ペットボトル用キャップ
【課題】ペットボトル用キャップにおいて、ボトルへの着脱の容易さを、美観性、低コスト性を維持しつつ実現するとともに、併せて、視覚障害者の利便性を確保する。
【解決手段】ペットボトル10の注口部12に着脱自在に螺合固定されるキャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成する。係る構成によれば、上記キャップの外周面における各角面間の稜線33部分が手指の掛止部として機能し、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな螺回力で着脱することができ、該キャップの使用上の利便性及び容易性が向上し、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとって好適である。また、キャップの角面31又は/及び頂面部4に、内容物を表示する点字を設けることで、視覚障害者は内容物を容易に且つ的確に判断することができ、その利便性が確保される。
【解決手段】ペットボトル10の注口部12に着脱自在に螺合固定されるキャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成する。係る構成によれば、上記キャップの外周面における各角面間の稜線33部分が手指の掛止部として機能し、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな螺回力で着脱することができ、該キャップの使用上の利便性及び容易性が向上し、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとって好適である。また、キャップの角面31又は/及び頂面部4に、内容物を表示する点字を設けることで、視覚障害者は内容物を容易に且つ的確に判断することができ、その利便性が確保される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ペットボトルに備えられるキャップに関し、さらに詳しくは該キャップの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、飲料用容器として、プラスチック材の一種であるポリエチレンテレフタラート(PET)を素材とする所謂「ペットボトル」が広く普及している。このペットボトルは、その注口部の上端の注口部にネジ式のキャップが螺着されており、該キャップを螺回操作によって着脱(開閉)することで、飲料の注出あるいは口飲みを複数回に分けて、しかも衛生的に繰り返すことができるものであり、この反復使用の簡便さに最大の利点がある。
【0003】
ところで、通常、キャップは、飲料の販売時点ではペットボトルの注口部に螺合され、且つキャップと一体的に成形された掛止リングを介して注口部側に固定されており(特許文献1参照)、飲用時にキャップを螺解して上記掛止リングをキャップから切り離すようになっており、この最初の使用時におけるキャップの切り離しには比較的強い螺解力(ネジ戻し力)を要する。
【0004】
また、一旦、上記掛止リングからキャップを切り離した後は、該キャップのみを自由にペットボトルの注口部に着脱できるが、その場合、非飲用状態での飲料の漏洩を防止するために、該キャップを比較的強いネジ込み力で締め込むことが必要であるとともに、一旦締め込まれたキャップを再度取り外すには先のネジ込み力に対応するネジ戻し力が必要である。
【0005】
一方、従来のキャップは、その外周形状を円筒状としていたため、例えその表面に滑り止め用の溝等が形成されていたとしても、キャップ外周面に対する指先の掛止作用は弱く、そのため上述のような強いネジ込み力、ネジ戻し力を得るには、指先をキャップ外周面に強く押し当ててこれら両者間の摩擦力を高める必要がある。
【0006】
即ち、キャップの着脱に際しては、該キャップを回転させる方向の力(回転力)と、指先をキャップ外周面に押し当てる方向の力(押圧力)の双方を必要とし、しかもこれら何れも比較的大きな力が必要であることから、係る着脱操作は需要者にとっては負担が大きく、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってはその負担は顕著で看過できないものとなる。
【0007】
このような事情を考慮して、例えば、特許文献1〜特許3に示されるような技術が提案されている。
【0008】
特許文献1には、キャップの外周面に板状のフィンを放射状に延出形成し、該フィンに指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0009】
特許文献2には、キャップの外周面の上端部位に、突片状の取手を放射状に延出形成し、該取手に指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0010】
特許文献3には、キャップの外周面の径方向に対向する二位置に、二等辺三角形の形状を呈した凸部を形成し、該凸部に指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0011】
【特許文献1】 実用新案登録第3109446号公報
【特許文献2】 特開2005−298058号公報
【特許文献3】 実用新案登録第3081501号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、上掲各特許文献に示されるキャップは、共に、指先の掛止部(即ち、フィン、取手、凸部)がキャップ外周面から外方へ大きく延出した構成であり、該構成に起因して以下のような問題がある。
【0013】
(a) キャップに掛止部が設けられているので、該キャップを手指で把持する場合、該掛止部を避けて把持することが必要であり、該キャップに対する把持位置が限定されるため(即ち、使用時の方向性があるため)、例えば、ペットボトルを一方の手に持ち、他方の手指でキャップを掴んで該キャップを取り外したり、取付けたりする場合、手指が掛止部に対応するように、ペットボトル側の位置調整が必要となる場合も多く、使用上の簡便性が損なわれる。
【0014】
(b) ペットボトルにキャップを取付けた状態において、これら両者の形体に違和感があり、その美観性、意匠性が損なわれ、延いてはペットボトルの商品価値が低下する。
【0015】
(c) ペットボトルを手で持ち運ぶ場合、そのキャップ部分を手指で掴んで、あるいはキャップ部分を掌に包み込むようにして把持することが多いが、その際、キャップの外周面から側方へ延出している掛止部が邪魔になって把持しにくい。
【0016】
(d) ペットボトルにキャップを取付けた状態におけるこれら両者間の周方向における相対位置は、これらの製造誤差とか締め込み誤差等の要因によって、一定ではなく、ペットボトルごとに異なることから、例えば、多数のペットボトルを商品棚に陳列したような場合には、各ペットボトル間に美観上の統一性がなく、特にペットボトルが角柱状形体をもつものにあっては、ペットボトルは一定方向に向けて整然と並べられるのに対して、これに取付けられたキャップの形体(掛止部を含むキャップ全体の形体)がバラバラで、美観上の違和感が助長され、延いてはペットボトルの商品価値が損なわれる。
【0017】
一方、ペットボトルは、例えば、水、お茶、コーヒ、ジュース等の様々な種類の飲料の容器として用いられる。この場合、健常者は、その表面に貼付されたラベルを視認するとか、内容物を直接視認することで、その飲料の種類を容易且つ的確に識別することができる。しかし、視覚障害者にあっては、視認による内容物の種類の識別が困難あるいは不可能であることから、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合において、その中から自分が欲している特定種類の飲料を選択することができず、これと異なる他の種類の飲料を誤って選択してしまうとか、飲料の選択の度に健常者の助力を必要とする、など視覚障害者の利便性という面での配慮に欠けるものであった。
【0018】
そこで、本願発明は、上記問題点に鑑み、ペットボトル用キャップにおいて、ペットボトルへの着脱の容易さを、美観性、低コスト性を維持しつつ実現するとともに、併せて、視覚障害者の利便性を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本願発明では、上記課題を解決するために以下のような構成を採用している。
【0020】
本願の第1の発明では、ペットボトル10の注口部12に着脱自在に螺合固定されるキャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成したことを特徴としている。
【0021】
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を略平面状に形成したことを特徴としている。
【0022】
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成したことを特徴としている。
【0023】
本願の第3の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記キャップ1の角面31又は/及び頂面部4に、上記ペットボトル10の内容物を表示する点字21、22を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0024】
(1)本願の第1の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記キャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成しているので、以下のような効果が得られる。
【0025】
(1−1) 上記キャップ1は、その外周面における各角面間の稜線部分が手指の掛止部として機能し、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな螺回力で着脱することができ、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってその効果は顕著である。
【0026】
(1−2) キャップ1の外周面から側方への延出部分が無い(即ち、使用上の方向性が無い)ため、該キャップ1の着脱時においてはその周方向のどの位置を把持しても的確にこれを螺回することができ、例えば、外周面から側方への延出部分を有する従来のキャップのように、その着脱に際してキャップと指先との相対位置を調整することが必要であるものに比して、使用上の簡便性が格段に向上する。
【0027】
(1−3) 上記キャップ1の外周形状が多角形に形成され、且つその外周面から側方への延出部分が無いことから、例えば、ペットボトル10を手で持ち運ぶ場合、そのキャップ1部分を手指で掴んで、あるいはキャップ1部分を掌に包み込むようにして把持することが容易であり、例えば、従来のようにキャップの外周面から側方へ延出し、把持の邪魔になる部分が存在するものに比して、その取扱性が格段に向上する。
【0028】
(1−4) 上記キャップ1は、その外周面が多角形状とされているのみで、該外周面から側方への延出部分(即ち、外観上の特異部分)は存在しないので、側面視においては、該キャップ1をどの方向から見ても意匠的な差異が殆ど無く、例えば多数のペットボトル10相互間において、上記ペットボトル10とこれに装着された上記キャップ1との間で螺回方向における相対位置が異なっていたとしても、需要者がこれを識別することは皆無に近く、そのため、上記キャップ1が装着されたペットボトル10を商品棚に多数陳列した場合、各ペットボトル10間に意匠的な統一感が認められ、需要者が違和感をもつことは殆ど無く、延いてはペットボトル10の販売促進効果が期待できる。
【0029】
(2)本願の第2の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)に記載の各効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を略平面状に形成しているので、例えば、該角面31が複雑な面形状をもつ場合に比して、成形型の構造が簡単であり、それだけコストダウンが促進される。
【0030】
(3)本願の第3の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)に記載の効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成しているので、該キャップ1の着脱時における該角面31に対する手指のフィット性が良好となり、隣接する角面31間に位置する稜線33部分における手指の掛止作用がより一層高められることから、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができ、延いては上記キャップ1を備えたペットボトル10の商品価値の更なる向上が期待できる。
【0031】
(4)本願の第4の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)、(2)又は(3)に記載の効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記キャップ1の角面31又は/及び頂面部4に、上記ペットボトル10の内容物を表示する点字21、22を設けているので、視覚障害者においては、上記キャップ1の点字21、22部分を指先で触れてこれを読み取ることで、このペットボトルの内容物が何であるかを容易に且つ的確に判断することができ、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合でも、上記点字21、22による表示を確認することで、健常者の助力を必要とすることなく、多種類のペットボトルの中から自分が欲している特定種類の飲料を容易且つ的確に選択することができ、視覚障害者の利便性という面において極めて有用な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0033】
A:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係るペットボトル用キャップ1及び該キャップ1が取付けられるペットボトル10を示している。また、図2には、キャップ1を断面図示している。
【0034】
上記ペットボトル10は、所定の形状及び所定容量をもつ本体部11と、該本体部11の上端に連続形成され螺条13を備えた注口部12から構成される。そして、このペットボトル10の注口部12に次述のキャップ1が着脱自在に螺合され、該キャップ1の螺入(ネジ込み)によって閉栓され、螺解(ネジ戻し)によって開栓される。
【0035】
上記キャップ1は、樹脂材の一体成形によって形成されるものであって、周壁部3と頂面部4を備えるとともに、該周壁部3の下端側には掛止リング2が設けられている。
【0036】
上記周壁部3は、平面視における外周形状が、平面状の角面31,31、・・を周方向に十個連接した十角形状(多角形状)とされるとともに、該各角面31,31、・・の外面にはそれぞれ上下方向へ延出する多数の細溝32が設けられている。また、このキャップ1の上記周壁部3の内面には、上記ペットボトル10側の螺条13に螺合する螺条5が設けられ、さらに上記頂面部4の内面には上記ペットボトル10の注口部12の上端面との間でシール機能をなすシールリップ6が設けられている。
【0037】
上記掛止リング2は、小幅環状体で構成されるものであって、所定数の破断部9を介して上記周壁部3の下端側に連続形成されている。
【0038】
このように構成された上記キャップ1は、上記ペットボトル10に所要の飲料を充填した後、該ペットボトル10の注口部12に螺着されるが、その場合、上記掛止リング2は、図1に鎖線図示するように、上記注口部12側の嵌合溝14に嵌入固定され、その離脱が阻止される。そして、最初の開栓時には、上記キャップ1をネジ戻すことで上記破断部9が破断され、上記掛止リング2を上記注口部12側に残したまま、上記キャップ1は自由にネジ込み、ネジ戻し可能とされる。
【0039】
ところで、最初の開栓時には上記破断部9を破断する必要があることから比較的大きなネジ戻し力が必要であり、また、次回以後の閉栓時には上記シールリップ6によるシール性を十分に確保する必要上、比較的大きなネジ込み力を必要とし、さらに開栓時には閉栓時のネジ込み力を上回るネジ戻し力を必要とする。このように、これら何れの操作においても比較的大きな力を必要とすることから、特に少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってはその負担が大きいことは既述の通りである。
【0040】
ところが、この実施形態のキャップ1においては、上記キャップ1の平面視における外周形状を多角形としたことで、上記問題を解消でき、さらにこれに止まることなく、例えば、上記キャップ1を取付けたペットボトル10全体としての商品価値の向上等が図れるものである。
【0041】
即ち、この実施形態のキャップ1によれば、その平面視における外周形状を十角形状(多角形)に形成し、該キャップ1を使用する場合には、その外周面の各角面31間の稜線33部分がそれぞれ手指の掛止部として機能するようにしている。従って、上記キャップ1の着脱時には、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな把持力及び螺回力で側キャップ1を着脱することができる。このようなキャップ1の着脱操作(開栓あるいは閉栓操作)の容易さは、特に、高齢者とか障害者とか子供にとっては、極めて好ましいものであり、延いては上記キャップ1を装着したペットボトル10の商品価値の向上及び販売促進が期待できる。
【0042】
また、この実施形態のキャップ1では、その外周面が多角形状(十角形状)とされているものの、上掲特許文献に示される従来のキャップのようにその外周面から側方への延出部分が無いことから、該キャップ1を螺回操作する際には、該延出部分の位置を気にすることなく、該キャップ1の周方向における何れの位置を把持してもこれを的確に螺回することができ、該キャップ1の使用上における簡便性が格段に向上することになる。
【0043】
さらに、この実施形態のキャップ1では、その外周面から側方への延出部分が無くシンプルな形体であるため、意匠的な適応性が高く、例えば、ペットボトル10の形態(例えば、円筒状形体、角柱状形体等)に拘わらず、該ペットボトル10と上記キャップとの意匠的なマッチングが良好であり、該キャップ1を含めたペットボトル10全体として、美的観点からの商品価値が向上する。
【0044】
また、上記キャップ1が備えられた上記ペットボトル10においては、少量ずつ繰り返して飲用するような場合でも、飲用後、再度キャップ1を取付けることでその清潔さを保持でき衛生的であることから、外出時等にペットボトル10を持参し、これを手で持ち運ぶ機会も多いが、このような場合、この実施形態のキャップ1では、その外周形状が多角形に形成され、且つ外周面から側方への延出部分が無いことから、キャップ1部分を手指で掴んで、あるいはキャップ1部分を掌に包み込むようにして把持することが容易であり、例えば、従来のようにキャップの外周面から側方へ延出し、把持の邪魔になる部分が存在するものに比して、その取扱性及び利便性が格段に向上する。
【0045】
さらに、この実施形態のキャップ1では、その外周面が多角形状(十角形状)とされているのみで、該外周面から側方への延出部分(即ち、外観上の特異部分)は存在しないので、側面視においては、該キャップ1をどの方向から見ても意匠的な差異が殆ど無い(即ち、意匠的観点からの方向性が無い)。このため、例えば多数のペットボトル10相互間において、上記ペットボトル10とこれに装着された上記キャップ1との間で螺回方向における相対位置が異なっていたとしても、需要者がこれを識別することは皆無に近いといえる。
【0046】
従って、例えば、多角形状の外周形状をもつ上記キャップ1が装着されたペットボトル10を商品棚に多数陳列した場合、各ペットボトル10間に意匠的な統一感が認められ、需要者が違和感をもつことは殆ど無く、このため、例えば、従来のようにキャップの外周面に外観的に認識し易い特異部分が存在し、ペットボトルとキャップとの螺回方向における相対位置の相違が直接的に意匠の相違として需要者に違和感を与えるような場合に比して、その販売促進効果が期待できる。
【0047】
B:第2の実施形態
図3には、本願発明の第2の実施形態に係るペットボトル用キャップ1及び該キャップ1が取付けられるペットボトル10を示している。
【0048】
この実施形態のキャップ1は、その基本構成を上記第1に実施形態に係るキャップ1と同じにするものであって、これと異なる点は、上記第1の実施形態に係るキャップ1では、該キャップ1の外周面を構成する各角面31を平面状としていたのに対して、この第2の実施形態に係るキャップ1では、該角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成した点である。
【0049】
このように上記角面31を凹面状に形成することで、該キャップ1の着脱時における該角面31に対する手指のフィット性が良好となり、上記稜線33部分における手指の掛止作用がより一層高められることになり、その結果、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができ、延いては上記キャップ1を備えたペットボトル10の商品価値の更なる向上が期待できるものである。
【0050】
尚、上記相違点以外の部分の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態の場合と同様であるので、図3の各部材には図1の各部材に対応させて同一符号を付した上で、該第1の実施形態の該当説明を援用することとし、ここでの説明を省略する。
【0051】
C:第3の実施形態
図4には、本願発明の第3の実施形態に係るペットボトル用キャップ1の平面図を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1及び第2の実施形態では十角形状に設定していた外周形状を、六角形状に形成したものである。このように外周形状を六角形状に形成した場合には、上記第1及び第2の実施形態のように外周形状を十角形状に形成した場合に比して各角面31の周方向長さが長くなり、上記キャップ1を手指で把持した場合の指の掛りが大きくなることから、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができる。
【0052】
D:第4の実施形態
図5には、本願発明の第4の実施形態に係るペットボトル用キャップ1の平面図を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1及び第2の実施形態では十角形状に設定していた外周形状を、八角形状に形成したものである。このように外周形状を八角形状に形成した場合には、上記第1及び第2の実施形態のように外周形状を十角形状に形成した場合に比して各角面31の周方向長さが長くなることから、上記キャップ1を手指で把持した場合の指の掛りが大きくなり、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができる。
【0053】
なお、尚、キャップ1の外周形状を六角形以下とした場合には稜線33部分における折曲角が大きくなり、これを把持するとき痛みを感じることが懸念され、また十角形以上では上記稜線33部分での掛止作用が小さくなり過ぎて所期の目的を十分に達成できないことも懸念されるので、本願発明の実施に際しては、六角形〜十角形に設定するのが望ましい。
【0054】
E:第5の実施形態
図6には、本願発明の第5の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1の実施形態に係るキャップ1(図1参照)を基本形態とし、これに点字21を付加したものである。
【0055】
即ち、この実施形態のキャップ1は、平面状の頂面部4に、該キャップ1が使用されたペットボトルの内容物が何であるかを表示する点字21を設けたものである。
【0056】
なお、この実施形態では、ペットボトルの内容物が「水」である場合を例にとり、上記キャップ1の頂面部4に三マスからなる「みず」を表現する点字21を設けている。
【0057】
このように、キャップ1の頂面部4に、ペットボトルの内容物の種類を表示する点字21を設けることで、以下のような特有の効果が得られる。
【0058】
例えば、キャップ1が装着されたペットボトルの購入を欲する者、あるいはこのペットボトルの内容物たる特定の飲料を飲もうとする者は、先ず、ペットボトルの内容物の種類を確認するのが通例である。この場合、その者が健常者であれば、ペットボトルに貼付されたラベルとかペットボトルの内容物を直接に視認することでその内容物の種類を容易に確認することができる。
【0059】
これに対して、上記の「者」が視覚障害者である場合には、視覚によって内容物を確認することはできない。しかし、この実施形態のように上記キャップ1の頂面部4に、その内容物たる「水」を表示する上記点字21が設けられていれば、その者は、ペットボトルの購入あるいはペットボトルに入った飲料を飲む前に、先ず、上記キャップ1の点字21部分を指先で触れてこれを読み取ることで、このペットボトルの内容物が何であるかを容易に且つ的確に判断することができる。
【0060】
従って、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合でも、上記点字21、22による表示を確認することで、健常者の助力を必要とすることなく、多種類のペットボトルの中から自分が欲している特定種類の飲料を容易且つ的確に選択することができ、視覚障害者の利便性という面において極めて有用な効果を奏するものである。
【0061】
なお、これ以外の構成及び作用効果については、上記第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明は省略する。
【0062】
F:第6の実施形態
図7には、本願発明の第6の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第5の実施形態に係るキャップ1(図6参照)の発展例として位置付けられるものであって、該第5の実施形態に係るキャップ1と異なる点は、第5の実施形態に係るキャップ1においては、上記点字21をキャップ1の頂面部4のみに設けていたのに対して、この実施形態では上記キャップ1の頂面部4に点字21を設ける他に、該キャップ1の周壁部3の各角面31が平面状であることを利用して、この角面31の一つにも点字22を設けた点である。
【0063】
なお、この実施形態では上記各点字21、22として「水」を表示するものを例示しているため、これら点字21,22は三マスの表示となる。一方、上記キャップ1においては、その外周形状を十角形状としているため、その角面31の面積は、上記頂面部4に比して小さいものとなる。これらのことから、上記角面31に設けられる点字22は、上記頂面部4に設けられる点字21に比して小さいものとなり、しかもマスが上記キャップ1の高さ方向に並ぶように上記点字22の大きさ及び上記キャップ1に対する形成方向を相対的に設定している。
【0064】
このように、上記ャップ1の頂面部4に点字21を設ける他に、該キャップ1の周壁部3の各角面31にも点字22を設ければ、これら二つの点字21、22の何れが一方を確認することで該キャップ1が適用されるペットボトルの内容物が何であるかを容易に知ることができ、視覚障害者の利便性がさらに向上することになる。
【0065】
G:第7の実施形態
図8には、本願発明の第7の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第6の実施形態に係るキャップ1(図7参照)の変形例として位置づけられるものであって、該第6の実施形態に係るキャップ1と異なる点は、第6の実施形態に係るキャップ1においては、該キャップ1の周壁部3の一つの角面31に三マスの点字22を設けていたのに対して、この実施形態では該周壁部3の連続した三つの角面31を利用してこれら各角面31のそれぞれに点字22の各マスを対応させて全体として一つの点字22を構成したものである。
【0066】
このような構成とした場合には、上記点字22における各マスを大きくできるため、これを指先の触感で読み取ることがより一層容易であり、上記点字22を設けたことによる効果がより一層顕著となる。
【0067】
H:第8の実施形態
図9には、本願発明の第8の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第7の実施形態に係るキャップ1(図8参照)では、上記点字21及び点字22を、三マスの「水」を表示する三マスの点字としていたのに対し、これらを二マスの「茶」を表示する点字とした例である。
【0068】
この場合、上記キャップ1の周壁部3に設けられる点字22は、連続する二つの角面31に該点字21の二つのマスをそれぞれ対応させて表示される。
【0069】
I:第9の実施形態
図10には、本願発明の第9の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、その外周形状を六角形としたものを対象とし、その頂面部4と、周壁部3の連続する二つの角面31に、それぞれ三マスの「水」を表示する点字21及び点字22を設けたものである。
【0070】
この実施形態のものでは、上記キャップ1の外周形状が六角形であって、周壁部3の各角面31の面積が大きいことから、一つの角面31に、各マスを横に並べた形態で上記点字22を設けることができ、これによって、上記点字22を指先の触感で読み取ることが容易となる。
【0071】
J:第10の実施形態
図11には、本願発明の第10の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、第9の実施形態に係るキャップ1の変形例であって、該第9の実施形態では点字21及び点字22を三マスの「水」を表示するものとしていたのに対して、この実施形態では点字21及び点字22を二マスの「茶」を表示するものとした例である。
【0072】
K:その他
上記第5〜第10の実施形態では、上記点字21、22を上記キャップ1と一体的に成形していたが、本願発明は係る構成に限定されるものではなく、他の実施形態においては、例えば、予め所定の点字表示が設けられた点字シートを用意しておき、上記キャップ1を成形した後、該キャップ1の頂面部4とか周壁部3の角面31に上記点字シートを事後的に貼付して上記点字21及び点字22とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】 本願発明の第1の実施形態に係るペットボトル用キャップを示す斜視図である。
【図2】 図1のII−II断面図である。
【図3】 本願発明の第2の実施形態に係るペットボトル用キャップを示す斜視図である。
【図4】 本願発明の第3の実施形態に係るペットボトル用キャップの平面図である。
【図5】 本願発明の第4の実施形態に係るペットボトル用キャップの平面図である。
【図6】 本願発明の第5の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図7】 本願発明の第6の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図8】 本願発明の第7の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図9】 本願発明の第8の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図10】 本願発明の第9の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図11】 本願発明の第10の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
1 ・・キャップ
2 ・・掛止リング
3 ・・周壁部
4 ・・頂面部
5 ・・螺条
6 ・・シールリップ
9 ・・拘引部
10 ・・ペットボトル
11 ・・本体部
12 ・・注口部
13 ・・螺条
14 ・・嵌合溝
21 ・・点字
22 ・・点字
31 ・・角面
32 ・・細溝
33 ・・稜線
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ペットボトルに備えられるキャップに関し、さらに詳しくは該キャップの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、飲料用容器として、プラスチック材の一種であるポリエチレンテレフタラート(PET)を素材とする所謂「ペットボトル」が広く普及している。このペットボトルは、その注口部の上端の注口部にネジ式のキャップが螺着されており、該キャップを螺回操作によって着脱(開閉)することで、飲料の注出あるいは口飲みを複数回に分けて、しかも衛生的に繰り返すことができるものであり、この反復使用の簡便さに最大の利点がある。
【0003】
ところで、通常、キャップは、飲料の販売時点ではペットボトルの注口部に螺合され、且つキャップと一体的に成形された掛止リングを介して注口部側に固定されており(特許文献1参照)、飲用時にキャップを螺解して上記掛止リングをキャップから切り離すようになっており、この最初の使用時におけるキャップの切り離しには比較的強い螺解力(ネジ戻し力)を要する。
【0004】
また、一旦、上記掛止リングからキャップを切り離した後は、該キャップのみを自由にペットボトルの注口部に着脱できるが、その場合、非飲用状態での飲料の漏洩を防止するために、該キャップを比較的強いネジ込み力で締め込むことが必要であるとともに、一旦締め込まれたキャップを再度取り外すには先のネジ込み力に対応するネジ戻し力が必要である。
【0005】
一方、従来のキャップは、その外周形状を円筒状としていたため、例えその表面に滑り止め用の溝等が形成されていたとしても、キャップ外周面に対する指先の掛止作用は弱く、そのため上述のような強いネジ込み力、ネジ戻し力を得るには、指先をキャップ外周面に強く押し当ててこれら両者間の摩擦力を高める必要がある。
【0006】
即ち、キャップの着脱に際しては、該キャップを回転させる方向の力(回転力)と、指先をキャップ外周面に押し当てる方向の力(押圧力)の双方を必要とし、しかもこれら何れも比較的大きな力が必要であることから、係る着脱操作は需要者にとっては負担が大きく、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってはその負担は顕著で看過できないものとなる。
【0007】
このような事情を考慮して、例えば、特許文献1〜特許3に示されるような技術が提案されている。
【0008】
特許文献1には、キャップの外周面に板状のフィンを放射状に延出形成し、該フィンに指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0009】
特許文献2には、キャップの外周面の上端部位に、突片状の取手を放射状に延出形成し、該取手に指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0010】
特許文献3には、キャップの外周面の径方向に対向する二位置に、二等辺三角形の形状を呈した凸部を形成し、該凸部に指先を掛止することで該キャップの螺回操作を容易にしたものが示されている。
【0011】
【特許文献1】 実用新案登録第3109446号公報
【特許文献2】 特開2005−298058号公報
【特許文献3】 実用新案登録第3081501号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、上掲各特許文献に示されるキャップは、共に、指先の掛止部(即ち、フィン、取手、凸部)がキャップ外周面から外方へ大きく延出した構成であり、該構成に起因して以下のような問題がある。
【0013】
(a) キャップに掛止部が設けられているので、該キャップを手指で把持する場合、該掛止部を避けて把持することが必要であり、該キャップに対する把持位置が限定されるため(即ち、使用時の方向性があるため)、例えば、ペットボトルを一方の手に持ち、他方の手指でキャップを掴んで該キャップを取り外したり、取付けたりする場合、手指が掛止部に対応するように、ペットボトル側の位置調整が必要となる場合も多く、使用上の簡便性が損なわれる。
【0014】
(b) ペットボトルにキャップを取付けた状態において、これら両者の形体に違和感があり、その美観性、意匠性が損なわれ、延いてはペットボトルの商品価値が低下する。
【0015】
(c) ペットボトルを手で持ち運ぶ場合、そのキャップ部分を手指で掴んで、あるいはキャップ部分を掌に包み込むようにして把持することが多いが、その際、キャップの外周面から側方へ延出している掛止部が邪魔になって把持しにくい。
【0016】
(d) ペットボトルにキャップを取付けた状態におけるこれら両者間の周方向における相対位置は、これらの製造誤差とか締め込み誤差等の要因によって、一定ではなく、ペットボトルごとに異なることから、例えば、多数のペットボトルを商品棚に陳列したような場合には、各ペットボトル間に美観上の統一性がなく、特にペットボトルが角柱状形体をもつものにあっては、ペットボトルは一定方向に向けて整然と並べられるのに対して、これに取付けられたキャップの形体(掛止部を含むキャップ全体の形体)がバラバラで、美観上の違和感が助長され、延いてはペットボトルの商品価値が損なわれる。
【0017】
一方、ペットボトルは、例えば、水、お茶、コーヒ、ジュース等の様々な種類の飲料の容器として用いられる。この場合、健常者は、その表面に貼付されたラベルを視認するとか、内容物を直接視認することで、その飲料の種類を容易且つ的確に識別することができる。しかし、視覚障害者にあっては、視認による内容物の種類の識別が困難あるいは不可能であることから、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合において、その中から自分が欲している特定種類の飲料を選択することができず、これと異なる他の種類の飲料を誤って選択してしまうとか、飲料の選択の度に健常者の助力を必要とする、など視覚障害者の利便性という面での配慮に欠けるものであった。
【0018】
そこで、本願発明は、上記問題点に鑑み、ペットボトル用キャップにおいて、ペットボトルへの着脱の容易さを、美観性、低コスト性を維持しつつ実現するとともに、併せて、視覚障害者の利便性を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本願発明では、上記課題を解決するために以下のような構成を採用している。
【0020】
本願の第1の発明では、ペットボトル10の注口部12に着脱自在に螺合固定されるキャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成したことを特徴としている。
【0021】
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を略平面状に形成したことを特徴としている。
【0022】
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成したことを特徴としている。
【0023】
本願の第3の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係るペットボトル用キャップにおいて、上記キャップ1の角面31又は/及び頂面部4に、上記ペットボトル10の内容物を表示する点字21、22を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0024】
(1)本願の第1の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記キャップ1の平面視における外周形状を多角形に形成しているので、以下のような効果が得られる。
【0025】
(1−1) 上記キャップ1は、その外周面における各角面間の稜線部分が手指の掛止部として機能し、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな螺回力で着脱することができ、特に、少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってその効果は顕著である。
【0026】
(1−2) キャップ1の外周面から側方への延出部分が無い(即ち、使用上の方向性が無い)ため、該キャップ1の着脱時においてはその周方向のどの位置を把持しても的確にこれを螺回することができ、例えば、外周面から側方への延出部分を有する従来のキャップのように、その着脱に際してキャップと指先との相対位置を調整することが必要であるものに比して、使用上の簡便性が格段に向上する。
【0027】
(1−3) 上記キャップ1の外周形状が多角形に形成され、且つその外周面から側方への延出部分が無いことから、例えば、ペットボトル10を手で持ち運ぶ場合、そのキャップ1部分を手指で掴んで、あるいはキャップ1部分を掌に包み込むようにして把持することが容易であり、例えば、従来のようにキャップの外周面から側方へ延出し、把持の邪魔になる部分が存在するものに比して、その取扱性が格段に向上する。
【0028】
(1−4) 上記キャップ1は、その外周面が多角形状とされているのみで、該外周面から側方への延出部分(即ち、外観上の特異部分)は存在しないので、側面視においては、該キャップ1をどの方向から見ても意匠的な差異が殆ど無く、例えば多数のペットボトル10相互間において、上記ペットボトル10とこれに装着された上記キャップ1との間で螺回方向における相対位置が異なっていたとしても、需要者がこれを識別することは皆無に近く、そのため、上記キャップ1が装着されたペットボトル10を商品棚に多数陳列した場合、各ペットボトル10間に意匠的な統一感が認められ、需要者が違和感をもつことは殆ど無く、延いてはペットボトル10の販売促進効果が期待できる。
【0029】
(2)本願の第2の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)に記載の各効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を略平面状に形成しているので、例えば、該角面31が複雑な面形状をもつ場合に比して、成形型の構造が簡単であり、それだけコストダウンが促進される。
【0030】
(3)本願の第3の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)に記載の効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記多角形の外周形状を構成する各角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成しているので、該キャップ1の着脱時における該角面31に対する手指のフィット性が良好となり、隣接する角面31間に位置する稜線33部分における手指の掛止作用がより一層高められることから、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができ、延いては上記キャップ1を備えたペットボトル10の商品価値の更なる向上が期待できる。
【0031】
(4)本願の第4の発明に係るペットボトル用キャップによれば、上記(1)、(2)又は(3)に記載の効果に加えて次のような効果が得られる。即ち、この発明では、上記キャップ1の角面31又は/及び頂面部4に、上記ペットボトル10の内容物を表示する点字21、22を設けているので、視覚障害者においては、上記キャップ1の点字21、22部分を指先で触れてこれを読み取ることで、このペットボトルの内容物が何であるかを容易に且つ的確に判断することができ、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合でも、上記点字21、22による表示を確認することで、健常者の助力を必要とすることなく、多種類のペットボトルの中から自分が欲している特定種類の飲料を容易且つ的確に選択することができ、視覚障害者の利便性という面において極めて有用な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0033】
A:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係るペットボトル用キャップ1及び該キャップ1が取付けられるペットボトル10を示している。また、図2には、キャップ1を断面図示している。
【0034】
上記ペットボトル10は、所定の形状及び所定容量をもつ本体部11と、該本体部11の上端に連続形成され螺条13を備えた注口部12から構成される。そして、このペットボトル10の注口部12に次述のキャップ1が着脱自在に螺合され、該キャップ1の螺入(ネジ込み)によって閉栓され、螺解(ネジ戻し)によって開栓される。
【0035】
上記キャップ1は、樹脂材の一体成形によって形成されるものであって、周壁部3と頂面部4を備えるとともに、該周壁部3の下端側には掛止リング2が設けられている。
【0036】
上記周壁部3は、平面視における外周形状が、平面状の角面31,31、・・を周方向に十個連接した十角形状(多角形状)とされるとともに、該各角面31,31、・・の外面にはそれぞれ上下方向へ延出する多数の細溝32が設けられている。また、このキャップ1の上記周壁部3の内面には、上記ペットボトル10側の螺条13に螺合する螺条5が設けられ、さらに上記頂面部4の内面には上記ペットボトル10の注口部12の上端面との間でシール機能をなすシールリップ6が設けられている。
【0037】
上記掛止リング2は、小幅環状体で構成されるものであって、所定数の破断部9を介して上記周壁部3の下端側に連続形成されている。
【0038】
このように構成された上記キャップ1は、上記ペットボトル10に所要の飲料を充填した後、該ペットボトル10の注口部12に螺着されるが、その場合、上記掛止リング2は、図1に鎖線図示するように、上記注口部12側の嵌合溝14に嵌入固定され、その離脱が阻止される。そして、最初の開栓時には、上記キャップ1をネジ戻すことで上記破断部9が破断され、上記掛止リング2を上記注口部12側に残したまま、上記キャップ1は自由にネジ込み、ネジ戻し可能とされる。
【0039】
ところで、最初の開栓時には上記破断部9を破断する必要があることから比較的大きなネジ戻し力が必要であり、また、次回以後の閉栓時には上記シールリップ6によるシール性を十分に確保する必要上、比較的大きなネジ込み力を必要とし、さらに開栓時には閉栓時のネジ込み力を上回るネジ戻し力を必要とする。このように、これら何れの操作においても比較的大きな力を必要とすることから、特に少量ずつの飲用を繰り返すことが多く、しかも手指の活動力に劣る高齢者とか障害者とか子供にとってはその負担が大きいことは既述の通りである。
【0040】
ところが、この実施形態のキャップ1においては、上記キャップ1の平面視における外周形状を多角形としたことで、上記問題を解消でき、さらにこれに止まることなく、例えば、上記キャップ1を取付けたペットボトル10全体としての商品価値の向上等が図れるものである。
【0041】
即ち、この実施形態のキャップ1によれば、その平面視における外周形状を十角形状(多角形)に形成し、該キャップ1を使用する場合には、その外周面の各角面31間の稜線33部分がそれぞれ手指の掛止部として機能するようにしている。従って、上記キャップ1の着脱時には、必要以上にその外周面を押圧しなくても、手指が滑ることもなく容易に且つ小さな把持力及び螺回力で側キャップ1を着脱することができる。このようなキャップ1の着脱操作(開栓あるいは閉栓操作)の容易さは、特に、高齢者とか障害者とか子供にとっては、極めて好ましいものであり、延いては上記キャップ1を装着したペットボトル10の商品価値の向上及び販売促進が期待できる。
【0042】
また、この実施形態のキャップ1では、その外周面が多角形状(十角形状)とされているものの、上掲特許文献に示される従来のキャップのようにその外周面から側方への延出部分が無いことから、該キャップ1を螺回操作する際には、該延出部分の位置を気にすることなく、該キャップ1の周方向における何れの位置を把持してもこれを的確に螺回することができ、該キャップ1の使用上における簡便性が格段に向上することになる。
【0043】
さらに、この実施形態のキャップ1では、その外周面から側方への延出部分が無くシンプルな形体であるため、意匠的な適応性が高く、例えば、ペットボトル10の形態(例えば、円筒状形体、角柱状形体等)に拘わらず、該ペットボトル10と上記キャップとの意匠的なマッチングが良好であり、該キャップ1を含めたペットボトル10全体として、美的観点からの商品価値が向上する。
【0044】
また、上記キャップ1が備えられた上記ペットボトル10においては、少量ずつ繰り返して飲用するような場合でも、飲用後、再度キャップ1を取付けることでその清潔さを保持でき衛生的であることから、外出時等にペットボトル10を持参し、これを手で持ち運ぶ機会も多いが、このような場合、この実施形態のキャップ1では、その外周形状が多角形に形成され、且つ外周面から側方への延出部分が無いことから、キャップ1部分を手指で掴んで、あるいはキャップ1部分を掌に包み込むようにして把持することが容易であり、例えば、従来のようにキャップの外周面から側方へ延出し、把持の邪魔になる部分が存在するものに比して、その取扱性及び利便性が格段に向上する。
【0045】
さらに、この実施形態のキャップ1では、その外周面が多角形状(十角形状)とされているのみで、該外周面から側方への延出部分(即ち、外観上の特異部分)は存在しないので、側面視においては、該キャップ1をどの方向から見ても意匠的な差異が殆ど無い(即ち、意匠的観点からの方向性が無い)。このため、例えば多数のペットボトル10相互間において、上記ペットボトル10とこれに装着された上記キャップ1との間で螺回方向における相対位置が異なっていたとしても、需要者がこれを識別することは皆無に近いといえる。
【0046】
従って、例えば、多角形状の外周形状をもつ上記キャップ1が装着されたペットボトル10を商品棚に多数陳列した場合、各ペットボトル10間に意匠的な統一感が認められ、需要者が違和感をもつことは殆ど無く、このため、例えば、従来のようにキャップの外周面に外観的に認識し易い特異部分が存在し、ペットボトルとキャップとの螺回方向における相対位置の相違が直接的に意匠の相違として需要者に違和感を与えるような場合に比して、その販売促進効果が期待できる。
【0047】
B:第2の実施形態
図3には、本願発明の第2の実施形態に係るペットボトル用キャップ1及び該キャップ1が取付けられるペットボトル10を示している。
【0048】
この実施形態のキャップ1は、その基本構成を上記第1に実施形態に係るキャップ1と同じにするものであって、これと異なる点は、上記第1の実施形態に係るキャップ1では、該キャップ1の外周面を構成する各角面31を平面状としていたのに対して、この第2の実施形態に係るキャップ1では、該角面31を、径方向内方へ凹入する凹面状に形成した点である。
【0049】
このように上記角面31を凹面状に形成することで、該キャップ1の着脱時における該角面31に対する手指のフィット性が良好となり、上記稜線33部分における手指の掛止作用がより一層高められることになり、その結果、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができ、延いては上記キャップ1を備えたペットボトル10の商品価値の更なる向上が期待できるものである。
【0050】
尚、上記相違点以外の部分の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態の場合と同様であるので、図3の各部材には図1の各部材に対応させて同一符号を付した上で、該第1の実施形態の該当説明を援用することとし、ここでの説明を省略する。
【0051】
C:第3の実施形態
図4には、本願発明の第3の実施形態に係るペットボトル用キャップ1の平面図を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1及び第2の実施形態では十角形状に設定していた外周形状を、六角形状に形成したものである。このように外周形状を六角形状に形成した場合には、上記第1及び第2の実施形態のように外周形状を十角形状に形成した場合に比して各角面31の周方向長さが長くなり、上記キャップ1を手指で把持した場合の指の掛りが大きくなることから、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができる。
【0052】
D:第4の実施形態
図5には、本願発明の第4の実施形態に係るペットボトル用キャップ1の平面図を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1及び第2の実施形態では十角形状に設定していた外周形状を、八角形状に形成したものである。このように外周形状を八角形状に形成した場合には、上記第1及び第2の実施形態のように外周形状を十角形状に形成した場合に比して各角面31の周方向長さが長くなることから、上記キャップ1を手指で把持した場合の指の掛りが大きくなり、上記キャップ1の着脱をより小さな把持力及び螺回力で軽快に、且つ一層容易に行うことができる。
【0053】
なお、尚、キャップ1の外周形状を六角形以下とした場合には稜線33部分における折曲角が大きくなり、これを把持するとき痛みを感じることが懸念され、また十角形以上では上記稜線33部分での掛止作用が小さくなり過ぎて所期の目的を十分に達成できないことも懸念されるので、本願発明の実施に際しては、六角形〜十角形に設定するのが望ましい。
【0054】
E:第5の実施形態
図6には、本願発明の第5の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第1の実施形態に係るキャップ1(図1参照)を基本形態とし、これに点字21を付加したものである。
【0055】
即ち、この実施形態のキャップ1は、平面状の頂面部4に、該キャップ1が使用されたペットボトルの内容物が何であるかを表示する点字21を設けたものである。
【0056】
なお、この実施形態では、ペットボトルの内容物が「水」である場合を例にとり、上記キャップ1の頂面部4に三マスからなる「みず」を表現する点字21を設けている。
【0057】
このように、キャップ1の頂面部4に、ペットボトルの内容物の種類を表示する点字21を設けることで、以下のような特有の効果が得られる。
【0058】
例えば、キャップ1が装着されたペットボトルの購入を欲する者、あるいはこのペットボトルの内容物たる特定の飲料を飲もうとする者は、先ず、ペットボトルの内容物の種類を確認するのが通例である。この場合、その者が健常者であれば、ペットボトルに貼付されたラベルとかペットボトルの内容物を直接に視認することでその内容物の種類を容易に確認することができる。
【0059】
これに対して、上記の「者」が視覚障害者である場合には、視覚によって内容物を確認することはできない。しかし、この実施形態のように上記キャップ1の頂面部4に、その内容物たる「水」を表示する上記点字21が設けられていれば、その者は、ペットボトルの購入あるいはペットボトルに入った飲料を飲む前に、先ず、上記キャップ1の点字21部分を指先で触れてこれを読み取ることで、このペットボトルの内容物が何であるかを容易に且つ的確に判断することができる。
【0060】
従って、例えば、多種類のペットボトル入り飲料が混在している場合でも、上記点字21、22による表示を確認することで、健常者の助力を必要とすることなく、多種類のペットボトルの中から自分が欲している特定種類の飲料を容易且つ的確に選択することができ、視覚障害者の利便性という面において極めて有用な効果を奏するものである。
【0061】
なお、これ以外の構成及び作用効果については、上記第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明は省略する。
【0062】
F:第6の実施形態
図7には、本願発明の第6の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第5の実施形態に係るキャップ1(図6参照)の発展例として位置付けられるものであって、該第5の実施形態に係るキャップ1と異なる点は、第5の実施形態に係るキャップ1においては、上記点字21をキャップ1の頂面部4のみに設けていたのに対して、この実施形態では上記キャップ1の頂面部4に点字21を設ける他に、該キャップ1の周壁部3の各角面31が平面状であることを利用して、この角面31の一つにも点字22を設けた点である。
【0063】
なお、この実施形態では上記各点字21、22として「水」を表示するものを例示しているため、これら点字21,22は三マスの表示となる。一方、上記キャップ1においては、その外周形状を十角形状としているため、その角面31の面積は、上記頂面部4に比して小さいものとなる。これらのことから、上記角面31に設けられる点字22は、上記頂面部4に設けられる点字21に比して小さいものとなり、しかもマスが上記キャップ1の高さ方向に並ぶように上記点字22の大きさ及び上記キャップ1に対する形成方向を相対的に設定している。
【0064】
このように、上記ャップ1の頂面部4に点字21を設ける他に、該キャップ1の周壁部3の各角面31にも点字22を設ければ、これら二つの点字21、22の何れが一方を確認することで該キャップ1が適用されるペットボトルの内容物が何であるかを容易に知ることができ、視覚障害者の利便性がさらに向上することになる。
【0065】
G:第7の実施形態
図8には、本願発明の第7の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第6の実施形態に係るキャップ1(図7参照)の変形例として位置づけられるものであって、該第6の実施形態に係るキャップ1と異なる点は、第6の実施形態に係るキャップ1においては、該キャップ1の周壁部3の一つの角面31に三マスの点字22を設けていたのに対して、この実施形態では該周壁部3の連続した三つの角面31を利用してこれら各角面31のそれぞれに点字22の各マスを対応させて全体として一つの点字22を構成したものである。
【0066】
このような構成とした場合には、上記点字22における各マスを大きくできるため、これを指先の触感で読み取ることがより一層容易であり、上記点字22を設けたことによる効果がより一層顕著となる。
【0067】
H:第8の実施形態
図9には、本願発明の第8の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、上記第7の実施形態に係るキャップ1(図8参照)では、上記点字21及び点字22を、三マスの「水」を表示する三マスの点字としていたのに対し、これらを二マスの「茶」を表示する点字とした例である。
【0068】
この場合、上記キャップ1の周壁部3に設けられる点字22は、連続する二つの角面31に該点字21の二つのマスをそれぞれ対応させて表示される。
【0069】
I:第9の実施形態
図10には、本願発明の第9の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、その外周形状を六角形としたものを対象とし、その頂面部4と、周壁部3の連続する二つの角面31に、それぞれ三マスの「水」を表示する点字21及び点字22を設けたものである。
【0070】
この実施形態のものでは、上記キャップ1の外周形状が六角形であって、周壁部3の各角面31の面積が大きいことから、一つの角面31に、各マスを横に並べた形態で上記点字22を設けることができ、これによって、上記点字22を指先の触感で読み取ることが容易となる。
【0071】
J:第10の実施形態
図11には、本願発明の第10の実施形態に係るペットボトル用キャップ1を示している。この実施形態のキャップ1は、第9の実施形態に係るキャップ1の変形例であって、該第9の実施形態では点字21及び点字22を三マスの「水」を表示するものとしていたのに対して、この実施形態では点字21及び点字22を二マスの「茶」を表示するものとした例である。
【0072】
K:その他
上記第5〜第10の実施形態では、上記点字21、22を上記キャップ1と一体的に成形していたが、本願発明は係る構成に限定されるものではなく、他の実施形態においては、例えば、予め所定の点字表示が設けられた点字シートを用意しておき、上記キャップ1を成形した後、該キャップ1の頂面部4とか周壁部3の角面31に上記点字シートを事後的に貼付して上記点字21及び点字22とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】 本願発明の第1の実施形態に係るペットボトル用キャップを示す斜視図である。
【図2】 図1のII−II断面図である。
【図3】 本願発明の第2の実施形態に係るペットボトル用キャップを示す斜視図である。
【図4】 本願発明の第3の実施形態に係るペットボトル用キャップの平面図である。
【図5】 本願発明の第4の実施形態に係るペットボトル用キャップの平面図である。
【図6】 本願発明の第5の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図7】 本願発明の第6の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図8】 本願発明の第7の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図9】 本願発明の第8の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図10】 本願発明の第9の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【図11】 本願発明の第10の実施形態に係るペットボトル用キャップの斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
1 ・・キャップ
2 ・・掛止リング
3 ・・周壁部
4 ・・頂面部
5 ・・螺条
6 ・・シールリップ
9 ・・拘引部
10 ・・ペットボトル
11 ・・本体部
12 ・・注口部
13 ・・螺条
14 ・・嵌合溝
21 ・・点字
22 ・・点字
31 ・・角面
32 ・・細溝
33 ・・稜線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットボトル(10)の注口部(12)に着脱自在に螺合固定されるキャップ(1)であって、
上記キャップ(1)の平面視における外周形状が多角形とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項2】
請求項1において、
上記多角形の外周形状を構成する各角面(31)が略平面状とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項3】
請求項1において、
上記多角形の外周形状を構成する各角面(31)が、径方向内方へ凹入する凹面状とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項4】
請求項1、2又は3において、
上記キャップ(1)の角面(31)又は/及び頂面部(4)に、上記ペットボトル(10)の内容物を表示する点字(21)、(22)が設けられていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項1】
ペットボトル(10)の注口部(12)に着脱自在に螺合固定されるキャップ(1)であって、
上記キャップ(1)の平面視における外周形状が多角形とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項2】
請求項1において、
上記多角形の外周形状を構成する各角面(31)が略平面状とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項3】
請求項1において、
上記多角形の外周形状を構成する各角面(31)が、径方向内方へ凹入する凹面状とされていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【請求項4】
請求項1、2又は3において、
上記キャップ(1)の角面(31)又は/及び頂面部(4)に、上記ペットボトル(10)の内容物を表示する点字(21)、(22)が設けられていることを特徴とするペットボトル用キャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−7065(P2009−7065A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−224818(P2007−224818)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【出願人】(507217453)多和砕石工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【出願人】(507217453)多和砕石工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
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