説明

ベンチュリ装置

【課題】液体と気体との混合を行うためのベンチュリ装置を提供する。
【解決手段】ベンチュリ装置は、液体を連続的に受け入れて該液体用の流体流通経路を形成するように作用する第1の漏斗部分、第1の円筒部分、中間通路、第2の円筒部分および第2の漏斗部分を備える。第1の漏斗部分は、大気に対し流体連通する開口を有し、大気圧にて重力によって注がれる液体を受け入れるように垂直に配向されている。中間通路は、床、天井、および中間部分を有する区画を形成し、天井の直径は第1の円筒部分の直径より大きい。中間通路には1つ以上の側方通路が連通している。液体が減少した圧力で中間通路を通過するとき、気体が中間通路へ案内される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベンチュリ装置に関する。より詳細には、本発明は2以上の流体の混合を行うように作用するベンチュリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベンチュリ式装置は、当技術においてよく知られている。一般に、そのような装置は、備品(fitting)または管状構造、詳細には中間部が収縮し両端が広がったパイプ構造を備える。気体または液体などの流体がベンチュリを通過するとき、この流体の流速は増加するが、それに応じて、この流体の圧力は減少する。そのような装置は、様々な用途において、特に、流体の流通の測定において、あるいは航空計器を駆動するためまたは気化器の流通ストリームへ燃料を引き込むためなど、吸入を行うために用いられる。
【0003】
同様に、ベンチュリ装置は、ベンチュリを通過する流体と第2の流体(すなわち、液体または気体)を混合するまたは組み合わせるためにしばしば利用される。これに関して、ベンチュリの狭窄点において、液体または気体を引き込むように作用する減圧が生じることはよく知られている。この原理による装置の例には、アンダーソン(Anderson)らの特許文献1およびフランバウム(Flanbaum)の特許文献2に開示されているものが含まれる。それらの各々の教示を引用によって援用する。
【0004】
ベンチュリ装置の背景となるよく知られた原理や、2以上の流体の混合を効率的かつ選択的に行うベンチュリ装置の性能にもかかわらず、現在、そのような装置がベンチュリ装置を通過する第1の流体に第2の流体を案内できない(すなわち、引き込むことができない)ことに関連した欠点が存在する。これに関して、ベンチュリを通過する第1の流体、すなわち、主要な流体の速度がテーパの点で最大となり、これによって第2の流体が流体の流通へ引き込まれることを可能とする減圧が生じる。しかしながら、ベンチュリのテーパ部分は、その寸法が限られているため、第2の流体が流体の流通へ引き込まれることの可能な面積を減少するように作用する。このため、流体速度の増加と面積の減少との組み合わせによって、第2の流体を引き込むベンチュリの性能が妨げられることがある。
【0005】
当技術においては、スリナス(Srinath)の特許文献3(引用によって本明細書に援用する)に開示されている流体の混合など、垂直流通効果を用いて互いに混合される2つの流体間の相互作用すなわち混合を容易にする試みがなされているが、それらの試みは、それらの装置が圧力下に高速で放出される流体の第1のストリームへ第2の流体を案内するように設計されている種類である限り、失敗している。高い圧力および速度の影響によって、第2の流体を挿入する性能はさらに相当に困難となり、第2の流体自身が強制的に圧力下で案内されることがしばしば必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,509,349号明細書
【特許文献2】米国特許第6,568,660号明細書
【特許文献3】米国特許第6,581,856号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、当技術においては、ベンチュリ装置の所望の流動力学を修正し、その結果、1つ以上の第2の流体を引き込むベンチュリを通過する第1の流体の性能を改良して、
従来のベンチュリ装置より有意に高い均質性を有する混合物が得られるようにする、改良されたベンチュリ装置の必要が有意に存在する。同様に、当技術においては、構築が簡単で、設計費用が低く、様々な用途に容易に用いられることの可能な、そのようなベンチュリ装置の必要が存在する。さらにまた、低圧化または高圧化した流体の流通とともに容易に利用可能であり、流体物質の任意の組み合わせ、すなわち、液体と液体、液体と気体または気体と気体のいずれの組み合わせであっても混合を行うための、そのような装置の必要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、詳細には、当技術における上述の欠点に対処し、緩和するものである。これに関して、本発明は、従来技術のベンチュリ装置よりはるかに優れた手法により2以上の流体の同化および混合を行うように作用する、改良されたベンチュリ装置に関する。好適な一実施形態では、このベンチュリ装置は、流体通路を形成する複数の部分を含む。第1の部分は、第1の流体を受け入れるための、ほぼ漏斗型の切頭円錐形の空間を含む。従来のベンチュリ設計に従い、この第1の漏斗部分は、次第に狭くなる通路を形成し、したがって流体の速度を加速するように作用する、テーパ形状を有する。この第1の部分は、流体を第1の円筒部分に流す。第1の円筒部分は、ほぼ真っすぐな円筒状の通路を形成する。そのような部分は、第1の流体の流通を標準化し、したがって流体の乱流を減少させるように作用する。第1の円筒部分に流体連通しているのは、第1の円筒部分より直径が大きくなるように形状および寸法が決定されている、広がった円筒状の中間通路である。これに関して、この中間通路は、従来のベンチュリ設計に反し、第1の円筒部分から受け入れた流体に圧力のわずかな減少を経験させるように作用する。
【0009】
1つ以上の側方通路は、1つ以上の第2の流体が案内される中間通路に流体連通している。このベンチュリ装置は、中間通路に流体連通している2つの全く対向する側方通路を備えてもよく、したがって、第2の流体が第1の流体に引き込まれる、すなわち、第1の流体と共に案内されることが可能である。これに代えて、第3の流体が第1および第2の流体に引き込まれる、すなわち、第1および第2の流体と共に案内されることが可能である。好適には、そのような側方通路は、中間通路のほぼ中位の部分にて、中間通路に流体連通するように作用する。同様に、最適な流動力学を得るには、第1の流体が圧力のわずかな減少を経験する点において、1つ以上の追加の流体を案内する側方通路が中間通路と連通することが必要である。
【0010】
中間通路から下方へ延びているのは、中間通路より直径の小さい第2の円筒部分であり、第1および第2の流体を受け入れ、その流通を標準化するように作用する。第2の円筒部分から下降しているのは、流体のさらなる混合および流出を可能とする出口経路を形成する、第2の漏斗型の切頭円錐形の空間である。
【0011】
上述の部分は、垂直の配置、水平の配置、または角度を有する配置に統合されてよい。
本発明のさらに洗練された実施形態では、ベンチュリ装置は、筐体その他、パイプ、管および備品のうちの1つ以上の部分から形成されたものの一部として組み込まれてもよく、したがって、特定の用途のために統合されることが可能である。本発明のベンチュリ装置は、気体、液体またはそれらの組み合わせのいずれを含むものであれ、全ての種類の流体間の混合の実施および強化のために、さらに利用されてよい。例として、本発明のベンチュリ装置は、ワイン、特に赤ワインのエアレーションを行うのに効率的かつ効果的であると考えられる。当業者には、さらに相当数の他の用途が容易に認識される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のベンチュリ装置を組み込んでいる筐体の高位からの斜視図。
【図2】図1の2−2線に沿って得られる断面図。
【図2A】ベンチュリ装置の隣接した部分間の面取り面式の遷移を示す断面図。
【図3】第1の流体と第2の流体との間の混合を行うための本発明のベンチュリ装置における、中間通路と、その中間通路に流体連通している通路とを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで図面を参照する。最初に図1を参照すると、従来技術の方法より一際効果的かつ効率的な手法により2以上の流体の同化および混合を行うように作用する、ベンチュリ装置10が斜視図によって示されている。まず、本明細書において用いられる用語「流体」は、任意の種類の流体物質を含むことが可能であり、また、任意の種類の液体または気体や、熱、圧力またはその両方を加えることによって液体または気体の状態となると仮定される物質を明らかに包含すると認められるため、凝縮液や、気化または溶融した物質を包含してもよいことが理解される。したがって、本明細書において用いられる流体は、可能な限り広く解釈される。
【0014】
ベンチュリ装置10は、好適には複数の部分、すなわち、第1の漏斗部分14、第1の円筒部分16、中間通路18、1つ以上、好適には2つの側方通路24,26、第2の円筒部分28および第2の漏斗部分30を備える。これらの全てについて、より完全に以下で説明する。これらの部分は、1つ以上の第1の流体を流通させ、通路24,26による案内を介して1つ以上の第2の流体を中間通路18に引き込み、その後、組み合わせ、第2の円筒部分28および第2の漏斗部分30を介して装置を流出させる、連続する経路または通路を集合的に形成する。第2の漏斗部分30は、混合および所望の均質性の獲得を行うように作用する。
【0015】
本明細書に記載の所望の効果を得るために、本発明のベンチュリ装置の様々な部分の構成を図2に示す。示すように、第1の漏斗部分14は、第1の流体を受け入れるための開口部を形成する。当業者には理解されるように、第1の流体は単一の流体であってもよく、複数の流体からなる混合物であってもよい。いずれの場合にも、第1の部分14へ案内された流体は、従来のベンチュリ設計に従い、流体流通経路を狭くすることによって、第1の流体の速度の増加および第1の流体の圧力の減少を生じさせる。
【0016】
次いで、第1の流体は、示すように、第1の部分14から第1の真っすぐな円筒部分、すなわち、管状部分16へ流れる。そのような第1の円筒部分16は、第1の漏斗部分14から流れる第1の流体の流通を標準化するように作用し、その結果、流体の乱流を減少させる。本発明のベンチュリの最適な機能を得るために、図2Aに32として示すように、ベンチュリ10の隣接した部分14,16を相互接続する点において、面取り面すなわち斜面が提供される。これに関して、この角の取られた平滑な遷移表面は、流体の流通を行い、かつ乱流および中断を最小とするように作用すると考えられる。当業者には、そのような外形の表面を得ることや、本明細書に開示のベンチュリ装置を得るために、ガラス、プラスチックおよび金属のうちの1つ以上のいずれであろうと任意の種類の材料が容易に利用されることが即座に理解される。
【0017】
次いで、第1の流体は、第1の円筒部分16から中間通路18に連続的に案内される。示すように、中間通路18は、第1の円筒部分16の直径より大きい直径を有する室を形成し、床および天井や、第1の円筒部分16および第2の円筒部分28より有意に大きい直径を有する中間部分を備える。より大きい直径を有する結果、第1の円筒部分16から中間通路18へ流れる第1の流体は、従来のベンチュリ装置と異なり、圧力のわずかな減少を経験する。中間通路18への流体の流通によって、示すように、側方通路24,26のうちの一方または両方を介して中間通路18に第2の流体を引き込む吸引力が生じる。当業者には認められるように、本発明のベンチュリ装置10は、第2の流体の案内を可能とするには1つの側方通路を備えることしか必要としないが、これに代えて、より大きな
体積の第2の流体を中間通路18に引き込むことを可能とするために3以上の流路を備えてもよく、あるいは、これに代えて、第3、第4、第5またはそれ以上の流体を中間通路18へ選択的に案内することを可能とするために複数の入口として作用してもよい。したがって、図2には2つの完全に対向する側方通路24,26と、1つ以上の第2の流体が案内される専用の開口部20,22とを有するように示したが、当業者には、通路の設計に関する様々な設計の変更および修正が容易に認められる。
【0018】
好適な一実施形態では、側方通路24,26のうちの1つ以上または全部は、それらが中間通路18のほぼ中位すなわち中間の部分に流体連通するように構成される。同様に、より明らかに図3に示すように、側方通路24,26は、中間通路18の天井より低い点(「A」によって表す)で、また中間通路18の床より上の距離(図2に「B」によって表す)で、中間通路18と相互接続している。最も好適な一実施形態では、距離「A」および「B」は等しくなる。しかしながら、現在、より完全に本明細書において説明するように、流体の最適な混合を得るために、中間通路18の天井と、第2の流体を案内するために利用される側方通路24,26との間に幾らかの距離が存在する必要があることは知られている。通路24,26が中間通路18の天井と整合している(すなわち、「A」によって表される距離が0である)限り、二次的な流体を最適に引き込む性能は最適でないため、本発明のベンチュリ装置によって優れた混合を得る性能も最適ではないと考えられる。
【0019】
側方通路24,26と中間通路18との間の相互接続をそのように構成することによって、従来技術の装置のものより有意に優れた手法により、第2の流体が引き込まれ、中間通路18へ流入する第1の流体との混合が可能となる。全く予想外にも、第1および第2の円筒部分16,28の両方より大きい直径を有するように中間通路18を構成するとともに、中間通路18のほぼ中間部分において1つ以上の第2の流体を案内することによって、1つ以上の第2の流体のうち有意に大きい体積が流体の流通に引き込まれ、その結果、流体間に有意により充分な相互作用を生じたため、従来のベンチュリ装置を介した流体の混合に対しベンチュリを、組み合わされた流体が通過するとき、より高度な均質性を有する混合物が得られると考えられる。
【0020】
中間通路18における第1および第2の流体の混合に続き、得られた組み合わせは、第1の円筒部分16と同様に流体の流通を標準化するように作用する第2の円筒部分28を介して下方へ流される。その後、この流体の組み合わせは、従来のベンチュリ装置に従い、第2の漏斗部分30を介して徹底的に混合され、流出される。同様に、そのような第2の漏斗部分30は、それらの流体の速度が減少し、圧力が増大するとき、流体間の混合を行う。
【0021】
さらに、当業者には容易に認められるように、所与の用途における使用のため、本発明のベンチュリ装置の様々な部分の各々において、様々な寸法を利用することが可能である。ワイン(特に赤ワイン)のエアレーションを行う際に一際効果的な1つの特定の実施形態では、次の寸法が理想的であると考えられる。すなわち、第1の円筒部分14は、4.9mmまで漸減する任意の長さの円錐形状を有し、図2Aに32として示すように、面取り面または斜面として知られる、1.8mmの高さにおける4.7mmまでの急激な減少を伴う。第1の円筒部分16は、4.7mmの一定の直径と、3.6mm以上の高さとを有する。中間通路18は、6.3mmの直径と、約5mmの高さとを有する。2つの対称的な完全に対向する側方通路24,26は、約8.3mmの長さと、約3.2mmの直径とを有し、ほぼ中間の部分にて、中間通路18に流体連通している。第2の円筒部分28は、4.7mmの一定の直径と、6.8mmの高さとを有する。第2の出口の漏斗部分30は、約10.5mmの出口直径までのテーパを有する約64mmの高さを有する。そのように構成されると、このベンチュリ装置は、大気圧にて液体ワインの流通がベンチュリ
装置を通過するだけで、ワイン(特に赤ワイン)の有意なエアレーションを行うように作用し、消費者に必要なのは、単にボトルから、垂直に配向されたベンチュリ装置を通じ、ワイングラスまたはデカンタなど他の容器へとワインを注ぐことだけである。しかしながら、そのような寸法は、特定の用途に対し、ベンチュリ装置の発明を如何に構成するかについての一例に過ぎず、本発明を何ら限定するものとして解釈されるべきでない。
【0022】
さらに、当業者には容易に理解されるように、ベンチュリ装置10は、図1に示すように筐体12の一部として形成されてもよく、備品の一部として組み込まれても、管状のパイプ構造の一部として組み込まれてもよい。ベンチュリ装置10は、さらに好適には、示すように、垂直な配向を仮定して、したがって、重力によって流体が部分14,16,18,28および30を通じて連続的に流れるように構成される。しかしながら、容易に理解されるように、ベンチュリ装置10は、水平や角度を有する配置を仮定して構成されてもよく、さらに、圧力調整されている流体を受け入れるように作用してもよい。
【0023】
当業者には、本発明の追加の修正および改良も明白である。したがって、本明細書に記載の部品と工程との特定の組み合わせは、本発明の一定の実施形態を表現することを意図したものに過ぎず、本発明の精神および範囲の内にある代替の装置および方法の限定として作用することを意図したものではない。再び強調するように、ベンチュリ装置は独立した装置として利用されるように作用してもよく、統合されたプロセスの一部として組み込まれ、当業者に容易に認められるような広範な利用が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体と気体との混合を行うためのベンチュリ装置において
a.第1の漏斗部分であって、大気に対し流体連通する開口を有し、大気圧にて重力によって注がれる液体を受け入れるように垂直に配向されている第1の漏斗部分と、
b.第1の漏斗部分に流体連通している第1の円筒部分と、
c.床、第1の円筒部分が終端する天井、および中間部分を有する区画を形成し、第1の円筒部分の第1の円筒直径より大きな天井直径を有する中間通路と、
d.中間通路に流体連通している1つ以上の側方通路と、
e.中間通路の床に流体連通しており、中間通路から延びている、第2の円筒部分と、
f.第2の円筒部分に流体連通しており、第1の漏斗部分、第1および第2の円筒部分、ならびに中間通路に垂直に配向されている第2の漏斗部分と、を備え、
g.第1の漏斗部分、第1の円筒部分、中間通路、第2の円筒部分および第2の漏斗部分は、液体を連続的に受け入れて該液体用の流体流通経路を形成するように作用
h.流体流通経路は第1の円筒部分から中間通路の天井に延びており、流体流通経路を通過する液体の圧力を減少させるように作用し、前記1つ以上の側方通路は、前記液体減少した圧力で中間通路を通過するとき、中間通路へ前記気体を案内するように作用する、ベンチュリ装置。
【請求項2】
筐体内に入れられている請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項3】
備品内に入れられている請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項4】
管状のパイプの一部分内に入れられている請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項5】
天井の直径は第1の円筒直径より30%以上大きい請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項6】
天井の直径は6.3mmであり、第1の円筒直径は4.7mmである、請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項7】
前記1つ以上の側方通路は、中間通路の中間部分における天井および床からの距離が等しい点において中間通路に流体連通している、請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項8】
中間通路から対向して延びている第1および第2の側方通路を備える、請求項7に記載のベンチュリ装置。
【請求項9】
中間通路の天井の直径は、中間通路の床から延びている第2の円筒部分の直径より大きい、請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項10】
前記液体は重力によって前記流体流通経路を通過させられ、前記液体が中間通路を通過するときに空気が前記1つ以上の側方通路を通過させられる、請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項11】
中間通路の天井は平坦である、請求項1に記載のベンチュリ装置。
【請求項12】
液体と気体との混合を行うためのベンチュリ装置において、
a.第1の漏斗部分であって、第1の漏斗部分に流体連通しており第1の漏斗部分から下方へ延びる第1の円筒部分を有し、大気に対し流体連通する開口を有し、大気圧にて重力によって注がれる液体を受け入れるように垂直に配向されている第1の漏斗部分と、
b.床、天井、および中間部分を有する区画を形成する中間通路であって、前記中間通
路の天井は第1の円筒部分に流体連通するとともに第1の円筒部分から延びており、前記中間通路の天井は第1の円筒部分の円筒直径より大きな天井直径を有する中間通路と、
c.中間通路の中間部分に流体連通している1つ以上の側方通路と、
d.中間通路の床に流体連通しており、中間通路から延びている、第2の円筒部分であって、第2の円筒部分に流体連通しており第2の円筒部分から延びている第2の漏斗部分を有する、第2の円筒部分と、を備え、
e.第1の漏斗部分、第1の円筒部分、中間通路、第2の円筒部分および第2の漏斗部分は、垂直に配向されており、液体を連続的に受け入れて該液体用の流体流通経路を形成するように作用し、前記1つ以上の側方通路は、前記液体が中間通路を通過するとき、前記気体を受け入れて中間通路へ移動させるように作用する、ベンチュリ装置。
【請求項13】
中間通路の天井は平坦である、請求項12に記載のベンチュリ装置。
【請求項14】
前記液体は重力によって前記流体流通経路を通過させられ、前記液体が中間通路を通過するときに空気が1つ以上の側方通路を通過させられる、請求項12に記載のベンチュリ装置。
【請求項15】
天井の直径は円筒直径より30%以上大きい請求項12に記載のベンチュリ装置。
【請求項16】
天井の直径は6.3mmであり、円筒直径は4.7mmである、請求項12に記載のベンチュリ装置。
【請求項17】
ワインのエアレーションを行う方法において、
ベンチュリ装置の流体流通経路が垂直に配向されるように、容器に対し垂直な配向にベンチュリ装置を配置する工程と、
ボトルから、大気に開放されたベンチュリ装置の上部の開口を通じて、流体流通経路の開始部にあるベンチュリ装置の貯液部にワインを注ぐ工程であって、ワインは貯液部において大気圧を受けるとともに、重力によって垂直方向下側に流れる、工程と、
ワインが貯液部から垂直方向下側に流れるように、ベンチュリ装置の配置を維持する工程と、
給気部の近傍においてワインの圧力を減少させる工程と、
圧力の減少によって給気部を通じて空気を引き込む工程と、
ワインと給気部を通じて引き込まれた空気とを混合し、エアレーションの行われたワインを生成する工程と、
エアレーションの行われたワインがベンチュリ装置から容器へ流れるように、容器に対し垂直な配向にベンチュリ装置の配置を維持する工程と、を備える方法。
【請求項18】
ワインの圧力の減少は、給気部より垂直方向上側で生じる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ワインの圧力を減少させる工程は、第1の断面積を有する第1の通路から第2の断面積を有する第2の通路へワインを流す工程を含み、第2の断面積は第1の断面積より70%を超えて大きい、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
エアレーションの行われたワインを第3の通路へ流すことによって、エアレーションの行われたワインの流体流通を標準化する工程であって、第3の通路は、その長さを通じてほぼ一様な形状を有するとともに、第2の断面積より小さい第3の断面積を有する前記工程をさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ワインのエアレーションを行うための装置において、
本体であって、該本体を通じて下方にワインが通過するように該本体を通じる流体流通
経路を提供する本体を備え、該流体流通経路は、
流体受入部であって、大気に対し流体連通する開口を有し、ワインが注がれるときにワインを受け入れるように構成されており、1つ以上の第1の断面を形成する流体受入部と、
面積減少部であって、流体受入部の下方に配置され流体受入部に流体連通しており、流体受入部の第1の断面より面積の小さな第2の断面を形成する面積減少部と、
給気部であって、流体流通経路と本体側面との間に延びており、流体流通経路を大気に流体連通させている給気部と、
面積増大部であって、給気部の近傍に配置されており、第2の断面より面積の大きな第3の断面を形成する面積増大部と、によって形成されている装置。
【請求項22】
面積増大部は給気部より上方に配置されている、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
面積増大部は、ワインが流体流通経路を通過するときに大気から給気部を通じて流体流通経路へ空気が引き込まれるように構成および配置されている、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
第3の断面の面積は第2の断面の面積より80%を超えて大きい、請求項21に記載の装置。
【請求項25】
第3の断面は直径が6.3mmの円形であり、第2の断面は直径が4.7mmの円形である、請求項21に記載の装置。
【請求項26】
流体流通経路と本体側面との間に延びており、流体流通経路を大気に流体連通させている別の給気部をさらに備える、請求項21に記載の装置。
【請求項27】
前記別の給気部は、流体流通経路において前記給気部に対向する側に形成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
流体受入部は、ワインを入れるための上方開口部を提供し、流体受入部は、上方開口部から離れるにつれて断面積が小さくなるようなテーパ状に形成されている、請求項21に記載の装置。
【請求項29】
面積減少部は流体受入部の一部である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
面積減少部は、流体受入部から下方に延びている円筒部である、請求項28に記載の装置。
【請求項31】
ワインのエアレーションを行う方法において、
ベンチュリ装置によって提供される流体流通経路がベンチュリ装置から出たワインをワイン容器へ案内するように、ワイン容器に対しワイン容器より高くベンチュリ装置を配置する工程と、
ボトルから、大気に開放されたベンチュリ装置によって提供される開口を通じて、流体流通経路のワイン受入部にワインを注ぐ工程であって、ワインはワイン受入部において大気圧を受けるとともに、重力によって下方に流れる前記工程と、
ワインがワイン受入部から流体流通経路に沿って下方に流れるように、ベンチュリ装置の配置を維持する工程と、
ベンチュリ装置の給気部の近傍において流体流通経路と大気との間に圧力差を生じさせる工程と、
圧力差によって給気部を通じて空気を引き込む工程と、
ワインと給気部を通じて引き込まれた空気とを混合し、エアレーションの行われたワインを生成する工程と、
エアレーションの行われたワインがベンチュリ装置からワイン容器へ流れるように、ワイン容器に対しワイン容器より高くベンチュリ装置の配置を維持する工程と、を備える方法。
【請求項32】
液体と気体との混合を行うための装置において、
流体受入部であって、大気に対し流体連通する開口を有し、液体が注がれるときに液体を受け入れるように構成されており、狭化通路を形成する流体受入部と、
中間通路であって、流体受入部から液体を受け入れるように流体受入部に流体連通している中間通路と、
中間通路に流体連通している出口通路であって、中間通路は流体受入部と出口通路との間に位置している出口通路と、
中間通路に流体連通している1つ以上の側方通路であって、気体が中間通路に引き込まれて液体と混合されるように構成されている、1つ以上の側方通路と、を備え、
流体受入部、中間通路、及び出口通路は、注がれる液体用の流体流通経路を形成するように配置されており、
流体受入部と出口通路との間の流体流通経路は、前記流体流通経路を通過する液体に、圧力の減少を経験させ、前記液体が減少した圧力で中間通路を通過するとき、前記1つ以上の側方通路を通じて気体を引き込ませる、装置。
【請求項33】
出口通路は、中間通路から流体流通経路を延ばすように構成されている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
出口通路は、中間通路側の出口通路の断面積より、中間通路から離れた側の断面積が大きいテーパ状の構成を備える、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
中間通路は円筒形である請求項32に記載の装置。
【請求項36】
流体受入部と中間通路との間の開口部は円形であり、中間通路の直径は開口部の直径より大きい、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
流体受入部と中間通路とに流体連通している第1の円筒部分をさらに備える、請求項32に記載の装置。
【請求項38】
流体受入部と第1の円筒部分との間の平滑遷移部をさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
中間通路と出口通路とに流体連通している第2の円筒部分をさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項40】
流体受入部と中間通路との間に開口部が提供されており、前記1つ以上の側方通路は、中間通路の中間部分における開口部および出口通路からの距離が等しい点において中間通路に流体連通している、請求項32に記載の装置。
【請求項41】
前記1つ以上の側方通路は、中間通路から対向して延びている第1および第2の側方通路を含む、請求項32に記載の装置。
【請求項42】
中間通路は天井および床のうちの少なくとも一方を提供する、請求項32に記載の装置。
【請求項43】
天井および床のうちの前記少なくとも一方は平坦である、請求項42に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−224571(P2011−224571A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−162395(P2011−162395)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【分割の表示】特願2008−555260(P2008−555260)の分割
【原出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(508245471)エリア 55 インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Area 55,Inc.
【Fターム(参考)】