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド;メタクリルアミド;メタクリル酸;メタクリル酸無水物;メタクリロニトリル;塩化メタクリロイル;2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート;(3-メタクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン;2-(メタクリルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート;2-メトキシプロペン(イソプロペニルメチルエーテル);メチル-2-(ブロモメチル)アクリレート;5-メチル-5-ヘキセン-2-オン;メチルメタクリレート;N,N'-メチレンビスアクリルアミド;2-メチレングルタロ亜硝酸;2-メチレン-1,3-プロパンジオール;3-メチル-1,2-ブタジエン;2-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン-1-オール;2-メチル-1-ブテン-3-イン;2-メチル-1,5-ヘプタジエン;2-メチル-1-ヘプテン;2-メチル-1-ヘキセン;3-メチル-1,3-ペンタジエン;2-メチル-1,4-ペンタジエン;(±)-3-メチル-1-ペンテン;(±)-4-メチル-1-ペンテン;(±)-3-メチル-1-ペンテン-3-オール;2-メチル-1-ペンテン;-メチルスチレン;t--メチルスチレン;t--メチルスチレン;3-メチルスチレン;メチルビニルエーテル;メチルビニルケトン;メチル-2-ビニルオキシラン;4-メチルスチレン;メチルビニルスルホン;4-メチル-5-ビニルチアゾール;ミルセン(myrcene);t--ニトロスチレン;3-ニトロスチレン;1-ノナデセン;1,8-ノナジエン;1-オクタデセン;1,7-オクタジエン;7-オクテン-1,2-ジオール;1-オクテン;1-オクテン-3-オール;1-ペンタデセン;1-ペンテン;1-ペンテン-3-オール;t-2,4-ペンテン酸;1,3-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン-3-オール;4-ペンテン-1-オール;4-ペンテン-2-オール;4-フェニル-1-ブテン;フェニルビニルスルフィド;フェニルビニルスルホネート;2-プロペン-1-スルホン酸ナトリウム塩;フェニルビニルスルホキシド;1-フェニル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;プロペン;サフロール;スチレン(ビニルベンゼン);4-スチレンスルホン酸ナトリウム塩;スチレンスルホニルクロリド;3-スルホプロピルアクリレートカリウム塩;3-スルホプロピルメタクリレートナトリウム塩;テトラクロロエチレン;テトラシアノエチレン;trans 3-クロロアクリル酸;2-トリフルオロメチルプロペン;2-(トリフルオロメチル)プロペン酸;2,4,4'-トリメチル-1-ペンテン;3,5-ビス(トリフルオロメチル)スチレン;2,3-ビス(トリメチルシロキシ)-1,3-ブタジエン;1-ウンデセン;酢酸ビニル;ビニル酢酸;4-ビニルアニソール;9-ビニルアントラセン;ベヘン酸ビニル;安息香酸ビニル;ビニルベンジルアセテート;ビニルベンジルアルコール;3-ビニルベンジルクロリド;3-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;4-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;N-(p-ビニルベンジル)-N,N'-ジメチルアミン;4-ビニルビフェニル(4-フェニルスチレン);臭化ビニル;2-ビニルブタン;ビニルブチルエーテル;9-ビニルカルバゾール;ビニルカルビノール;ビニルセチルエーテル;ビニルクロロアセテート;ビニルクロロホルメート;クロトン酸(crotanoate)ビニル;ビニルシクロヘキサン;4-ビニル-1-シクロヘキセン;4-ビニルシクロヘキセンジオキシド;ビニルシクロペンテン;ビニルジメチルクロロシラン;ビニルジメチルエトキシシラン;ビニルジフェニルホスフィン;ビニル2-エチルヘキサノエート;ビニル2-エチルヘキシルエーテル;ビニルエーテルケトン;ビニルエチレン;ビニルエチレン鉄トリカルボニル;ビニルフェロセン;蟻酸ビニル;ビニルヘキサデシルエーテル;フッ化ビニリデン;1-ビニルイミダゾール;ヨウ化ビニル;ラウリン酸ビニル;ビニルマグネシウムブロミド;ビニルメシチレン;ビニル2-メトキシエチルエーテル;ビニルメチルジクロロシラン;ビニルメチルエーテル;ビニルメチルケトン;2-ビニルナフタレン;5-ビニル-2-ノルボルネン;ペラルゴン酸ビニル;ビニルフェニルアセテート;ホスホン酸ビニル;ビス(2-クロロエチル)エステル;プロピオン酸ビニル;4-ビニルピリジン;2-ビニルピリジン;1-ビニル-2-ピロリジノン;2-ビニルキノリン;1-ビニルシラトラン(silatrane);ビニルスルホン;ビニルスルホン酸ナトリウム塩;o-ビニルトルエン;p-ビニルトルエン;ビニルトリアセトキシシラン;ビニルトリブチルスズ;ビニルトリクロリド;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリクロロシラン(トリクロロビニルシラン);ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリエチルシラン;ビニルトリフルオロアセテート;ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリメチルノニルエーテル;ビニルトリメチルシラン;ビニルトリフェニルホスホニウムブロミド(トリフェニルビニルホスホニウムブロミド);ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン;ビニル2-バレレートなどが挙げられる。
【0035】
〔0036〕アクリレート末端化、または不飽和ウレタン、カーボネート及びエポキシもMIPで使用することができる。不飽和カーボネートの例は、アリルジグリコールカーボネートがある。不飽和エポキシとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル及び1,2-エポキシ-3-アリルプロパンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
〔0037〕MIPに剛性及び構造強度を与える架橋剤は、当業者で公知であり、二、三及び四官能性アクリレートまたはメタクリレート、ジビニルベンゼン(DVB)、アルキレングリコール及びポリアルキレングリコールジアクリレート及びメタクリレート、たとえばエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)及びエチレングリコールジアクリレート、ビニルまたはアリルアクリレートまたはメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルジグリコールジカーボネート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート、ビニルエステル、たとえばジビニルオキサレート、ジビニルマロネート、ジアリルスクシネート、トリアリルイソシアヌレート、ビス-フェノールAまたはエトキシル化ビス-フェノールAのジメタクリレートまたはジアクリレート、メチレンまたはポリメチレンビスアクリルアミドまたはビスメタクリルアミド、たとえばヘキサメチレンビスアクリルアミドまたはヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジ(アルケン)三級アミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルフタレート、トリアリルメラミン、2-イソシアナートエチルメタクリレート、2-イソシアナートエチルアクリレート、3-イソシアナートプロピルアクリレート、1-メチル:L-2-イソシアナートエチルメタクリレート、1,1-ジメチル-2-イソシアナートエチルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-ポルフィン;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-プロピオン酸;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-プロピオン酸二ナトリウム塩;3,9-ジビニル-2,4,8,10-テトラオラスピロ[5,5]ウンデカン;ジビニルスズジクロリドなどが挙げられる。
【0037】
〔0038〕重合は、ニートまたはポロゲン中、あるいは溶媒中で実施することができ、この溶媒は本明細書中に記載した目的に合ったいずれかの溶媒であってもよい。好適な溶媒としては、トルエン、キシレン、メトキシエタノールなど及び混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
〔0039〕キレート化ランタノイド-被験物質複合体を解離させることなくMIPを製造するために本発明のモノマーを重合するのに効果的ないずれかの好適な条件を使用することができる。本発明のモノマーは、フリーラジカル重合などによって重合することができる。
【0039】
〔0040〕当業者に公知の全てのUVまたは熱フリーラジカル開始剤を好ましいフリーラジカル重合で使用することができる。UV開始剤及び熱開始剤の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウリル、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酢酸t-ブチル、過酸化クミル、過酸化t-ブチル;t-ブチルヒドロペルオキシド、ビス(イソプロピル)ペルオキシ-ジカーボネート、ベンゾインメチルエーテル、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、三級ブチルパーオクトエート、フタル酸過酸化物(phthalic peroxide)、ジエトキシアセトフェノン、及び三級ブチルペルオキシピバレート、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメチトオキシ-2-フェニルアセトフェノン、及びフェノチアジン、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、2,2'-アゾビス-(2-アミジノプロパン);2,2’-アゾビスブチロニトリル;4,4'-アゾビス-(4-シアノ吉草酸);1,1'-アゾビス-(シクロヘキサンカルボニトリル)-;2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル);及びその混合物が挙げられる。
【0040】
〔0041〕モノマー及び架橋剤の選択は、ポリマーに望まれる化学的特性(親水性、化学安定性、架橋度、他の表面へのグラフト能力、他の分子との相互作用など)及び物理的特性(多孔度、モルフォロジー、機械的安定性など)によって決定されよう。キレート化ランタノイド-被験物質複合体、モノマー及び架橋剤の量は、所望の構造強度、多孔性及び親水性を示す架橋ポリマーを提供するように選択しなければならない。その量は、キレート化ランタノイド-被験物質複合体の特異的な性質/反応性、選択したモノマー及び架橋剤並びにそのポリマーを最終的に使用する具体的な用途及び環境に依存して、広範囲で変更し得る。それぞれの反応体の相対量は、ポリマー支持構造中のキレート化ランタノイド-被験物質複合体の所望の濃度を達成するように変動することができる。通常、キレート化ランタノイド-被験物質複合体の量は、モノマーの約0.01 mmol〜約100 mmolパーセントのオーダーである。重合の溶媒、温度及び手段は、多孔性、安定性及び親水性などの最適の物理的特性または化学的特性のポリマー材料を得るために変更することができる。溶媒は、反応混合物の種々の成分全てを溶解する能力に基づいて選択することもできる。
【0041】
〔0042〕重合は、通常、フリーラジカル法によりバルク溶液中で実施する。バルク重合に関しては、通常、キレート化ランタノイド-被験物質複合体の量は、モノマーの約0.01 mmol〜約100 mmolパーセントのオーダー、モノマー約90〜約99 molパーセント、架橋剤約1.0〜約10 molパーセント、及びフリーラジカル開始剤約1 molパーセントを水性/有機二相溶媒に溶解する。この反応混合物を不活性雰囲気下におき、約50℃〜約100℃の温度に約24〜約72時間加熱する。当業者には容易に理解されるように、スチレン重合は熱的に開始することができる。上記のモノマーの二種以上を使用してブロックコポリマーを製造すると特に都合がよい(図2を参照されたい)。
【0042】
〔0043〕重合が完了したら、架橋したポリマーを洗浄し、低温で均一な微粉末に粉砕し、及び/または非極性溶媒でかなり希釈して全ての未反応ランタノイド-被験物質複合体を除去することができる。液体窒素中での粉砕及び/または凍結段階を使用して表面積を最大化することができ、種々の試薬及びサンプルに利用することができる。凍結することによってポリマーが、粉砕するのに十分に脆弱になり、摩擦熱によるポリマーが変形することを防ぐことができる。
【0043】
〔0044〕標的分子を除去すると、相補的分子空洞を持つ多孔質ポリマーが残り、これは標的分子に特異的な結合親和性をもつランタノイド複合体を含む。図2を参照されたい。たとえば有機リン化合物を含む標的分子は、インプリントされた空洞に悪影響を与えないような方法でポリマー内の金属イオン複合体結合部位から解離することができる。標的分子が機能性モノマーに共有結合している態様では、いずれかの好適な方法を使用して共有結合を開裂することができるが、形成した共有結合は、MIPの選択的結合特性に悪影響を与えることなく、MIPが形成した後にインプリント分子を放出するのに好適な条件下で開裂させるのが好ましい。このようにするために、アセトン、イソプロパノール、メタノールまたは他の好適な有機溶媒を使用して得られたポリマーを膨潤させて、配位した金属イオンにより強く接近させる。なぜならインプリントされた樹脂は比較的機能化度が低く、主に非-イオン性マトリックスだからである。開裂してインプリント分子を放出する共有結合は、場合により、インプリント分子のデザイン及びインプリントに対して追加の極性またはイオン化部位を提供することができる。標的被験物質が非共有結合によってランタノイドに会合している好ましい態様では、非共有結合で結合した被験物質は重合の後に簡単に浸出または洗い流される。たとえば有機リン化合物インプリント樹脂に関しては、未反応モノマーの除去に続いて、1 Nの酸性溶液をアセトン洗浄液に混合して、それぞれの連続する洗浄で水溶液の酸性相を高めて、空洞からインプリント分子を除去することができる。特定の好ましい態様では、約4.5以下のpHの酸性溶媒を使用する。他の好ましい態様では、樹脂の質量的作用(mass action)を使用して、好適なpHで容易に交換可能なアニオンを含む溶液中にポリマーを浸漬することによって、標的アニオンを前記容易に交換可能なアニオンに置き換える。
【0044】
〔0045〕本発明のポリマーは、粉末からビーズからフィルム、プレート、棒、膜若しくはコーティングまたは他の材料などのマクロ構造体まで広範な形態で製造することができる。
【0045】
〔0046〕当業者には理解できるように、上記及び以下の実施例で記載の好ましい合成スキーム及び態様は、本明細書中に記載及び請求されたポリマーを合成する全ての手段の包括的なリストを含むものではない。明記された材料及び条件は本発明の実施に重要であるが、記載していない材料及び条件は、これらが本発明の利点の実現を妨げない限り除外されないことは理解されよう。他の好適な方法及び出発物質も当業者には明かであろう。さらに、この明細書全体のなかで記載された種々の合成段階は、本発明を得るために別の手順または順番で実施することができる。
【0046】
〔0047〕以下の実施例において、加工可能な分子インプリントポリマー(Processable Molecularly Imprinted Polymer:MIP)は、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer:RAFT)重合、続いて閉環転換(Ring Closing Metathesis:RCM)によって加工可能なMIPを製造した。ポリマーのコアは、ジチオベンゾエート置換トリ(β-ジケトネート)ユウロピウム(III)複合体からなっていた。このβ-ジケトネートは、(ジチオ安息香酸1-[4-(4,4,4-トリフルオロ-ブタン-1,3-ジオン)-ナフタレン-1-イル]-エチルエステル(HDBNTFA)のアニオンであった。HDBNTFAは、四塩化炭素中、ジチオ安息香酸と4,4,4-トリフルオロ-1-(4-ビニル-ナフタレン-1-イル)-ブタン-1,3-ジオンの縮合によって製造した。このトリスDBNTFAユウロピウム複合体は、三つのアームをもつRAFT媒介ポリマーの重合基質として機能した。このアームはABブロックコポリマーであり、ブロックAは1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼンであり、ブロックBはスチレンであった。このブロックAのブト-3-エニルは、RCMと第二世代のGrubb触媒とを反応させて、分子間に架橋したコアを提供した。分子内架橋MIPは一般の有機溶媒に可溶性であり、約50,000原子質量単位(amu)の分子量と、約1.3の分子量分布(MWD)であった。
【0047】
〔0048〕全ての反応及び操作は、標準的なSchlenkライン法を使用してアルゴン雰囲気下で実施した。必要により乾燥溶媒は、Na/ベンゾフェノン(芳香族及びエーテル)または、CaH2(ハロゲン化及び非ハロゲン化炭化水素)から蒸留した。
【0048】
〔0049〕NMRは、Bruker AC-200 MHz分光計またはAnasazi 90 MHz分光計で実施した。FT-IRはBomems MB-122で実施した。GC/MSは、Shimadzu QP 5050Aで実施した。分子量データは、Polymer LaboratoriesのPLゲル5μm MiniMix C、250×4.6 mmカラムを備えたVarian Prostar Model 430 HPLCで検出した。HPLCは、ポリスチレン cal kit S-M-10でキャリブレーションし、Galaxy SoftwareのGPC Moduleは関連する計算を実施した。
【0049】
〔0050〕全ての薬品は、他に記載しない限りSigma-AldrichまたはStremより入手し、さらに精製することなく使用した。ビニルナフトイルトリフルオロアセトン(VNTFA)及び1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼンは、先に公開された方法により合成した。ジチオ安息香酸は、Rizzardoらにより見出された手段により合成した。
【0050】
〔0051〕実施例1〜5に説明した合成手順のフローチャートを図2に示す。
実施例1
〔0052〕本実施例は、リガンド、(ジチオ安息香酸1-[4-(4,4,4-トリフルオロ-ブタン-1,3-ジオン)-ナフタレン-1-イル]-エチルエステル(HDBNTFA)の合成について説明する。ビニルナフトイルトリフルオロアセトン(2.92 g、10 mmol)、ジチオ安息香酸(1.54 g、10 mmol)及び四塩化炭素(6 mL)を一緒に、アルゴン雰囲気下、還流コンデンサを備えた15 mL丸底フラスコにいれた。この反応物を70℃に16時間加熱して、ジチオ安息香酸の第二のアリコート(0.77 g、5 mmol)、この反応をさらに4時間継続した。溶媒を減圧により除去し、最終生成物を溶離液としてヘキサン/クロロホルム(60/40)を使用してシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより単離すると、粘稠な赤い油状物が得られた(2.2 g、収率50%)。
【0051】
実施例2
〔0053〕本実施例は、ユウロピウム複合体、(DBNTFA)3Eu・xH2Oの合成について説明する。実施例1で合成したHDBNTFA(1.0 g、2.24 mmol)を15 mL丸底フラスコ中のTHF(5 mL)に溶解し、1.0 Mの水酸化ナトリウム(2.46 mL)を滴下添加した。水(2 mL)中の塩化ユウロピウム六水和物(0.274 g、0.75 mmol)の溶液を添加し、フラスコに還流コンデンサを取り付けた。この反応物を3時間還流加熱させてから、過剰量のメタノールを反応物に添加した。沈殿を濾過により除去し、乾燥し、エーテルに溶解し、再び濾過し、ヘキサン中で沈殿させた。沈殿を濾過により単離すると、赤色固体が得られた(750 mg、収率66%)。
【0052】
実施例3
〔0054〕本実施例は、MIP、即ち(DBNTFA)3Eu・2(CH3O)2P(O)H-トリス(ポリ-1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼン)を提供するための、標的被験物質(リン酸水素ジメチル)とモノマーとのユウロピウム複合体の反応について説明する。(DBNTFA)3Eu・xH2O(40 mg、26μmol)、1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼン(880 mg、5.62 mmol)、リン酸水素ジメチル(6 mg、52μmol)、及び2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(1.5 mg、6μmol)を反応フラスコに入れ、このフラスコを3回の凍結/ポンプ/融解サイクルにかけた。このフラスコをアルゴン雰囲気下に放置し、50℃にて7時間加熱し、過剰量の1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼンを減圧により除去した。
【0053】
実施例4
〔0055〕本実施例は、ブロックコポリマー(DBNTFA)3Eu・2(CH3O)2P(O)H-トリス(ポリ-1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼン-ブロック-ポリスチレン)の製造について説明する。スチレン(1.56 g、15 mmol)を先の反応からの反応フラスコに添加した。このフラスコを3回の凍結/ポンプ/融解サイクルにかけ、100℃で72時間加熱してから、スチレンを減圧により除去した。
【0054】
実施例5
〔0056〕この実施例は、(DBNTFA)3Eu・2(CH3O)2P(O)H-トリス(ポリ-1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼン-ブロック-ポリスチレン)-架橋の製造について説明する。(DBNTFA)3Eu・2(CH3O)2P(O)H-トリス(ポリ-1-ブト-3-エニル-4-ビニルベンゼン-ブロックポリスチレン)(500 mg)とルテニウム触媒(50 mg、59μmol)を250 mLのSchlenkフラスコに入れた。このフラスコを脱気し、3回、アルゴンで再充填した。塩化メチレン(150 mL)を添加し、溶液を18時間還流加熱し、さらに室温で6時間おいた。この溶液をシリカゲルを通して濾過し、溶液を濃縮し、架橋したポリマーは、メタノールに添加して沈殿させた。白色粉末(355 mg)が回収された。
【0055】
実施例6
〔0057〕本実施例は、L3Eu-PMPとメタクリレートとのRAFT重合について説明する。ここで、LはDBNTFA、ジチオ安息香酸1-[4-(4,4,4-トリフルオロ-ブタン-1,3-ジオン)-ナフタレン-1-イル]-エチルエステルである。
【0056】
〔0058〕エチレングリコールジメタクリレート16 mmol、メチルメタクリレート8 mmol、トルエン溶媒4 mL、2,2'-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.44 mmol(Waco V-65開始剤として市販)、PMP0.029 mmol、及びL3Euをスターラーバーのついたディスポーザブルガラス反応フラッシュに入れた。この溶液を3回の凍結/ポンプ/融解サイクルとアルゴン再充填にかけた。この溶液を油浴中にいれ、60℃に18時間加熱してから溶媒と未反応モノマーを、減圧下(0.5トール)で60℃に4時間加熱することによって除去した。得られたサーモン色のポリマーをフリーザーミルで粉砕して微粉末とした。
【0057】
実施例7
〔0059〕使用したモノマーがジビニルベンゼン22 mmolとスチレン11 molであった以外には、本質的に実施例6と同一手順を実施した。得られたサーモン色のポリマーをフリーザーミルで粉砕して微粉末とした。
【0058】
実施例8
〔0060〕実施例6から得られたMIPをイソプロパノールで溶媒抽出してPMPを除去した。このイソプロパノールは、浸出した全てのユウロピウムに関して試験して、全く含まれていないことが判明した。このことは、この複合体が完全にポリマーに取り込まれて、ユウロピウムが洗い流されていないことを示している。
【0059】
比較例A
〔0061〕MIPは、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとのマトリックス中、連鎖移動部分を使用しないでユウロピウムと複合体形成された混合リガンド3-ビニルジベンゾイルメタンとナフトイルトリフルオロアセトンを使用して製造した。PMPは標的被験物質であった。実施例6の手順に従って重合を実施した。得られたMIPをイソプロパノールで洗浄して、PMPを除去した。しかしながら、かなりの量のユウロピウムが溶媒中に洗い流された。
【0060】
〔0062〕上記記載は多くの細目を含んでいるが、これらの細目は本発明を限定するものではなく、本発明の好ましい態様の単なる例示である。当業者は、付記請求の範囲により限定されるように本発明の趣旨及び範囲内で他の多くの態様を想定できよう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、分子インプリントポリマーを得るための公知のモレキュラーインプリント法を説明するフローチャート図である。
【図2】図2は、実施例1〜5に記載の合成法を説明するフローチャート図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的被験物質を検出するための分子インプリントポリマーの製造プロセスであって:
(a)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体を提供する;
(b)前記複合体と標的被験物質とを反応させて、前記標的被験物質を含む付加物を提供する;
(c)前記付加物とモノマー及び架橋剤とを共重合させて、ポリマーを提供する;及び
(d)前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、分子インプリントポリマーを提供する、各段階を含む前記方法。
【請求項2】
前記ランタノイド元素Mがユウロピウムである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記リガンドL3がそれぞれ同じリガンドである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
L3のうちの二つのリガンドが同一で、第三のリガンドが異なる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記β-ジケトンリガンドが、構造:R1-C(O)-CR22-C(O)-R3{式中、R1は連鎖移動部分を含む1〜約20個の炭素を有する炭化水素基であり;R2は同一または異なっていてもよく、水素または1〜約12個の炭素原子を有する炭化水素基であり;R3は一つ以上のハロゲン原子を場合により含む1〜約12個の炭素原子の直鎖または分岐鎖アルキル基である}を有する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
R3がハロゲン化アルキルである、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記ハロゲン化アルキルが-CF3である、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記連鎖移動部分が、ジチオカルボン酸エステル、トリチオカーボネート及びヨウ化ベンジルからなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記ジチオカルボン酸エステルが、一般式:-S-C(S)R{式中、Rは、1〜約20個の炭素をもつ炭化水素基である}のものである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
前記被験物質が有機リン化合物である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記有機リン化合物が、式:(R5)(R6)(R7)P=O{式中、R5、R6及びR7は同一または異なっていてもよく、無機または有機基から独立して選択される、但し少なくとも一つの基は有機基である}を有する、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記無機基が、H、-OH、F、Cl、Br、I、-CN及び-NO2からなる群から選択され、前記有機基はヘテロ原子を任意に有する置換または非置換の脂肪族基または芳香族基である、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記有機リン化合物が、リン酸水素ジメチル及びメチルホスホン酸ピナコリルからなる群から選択される、請求項10に記載のプロセス。
【請求項14】
それぞれのリガンドLが構造:R1C(O)-CH2-C(O)-CF3{式中、R1は、ジチオカルボン酸エステル、トリチオカーボネート及びヨウ化ベンジルからなる群から選択される部分を連鎖移動部分として含む}を有するフッ素化β-ジケトンである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
前記架橋剤が、二官能性アクリレート、二官能性メタクリレート、三官能性アクリレート、三官能性メタクリレート、四官能性アクリレート、四官能性メタクリレート、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジアクリレート、アルキレングリコールメタクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレート、ポリアルキラングリコールメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルジグリコールジカーボネート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート、ジビニルオキサレート、ジビニルマロネート、ジアリルスクシネート、トリアリルイソシアヌレート、ビス-フェノールAジメタクリレート、ビス-フェノールAジアクリレート、エトキシル化ビス-フェノールAジメタクリレート、エトキシル化ビス-フェノールAジアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメチルアクリルアミド、ポリメチレンビスアクリルアミド、ポリメチレンビスメタクリルアミド、ジ(アルケン)三級アミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルフタレート、トリアリルメラミン、2-イソシアナートエチルメタクリレート、2-イソシアナートエチルアクリレート、3-イソシアナートプロピルアクリレート、1-メチル-2-イソシアナートエチルメタクリレート、1,1-ジメチル-2-イソシアナートエチルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジビニルベンゼン;1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-ポルフィン;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-プロピオン酸;8,13-ジビニル-3,7,12,17-テトラメチル-21H,23H-プロピオン酸二ナトリウム塩;3,9-ジビニル-2,4,8,10-テトラオラスピロ[5,5]ウンデカン;ジビニル二塩化スズ(divinyl tin dichloride)及び混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項16】
前記共重合段階(c)を開始剤の存在下で実施する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項17】
前記開始剤が、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウリル、アゾビスイソブチロニトリル、過酢酸t-ブチル、過酸化クミル、過酸化t-ブチル;t-ブチルヒドロペルオキシド、ビス(イソプロピル)ペルオキシ-ジカーボネート、ベンゾインメチルエーテル、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、三級ブチルパーオクトエート、フタル酸過酸化物(phthalic peroxide)、ジエトキシアセトフェノン、及び三級ブチルペルオキシピバレート、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメチルオキシ-2-フェニルアセトフェノン、フェノチアジン、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、2,2'-アゾビス-(2-アミジノプロパン)、4,4'-アゾビス-(4-シアノ吉草酸)、1,1'-アゾビス-(シクロヘキサンカルボニトリル)-、及びその混合物からなる群から選択される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
標的被験物質を除去する前記段階が、前記被験物質を浸出し得る溶液で前記ポリマーを洗浄することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項19】
前記浸出溶液が、アセトン、イソプロパノール、メタノール、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、及びその混合物からなる群から選択される化合物を含む、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記共重合段階(c)をニートまたは溶媒中で実施する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項21】
前記モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、アリールアクリレート、アリールメタクリレート、シアノアクリレート、スチレン、-メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、メチルビニルケトン、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2-アセトアミドアクリル酸;2-(アセトキシアセトキシ)エチルメタクリレート1-アセトキシ-1,3-ブタジエン;2-アセトキシ-3-ブテンニトリル;4-アセトキシスチレン;アクロレイン;アクロレインジエチルアセタール;アクロレインジメチルアセタール;アクリルアミド;2-アクリルアミドグリコール酸;2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸;アクリル酸;アクリル酸無水物;アクリロニトリル;塩化アクリロイル;(R)--アクリルオキシ-,'-ジメチル-g-ブチロラクトン;N-アクリルオキシスクシンイミド-アクリルオキシトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;塩化N-アクリロイル;N-アクリロイルピロリジノン;N-アクリロイル-トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;2-アミノエチルメタクリレート;N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド;(o、m、またはp)-アミノ-スチレン;t-アミルメタクリレート;2-(1-アジリジニル)エチルメタクリレート;4-ベンジルオキシ-3-メトキシスチレン;2-ブロモアクリル酸;4-ブロモ-1-ブテン;3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロパン;6-ブロモ-1-ヘキセン;3-ブロモ-2-メタクリロニトリル;2-(ブロモメチル)アクリル酸;8-ブロモ-1-オクテン;5-ブロモ-1-ペンテン;cis-1-ブロモ-1-プロペン;-ブロモスチレン;p-ブロモスチレン;ブロモトリフルオロエチレン;(±)-3-ブテン-2-オール;1,3-ブタジエン;1,3-ブタジエン-1,4-ジカルボン酸3-ブテナールジエチルアセタール;1-ブテン;3-ブテン-2-オール;3-ブテニルクロロホルメート;2-ブチルアクロレイン;-t-ブチルアクリルアミド;ブチルアクリレート;ブチルメタクリレート;(o、m、p)-ブロモスチレン;t-ブチルアクリレート;(R)-カルボン(carvone);(S)-カルボン;(-)-カルビルアセテート;cis 3-クロロアクリル酸;2-クロロアクリロニトリル;2-クロロエチルビニルエーテル;2-クロロメチル-3-トリメチルシリル-1-プロペン;3-クロロ-1-ブテン;3-クロロ-2-クロロメチル-1-プロペン;3-クロロ-2-メチルプロペン;2,2-ビス(4-クロロフェニル)-1,1-ジクロロエチレン;3-クロロ-1-フェニル-1-プロペン;m-クロロスチレン;o-クロロスチレン;p-クロロスチレン;1-シアノビニルアセテート;1-シクロプロピル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;2,3-ジクロロ-1-プロペン;2,6-ジクロロスチレン;1,3-ジクロロプロペン;2,4-ジエチル-2,6-ヘプタジエナール(heptadienal);1,9-デカジエン;1-デセン;1,2-ジブロモエチレン;1,1-ジクロロ-2,2-ジフルオロエチレン;1,1-ジクロロプロペン;2,6-ジフルオロスチレン;ジヒドロカルベオール(dihydrocarveol);(±)-ジヒドロカルボン(dihydrocarvone);(-)-ジヒドロカルビルアセテート(dihydrocarvyl acetate);3,3-ジメチルアクリルアルデヒド;N,N'-ジメチルアクリルアミド;3,3-ジメチルアクリル酸;3,3-ジメチルアクリロイルクロリド;2,3-ジメチル-1-ブテン;3,3-ジメチル-1-ブテン;2-ジメチルアミノエチルメタクリレート;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエン-1-オール;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエナール;2,5-ジメチル-1,5-ヘキサジエン;2,4-ジメチル-1,3-ペンタジエン;2,2-ジメチル-4-ペンテナール;2,4-ジメチルスチレン;2,5-ジメチルスチレン;3,4-ジメチルスチレン;1-ドデセン;3,4-エポキシ-1-ブテン;2-エチルアクロレイン;エチルアクリレート;2-エチル-1-ブテン;(±)-2-エチルヘキシルアクリレート;(±)-2-エチルヘキシルメタクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリアクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリメタクリレート;エチルメタクリレート;エチルビニルエーテル;エチルビニルケトン;エチルビニルスルホン;(1-エチルビニル)トリブチルスズ;m-フルオロスチレン;o-フルオロスチレン;p-フルオロスチレン;グリコールメタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート);GAGMA;1,6-ヘプタジエン;1,6-ヘプタジエン酸;1,6-ヘプタジエン-4-オール;1-ヘプテン;1-ヘキセン-3-オール;1-ヘキセン;ヘキサフルオロプロペン;1,6-ヘキサンジオールジアクリレート;1-ヘキサデセン;1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール;1,4-ヘキサジエン;1,5-ヘキサジエン-3-オール;1,3,5-ヘキサトリエン;5-ヘキセン-1,2-ジオール;5-ヘキセン-1-オール;ヒドロキシプロピルアクリレート;3-ヒドロキシ-3,7,11-トリメチル-1,6,10-ドデカトリエン;イソアミルメタクリレート;イソブチルメタクリレート;イソプレン;2-イソプロペニルアニリン;イソプロペニルクロロホルメート;4,4'-イソプロピリデンジメタクリレート;3-イソプロピル-a-a-ジメチルベンゼンイソシアネート;イソプレゴール;イタコン酸;塩化イタコナリル(itaconalyl chloride);(±)-リナロール;酢酸リナリル;p-メンタ-1,8-ジエン;p-メンタ-6,8-ジエン-2-オール;メチレンアミノアセトニトリル;メタクロレイン;[3-(メタクリロイルアミノ)-プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド;メタクリルアミド;メタクリル酸;メタクリル酸無水物;メタクリロニトリル;塩化メタクリロイル;2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート;(3-メタクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン;2-(メタクリルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート;2-メトキシプロペン(イソプロペニルメチルエーテル);メチル-2-(ブロモメチル)アクリレート;5-メチル-5-ヘキセン-2-オン;メチルメタクリレート;N,N'-メチレンビスアクリルアミド;2-メチレングルタロ亜硝酸;2-メチレン-1,3-プロパンジオール;3-メチル-1,2-ブタジエン;2-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン-1-オール;2-メチル-1-ブテン-3-イン;2-メチル-1,5-ヘプタジエン;2-メチル-1-ヘプテン;2-メチル-1-ヘキセン;3-メチル-1,3-ペンタジエン;2-メチル-1,4-ペンタジエン;(±)-3-メチル-1-ペンテン;(±)-4-メチル-1-ペンテン;(±)-3-メチル-1-ペンテン-3-オール;2-メチル-1-ペンテン;-メチルスチレン;t--メチルスチレン;t--メチルスチレン;3-メチルスチレン;メチルビニルエーテル;メチルビニルケトン;メチル-2-ビニルオキシラン;4-メチルスチレン;メチルビニルスルホン;4-メチル-5-ビニルチアゾール;ミルセン(myrcene);t--ニトロスチレン;3-ニトロスチレン;1-ノナデセン;1,8-ノナジエン;1-オクタデセン;1,7-オクタジエン;7-オクテン-1,2-ジオール;1-オクテン;1-オクテン-3-オール;1-ペンタデセン;1-ペンテン;1-ペンテン-3-オール;t-2,4-ペンテン酸;1,3-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン-3-オール;4-ペンテン-1-オール;4-ペンテン-2-オール;4-フェニル-1-ブテン;フェニルビニルスルフィド;フェニルビニルスルホネート;2-プロペン-1-スルホン酸ナトリウム塩;フェニルビニルスルホキシド;1-フェニル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;プロペン;サフロール;スチレン(ビニルベンゼン);4-スチレンスルホン酸ナトリウム塩;スチレンスルホニルクロリド;3-スルホプロピルアクリレートカリウム塩;3-スルホプロピルメタクリレートナトリウム塩;テトラクロロエチレン;テトラシアノエチレン;trans 3-クロロアクリル酸;2-トリフルオロメチルプロペン;2-(トリフルオロメチル)プロペン酸;2,4,4'-トリメチル-1-ペンテン;3,5-ビス(トリフルオロメチル)スチレン;2,3-ビス(トリメチルシロキシ)-1,3-ブタジエン;1-ウンデセン;酢酸ビニル;ビニル酢酸;4-ビニルアニソール;9-ビニルアントラセン;ベヘン酸ビニル;安息香酸ビニル;ビニルベンジルアセテート;ビニルベンジルアルコール;3-ビニルベンジルクロリド;3-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;4-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;N-(p-ビニルベンジル)-N,N'-ジメチルアミン;4-ビニルビフェニル(4-フェニルスチレン);臭化ビニル;2-ビニルブタン;ビニルブチルエーテル;9-ビニルカルバゾール;ビニルカルビノール;ビニルセチルエーテル;ビニルクロロアセテート;ビニルクロロホルメート;クロトン酸(crotanoate)ビニル;ビニルシクロヘキサン;4-ビニル-1-シクロヘキセン;4-ビニルシクロヘキセンジオキシド;ビニルシクロペンテン;ビニルジメチルクロロシラン;ビニルジメチルエトキシシラン;ビニルジフェニルホスフィン;ビニル2-エチルヘキサノエート;ビニル2-エチルヘキシルエーテル;ビニルエーテルケトン;ビニルエチレン;ビニルエチレン鉄トリカルボニル;ビニルフェロセン;蟻酸ビニル;ビニルヘキサデシルエーテル;フッ化ビニリデン;1-ビニルイミダゾール;ヨウ化ビニル;ラウリン酸ビニル;ビニルマグネシウムブロミド;ビニルメシチレン;ビニル2-メトキシエチルエーテル;ビニルメチルジクロロシラン;ビニルメチルエーテル;ビニルメチルケトン;2-ビニルナフタレン;5-ビニル-2-ノルボルネン;ペラルゴン酸ビニル;ビニルフェニルアセテート;ホスホン酸ビニル;ビス(2-クロロエチル)エステル;プロピオン酸ビニル;4-ビニルピリジン;2-ビニルピリジン;1-ビニル-2-ピロリジノン;2-ビニルキノリン;1-ビニルシラトラン(silatrane);ビニルスルホン;ビニルスルホン酸ナトリウム塩;o-ビニルトルエン;p-ビニルトルエン;ビニルトリアセトキシシラン;ビニルトリブチルスズ;ビニルトリクロリド;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリクロロシラン(トリクロロビニルシラン);ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリエチルシラン;ビニルトリフルオロアセテート;ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリメチルノニルエーテル;ビニルトリメチルシラン;ビニルトリフェニルホスホニウムブロミド(トリフェニルビニルホスホニウムブロミド);ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン;ビニル2-バレレート;1-(3-ブテニル)-4-ビニルベンゼン及びその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項22】
前記ポリマーがブロックコポリマーである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項23】
(a)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体であって、前記複合体は、検出すべき被験物質と結合し得る;
(b)モノマー;及び
(c)場合により存在する架橋剤
との反応生成物を含むポリマーであって、前記ポリマーは、検出すべき被験物質に曝露したときに検出可能な蛍光変化をする、前記ポリマー。
【請求項24】
前記β-ジケトンリガンドは、構造:R1-C(O)-CR22-C(O)-R3{式中、R1は連鎖移動部分を含む1〜約20個の炭素を有する炭化水素基であり;R2は同一または異なっていてもよく、水素または1〜約12個の炭素原子を有する炭化水素基であり;及びR3は一つ以上のハロゲン原子を場合により含有する1〜約12個の炭素原子の直鎖または分岐鎖アルキル基である}を有する、請求項23に記載のポリマー。
【請求項25】
R3がハロゲン化アルキルである、請求項24に記載のポリマー。
【請求項26】
前記ハロゲン化アルキルが-CF3である、請求項25に記載のポリマー。
【請求項27】
前記連鎖移動部分が、ジチオカルボン酸エステル、トリチオカーボネート及びヨウ化ベンジルからなる群から選択される、請求項23に記載のポリマー。
【請求項28】
前記ランタノイド元素Mがユウロピウムであり、前記連鎖移動部分が一般式:-S-C(S)R{式中、Rは1〜約20個の炭素を有する炭化水素基である}のジチオカルボン酸エステルである、請求項23に記載のポリマー。
【請求項29】
前記被験物質が有機リン化合物である、請求項23に記載のポリマー。
【請求項30】
前記有機リン化合物が、リン酸水素ジメチル及びメチルホスホン酸ピナコリルからなる群から選択される、請求項29に記載のポリマー。
【請求項31】
それぞれのリガンドLが、構造:R1-C(O)-CH2-C(O)-CF3{式中、R1は連鎖移動部分としてジチオカルボン酸エステルを含む炭化水素基であり、ランタノイド元素Mはユウロピウムである}を有するフッ素化β-ジケトンである、請求項23に記載のポリマー。
【請求項32】
前記モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、アリールアクリレート、アリールメタクリレート、シアノアクリレート、スチレン、-メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、メチルビニルケトン、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2-アセトアミドアクリル酸;2-(アセトキシアセトキシ)エチルメタクリレート1-アセトキシ-1,3-ブタジエン;2-アセトキシ-3-ブテンニトリル;4-アセトキシスチレン;アクロレイン;アクロレインジエチルアセタール;アクロレインジメチルアセタール;アクリルアミド;2-アクリルアミドグリコール酸;2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸;アクリル酸;アクリル酸無水物;アクリロニトリル;塩化アクリロイル;(R)--アクリルオキシ-,'-ジメチル-g-ブチロラクトン;N-アクリルオキシスクシンイミド-アクリルオキシトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;塩化N-アクリロイル;N-アクリロイルピロリジノン;N-アクリロイル-トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;2-アミノエチルメタクリレート;N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド;(o、m、またはp)-アミノ-スチレン;t-アミルメタクリレート;2-(1-アジリジニル)エチルメタクリレート;4-ベンジルオキシ-3-メトキシスチレン;2-ブロモアクリル酸;4-ブロモ-1-ブテン;3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロパン;6-ブロモ-1-ヘキセン;3-ブロモ-2-メタクリロニトリル;2-(ブロモメチル)アクリル酸;8-ブロモ-1-オクテン;5-ブロモ-1-ペンテン;cis-1-ブロモ-1-プロペン;-ブロモスチレン;p-ブロモスチレン;ブロモトリフルオロエチレン;(±)-3-ブテン-2-オール;1,3-ブタジエン;1,3-ブタジエン-1,4-ジカルボン酸3-ブテナールジエチルアセタール;1-ブテン;3-ブテン-2-オール;3-ブテニルクロロホルメート;2-ブチルアクロレイン;-t-ブチルアクリルアミド;ブチルアクリレート;ブチルメタクリレート;(o、m、p)-ブロモスチレン;t-ブチルアクリレート;(R)-カルボン(carvone);(S)-カルボン;(-)-カルビルアセテート;cis 3-クロロアクリル酸;2-クロロアクリロニトリル;2-クロロエチルビニルエーテル;2-クロロメチル-3-トリメチルシリル-1-プロペン;3-クロロ-1-ブテン;3-クロロ-2-クロロメチル-1-プロペン;3-クロロ-2-メチルプロペン;2,2-ビス(4-クロロフェニル)-1,1-ジクロロエチレン;3-クロロ-1-フェニル-1-プロペン;m-クロロスチレン;o-クロロスチレン;p-クロロスチレン;1-シアノビニルアセテート;1-シクロプロピル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;2,3-ジクロロ-1-プロペン;2,6-ジクロロスチレン;1,3-ジクロロプロペン;2,4-ジエチル-2,6-ヘプタジエナール(heptadienal);1,9-デカジエン;1-デセン;1,2-ジブロモエチレン;1,1-ジクロロ-2,2-ジフルオロエチレン;1,1-ジクロロプロペン;2,6-ジフルオロスチレン;ジヒドロカルベオール(dihydrocarveol);(±)-ジヒドロカルボン(dihydrocarvone);(-)-ジヒドロカルビルアセテート(dihydrocarvyl acetate);3,3-ジメチルアクリルアルデヒド;N,N'-ジメチルアクリルアミド;3,3-ジメチルアクリル酸;3,3-ジメチルアクリロイルクロリド;2,3-ジメチル-1-ブテン;3,3-ジメチル-1-ブテン;2-ジメチルアミノエチルメタクリレート;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエン-1-オール;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエナール;2,5-ジメチル-1,5-ヘキサジエン;2,4-ジメチル-1,3-ペンタジエン;2,2-ジメチル-4-ペンテナール;2,4-ジメチルスチレン;2,5-ジメチルスチレン;3,4-ジメチルスチレン;1-ドデセン;3,4-エポキシ-1-ブテン;2-エチルアクロレイン;エチルアクリレート;2-エチル-1-ブテン;(±)-2-エチルヘキシルアクリレート;(±)-2-エチルヘキシルメタクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリアクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリメタクリレート;エチルメタクリレート;エチルビニルエーテル;エチルビニルケトン;エチルビニルスルホン;(1-エチルビニル)トリブチルスズ;m-フルオロスチレン;o-フルオロスチレン;p-フルオロスチレン;グリコールメタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート);GAGMA;1,6-ヘプタジエン;1,6-ヘプタジエン酸;1,6-ヘプタジエン-4-オール;1-ヘプテン;1-ヘキセン-3-オール;1-ヘキセン;ヘキサフルオロプロペン;1,6-ヘキサンジオールジアクリレート;1-ヘキサデセン;1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール;1,4-ヘキサジエン;1,5-ヘキサジエン-3-オール;1,3,5-ヘキサトリエン;5-ヘキセン-1,2-ジオール;5-ヘキセン-1-オール;ヒドロキシプロピルアクリレート;3-ヒドロキシ-3,7,11-トリメチル-1,6,10-ドデカトリエン;イソアミルメタクリレート;イソブチルメタクリレート;イソプレン;2-イソプロペニルアニリン;イソプロペニルクロロホルメート;4,4'-イソプロピリデンジメタクリレート;3-イソプロピル-a-a-ジメチルベンゼンイソシアネート;イソプレゴール;イタコン酸;塩化イタコナリル(itaconalyl chloride);(±)-リナロール;酢酸リナリル;p-メンタ-1,8-ジエン;p-メンタ-6,8-ジエン-2-オール;メチレンアミノアセトニトリル;メタクロレイン;[3-(メタクリロイルアミノ)-プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド;メタクリルアミド;メタクリル酸;メタクリル酸無水物;メタクリロニトリル;塩化メタクリロイル;2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート;(3-メタクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン;2-(メタクリルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート;2-メトキシプロペン(イソプロペニルメチルエーテル);メチル-2-(ブロモメチル)アクリレート;5-メチル-5-ヘキセン-2-オン;メチルメタクリレート;N,N'-メチレンビスアクリルアミド;2-メチレングルタロ亜硝酸;2-メチレン-1,3-プロパンジオール;3-メチル-1,2-ブタジエン;2-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン-1-オール;2-メチル-1-ブテン-3-イン;2-メチル-1,5-ヘプタジエン;2-メチル-1-ヘプテン;2-メチル-1-ヘキセン;3-メチル-1,3-ペンタジエン;2-メチル-1,4-ペンタジエン;(±)-3-メチル-1-ペンテン;(±)-4-メチル-1-ペンテン;(±)-3-メチル-1-ペンテン-3-オール;2-メチル-1-ペンテン;-メチルスチレン;t--メチルスチレン;t--メチルスチレン;3-メチルスチレン;メチルビニルエーテル;メチルビニルケトン;メチル-2-ビニルオキシラン;4-メチルスチレン;メチルビニルスルホン;4-メチル-5-ビニルチアゾール;ミルセン(myrcene);t--ニトロスチレン;3-ニトロスチレン;1-ノナデセン;1,8-ノナジエン;1-オクタデセン;1,7-オクタジエン;7-オクテン-1,2-ジオール;1-オクテン;1-オクテン-3-オール;1-ペンタデセン;1-ペンテン;1-ペンテン-3-オール;t-2,4-ペンテン酸;1,3-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン-3-オール;4-ペンテン-1-オール;4-ペンテン-2-オール;4-フェニル-1-ブテン;フェニルビニルスルフィド;フェニルビニルスルホネート;2-プロペン-1-スルホン酸ナトリウム塩;フェニルビニルスルホキシド;1-フェニル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;プロペン;サフロール;スチレン(ビニルベンゼン);4-スチレンスルホン酸ナトリウム塩;スチレンスルホニルクロリド;3-スルホプロピルアクリレートカリウム塩;3-スルホプロピルメタクリレートナトリウム塩;テトラクロロエチレン;テトラシアノエチレン;trans 3-クロロアクリル酸;2-トリフルオロメチルプロペン;2-(トリフルオロメチル)プロペン酸;2,4,4'-トリメチル-1-ペンテン;3,5-ビス(トリフルオロメチル)スチレン;2,3-ビス(トリメチルシロキシ)-1,3-ブタジエン;1-ウンデセン;酢酸ビニル;ビニル酢酸;4-ビニルアニソール;9-ビニルアントラセン;ベヘン酸ビニル;安息香酸ビニル;ビニルベンジルアセテート;ビニルベンジルアルコール;3-ビニルベンジルクロリド;3-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;4-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;N-(p-ビニルベンジル)-N,N'-ジメチルアミン;4-ビニルビフェニル(4-フェニルスチレン);臭化ビニル;2-ビニルブタン;ビニルブチルエーテル;9-ビニルカルバゾール;ビニルカルビノール;ビニルセチルエーテル;ビニルクロロアセテート;ビニルクロロホルメート;クロトン酸(crotanoate)ビニル;ビニルシクロヘキサン;4-ビニル-1-シクロヘキセン;4-ビニルシクロヘキセンジオキシド;ビニルシクロペンテン;ビニルジメチルクロロシラン;ビニルジメチルエトキシシラン;ビニルジフェニルホスフィン;ビニル2-エチルヘキサノエート;ビニル2-エチルヘキシルエーテル;ビニルエーテルケトン;ビニルエチレン;ビニルエチレン鉄トリカルボニル;ビニルフェロセン;蟻酸ビニル;ビニルヘキサデシルエーテル;フッ化ビニリデン;1-ビニルイミダゾール;ヨウ化ビニル;ラウリン酸ビニル;ビニルマグネシウムブロミド;ビニルメシチレン;ビニル2-メトキシエチルエーテル;ビニルメチルジクロロシラン;ビニルメチルエーテル;ビニルメチルケトン;2-ビニルナフタレン;5-ビニル-2-ノルボルネン;ペラルゴン酸ビニル;ビニルフェニルアセテート;ホスホン酸ビニル;ビス(2-クロロエチル)エステル;プロピオン酸ビニル;4-ビニルピリジン;2-ビニルピリジン;1-ビニル-2-ピロリジノン;2-ビニルキノリン;1-ビニルシラトラン(silatrane);ビニルスルホン;ビニルスルホン酸ナトリウム塩;o-ビニルトルエン;p-ビニルトルエン;ビニルトリアセトキシシラン;ビニルトリブチルスズ;ビニルトリクロリド;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリクロロシラン(トリクロロビニルシラン);ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリエチルシラン;ビニルトリフルオロアセテート;ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリメチルノニルエーテル;ビニルトリメチルシラン;ビニルトリフェニルホスホニウムブロミド(トリフェニルビニルホスホニウムブロミド);ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン;ビニル2-バレレート;1-(3-ブテニル)-4-ビニルベンゼン及びその混合物からなる群から選択される、請求項23に記載のポリマー。
【請求項33】
前記ポリマーがブロックコポリマーである、請求項23に記載のポリマー。
【請求項34】
(a)(i)一般式:L3M{式中、Lは同一または異なり、同一または異なる連鎖移動部分を含むβ-ジケトンリガンドであり、Mはランタノイド元素である}の化合物を含む複合体と(ii)標的被験物質とを含む反応生成物を提供する;
(b)段階(a)の反応生成物とモノマー及び場合により存在する架橋剤とを共重合させて、ポリマーを提供する;及び
(c)前記ポリマーから前記標的被験物質を除去して、標的被験物質を選択的に結合して標的被験物質が結合したときに検出可能な蛍光変化をする分子インプリントポリマーを提供する、
の各段階によって得られる分子インプリントポリマー。
【請求項35】
前記リガンドL3がそれぞれ同一リガンドである、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項36】
前記β-ジケトンリガンドが、構造:R1-C(O)-CR22-C(O)-R3{式中、R1は連鎖移動部分を含む1〜約20個の炭素を有する炭化水素基であり;R2は同一または異なっていてもよく、水素または1〜約12個の炭素原子を有する炭化水素基であり;R3は一つ以上のハロゲン原子を場合により含む1〜約12個の炭素原子の直鎖または分岐鎖アルキル基である}を有する、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項37】
R3がハロゲン化アルキルである、請求項36に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項38】
前記ハロゲン化アルキルが-CF3である、請求項37に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項39】
前記連鎖移動部分が、ジチオカルボン酸エステル、トリチオカーボネート及びヨウ化ベンジルからなる群から選択される、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項40】
前記ランタノイド元素Mがユウロピウムであり、前記連鎖移動部分が、一般式:-S-C(S)R{式中、Rは1〜約20個の炭素を有する炭化水素基である}のジチオカルボン酸エステルである、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項41】
前記被験物質が有機リン化合物である、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項42】
前記有機リン化合物が、リン酸水素ジメチル及びメチルホスホン酸ピナコリルからなる群から選択される、請求項41に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項43】
それぞれのリガンドLが、構造:R1-C(O)-CH2-C(O)-CF3{式中、R1は連鎖移動部分として、ジチオカルボン酸エステル、トリチオカーボネート及びヨウ化ベンジルからなる群から選択される部分を含む炭化水素基である}を有するフッ素化β-ジケトンであり、前記ランタノイド元素がユウロピウムである、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項44】
前記モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、アリールアクリレート、アリールメタクリレート、シアノアクリレート、スチレン、-メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、メチルビニルケトン、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2-アセトアミドアクリル酸;2-(アセトキシアセトキシ)エチルメタクリレート1-アセトキシ-1,3-ブタジエン;2-アセトキシ-3-ブテンニトリル;4-アセトキシスチレン;アクロレイン;アクロレインジエチルアセタール;アクロレインジメチルアセタール;アクリルアミド;2-アクリルアミドグリコール酸;2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸;アクリル酸;アクリル酸無水物;アクリロニトリル;塩化アクリロイル;(R)--アクリルオキシ-,'-ジメチル-g-ブチロラクトン;N-アクリルオキシスクシンイミド-アクリルオキシトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;塩化N-アクリロイル;N-アクリロイルピロリジノン;N-アクリロイル-トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;2-アミノエチルメタクリレート;N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド;(o、m、またはp)-アミノ-スチレン;t-アミルメタクリレート;2-(1-アジリジニル)エチルメタクリレート;4-ベンジルオキシ-3-メトキシスチレン;2-ブロモアクリル酸;4-ブロモ-1-ブテン;3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロパン;6-ブロモ-1-ヘキセン;3-ブロモ-2-メタクリロニトリル;2-(ブロモメチル)アクリル酸;8-ブロモ-1-オクテン;5-ブロモ-1-ペンテン;cis-1-ブロモ-1-プロペン;-ブロモスチレン;p-ブロモスチレン;ブロモトリフルオロエチレン;(±)-3-ブテン-2-オール;1,3-ブタジエン;1,3-ブタジエン-1,4-ジカルボン酸3-ブテナールジエチルアセタール;1-ブテン;3-ブテン-2-オール;3-ブテニルクロロホルメート;2-ブチルアクロレイン;-t-ブチルアクリルアミド;ブチルアクリレート;ブチルメタクリレート;(o、m、p)-ブロモスチレン;t-ブチルアクリレート;(R)-カルボン(carvone);(S)-カルボン;(-)-カルビルアセテート;cis 3-クロロアクリル酸;2-クロロアクリロニトリル;2-クロロエチルビニルエーテル;2-クロロメチル-3-トリメチルシリル-1-プロペン;3-クロロ-1-ブテン;3-クロロ-2-クロロメチル-1-プロペン;3-クロロ-2-メチルプロペン;2,2-ビス(4-クロロフェニル)-1,1-ジクロロエチレン;3-クロロ-1-フェニル-1-プロペン;m-クロロスチレン;o-クロロスチレン;p-クロロスチレン;1-シアノビニルアセテート;1-シクロプロピル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;2,3-ジクロロ-1-プロペン;2,6-ジクロロスチレン;1,3-ジクロロプロペン;2,4-ジエチル-2,6-ヘプタジエナール(heptadienal);1,9-デカジエン;1-デセン;1,2-ジブロモエチレン;1,1-ジクロロ-2,2-ジフルオロエチレン;1,1-ジクロロプロペン;2,6-ジフルオロスチレン;ジヒドロカルベオール(dihydrocarveol);(±)-ジヒドロカルボン(dihydrocarvone);(-)-ジヒドロカルビルアセテート(dihydrocarvyl acetate);3,3-ジメチルアクリルアルデヒド;N,N'-ジメチルアクリルアミド;3,3-ジメチルアクリル酸;3,3-ジメチルアクリロイルクロリド;2,3-ジメチル-1-ブテン;3,3-ジメチル-1-ブテン;2-ジメチルアミノエチルメタクリレート;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエン-1-オール;2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエナール;2,5-ジメチル-1,5-ヘキサジエン;2,4-ジメチル-1,3-ペンタジエン;2,2-ジメチル-4-ペンテナール;2,4-ジメチルスチレン;2,5-ジメチルスチレン;3,4-ジメチルスチレン;1-ドデセン;3,4-エポキシ-1-ブテン;2-エチルアクロレイン;エチルアクリレート;2-エチル-1-ブテン;(±)-2-エチルヘキシルアクリレート;(±)-2-エチルヘキシルメタクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリアクリレート;2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールトリメタクリレート;エチルメタクリレート;エチルビニルエーテル;エチルビニルケトン;エチルビニルスルホン;(1-エチルビニル)トリブチルスズ;m-フルオロスチレン;o-フルオロスチレン;p-フルオロスチレン;グリコールメタクリレート(ヒドロキシエチルメタクリレート);GAGMA;1,6-ヘプタジエン;1,6-ヘプタジエン酸;1,6-ヘプタジエン-4-オール;1-ヘプテン;1-ヘキセン-3-オール;1-ヘキセン;ヘキサフルオロプロペン;1,6-ヘキサンジオールジアクリレート;1-ヘキサデセン;1,5-ヘキサジエン-3,4-ジオール;1,4-ヘキサジエン;1,5-ヘキサジエン-3-オール;1,3,5-ヘキサトリエン;5-ヘキセン-1,2-ジオール;5-ヘキセン-1-オール;ヒドロキシプロピルアクリレート;3-ヒドロキシ-3,7,11-トリメチル-1,6,10-ドデカトリエン;イソアミルメタクリレート;イソブチルメタクリレート;イソプレン;2-イソプロペニルアニリン;イソプロペニルクロロホルメート;4,4'-イソプロピリデンジメタクリレート;3-イソプロピル-a-a-ジメチルベンゼンイソシアネート;イソプレゴール;イタコン酸;塩化イタコナリル(itaconalyl chloride);(±)-リナロール;酢酸リナリル;p-メンタ-1,8-ジエン;p-メンタ-6,8-ジエン-2-オール;メチレンアミノアセトニトリル;メタクロレイン;[3-(メタクリロイルアミノ)-プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド;メタクリルアミド;メタクリル酸;メタクリル酸無水物;メタクリロニトリル;塩化メタクリロイル;2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート;(3-メタクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン;2-(メタクリルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート;2-メトキシプロペン(イソプロペニルメチルエーテル);メチル-2-(ブロモメチル)アクリレート;5-メチル-5-ヘキセン-2-オン;メチルメタクリレート;N,N'-メチレンビスアクリルアミド;2-メチレングルタロ亜硝酸;2-メチレン-1,3-プロパンジオール;3-メチル-1,2-ブタジエン;2-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン;3-メチル-1-ブテン-1-オール;2-メチル-1-ブテン-3-イン;2-メチル-1,5-ヘプタジエン;2-メチル-1-ヘプテン;2-メチル-1-ヘキセン;3-メチル-1,3-ペンタジエン;2-メチル-1,4-ペンタジエン;(±)-3-メチル-1-ペンテン;(±)-4-メチル-1-ペンテン;(±)-3-メチル-1-ペンテン-3-オール;2-メチル-1-ペンテン;-メチルスチレン;t--メチルスチレン;t--メチルスチレン;3-メチルスチレン;メチルビニルエーテル;メチルビニルケトン;メチル-2-ビニルオキシラン;4-メチルスチレン;メチルビニルスルホン;4-メチル-5-ビニルチアゾール;ミルセン(myrcene);t--ニトロスチレン;3-ニトロスチレン;1-ノナデセン;1,8-ノナジエン;1-オクタデセン;1,7-オクタジエン;7-オクテン-1,2-ジオール;1-オクテン;1-オクテン-3-オール;1-ペンタデセン;1-ペンテン;1-ペンテン-3-オール;t-2,4-ペンテン酸;1,3-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン;1,4-ペンタジエン-3-オール;4-ペンテン-1-オール;4-ペンテン-2-オール;4-フェニル-1-ブテン;フェニルビニルスルフィド;フェニルビニルスルホネート;2-プロペン-1-スルホン酸ナトリウム塩;フェニルビニルスルホキシド;1-フェニル-1-(トリメチルシロキシ)エチレン;プロペン;サフロール;スチレン(ビニルベンゼン);4-スチレンスルホン酸ナトリウム塩;スチレンスルホニルクロリド;3-スルホプロピルアクリレートカリウム塩;3-スルホプロピルメタクリレートナトリウム塩;テトラクロロエチレン;テトラシアノエチレン;trans 3-クロロアクリル酸;2-トリフルオロメチルプロペン;2-(トリフルオロメチル)プロペン酸;2,4,4'-トリメチル-1-ペンテン;3,5-ビス(トリフルオロメチル)スチレン;2,3-ビス(トリメチルシロキシ)-1,3-ブタジエン;1-ウンデセン;酢酸ビニル;ビニル酢酸;4-ビニルアニソール;9-ビニルアントラセン;ベヘン酸ビニル;安息香酸ビニル;ビニルベンジルアセテート;ビニルベンジルアルコール;3-ビニルベンジルクロリド;3-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;4-(ビニルベンジル)-2-クロロエチルスルホン;N-(p-ビニルベンジル)-N,N'-ジメチルアミン;4-ビニルビフェニル(4-フェニルスチレン);臭化ビニル;2-ビニルブタン;ビニルブチルエーテル;9-ビニルカルバゾール;ビニルカルビノール;ビニルセチルエーテル;ビニルクロロアセテート;ビニルクロロホルメート;クロトン酸(crotanoate)ビニル;ビニルシクロヘキサン;4-ビニル-1-シクロヘキセン;4-ビニルシクロヘキセンジオキシド;ビニルシクロペンテン;ビニルジメチルクロロシラン;ビニルジメチルエトキシシラン;ビニルジフェニルホスフィン;ビニル2-エチルヘキサノエート;ビニル2-エチルヘキシルエーテル;ビニルエーテルケトン;ビニルエチレン;ビニルエチレン鉄トリカルボニル;ビニルフェロセン;蟻酸ビニル;ビニルヘキサデシルエーテル;フッ化ビニリデン;1-ビニルイミダゾール;ヨウ化ビニル;ラウリン酸ビニル;ビニルマグネシウムブロミド;ビニルメシチレン;ビニル2-メトキシエチルエーテル;ビニルメチルジクロロシラン;ビニルメチルエーテル;ビニルメチルケトン;2-ビニルナフタレン;5-ビニル-2-ノルボルネン;ペラルゴン酸ビニル;ビニルフェニルアセテート;ホスホン酸ビニル;ビス(2-クロロエチル)エステル;プロピオン酸ビニル;4-ビニルピリジン;2-ビニルピリジン;1-ビニル-2-ピロリジノン;2-ビニルキノリン;1-ビニルシラトラン(silatrane);ビニルスルホン;ビニルスルホン酸ナトリウム塩;o-ビニルトルエン;p-ビニルトルエン;ビニルトリアセトキシシラン;ビニルトリブチルスズ;ビニルトリクロリド;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリクロロシラン(トリクロロビニルシラン);ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリエチルシラン;ビニルトリフルオロアセテート;ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリメチルノニルエーテル;ビニルトリメチルシラン;ビニルトリフェニルホスホニウムブロミド(トリフェニルビニルホスホニウムブロミド);ビニルトリス-(2-メトキシエトキシ)シラン;ビニル2-バレレート;1-(3-ブテニル)-4-ビニルベンゼン及びその混合物からなる群から選択される、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。
【請求項45】
前記ポリマーがブロックコポリマーである、請求項34に記載の分子インプリントポリマー。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−532715(P2007−532715A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507297(P2007−507297)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/032575
【国際公開番号】WO2005/103655
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(592160892)ザ・ジョーンズ・ホプキンス・ユニバーシティ (6)
【氏名又は名称原語表記】THE JOHNS HOPKINS UNIVERSITY
【Fターム(参考)】