説明

ペン置きおよびそれを備えた電子機器

【課題】本発明は、ペン入力装置を備えた電子機器とペン置きにおいて、機器本体とペン置きの携帯性の向上を課題とする。
【解決手段】本発明によるペン置きは、複数の部材より成り、ペン置きとして使用されないときには、前記複数の部材が畳まれることが可能であり、ペン置きとして使用されるときには、前記複数の部材が展開された状態でペンを保持可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペン置き、および、ペン置きを備えたペン入力機能付き電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
入力装置を備えた、タブレットPCや電子ペーパーなどが市販されている。従来のタブレットPCや電子ペーパーなどの入力装置では、入力用ペンのペン置きがなく、紛失することが多く困っていた。これを解決するため、特許文献1ではクリップ型のペン置きを用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−207610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のクリップ型ペン置きは、ペン置きとして使用するときも使用しないときも、形状や大きさがほとんど同じである。そのため、器機を持ち運ぶ際、機器本体に取り付けた状態ではペン置きが器機本体の外形から飛び出すため、専用鞄に入れることは難しい。また、ペン置きを取り外しても、器機本体や専用鞄に収納することができないため、器機本体とは別に鞄などに入れて持ち運ぶ必要があり、携帯性が悪いという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題の少なくともひとつを解決するように、以下の適用例または形態として実現される。
【0006】
[適用例1]本適用例に記載のペン置きは、複数の部材より成り、ペン置きとして使用されないときには、前記複数の部材が畳まれることが可能であり、ペン置きとして使用されるときには、前記複数の部材が展開された状態でペンを保持可能であることを特徴とする。
本適用例によるペン置きは、ペン置きとして使用するときにはペンを保持することができ、ペン置きを使用しないときには、ペン置きとして使用するときよりもコンパクトに畳むことができるため、ペン置きを収納するために必要なスペースを小さくすることができる。たとえば、本適用例によるペン置きを携帯型の電子機器に設ける場合、ペン置きがコンパクトに畳まれた状態で電子機器の筐体内部に収納することができる。従って、ペン置きが電子機器本体から飛び出さず、電子機器を専用鞄に入れて持ち運ぶことができる。その結果、電子機器の携帯性が向上し、さらにペン置きを紛失しにくくなる、という効果も得られる。
【0007】
[適用例2]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記複数の部材は、第1の部材と少なくとも1つの第2の部材とを含み、前記第2の部材は、前記第1の部材と前記第2の部材とが展開されたとき、前記第1の部材に対して起こすことができるように前記第1の部材と接合されていることを特徴とする。
【0008】
これにより、ペン置きとして使用するときにはペンを保持することができ、ペン置きとして使用しないときには、ペン置きとして使用するときよりもコンパクトに畳むことができるため、ペン置きを収納するために必要なスペースを小さくすることができる。
【0009】
[適用例3]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記第2の部材が前記第1の部材に対して起こされるように、前記第1の部材と前記第2の部材との間に弾性体が設けられていることを特徴とする。
これにより、ペン置きとして使用するときには、複数の部材を簡単に展開して、ペンを保持可能な状態にすることができる。また、展開された状態を安定的に維持することもできる。
【0010】
[適用例4]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記第2の部材には、ペンを受ける切り欠きが設けられていることを特徴とする。
これにより、ペン置きとして使用するときには、ペンを安定的に維持することができる。
【0011】
[適用例5]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記第1の部材にはペンを受ける窪みが設けられ、前記第2の部材にはペンが貫通する穴が設けられていることを特徴とする。
これにより、ペン置きとして使用するときには、ペンを立てた状態で容易に置くことが出来るだけでなく、ペンの姿勢が安定するため、ペンを取るときも取りやすい。
【0012】
[適用例6]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記第2の部材は、前記第2の部材と前記第1の部材との接合部と前記穴との間に屈曲部を有していることを特徴とする。
これにより、第2の部材のうちペンが貫通する穴が設けられた領域と第1の部材との距離を小さくすることができるので、使用状態におけるペン置きが、よりコンパクトになる。
【0013】
[適用例7]上記適用例に記載のペン置きにおいて、前記複数の部材の各々は柱状の部材であり、前記複数の部材が畳まれた状態では、前記複数の部材が電子機器の筐体に設けられた凹部に収納され、前記複数の部材が展開された状態では、前記複数の部材が電子機器の筐体に対して起こされるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、ペン置きの収納部として必要とされる容積が非常に小さくなる。また、ペン置きを構成するために電子機器の正面側の極めて狭いエリアしか必要としないため、ペン置きの背面側には空きスペースができる。電子機器本体の構成部材の配置を容易にする作用があり、電子機器をより小さくしたり、新しい機能を空いたスペースに構成させたりできる。
【0014】
[適用例8]本適用例に記載の電子機器は、筐体と、表示部と、ペン入力装置と、上記適用例に記載のペン置きと、を備えた電子機器であって、前記筐体内部に前記ペン置きの収納部を備え、前記ペン置きがペン置きとして使用されないときには、前記ペン置きを構成する複数の部材が畳まれた状態で、前記ペン置きが前記収納部に収納されることを特徴とする。
本適用例によれば、ペン置きを畳んで電子機器の筐体内部に収納させることができるため、電子機器を持ち運ぶ際、ペン置きが電子機器本体から飛び出さずに専用鞄に入れて運ぶことができ、携帯性が良くなる効果がある。またペン置きを紛失しにくくなる。さらに、ペン置きの収納部として筐体内部に確保すべき空間を、ペン置きを使用時と同じ状態で収納する場合に比べて薄くすることができるため、電子機器を薄型化することができ、かつ製品デザインの制約が少なくなる。
【0015】
[適用例9]上記適用例に記載の電子機器において、前記複数の部材は、第1の部材と少なくとも1つの第2の部材とを含み、前記第2の部材は、前記第1の部材と前記第2の部材とが展開されたとき、前記第1の部材に対して起こすことができるように前記第1の部材と接合され、前記収納部は前記筐体の側面に設けられ、前記ペン置きは、前記収納部から前記筐体の外に向かってスライドするように引き出されることを特徴とする。
この構成によれば、ペン置きは電子機器の側面に配置されることになり、電子機器の一部を挟み込むクリップ形式のようにペン置きの挟み込み部分が表示部に被ることはなく、表示の邪魔にならない。
【0016】
[適用例10]上記適用例に記載の電子機器において、前記収納部は平面視で前記表示部と重なっていることを特徴とする。
これによれば、電子機器の額縁部の面積を小さくできる。
【0017】
[適用例11]上記適用例に記載の電子機器において、前記複数の部材の各々は柱状の部材であり、前記複数の部材が畳まれた状態では、前記複数の部材が前記筐体に設けられた凹部に収納され、前記複数の部材が展開された状態では、前記複数の部材が前記筐体に対して起こされ、前記収納部は、前記筐体の端部と前記表示部との間に設けられた凹部であることを特徴とする。
これによれば、ペン置きの収納部として必要とされる容積が非常に小さくなる。また、ペン置きを構成するために電子機器の正面側の極めて狭いエリアしか必要としないため、ペン置きの背面側には空きスペースができる。電子機器本体の構成部材の配置を容易にする作用があり、電子機器をより小さくしたり、新しい機能を空いたスペースに構成させたりできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1のペン置きの第2の部材が展開され、ペンが置かれた状態を示す斜視図。
【図2】実施例1のペン置きの第2の部材が畳まれた状態を示す図。
【図3】実施例2の電子機器を示す斜視図。
【図4】実施例2の電子機器において、ペンがペン置きに置かれた状態を示す斜視図。
【図5】実施例3の電子機器を示す斜視図。
【図6】実施例3の電子機器において、ペンがペン置きに置かれた状態を示す斜視図。
【図7】実施例4の電子機器において、ペン置きが電子機器本体に収納されている状態を示す斜視図。
【図8】実施例4の電子機器において、ペンがペン置きに置かれた状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて本発明にかかる実施例を説明する。
【実施例1】
【0020】
以下、本発明の実施例1を、添付した図1および図2に基づいて説明する。
図1に示したように、ペン置き100は底板23と枠形状の側板25を有する第1の部材2と、第1の部材2に接合された板状の2つの第2の部材3とから構成される。第2の部材3の側面21には、例えば突起(不図示)が設けられており、第1の部材2の枠形状の側板25の内側面22のうち当該突起が当接する部分には、例えば凹部(不図示)が設けられている。第2の部材3の側面21に設けられた突起と第1の部材2の側板25の内側面22に設けられた凹部とを勘合させることにより、第2の部材3を回転させて第1の部材2の底板23に対して垂直方向に起こすことができるように、第2の部材3が回転可能に第1の部材2にはめ込まれる。
【0021】
2つの第2の部材3にそれぞれ円形状の切り欠き4が設けてある。
ペン置きとして使用するときには、図1に示したように2つの第2の部材3を底板23に対して垂直に起こした状態に展開し、円形状の切欠き4にペン5を置く。また、ペン置きとして使用しないときには、図2に示したように2つの第2の部材3を折り畳んで第1の部材2の枠内に収納する。
【0022】
しかし、ペン置きとして使用する場合、第2の部材3が不用意に折り畳まれては都合が悪い。そこで展開された状態が保持されるように、たとえば第1の部材2の底板23と第2の部材3とをバネなどの弾性部材によって互いに接合してもよい。また、第2の部材3の側面21と第1の部材2の内側面22との間の摩擦によって展開された状態が保持されるようにしてもよい。
【0023】
本実施例によれば、ペン置きとして使用しないときにはペン置き100をコンパクトに折り畳むことができる。
そのため、ペン置き100を携帯型電子機器などに設け、さらにペン置き100の収納部を電子機器の筐体内部に設けるように電子機器を設計する場合には、筐体内部に確保すべき収納部の空間が、ペン置き100を展開状態で収納する場合に比べて小さくすることができる。その結果、電子機器を小型化することができる。
また、ペン置き100が畳まれた状態で筐体内部に収納された電子機器を、専用鞄に入れて持ち運ぶことができるようになる。このように、電子機器の携帯性が向上し、さらにペン置き100を紛失しにくくなる、という効果が得られる。
【0024】
また、円形状の切り欠き4はペン5を保持するのに適切な形状をとることができる。円形状の切り欠き4の内径をペン5の外径と同じ、もしくはわずかに大きくすることで、ペン5とペン置き100のガタツキを防止する効果がある。また、切り欠き4の入り口部分をペン5の直径よりわずかに狭くすることで、ペン5が簡単に外れることを防ぐ効果がある。
【0025】
本実施例によるペン置き100は、矩形の第1の部材2と、当該第1の部材2に回転可能なように接合された板状の2つの第2の部材3とから構成されているが、第2の部材3は1つでもかまわない。接合方法も本実施例で説明した手段に限定されない。また、第2の部材3の形状も図1,2に示した形状に限定されない。さらに、第2の部材3は第1の部材2に接合されているが、第2の部材3は枠を有さない板状部材に蝶番などで接合されていてもよい。要は、ペン置きが使用されないときには、使用時よりも体積が小さくなるようにペン置き100を構成する複数の部材が畳まれるように構成されていればよい。
【実施例2】
【0026】
以下、本発明の実施例2を、添付した図3から図4に基づいて説明する。
電子機器としての電子ブックなどの携帯端末1は、図3(a)に示したように、ペン入力機能を兼ね備えた表示部6と実施例1で示したペン置き100とを備えている。なお、携帯端末1に対して表示部6を備えた方向を、携帯端末1の正面方向とする。
携帯端末1は、図3(b)に示したように、携帯端末1の筐体32の側面には、畳まれた状態のペン置き100を収納するための収納部30が設けられている。図3(b)は図3(a)のA−A’断面図であるが、図3(a)はペン置き100が収納部30から引き出された状態を示しており、図3(b)はペン置き100が収納部30に収納された状態を示している。
【0027】
ペン置き100は、使用されないときには携帯端末1の筐体32の側面内部に設けられた収納部30に収納され、使用されるときには携帯端末1の筐体32の側面内部からスライドして引き出される。図3(b)に示したようにペン置き100が収納部30に完全に収納されていると、ペン置き100が収納部30から引き出しにくい場合がある。その場合は、たとえば、ノート型パーソナルコンピューターなどに搭載されているPCカードスロット用のPCカード取り出し機構などを搭載すればよい。また、ペン置き100を引き出したとき、不用意に収納部30から抜けないように、収納部30の内部には図示しないストッパーが設けられている。
【0028】
ペン置き100をペン置きとして使用するときには、収納部30からペン置き100を引き出し、第2の部材3を携帯端末1の正面方向に回転させて展開する。そして円形状の切欠き4にペン5を置いて使用する。また、実施例1で説明したように、第1の部材2の底板23と第2の部材3とがバネなどの弾性部材によって互いに接合されている場合、ペン置き100が収納部30から引き出されると、弾性部材の弾性力によって第2の部材3は自動的に携帯端末1の正面方向に回転して展開される。
ペン置きとして使用しないときには2つの第2の部材3は第1の部材2の枠内に畳まれて収まり、スライドして携帯端末1の筐体32の側面内部に設けられた収納部30の中に収まる。
【0029】
本実施例によれば、折り畳まれた状態のペン置き100を携帯端末1の筐体32の側面内部に設けられた収納部30に収納させることができるため、携帯端末1を持ち運ぶ際、ペン置き100が携帯端末1本体から飛び出さずに専用鞄に入れて運ぶことができ、携帯性が良くなる効果がある。またペン置き100を紛失しにくくなる。さらに、ペン置き100の収納部30として筐体32内部に確保すべき収納空間が、ペン置き100を展開状態で収納する場合に比べて薄くすることができるため、携帯端末1を薄型化することができ、かつ製品デザインの制約が少なくなる。
【0030】
また、図4に示したように、ペン置き100は携帯端末1の側面に配置されるため、携帯端末1の一部を挟み込むクリップ形式のようにペン置きの挟み込み部分が表示部6に被ることはなく、表示の邪魔にならない。また、携帯端末1の正面部にペン置き固定のスペースを必要とせず、かつ、図3(b)に示したように、収納部30は表示部6と平面視で重なるように設けることができるため、携帯端末1の額縁部31の面積を小さくできる効果がある。
【実施例3】
【0031】
以下、本発明の実施例3を、添付した図5から図6に基づいて説明する。実施例2と異なるのはペン置きの構成だけであるので、実施例2と共通の部分については説明を省略する。
【0032】
ペン置き200は板形状の第1の部材8と第2の部材7から構成される。実施例1と同様に、畳まれた状態のペン置き200が携帯端末1の側面内側に設けられた収納部30に収納されており、ペン置き200が使用されるときには、収納部30から引き出せる構造をとる。
【0033】
第1の部材8と第2の部材7とは、例えばバネのような弾性体によって互いに接合されており、正面側の第2の部材7は、弾性体の弾性力によって自動的に正面方向に飛び出し、第1の部材8に対して起こされる。第2の部材7にはペン5が貫通する太さの穴9が設けてあり、第1の部材8にはペン先が納まる小さな窪み10が設けられている。窪み10は、第1の部材8の第2の部材7と対向する面であって穴9と平面視で重なる領域に設けられている。
【0034】
さらに、図6に示したようにペン置き200の展開時には、正面側の第2の部材7は、第2の部材7と第1の部材8との接合部と穴9との間で屈曲するようになっている。しかし、必ずしも第2の部材7を屈曲させる必要はないが、屈曲するように構成すれば、第2の部材7のうちペンが貫通する穴9が設けられた領域と第1の部材8との距離を小さくすることができるので、展開状態におけるペン置き200を、よりコンパクトにすることができる。第2の部材7がその中間部分で屈曲するように構成するには、第2の部材7を2枚の板形状の部材によって構成し、蝶番で互いに接続し、さらに必要以上に屈曲しないようにストッパーを設ける、等の手段を例として挙げることができる。
【0035】
ペン置き200をペン置きとして使用するときには第1の部材8と第2の部材7とを収納部30から引き出し、弾性体の弾性力により正面側の第2の部材7を起こして展開し、正面側の第2の部材7の穴9にペン5を挿入し、第1の部材8の窪み10にペン5のペン先を置いて使用する。使用しないときは、第1の部材8と第2の部材7とを図5に示したように畳んで、携帯端末1の収納部30にスライドして収める。
【0036】
本実施例によれば、ペン置き200を折り畳んで携帯端末1の筐体内部に収納させることができるため、携帯端末1を持ち運ぶ際、ペン置き200が携帯端末1本体から飛び出さずに専用鞄に入れて運ぶことができ、携帯性が良くなる効果がある。またペン置き200を紛失しにくくなる。さらに、ペン置き200の収納部30として筐体内部に確保すべき収納空間が、ペン置き200を展開状態で収納する場合に比べて薄くすることができるため、携帯端末1を薄型化することができ、かつ製品デザインの制約が少なくなる。
【0037】
また、ペン置き200は携帯端末1の側面に配置されるため、携帯端末1の一部を挟み込む形式のようにペン置きの挟み込み部分が表示部6に被ることはなく、表示の邪魔にならない。また、携帯端末1の正面にペン置き固定のスペースを必要とせず、かつ、図3(b)に示したように、収納部30は表示部6と平面視で重なるように設けることができるため、携帯端末1の額縁部31の面積を小さくできる効果がある。
【0038】
また、クリップ型のように、ペン置きを取り出してきて、携帯端末1に挟むという動作を必要とせず、引き出す作業だけで、ペン置きとして使用できる状態になるので、利便性を向上させる効果がある。
【0039】
また、第1の部材8に窪み10を設け、さらに第2の部材7に穴9を設けたことにより、ペン5をいつも決まった姿勢に固定できる作用があり、ペンを持つ動作と置く動作とが容易になる効果がある。
【実施例4】
【0040】
以下、本発明の実施例4を、添付した図7から図8に基づいて説明する。
ペン置き300は四角柱形状を有する4つの柱状部材11から構成される。柱状部材11は携帯端末1正面の額縁部31に設けられた4つの凹部12各々に1個ずつ設けられている。そして、柱状部材11は回転して正面方向に飛び出す構造をとる。4つの柱状部材11はペン5の太さの間隔で配置される。ペン置きとして使用するときには、4つの柱状部材11を正面方向に回転させて携帯端末1に対して起こして、4つの柱状部材11でペン5を挟んで固定し、使用しないときには、4つの柱状部材11は携帯端末1の額縁部31に設けられた凹部12内に収納される。
【0041】
本実施例によれば、ペン置き300を折り畳んで携帯端末1の筐体内部に収納させることができるため、携帯端末1を持ち運ぶ際、ペン置き300が携帯端末1本体から飛び出さずに専用鞄に入れて運ぶことができ、携帯性が良くなる効果がある。またペン置き300を紛失することはない。さらに、ペン置き300の収納部30として筐体内部に確保すべき容積を従来例と比較して小さくすることができるため、携帯端末1を小型化することができ、かつ製品デザインの制約が少なくなる。
また、ペン置き300が携帯端末1の額縁部31に配置されるため、ペン置き300が表示部6に被ることはなく、表示の邪魔にならない。
【0042】
また、ペン置き300を構成するために携帯端末1の正面側の極めて狭いエリアしか必要としないため、ペン置き300の背面側には空きスペースができる。そのため携帯端末1本体の構成部材の配置を容易にする作用があり、携帯端末1をより小さくしたり、新しい機能を空いたスペースに構成させたりできる効果がある。
【0043】
また、4つの柱状部材11はペン5を保持するのに適切な間隔で適切な形状をとることができるため、ペン5の保持力を向上させる効果がある。
【0044】
また、本実施例では柱状部材11でペン5を挟むようにしたが、柱状部材11のかわりに円柱などの柱状部材を用いてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…電子機器としての携帯端末、2…第1の部材、3…第2の部材、4…切り欠き、5…ペン、6…表示部、7…第2の部材、8…第1の部材、9…穴、10…窪み、11…柱状部材、12…凹部、21…側面、22…内側面、23…底板、30…収納部、31…額縁部、32…筐体、100,200,300…ペン置き。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部材より成り、
ペン置きとして使用されないときには、前記複数の部材が畳まれることが可能であり、
ペン置きとして使用されるときには、前記複数の部材が展開された状態でペンを保持可能であることを特徴とするペン置き。
【請求項2】
前記複数の部材は、第1の部材と少なくとも1つの第2の部材とを含み、
前記第2の部材は、前記第1の部材と前記第2の部材とが展開されたとき、前記第1の部材に対して起こすことができるように前記第1の部材と接合されていることを特徴とする請求項1に記載のペン置き。
【請求項3】
前記第2の部材が前記第1の部材に対して起こされるように、前記第1の部材と前記第2の部材との間に弾性体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のペン置き。
【請求項4】
前記第2の部材には、ペンを受ける切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のペン置き。
【請求項5】
前記第1の部材にはペンを受ける窪みが設けられ、前記第2の部材にはペンが貫通する穴が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のペン置き。
【請求項6】
前記第2の部材は、前記第2の部材と前記第1の部材との接合部と前記穴との間に屈曲部を有していることを特徴とする請求項5に記載のペン置き。
【請求項7】
前記複数の部材の各々は柱状の部材であり、
前記複数の部材が畳まれた状態では、前記複数の部材が電子機器の筐体に設けられた凹部に収納され、
前記複数の部材が展開された状態では、前記複数の部材が電子機器の筐体に対して起こされるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のペン置き。
【請求項8】
筐体と、表示部と、ペン入力装置と、請求項1から6のいずれかに記載のペン置きと、を備えた電子機器であって、
前記筐体内部に前記ペン置きの収納部を備え、
前記ペン置きがペン置きとして使用されないときには、前記ペン置きを構成する複数の部材が畳まれた状態で、前記ペン置きが前記収納部に収納されることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
前記複数の部材は、第1の部材と少なくとも1つの第2の部材とを含み、
前記第2の部材は、前記第1の部材と前記第2の部材とが展開されたとき、前記第1の部材に対して起こすことができるように前記第1の部材と接合され、
前記収納部は前記筐体の側面に設けられ、
前記ペン置きは、前記収納部から前記筐体の外に向かってスライドするように引き出されることを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記収納部は平面視で前記表示部と重なっていることを特徴とする請求項8または9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記複数の部材の各々は柱状の部材であり、
前記複数の部材が畳まれた状態では、前記複数の部材が前記筐体に設けられた凹部に収納され、
前記複数の部材が展開された状態では、前記複数の部材が前記筐体に対して起こされ、
前記収納部は、前記筐体の端部と前記表示部との間に設けられた凹部であることを特徴とする請求項8に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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