説明

ページ位置合わせ装置、ページ位置合わせ方法およびコンピュータプログラム

【課題】ページ位置合わせ作業の手間を軽減する。
【解決手段】ページ位置合わせ装置は、予め定められた形状の図形を共通に有する複数のページのうちの一つである基準ページにおける図形の一部を含む領域を注目領域として設定する領域設定部と、基準ページ以外のページである補正対象ページにおける注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する判定部と、注目領域に該当する部分の画像が適正画像であると判定された自動補正対象ページを、当該自動補正対象ページの図形と基準ページの図形とが重なるように基準ページに対して相対移動させる自動位置補正部と、注目領域に該当する部分の画像が適正画像ではないと判定された手動補正対象ページを、ユーザによる移動指示操作に従って基準ページに対して相対移動させる手動位置補正部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャン画像データのページどうしの相対位置を補正する装置、方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
原稿の画像を読み取るイメージスキャナによって得られる、いわゆるスキャン画像データに対して、ページの傾きや位置ずれを補正する画像処理が行われている。位置ずれの補正には、複数のページの上下左右の余白(マージン)を単純に揃える補正、および画像データを両面印刷して製本したときに表裏面の印刷イメージが重なるように各ページの余白を調整する補正(表裏合わせ)が含まれる。
【0003】
スキャン画像データを取り扱う画像処理ソフトウェアの多くが自動的に傾きを補正する機能を有している。傾き補正は、ページ内の文字列、図形、写真などの何らかの画像要素があれば行うことができ、複数のページを有するほとんどの画像データについて自動的に行うことができる。一方、ページどうしの位置合わせを自動的に行うことができる画像データは、全てのページに同一の画像要素が同一位置に配置された原稿から得られた画像データに限られる。このため、一般に画像処理ソフトウェアは自動位置補正機能を有しておらず、ユーザの指示操作に従ってページを上下左右に移動させる手動位置補正機能のみを有している。
【0004】
全てのページが同一の画像要素を有することを前提とした自動位置補正技術が提案されている。例えば、特許文献1では、各ページにページ番号が記されることに着目し、ページ番号の同一の桁の数字の位置が略同一となるようにページ内の画像位置を補正することが提案されている。また、奇数ページと偶数ページとでページ番号の記載位置が異なる場合に、それを考慮して補正することが同文献に記載されている。特許文献2には、各ページのヘッダーまたはフッター内の会社ロゴや各種文字情報を位置合わせに利用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−47925号公報
【特許文献2】特開2009−17542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子化されていない多数ページのドキュメントをイメージスキャナとデジタル画像形成装置とを用いて作成し直す場合、自動傾き補正の結果を確認したりページどうしの位置ずれを手動で補正したりする作業に多くの手間と時間とがかかる。特に出版物の再作成のように高品質の仕上がりが要求されるときには、作業者に大きな負担がかかる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、ページ位置合わせ作業の手間を軽減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する装置は、スキャン画像データの仮想面上に配置されたページどうしの相対位置を補正するページ位置合わせ装置であって、予め定められた形状の図形を共通に有する複数のページのうちの一つである基準ページにおける前記図形の一部を含む領域を、前記仮想面内の注目領域として設定する領域設定部と、前記複数のページのうちの前記基準ページ以外のページである補正対象ページにおける前記注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する判定部と、前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像であると判定された前記補正対象ページである自動補正対象ページを、当該自動補正対象ページの前記図形と前記基準ページの前記図形とが重なるように前記基準ページに対して相対移動させる自動位置補正部と、前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像ではないと判定された前記補正対象ページである手動補正対象ページを、ユーザによる移動指示操作に従って前記基準ページに対して相対移動させる手動位置補正部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ページ位置合わせ装置が自動的に補正しない補正対象ページのみについて手動の補正を行なえばよい作業環境が提供され、全てのページについて手動の補正を行う場合と比べてページ位置合わせ作業の手間が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ページ位置合わせ装置としての機能を有する画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】ページ位置合わせ装置の機能を実現する画像処理アプリケーションの構成および動作の概要を示す図である。
【図3】注目領域の設定の方法を示す図である。
【図4】図3における注目領域を含む部分を拡大して示す図である。
【図5】補正対象ページにおける注目領域に該当する部分の適否判定に関わる適正画像の例を示す図である。
【図6】補正対象ページにおける注目領域に該当する部分の適否判定に関わる適正でない画像の例を示す図である。
【図7】ページ位置合わせ装置の動作の流れを示す図である。
【図8】補正対象ページにおける注目領域に該当する部分の適否判定結果の表示例を示す図である。
【図9】画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ページ位置合わせは、例えば図1に示される画像形成装置1において行なわれる。画像形成装置1は、コピーおよびネットワークプリンティングを含む多様な用途をもつMFP(Multifunction Peripheral)または複合機と呼ばれる情報機器である。画像形成装置1は、電子写真法によって高品位のモノクロ画像を形成する本体1A、原稿シートを読み取り位置へ自動搬送するADF(Auto Document Feeder)23、折り加工や綴じ加工といった後処理を受け持つフィニッシャ28、および12インチを超える大型タッチパネル201が組み付けられた操作パネル20を有する。操作パネル20は、ページ位置合わせに際して、画像データのモニタ表示や手動位置補正を含む各種操作に用いられる。また、タッチパネル201上に表示される操作画面をWebアプリケーションによって外部の情報機器(例えばパーソナルコンピュータ)のディスプレイ上で表示させることが可能であり、ユーザはネットワークを介して画像形成装置1と接続される外部機器において画像形成装置1を操作することができる。
【0012】
図2の例示では、画像形成装置1は複数のページを有するペーパードキュメント40の複製である複数または単一の印刷物45の作成に用いられる。ペーパードキュメント40の各ページの画像は画像形成装置1に備わるイメージスキャナによって電子データ化される。イメージスキャナによって得られたスキャン画像データに対して、画像処理アプリケーション100によるページ位置合わせ処理が行なわれ、処理後の画像データに基づいて印刷物45が作成される。画像処理アプリケーション100は、画像形成装置1に内蔵されている制御回路22において実行される。制御回路22は、各種のプログラムを実行するコンピュータとしてのCPU(central processing unit)を有しており、予めインストールされた画像処理アプリケーション100を実行することによって、ページ位置合わせ装置としの機能を実現する。
【0013】
図2のように、画像処理アプリケーション100は、ページ位置合わせに関わる機能要素として、領域設定部101、判定部102、自動位置補正部103、手動位置補正部104、および画面表示部105を有している。画像処理アプリケーション100によるページ位置合わせは、予め定められた形状の図形を共通に有するページを対象として行なわれる。本実施形態では、共通の図形として、例えば書籍において本文記載領域と脚注記載領域とを区画する線のように、仮想面としての表示面の端縁に沿う方向(水平方向または垂直方向)に延びかつ当該方向のページ長よりも短い直線(以下、これを共通直線という)が定められている。画像処理アプリケーション100は、イメージスキャナの出力するデータを一時保存するストレージから、処理の対象になり得る複数のページP1を有したスキャン画像データD1を取り込む。
【0014】
領域設定部101は、複数のページP1のうちの一つであってユーザによって指定される基準ページP11から、全ページに共通の図形である直線を探索する。そして、探索した直線の一部のみを含む領域を、位置合わせするページを仮想的に重ねて配置する表示面内の注目領域として設定する。詳細は後述する。
【0015】
判定部102は、複数のページP1のうちの基準ページP11以外のページである補正対象ページP12における注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する。
【0016】
自動位置補正部103は、補正対象ページP12のうちの注目領域に該当する部分の画像が適正画像であると判定された自動補正対象ページP2を、当該自動補正対象ページP2における共通直線と基準ページにおける共通直線とが重なるように基準ページP11に対して相対移動させる。これに対して、手動位置補正部104は、補正対象ページP12のうちの注目領域に該当する部分の画像が適正画像ではないと判定された手動補正対象ページP3を、ユーザによる移動指示操作に従って基準ページP11に対して相対移動させる。自動位置補正部103および手動位置補正部104によって位置合わせされた処理済のページP1bを有する画像データD2が、画像処理アプリケーション100から画像形成の制御を受け持つ所定の処理部へ引き渡される。
【0017】
画面表示部105は、判定部102による判定の結果を示す判定情報およびユーザが自動位置補正の実行を指示するための操作キーを有した操作画面を表示する。ユーザは表示された判定情報に基づいて、手動補正対象ページP3について手動の位置補正を行うか、手動補正対象ページP3の数が減るように注目領域の設定を変更して判定部102に再判定させるかを選択することができる。
【0018】
図3は注目領域91,92の設定の方法を示しており、図4は図3における注目領域91,92を含む部分を拡大して示している。
【0019】
領域設定部101は、既知の技術を使用し、まず、X軸方向(図の水平方向)のラインの画素を累積したヒストグラム60Yを作成し、位置あわせをするためのオブジェクトである共通直線L1に対応する特徴を抽出する。図3において、ヒストグラム60Yから線分としての特徴のある部分61を検出する。次に、この部分61を含み、他のオブジェクトを含まない最大の矩形領域90を抽出する。さらにこの矩形領域90に限定してY軸方向(図の垂直方向)の画素を累積したヒストグラム60Xを作成し、ヒストグラム60Xから共通直線L1の両側の端点71,72を特定する(図4参照)。共通直線L1はX軸方向のページ長xよりも短いという前提において、基準ページP11として適切なページをユーザが指定しさえすれば、ほぼ確実に端点71,72を特定することができる。
【0020】
続いて領域設定部101は、一方の端点71から矩形領域90の水平方向の二つの辺にそれぞれ降ろした垂線の長さy1、y2のうちの短い方(例示ではy2)を一辺の長さとし、短い方の垂線の二等分位置を通り、端点71を幾何中心とする正方形の領域を注目領域91に設定する。同様に領域設定部101は、他方の端点72から矩形領域90の水平方向の二つの辺にそれぞれ降ろした垂線の長さy3、y4のうちの短い方(例示ではy4)を一辺の長さとし、短い方の垂線の二等分位置を通り、端点72を幾何中心とする正方形の領域を注目領域92に設定する。
【0021】
なお、注目領域91,92の寸法については、一辺の長さを短い方の垂線の長さy2,y4より短い範囲内の任意の値、例えば0.5倍や0.75倍といった値に設定してもよい。また、注目領域91,92は必ずしも正方形である必要はなく、長方形、円形、楕円形を含む他の形状であってもよい。
【0022】
図5は基準ページ以外のページである補正対象ページにおける注目領域91,92に該当する部分の適否判定に関わる適正画像の例を示している。補正対象ページに対して、上述の判定部102は注目領域91,92内の部分のみに注目して既知の画像認識技術による解析を行い、自動補正対象ページか手動補正対象ページかを判定する。図5(A)または(B)のように、各注目領域91,92の外周の一箇所のみで線分が交わる場合には、当該画像は適正画像である、すなわち当該補正対象ページは自動補正対象ページであると判定される。
【0023】
図6は補正対象ページにおける注目領域91,92に該当する部分の適否判定に関わる適正でない画像の例を示している。図6(A)では、注目領域91の外周の二箇所で線分が交わっており、注目領域92に対応する部分は空白である。図6(B)では、注目領域92に該当する部分は適正画像であるが、注目領域91に該当する部分は二つの線分を有しているので適正画像ではない。また、図6(C)では、注目領域92に該当する部分は適正画像であるが、注目領域91に該当する部分は線分でない画像要素を含んでいるので適正画像ではない。図6(A)〜(C)のように二つの注目領域91,92にそれぞれに対応する部分の少なくとも一方が適正画像でない場合、当該補正対象ページは手動補正対象ページであると判定される。
【0024】
図7は上述のように画像処理アプリケーション100の実行によって実現されるページ位置合わせ装置の動作の流れを示している。
【0025】
領域設定部101が基準ページP11の画像に基づいて注目領域91,92を設定し(S11)、判定部102が補正対象ページについて自動位置補正の可否を判定する(S12)。画面表示部105が判定部102による判定の結果を表示し(S13)、それとともに手動補正対象ページの注目領域91,92に該当する部分を透過表示形式で表示する(S14)。透過表示形式は背景(下地)を透過性とし、複数の部分を同じ領域内に重ねて表示する形式である。表示される情報はユーザの判断の参考情報となる。
【0026】
ユーザが自動位置補正の実行を指示すると(S15でYES)、自動位置補正部103が補正を開始する(S16)。その後、ユーザが手動位置補正の実行を指示すると(S17でYES)、手動位置補正部104がユーザの操作に従って補正を行う(S18)。
【0027】
一方、ユーザが自動位置補正の実行を指示しなかった場合(S15でNO)、領域設定部101がユーザの操作に従って注目領域91,92の大きさを変更する(S19)。位置の微調整を受け付けるようにしてもよい。ユーザが変更を確定させると(S20でYES)、動作の流れはステップ12に戻り、判定部102が変更後の注目領域91,92を適用して自動位置補正の可否を再び判定する。このとき、以前の判定で自動位置補正が可能と判定したページを除外し、他のページのみについて判定を行うようにしてもよい。そうすれば、ユーザが適切に注目領域91,92を修正する度に、手動補正対象ページの数が減る。
【0028】
図8は判定部102による判定の結果の表示例を示している。判定部102が所定の判定を終えると、画面表示部105が画面Q3をタッチパネル201のディスプレイに表示させる。画面Q3は、自動補正対象ページの数を示す領域301、手動補正対象ページの数を示す領域302、手動補正対象ページの全ページ数(基準ページを含んでもよいし、除いてもよい)に対する割合を示す領域303、自動位置補正の実行を指示するためのキー305、および注目領域を変更するためのキー306を有している。
【0029】
以上のようにページ位置合わせ装置としての機能を有する画像形成装置1のハードウェア構成の一例が図9に示される。
【0030】
操作パネル20のタッチパネル201は、操作画面や画像データのページ内容を表示するディスプレイ202とその表示面に密着する透光性のタッチ入力デバイス203とを備える。タッチパネル201の前面は表示面とタッチ操作面とを兼ねる。操作パネル20にはタッチパネル101の他に、図示しないテンキーを含む固定キーが配置される。
【0031】
画像形成装置1の全体の制御を受け持つ制御回路22は、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)221、制御プログラムや画像処理アプリケーション100を実行するコンピュータとしてのCPU222、プログラム実行のワークエリアとされるSRAM(Static Random Access Memory)225、各種の設定を記憶するバッテリバックアップされたNV−RAM(Non Volatile RAM)226、およびシステム時刻を計時する時計IC(Integrated Circuit)228を有する。
【0032】
ADF23は原稿台にセットされた原稿シートをイメージスキャナ24の読取り位置へ搬送する。イメージスキャナ24は、読取り位置にセットされた原稿シートに記録されている画像情報を光学的に読み取る。プリンタコントローラ25は、プリントのための種々の制御処理を担う。プリンタコントロー25に備わるRIP(Raster Image Processor)回路251は、外部機器から受信したPDL(Page Description Language)データを解析し、プリント対象データをビットマップ用メモリ上に展開する。プリンタエンジン26は、多段形式の用紙ストッカ27から供給される用紙の片面または両面にモノクロまたはカラーの画像を印刷する。フィニッシャ28は、印刷後の用紙を二つ折りにしたりステープルで綴じたりする仕上げ加工に用いられる。通信インタフェース29は画像形成装置1をLAN(Local Area Network)および電話回線に接続し、画像形成装置1と外部装置との通信を可能にする。ストレージ30はハードディスクドライブ(HDD)のような大容量記憶デバイスである。ストレージ30には、各種ドキュメントファイルを保存するデータフォルダであるボックス35が設けられる。
【0033】
以上の実施形態において、自動位置補正部103の処理モードとして表裏合わせモードを設けてもよい。表裏合わせモードでは、例えば表面の左側マージンが裏面の右側マージンと等しいといったマージン設定に応じて、基準ページP11の共通直線と自動補正対象ページP2の共通直線とを完全には重ねず、所定の距離だけずれるように重ねる相対移動を行う。
【0034】
また、平行移動で左右および上下の位置が合わない場合は、共通直線が傾いていると判断して、ページの傾き補正を追加で行ってもよい。
【0035】
判定部102によって判定された自動補正対象ページP2の絶対数または総ページ数に対する比率に応じて、ユーザによる実行指示を待たずに自動位置補正部103が自動位置補正を行うようにしてもよい。
【0036】
1ページに対して二つの注目領域91,92を設定する例を挙げたが、1ページに対して注目領域を一つのみ設定し、各ページの注目領域に該当する部分に基づいて自動位置補正の可否を判定してもよい。
【0037】
全ページに共通の図形は例示の直線に限らず、会社のロゴやその他の図形であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 画像形成装置
22 制御回路(ページ位置合わせ装置)
D1 スキャン画像データ
L1 直線(図形)
P1 ページ
P11 基準ページ
P12 補正対象ページ
P2 自動補正対象ページ
P3 手動補正対象ページ
91,92 注目領域
101 領域設定部
102 判定部
103 自動位置補正部
104 手動位置補正部
105 画面表示部
Q3 操作画面
301,302,303 領域(判定情報を示す)
305 操作キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャン画像データの仮想面上に配置されたページどうしの相対位置を補正するページ位置合わせ装置であって、
予め定められた形状の図形を共通に有する複数のページのうちの一つである基準ページにおける前記図形の一部を含む領域を、前記仮想面内の注目領域として設定する領域設定部と、
前記複数のページのうちの前記基準ページ以外のページである補正対象ページにおける前記注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する判定部と、
前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像であると判定された前記補正対象ページである自動補正対象ページを、当該自動補正対象ページの前記図形と前記基準ページの前記図形とが重なるように前記基準ページに対して相対移動させる自動位置補正部と、
前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像ではないと判定された前記補正対象ページである手動補正対象ページを、ユーザによる移動指示操作に従って前記基準ページに対して相対移動させる手動位置補正部と、を備える
ことを特徴とするページ位置合わせ装置。
【請求項2】
前記図形として、前記仮想面の端縁に沿う方向に延びかつ当該方向のページ長よりも短い直線が定められており、
前記領域設定部は、前記基準ページにおける前記直線の端点を幾何中心とする領域を前記注目領域として設定する
請求項1記載のページ位置合わせ装置。
【請求項3】
前記領域設定部は、前記基準ページにおける前記直線の両側の端点をそれぞれ幾何中心とする二つの領域をそれぞれ前記注目領域として設定し、
前記判定部は、前記補正対象ページにおける二つの前記注目領域にそれぞれ該当する二つの部分の画像の両方が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する
請求項2記載のページ位置合わせ装置。
【請求項4】
前記判定部によって判定された前記手動補正対象ページの数または前記補正対象ページの数に対する前記手動補正対象ページの数の割合を示す判定情報、および自動位置補正の実行を指示するための操作キーを表示する画面表示部をさらに備え、
前記自動位置補正部は、前記操作キーによって前記自動位置補正の実行が指示された場合に、前記自動補正対象ページを相対移動させる
請求項3記載のページ位置合わせ装置。
【請求項5】
前記画面表示部は、前記判定部によって判定された複数の前記手動補正対象ページのそれぞれにおける前記注目領域に該当する部分の画像をそれらの背景を透過させて重ねて表示する
請求項4記載のページ位置合わせ装置。
【請求項6】
スキャン画像データの仮想面上に配置されたページどうしの相対位置を補正するページ位置合わせ装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
前記ページ位置合わせ装置が有するコンピュータによって実行されたときに、
予め定められた形状の図形を共通に有する複数のページのうちの一つである基準ページにおける前記図形の一部を含む領域を、前記仮想面内の注目領域として設定する領域設定部と、
前記複数のページのうちの前記基準ページ以外のページである補正対象ページにおける前記注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定する判定部と、
前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像であると判定された前記補正対象ページである自動補正対象ページを、当該自動補正対象ページの前記図形と前記基準ページの前記図形とが重なるように前記基準ページに対して相対移動させる自動位置補正部と、
前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像ではないと判定された前記補正対象ページである手動補正対象ページを、ユーザによる移動指示操作に従って前記基準ページに対して相対移動させる手動位置補正部と、を前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記領域設定部は、前記基準ページにおける前記仮想面の端縁に沿う方向に延びかつ当該方向のページ長よりも短い直線を抽出し、当該直線の端点を幾何中心とする領域を前記注目領域として設定する
請求項6記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
スキャン画像データの仮想面上に配置されたページどうしの相対位置を補正するページ位置合わせ方法であって、
領域設定部が、予め定められた形状の図形を共通に有する複数のページのうちの一つである基準ページにおける前記図形の一部を含む領域を、前記仮想面内の注目領域として設定し、
判定部が、前記複数のページのうちの前記基準ページ以外のページである補正対象ページにおける前記注目領域に該当する部分の画像が、予め定められた適正画像か否かをページごとに判定し、
自動位置補正部が、前記注目領域に該当する部分の画像が前記適正画像であると判定された前記補正対象ページである自動補正対象ページを、当該自動補正対象ページの前記図形と前記基準ページの前記図形とが重なるように前記基準ページに対して相対移動させる
ことを特徴とするページ位置合わせ方法。
【請求項9】
前記図形は、前記仮想面の端縁に沿う方向に延びかつ当該方向のページ長よりも短い直線であり、
前記領域設定部は、前記基準ページにおける前記直線の端点を幾何中心とする領域を前記注目領域として設定する
請求項8記載のページ位置合わせ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−199845(P2012−199845A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63556(P2011−63556)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】