説明

ボトル容器

【課題】不正開放の防止をより確実化するとともに、バージンカバーの形成材料をより節減し、さらに、バージンカバーの切断除去後の見栄えを悪くすることなく良好に保つことを課題とする。
【解決手段】容器本体の頸部に取り付けられるバージンカバー付きキャップであって、キャップは、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体を具備し、バージンカバーは、キャップの下端面に当接し、キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側のキャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部とを具備することを特徴とするバージンカバー付きキャップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開封防止機構を備えたボトル容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボトル容器の未使用状態の保持や不正開放されていないことを示すため、ボトル容器を熱収縮フィルムで包装することが広く知られ、現在も多く使用されている。しかしながら、熱収縮フィルムで包装したボトル容器は、その包装に、キャップ以外の熱収縮性フィルムを必要とし、その包装にも手間が掛かるため、全体として高コストであり、さらに、必ずしも見栄えが良くない、使用開始時のフィルム取り外しに手間が掛かり煩わしい等の多くの問題点がある。
【0003】
このような問題点を解決しようとするものとして、バージン機構付きキャップを取り付けた容器が知られている(特許文献1〜4参照)。これらのバージン機構付きキャップは、蓋体のヒンジと反対側のつまみ部をキャップ本体等と一体に成形されたバージンカバーで覆い、つまみ部の把持を困難化して蓋の不正開放を防止しようとするものが多い。しかしながら、これらの従来技術では、つまみ部の把持を困難化しているものの、手近な器具による蓋の不正開放を完全に防止するものとは必ずしも言えないところがある。また、バージンカバー付きキャップ本体を製造するのに特殊な金型が必要となり高コストである、バージンカバー切断除去後の部分を見栄えの良い形状とすることが成形上困難である、バージンカバー切断除去後の見栄えの悪い部分がつまみ部に近接し、見栄えの悪さが強調される等の問題点もある。
【0004】
このような従来技術の問題点を解決すべく、本発明者は、不正開放の防止をより確実化するため、ヒンジ付き蓋体の上面全体をバージンカバーで被冠することを検討している。容器の組み立て過程において、キャップを容器へ取り付ける際にバージンカバーに強い力が加わるのでバージンカバーに強度が必要なため、バージンカバーに強度が求められたり、使用開始時に廃棄されるバージンカバーの材料が非常に多くなるという問題点が認識された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭62-191652号公報
【特許文献2】実開平2-69857号公報
【特許文献3】実開平5-68867号公報
【特許文献4】特開2001-315824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決し、不正開放の防止をより確実化するとともに、バージンカバーの形成材料をより節減し、さらに、バージンカバーの切断除去後の見栄えを悪くすることなく良好に保つことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、バージンカバーをフルカバータイプとせずに、抜け止めとなるリング状の保持体と頂部を開放した半面をカバーする被冠部を切り離し可能に一体化したバージンカバーを開発した。即ち、容器本体の頸部に取り付けられるバージンカバー付きキャップを、内容物の注出口が形成され、容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる内キャップと、該内キャップに取り付けられた外キャップであって、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体と、該蓋体に設けられ、該蓋体の閉鎖時に前記注出口を閉鎖する閉鎖部材を具備する外キャップと、バージンカバーとから構成し、該バージンカバーを、前記内キャップの下端面に当接し、該内キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部とから構成することにより上記課題の解決が可能であることを見出したものである。
【0008】
すなわち、本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)容器本体の頸部に取り付けられるバージンカバー付きキャップであって、
キャップは、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体を具備し、
バージンカバーは、キャップの下端面に当接し、キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側のキャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部と
を具備することを特徴とするバージンカバー付きキャップ。
(2)バージンカバーの被冠部は、蓋体の頂部を覆わない構成であることを特徴とする(1)記載のバージンカバー付きキャップ。
(3)バージンカバーの被冠部が被冠するキャップ外周面及び蓋体上面外周部の範囲は、前記ヒンジ部と反対側の180度超230度以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のバージンカバー付きキャップ。
(4)バージンカバーの易切断結合部は、複数の結合部である毟りリブが相互に間隔を空けて設けられたものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
(5)バージンカバーの保持体は、キャップ下端面に当接する保持リングであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
(6)キャップのヒンジ部と反対側の部分を先頭として、バージンカバーの側方から被冠部内周面中央部に向けて組み合わせキャップを移動させることにより、キャップの下端面が保持体上面に当接するとともに、被冠部が、ヒンジ部と反対側のキャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠し、キャップとバージンカバーが一体化することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
(7)キャップは、
容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる内キャップと、該内キャップに取り付けられた外キャップで構成され、
内キャップに内容物の注出口が形成され、
外キャップは、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体と、該蓋体に設けられ、該蓋体の閉鎖時に前記注出口を閉鎖する閉鎖部材とを具備することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
(8)(1)〜(7)のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップをボトル容器本体に取り付けたボトル容器。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、上記特徴を具備することにより、次の(ア)〜(オ)に記載したような顕著な効果を奏するものである。
(ア)本発明のバージンカバー付きキャップは、内キャップ、外キャップ、バージンカバーが一体的に組み合わせられており、取扱が容易であり、内容物充填後の容器本体への取り付けも、被冠部で覆われていない蓋体上面中心部を押圧することにより容易に行うことができる。このため、バージンカバーを設けない場合と同様の作業工程によって、容器本体にキャップを組み付けることができる。
(イ)本発明のバージンカバー付きキャップが容器本体の頸部に取り付けられると、内キャップ及び該内キャップ下端面に当接する保持体が抜け止め状態となり、この抜け止め状態の保持体に結合され、蓋体上面を被冠する被冠部が蓋体の不正開放を防止するとともに、該蓋体を含む外キャップの不正取り外しを防止する。しかも、抜け止め状態の内キャップにより、バージンカバー付きキャップ全体も容器本体の頸部から通常者の素手で少なくとも簡単には取り外せないので、該バージンカバー付きキャップが取り付けられた容器は、そのような各種の不正開放を防止することができる。
(ウ)本発明のバージンカバーの被冠部は、ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠するので、蓋体上面全面を被冠する場合に較べ、材料を大幅に節減できるとともに、つまみ部のみを被冠する場合に較べ、より確実に不正開放を防止することができる。
(エ)バージンカバー付きキャップの容器本体への取り付けの際に、バージンカバーは押圧されず、大きな強度の必要がないので、この点からもバージンカバーの材料を節減することができる。
(オ)本発明の被冠部は、内キャップ下端面に当接する保持体に易切断結合部を介して結合されているので、バージンカバーの切断部は、比較的目立たない部分とすることができ、しかも、被冠部の切断除去後においても、全体として見栄えが悪くならない良好な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(A)バージンカバー付きキャップが取り付けられたボトル容器の平面図(上段)と側面図(下段)、(B)バージンカバー付きキャップが取り付けられたボトル容器からバージンカバーを取り外す途中を示す側面図、(C)バージンカバーが取り外されたボトル容器の平面図(上段)と側面図(下段)
【図2】(A)バージンカバー付きキャップの側断面図、(B)バージンカバー付きキャップが取り付けられたボトル容器の側面・部分断面図
【図3】(A)外キャップの側断面図、(B)内キャップの側断面図
【図4】内キャップと外キャップとを組み合わせたもの(組み合わせキャップ)を示す図面。(A)は平面図,(B)は側面図、(C)は正面図、(D)は側断面図である。
【図5】バージンカバーを示す図面。(A)は平面図、(B)は側断面図、(C)は正面図である。
【図6】バージンカバー付きキャップ(すなわち、内キャップ、外キャップ、及び、バージンカバーが組み合わされたもの)を示す図面。(A)は平面図、(B)は側断面図、(C)は側面図である。
【図7】バージンカバー付きキャップを容器本体の頸部に取り付けた状態を示す図面。(A)は平面図、(B)は側断面図、(D)は、(A)における(C)部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、容器本体の頸部に取り付けられるバージンカバー付きキャップ、及びそのキャップを容器本体に被冠したボトル容器である。該バージンカバー付きキャップは、容器本体の頸部に取り付けられ、バージンカバーの被冠部が切断除去されずに付属していることにより、該キャップの取り付けられた容器が未使用状態であることや不正使用されていないことを明確に示すものである。使用開始時には、被冠部を切断除去することにより、蓋体が開放可能となるので、蓋体を開放して内容物を注出口から注出することができる。
【0012】
バージンカバー付きキャップは、内容物の注出口が形成され、容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる内キャップと、該内キャップに取り付けられた外キャップであって、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体と、該蓋体に設けられ、該蓋体の閉鎖時に前記注出口を閉鎖する閉鎖部材とを具備する外キャップと、バージンカバーとを具備する。該バージンカバーは、前記内キャップの下端面に当接し、該内キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部とを具備する。
被冠部は、前記ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠することにより、前記蓋体の不正開放を防止するとともに、該蓋体を含む外キャップの不正取り外しを防止する。また、該バージンカバーのこのような構造により、該バージンカバー、内キャップ及び外キャップは、一体的に組み合わせられ、その取扱が容易となる。
保持体は、内キャップの下端面に当接することにより、内キャップが容器本体の頸部に抜き止め状態に取り付けられているときに、内キャップと同様に、抜け止め状態となり、易切断結合部を介して結合されている被冠部は、易切断結合部を切断しない限り取り外せず、蓋体は、閉鎖状態に維持される。
なお、本発明において「抜け止め状態」とは、通常者の素手によって少なくとも簡単には取り外しができない状態を意味する。
【0013】
前記内キャップと前記外キャップとの間、及び、前記内キャップと前記保持体との間には、廻り止め部が形成されていることが望ましい。このように構成することにより、バージンカバーと外キャップとの位置合わせを容易化し、バージンカバー付きキャップ毎のばらつきを小さくすることができる。
【0014】
バージンカバーの被冠部が被冠する外キャップ外周面及び蓋体上面外周部の範囲は、好ましくは、ヒンジ部と反対側の180度超230度以下、より好ましくは、190〜210度である。このような角度に設定することにより、蓋体のつまみ部のみを被冠する場合に較べ、不正開放の防止をより確実化できるし、また、被冠部の周方向両端部の間隔が外キャップの外径より小さいアンダーカットとなるので、被冠部の周方向両端部からの組み合わせキャップの離脱が防止でき、バージンカバーと組み合わせキャップとの一体化がより確実化する。
【0015】
保持体と被冠部とを結合する易切断結合部は、切断の容易さや被冠部切断除去後の見栄えの点で、複数の結合箇所である毟りリブが相互に間隔を空けて設けられたものであることが望ましい。
保持体は、内キャップの下端面に当接することにより、内キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、内キャップと同様に、抜け止め状態となるものであれば、どのような形状、構造のものでも良い。保持体を内キャップ下端面に当接する保持リングとすると、そのリング状の構造により抜け止め状態とすることができる。
【0016】
被冠部は、その切断除去が容易となるように、その上部につまみ部を具備することが好ましい。このつまみ部の位置は、易切断結合部の位置や構造に応じて、適宜設計変更することも可能である。
【0017】
本発明のバージンカバー付きキャップは、内容物充填後のボトル容器本体に取り付けられる。その際、前記内キャップと前記ボトル容器本体との間、及び/又は、前記保持リングと前記ボトル容器本体との間に、廻り止め部が形成されていることが望ましい。容器本体の構造や表面の印刷模様等が回転対称でない場合は、それらの廻り止め部を形成しておくことで、前記ヒンジ部や前記バージンカバーを容器本体の構造や表面の模様等に応じて望ましい位置や方向に設定することが可能となる。この廻り止め部の構造は、どのようなものでも良いが、一般的には、一方の部材に形成された1個又は複数個の凹部と、他方の部材に形成された、前記凹部に嵌合する1個又は複数個の突部から構成することができる。
【0018】
バージンカバー付きキャップや容器本体の材質は、特に限定するものではないが、一般的には、合成樹脂、金属、ガラス、それらの複合材料、複合体等が使用できる。また、透明、不透明、一部透明、耐熱性、ガス不透過性等、内容物や用途に応じて、種々の物性のものを採用することができる。バージンカバー付きキャップについては、一体化されているので、同種の合成樹脂製とすると、リサイクルの点で望ましいし、射出成形等の成型法により容易に製造することができる。用いる合成樹脂は、限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0019】
容器本体に充填される内容物は、限定されないが、一般的には、液体、粒体、粉体、固液混合物、冷凍物等であり、洗顔パウダー等の化粧料、洗剤、各種薬剤、飲料、食料等が例示できる。
【0020】
以下では、各構成要素についてさらに説明する。
〔1.全体構成〕
本発明のバージンカバー付きキャップは、容器本体の頸部に取り付けられる。該バージンカバー付きキャップは、内容物の注出口が形成され、容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる内キャップと、内キャップに取り付けられた外キャップであって、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体と、該蓋体に設けられ、該蓋体の閉鎖時に前記注出口を閉鎖する閉鎖部材を具備する外キャップと、保持体、被冠部を具備するバージンカバーとから構成される。該バージンカバー付きキャップを形成するには、まず、内キャップの上部に外キャップを上方から押圧して取り付けて、組み合わせキャップを形成し、次に、組み合わせキャップのヒンジ部と反対側の部分を先頭として、バージンカバーの側方から被冠部内周面中央部に向けて組み合わせキャップを移動させることにより、内キャップの下端面を保持体上面に当接させるとともに、被冠部が、ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠するように組み合わせられる。
【0021】
〔2.内キャップ〕
内キャップは、上部に注出口を有し、容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる。望ましくは、同芯状の外筒部と内筒部を具備し、その間に容器本体の頸部を挟み込んで装着される。注出口の径が大きい場合には、注出口を形成する注出筒部を該内筒部に連続して形成することもできる。内キャップは回動しないように容器本体に取り付けられることが好ましい。容器本体との連結構造は容器本体との相互に規定される構成であるが、縦方向の抜け止め機能と回転防止機能の両方を、例えば、点状の凹凸を組み合わせることにより実現することもできる。また、リング状の凸部と凹部を組み合わせることにより抜け止め状態とすることができ、縦方向に凸部と凹部を組み合わせると周方向の回転を規制することができる。容器本体の頸部下方に1個又は複数個のリブを設け、内キャップの下部内周面にも1個又は複数個のリブを設け、装着時に相互に入り組むようにすることにより、周方向の回動を防止することもできる。内キャップの下端面は、その面に当接する保持リング等の保持体が抜け防止となるように、内周から外周にかけて下方に傾斜する勾配が付けられることが望ましい。
【0022】
〔3.外キャップ〕
外キャップは、内キャップ上部に、望ましくは廻り止めされて、取り付けられる。外キャップは、外キャップ本体と、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体を具備する。外キャップ本体の筒状部内面には、内キャップの外筒部外面に設けられた抜け止め用凸部と係合する環状凹部等の凹部と、望ましくは、内キャップの廻り止め部と係合する縦リブ等の廻り止め部とが形成される。なお、バージンカバー付きキャップが容器本体の頸部に取り付けられたとき、外キャップは、バージンカバーの被冠部により被冠され不正取り外しできないので、内キャップに対する取り付けは、容器本体の頸部に対する内キャップの取り付けと同様の「抜け止め状態」とする必要はないが、同様の「抜け止め状態」とすることを排除するものではない。
蓋体は、その閉鎖時に内キャップの注出口を閉鎖する閉鎖部材を具備する。該閉鎖部材としては、蓋体の天井面からほぼ垂直に突出し、蓋体の閉鎖時に、内キャップの注出筒部内面に接触して注出口を閉塞する栓体が望ましいが、注出筒の先端に圧接して注出口先端を閉鎖する閉鎖部材を用いることもできる。栓体は、例えば、外周面が注出筒部内面に接触して注出口を閉塞する円筒状とすることができる。
外キャップ本体と蓋体とを連結するヒンジ部は、2個のヒンジと、その間に形成され、蓋体を開放位置、閉鎖位置で蓋体の開放乃至閉鎖姿勢に保持する姿勢保持片とから構成することが望ましいが、姿勢保持片を省略して1個のヒンジとする等、各種の設計変更が可能である。
ヒンジ部と反対側の蓋体部分には、蓋体の開閉操作用のつまみ部を形成することができる。
外キャップのヒンジ部と反対側の外キャップ本体と蓋体との当接部分には、蓋体を閉鎖したときに、蓋体が不用意に開かないように相互に係合する係止部と係合部を形成することができる。
【0023】
〔4.バージンカバー〕
バージンカバーは、内キャップの下端面に当接し、該内キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部とを具備する。
内キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、保持体を抜け止め状態とするには、例えば、保持体を、内キャップ下端面全面に当接するリング状の保持リングとすることが挙げられる。また、内キャップの下端面と容器本体の肩部上面との間に保持体を圧接固定するようにしたり、内キャップの下端面をアンダーカット構造としたりして、保持体を抜け止め状態とすることもできる。その場合には、保持体をリング形状とする必要はなく、半円状や一部切り欠きリング状等、種々の形状、構造とすることもできる。さらに、保持体は、組み合わせキャップとの組み合わせに支障がない範囲で、内キャップ下端の範囲から多少はみ出し、内キャップ下端外周(鍔部外周)や外キャップ外周を被冠する部分を有することができる。このような構造にすれば、バージンカバー、内キャップ及び外キャップの一体化をより確実とすることができる。
被冠部が被冠するヒンジ部と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面外周部の範囲は、材料の弾性変形性を考慮して決定されるが、一般的には、ヒンジ部と反対側の180度超230度以下、好ましくは、190〜210度である。このような角度に設定することにより、蓋体のつまみ部のみを被冠する場合に較べ、不正開放の防止をより確実化できるし、また、被冠部の周方向両端部の間隔が組み合わせキャップの外径より小さいアンダーカットとなるので、被冠部の周方向両端部からの組み合わせキャップの離脱を防止することができる。230度を超えると、バージンカバーと組み合わせキャップとを組み合わせるのが困難化するし、また、ボトル容器の使用開始時に被冠部を組み合わせキャップから離脱させ除去するのが困難化するので、望ましくない。
被冠部の頂壁部は、バージンカバー付きキャップを容器本体の頸部に取り付ける際に押圧される蓋体上面中央部を被冠せずに、ヒンジ部と反対側の蓋体上面外周部を被冠するものであれば、どのような形状、構造のものでも良い。例えば、被冠部頂壁部の蓋体上面中央部側は、蓋体上面外周と同芯の円弧状とすることが外観や設計上最もシンプルで望ましいが、それに限らず、それ以外の円弧状としても良いし、複数の直線や波形等で構成することもできる。
被冠部の周壁部は、つまみ部等を含む組み合わせキャップの外周面形状を忠実になぞるように形成しても良いが、蓋体の不正開放防止や外キャップの不正取り外し防止が確実化できる範囲で忠実になぞる必要はなく、適宜の形状とすることもできる。また、該周壁部のうち、被冠部の周方向両端部からの組み合わせキャップの離脱防止や、蓋体の不正開放防止、外キャップの不正取り外し防止にあまり関与しない部分については、材料の節減の観点から、1個乃至複数個の開口部や薄肉部とすることもできる。
保持体と被冠部を結合する易切断結合部は、バージンカバー付きキャップを取り付けたボトル容器の使用開始時に、特別な器具等を使用することなく容易に被冠部を切断除去できるように構成されたものであるが、さらに、切断除去後の見栄えが悪くならず良好となるように構成することが望ましい。そのような易切断結合部としては、例えば、保持体と被冠部との境界に沿って相互に間隔を空けて設けられた複数箇所の毟りリブ(すなわち、小断面で前記境界に直角方向に伸びる長さの短いリブ)から構成することができる。該リブには、容易に切断でき、かつ、大きな切断の痕跡が残存しないように配慮した切り欠きを形成することができる。複数箇所の毟りリブの配置は、被冠部の除去方法を考慮して設計されるが、ヒンジ部の反対側の1箇所から両側に45度の2箇所と、両側に90度の2箇所、合計5箇所とし、被冠部上部に形成したつまみ部を把持し、ヒンジ部と反対方向に移動すると、まずヒンジ部に近い側の2箇所の毟りリブに応力が集中するので、大きな変形により見栄えを損なうことなく切断され、次に、ヒンジ部からやや離れた2箇所が同様に切断され、最後に、ヒンジ部の反対側の1箇所の毟りリブが同様に切断されるので、切断除去後の見栄えが悪くならず比較的良好に保たれる。本発明の易切断結合部は、このような構造に限られず、易切断可能な範囲で、連続乃至間欠的な薄肉部としたりする等の種々の設計変更も可能である
【0024】
〔5.ボトル容器本体〕
容器本体は、回転対称、回転非対称等、各種の形状・構造が採用できる。その上部には、筒状の頸部が設けられており、頸部の直下に水平乃至下方に傾斜する肩部を形成することもできる。筒状の頸部は、一般的には、円筒状であるが、一部乃至全部を四角筒等の角筒の外、各種の断面形状の筒状とすることもできる。そのような場合には、内キャップ、外キャップ、バージンカバーも、該筒部の形状・構造に対応するような形状・構造に形成される。頸部の基端部には、内キャップ及び/又は保持体に対する廻り止め用の縦リブを1個乃至複数個形成することができる。複数個設ける場合は、相互に等間隔を空けて設けることが望ましい。
頸部を形成する円筒部外面には環状突部が形成される。この環状突部は、リング状に連続するものでも良いし、点状乃至線状のものが間欠的に設けられたものでも良い。成型の容易性からみて一体のリング状が好ましく、点状乃至線状の場合は2〜4個が適当である。この環状突部は、バージンカバー付きキャップを取り付けたときに、抜け止め状態になるように内キャップに設けた係止突部よりも上方に位置するように形成する。抜け止め状態に取り付けるための構造は、このような突部と突部との当接構造に限られず、突部と凹部の嵌合等、種々の設計変更が可能である。
環状突部は縦リブの上方に離して設けることが望ましい。縦リブの上面は、内キャップ及び/又は保持体の廻り止め部との係合が容易となるように、下方に傾斜するテーパ面とすることが望ましい。
【0025】
[実施例]
以下、本発明の実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能であることは言うまでもない。
【0026】
図1(A)には、本実施例のバージンカバー付きキャップ3を容器本体2に装着した状態を示す平面図(上段)と側面図(下段)が示されている。
図2(A)には、該バージンカバー付きキャップ3の側断面図が、図2(B)には、該バージンカバー付きキャップ3が取り付けられたボトル容器1の側面・部分断面図が示されている。
該バージンカバー付きキャップ3は、図3(B)に示された内キャップ4と、図3(A)に示された外キャップ5と、図5に示されたバージンカバー6が相互に組み合わされて構成される。
【0027】
<内キャップ4>
図3(B)に示された内キャップ4は、外筒部41a、該外筒部41aの内側に同芯の内筒部41b、外筒部の内面下部には、周方向に間隔を空けて設けられた複数個の係止突部42と、該係止突部42の下方に廻り止め部(図示せず)、外筒部41a下端には、外筒部外周より外方に突出したリング状の鍔部43、鍔部43下面には、廻り止め突部44、外筒部41a外面下部には、縦リブ45と環状突部46、外筒部41aの上方には、該外筒部41aよりも径が小さく、その内面により注出口48を画成する注出筒部47を具備し、外筒部41aと内筒部41bとの間に、上端が環状シール面41dとなるリング状空隙41cを形成している。
内キャップの下端面49(鍔部43の下面)は、その面に当接する保持リング61が抜け防止となるように、内周から外周にかけて下方に傾斜する勾配が付けられている。
内キャップ4が容器本体2の頸部21に抜け止め状態に取り付けられる際には、外筒部41a内面の係止突部42上面を容器本体の頸部21外面の環状突部23下面に当接させ、また、同芯の外筒部41aと内筒部41bの間に形成されるリング状空隙41cに、容器本体2の頸部21の先端部を進入させ、その先端面21aをリング状空隙41cの上端の環状シール面41dに当接乃至圧接することにより内キャップ4と頸部21間を密封シールする。
【0028】
<外キャップ5>
図3(A)に示された外キャップ5は、外キャップ本体51、ヒンジ部53により開閉自在に支持された蓋体52を具備する。
外キャップ本体51は、筒状部の内周面下部に、内キャップ4の環状突部46に係合し、抜け止めとなる環状凹部55と、内キャップの縦リブ45に係合し、廻り止めとなる縦溝56を具備し、筒状部上端には、内キャップの注出筒部47が貫通する開口が設けられた天井部を具備する。
蓋体52は、その天井部下面から下方に突出し、蓋体の閉鎖時に内キャップ4の注出口48を閉塞する円筒状の栓体54、ヒンジ部53と反対側の筒状部の上部に設けられたつまみ部57、該つまみ部57下方の筒状部下端に設けられ、外キャップ本体51の係止部58と係合して蓋体52の不用意な開放を防止する係合部59を具備する。
外キャップ本体51と蓋体52とを結合するヒンジ部53は、2個のヒンジ53a、その間に設けられ、蓋体52を開放位置、閉鎖位置で蓋体の開放乃至閉鎖姿勢を保持する姿勢保持片53bを具備する〔図1(A)上段の平面図、図4(A)参照〕。
【0029】
<組み合わせキャップ4,5>
図4(A)の平面図、図4(B)の側面図、図4(C)の正面図、図4(D)の側断面図に示される組み合わせキャップ4,5は、図3(A)に示される外キャップ5と図3(B)に示される内キャップ4とを組み合わせたものである。
該組み合わせキャップ4,5を形成するには、図3の矢印で示される如く、内キャップ4と外キャップ5とを組み合わせ、相互間を押圧すると、外キャップ本体51内周面下部の環状凹部55に内キャップ4外筒部41a外面の環状突部46が係合して抜け止めとなり、また、外キャップ本体51内周面下部の縦溝56が内キャップ4外筒部41a外面の縦リブ45と係合することにより廻り止めされる。
組み合わせキャップ4,5では、内キャップ4の注出筒部47は、外キャップ本体51の天井部中央の開口を貫通し、注出筒部47内面の注出口48は、蓋体52の閉鎖時に栓体54により閉塞される。内キャップ4下端の鍔部43上面には、外キャップ本体51の筒状部下端面が対面するとともに、外キャップ本体51の筒状部外周面と鍔部43の外周面とは、滑らかに連続する外周面を形成することができる。
【0030】
<バージンカバー6>
図5(A)の平面図、図5(B)の側面図、図5(C)の正面図に示されるバージンカバー6は、保持リング61、被冠部62、及び、それら両者を結合する易切断結合部63とから構成されており、被冠部62は、易切断結合部63を介して保持リング61により結合保持されている。
保持リング61の内周には、容器本体2の頸部21外面下部の廻り止めリブと係合する廻り止め部(図示せず)が4箇所、90度間隔で設けられている。保持リング61の上面には、内キャップ4の下端の廻り止め突部44に係合する廻り止め凹部67が形成されているとともに、その面に当接する内キャップ4の下端面49(鍔部43の下面)の勾配に合わせて、内周から外周にかけて下方に傾斜する勾配が形成されている。保持リング61の下面には、容器本体2の肩部22上面の傾斜に合わせて、内周から外周にかけて下方に傾斜する勾配が形成されている。
【0031】
易切断結合部63は、バージンカバー付きキャップ3を取り付けたボトル容器1の使用開始時に、特別な器具等を使用することなく容易に被冠部62を切断除去できるように構成されており、保持リング61と被冠部62との境界に沿って相互に間隔を空けて設けられた複数箇所の毟りリブ63(すなわち、小断面で前記境界に直角方向に伸びる長さの短いリブ)を具備する。複数箇所の毟りリブ63の配置は、被冠部62の除去方法を考慮して設計されるが、図1(B)の矢印に示す如く、つまみ部66を左方に移動して被冠部62を除去する実施例においては、ヒンジ部53の反対側の1箇所から両側に45度の2箇所と、両側に90度の2箇所、合計5箇所としている〔図1(A)参照〕。このような毟りリブ63の配置で、図1(B)の矢印に示す如く、つまみ部66を左方に移動すると、まずヒンジ部53に近い側の2箇所の毟りリブ63に応力が集中するので、大きな変形により見栄えを損なうことなく切断され、次に、ヒンジ部53からやや離れた2箇所が同様に切断され、最後に、ヒンジ部53の反対側の1箇所の毟りリブ63が同様に切断されるので、切断除去後の見栄えが悪くならず比較的良好に保たれる。
【0032】
<バージンカバー付きキャップ3>
図6(A)の平面図、図6(B)の側断面図、図6(C)の側面図で示されるバージンカバー付きキャップ3は、バージンカバー6に、図5(B)の矢印の方向から組み合わせキャップ4,5が組み合わせられることにより形成される。その際、保持リング61上面は、内キャップ4の下端面と当接するとともに、保持リング61の廻り止め凹部67に内キャップ4下端の廻り止め突部44が係合し廻り止めされ、被冠部62は、ヒンジ部53と反対側の外キャップ5外周面及び蓋体上面52a外周部を被冠することにより、蓋体52の閉鎖状態を維持し、かつ、バージンカバー6が組み合わせキャップ4,5と組み合わされる。
【0033】
被冠部62が被冠する外キャップ5外周面及び蓋体上面52a外周部の範囲は、この実施例では200度に設定されており、被冠部62の周方向両端部の間隔が外キャップ5の外径より小さいアンダーカットとなるので、被冠部62の周方向両端部からの組み合わせキャップ4,5の離脱が防止できる〔図7(C)(D)参照〕。しかも、このような構造により、バージンカバー6と組み合わせキャップ4,5は、一体的に組み合わされるので、取扱が容易であり、その後の容器本体2への取り付け作業も容易となる。
【0034】
被冠部62は、外キャップ5外周面や蓋体上面52aの全面を被冠するのではなく、半周をやや超えて被冠するのであり、しかも、蓋体52の上面52aについては、半周をやや超える外周部を被冠するので、つまみ部57のみを被冠する場合に比較して、蓋体52の不正開放防止や外キャップ5の不正取り外し防止をより確実化しつつも、蓋体上面52aの全面を被冠する場合に較べて、被冠部62に必要な材料を大幅に節減することができる。さらに、バージンカバー付きキャップ3を容器本体2の頸部21に取り付ける際に、被冠部62で覆われていない蓋体上面52aを押圧できるので、蓋体上面52a全体を覆う被冠部を押圧する場合に較べて、被冠部62は、強度がそれほど必要なく、その面からも材料の節減が可能となっている。
【0035】
<バージンカバー付きキャップ3が取り付けられたボトル容器1>
図1(A)に示されたバージンカバー付きキャップ3が取り付けられたボトル容器1は、図2の矢印に示されるように、バージンカバー付きキャップ3を容器本体2の頸部21に取り付けることにより形成される。
【0036】
バージンカバー付きキャップ3を、容器本体2の頸部21に取り付けるには、図2の矢印に示されている如く、上方からバージンカバー付きキャップの蓋体上面52a中央部を容器本体2方向に押圧し、内キャップ4の同芯の外筒部41aと内筒部41bの間に形成されるリング状空隙41cに容器本体2の頸部21の先端部を進入させ、外筒部41a内面の係止突部42下面の傾斜面と頸部21外面の環状突部23上面の傾斜面とを当接させて相対的に摺動させ、さらにバージンカバー付きキャップ3を押し込むことにより、外筒部41a内面の係止突部42先端面と頸部21外面の環状突部23先端面とを当接させて相対的に摺動させ、最終的に、外筒部41a内面の係止突部42上面の略水平面と頸部21外面の環状突部23下面の略水平面とを当接させることにより、容器本体2の頸部21に抜け止め状態に取り付けられる〔図2(B)、図7(B)参照〕。その際、容器本体2の頸部21外面下端部に90度間隔で4箇所設けられた廻り止めリブに、保持リング61内面の廻り止め部と内キャップ4外筒部41a内面の廻り止め部とが係合し、保持リング61と内キャップ4とが容器本体2に対し廻り止めされる。
このように、内キャップ4が容器本体2の頸部21に取り付けられると、内キャップ4の下端面49に当接する保持リング61は、そのリング状形状により、内キャップ4と同様に抜け止め状態となり、また、頸部21の先端面21aがリング状空隙41cの上端を画成する環状シール面41dに当接乃至圧接することにより内キャップ4と頸部21間が密封シール状態となる。
容器本体に内容物を充填後、セットされたキャップ部材を容器本体に組み付けて製品が完成する。キャップを組みつける際にキャップ頂部を押圧して本体容器の頸部に被着する。本発明は、蓋体の頂部がバージンカバーの被冠部で覆われていないので、被冠部を設けないときと同様に、組み立て作業を行うことができる。
【0037】
以上のように、バージンカバー付きキャップ3が容器本体2の頸部21に取り付けられると、内キャップ4及び保持リング61が抜け止め状態となり、この抜け止め状態の保持リング61に結合され、ヒンジ部53と反対側の外キャップ外周面及び蓋体上面52a外周部を被冠する被冠部62が蓋体52の不正開放を防止するとともに、該蓋体52を含む外キャップ5の不正取り外しを防止する。しかも、抜け止め状態の内キャップ4により、バージンカバー付きキャップ3全体も容器本体2の頸部21から通常者の素手で少なくとも簡単には取り外せないので、該バージンカバー付きキャップ3が取り付けられたボトル容器1は、そのような各種の不正開放を防止することができる。
図1(A)に示された内容物が充填されているボトル容器1は、この状態で流通、展示することができる。この被冠部62が付属したボトル容器1は、不正開放がなされていない未使用状態を明確に示している。
使用者が該ボトル容器1を使用開始するには、図1(B)に示すように、被冠部62を保持リング61から切断除去して、図1(C)に示される状態とする。この状態では、つまみ部57等を把持して蓋体52を開放することにより、栓体54で閉塞されていた注出口48が開き、内容物を取り出すことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明のバージンカバー付きキャップは、熱収縮フィルムを用いることなく未使用状態を示すことができ、しかも、バージンカバーに必要な材料も大幅に節減できるとともに、バージンカバーの被冠部切断除去後の見栄えを悪化させずに良好に保つので、洗顔パウダー等の各種の化粧料をはじめとした種々の内容物が充填されたボトル容器本体に取り付けて使用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 ボトル容器
2 容器本体
21 頸部
21a 頸部先端面
22 肩部
23 環状突部
24 縦リブ(廻り止め部)
3 バージンカバー付きキャップ
4 内キャップ
41a 外筒部
41b 内筒部
41c リング状空隙
41d 環状シール面
42 係止突部
43 鍔部
44 廻り止め突部(廻り止め部)
45 縦リブ(廻り止め部)
46 環状突部
47 注出筒部
48 注出口
49 下端面
5 外キャップ
5a 外キャップ外周面
51 外キャップ本体
52 蓋体
52a 蓋体上面
53 ヒンジ部
53a ヒンジ
53b 姿勢保持片
54 栓体(閉鎖部材)
55 環状凹部
56 縦溝(廻り止め部)
57 つまみ部
58 係止部
59 係合部
6 バージンカバー
61 保持リング(保持体)
62 被冠部
63 毟りリブ(易切断結合部)
64 周壁部
65 頂壁部
66 つまみ部
67 廻り止め凹部(廻り止め部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の頸部に取り付けられるバージンカバー付きキャップであって、
キャップは、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体を具備し、
バージンカバーは、キャップの下端面に当接し、キャップが容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられているときに、抜け止め状態となる保持体と、該保持体に易切断結合部を介して結合保持され、前記ヒンジ部と反対側のキャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠する被冠部と
を具備することを特徴とするバージンカバー付きキャップ。
【請求項2】
バージンカバーの被冠部は、蓋体の頂部を覆わない構成であることを特徴とする請求項1に記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項3】
バージンカバーの被冠部が被冠するキャップ外周面及び蓋体上面外周部の範囲は、前記ヒンジ部と反対側の180度超230度以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項4】
バージンカバーの易切断結合部は、複数の結合部である毟りリブが相互に間隔を空けて設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項5】
バージンカバーの保持体は、キャップ下端面に当接する保持リングであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項6】
キャップのヒンジ部と反対側の部分を先頭として、バージンカバーの側方から被冠部内周面中央部に向けて組み合わせキャップを移動させることにより、キャップの下端面が保持体上面に当接するとともに、被冠部が、ヒンジ部と反対側のキャップ外周面及び蓋体上面外周部を被冠し、キャップとバージンカバーが一体化することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項7】
キャップは、
容器本体の頸部に抜け止め状態に取り付けられる内キャップと、該内キャップに取り付けられた外キャップで構成され、
内キャップに内容物の注出口が形成され、
外キャップは、ヒンジ部により開閉自在に支持された蓋体と、該蓋体に設けられ、該蓋体の閉鎖時に前記注出口を閉鎖する閉鎖部材とを具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のバージンカバー付きキャップがボトル容器本体に取り付けられたボトル容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−12093(P2012−12093A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151671(P2010−151671)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(593106918)株式会社ファンケル (310)
【Fターム(参考)】