説明

ホップ香気の評価方法

【課題】発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価できるホップ香気の評価方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るホップ香気の評価方法は、ホップを含む水溶液を煮沸する煮沸手段と、前記煮沸手段で得られた水溶液の香気を評価する評価手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホップ香気の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホップはビールの原料の一部として用いられ、特有の苦味や香気をビールに付与することができる。ビールの製造工程においては、ホップを添加した原料液を煮沸することにより、ホップに含まれる苦味や香気をビールに付与している。
【0003】
従来より、質の高い香気やユニークな香気を有するホップを1種又は2種以上用いることで、香気に特徴のある発泡性アルコール飲料が開発されている。例えば、特開2008−214261号には、ネルソン・ソーヴィン種がグレープフルーツ、ライチ、ルバーブ、及びモモ等が備える芳香に類似した芳香性組成物を有することについて、特開2010−252636号には、ドイツ・ペルレ種とドイツ・ヘルスブロッカー種をブレンドすることによりスパイシーな香りが強調されることについて、それぞれ開示されている。
【0004】
ここで、質の高い香気やユニークな香気を有するホップの育種開発におけるスクリーニングでは、ホップの未処理球果を用いたホップ香気の評価が実施されている。このような評価は、例えば、商取引で用いられるアロマホップ、ビターホップ等のカテゴリー分類、球果自体の官能評価、球果中精油成分の化学分析値などに基づいて実施される。また、ホップの原料調達においても、前記ホップ香気の評価が実施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−214261号
【特許文献2】特開2010−252636号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ホップ香気は、仕込、発酵、貯酒といった製造工程で変化するため、従来より実施されているホップの未処理球果での評価では発泡性飲料に付与されるホップ香気を予測することは困難であった。一方で、前記製造工程を備える製造試験には少なくとも数週間の時間と労力がかかり、多点数評価や迅速な評価に用いることは困難であった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価できるホップ香気の評価方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係るホップ香気の評価方法は、ホップを含む水溶液を煮沸する煮沸手段と、前記煮沸手段で得られた水溶液の香気を評価する評価手段と、を備えることを特徴とする。本発明によれば、発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価できるホップ香気の評価方法を提供することができる。
【0009】
また、前記煮沸手段において、蒸発率が0.5〜15%に設定されていることとしてもよい。
また、前記ホップを含む水溶液は、α酸が0.1g/L以上であることとしてもよい。
また、前記ホップを含む水溶液は、α酸が0.5g/L以上であることとしてもよい。
また、前記ホップを含む水溶液は、ホップと水からなることとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価できるホップ香気の評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ホップペレット重量あたりの香気成分含量(μg)を示したものである。
【図2】α酸0.1gあたりの香気成分含量(μg)を示したものである。
【図3】ホップペレットをα酸濃度が0.5g/Lとなるように添加し、オートクレーブで10分間煮沸した煮沸液1L中の香気成分含量(μg)を示したものである。
【図4】ホップペレット、および煮沸液ヘッドスペースのGCチャートを示したものである。
【図5】乾燥球果から煮沸液への香気成分の移行率(%)を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態に限られるものではない。
【0013】
本実施形態に係るホップ香気の評価方法(以下、「本方法」という。)は、ホップを含む水溶液を煮沸する煮沸手段と、前記煮沸手段で得られた水溶液の香気を評価する評価手段と、を備える。
【0014】
すなわち、まず、本方法においては、ホップを含む水溶液を煮沸する。これにより、製造試験を経ることなく発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間に得ることができる。
【0015】
ここで、発泡性飲料とは、20℃におけるガス圧が0.5kg/cm以上である飲料であり、例えば、ビール、発泡酒、その他の雑種及びノンアルコールビールなどが挙げられる。
【0016】
次に、本方法においては、煮沸によって得られた水溶液のホップ香気を評価する。ここで、本方法において、煮沸手段を採用することによって、煮沸によって得られた水溶液のホップ香気は、発泡性飲料に付与されるホップ香気と同等になる。これにより、本方法においては、発泡性飲料に付与される香気成分を短期間で評価することができる。
【0017】
本方法で使用されるホップは、収穫して乾燥される前のもの、収穫して乾燥させたもの、圧縮したもの(プレスホップ)、粉砕したもの(ホップパウダー)、パウダーをペレット状に加工したもの(ホップペレット)、ホップの溶媒抽出物(ホップエキス)等、任意の形態のものを用いることができる。また、ホップ球果のルプリン部分が選択的に濃縮されたホップペレットを用いることができ、また、このホップペレットを加工する際に残るホップ苞等、ホップ球果からルプリン部分を取り除いたホップ組織を用いることができる。このホップ組織は、乾燥させたホップ球果を粉砕し、該破砕物から、篩分等により、ルプリンの大きさ以下の破砕物の少なくとも一部を取り除くことにより得ることができる。
【0018】
本方法で使用される水溶液の溶媒としては、例えば、水を使用することができる。水としては、例えば、水道水や純水(蒸留水)、超純水を使用することができる。
【0019】
また、本方法で使用される水溶液は、ホップと水からなることとしてもよい。ホップと水からなることにより、ホップ香気の評価をより適切に行うことができる。
【0020】
本方法で使用されるホップを含む水溶液に含まれるホップの量は、ホップ中に含まれるα酸濃度を指標として、適宜調整することができる。
【0021】
使用されるホップを含む水溶液に含まれるα酸は、所望の効果が得られれば特に限られないが、例えば、α酸濃度が0.05g/L以上であることが好ましい。ホップを含む水溶液に含まれるα酸濃度は、例えば、より好ましくは0.1g/L〜3.0g/Lであり、更に好ましくは、0.5g/L〜1.0g/Lである。
【0022】
使用されるホップを含む水溶液に含まれるα酸濃度が、0.05g/L未満である場合には、ホップの香気が弱すぎ、所望の効果が得られない場合がある。また、使用されるホップを含む水溶液に含まれるα酸濃度が、3.0g/L超である場合にはホップの香気が強すぎ、所望の効果が得られない場合がある。
【0023】
本方法の煮沸手段は、例えば、オートクレーブ、マントルヒーター、ガスコンロ、電子レンジを好ましく使用することができる。
【0024】
また、本方法の煮沸手段において、蒸発率は、所望の効果が得られれば特に限られないが、例えば、蒸発率が0.3%〜20%であることが好ましく、より好ましくは0.5%〜15%であり、更に好ましくは、0.7%〜10%である。
【0025】
使用される煮沸手段において、蒸発率が、0.3%未満である場合には、発泡性飲料に付与されるホップ香気以外の香気が多く含まれ、所望の効果が得られない場合がある。また、蒸発率が、20%超である場合には、発泡性飲料に付与されるホップ香気が蒸発してしまい、所望の効果が得られない場合がある。。
【0026】
本方法で使用される評価手段においては、煮沸手段で得られた水溶液のホップ香気を評価する。ホップ香気の評価は、例えば、ガスクロマトグラフィー等の分析機器を使用して行うことができる。また、官能検査を行うことにより、評価することもできる。
【0027】
評価手段で使用される煮沸手段で得られた水溶液は、溶液中の不溶物が除かれていることが好ましい。溶液中の不溶物の除去手段は、特に限られないが、沈殿物を除去することにより、不溶物を除去することができる。例えば、ろ過処理や遠心分離処理等を好ましく行うことができる。また、水溶液の上清のみを評価手段に使用することとしてもよい。
【0028】
分析機器を用いて評価されるホップ香気は、ホップの特性を評価する指標となる香気成分であれば特に限られない。すなわち、評価される香気成分は、例えば、テルペン類、アルデヒド類、エステル類、アルコール類からなる群より選択される1種以上とすることができる。
【0029】
テルペン類は、例えば、ミルセン、α−フムレン、β−カリオフィレン、β−ファルネセン、α−セリネン、β−セリネン、β−ロネン、β−ダマセノンからなる群より選択される1種以上とすることができる。
【0030】
アルデヒド類は、例えばアセトアルデヒドとすることができる。
【0031】
エステル類は、例えば酢酸イソブチル、イソブタン酸エチル、酢酸イソアミル、イソヘキサン酸エチルからなる群より選択される1種以上とすることができる。
【0032】
アルコール類は、例えば、リナロール、ゲラニオール、α−テルピオネロール、ネロール、シトロネロールからなる群より選択される1種以上とすることができる。
【0033】
官能検査により評価されるホップ香気成分は、ホップの特性を評価する指標であれば特に限られない。例えば、ホップの特性を評価する指標は、香りの強さ、ニラ・ネギ、スパイシー、フルーティ、草、グリーン、紅茶、緑茶、甜茶、枯草、樹脂、穀物、漢方薬、水アメ、グレープフルーツ、ライチ、ルバーブ、モモ、針葉樹、ルプリン、漬物からなる群より選択される1種以上とすることができる。
【0034】
本方法によれば、上述のとおり、発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価することができる。
【0035】
したがって、例えば、ホップの育種開発、ホップの原料調達等の目的で、発泡性飲料に付与されるホップ香気を短期間で評価することができる。
【0036】
本方法においては、例えば、ホップ香気の評価結果を予め定められた参考値と比較することとしてもよい。この場合、例えば、ホップ香気が所望の特性を有するか否かを評価することができる。なお、参考値は、ホップ香気を評価するための指標となるものであれば特に限られない。
【0037】
また、本方法においては、例えば、上述の煮沸手段及び評価手段を複数のホップ種で実施し、ホップ香気の評価結果を当該複数のホップ種間で比較することとしてもよい。すなわち、この場合、複数のホップ種の各々で煮沸手段及び評価手段を実施する。そして、各ホップ種のホップ香気成分を評価した結果を複数のホップ種間で比較する。
【0038】
このため、本方法においては、ホップ香気の評価結果を比較した結果に基づいて、例えば、複数のホップ種のうち、少なくとも一種が所望の特性を有するか否かを判断することができる。
【0039】
本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
【実施例1】
【0040】
[試験1−1]
ホップとしては、3種類のホップ(以下、それぞれ「ホップA」、「ホップB」、「ホップC」という。)表1には、使用したホップのα酸濃度を示す。水溶液の溶媒には、蒸留水を使用した。水溶液を入れる容器としては、2L丸底フラスコを使用した。煮沸手段には、マントルヒーターを使用した。
【0041】
表1

【0042】
ホップを含む水溶液のα酸濃度が0.1g/L〜1.0g/Lとなるように、2L丸底フラスコにホップペレットを加え、蒸留水を1.2L加えた。丸底フラスコにマントルヒーターを設置し、還流冷却管を取り付け、煮沸が起こるまで熱した。煮沸が起こった時点で蒸発率が0.1%/分になるように熱源強度を設定し、10分間待った。還流冷却管を外し、10分間〜90分間煮沸を行った。煮沸時間毎の蒸発率について、表2に示す。煮沸後、アルミ箔でフラスコの口に蓋をし、冷水でフラスコを冷却した。冷却後、2号折りたたみろ紙でろ過を行った。得られたろ過液について、熟練したパネリスト6名により、3点識別法(トライアングルテスト)を実施した。トライアングルテストの結果を表3に示す。
【0043】
表2

【0044】
表2に示すとおり、蒸発率は0.5%〜15%に調整されていた。
【0045】
表3には、トライアングルテストの結果を示す。
【0046】
表3

「**」は、有意水準1%で、「*」は有意水準5%で品種間差が識別されたことを、「ns」は識別されなかったことを示す。
【0047】
表3に示すとおり、マントルヒーター90分間煮沸では、いずれの品種ペアにおいてもα酸濃度が0.5g/L以上である場合において、品種間差を識別することができた。また、マントルヒーター10分間煮沸では、ホップB−ホップCペアにおいて、α酸濃度が1.0g/Lである場合において、品種間差を識別することができた。
【0048】
[試験1−2]
ホップ及び水溶液の溶媒は、試験1−1と同様のものを使用した。水溶液を入れる容器としては、300ml三角フラスコを使用した。煮沸手段には、オートクレーブを使用した。
【0049】
ホップを含む水溶液のα酸濃度が0.1g/L〜1.0g/Lとなるように、300ml三角フラスコにホップペレットを加え、蒸留水を300ml加えた。300ml三角フラスコをオートクレーブにいれ、オートクレーブは105℃、5分に設定し、加熱を開始した。蒸発率について、表4に示す。表示温度が80℃以下になった後、フラスコを取り出し、冷水にて冷却した。冷却後、2号折りたたみろ紙でろ過を行った。得られたろ過液について、熟練したパネリスト6名により、トライアングルテストを実施した。トライアングルテストの結果について、表5に示す。
【0050】
表4

【0051】
表4に示すとおり、蒸発率は、約1%に設定されていた。
【0052】
表5

「**」は、有意水準1%で、「*」は有意水準5%で品種間差が識別されたことを、「ns」は識別されなかったことを示す。
【0053】
表5に示すとおり、ホップA−ホップBペアでは、α酸濃度が0.1g/L、0.5g/L含まれる場合において、品種間差を識別することができた。また、ホップB−ホップCペアでは、α酸濃度が0.5g/L、1.0g/L含まれる場合において、品種間差を識別することができた。
【実施例2】
【0054】
[試験2−1]
球果を素手で砕き、熟練したパネリスト6名により官能検査を実施した。球果は、2007年欧州産ホップA、ホップB、ホップCを使用した。官能検査は、5つの項目について、1〜5点とする5段階で評定を行った。表6には、官能検査の結果を示す。
【0055】
表6

【0056】
表6に示すとおり、香りの強さは、ホップCが高く、比較でホップBとホップAは低かった。また、「ニラ・ネギ」と「スパイシー」は、ホップC、ホップB、ホップAの順に高かった。
【0057】
[試験2−2]
試験1−2と同様にろ過液を調整し、熟練したパネリスト6名により官能検査を実施した。官能検査は、ホップ香気について、フリーコメントを記載する形式で実施した。表7には、官能検査の結果をしめす。
【0058】
表7

【0059】
表7に示すとおり、煮沸後の水溶液に含まれるホップ香気は、「紅茶」、「緑茶」、「甜茶」など、球果とは異なる語句が見られ、一方球果で感じられた「ニラ・ネギ」的特性を示す語句はなかった。ホップAのフルーティ、ホップB、ホップCのスパイス等、球果と共通する語句も見られた。球果では、ホップCのように「ニラ・ネギ」やルプリン全体の香気が強烈であり、その他の香気は感じにくい傾向があったが、煮沸液では上記乾燥球果の強烈な香りが消失し、代わって、茶系コメントが中心になり、同時に「フルーティ」「草」やその他微妙な香りを乾燥球果より明確に感じることができた。煮沸液では茶系を主として、品種を識別しやすいと思われる。
【実施例3】
【0060】
[試験3]
ホップA、ホップB、ホップCの粉末及び煮沸後の水溶液のホップ香気について、ガスクロマト・グラフィー(GC)により、香気成分含量を測定した。煮沸後の水溶液は、試験1−2と同様に調整した。ホップを含む水溶液は、α酸濃度が0.5g/Lとなるようにホップペレットの添加量を調整した。
【0061】
ホップペレットは、ヘキサン抽出を行った。50mlガラス製遠沈管にホップペレット5gとn−ヘキサン30mlを入れ、遠沈管を45分間振倒した。上清5mlを別の50ml遠沈管に入れ、5%炭酸カリウム溶液10mlを加え、10分間振倒した。上清をマイクロバイアルに入れ、GC分析に供した。
【0062】
煮沸後の水溶液は、ヘッドスペースのSPME抽出を行った。バイアルに煮沸液3mlと約1.1gのNaClを添加した。バイアルを40℃で15分間予熱し、温度を40℃に保ったまま、ヘッドスペースに15分間SPMEファイバーを露出させ、抽出を行い、GC分析に供した。SPMEファイバーは100μm、PDMSを使用した。
【0063】
GC分析は、GC−2010(島津製作所)を使用し、表8に記載の条件で分析を行った。
【0064】
表8

【0065】
ホップペレット重量あたりの香気成分含量(μg)を図1に、α酸0.1gあたりの香気成分含量(μg)をを図2に示す。
【0066】
図1に示すとおり、フムレン含量はホップCで顕著に高かった。また、リナロール含量はフムレン含量に比べて著しく低かった。
【0067】
図2に示すとおり、フムレン含量の品種間差はホップペレット重量ベースあたりよりも小さくなった。
【0068】
ホップペレットをα酸濃度が0.5g/Lとなるように添加し、オートクレーブで10分間煮沸した煮沸液1L中の香気成分含量(μg)を図3に示す。
【0069】
図3に示すとおり、いずれの成分においても、品種の傾向はα酸0.1gあたりの香気成分含量の傾向と一致した。また、リナロール含量は、フムレン含量と同等以上の値を示した。
【0070】
ホップペレット、および煮沸液ヘッドスペースのGCチャートをを図4に示す。
【0071】
図4に示すとおり、ホップペレット香気成分チャートではβ−ミルセン、β−カリオフィレン、β−ファルネセン及びフムレンのピークが突出して高かった。一方、煮沸液香気成分チャートではリナロールのピークが大きかった。リナロールの他にも、ホップペレットに比べて煮沸液で大きくなるピークが観察された。
【0072】
このように、球果の評価では得られないホップ香気を評価できることが分かった。
【0073】
乾燥球果から煮沸液への香気成分の移行率(%)を図5に示す。
【0074】
図5に示すとおり、フムレンの煮沸液の移行率は、0.2%未満である一方、リナロールの移行率は17%〜25%であった。発泡性飲料の煮沸工程においては、非水溶液性成分の移行率が低く、水溶性成分の移行率が高いことが知られているが、本方法により同様の効果を得ることができた。これにより、発泡性飲料に付与されるホップ香気を評価できることが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホップを含む水溶液を煮沸する煮沸手段と、
前記煮沸手段で得られた水溶液の香気を評価する評価手段と、
を備えることを特徴とする、ホップ香気の評価方法。
【請求項2】
前記煮沸手段は、蒸発率が0.5〜15%に設定されていることを特徴とする、請求項1記載のホップ香気の評価方法。
【請求項3】
前記ホップを含む水溶液は、α酸濃度が0.1g/L以上であることを特徴とする、請求項1又は2記載のホップ香気の評価方法。
【請求項4】
前記ホップを含む水溶液は、α酸濃度が0.5g/L以上であることを特徴とする、請求項3記載のホップ香気の評価方法。
【請求項5】
前記ホップを含む水溶液は、ホップと水からなることを特徴とする、請求項1乃至4記載のホップ香気の評価方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−51913(P2013−51913A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191963(P2011−191963)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(303040183)サッポロビール株式会社 (150)