説明

プロトンポンプインヒビターを含有する固形組成物

本発明は、腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態で酸不安定性プロトンポンプインヒビター化合物を含有する固形組成物の経口投与方法に関し、ここで該ペレットが1種またはそれ以上の製薬的に許容し得る増粘剤、および水性担体との混合物で存在し、そして該増粘剤が該水性担体中に分散すると粘性媒体を形成することができることを特徴とする。別法として、腸溶ペレットは粘性の水性媒体との混合物で存在する。得られた粘性の水性懸濁液は胃管により投与することができる。この方法および組成物は、特に、プロトンポンプインヒビターを必要とする患者の治療、すなわち胃腸疾患の治療、およびえん下が困難な患者または小児患者の治療を目的とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胃酸抑制作用を有する酸不安定性複素環式化合物(以下、プロトンポンプインヒビター 化合物と称する)の経口投与方法および該化合物を包含する医薬組成物に関する。この方法および組成物は胃腸疾患の治療に有用であり、そして特に飲み込みが困難な患者および小児患者の治療を目的とする。さらに、本発明はこの組成物の製造方法および医薬におけるその使用にも係るものである。
【背景技術】
【0002】
H+K+-ATPase インヒビターとしての作用を有するプロトンポンプインヒビター 化合物は、例えば、一般名オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾールおよびエソメプラゾールとして知られている化合物である。
【0003】
これらの活性物質は哺乳動物およびヒトの胃酸分泌を抑制するのに有用である。より一般的な意味において、それらは哺乳動物およびヒトにおける胃酸に関連する疾患、例えば逆流性食道炎、胃炎、十二指腸炎、胃潰瘍および十二指腸潰瘍を包含する疾患の予防および治療 に使用できる。さらに、それらは胃酸抑制作用が所望されるその他の胃腸疾患、例えばNSAIDの治療を受けている患者、非潰瘍性消化不良の患者、症候性胃食道逆流病の患者、およびガストリノーマの患者に使用できる。それらはまた、集中治療状態にある患者または急性の上部消化管出血の患者に手術前および手術後に使用して、胃酸の酸吸引を予防しそしてストレス潰瘍形成を予防しかつ治療することもある。さらに、それらは過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎、クローン病、喘息、喉頭炎、バレット症候群、睡眠時無呼吸、睡眠障害、乾癬症の予防および治療に有用であり、同時にヘリコバクター感染症および上記に関連する疾患の予防および治療にも有用であることがある。
【0004】
しかし、これらの活性化合物は酸性および中性の溶媒中で分解/変化を受け易い。その分解は酸性化合物により触媒作用を受け、そしてアルカリ性化合物との混合物中で安定化される。この活性物質の安定性は、また、水分、熱、有機溶媒によりそしてある程度は光によっても影響される。
【0005】
活性物質の安定性に関しては、pHが中性近辺でありそして迅速な吸収が起こり得る胃腸管の部分に無傷の形態で活性物質が移送され得るように、経口剤形が酸性胃液との接触から保護されるべきであるか、または酸性胃液を中和するのに適当な成分を含有すべきであることは自明である。
【0006】
このような酸不安定性H+K+-ATPase インヒビターの経口医薬剤形は、腸溶コーティング層によって酸性胃液との接触から最も良く保護される。経口投与の場合、普通に用いる固形剤形は、活性成分の腸溶ペレットの多数を含有するカプセル剤および錠剤である。例えば、以下の米国特許、すなわちUS 4,853,230、US 4,786,505、US 5,817,338およびUS 5,753,265には適当な腸溶製剤が記載されている。該製剤は、活性成分またはそのアルカリ塩からなるコアを含有し、場合によりアルカリ性反応物質と一緒になっており、このコアは分離層および腸溶コーティング層で層状化されている。該分離層は、場合により存在する一部分であることができる。貯蔵安定性をさらに強化するために、製造したその製剤を場合により乾燥剤と一緒に包装してもよい。
【0007】
しかし、錠剤およびカプセル剤は飲み込みが困難な患者への投与および小児への使用にはあまり適していない。プロトンポンプインヒビターには、水性液体例えば、水、フルーツジュースおよびフルーツソースに分散させた後に経口投与できるものがある。オメプラゾールおよびランソプラゾールのような注目されているプロトンポンプインヒビターには経鼻胃管による投与の承認されているものがあるが、まだ改善の必要性がある。経鼻胃管による投与では、Prevacid(R) カプセル剤の内容物、すなわちランソプラゾールの腸溶ペレットをアップルジュース40mL中に注ぎそして該管を介して注入する。しかし、比較的大きな内径、例えばCH16 (CH=Cherrier)を有する管のみがこのタイプの投与に適しているにすぎない。
【0008】
商標名Losec(R)、MUPS(R)および PrilosecTM OTCが付けられているUS5,817,338に記載の錠剤化された剤形もまた、水に分散されて懸濁液になった後には経鼻胃管による投与に適している。しかし、米国で商標名Prilosec(R)の付けられている上記の製品、すなわちオメプラゾールの腸溶ペレットを含有するカプセル剤は、そのカプセル剤の内容物を緩衝溶液に分散させた後に管を介して投与できるにすぎない。さらに、商標名Prevacid(R) 経口懸濁剤として販売されている製品は、製造業者からの指示によれば管を介して投与されるべきではないとされている。
【0009】
さらに、例えばWO 04/004718には、ランソプラゾール(Lansoprazole(R))迅速溶解性錠剤からの微小顆粒を、蒸留水またはアップルジュース10 mL中に懸濁して経鼻胃管(naso-gastric tube)を介して投与し、さらに該液体10 mLで該管をフラッシュすることが推奨されている。
【0010】
胃管を介する腸溶コーティングペレットの投与で起こる可能性のある問題は、例えば、腸溶コーティングが層をなしたペレット(enteric coating layered pellets)のサイズおよび該管または注射器出口の内径によってもたらされるもので、その注射器または管の中に目詰まりが生じうることである。これは特に、細い管を必要とすることの多い小児患者にとって危険なことである。さらに、該懸濁液を調製する際に使用するガラス容器中のペレット沈降および/または注射器中の目詰まりのために、患者へのコンプライアンスの減少および投与量の送達不完全の危険も存在する。これは特に、少ない容量および投与量を用いて実施する場合の小児の使用に危険である。
【0011】
大抵の場合、非経口製剤および/または注射製剤は、医療および病院で訓練された人々による患者への投与が必要なので実行可能な代替製剤ではない。
【0012】
したがって、経口投与のための改善された方法および経口投与に使用可能な新規の腸溶コーティングが層をなした多数回投与用単位剤形の開発の必要性が、今もなお存在している。この新規な投与経路のための剤形は、延長された貯蔵期間中の化学的および機械的安定性に関する高い要求を満たすべきである。さらに、患者の受容性が改善され、取り扱いが容易な剤形のための要求も今なお存在している。固形の剤形および組成物に対する要求の一つは、それらが、幼い子供達および飲み込みが困難な患者に経口投与を可能ならしめる液体中で分散可能でなければならないということである。すなわち、患者が容易な方法で懸濁液を調製することができる確固たる方法を有すること、および容易に提供されそしてマイナスの方向にその医薬に干渉することのない液体ビヒクルを有することが必須である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の一つの目的は、プロトンポンプインヒビターの腸溶コーティングが層をなしたペレットを含有する組成物を胃管によって投与するための改善された、かつ確実な方法を提供することである。 さらに別の特徴は、該方法が小児の使用のための細い管に適用可能であるということである。胃管(gastric tube)の表現は、患者の胃中に懸濁液または分散液を供給するために意図された経鼻胃管並びにその他の管または注射器を包含する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一つの特徴によれば、プロトンポンプインヒビターの腸溶ペレットは粘性媒体と混合される。このプロトンポンプインヒビター 化合物は、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾールまたはエソメプラゾールのような化合物の群から選択される。さらに別の特徴によれば、該化合物は経口投与用に調製されたエソメプラゾール、好ましくは腸溶コーティングが層をなしたペレットの形態でのエソメプラゾールマグネシウム3水和物である。別の特徴によれば、該腸溶ペレットは製薬的に許容し得る固形増粘剤と混合され、そしてその増粘剤は、水性担体中に分散したときに粘性媒体を形成することができる。
【0015】
本発明の別の目的は、腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態でのプロトンポンプインヒビター化合物を、水性担体中に分散したときに粘性媒体を形成することが可能な1種またはそれ以上の増粘剤との混合物として含有する固形組成物を提供することである。投与前に、即席使用のための組成物は 、水性担体を、1種またはそれ以上の増粘剤との混合物としての製薬的に活性なプロトンポンプインヒビターからなる固形組成物と混合することにより調製される。
【0016】
分散または懸濁された、活性物質の腸溶コーティングが層をなしたペレットを含有する媒体または生成された水性媒体の粘度は、胃管または経鼻胃管のような管を介する懸濁液の供給に影響を及ぼす。意外なことに、粘度が高ければ高い程、ある一定の制限内でより細い管を使用できることが見出された。活性物質の層をなしてコーティングされた腸溶ペレットは、通常、球形ペレットの形態で存在し、液体媒体中でそれらの均一形態のために互いに極めて緊密に集積する傾向がある。この「積み重ね」(‘piling up’)は、管を詰まらせる可能性がある。この粘性分散媒体は、腸溶性のコーティングされたペレットを媒体中に浮遊させることを可能にする。強化された「浮遊性」(‘floating’)のためにペレットがより細い管を通過することができるようになることが見出された。水性担体と混合したときに粘性媒体を形成する増粘剤を含有する固形組成物は、特に幼い子供達への投与を容易にしそして改善する。例えば、患者への取り扱い指示はより簡単になり、そしてその投与は時間消費がより少なくなることが可能である。これによって管中における腸溶ペレットの目詰まりの発生が減少される。
【0017】
活性物質:
前記の改善されたそして確実な方法およびまた本発明の固形組成物のための重要な化合物は、下記一般式Iで表わされるH+K+ ATPaseインヒビター 化合物もしくはそのアルカリ塩、またはその単一エナンチオマーの一つ、そのアルカリ塩もしくはその単一エナンチオマーである。
【化1】

【0018】
上記式中、
Het1
【化2】

であり、
Het2
【化3】

であり、
Xは
【化4】

であり、ここで
ベンゾイミダゾール部分中のNは、R6〜R9で置換された炭素原子の一つがどのような置換基も有しない一つの窒素原子と場合により交換され得ることを意味し;
R1、R2および R3は同一または異なっていて、水素、アルキル、場合によりフッ素で置換されたアルコキシ、アルキルチオ、アルコキシアルコキシ、ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ハロゲン、フェニルおよびフェニルアルコキシから選択され;
R4およびR5は同一または異なっていて、水素、アルキルおよびアラルキルから選択され;
R6'は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、アルキルおよびアルコキシであり;
R6〜R9は同一または異なっていて、水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロ-アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、オキサゾリル、トリフルオロアルキルから選択されるか、 または隣接R6〜R9基が、さらに置換され得る環構造を形成し;
R10は水素であるか、またはR3 と一緒になってアルキレン鎖を形成しそして
R11およびR12は同一または異なっていて、水素、ハロゲンまたはアルキルから選択される。
【0019】
上記定義においてアルキル基、アルコキシ基およびそれらの構造部分は分枝鎖状または直鎖状のC1-C9-鎖であるか、または環状アルキル基例えばシクロアルキルアルキルからなることができる。
【0020】
具体的に興味深い式Iの化合物の例は、下記のとおりである。
【化5】

【0021】
【化6】

【0022】
【化7】

【0023】
請求項に係る組成物に使用する活性化合物は、中性形態またはアルカリ塩、例えばMg2+、Ca2+、Na+またはK+の塩、好ましくはMg2+ 塩の形態で用いるのがよい。該化合物はまた、例えば上記第2の構造式に例示されているようなその単一エナンチオマーの一つまたはそのアルカリ塩の形態であってもよい。
【0024】
請求項に係る発明のための好ましいプロトンポンプインヒビターは、例えばオメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾールまたはそれらの製薬的に許容し得る塩もしくはそれらの単一エナンチオマー、例えばエソメプラゾールマグネシウムである。
【0025】
上記化合物のいくつかは、例えばEP-A1-0005129、EP-A1-174726、EP-A1-166287、 GB 2163747、WO 94/27988、WO95/01977 および WO98/54171に開示されており、これら全ては参照により本明細書中に組み込まれる。
【0026】
腸溶コーティングが層をなしたペレット:
コア物質
個々に腸溶コーティングが層をなしたペレットのためのコア物質は、種々の主成分によって構成することができる。場合によりアルカリ性化合物と混合されることのある活性物質で層が形成された種子(seeds)となる材料は、次の加工処理のためのコア物質として使用することができる。
【0027】
活性物質で層が形成された種子は、種々の酸化物、セルロース、有機ポリマーおよびその他の物質を単独または混合物で含有する水不溶性種子材料であるか、または種々の無機塩、糖類、ノンパレイユ(non-pareils)およびその他の物質を単独でまたは混合物で含有する水溶性種子材料であることができる。これらの種子は通常、球状の球体である。さらに、該種子は結晶、凝集体、圧縮物(compacts)等の形態で活性物質を含有することができる。本発明の一つの特徴によれば、種子例えば球状球体のサイズは約0.8mm未満であるべきであり、そしてさらなる特徴によれば該種子は0.4mm未満である。活性物質で層が形成された種子は、例えば造粒または噴霧コーティング/層形成装置を使用して、粉末層形成または溶液/懸濁液層形成のいずれかによって製造される。
【0028】
種子に層を形成させる前に、活性物質をさらに別の成分と混合するのがよい。かかる成分は、結合剤、界面活性剤、充填剤、崩壊剤、アルカリ添加剤またはその他の製薬的に許容し得る成分の単独または混合物であることができる。 結合剤の例としては、セルロース例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチル-セルロースナトリウム;ポリビニルピロリドン;糖類、デン粉類および粘着性を有するその他の製薬的に許容し得る物質がある。適当な界面活性剤は、製薬的に許容し得る非イオン性またはイオン性界面活性剤の群の中に見出され、その例としては例えばラウリル硫酸ナトリウムを挙げることができる。
【0029】
別法として、場合によりアルカリ性化合物と混合されそしてさらに適当な成分と混合される、前記プロトンポンプインヒビターまたはその単一エナンチオマーの1種もしくはそのアルカリ塩を処方してコア物質にすることができる。該コア物質は種々の装置を用いて、押出し/球状化、ボーリングまたは圧縮によって製造することができる。本発明の一つの特徴によれば、処方されたコア物質のサイズは約1mm未満であり、さらに別の特徴によれば0.5〜1mmの範囲または0.5mm未満である。製造したコア物質は、活性物質含有の追加成分でさらに層が形成されそして/または次の処理加工に使用することができる。
【0030】
活性物質を製薬成分と混合して、より好ましい操作性および加工性並びに最終混合物中の活性物質の適当な濃度が得られる。充填剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、界面活性剤およびその他の製薬的に許容し得る添加剤のような製薬成分を使用することができる。
【0031】
活性物質はまた、アルカリ性の製薬的に許容し得る1つの物質(または複数個の物質)と混合してもよい。このような物質は、リン酸、炭酸、クエン酸またはその他の適当な無機もしくは有機の弱酸のような物質のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩およびアルミニウム塩;水酸化アルミニウム/炭酸水素ナトリウム共沈殿物;制酸剤に通常使用される物質、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウム;酸化マグネシウムまたは複合物質例えば Al2O3.6MgO.CO2.12H2O、(Mg6Al2(OH)16CO3.4H2O)、MgO.Al2O3.2SiO2.nH2Oもしくは類似化合物;pH−緩衝有機物質、例えばトリヒドロキシメチルアミノメタン、塩基性アミノ酸およびそれらの塩またはその他の類似の製薬的に許容し得るpH−緩衝物質から選択することができるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
別法として、前記コア物質は噴霧乾燥または噴霧凝固の技法を使用することにより製造することができる。
【0033】
腸溶コーティング層
個々のペレット形態のコア物質に腸溶コーティング層を施す前に、このペレットは、例えばpH−緩衝化合物のようなアルカリ性化合物を場合により含む製薬賦形剤を含有する1種またはそれ以上の分離層で、場合により覆ってもよい。この/これらの分離層は、腸溶コーティング層である外層からコア物質を分離させる。
【0034】
該分離層は、コーティングパン、コーティング造粒機のような適当な装置または流動床装置で、コーティング加工用の水および/または有機溶媒を用いてコーティング操作または層形成操作によりコア物質に施すことができる。別法として、分離層は、粉末コーティング技法によりコア物質に施すことができる。分離層用の物質は、単独または混合物で使用される製薬的に許容し得る化合物であって、例えば、糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を挙げることができる。可塑剤、着色剤、顔料、充填剤、粘着防止剤および帯電防止剤のような添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム、二酸化チタン、タルクおよびその他の添加剤を分離層中にさらに包含させてもよい。
【0035】
場合により作られる分離層をコア物質に施す場合、それは変更可能な厚さを構成することができる。場合により作られるこの分離層の最大の厚さは、通常、処理加工の条件によって制限されるだけである。該分離層は拡散障壁として役立ち、そして pH緩衝帯として作用することができる。分離層のこのpH緩衝性は、制酸剤に通常使用する化合物群、例えば、マグネシウムの酸化物、水酸化物もしくは炭酸塩;アルミニウムもしくはカルシウムの水酸化物、炭酸塩もしくは珪酸塩; 複合アルミニウム/マグネシウム化合物、例えば、Al2O3.6MgO.CO2.12H2O、(Mg6Al2(OH)16CO3.4H2O)、MgO.Al2O3.2SiO2.nH2O、水酸化アルミニウム/炭酸水素ナトリウム共沈殿もしくは類似化合物; またはその他の製薬的に許容し得るpH緩衝化合物、例えば、リン酸、炭酸、クエン酸またはその他の適当な無機弱酸もしくは有機弱酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩およびアルミニウム塩;または塩基性アミノ酸およびその塩から選択される物質を含む適当な有機塩基を該層の中に導入することによりさらに強化され得る。該層の厚さを増加させるためにタルクまたはその他の化合物を加えてもよく、そしてそれにより拡散障壁を強化することができる。場合により施されるこの分離層は、本発明に必須ではない。しかし、分離層は活性物質の化学的安定性および/または新規な多数回投与用単位錠剤の物理的性質を改善することができる。
【0036】
コア物質または分離層で覆われたコア物質の上に適当なコーティング技法を用いて1種またはそれ以上の腸溶コーティング層は施される。この腸溶コーティング層物質は水中または適当な有機溶媒中のいずれかに分散または溶解させることができる。腸溶コーティング層ポリマーとして、以下のもの、例えば、メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセルロース、シェラックまたはその他の適当な腸溶コーティング層ポリマーの1種またはそれ以上の溶液または分散液を、個別にまたは組み合わせて使用することができる。
【0037】
腸溶コーティング層は製薬的に許容し得る可塑剤を含有して、所望の機械的性質、例えば、腸溶コーティング層の柔軟性および硬度を獲得する。このような可塑剤としては、例えばトリアセチン、クエン酸エステル、フタル酸エステル、セバシン酸ジブチル、セチルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベートまたはその他の可塑剤を挙げることができるが、これらに限定するものではない。
【0038】
可塑剤の量は、機械的性質、すなわち腸溶コーティング層の柔軟性および硬度が調整されるような方法で、選択する腸溶コーティング層ポリマー、選択する可塑剤および該ポリマーの適用量に関して、各腸溶コーティング層の処方のために最適化される。 添加剤、例えば分散剤、着色剤、顔料、ポリマー例えばポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)、粘着防止剤および消泡剤もまた、腸溶コーティング層中に含有させてもよい。膜の厚さを増加させるためおよび酸感受性物質中への胃液の拡散を減少させるためにその他の化合物を加えてもよい。
【0039】
酸感受性物質、例えばプロトンポンプインヒビターを保護するためおよび本発明の多数回投与用単位剤形の許容し得る耐酸性を得るために、腸溶コーティング層は約少なくとも10μm、好ましくは20μmより大きい厚さからなる。施用される腸溶コーティング層の最大の厚さは、通常、処理加工の条件によって制限されるだけである。
【0040】
オーバーコーティング
腸溶コーティング層で覆われたペレットは、1種またはそれ以上のオーバーコーティング層(over-coating layer(s))でさらに覆ってもよい。該オーバーコーティング層は、コーティングパン、コーティング造粒機のような適当な装置または流動床装置で、層状化処理用の水および/または有機溶媒を用いてコーティング操作または層状化操作により腸溶コーティング層状化ペレットに施すことができる。オーバーコーティング層用の物質は、単独または混合物で使用する製薬的に許容し得る化合物であって、例えば、糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を挙げることができる。可塑剤、着色剤、顔料、充填剤、粘着防止剤および帯電防止剤のような添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム、二酸化チタン、タルクおよびその他の添加剤をオーバーコーティング層中にさらに包含させてもよい。このオーバーコーティング層はさらに、腸溶コーティングが層をなしたペレットの起りうる集塊化を防止し、そして腸溶コーティング層を配合禁忌の賦形剤からまたは例えば懸濁液の調製中、投与中および飲み込み中のその溶解pHよりも上のpH値から保護することことができる。オーバーコーティング層はまた、味覚遮蔽剤を含有してもよい。場合により施用されるオーバーコーティング層の最大の厚さは、通常、処理加工の条件によって制限されるだけである。
【0041】
製薬的に許容され得る増粘剤:
本発明組成物に適当な増粘剤は、食品工業で一般に使用される増粘剤であり、例えばデンプン、カラゲーナン、キサンタンガム、グアールガム、イナゴマメガム、トラガカント、ゼラチン、ペクチン、変性セルロース誘導体または類似のゲル形成剤である。これらは水性担体と混合すると粘性溶媒を形成する。1個の増粘剤または増粘剤の組み合わせを使用することができる。
【0042】
別法として、製薬的に活性な成分を含有する腸溶コーティングされたペレットは、提供が容易でありそしてその活性成分および/または腸溶コーティングされたペレットを妨害しないビヒクルと直接混合することができる。このような適当なビヒクルの例としては、例えばヨーグルト、シロップ、酸乳(sour milk)または同様の粘度を有するいずれかの水性液体のような粘性の水性媒体がある。本発明の一つの特徴によれば、該ビヒクルは適当な粘度を付与することができる、糖の特定量を有する糖シロップである。生成されるかまたは使用される粘性媒体は均一な懸濁液/分散液を提供し、腸溶コーティングされたペレットを媒体中に浮遊させる。
【0043】
粘性媒体のpH値は、ペレットの腸溶コーティングが、投与中および/または粘性媒体中におけるペレットの水性懸濁液または分散液の調製中に破壊されないように、すなわち、腸溶コーティングポリマーが粘性媒体中に溶解されないように調整すべきである。これは、腸溶コーティングが層をなしたペレットに施された保護用のオーバーコーティング層が全く存在しない場合には特に重要である。本発明の一つの特徴によれば、この粘性媒体のpH値は約7未満でありそしてさらなる特徴によればpH 5.6未満である。
【0044】
この粘性媒体または増粘剤それ自体は、食品に許容し得る適当な矯味矯臭剤および着色剤および/または甘味剤と混合してもよい。
【0045】
意外なことに、腸溶コーティングペレットの分散液/または懸濁液のために生成または使用される水性媒体の粘度が高ければ高いほど、使用する胃管をより細くできるということが見出された。
【0046】
本発明の一つの特徴によれば、商標名“Thick-It”で販売されている商業的に入手可能な、トウモロコシデンプン含有の増粘剤が、改善された胃管経由投与法に適していることが分かった。別の特徴によれば、この粘性媒体は水性ビヒクル、例えばヨーグルト、シロップまたは酸乳でありうる。このような適当な水性ビヒクルは、少なくとも63質量%の糖含量を有する糖シロップでありうるもので、媒体に適当な粘度を付与することができた。
【0047】
本発明の一つの特徴によれば、ゲル化後の製剤の粘度は、プレート−プレート構造(plate-plate geometry)を具備したレオメーターに記録された流れ曲線からせん断速度10s-1で測定して、0.005〜10Pa・s、好ましくは0.05〜5Pa・sであるべきである。別法として、この粘度は、水性液体の量に対する増粘剤の量として表わすことができる。
【0048】
増粘剤との混合および胃管を介する該組成物の投与に使用するのに適当な担体または液体は、水、およびその他の製薬的に許容し得る経口投与用担体例えば、フルーツジュースまたは、ミルクのような乳製品である。あるいはまた、水性担体それ自体を、粘性媒体として使用することができる。適当なビヒクルは酸乳、ヨーグルト、シロップおよび同様の粘度を有する液体である。
【0049】
投与する水性担体/液体の量は活性物質の量によるが、一般的には1〜50mL、好ましくは1〜30mLの範囲にある。
【0050】
胃管:
胃管には経鼻胃管並びに供給用の管および注射器がある。この改善された投与方法に適当な管は、ポリビニルセルロース、ポリウレタンおよび類似材料から製造される管である。該管のサイズは各患者および目的によって変えることができる。えん下障害の成人は、CH=Cherrierまたは「フレンチサイズ」(“French size”)として測定されるサイズで、内径が約CH14〜CH20である管を使用することができる。
【0051】
小児用として適当なサイズは約CH5〜CH10、例えばCH5、CH6およびCH8のサイズである。
【0052】
組成物の使用
本発明の組成物は、胃酸分泌を減少させるのに使用される。それは1日に数回投与できる。活性物質の典型的な日用量は変化し、そして種々の要因例えば患者の個別要求、投与方法および疾患によって左右される。一般に、日用量は活性物質1〜100mgであり、ゾリンガー・エリソン(Zollinger-Ellison)症候群のようなある種の重篤な場合にはより高い投与量が必要であることもある。成人に好適な投与量は活性物質10〜80mgであり、そして小児用での好適投与量は活性物質0.5〜40mgであり、そして最年少者の場合には、重篤度の如何により0.5〜20mgである。
【実施例】
【0053】
以下に、本発明を実験報告でさらに記載しそして例示するが、それらは本発明を限定するものではない。保護の範囲は添付する特許請求の記載により明示されたとおりである。
【0054】
実験報告
装置:
Luer lock TM 注射器: 30mL.
管: PennineTM ヘルスケア, Ref No. 15E00; 020E01 (CH8); 13B01 (CH10)
FlocareTM Pure 管, Ref No. 35242 (CH6)
Argyle Salem Sump TM (CH10)
目盛り付きガラス: 100mL
増粘剤: Thick-ItTM
増粘剤と混合する水道水
糖シロップ: 630gの スクロース、1gのメチルパラヒドロキシべンゾエート(Methylis Parahydroxbenzoas)、369gの水。
ヨーグルト
【0055】
腸溶コーティングペレットの調製:
エソメプラゾールマグネシウム3水和物をUS 6,369,085に従って製造した。オメプラゾールマグネシウムはUS 5,900,424に従って製造した。これらの製造した活性成分をそれぞれUS 5,817,338に記載のようにして腸溶コーティングペレットに処方し、そして得られたペレットを調製済みの粘性媒体と混合した。US 6,369,085、US 5,900,424およびUS 5,817,338の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0056】
Thick-ItTM 含有の粘性媒体の調製 :
Thick-ItTMの種々の量 (それぞれ5、6、7および8g)を水道水100mLと混合し、その水溶液を約1分間激しく混合した。エソメプラゾール10mgに相当するエソメプラゾール Mgを含有する腸溶ペレットを製造し、それらを調製済みの種々の粘性の水性媒体10mLと混合した。これら種々の懸濁液を種々の管を介して供給した。
増粘剤を含まない純粋な水道水を参照媒体として使用した。
【0057】
各管を以下の操作に従って試験した:
投与前に各管をいくらかの水でフラッシュした。
・ 25〜50mL注射器(Luer-Lock, 30mLを使用)からピストンを外し、その注射器に調製済みの水性溶媒約25mLを注入した。
・ カプセル剤の内容物(エソメプラゾール腸溶コーティングペレット)を注射器の中で空にし、そしてピストンを元に戻した。約5mL空気の空間を残した。
・ 直ちに注射器を約15秒間振って、ペレットを分散させた。
・ 先端を上にして注射器を保持し、そして先端が詰まっていないことをチェックした。
・ 上記ピストンを保持しながら(先端を上に向けながら)注射器を管に取り付けた。
・ 注射器を振り、そして先端を下に向けながら注射器を一定の位置に置いた。直ちに混合物5〜10mLを管の中に注入した。注入後、注射器を逆さにし、そして振った(先端の目詰まりを避けるために先端を上に向けながら注射器を保持しなければならない)。先端を下にして注射器を回転し、そして直ちに混合物の別の5〜10mLを管の中に注入した。注射器が空になるまでこの操作を繰返した。
・ 注射器に水25mLおよび空気5mLを注入し、そして必要に応じて工程6を繰返して注射器中に残っているいずれもの沈降物を洗い流した。
【0058】
結果:
増粘剤を含有する水性溶媒および増粘剤を含有しない水性溶媒の試験からの結果を比較すると、腸溶コーティングペレットは、純粋な水道水を使用する場合よりも供給用の粘性溶媒を使用する場合に、管を詰まらせることなくより細い管を介して投与することができた。この実験において、Thick-ItTM 6〜7gを水道水100mL中で使用する場合に最適粘度が得られた。
【0059】
糖シロップおよびヨーグルトを用いた試験
オメプラゾールマグネシウムを含有する腸溶コーティングペレットの投与を下記に従って試験した。
投与前に、各管をいくらかの水でフラッシュした。錠剤/顆粒を注射器に加え、次に液体(糖シロップまたはヨーグルト)を注射器に入れた。錠剤の場合には、錠剤を2分間放置して崩壊させた。これにより衛生上最適でありかつ最小限の用具を可能とした。この混合物を一つの大きな押しで、好ましくは休止なしで管の下の方に入れることができた。休止はペレットの積み重ねを生じることがある。
オメプラゾールマグネシウムの腸溶コーティングペレットを含有する多数の単位錠剤またはカプセル剤を、糖シロップまたはヨーグルトと交互に混合しそして試験したところ、CH8までサイズを下げた胃管において良好な結果が得られた。投与前に各ペレットは、それぞれ糖シロップ15mLおよびヨーグルト5mLと混合した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胃腸疾患の治療で、媒体中に腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態で酸不安定性プロトンポンプインヒビター 化合物を含有する固形組成物を胃管より経口投与する方法において、該ペレットが1種またはそれ以上の製薬的に許容し得る増粘剤、および水性担体との混合物で存在し、そして該増粘剤が該水性担体中に分散すると粘性媒体を形成することができ、そして得られた水性懸濁液はこのような治療を必要とする患者に胃管または注射器を介して投与されることを特徴とする、上記方法。
【請求項2】
増粘剤がデンプン、キサンタンガム、カラゲーナン、グアールガム、イナゴマメガム、トラガカント、ゼラチン、ペクチンおよび変性セルロース誘導体からなる群より単独またはいずれかの組合せで選択される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
増粘剤がデンプンおよびキサンタンガムから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
組成物がさらに、矯味矯臭剤、着色剤および甘味剤から選択される製薬的に許容し得る添加剤を含有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
胃腸疾患の治療で、媒体中に腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態で酸不安定性プロトンポンプインヒビター 化合物を含有する組成物を胃管より経口投与する方法において、該媒体が製薬的に許容し得る粘性の水性溶媒であって、そこにペレットが分散すると水性懸濁液を形成し、そして得られた懸濁液がこのような治療を必要とする患者に胃管または注射器を介して投与されることを特徴とする、上記方法。
【請求項6】
粘性の水性媒体がヨーグルト、酸乳、シロップおよび同様の粘度を有する水性液体から選択される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
粘性の水性媒体が、少なくとも63質量%の糖含量を有する糖シロップである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
ゲル化後の製剤の粘度が、プレート-プレート構造を具備したレオメーターに記録された流れ曲線から10 s-1のせん断速度で測定して、0.005〜10Pa・sであるべきである請求項1または5に記載の方法。
【請求項9】
ゲル化後の製剤の粘度が、プレート-プレート構造を具備したレオメーターに記録された流れ曲線から10 s-1のせん断速度で測定して、0.05〜5Pa・sであるべきである請求項1または5に記載の方法。
【請求項10】
水性懸濁液を、サイズCH5〜CH10 (CH= Cherrier)を有する管を介して投与する請求項1または5に記載の方法。
【請求項11】
水性懸濁液を、サイズCH10〜CH20 (CH= Cherrier)を有する管を介して投与する請求項1または5に記載の方法。
【請求項12】
プロトンポンプインヒビター 化合物が、一般名のオメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、テナトプラゾールおよびエソメプラゾールまたはそれらの製薬的に許容し得る塩で知られた化合物の群から選択される請求項1または5に記載の方法。
【請求項13】
投与される活性化合物の量が1〜100mgである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
水性担体が水、フルーツジュース、シロップおよび乳製品の群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項15】
投与される粘性媒体の量が約1〜35mLである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態でプロトンポンプインヒビター 化合物を含有する固形組成物であって、該ペレットが、水性担体に分散すると粘性媒体を形成することができる1種またはそれ以上の増粘剤との混合物で存在する上記組成物。
【請求項17】
腸溶ペレットが球形でありそして1mm未満のサイズを有する請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
腸溶ペレットが球形でありそして0.5mm未満のサイズを有する請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
胃腸疾患治療用医薬の製造における胃管による経口投与用の組成物の製造のための増粘剤の使用であって、該組成物が腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態でのプロトンポンプインヒビター、1種またはそれ以上の増粘剤、および水性担体を含有し、そして該増粘剤が該水性担体に分散すると粘性媒体を形成することができることを特徴とする、上記使用。
【請求項20】
胃腸疾患治療用医薬の製造における胃管による経口投与用の組成物の製造のための増粘剤の使用であって、該組成物が腸溶コーティングが層をなした多数のペレットの形態でのプロトンポンプインヒビターおよび粘性の水性媒体を含有し、そして該ペレットがその粘性媒体中に分散すると水性懸濁液になることを特徴とする、上記使用。

【公表番号】特表2007−522086(P2007−522086A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518594(P2006−518594)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001113
【国際公開番号】WO2005/004921
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】