説明

ボトル口部用アダプター

【課題】 ボトル口部に蝶番式キャップを備えるボトルに収容されている液体もサーバー等で注出できるように、蝶番式キャップを備えるボトル口部をエルボ等の機器に簡便に接続できるようにするためのアダプターの提供。
【解決手段】 蝶番式キャップ1Aを備えたペットボトルPの口部Qと、ペットボトルP内の液体Wを外部に導く機器10との間に介在するものであって、ボトル口部Qの注出口Rに嵌合する注出口嵌合部3と、機器10のボトル接続部20に接続可能な機器接続部4と、ボトル首部Sに係止する係止部6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料や調味料等を収容するペットボトルの口部に取付けられるアダプターに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、ペットボトルの口部にコック付きのエルボを接続し、これをスタンドに逆立ち状態に保持し、コックのレバーを操作することでペットボトル内の飲料を注出できるようにした飲料サーバーを開発し、特許出願している(特許文献1参照)。
以下、液状味噌や醤油等の調味料を収容するペットボトル(以下、ボトルと略す)を、図11(a)に示すようにボトル口部Q1にネジ部90を設け、このネジ部90にネジ式キャップ1Bを着脱するボトルP1と、図11(b)に示すようにボトル口部Qの外側に嵌合するリングにヒンジ部92を設け、そのヒンジ部92に蝶番式キャップ1Aを軸支し、蝶番式キャップ1Aを回動操作して開閉するボトルPとする。
蝶番式キャップ1Aは、小容量のボトルの一部に用いられ、ネジ式キャップ1Bは、その他のボトルに広く用いられている。
ネジ式キャップ1Bの場合は、ネジ式キャップ1Bを取外してからネジ部90を利用してボトル口部Q1にエルボをそのまま接続できるが、蝶番式キャップ1Aの場合は、ボトル口部Qにネジが形成されていないためエルボを接続することができず、サーバーにボトルPをセットすることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−120221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、ボトル口部に蝶番式キャップを備えるボトルに収容されている液体もサーバー等で注出できるように、蝶番式キャップを備えるボトル口部をエルボ等の機器に簡便に接続できるようにするためのアダプターの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるボトル口部用アダプターは、蝶番式キャップを備えたペットボトルの口部と、ペットボトル内の液体を外部に導く機器との間に介在するものであって、ボトル口部の注出口に嵌合する注出口嵌合部と、機器のボトル接続部に接続可能な機器接続部と、ボトル首部に係止する係止部とを備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1記載の発明の構成に加え、前記係止部の係止を解除するための解除操作部を有することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、前記蝶番式キャップを開いた状態で押さえるキャップ押え部を有することを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1,2又は3記載の発明の構成に加え、前記機器接続部はフランジの内周側から上方に突出し、前記注出口嵌合部はフランジの内周側から下方に垂下していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によるボトル口部用アダプターは、ペットボトル(以下、ボトルと略す。)の口部を塞いでいる蝶番式キャップを開き、そのボトル口部の内部側に本発明ボトル口部用アダプター(以下、アダプターと略す。)の注出口嵌合部を嵌合させると、アダプターの係止部がボトル口部近傍のボトル首部に係止して、注出口嵌合部が注出口に嵌合した状態に保持されるため、蝶番式キャップを分離したり取外したりすることなく簡便に取付けることができる。あとは、アダプターの機器接続部をエルボ等の機器のボトル接続部に接続することで、ボトルをサーバー等にセットすることができる。
【0010】
請求項2記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1記載の発明の効果に加えて、係止部の係止を解除するための解除操作部を有しているので、一度ボトル口部に取付けたアダプターであっても容易に取外すことができる。
【0011】
請求項3記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1,2記載の発明の効果に加えて、蝶番式キャップを開いた状態で押さえるキャップ押え部を有しているので、ボトルの上下反転時にも蝶番式キャップを開いた状態に保持できる。その結果、ボトルをサーバー等にセットする際に、開いた状態の蝶番式キャップが邪魔にならない。
【0012】
請求項4記載の発明によるボトル口部用アダプターは、請求項1,2又は3記載の発明の効果に加えて、前記機器接続部はフランジの内周側から上方に突出し、前記注出口嵌合部はフランジの内周側から下方に垂下し連通状態にあるため、機器接続部と注出口嵌合部を通じてボトル内の液体をスムーズにエルボ等の機器に導くことができる。また、アダプターをボトル口部に取付けたときに、フランジがボトル口部の上端に当接又は近接するようにすれば、アダプターの取付けが容易になると共に、アダプターの取付状態がより安定する。またフランジに指を掛けることができるので、アダプターをボトル口部に取付ける際や、取外して洗浄する際などに取扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のボトル口部用アダプター(以下、アダプターと略す)の正面図(a)と側面図(b)と底面図(c)である。
【図2】同アダプターの斜視図である。
【図3】(a)(b)は本発明アダプターの取付例と取付完了時の正面図である。
【図4】アダプターの取付完了時の側面図である。
【図5】(a)はエルボとアダプターの取付け状態を示す側面図、(b)はコックとエルボの接続状態を示す側面図である。
【図6】ペットボトルを利用するサーバーの全体図である。
【図7】同サーバーの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図8】アダプターを介してエルボを接続したペットボトルのスタンドに対するセット状態を示す側面図である。
【図9】弁の縦断面図(a)と底面図(b)である。
【図10】ネジ式キャップを取外し、そのボトル口部にエルボを直接取付けるときの側面図(a)と、エルボにコックを接続するときの側面図(b)である。
【図11】(a)はネジ式キャップを用いるペットボトルの上部正面図、(b)は蝶番式キャップを用いるペットボトルの上部正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図6は、ペットボトルを利用するサーバーの全体図であり、図7はサーバーの要部を拡大して示す縦断面図である。
このサーバーは、図11(b)に示すように蝶番式キャップ1Aを備えたペットボトルP(以下、ボトルPと略す。)の口部Q(以下、ボトル口部Qとする。)に、ボトル口部用アダプター2(以下、本発明アダプター2と略す。)を介してエルボ10を接続し、エルボ10にコック11を接続し、これをスタンド12に逆立ち状態に立たせ、コック11の操作レバー13を操作してボトルPから液体Wを注出するものである。
ボトルPは、図3(a)に示すように、ボトル口部Qの下に若干くびれたボトル首部Sを有し、ボトル首部Sと胴部との間に、ボトル首部Sより胴部に向けて末広がりとなる円錐肩部Uを有している。蝶番式キャップ1Aには、閉めたときにボトル口部Qの内側のボトル注出口Rに挿入される注出口挿入部39を有している。ボトルPには、だし入りの液状タイプの味噌W(以下、液状味噌という)が充填されており、これをコック11からお椀等の容器Eに注ぎ、お湯と好みで具を入れて混ぜることで、美味しい味噌汁が簡単に作れるものである。
【0015】
本発明アダプター2は、合成樹脂により一体成形したものであり、図1,2に示すように、略円盤状のフランジ5と、フランジ5の内周側から下方に垂下して設けた略円筒状の注出口嵌合部3と、フランジ5の内周側から上方に突出して設けた略円筒状の機器接続部4を有している。その内、注出口嵌合部3は、基部より先端に向かうにつれて外径が若干小さくなるように、外周面がテーパー状を成し、機器接続部4は、外周面に雄ネジ15を有している。
更に本発明アダプター2のフランジ5は、外周側に中心より放射方向に設けたスリット18により四分割され、その内の相対する左右を第1フランジ部5a、相対する前後を第2フランジ部5bとし、第1フランジ部5aは下側に脚部17を介して末広がりの傾斜壁16を各々設け、第2フランジ部5bは、外周側にキャップ押え部8を垂下している。
左右傾斜壁16は、ボトルPの円錐肩部Uと略平行するように形成され、内面側上部より中心に向けて係止突起6を2つずつ離間して突設し、下縁部より外周側に延出部7を延出している。
第1フランジ部5aと傾斜壁16との間に介在する脚部17は、傾斜壁16の両側縁部より第1フランジ部5aに連続し、内外周方向に撓み得る弾力を備えている。
【0016】
本発明アダプター2をボトル口部Qに取付ける場合、予め、図3(a)に示すように蝶番式キャップ1Aを開いておき、そのボトル口部Qに向けて注出口嵌合部3を上方から押付けると、注出口嵌合部3がボトル口部Qのボトル注出口R内に挿入される。その際、注出口嵌合部3は上方に向かうにつれて外径が大きくなるようにテーパー状に形成してあるため、図3(b)に示すように、注出口嵌合部3がボトル口部Qのボトル注出口Rを内側から外周側に押し広げるような状態で内面に密着嵌合する。
同時に、左右傾斜壁16の内面上部に設けた係止突起6は、ボトル口部Qの外径より僅かに小径寸法まで突出しているため、脚部17を押し広げながらボトル口部Qを通過し、ボトル口部Qを乗り越えた所で、脚部17の弾力復帰によりボトル首部Sに係止し、本発明アダプター2の離脱を規制し、注出口嵌合部3がボトル注出口Rに嵌合した状態、即ち、取付状態を維持する。
また、本発明アダプター2をボトル口部Qに取付けた状態では、図3(b)に示すように、フランジ5がボトル口部上端Tの外周側に当接し、これにより本発明アダプター2の取付状態がより安定する。またそのようにフランジ5がボトル口部上端Tに当接するまで注出口嵌合部3を押し込めばよいので、本発明アダプター2の取付けが簡単に行える。さらに、フランジ5に指を掛けて下方に押圧し得るため、本発明アダプター2の取付け作業がしやすい。
蝶番式キャップ1Aが開口状態にある時、ボトル口部Qに本発明アダプター2を取付けると、図4に示すように本発明アダプター2のキャップ押え部8が開口状態にある蝶番式キャップ1Aの注出口挿入部39に係止するので、蝶番式キャップ1Aが最大限開いた状態に保持される。
【0017】
本発明アダプター2を取外す際には、左右傾斜壁16の下縁部に設けた延出部7に指を掛けて外周側に広げるようにすれば、係止突起6がボトル口部Qの根元のボトル首部Sから離れるので、あとは上方にまっすぐ持ち上げるだけで簡単に取外すことができる。
また、フランジ5の外周部にスリット18を設け、フランジ5を四分割することで、左右傾斜壁16を外周側に曲げやすくなり、本発明アダプター2を取外す際に脚部17の付け根等が折れたりする破損を防止できる。本発明アダプター2を取外したときに、フランジ5に指を掛けて持つことで、洗浄等が容易に行える。
尚、本実施形態の本発明アダプター2においては、係止突起6が請求項1に記載の係止部に相当し、左右の延出部7が請求項2に記載の解除操作部に相当する。
【0018】
エルボ10は、図7に示すように、コック接続部21と本発明アダプター2の機器接続部4を捩じ込むボトル接続部20とを鈍角に備え、上向きに開口するボトル接続部20より斜め下向きに傾斜するコック接続部21に液状味噌Wを導く管路19を連通状態に形成している。
ボトル接続部20には、本発明アダプター2の機器接続部4の雄ネジ15と螺合する雌ネジ部が形成してあると共に、機器接続部4の端面と密着するようにパッキンが取付けてあり、コック接続部21には、左右両側に略L字形の係合溝22が形成してあると共に、コック11の差込部23の端面が密着するパッキンが設けてある。
エルボ10は更に、ボトルPの中心軸Cの延長線上に軸部24を垂設していると共に、軸部24の上方の離間位置にスタンド12への当接部25を円形鍔状に形成してある。軸部24の中心には上下方向に貫通孔26が設けられ、その貫通孔26に挿入して空気導入管27が鉛直に起立して設けてある。空気導入管27の上端は、図6に示すように、逆立ちにしたボトルPの底部まで達し、液状味噌Wの液面より上方に突出している。軸部24の下端部には、図7に示すように、シリコンゴム製の弁28が取付けてあり、その弁28は、図9に示すように、中心部に円錐形の隆起部29を有し、隆起部29には十文字に切り込み30を設けて空気取入口31が形成してある。
【0019】
スタンド12は、図7に示すように、上面にエルボ10を受け入れる凹部32が形成してあり、凹部32にはエルボ10の当接部25を受ける座部33が形成してあり、座部33の下方の中心位置にはエルボ10の軸部24が上方から差し込まれる縦穴34が設けてある。このように、エルボ10の当接部25をスタンド12の座部33で受けると共に、座部33の下方の離間位置でエルボ10の軸部24を縦穴34に差込んで保持することにより、ボトルPを常にスタンド12の中心に垂直に安定して保持することができる。
更にスタンド12は、縦穴34の底部に、中心に孔の開いた突起状の弁開き部35が設けてあり、ボトルPに本発明アダプター2とエルボ10とコック11を接続した後にスタンド12にセットすると、弁28の隆起部29が弁開き部35に押上げられることで空気取入口31が開くようになっている。ボトルPを持ち上げてスタンド12から外すと、図8に示すように、弁開き部35が弁28の隆起部29から離れるので、弁28の空気取入口31が自動的に閉じる。
【0020】
コック11は、図7に示すように、エルボ10と接続するための接続管36を斜め上向きに有し、接続管36の先端部にエルボ10への差込部23を備え、差込部23の左右両側に円形断面の突起37が設けてあり、突起37がエルボ10の係合溝22に係合して抜けないように保持されている。
コック11は、図6に示すように、操作レバー13を手前に倒すことで、液体注出口38を塞いでいる弁(図示省略)が引き上げられ、液体注出口38からボトルP内の液状味噌Wが注出されるものである。コック11から液状味噌Wを注出する際、エルボ10の軸部24の下端に設けた弁28の空気取入口31より空気導入管27を通じてボトルP内に空気が導入されるため、液状味噌Wが脈動することなくスムーズに注出できる。
【0021】
ボトルPをスタンド12にセットする際の手順を説明すると、まず先に説明したように、蝶番式キャップ1Aを開けてボトル口部Qに本発明アダプター2を取付ける。次に図5(a)に示すように、空気導入管27をボトルP内に挿入し、エルボ10を回しながらエルボ10のボトル接続部20に本発明アダプター2の機器接続部4を捩じ込んでエルボ10を取付ける。このとき、弁28の空気取入口31は閉じているため、空気導入管27の中にボトルP内の液状味噌Wが流入しない。
次に、図5(b)に示すように、コック11の差込部23をエルボ10のコック接続部21に差し込み、コック11を少しひねるようにして突起37をL字形の係合溝22の奥まで係合させてコック11を取付ける。その後、図8に示すように、ボトルPを上下逆さまにして持ち、エルボ10の軸部24をスタンド12の縦穴34に差し込み、エルボ10の当接部25をスタンド12の座部33に当接させることで、ボトルPがスタンド12に安定して保持される。
こうしてボトルPをスタンド12にセットすると、図7に示すように、弁28の隆起部29が弁開き部35に押上げられて空気取入口31が開く。
【0022】
以上に述べたように、本発明アダプター2を用いることで、ボトル口部Qに蝶番式キャップ1Aを備えるボトルPを、サーバーにセットできるようになる。
本発明アダプター2は、注出口嵌合部3が先端に向かうにつれて外径が小さくなるようにテーパー状になっているため、注出口嵌合部3がボトル注出口Rの内面に密着嵌合し、尚且つ4箇所の係止突起6がボトル口部Qの根元のボトル首部Sに係止することで、注出口嵌合部3がボトル注出口Rに嵌合した状態に維持されるため、ボトル注出口Rから液状味噌Wが漏れない。
本発明アダプター2は、左右の傾斜壁16の下端部より外周側に延出する延出部7を有しており、延出部7に指を掛けて外周側に広げる(左右傾斜壁16を開脚する)ことで、係止突起6の係止を解除して簡単に取外すことができる。
更に本発明アダプター2のキャップ押え部8により、蝶番式キャップ1Aが最大限開いた状態に保持されるため、ボトルPをスタンド12にセットする際に蝶番式キャップ1Aが邪魔にならないばかりか、機器接続部4がフランジ5の内周側から上方に突出し、注出口嵌合部3はフランジ5の内周側から下方に垂下しているため、取扱いが容易であると共に、機器接続部4と注出口嵌合部3を通じてボトルP内の液状味噌Wをスムーズにエルボ10に導くことができる。
【0023】
図11(a)に示すように、ネジ式キャップ1Bを備えるペットボトルP1(以下、ボトルP1とする。)の場合は、図10(a)に示すように、本発明アダプター2を介することなく、ボトル口部Q1に直接エルボ10のボトル接続部20を捩じ込んで取付け、エルボ10にコック11を接続する。すなわち、蝶番式キャップ1Aを備えるボトルP、ネジ式キャップ1Bを備えるボトルP1のどちらも、サーバーにセットすることができる。
【0024】
またサーバーは、空気導入管27をエルボ10の軸部24に挿入して設けたので、コック11の取付け時に空気導入管27をエルボ10に挿通させる必要がなく、また軸部24の下端部に空気導入管27への空気取入口31を有する弁28を設け、スタンド12には軸部24が上方から差し込まれる縦穴34の底部に弁開き部35を設け、ボトルP,P1をスタンド12にセットすると弁28が弁開き部35に当接して空気取入口31が開き、ボトルP,P1をスタンド12から外すと弁28が弁開き部35から離れて空気取入口31が閉じるため、空気取入口31をいちいち手で開け閉めする必要もないため、ボトルP,P1をセットするのが容易になる。エルボ10の軸部24をスタンド12の縦穴34に差し込むことで、ボトルP,P1をスタンド12に逆立ち状態で安定して保持できる。空気導入管27を、ボトルP,P1の底部まで達するように長くすることで、空気導入管27の先端部に逆止弁を設ける必要がない。
【0025】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。フランジ5は、実施形態のものは四分割であったが、六分割、八分割のものでもよく、またボトル口部Qへの取付け時には、必ずしもボトル口部上端Tに当接しなくてもよい。脚部17は、実施形態のものは傾斜壁16の両側に設けているが、傾斜壁16の内外周方向への湾曲を可能にする範囲であれば、その形成位置は自由である。
注出する液体の種類は任意であり、液状味噌に限らず、醤油やマヨネーズ等の液状味噌以外の調味料であってもよいし、清涼飲料、お茶や水、ウイスキーや焼酎等のアルコール類でもよい。
また、本発明では、液体Wを収容する容器としてペットボトルを取り上げたが、容器口部の下に、口部より小径の首部を有するガラス容器、缶容器、ペットボトル以外の合成樹脂製容器にも利用可能である。コック11は、いかなる構造のものでもよい。機器接続部4に接続する機器は、ボトル内の液体を外部に導くためのものであればよく、エルボ10に限らず、例えばバルブ、継手、パイプ、ホース等であってもよい。
【符号の説明】
【0026】
1A 蝶番式キャップ
1B ネジ式キャップ
2 ボトル口部用アダプター
3 注出口嵌合部
4 機器接続部
5 フランジ、5a 第1フランジ部、5b 第2フランジ部
6 係止突起(係止部)
7 延出部(解除操作部)
8 キャップ押え部
10 エルボ(機器)
11 コック
12 スタンド
13 操作レバー
15 雄ネジ
16 傾斜壁
17 脚部
18 スリット
19 管路
20 ボトル接続部
21 コック接続部
22 係合溝
23 差込部
24 軸部
25 当接部
26 貫通孔
27 空気導入管
28 弁
29 隆起部
30 切り込み
31 空気取入口
32 凹部
33 座部
34 縦穴
35 弁開き部
36 接続管
37 突起
38 液体注出口
39 注出口挿入部
W 液状味噌(液体)
E 容器
P,P1 ペットボトル(ボトル)
Q,Q1 ボトル口部
R ボトル注出口
S ボトル首部
T ボトル口部上端
U 円錐肩部
C 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蝶番式キャップを備えたペットボトルの口部と、ペットボトル内の液体を外部に導く機器との間に介在するものであって、
ボトル口部の注出口に嵌合する注出口嵌合部と、機器のボトル接続部に接続可能な機器接続部と、ボトル首部に係止する係止部とを備えることを特徴とするボトル口部用アダプター。
【請求項2】
前記係止部の係止を解除するための解除操作部を有することを特徴とする請求項1記載のボトル口部用アダプター。
【請求項3】
前記蝶番式キャップを開いた状態で押さえるキャップ押え部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のボトル口部用アダプター。
【請求項4】
前記機器接続部はフランジの内周側から上方に突出し、前記注出口嵌合部はフランジの内周側から下方に垂下していることを特徴とする請求項1,2又は3記載のボトル口部用アダプター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−28392(P2013−28392A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166990(P2011−166990)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(510303707)有限会社ユタカ産業 (4)
【Fターム(参考)】