説明

ペットフード組成物

トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェート(シュテー・ツェー50(STAY−C50))もしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェート(シュテー・ツェー35(STAY−C35))またはそれらの混合物と、場合により、(歯表面上にアスコルビン酸を固定するための)ポリマーと、を含むペットフード、ならびに歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するための、および全生体内で抗酸化能を増大させるための、ペットフードへの添加剤としてのその使用。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するのに、ならびに動物の全生体内で抗酸化能を増大させるのに、有用なペットフード組成物に関する。
【0002】
より特定的には、本発明は、第1の態様において、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェート(trisodium acid−2−monophosphate)もしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートまたはそれらの混合物を含むペットフード組成物に関する。
【0003】
さらなる態様において、本発明は、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートまたはそれらの混合物と、口腔内および歯表面上におけるトリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの取込みおよび保持を改善するためのポリマーと、を含むペットフード組成物に関する。
【0004】
本発明の特定の態様において、L−アスコルビン酸−2−モノホスフェートは、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートである。
【0005】
本発明は、さらに、ペットフード(特に、ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するための、ならびに全生体内で抗酸化能を増大するための、ペットフード)の製造に使用するための前述の組成物のいずれかに関する。
【0006】
本明細書中で使用される「ペット」という用語は、イヌ、ネコ、および齧歯目動物(たとえば、チンチラ、モルモット、デグー、マウス、アレチネズミ、ハムスター、ラット、フェレット)、ならびにウサギ目動物(たとえば、アナウサギ)を包含する。すべての年齢の動物、たとえば、成体動物、中齢動物、および高齢動物、が包含される。本発明に関して、関心の対象となるのは、主に、イヌおよびネコである。
【0007】
歯垢は、細菌およびその代謝副産物、口腔内デブリ、ならびに唾液成分で構成される軟質のゼラチン様物質である。成熟した歯垢は、舌の通常の動作によっても、口を漱ぐことによっても、除去されない。むしろ、歯垢を除去するために、咀嚼または歯磨きによる機械的研磨が必要である。
【0008】
そのままにしておくと、歯垢が厚くなり成熟するにつれて、好気性細菌や通性嫌気性細菌が増殖する。次第に、唾液中のカルシウム塩が歯垢上に堆積され、歯石が生成される。歯石は、粗表面を提供する硬質の沈着物であり、より多くの歯垢の蓄積を促進するとともに、歯肉溝中に進入するので組織損傷の原因にもなる。歯肉炎は、歯垢や歯石が歯頚に形成されたときに起こり、炎症や組織損傷を引き起こす。歯肉溝が歯周ポケットの状態にまで拡大されると、その領域は、嫌気性細菌の増殖を可能にする酸素枯渇環境を提供する。歯周靭帯が、歯垢、細菌、および細菌副産物に暴露された場合、歯周病が発症するようになる。
【0009】
いくつかの動物では、歯肉炎は、歯周炎にまで進行することなくその状態を持続する。しかしながら、ほとんどの場合、歯肉炎を治療しなければ、最終的には、歯周病にまで進行する。歯肉炎および歯周病の臨床徴候としては、口腔内悪臭、歯肉敏感症および歯肉出血、歯喪失、ならびに摂食困難が挙げられる。
【0010】
特定の嫌気性細菌種の存在および増殖ならびに宿主の炎症反応は、歯周組織の進行性破壊の原因となる。支持結合組織および隣接する骨が弱くなるにつれて、歯はぐらつくようになり、喪失されることもある。歯周病自体は、不快感や疼痛を引き起こし、治療せずに放置すれば、菌血症に至る可能性がある。
【0011】
ネコの破歯細胞性吸収病巣もまた、歯肉炎症およびおそらく歯周病に関係するとみなされてきた。
【0012】
歯周病原体の大部分は、エンドトキシン(リポポリサッカリド−LPS)を放出するグラム陰性細菌であるので、歯科疾患は、全身性の菌血症またはLPSチャレンジを生じるペットの全身性疾患の潜在的危険因子である。
【0013】
慢性歯周病が局所的作用だけでなく全身的作用を有する可能性があることを考慮すると、健常な歯周組織を維持することの重要性は、益々大きくなる。イヌおよびネコの歯肉炎および歯周病の発生に影響を及ぼす最も重要な因子は、歯の表面上の非擾乱歯垢の存在および存続である。歯の表面上に歯垢が堆積された後、補助的なチュートーイまたは食物を噛む食餌療法により提供される研磨を介して機械的に歯垢を減少させることが可能である。クロルヘキシジンジグルコネートのような抗微生物剤とブラッシングとの併用および化学的洗口剤の使用は、歯垢を蓄積させたときに生成する硬化した歯石を除去するのに効果的でない。
【0014】
全生体内の抗酸化能は、酸化ストレスに耐えてフリーラジカル損傷から細胞膜成分およびサイトゾル成分を保護する生体の能力を反映する手段である。抗酸化能が高くなるほど、フリーラジカルを失活させてフリーラジカル損傷の連鎖作用を阻止する能力が高くなるので、その能力は、個別の細胞の健康および完全性を保持するうえできわめて重要な役割を果たす。
【0015】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートおよびナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートは、それぞれ、たとえば、商品名シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50およびシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)35としてスイス国のロシュ・ビタミン・アーゲー(Roche Vitamins AG,Switzerland)から市販されている。好適には、これらの塩は、約0.001重量%〜約5重量%の濃度で、好ましくは約0.01重量%〜約3重量%の濃度で、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の濃度で、本発明に係るペットフード組成物中に存在する。
【0016】
本発明に係るペットフード組成物中に追加的に存在しうるポリマーは、ホモポリマーもしくはコポリマーまたはそれらの混合物でありうる。本発明の組成物に使用するための、口腔内におけるアスコルビン酸誘導体の取込みおよび保持を改善しうるポリマーは、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性でありうる天然または合成のポリマーである。天然ポリマーが好ましい。本発明に使用するための天然ポリマーの例は、ポリサッカリド、たとえば、カラゲナン、グアーガム、ガラクトアラビナン、およびペクチン、ならびにそれらの誘導体、特に、セルロース誘導体、たとえば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロース、四級化ヒドロキシエチルセルロース(ポリマーJR400、ポリクアテルニウム−10)、ジャガー(Jaguar)タイプとして知られるグアー誘導体、ならびにセルロース系アニオン性ポリサッカリド、たとえば、セルロースアセテートフタレートである。合成ポリマーの例は、非イオン性ポリマー、たとえば、ポリビニルピロリドンおよびそれとビニルアセテートとのコポリマー;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールから得られるABAタイプのブロックコポリマーである。アニオン性合成ポリマーの例は、特に、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、およびそれらのコポリマー、さらにはイタコン酸とスチレンスルホン酸とのコポリマーである。
【0017】
カチオン性(または塩基性)ポリマーの例は、ビニルイミダゾールまたはジメチルアミノエチルメタクリルアミドを基剤とするコポリマー(四級化または非四級化)である。両性ポリマーは、たとえば、アンフォマー(Amphomer)(ナショナル・スターチ(National Starch))である。
【0018】
より特定的には、本発明に使用するためのポリマーの例は、以下のとおりである。
・グアーガム;
・ペクチン;
・カルボキシメチルセルロース;
・四級化ヒドロキシエチルセルロース、たとえば、ポリクアテルニウム−10;
・カラゲナン、たとえば、カラゲナンXP3172;
・キサンタンガム;
・ペムレン(Pemulen)TR−1およびTR−2として市販されているようなアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー;
・ガントレッツ(Gantrez)タイプ、たとえば、ガントレッツ(Gantrez)S−97;
・PVPタイプとして市販されているようなポリビニルピロリドンホモポリマー;
・AVPとしてEP0691124に開示されているようなN−ビニルピロリドン/アクリル酸コポリマー。
【0019】
ポリマーは、好適には、ペットフード組成物の全重量を基準にして、約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約3重量%の量で使用される。
【0020】
本発明に係るペットフードは、任意の従来のペットフードをベースにしうる。広範にわたるペットフードが入手可能であり、それらは、(a)完全食、(b)補助食、ならびに(c)軽食および治療食に分類することが可能である。完全食は、水に加えて単独栄養源として長期間にわたり供給することが可能であり、動物に必要なエネルギーおよび栄養ならびに目標とされる生理学的状態をすべて提供するであろう。補助食は、他の食物または食餌と組み合わせて供給されないかぎり、栄養およびエネルギーの要件をすべて確実に満足させるには、通常、十分ではない。軽食および治療食は、アペタイザーであるかまたはときどき与えられるものであり、補助用品とみなされる。しかしながら、毎日の食餌の一部を形成するように、または動物の健康の一翼を担うように、意図されたいくつかの製品が入手可能である(たとえば、デンタルチュー)。本発明では、デンタルチューが特に好適である。
【0021】
本発明に係るペットフードは、乾燥形態、缶詰形態、半湿潤形態、またはベークド形態をとりうる。そのような組成物の典型的な成分は、本発明に係る成分に加えて、粗タンパク質、粗脂肪、炭水化物(NfE)、デンプン、粗繊維、および灰分、さらにはミネラル、痕跡元素、ビタミン、脂肪酸、タンパク質およびアミノ酸、コリン、カルニチン、食物繊維、ならびにさまざまな動物種のバランスのとれた食餌に必要とされる物質である。そのようなフード組成物の基本成分は、以下のとおりである。
・粗タンパク質、たとえば、タンパク質および非タンパク質性のN含有化合物(たとえば、酸アミド、アミン、遊離アミノ酸、アンモニウム塩、アルカロイド);
・粗脂肪、たとえば、中性脂肪、リポイド(ホスホリピド、スフィンゴリピド、ステロイド)、および他のエーテル可溶性化合物;
・Nフリー抽出物(NFE)、たとえば、ポリサッカリド(デンプン、グリコーゲン)、可溶性サッカリド(グルコース、フルクトース、サッカロース、ラクトース、マルトース、およびオリゴサッカリド)、ならびにセルロース、ヘミセルロース、リグニン、およびペクチンの可溶性画分;
・粗繊維、たとえば、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、および細胞壁の他の成分(スベリン、クチンなど)の不溶性画分;
・灰分、たとえば、ミネラル(マクロミネラル、たとえば、カルシウム、リン、ナトリウム、クロリド、カリウム、マグネシウム、およびミクロミネラル、すなわち、痕跡元素、たとえば、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、さらには無機物質、たとえば、シリケート;
・ビタミン、たとえば、ビタミンA、B、B、B、B12、D、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、葉酸、リノール酸、およびコリン。
【0022】
さらなる成分は、たとえば、オメガ−6−脂肪酸、オメガ−3−脂肪酸、L−カルニチン、コンドロイチン硫酸、グルコサミン、グルタミン/グルタミン酸、アルギニン、タウリン、およびヒドロキシプロリンでありうる。
【0023】
本発明に係る成分に加えて、ドッグフード組成物の成分を提供する典型的な構成材料は、たとえば、鶏肉/牛肉/七面鳥肉、レバー、挽割ハトムギ、粉砕トウモロコシ、獣脂、全乾燥卵、家禽タンパク質加水分解物、植物油、炭酸カルシウム、コリンクロリド、塩化カリウム、ヨード化塩、酸化鉄、酸化亜鉛、硫酸銅、酸化マンガン、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ素酸カルシウム、プロビタミンD、ビタミンB、ナイアシン、カルシウムパントテネート、ピリドキシンヒドロクロリド、リボフラビン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12を含む。
【0024】
本発明に係る成分に加えて、キャットフード組成物の成分を提供する典型的な構成材料は、牛肉、鶏肉、乾燥鶏レバー、ラム肉、ラムレバー、豚肉、七面鳥肉、七面鳥レバー、家禽ミール、フィッシュミール、家禽タンパク質加水分解物、動物脂、植物油、大豆ミール、エンドウマメ糠、トウモロコシグルテン、全乾燥卵、粉砕トウモロコシ、トウモロコシ粉、米、米粉、乾燥サトウダイコン糖蜜、フラクトオリゴサッカリド、可溶性繊維、植物ガム、セルロース粉末、クレー、パン酵母、ヨード化塩化ナトリウム、硫酸カルシウム、三リン酸ナトリウム、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、コリンクロリド、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸銅、硫酸鉄、酸化マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム、プロビタミンD、チアミン、ナイアシン、カルシウムパントテネート、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12、タウリン、L−カルニチン、カゼイン、D−メチオニンを含む。
【0025】
ウェットペットフードは、約70〜約85%の水分と、約15〜約25%の乾分と、を含有する。
【0026】
成犬用の典型的なウェットフードは、たとえば、本発明に係る成分に加えて、少なくとも、24%タンパク質、15%脂肪、52%デンプン、0.8%繊維、3%リノール酸、0.6%カルシウム、0.5%リン(Ca:P比は1:1である)、0.2%カリウム、0.6%ナトリウム、0.09%クロリド、0.09%マグネシウム、170mg/kgの鉄、15mg/kgの銅、70mg/kgのマンガン、220mg/kgの亜鉛、4mg/kgのヨウ素、0.43mg/kgのセレン、74000IU/kgのビタミンA、1200IU/kgのビタミンD、11mg/kgのビタミンB、6mg/kgのリボフラビン、30mg/kgのパントテン酸、20mg/kgのナイアシン、4.3mg/kgのピリドキシン、0.9mg/kgの葉酸、0.2μg/kgのビタミンB12、2500mg/kgのコリン、0.8mg/kgのビオチン、2500mg/kgのコリンを含む。ただし、パーセントはすべて、全フード組成物の乾燥重量を基準にする。
【0027】
成猫用の典型的なウェットフードは、たとえば、本発明に係る成分に加えて、少なくとも、44%タンパク質、25%脂肪、20%デンプン、2.5%繊維、0.8%カルシウム、0.6%リン、0.8%カリウム、0.3%ナトリウム、0.09%クロリド、0.08%マグネシウム、0.25%タウリン、170mg/kgの鉄、15mg/kgの銅、70mg/kgのマンガン、220mg/kgの亜鉛、4mg/kgのヨウ素、0.43mg/kgのセレン、74000IU/kgのビタミンA、1200IU/kgのビタミンD、11mg/kgのビタミンB、6mg/kgのリボフラビン、30mg/kgのパントテン酸、20mg/kgのナイアシン、4.3mg/kgのピリドキシン、0.9mg/kgの葉酸、0.2μg/kgのビタミンB12、2500mg/kgのコリン、0.8mg/kgのビオチン、2500mg/kgのコリンを含む。ただし、パーセントはすべて、全フード組成物の乾燥重量を基準にする。
【0028】
ドライペットフードは、約6〜約14%の水分と、約86%以上の乾分と、を含有する。
【0029】
成犬用の典型的なドライフードは、たとえば、本発明に係る成分に加えて、少なくとも、25%タンパク質、12%脂肪、41.5%デンプン、2.5%繊維、1%リノール酸、1%カルシウム、0.8%リン(Ca:P比は1:1である)、0.6%カリウム、0.35%ナトリウム、0.09%クロリド、0.1%マグネシウム、170mg/kgの鉄、35mg/kgの銅、70mg/kgのマンガン、220mg/kgの亜鉛、4mg/kgのヨウ素、0.43mg/kgのセレン、15000IU/kgのビタミンA、1200IU/kgのビタミンD、11mg/kgのビタミンB、6mg/kgのリボフラビン、30mg/kgのパントテン酸、20mg/kgのナイアシン、4.3mg/kgのピリドキシン、0.9mg/kgの葉酸、0.2μg/kgのビタミンB12、2500mg/kgのコリン、0.8mg/kgのビオチンを含む。ただし、パーセントはすべて、全フード組成物の乾燥重量を基準にする。
【0030】
成猫用の典型的なフードは、たとえば、本発明に係る成分に加えて、少なくとも、32%タンパク質、15%脂肪、27.5%デンプン、11%食物繊維、4.5%繊維、3.4%リノール酸、0.08%アラキドン酸、0.15%タウリン、50mg/kgのL−カルニチン、オメガ6/3=5、1%カルシウム、0.8%リン(Ca:P比は、1:1である)、0.6%のカリウム、0.4%ナトリウム、0.6%クロリド、0.08%マグネシウム、190mg/kgの鉄、30mg/kgの銅、60mg/kgのマンガン、205mg/kgの亜鉛、2.5mg/kgのヨウ素、0.2mg/kgのセレン、25000IU/kgのビタミンA、1500IU/kgのビタミンD、20mg/kgのビタミンB、40mg/kgのリボフラビン、56mg/kgのパントテン酸、153mg/kgのナイアシン、14mg/kgのピリドキシン、3.2mg/kgの葉酸、0.2mg/kgのビタミンB12、1mg/kgのビオチン、3000mg/kgのコリンを含む。ただし、パーセントはすべて、全フード組成物の乾燥重量を基準にする。
【0031】
歯の問題を抱えた成犬用の典型的なドライフードは、本発明に係る成分に加えて、鶏肉副産物ミール、コーンミール、酒米、粉末セルロース、大豆ミルラン、動物脂(BHA、プロピルガレート、およびクエン酸と共に保存される)、乾燥卵製品、植物油、天然香味剤、アマニ、タウリン(BHTおよびBHAと共に保存される)、ベータ−カロテン、ミネラル(塩化カリウム、食塩、硫酸第一鉄、酸化亜鉛、硫酸銅、酸化第一マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(コリンクロリド、ビタミンAサプリメント、ビタミンDサプリメント、ビタミンEサプリメント、ナイアシン、チアミン、カルシウムパントテネート、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12サプリメント)を含む。
【0032】
歯の問題を抱えた成猫用の典型的なドライフードは、本発明に係る成分に加えて、鶏肉副産物ミール、酒米、トウモロコシグルテンミール、動物脂(BHA、プロピルガレート、およびクエン酸と共に保存される)、コーンミール、粉末セルロース、鶏レバー香味剤、植物油、DL−メチオニン、タウリン(BHTおよびBHAと共に保存される)、β−カロテン、ミネラル(塩化カリウム、炭酸カルシウム、食塩、硫酸カルシウム、硫酸第一鉄、酸化亜鉛、硫酸銅、酸化第一マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(コリンクロリド、ビタミンAサプリメント、ビタミンDサプリメント、ナイアシン、チアミン、カルシウムパントテネート、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12サプリメント)を含む。
【0033】
ドッグ治療食組成物(たとえば、ケーキまたはビスケット)用の成分を提供する典型的な構成材料は、植物副産物(小麦ミール)、肉および動物副産物(肉ミール)、穀粒(小麦)、ミネラル、油脂(植物脂および動物脂)を含みうる。
【0034】
典型的なドッグ治療食は、たとえば、少なくとも、10%水、24%タンパク質、6%脂肪、27.5%デンプン、6.5%灰分、2.5%繊維、1.2%カルシウム、0.8%リン、および0.25%ナトリウムを含みうる。
【0035】
キャット治療食組成物(たとえば、ケーキまたはビスケット)用の成分を提供する典型的な構成材料は、植物産物、肉および動物副産物、穀粒(小麦)、ミネラル、ならびに植物副産物を含みうる。
【0036】
典型的なキャット治療食は、たとえば、本発明に係る成分に加えて、少なくとも、12%水、10%タンパク質、2.5%脂肪、6%灰分、2%繊維を含みうる。
【0037】
本発明に係る好ましいペットフード組成物は、治療食の形態をとる。
【0038】
本発明に係る成分は、1種以上の本発明に係る成分を含有する水溶液をフード組成物上に組成物を十分に混合しながらスプレーすることにより、または1種以上の本発明に係る成分を生地に添加することにより、従来のペットフード中に、たとえば、ドライペットフード中に、組み込むことが可能である。本発明に係る成分は、同時に(たとえば、同一時刻にしかも前混合物として)添加しうるか、または連続的に1回につき1種の本発明に係る成分としてもしくは前混合物として添加しうる。前混合物は、最終組成物の1種以上の他の成分をも含みうる。
【0039】
ドライフードは、たとえば、非常に短い時間で有害な微生物を同時に破壊しながら、原材料の調理、造形、および切断を含めて、特定の食料の形状およびサイズになるようにスクリュー押出することにより、調製しうる。均一な発泡性生地中に成分を混合し、押出機(スチーム/圧力)で調理し、そして加圧下かつ高熱下でプレートに押圧して貫通させる。料理後、次に、食料を冷却させてから、場合にもよるが、液状脂肪または消化物(液状もしくは粉末状の加水分解された形態の動物組織、たとえば、ニワトリもしくはアナウサギの肝臓もしくは腸など)を含んでいてもよいコーティングをスプレーする。次に、熱風乾燥により全水分含有率を10%以下にまで減少させる。
【0040】
缶詰(ウェット)フードは、肉および野菜、脂肪酸、ゲル化剤、グレービー、ビタミン、ミネラル、ならびに水を含む原材料をブレンドすることにより調製しうる。次に、製造ライン上の缶の中に混合物を供給し、蓋をして封止し、充填された缶を約130℃の温度で約50〜100分間滅菌する。
【0041】
本発明に係るペットフードは、ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するのに、ならびに動物の全生体内で抗酸化能を増大させるのに、有用である。
【0042】
本発明は、ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療する際の、ならびに全生体内で抗酸化能を増大させるための、本発明に係る組成物の使用を提供する。
【0043】
本発明に係る組成物の効果は、種々のアッセイにより決定しうる。歯垢形成細菌の量は、歯周炎の病理発生に関与すると一般に考えられる細菌、たとえば、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)、エイケネラ・コローデンス(Eikenella corrodens)、およびポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、さらにはプレボテラssp(Prevotella ssp)、バクテロイデス・ジンジバリス(Bacteroides gingivalis)、バクテロイデス・インターメディウス(Bacteroides intermedius)、アクチノバシラス(Actinobacillus)、およびアクチノバシラス(Actinobacillus)をカウントすることにより決定しうる。たとえば、歯肉縁下歯垢は、スカラーを用いてイヌの上顎小臼歯から採取しうる。唾液、舌背、および頬粘膜は、綿棒拭き取り検体として取得しうる。ただちに、各試料を、たとえば10mlのGAMブロスを含有するたとえば滅菌無酸素管中に入れて、70%N、15%CO、および15%Hを有する嫌気性グローブボックス中に保存しうる。各サンプルの希釈懸濁液は、たとえば、全体をカウントするために、7%ウマ血液を有するブレインハートインフュージョン寒天上に、および黒色色素産生細菌としてポルフィロモナス(Porphyromonas)属をカウントするために、7%ウマ血液を有するブルセラ(Brucella)HK寒天上に、配置しうる。代表的なコロニーの同定および細菌カウントは、ラピッド(Rapid)ANA IIシステム、AIP 20Aシステム、およびAPI−ZYMシステムを用いて行いうる。ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)に対しては、ブレインハートインフュージョンも使用されるであろう。使用される条件は、好気的であろう。37℃で48時間インキュベートした後、上述のシステムを用いてMICが推定されるであろう。
【0044】
歯肉炎(口腔内炎症)は、歯肉炎指数(歯肉の炎症の重症度を推定する方法)を測定することにより判定しうる。
【0045】
特に白血球の変化を調べるために、全血球カウントを行いうる。
・赤血球カウント:ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数、赤血球恒数MCHC、MCH、MCV。
・白血球カウント:白血球合計数、相対的および絶対的な鑑別血球カウント(好塩基球、好中球、好酸球、単球、血小板、Bリンパ球、およびTリンパ球)。
【0046】
細胞プロファイルを用いて体液性免疫系の変化を決定しうる。したがって、IgAおよびIgGの濃度を推定しうる。
【0047】
抗酸化能を決定するためのパラメーターとしては、アームストロング(Armstrong)およびブラウン(Browne)著,実験医学生物学の進歩(Adv Exp Med Biol)、第366巻:p.43−58(1994年)の方法に準拠して、たとえば1:1稀釈後、3分間にわたり吸光度値を記録する分光光度計を用いて測定しうるTEAC(トロロックス当量抗酸化能)、総抗酸化能(TAC)、たとえば、マッコード(McCord)およびフリドヴィッチ(Fridovich)著、生化学誌(J Biol Chem)、第244巻:p.6056−63(1969年)により開発された方法に準拠して、Oジェネレーター(キサンチンおよびキサンチンオキシダーゼ(XOD))をOディテクター[2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェノール)−5−フェニルテトラゾリウムクロリド]と組み合わせて、分光光度計で吸光度をモニターすることにより、測定しうる赤血球スーパーオキシドジスムターゼ(SOD);酵素結合イムノアッセイにより測定しうるフェリチン、セルロプラスミンオキシダーゼ活性を調べる比色法により測定しうるセルロプラスミン;ビタミンEおよびC;CK;蛍光検出器を使用することにより334nmの波長で測定しうるGOTが挙げられる。
【0048】
次に、以下の実験結果により、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の効果について、より詳細に説明する。図面を参照しながら、これらの結果について説明する。
【0049】
実験:
18匹のドメスティックショートヘア(DSH)種のネコ(平均年齢3.83±1.85年、平均体重4.2±1.1kg)を年齢および性別により2つの等しいグループ(n=9)に分けて、28日間にわたり以下のものを供給した。
・対照食、または
・治療食(2.3gのシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50/kgキャットフード)
【0050】
「クリーンな歯」モデルを用いたので、研究の開始前に、すべてのネコに対して、超音波スケーリングよりなる歯科クリーニングを施し、必要であれば、グレイシー(Gracey)製の研磨器を用いた。次に、28日間にわたり動物に食餌療法を施した。公知の方法に従って、さまざまな指数の分析を行った。
【0051】
結果は、次のとおりであり、図1〜4に部分的に示されている。
・2つのグループのいずれにおいても、全身の健康状態、体重、血球数、または血清の生化学に関して、変化は観測されなかった。
・歯肉炎指数は、対照グループでは28%増加したのに対して、治療グループでは増加しなかった。
・歯垢指数は、治療グループで著しく減少した。
・歯石指数は、対照グループと比較して約14%減少した。
【0052】
以下の実施例により、本発明についてさらに説明する。
【実施例】
【0053】
実施例1
市販のドライドッグフード(リービッヒシュトラーセ2−20,D−22113のヒルス・ペット・ヌートリツィオーン・GmbH(Hill's Pet Nutrition GmbH,Liebigstrasse 2−20,D−22113)により供給されたままのイヌ用のヒルス・サイエンス・ダイエット「ケイナイン・マインテナーンス・ドライ」(Hill's Science diet ”Canine Maintenance dry”))に、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェート(バーゼルのロシュ・ビタミン(Roche Vitamins,Basel)により供給されたままのシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50)を、全ブレンドを押し出す前に、最終フード組成物1kgあたり4500mgの濃度を提供するのに十分な量で添加する。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0054】
実施例2
市販のドライドッグフード(リービッヒシュトラーセ2−20,D−22113のヒルス・ペット・ヌートリツィオーン・GmbH(Hill’s Pet Nutrition GmbH,Liebigstrasse 2−20,D−22113)により供給されたままのイヌ用のヒルス・サイエンス・ダイエット「ケイナイン・マインテナーンス・ドライ」(Hill's Science diet ”Canine Maintenance dry”))に、0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液をスプレーする。さらに、全染料を押し出す前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、Eおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0055】
実施例3
市販のウェットドッグフード(ドイツ国ハンブルク州リービッヒシュトラーセ2−20,22113のヒルス・ペット・ヌートリツィオーン・GmbH(Hill’s Pet Nutrition GmbH,Liebigstrasse 2−20,22113 Hamburg,Germany)により供給されたままのイヌ用のヒルス・サイエンス・ダイエット「ケイナイン・マインテナーンス・ウェット」(Hill’s Science diet ”Canine Maintenance wet”))を、最終フード組成物で0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液と混合する。さらに、全ブレンドを調理する前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、ビタミンEおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0056】
実施例4
市販のドッグ治療食(ドイツ国ケヴェレーアー・ヴェッテン州マリーエンシュトラーセ80−84,47625のメーラ・ティーアナールング・GmbH(Mera Tiernahrung GmbH,Marienstrasse 80−84,47625 Kevelaer−Wetten,Germany)により供給されたままのイヌ用のメーラ・ドッグ「ビスケット」(Mera Dog ”Biscuit”))に、最終フード組成物で0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液をスプレーする。さらに、全ブレンドを調理する前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、ビタミンEおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0057】
実施例5
市販のドライキャットフード(リービッヒシュトラーセ2−20,D−22113のヒルス・ペット・ヌートリツィオーン・GmbH(Hill’s Pet Nutrition GmbH,Liebigstrasse 2−20,D−22113)により供給されたままのネコ用のヒルス・サイエンス・ダイエット「フェライン・マインテナーンス・ドライ」(Hill’s Science diet ”Feline Maintenance dry”))に、最終フード組成物で0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液をスプレーする。さらに、全ブレンドを調理する前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、ビタミンEおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0058】
実施例6
市販のウェットキャットフード(リービッヒシュトラーセ2−20,D−22113のヒルス・ペット・ヌートリツィオーン・GmbH(Hill’s Pet Nutrition GmbH,Liebigstrasse 2−20,D−22113)により供給されたままのネコ用のヒルス・サイエンス・ダイエット「フェライン・マインテナーンス・ウェット」(Hill’s Science diet ”Feline Maintenance wet”))に、最終フード組成物で0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液をスプレーする。さらに、全ブレンドを調理する前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、ビタミンEおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【0059】
実施例7
市販のキャット治療食(ドイツ国フェアデン/アラー州アイツァーシュトラーセ215,27283のヴィスカス・マスターフーズ・GmbH(Whiskas,Masterfoods GmbH,Eitzer Str.215,27283 Verden/Aller,Germany)により供給されたままのネコ用のヴィスカス・デンタビッツ(Whiskas Dentabits))に、最終フード組成物で0.01〜3.0重量%のシュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50を提供するのに十分な量で、シュテー・ツェー(STAY−C)(登録商標)50の水溶液をスプレーする。さらに、全ブレンドを調理する前に、最終フード組成物で300IUのビタミンE/kgおよび280mgのβ−カロテン/kgを提供するのに十分な量で、ビタミンEおよびβ−カロテンを組み込む。フード組成物を乾燥させて約90重量%の乾分を含有するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】対照食および治療食に基づく歯肉炎指数を表すグラフを示している。
【図2】対照食および治療食に基づく歯垢指数を表すグラフを示している。
【図3】対照食および治療食に基づく歯石指数を表すグラフを示している。
【図4】対照食および治療食に基づく抗酸化能を表すグラフを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートまたはそれらの混合物を含むペットフード。
【請求項2】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.001重量%〜約5重量%である、請求項1に記載のペットフード。
【請求項3】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.01重量%〜約3重量%である、請求項1に記載のペットフード。
【請求項4】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.1重量%〜約1重量%である、請求項1に記載のペットフード。
【請求項5】
口腔内および歯表面上におけるトリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの取込みおよび保持を改善するためのポリマーが、追加的に存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペットフード。
【請求項6】
前記ポリマーが、ペットフードの全重量を基準にして、約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約3重量%〜約7重量%の量で存在する、請求項5に記載のペットフード。
【請求項7】
前記ポリマーが、天然ポリマーもしくはその誘導体または合成ポリマーである、請求項5または6に記載のペットフード。
【請求項8】
前記ポリマーが、天然ポリマー、特に、ポリサッカリドもしくはその誘導体である、請求項7に記載のペットフード。
【請求項9】
前記ポリマーが、合成ポリマー、特に、非イオン性、アニオン性、または両性のポリマーである、請求項7に記載のペットフード。
【請求項10】
特に、ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するための、ならびに全生体内で抗酸化能を増大させるための、ペットフードの製造における、場合によりポリマーと組み合わされた、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートまたはそれらの混合物の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットにおいて、歯石、歯垢、歯肉炎、および歯周病を予防または治療するためのペットフードの製造における、トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートまたはそれらの混合物の使用。
【請求項2】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.001重量%〜約5重量%である、請求項1に記載のペットフード。
【請求項3】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.01重量%〜約3重量%である、請求項2に記載のペットフード。
【請求項4】
トリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの濃度が、約0.1重量%〜約1重量%である、請求項2に記載のペットフード。
【請求項5】
口腔内および歯表面上におけるトリナトリウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートもしくはナトリウム−カルシウムL−アスコルビン酸−2−モノホスフェートの取込みおよび保持を改善するためのポリマーが、追加的に存在する、請求項2〜4のいずれか一項に記載のペットフード。
【請求項6】
前記ポリマーが、ペットフードの全重量を基準にして、約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約3重量%〜約7重量%の量で存在する、請求項5に記載のペットフード。
【請求項7】
前記ポリマーが、天然ポリマーもしくはその誘導体または合成ポリマーである、請求項5または6に記載のペットフード。
【請求項8】
前記ポリマーが、天然ポリマー、特に、ポリサッカリドもしくはその誘導体である、請求項7に記載のペットフード。
【請求項9】
前記ポリマーが、合成ポリマー、特に、非イオン性、アニオン性、または両性のポリマーである、請求項7に記載のペットフード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−527585(P2006−527585A)
【公表日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515747(P2006−515747)
【出願日】平成16年3月23日(2004.3.23)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003062
【国際公開番号】WO2004/110164
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】