説明

ボール紙容器

本発明は、基部および第1の側壁を有する容器、特に、カップであって、第1の側壁が内向きおよび/または外向きに配置された第1の少なくとも部分的に周方向にある成形部を少なくとも備えている、容器、特に、カップに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基部および第1の側壁を有する容器、特に、カップであって、第1の側壁が内向きおよび/または外向きに配置された第1の少なくとも部分的に周方向にある成形部を少なくとも備えている、容器、特に、カップに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなボール紙容器は、最新技術から、例えば、特許文献1、特許文献2、または特許文献3から知られている。しかし、最新技術に記載されているボール紙容器は、多くの場合、製造するのが困難であり、安定性が不十分であり、および/または十分に絶縁されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第1227043B1号明細書
【特許文献2】欧州特許第1227042B1号明細書
【特許文献3】米国特許第6,663,926号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、最新技術による容器の不備を有しない容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の目的を達成するために、基部および第1の側壁を有する容器、特に、カップであって、第1の側壁が内向きおよび/または外向きに配置された第1の少なくとも部分的に周方向にある成形部を少なくとも備えており、該成形部は、少なくとも部分的にその高さが圧縮されている、容器、特に、カップが提供されることになる。
【0006】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0007】
本発明は、容器に関する。具体的には、容器は、飲料、特にコーヒまたは紅茶のような熱い飲料、または食料、特にスープが入れられるカップである。この容器は、好ましくは、紙、厚紙、ボール紙、繊維材料、プラスチック材料、再生可能および/または生分解可能な素材から得られる材料またはそれらの組合せから作製されている。しかし、紙およびボール紙が、好ましい。好ましくは、この材料は、塑性変形可能、好ましくは、エンボス加工可能であり、さらに好ましくは、弾性変形可能でもある。本発明の容器の全ての部分は、この材料から作製されている。容器の個々の部分が、互いに異なる材料から作製されていてもよい。
【0008】
特に、液体および/または蒸気を受ける容器の部分の表面は、例えば、湿気、水、水溶液、油、および/または脂肪またはそれらの組合せに対する少なくとも一時的な耐性をこれらの部分にもたらす手段、特に、被膜、含浸材、フィルムなどを備えている。好ましくは、前述の手段は、熱封止可能なものである。
【0009】
本発明による容器は、第1の側壁を備えており、該第1の側壁は、好ましくは、円錐状に形作られており、さらに好ましくは、その上端に巻リムを有している。第1の側壁は、好ましくは、平坦な断片、好ましくは、ボール紙断片から作製されており、該断片は、この後、その最終形状、好ましくは、円錐形状に成形、好ましくは、巻装されるようになっている。好ましくは、容器を底部で閉鎖するために、側壁は、その下端にて底部に接続されている。基部は、好ましくは、別の部品であり、容器の側壁の下端に取付けられ、さらに好ましくは、接着または熱封止されている。
【0010】
本発明によれば、第1の側壁は、少なくとも第1の成形部を備えており、該成形部は、少なくとも部分的に、好ましくは、全体的に、第1の側壁の周囲に延在している。この成形部は、内向きに配置されていてもよいし、および/または外向きに配置されていてもよい。すなわち、この成形部は、容器の内容物に向かって配置されていてもよいし、および/または容器の内容物から離れる方に向かって配置されていてもよい。成形部は、交互に内向きおよび外向きに配置されていてもよい。この交互配置は、好ましくは、釣合が取れるようになっている。この成形部は、当業者によって知られているどのような技術によって、例えば、折り畳みまたはどのような他の塑性変形法によって、作製されてもよい。好ましくは、成形部は、断片に(該断片が側壁の最終形状に成形、例えば、巻装される前に)導入されるとよい。さらに好ましくは、成形部は、エンボス部である。エンボス部は、例えば、側壁に局部的に圧力を加え、側壁の材料を塑性変形させることによって作製されるものである。成形部は、当業者によって知られているどのような形状を有していてもよい。しかし、特に軸力、好ましくは、軸方向圧力が側壁に加えられた場合、少なくとも部分的に圧縮可能であるべきである。好ましくは、成形部は、U字形であり、または少なくとも部分的に円の一部の形状を有している。
【0011】
本発明によれば、この成形部は、その高さが圧縮されている。すなわち、成形部の圧縮の後、側壁は、その高さが減少している。成形部の高さが圧縮されることによって、好ましくは、成形部の半径方向長さが、少なくとも部分的に増大している。さらに好ましくは、成形部の圧縮は、弾性的である。すなわち、変形力が除去されるや否や、成形部は、少なくとも部分的にその元の形状に戻ることになる。従って、本発明のこの好ましい実施形態では、変形した成形部は、バネとして機能することになる。
【0012】
好ましくは、本発明の成形部は、成形部をその圧縮状態に保持する手段を備えている。この手段は、好ましくは、第2の側壁であり、該第2の側壁は、第1の側壁に接続されており、成形部をその圧縮状態に保持している。第2の側壁は、第1の側壁の内側にあってもよいし、または外側にあってもよい。2つの側壁は、好ましくは、2つ以上の異なる領域、特に、容器の2つ以上の異なる高さの位置において互いに接続されている。第1の側壁の成形部自体または他の部分が、第2の側壁に接続されていてもよい。
【0013】
本発明の他の実施形態または好ましい実施形態によれば、第2の側壁は、引張力、特に軸方向引張力を受けている。この引張力は、第1の側壁および/または第2の側壁の剛性を増大させるものである。この引張力は、好ましくは、第2の側壁への第1の側壁の接続および第1の側壁の成形部のバネに似た挙動によって、第2の側壁内に導入されている。
【0014】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0015】
好ましくは、第2の側壁の引張力は、第1の側壁と第2の側壁との間の異なる高さの位置に配置された2つの接続部間においてもたらされている。
【0016】
好ましくは、第1の側壁および第2の側壁は、少なくとも部分的に、異なる傾斜角度を有している。好ましくは、容器の中心軸に対する第1の側壁の角度は、該中心軸に対する第2の側壁の角度よりも小さくなっている。本発明のこの好ましい特徴によって、重ねられた容器の抜出が改良されることになる。
【0017】
好ましくは、第1の側壁と第2の側壁との間の接続部は、接着、封止、融着、または機械的係止によって形成されている。
【0018】
好ましくは、特に、断熱を目的として、第1の側壁と第2の側壁との間に空隙が存在しているとよい。
【0019】
好ましくは、第1の側壁および/または第2の側壁は、容器の異なる高さの位置に配置された少なくとも1つの付加的な第2の成形部を備えている。好ましくは、第2の成形部も、その高さが圧縮されている。第1の成形部に関する開示内容は、第2の成形部にも適用されるものとする。さらに好ましくは、第1の成形部および第2の成形部は、特に圧縮された後、それらの半径方向長さが異なっており、好ましくは、この半径方向長さは、容器の高さと共に大きくなっている。この特徴によって、例えば、第2の側壁を第1の側壁の傾斜角度と異なる角度で設けることが可能になる。
【0020】
好ましくは、特に少なくとも1つの側壁の成形部をその圧縮状態に保持するために、1つの側壁は、他の側壁内に加工された成形部と接触する成形部を備えている。
【0021】
本発明の好ましい実施形態では、第1の側壁または第2の側壁の一部は、取外し可能になっている。これによって、例えば、取り外された後に情報を示す印刷紙片を形成することができる。この印刷紙片は、側壁の縁に配置されていてもよいし、または側壁内に配置されていてもよく、部分的または完全に取り外されるようになっていてもよい。印刷紙片は、側壁の安定性に影響を及ぼすものではない。
【0022】
前述の目的を達成するために、第1の側壁、第2の側壁、および底部を有する容器であって、第1の側壁の傾斜角度が第2の側壁の傾斜角度よりも大きくなっている、容器が提供されることになる。
【0023】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0024】
本発明による容器は、好ましくは、第1の側壁を備えており、該第1の側壁は、好ましくは、円錐状に形作られており、さらに好ましくは、その上端に巻リムを有している。第1の側壁は、好ましくは、平坦な断片、好ましくは、ボール紙断片から作製されており、該断片は、この後、その円錐形状に成形、好ましくは、巻装されるようになっている。好ましくは、容器を底部で閉鎖するために、側壁は、その下端にて基部に接続されている。基部は、好ましくは、別の部品であり、容器の第1の側壁の下端に取付けられ、さらに好ましくは、接着または熱封止されるようになっている。
【0025】
さらに、本発明の容器は、第2の側壁を備えており、該第2の側壁は、好ましくは、第1の側壁の周囲に配置されている。この第2の側壁は、好ましくは、円錐状に形作られており、さらに好ましくは、平坦な断片、好ましくは、ボール紙断片から作製されており、該断片は、この後、第1の側壁の周囲に成形、特に、巻装されるようになっている。
【0026】
本発明によれば、第1の側壁の傾斜角度は、第2の側壁の傾斜角度よりも大きくなっている。傾斜角度のこの差によって、良好な絶縁をもたらす空隙が、第1の側壁と第2の側壁との間に形成されることになる。さらに、本発明の容器の積み重ね性が改良されることになる。
【0027】
好ましくは、第2の側壁は、1つ、好ましくは、2つ以上の接続点または接続領域において、第1の側壁および/または基部に接続されている。この接続は、純粋に機械的でもよいし、接着に基づいていてもよいし、またはそれらの組合せであってもよい。好ましくは、2つの側壁は、一緒に接着または封止されている。
【0028】
好ましくは、特に、第2の側壁が、例えば、ユーザの手によって圧力を受けた場合でも、第1の側壁と第2の側壁との間の空隙を保持するために、スペーサが、第1の側壁と第2の側壁との間に配置されている。
【0029】
本発明の好ましい実施形態によれば、このスペーサは、第1の側壁および/または第2の側壁の塑性的な成形部、好ましくは、エンボス部である。好ましくは、この成形部は、少なくとも部分的に、好ましくは、全体的に、第1の側壁の外周または第2の側壁の内周に延在している。成形部が第1の側壁内に設けられている場合、該成形部は、好ましくは、外向き、すなわち、第2の側壁に向かって配置されている。成形部が第2の側壁内に設けられている場合、該成形部は、好ましくは、内向き、すなわち、第1の側壁に向かって配置されている。
【0030】
この成形部は、当業者によって知られているどのような技術によって、例えば、折り畳みまたはどのような他の塑性変形法によって、作製されてもよい。好ましくは、成形部は、断片、好ましくは、ボール紙断片に(該断片が側壁の最終形状に成形、例えば、巻装される前に)導入されるとよい。さらに好ましくは、成形部は、エンボス部である。エンボス部は、例えば、側壁に局部的に圧力を加え、側壁の材料を塑性変形させることによって作製されるものである。成形部は、当業者によって知られているどのような形状を有していてもよい。しかし、好ましくは、成形部は、特に軸力が側壁に加えられたときに、少なくとも部分的に圧縮可能であるとよい。好ましくは、成形部は、U字状であり、または部分的に円の一部の形状を有している。好ましい実施形態では、成形部は、その高さが圧縮されている。すなわち、成形部の圧縮の後、側壁は、その高さが減少している。成形部の高さが圧縮されることによって、好ましくは、成形部の半径方向長さが少なくとも部分的に増大している。さらに好ましくは、成形部の圧縮は、弾性的である。すなわち、変形力が除去されるや否や、成形部は、少なくとも部分的にその元の形状に戻ることになる。従って、本発明のこの好ましい実施形態では、変形した成形部は、バネとして機能することになる。
【0031】
本発明の他の好ましい実施形態では、成形部が圧縮された後、成形部のフランジおよび/または縁が一緒に接続、好ましくは、接着または封止されている。
【0032】
他の好ましい実施形態によれば、成形部をそれらの圧縮状態に保持するために、第2の側壁が利用されている。加えて、2つの側壁は、好ましくは、2つ以上の異なる領域、特に、容器の2つ以上の異なる高さの位置において互いに接続されている。第1の側壁の成形部自体または他の部分が、第2の側壁に接続されていてもよい。好ましくは、第2の側壁は、引張力、特に、軸方向引張力を受けている。この引張力は、第1の側壁および/または第2の側壁の剛性を増大させるものである。この引張力は、好ましくは、第2の側壁への第1の側壁の接続および第1の側壁の圧縮された成形部のバネに似た挙動によって、第2の側壁内にもたらされている。
【0033】
他の好ましい実施形態では、スペーサは、好ましくは第1の側壁または第2の側壁の下端に位置するリムである。
【0034】
前述の目的を達成するために、第1の側壁および第1の側壁に接続された基部を有する容器であって、第1の側壁および基部が、それらの下端に外向きに配置されたベベルを備えている、容器が提供されることになる。
【0035】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0036】
本発明によれば、第1の側壁および基部は、それらの下端に外向きに配置されたベベルを備えている。このベベルによって、起立安定性を向上させることになる。好ましくは、第1の側壁および基部が一緒に接続、好ましくは、接着または封止された後、ベベルが第1の側壁および基部内に塑性的に形成されるようになっている。好ましくは、ベベルは、垂直軸に対して、30°から60°の間の角度、好ましくは、40°から50°の間の角度、最も好ましくは、45°の角度で配置されている。
【0037】
本発明の好ましい実施形態では、容器は、第2の側壁を備えており、該第2の側壁は、第1の側壁と第2の側壁との間に間隙を形成するように、第1の側壁の周囲に配置されている。さらに好ましい実施形態では、ベベルが、第2の側壁を終端させている。本発明のこの好ましい実施形態は、容器のユーザが第2の側壁の下端によって傷つく危険性を低減させることになる。
【0038】
本発明の他の実施形態または好ましい実施形態によれば、基部、第1の側壁、および第1の側壁の周囲に配置された第2の側壁を有する容器、特に、カップであって、第2の側壁は、第1の側壁の全周に延在している2つの異なる封止領域において、第1の側壁および/または基部に封止および/または接着されている、カップが提供されることになる。
【0039】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0040】
本発明の容器は、封止領域が全周に延在していることによって、第2の側壁が付加的な漏れ耐性をもたらすという利点を有している。
【0041】
本発明の他の実施形態は、
−カップの側壁断片を設け、側壁断片を成形し、側壁断片の両端をシームによって接続することと、
−成形の前、最中、または後に、内向きまたは外向きに配置された少なくとも1つの周方向部分を有する成形部を側壁断片に導入することと、
−成形部の高さを少なくとも部分的に圧縮することと、
−成形部の圧縮された形状を固定することと、
によって、容器の側壁を製造するプロセスである。
【0042】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0043】
本発明のプロセスによれば、好ましくは平坦な側壁断片が設けられ、例えば、円錐形状に成形される。側壁断片が成形された後またはその最中に、2つの端、好ましくは、向き合った両端が、例えば、接着または封止によって接続される。この側壁の成形の前、最中、または後に、成形部が、側壁内に導入されるようになっているが、側壁の成形前に成形部が導入されると好ましい。その後、成形部は、少なくとも部分的にその高さが圧縮され、これによって、側壁の全高さが減少し、成形部の圧縮状態が固定されることになる。
【0044】
成形部は、好ましくは、エンボス加工によって側壁断片に導入されるとよい。
【0045】
成形部のその圧縮状態への固定は、好ましくは、第1の側壁に接続された第2の側壁を設けることによって行われるとよい。さらに好ましくは、第2の側壁は、2つの異なる高さの位置において第1の側壁に接続され、成形部がこれらの接続領域間に位置するようになっているとよい。
【0046】
好ましくは、第2の成形部が、第1の側壁に配置されるとよく、該第2の成形部は、さらに好ましくは、第1の成形部と平行になっているとよい。
【0047】
好ましくは、成形部は、エンボス加工によって行われるとよい。
【0048】
本発明の他の主題は、本発明の容器を製造するためのプロセスであって、基部が第1の側壁に取り付けられた後、ベベルが容器内に塑性的に形成されるようになっている、プロセスである。
【0049】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0050】
本発明の他の主題は、ベベルを容器内に導入するための工具であって、底部に傾斜部を備えた周方向壁を有する軸方向に変位可能な台座を備えている、工具である。
【0051】
本発明のこの実施形態の開示内容は、本発明の他の実施形態にも適用され、その逆に、本発明の他の実施形態の開示内容は、本発明のこの実施形態にも適用されるものとする。
【0052】
工具を軸方向に変位させることによって、台座が容器の下端に押圧され、ベベルを容器、すなわち、第1の側壁および基部の下端に塑性的に形成している。ここで、周方向側壁は、ガイドとして機能し、傾斜部は、塑性変形をもたらすことになる。
【0053】
以下、図面に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。この説明は、全ての発明に適用されるものである。この説明は、本発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の容器の第1の実施形態を示す図である。
【図2a−2c】成形部の圧縮を示す図である。
【図3】本発明の容器の第2の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の容器の第3の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の容器の第4の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の容器の第5の実施形態を示す図である。
【図7】多数の成形部を有する本発明の容器の実施形態を示す図である。
【図8】成形部が圧縮された後の図7の実施形態を示す図である。
【図9】成形部の詳細を示す図である。
【図10】本発明の容器のさらに他の実施形態を示す図である。
【図11】本発明の容器の他の実施形態を示す図である。
【図12】本発明の容器のさらに他の実施形態を示す図である。
【図13】圧縮された成形部を有する本発明の容器を示す図である。
【図14】本発明の容器のさらに他の実施形態を示す図である。
【図15】図14による容器の修正形態を示す図である。
【図16】下端にリムを有する第2の側壁を有する容器を示す図である。
【図17】第1の側壁に成形部を有する図14による容器を示す図である。
【図18】図17による容器の修正形態を示す図である。
【図19】重ねられた2つの容器を示す図である。
【図20】本発明のボール紙容器を示す図である。
【図21】2つの側壁を有する本発明のボール紙容器の詳細を示す図である。
【図22】本発明の工具を示す図である。
【図23】ベベルの形成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は、本発明の容器1の第1の実施形態、ここでは、円錐状に形作られた第1の側壁2および底部3を有するカップを示している。底部3は、別の部品であり、第1の側壁2に取り付けられている。容器1は、全体的に紙またはボール紙から作製されている。第1の側壁および底部3は、商品、例えば、コーヒまたは紅茶のような飲料、清涼飲料、またはスープ、マッシュ、または粥のような食品で満たされる空間を形成している。壁2は、底部3の反対側に位置する上側リム4を有している。側壁は、第1の成形部、ここでは、第1の周方向成形部21および第2の成形部、ここでは、第2の周方向成形部22を備えている。これらの成形部は、いずれも、第1の側壁の材料内に塑性的にエンボス加工されたものである。少なくとも1つ、ここでは、両方の成形部は、図2a〜図2cおよび図9に基づいてさらに説明するように、その高さが圧縮されている。第1の成形部は、高さHの位置において側壁に導入されており、第2の成形部は、異なる高さHの位置において側壁に導入されている。ここでは、これらの成形部は、リム4および底部3の近くに配置されている。しかし、成形部21,22を互いに近接するように移動する方が有利な場合があり、および/または成形部21,22を容器の中央に向かってさらに移動する方が有利な場合もある。成形部21,22は、いずれも、外向きに配置されている。圧縮によって、成形部21,22は、いずれも、それらの高さhが減少しており、それらの半径方向長さrが増大している。圧縮は、弾性的に行われており、圧縮力が除去されるや否や、成形部は、少なくとも部分的にそれらの元の形状に戻ろうとする。従って、成形部21,22は、バネとして作用する。成形部21,22をそれらの圧縮状態に固定するために、この例による容器は、第2の側壁23を備えている。第2の側壁23は、第1の側壁2に、ここでは、それぞれ、成形部21,22の頂部に、接続点6,7にて封止または接着されている。第2の側壁23が第1の側壁2に取り付けられている間、接続部6,7が十分に剛性なものになるまで、成形部21,22は、外力によってそれらの圧縮形状に保持されている。成形部21,22のバネに似た挙動によって、接続点6,7間において、第1の側壁2は、圧縮力を受け、第2の側壁は、引張力を受けることになる。これらの両方の力によって、それぞれの側壁の安定性が改良されることになる。第1の側壁と第2の側壁との間には、本発明のカップの絶縁を改良する空隙5がもたらされている。成形部21,22は、ここでは、2つの側壁2,23間のスペーサとしても作用している。接続部6,7は、好ましくは、第1の側壁の全周に延在しており、これによって、接続部6,7間において第1の側壁2からの漏れが生じた場合、第2の側壁が付加的な漏れ耐性をもたらすことになる。
【0056】
空隙5によって、カップが熱い液体で満たされた場合でも、第2の側壁23の外面の温度は、良好な隔離によって比較的低いことになる。
【0057】
当業者であれば、第1の成形部21を設けるのみでも十分な場合があることを理解するだろう。この場合、第2の側壁23は、該成形部21に接続されるか、または該成形部21の上方および該成形部21の下方の領域に接続されることになる。
【0058】
第2の側壁23は、図1に示されているように、第1の壁2の底端まで延在していてもよい。しかし、第2の側壁23の下端と第1の壁2の底端との間に距離を置くことも可能である。いずれの場合も、第2の壁23の底縁および/または第1の側壁2の底縁は、積み重ね肩として用いることができる。さらなる成形部、例えば、リングが第1の側壁の底端の近くに配置され、積み重ね肩として用いられてもよい。このリングは、圧縮された成形部として形成されてもよく、下側成形部22にごく隣接して配置されてもよく、好ましくは、内向きに配置されているとよい。
【0059】
本発明の容器は、好ましくは、第1の側壁用の平坦な断片を設け、平坦な状態にあるこの断片内に、エンボス部21,22を型押しすることによって作製されるようになっている。次いで、該断片は、円錐形状に成形され、該断片の両端が一緒に接着または封止される。その後、エンボス部21,22は、それぞれ、圧縮力を加えることによって、その高さが圧縮される。エンボス部がこの圧縮状態に保持されている間に、第2の側壁が、例えば、接着によって、第1の側壁に取り付けられる。好ましくは、第2の側壁は、平坦な断片として供給され、次いで、第1の側壁2の周囲に巻き付けられ、かつ第1の側壁2に取り付けられるとよい。第1の側壁と第2の側壁との間の接続が十分に剛性になった後、圧縮力を除去することができ、本発明の容器が仕上げられることになる。
【0060】
しかし、第2の壁23を完全なカップ、すなわち、成形された円錐体として設け、側壁2および底部3をこの第2のカップ、すなわち、円錐体に挿入し、これらを固定しても好ましい。
【0061】
成形部21,22,26,27,28は、側壁が成形、例えば、円錐形状に成形された後、それぞれの側壁2,23内に導入されてもよい。
【0062】
成形部を圧縮するために、内側心棒および外側工具が用いられてもよい。
【0063】
図2から分かるように、成形部21、ここでは、塑性的なエンボス部は、最初、ある高さhを有している。この成形部、ここでは、エンボス部21は、次いで、圧縮力Fを加えることによって、少なくとも部分的に弾性的に圧縮される(図2b)。この力Fによって、成形部の高さが減少し、成形部21の半径方向長さが増大する。図2cから分かるように、成形部21の圧縮は、成形部21の側面および/または成形部の縁8が少なくとも部分的に互いに接触するまで、さらに強められてもよい。ここで、リング21は、平坦である。力Fが除去されるや否や、成形部21は、図2aに示されている形状に少なくとも部分的に戻ろうとし、これによって、成形部は、バネとして作用することになる。従って、成形部は、それらの圧縮状態に固定されなければならない。
【0064】
図1による容器の他の実施形態が、図3に示されている。図1に関する開示内容を参照されたい。ここでは、第2の成形部は、第2の側壁23の下端におけるリム25に置き換えられている。リム25は、スペーサとして作用するものであり、第1の側壁に接続されている。接続部6,7は、好ましくは、第1の側壁2の全周に延在しており、これによって、接続部6,7間において第1の側壁2に漏れが生じた場合、第2の側壁が、付加的な漏れ耐性をもたらすことになる。
【0065】
図1による容器の他の実施形態が、図4に示されている。図1に関する開示内容を参照されたい。ここでは、第2の成形部28は、容器の中央に向かって移動しており、この第2の側壁28は、第1の成形部21の半径方向長さrよりも小さい半径方向長さrを有している。第2の側壁23は、ここでは、リム4の近傍および第1の側壁2の下端において、第1の側壁2に取り付けられており、第2の側壁23は、第1の側壁2の(回転軸に対する)傾斜角度よりも大きい傾斜角度を有している。接続部6,7は、好ましくは、第1の側壁の全周に延在しており、これによって、接続部6,7間において第1の側壁2に漏れが生じた場合、第2の側壁が、付加的な漏れ耐性をもたらすことになる。
【0066】
図5は、本質的に図4による実施形態を示している。しかし、ここでは、第2の側壁23は、曲げられている。その他の点については、図4に関する開示内容を参照されたい。
【0067】
図6では、第2の側壁23は、成形部26,27を備えている。成形部26,27は、成形部21,22に形状および位置において対応しており、従って、成形部21,22をそれらの圧縮状態に固定することができる。成形部26,27と成形部21,22との間の接続は、好ましくは、純粋に機械的である。しかし、機械的な接続と接着、封止、または融着による接続との組合せも好ましい。その他の点については、図1に関する開示内容を参照されたい。
【0068】
以下、図7について説明する。第1の側壁2および第2の側壁23において、他の成形部28が設けられてもよい。成形部28は、どの方向を向いていてもよく、圧縮されていてもよい。このような付加的な成形部28は、例えば、第1の側壁2と第2の側壁23との間のスペーサとして用いられてもよいし、および/またはそれぞれの側壁の剛性を増大させるために設けられてもよい。
【0069】
図8は、圧縮された成形部21,22,28を有する図7による容器を示している。
【0070】
図9を参照すると、側壁2または23および底部3は、紙、ボール紙、繊維材料、またはそれらの組合せから作製されており、内側には、例えば、PE被膜9が設けられている。被膜9として、他の周知の材料、また再生可能な材料が適用されてもよい。これらの材料は、必ずしも封止されている必要がない。被膜9は、全面に施されていてもよいし、または部分的に施されていてもよい。しかし、被膜9は、少なくともカップ1の全内面に施されているべきである。何故なら、基部材料が容器の内容物に対して耐性を有していない場合、壁2の軟化が抑えられるからである。
【0071】
図10は、本発明のさらに他の実施形態を示している。ここでは、成形部を有する側壁は、内側側壁の外側に配置されている。成形部は、好ましくは、圧縮されている。側壁は、2つの位置6,7において互いに接続されている。その他の点については、他の図およびそれらの図の説明を参照されたい。
【0072】
一般的に、周方向リング/成形部は、カップ1の側壁2,23を強化するものである。カップ1のユーザによる望ましくない圧縮は、もはや生じることがない。代替的または付加的に、側壁2,23の材料強度を低減させることができ、および/または用いられる剛性材料を少なくすることができる。
【0073】
外向きに配置された成形部が外側側壁内に導入される場合、カップ1が無意識にユーザの手から滑り落ちることが防止されることになる。
【0074】
本発明によれば、二重壁式の軽くて極めて安定した構造を呈するカップ1を提供することができる。種々の形状、例えば、三角形状または楕円形状を有する包装体、または他の断面を有する容器を製造することもできる。
【0075】
図11は、第1の側壁2を備える本発明の容器1を示している。第1の側壁2は、その上端にリム4を備えており、その下端にて底部3に接続されている。第1の側壁2は、ここでは、円錐形状に成形されてその両端が互いに接着されている平坦なボール紙断片から作製されている。第1の側壁の周囲には、第2の側壁23が配置されている。第2の側壁23は、接続領域6,7において、リム4および側壁2の下端に接続されている。第2の側壁も平坦なボール紙断片から作製されており、該断片は、第1の側壁の周囲に巻かれ、円錐形状に成形されている。本発明によれば、第1の側壁の傾斜角度αは、第2の側壁の傾斜角度βよりも大きくなっている。
【0076】
傾斜角度のこの差によって、間隙5が2つの側壁間に形成されることになる。本発明の容器は、ここでは、ボール紙から作製されており、本発明の容器が軟化されない期間を延ばすために、少なくとも、容器内に充填される食品または飲料と直接接触する表面に、被膜を備えている。
【0077】
図12は、本質的に図11による容器を示している。しかし、ここでは、第1の側壁は、2つの異なる高さの位置に成形部21,22を備えている。第1の成形部21は、第2の成形部22の半径方向長さrよりも大きい半径方向長さrを有している。成形部21,22は、第1の側壁2と第2の側壁23との間のスペーサとして作用し、これによって、第2の側壁が、例えば、ユーザの手によって圧縮された場合でも、空隙5が保持されることが確実なものになる。ここでは、第2の側壁は、接続領域6,7において第1の側壁に取り付けられている。しかし、当業者であれば、付加的または代替的に、第2の側壁が成形部21,22の頂部に取り付けられてもよいことを理解するだろう。
【0078】
代替例が、図13に示されている。ここでは、第2の側壁23を利用して、図2bまたは図2cに示されているように、成形部21,22をそれらの圧縮状態に保持している。これは、成形部を圧縮し、該成形部をそれらの圧縮状態に保持しながら、第2の側壁を成形部21,22の頂部において第1の側壁に直接接続するか、または図13に示されているように、第2の側壁をリム4および第1の側壁2の下端において第1の側壁に接続することによって、行われる。この接続部6,7が剛性なものになるや否や、成形部21,22は、第2の側壁23によってそれらの圧縮状態に保持されることになる。付加的に、第1の側壁2は、少なくとも部分的に圧縮力を受け、側壁23は、少なくとも部分的に引張力を受け、これによって、全構造の剛性が改良されることになる。
【0079】
図14は、図12または図13による実施形態の修正形態を示している。ここでは、第2の側壁の長さが短くなっており、第2の側壁は、ここではリム4および第2の側壁22の頂部に接続されている。
【0080】
図15は、図14による実施形態の修正形態を示している。ここでは、第2の側壁は、第1の成形部21および第2の成形部22に取り付けられている。
【0081】
図16は、図11による容器の修正形態を示している。ここでは、第2の側壁23の長さは短くなっており、その下端には、リム25がスペーサとして配置されている。リム25は、接続領域7において第1の側壁に接続されている。
【0082】
図17は、図14による実施形態の修正形態を示している。ここでは、成形部21は、付加的なスペーサとして、および/または第2の側壁に引張力をもたらすために、第1の側壁に配置されている。
【0083】
図18では、図17による実施形態の修正形態が示されている。ここでは、第2の側壁は、第1の側壁のリム4に接触しておらず、接続領域7において第1の側壁にそのリム25によって接続されている。
【0084】
図19は、重ねられた2つの容器1を示している。側壁2と比較して、側壁23の傾斜角度が小さいことによって、2つの容器1は、噛合っていない。
【0085】
図20は、第1の側壁2を有する本発明の容器1、ここでは、ボール紙容器を示している。この側壁は、その上端に上側リムを有しており、その下端にて基部3に接続、好ましくは、接着または封止されている。基部3および側壁2は、容器1の充填容積を画定している。本発明によれば、ベベル(bevel)が、側壁および基部の下端内に塑性的に形成されている。ベベルは、外方に延在しており、本発明の容器が起立する領域を増大させるものである。従って、本発明の容器1の起立安定性が高められることになる。
【0086】
図21は、本発明の好ましい実施形態を示している。ここでは、本発明の容器は、第2の側壁23を備えており、該第2の側壁23は、間隙、好ましくは、空隙5を形成するように第1の側壁の周囲に配置されている。第2の側壁23は、第1の側壁2および/または基部3の下端の上方で終端している。図21から分かるように、ベベル10は、第2の側壁23の下端23.1を終端させている。従って、第2の側壁の下端は、機械的な影響から保護され、加えて、ユーザは、例えば、第2の側壁の下端23.1において傷、例えば、切傷を負うことがない。
【0087】
図22は、本発明の工具11を示している。工具11は、両矢印によって示されているように、軸方向に変位可能な台座12を備えている。この台座は、側壁13を備えている。側壁13は、台座が基部3の凹部16の中央に配置されることを確実なものとするガイド手段として機能する。さらに、台座12は、側壁13の下端に傾斜部14を備えている。傾斜部14は、ここでは、45°の角度で配置されている。
【0088】
図23から分かるように、本発明のベベルを形成するために、工具11は、本発明の容器の下端に向かって移動され、台座12の上端17が凹部の上端に接触するまで、容器の凹部16内に挿入されるようになっている。台座12の挿入中、ベベルが、側壁2および基部3の下端に形成されることになる。
【符号の説明】
【0089】
1 包装体、容器、カップ
2 第1の側壁、内側側壁
3 基部、底部
4 上側リム、曲げリム
5 間隙、空隙
6 接続点、接続領域
7 接続点、接続領域
8 縁
9 被膜
10 ベベル
11 工具
12 台座
13 周方向壁
14 傾斜部
15 基部
16 凹部
17 台座の上端
21 第1の成形部、第1のエンボス部
22 第2の成形部、第2のエンボス部
23 第2の側壁、外側側壁
23.1 第2の側壁の下端
22 成形部、エンボス部
25 曲げリム
26 固定手段、エンボス部
27 固定手段、エンボス部
28 第2の成形部、第2のエンボス部
F 成形部に対する力、軸力、圧力、圧縮力
r 成形部、エンボス部の半径方向長さ
h 成形部、エンボス部の高さ、高さ寸法
成形部が位置している容器の高さ
第1の成形部、第1のエンボス部の半径方向長さ
第2の成形部、第2のエンボス部の半径方向長さ
α 第1の側壁の傾斜角度
β 第2の側壁の傾斜角度


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部(3)および第1の側壁(2)を有する容器(1)、特に、カップであって、前記第1の側壁(2)が内向きおよび/または外向きに配置された第1の少なくとも部分的に周方向にある成形部(21)を少なくとも備えている、容器(1)、特に、カップにおいて、前記第1の成形部(21)は、少なくとも部分的にその高さ(h)が圧縮されていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記第1の成形部(21)は、少なくとも部分的に弾性的に圧縮されていることを特徴とする、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器(1)は、第2の側壁(23)を備えており、該第2の側壁(23)は、前記第1の側壁(2)に接続されており、前記成形部(21)をその圧縮形状に保持していることを特徴とする、請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
基部(3)、第1の側壁(2)、および第2の側壁(23)を有する、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器(1)において、前記第2の側壁(23)は、引張力を受けていることを特徴とする、容器。
【請求項5】
前記第1の側壁と前記第2の側壁との間の接続部は、接着、封止、融着、または機械的係止によって、形成されていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項6】
前記第1の側壁(2)および前記第2の側壁は、少なくとも2つの異なる高さの位置において互いに接続されていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項7】
前記第1の側壁と前記第2の側壁との間に空隙(5)が存在していることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項8】
少なくとも1つの付加的な第2の成形部(22,28)が、異なる高さの位置に配置されていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項9】
前記第1の成形部および前記第2の成形部は、それらの半径方向長さ(r)が異なっており、前記半径方向長さは、高さ(h,h)と共に大きくなっていることを特徴とする、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記成形部(21,22,28)は、エンボス部であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項11】
1つの側壁(2,23)は、成形部(26,27)を備えており、該成形部(26,27)は、他の側壁(2,23)内に加工されている成形部(21,22)と接触していることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項12】
前記第1の側壁(2)、前記底部(3)、および/または前記第2の側壁(23)は、少なくとも片側に、前記材料に少なくとも一時的に湿気、液体、油、および/または脂肪に対する耐性をもたらす手段、特に、被膜、含浸材などを備えていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項13】
前記側壁(23)の引張力は、前記第1および第2の側壁(2,23)間の異なる高さの位置に配置された2つの接続部(6,7)間においてもたらされていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項14】
前記第1の側壁または前記第2の側壁の一部が取外し可能になっていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項15】
第1の側壁(2)、第2の側壁(23)、および底部(3)を有する、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器(1)において、前記第1の側壁(2)の傾斜角(α)が前記第2の側壁(23)の傾斜角(β)よりも大きくなっていることを特徴とする、容器。
【請求項16】
前記第2の側壁(23)は、1つ、もしくは、2つの接続点(6,7)において、前記第1の側壁(2)および/または前記底部(3)に接続されていることを特徴とする、請求項15に記載の容器。
【請求項17】
スペーサ(21,22,25)が前記第1および第2の側壁(2,23)の間に配置されていることを特徴とする、請求項15または16に記載の容器。
【請求項18】
前記スペーサは、前記第1または第2の側壁(2,23)内の塑性的に形成された成形部(21,22)、特に、エンボス部であることを特徴とする、請求項17に記載の容器。
【請求項19】
前記成形部は、その高さ(h)が圧縮されていることを特徴とする、請求項18に記載の容器。
【請求項20】
前記容器(1)は、2つの成形部(21,22)を備えており、該成形部(21,22)は、各々、異なる半径方向長さを有していることを特徴とする、請求項18または19に記載の容器。
【請求項21】
前記2つの側壁(2,23)は、前記スペーサ(21,22,25)の近傍および/または前記スペーサ(21,22,25)において、互いに接続されていることを特徴とする、請求項18〜20のいずれか1つに記載の容器。
【請求項22】
第1の側壁(2)および前記第1の側壁に接続された基部(3)を有する、先行する請求項のいずれか1つに記載の容器(1)において、前記第1の側壁および前記基部は、それらの下端に外向きに配置されたベベル(10)を備えていることを特徴とする、容器。
【請求項23】
前記ベベルは、前記第1の側壁の材料および前記基部の材料の塑性変形によって作製されていることを特徴とする、請求項22に記載の容器。
【請求項24】
前記容器(1)は、第2の側壁(23)を備えており、該第2の側壁(23)は、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間に間隙(5)を形成するように前記第1の側壁の周囲に配置されていることを特徴とする、請求項22または23に記載の容器。
【請求項25】
前記ベベル(10)は、前記第2の側壁を終端させていることを特徴とする、請求項24に記載の容器。
【請求項26】
−カップの側壁断片を設け、該側壁断片を成形し、該側壁断片の端をシームによって接続することと、
−巻付けの前、最中、または後に、内向きまたは外向きに配置された少なくとも1つの周方向にある部分を有する成形部(21)を前記側壁断片内に導入することと、
−前記成形部(21)の高さを少なくとも部分的に圧縮することと、
−前記成形部(21)の前記圧縮形状を固定することと、
によって、容器(1)の側壁を製造するためのプロセス。
【請求項27】
前記成形部(21)の前記圧縮状態を固定するために、第2の側壁(23)が前記第1の側壁(2)に接続されるようになっていることを特徴とする、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
前記第2の側壁(23)は、2つの異なる高さ(h,h)の位置において前記第1の側壁(2)に接続されるようになっていることを特徴とする、請求項26または27に記載のプロセス。
【請求項29】
前記第1の成形部(21)と平行の他の第2の成形部(22,28)が、前記第1の側壁(2)内に配置されるようになっていることを特徴とする、請求項26〜28のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項30】
前記成形部(21,22,28)は、エンボス加工によって行われるようになっていることを特徴とする、請求項26〜29のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項31】
請求項26〜30のいずれか1つに記載の容器(1)を製造するための方法において、前記ベベル(10)は、前記基部(3)が前記第1の側壁(2)に取り付けられた後、前記容器(1)内に塑性的に形成されるようになっていることを特徴とするプロセス。
【請求項32】
ベベル(10)を容器内に導入するための工具(11)において、基部(15)に傾斜部(14)を備える周方向壁(13)を有する軸方向に変位可能な台座(12)を備えていることを特徴とする、工具。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2012−532072(P2012−532072A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518806(P2012−518806)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004072
【国際公開番号】WO2011/003569
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(512006343)