説明

ペットボトル用掛け具

【構成】ペットボトル本体の側面に凹部を形成し、この凹部の底部又は縁部に弾性係止片を設け、この係止片は下方に向かって延びているとともに前記凹部内に収容されているペットボトル用掛け具である。
【効果】弾性係止片がボトル本体は側面から突出することはないため、ボトル本体は当該係止片が存在しない通常の形状を維持することができる。このペットボトル用掛け具を使用すれば、携帯者にとって当該掛け具を使用しない場合にもこの掛け具が邪魔になることはなく又複数のペットボトルを連続して並べる場合通常のペットボトルと何ら変わりなく並べることができるため、係止片を有しているにも関わらず梱包ケースや自動販売機にも対応することができる。弾性係止片の根幹部に外側に突出した断面U字状の湾曲部を形成すれば、この弾性片の弾性を強化できるとともに変形を防止して耐久性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペットボトル用掛け具に関するものであり、特に、飲料水を詰めたペットボトルをその携帯者が腰ベルト,カバン等の掛け止め対象物に掛け止めする場合に使用されるものである。
【背景技術】
【0002】
従来におけるこの種のペットボトルは、ペットボトル本体の側面に、下方に向かって延びる弾性係止片を設けたものであり、携帯者は、この係止片を腰のベルト等に掛け止めすることによって、両手を自由に開放したり、また、熱くてもちにくい場合の携帯を可能にした。
【0003】
【特許文献1】特開2007−118986
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来のペットボトル用掛け具にあっては、前記弾性係止片がボトル本体の側面から突出していたため、掛け具を使用しない場合には携帯者にはとって邪魔になるとともに複数のペットボトルを連続して隙間無く並べにくいため梱包ケースや自動販売機には対応しにくいという不都合を有した。
【0005】
この発明の課題は、これらの不都合を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するために、発明者は鋭意研究した結果この発明を完成したものである。
【0007】
この発明に係るペットボトル用掛け具においては、ペットボトル本体の側面に凹部を形成し、この凹部の底部又は縁部に弾性係止片を設け、この係止片は下方に向かって延びているとともに前記凹部内に収容されているものである。
【0008】
なお、前記弾性係止片の根幹部に外側に突出した断面U字状の湾曲部を形成することもできる。
【0009】
これらの場合、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に接着することもできる。
【0010】
また、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に一体形成することもできる。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係るペットボトル用掛け具は上記のように構成されているため、即ち、ペットボトル本体の側面に凹部を形成し、この凹部の底部又は縁部に弾性係止片を設け、この係止片は下方に向かって延びているとともに前記凹部内に収容されているため、
前記弾性係止片がボトル本体は側面から突出することはなく、この結果、ボトル本体は当該係止片が存在しない通常の形状を維持することができるものである。
【0012】
よって、このペットボトル用掛け具を使用すれば、携帯者にとって当該掛け具を使用しない場合にもこの掛け具が邪魔になることはなく又複数のペットボトルを連続して並べる場合通常のペットボトルと何ら変わりなく並べることができるため、係止片を有しているにも関わらず梱包ケースや自動販売機にも対応することができるものである。
【0013】
なお、前記弾性係止片の根幹部に外側に突出した断面U字状の湾曲部を形成すれば、この弾性片の弾性を強化できるとともに変形を防止して耐久性を向上させることができる。
【0014】
これらの場合、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に接着すれば、簡易に製造することができる。
【0015】
また、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に一体形成すれば、大量生産しやすいものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ペットボトル本体の側面に凹部を形成する。この凹部の底部又は縁部に弾性係止片を設ける。この係止片は下方に向かって延びているとともに前記凹部内に収容されている。前記弾性係止片の根幹部に外側に突出した断面U字状の湾曲部を形成する。前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に接着するか、又は、前記ペットボトル本体に一体形成する。
【実施例】
【0017】
以下、この発明に係るペットボトル用掛け具を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1はこの発明に係るペットボトル用掛け具の斜視図、図2は図1における弾性係止片部分の断面図、図3は使用状態を示す図2に相当する図、図4は図2に相当する他の実施例の図である。
【0019】
図1において、Pはペットボトルであり、10はそのペットボトル本体である。このペットボトル本体10は合成樹脂で成形された通常のものであり、飲み口11にはスクリューキャップ12が着脱可能に嵌められている。
【0020】
図1〜図3において、20,20,…は凹部であり、前記ペットボトル本体の側面を凹成形するすることにより形成されている。これらの凹部20,20,…は平行の状態で上下方向(ペットボトルPの)に延びている。
【0021】
30は弾性係止片であり、前記凹部20の底部21において前記ペットボトル本体10と一体形成されている。この係止片30は前記凹部20内に収容された状態、前記凹部20から突出しない状態で下方に向かって延びている。
【0022】
50は断面U字状の湾曲部であり、前記弾性係止片30の根幹部に形成されている。この湾曲部50は外側(ペットボトルPの)方向に突出し、この弾性片30の弾性を強化するとともに弾性片30の変形を防止している。
【0023】
60は先端湾曲部であり、前記弾性係止片30の先端に形成されている。この先端湾曲部60は外側に湾曲しており、ベルトB等に掛け止めする際に係止しやすいようになっている。
【0024】
なお、前記弾性係止片30は前記ペットボトル本体10と一体成形する代わりに、前記ペットボトル本体10に溶着又は接着することもできる。
【0025】
このように構成されるペットボトル用掛け具を使用する場合には、図3に示すように、前記弾性係止片30を弾性に抗して外側に開き、前記ペットボトル本体10との間に空間を設け、この空間にベルトB等を侵入させ、前記弾性係止片30を弾性によって元の状態に戻せばよい(図3の状態)。
【0026】
また、この実施例では、前記弾性係止片30は前記凹部20の底部21に設置したが、図4に示すように、縁部22に設置することもできる。縁部22に設置すれば、より係止片30を長く使えて弾性範囲が広くなる効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
この発明に係るペットボトル用掛け具は、携帯者にとって当該掛け具を使用しない場合にもこの掛け具が邪魔になることはない。また、複数のペットボトルを連続して並べる場合通常のペットボトルと何ら変わりなく並べることができるため、弾性係止片を有しているにも関わらず梱包ケースや自動販売機にも対応することができる。その利用価値は高いものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1はこの発明に係るペットボトル用掛け具の斜視図である。
【図2】図2は図1における弾性係止片部分の断面図である。
【図3】図3は使用状態を示す図2に相当する図である。
【図4】図4は図2に相当する他の実施例の図である。
【符号の説明】
【0029】
P … ペットボトル
10 … ペットボトル本体
11 … 飲み口
12 … スクリューキャップ
20 … 凹部
21 … 底部(凹部の)
22 … 縁部(凹部の)
30 … 弾性係止片
50 … 湾曲部
60 … 先端湾曲部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットボトル本体の側面に凹部を形成し、この凹部の底部又は縁部に弾性係止片を設け、この係止片は下方に向かって延びているとともに前記凹部内に収容されていることを特徴とするペットボトル用掛け具。
【請求項2】
請求項1のペットボトル用掛け具において、前記弾性係止片の根幹部に外側に突出した断面U字状の湾曲部を形成したことを特徴とするペットボトル用掛け具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のペットボトル用掛け具において、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に接着したことを特徴とするペットボトル用掛け具。
【請求項4】
請求項1又は請求項2のペットボトル用掛け具において、前記弾性係止片を前記ペットボトル本体に一体形成したこを特徴とするペットボトル用掛け具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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