説明

ポスター・映像合体型広告掲示装置

【課題】本発明は、複数の広告ポスターを張替え作業をすることなく連続的に掲示する機能および映像再生機能の両方を付与した広告掲示装置を提供することを課題としている。
【解決手段】上記課題を解決するために本発明者らは、表面印刷物の広告ポスターとスクリーンまたは透明フィルムを一本のロール状に加工した複合ロール、複合ロールを駆動するための巻き取り装置、および映像投射装置または表示画面および映像再生装置を搭載することで、複合ロールを駆動させ、意図した広告ポスターの掲示および映像再生が可能になり、上記課題が解決できることを見いだした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告ポスター掲示装置および広告映像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙や合成樹脂パネル、化学繊維等に印刷することで得られる広告ポスターはその簡便性から一般に屋内、屋外問わず広く利用されている。
【0003】
しかしながら、この広告ポスターを用いた広告宣伝方法では、単一の広告しか掲示できず、内容変更のためにポスターを張替えるのに労力を要するという問題があった。また、夜間の屋外等の暗い環境下では広告宣伝の最大の使命である視認効果が低下するという問題点もあった。
【0004】
そこで、視認効果に優れた液晶ディスプレイやスクリーンを利用して販売促進用の映像を再生する広告宣伝方法が提案されている。この方法では張替え作業の手間や暗い環境下での視認効果といった課題は解決される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の映像再生による広告宣伝方法では、屋外の昼間などの明るい環境下では太陽光の全反射のために視認性が著しく低下するという問題点がある。
【0006】
そこで本発明は、以上の事情を鑑みて、複数の広告ポスターを張替え作業をすることなく連続的に掲示できる機能および映像再生機能の両方を付与した広告掲示装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の広告掲示装置は以下のことを特徴としている。
<1>少なくとも以下の(1)から(3)の要件;(1)複数の印刷物ポスターとスクリーンまたは透明フィルムを一本のロール状に加工した複合ロール(以下、複合ロールと称す)、(2)巻き取り装置、(3)映像投射装置または表示画面および映像再生装置、を有する。
<2>巻き取り装置により複合ロールを駆動し、複合ロール中の複数のポスターの中から意図したポスターを掲示し、広告宣伝を行う。
<3>少なくとも以下の(1)または(2)の機能;(1)巻き取り装置により複合ロールを駆動し、スクリーンを掲示させ、背面の映像投射装置により映像を再生し広告宣伝を行う、(2)巻き取り装置により複合ロールを駆動し、透明フィルムを掲示させ、背面の表示画面を露出させ、映像再生装置により映像を再生し広告宣伝を行う、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の広告掲示装置は、従来の単一の広告ポスターの掲示等とは異なり、巻き取り装置により複合ロールを駆動することで、複数の広告ポスターを張替えの手間なく連続的に掲示することが可能である。そして、約15分から1分ほどの間隔で連続的に広告ポスターを変更することにより、動的変化を付与できることから、視認効果を高め、1本の複合ロールに複数の広告を掲載することができるために、広告費の増収も見込まれる。
【0009】
さらに、本発明の広告掲示装置は、明るい環境下では広告ポスターを掲示し、暗い環境では液晶モニタやスクリーンに映像を再生することで、明るい環境、暗い環境双方での視認性の低下という問題点を相殺することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】広告掲示装置の正面図である。
【図2】複合ロールの正面図である。
【図3】広告掲示装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るポスターについて説明する。
図1は本実施形態に係る広告掲示装置の正面図、図2は複合ロールの正面図、図3は広告掲示装置の側面図である。
【0012】
図1に例示するように本実施形態においては、複合ロール1を巻き取り装置2により駆動する。該巻き取り装置の操作により複合ロール1のどの部分でも恣意的に意図した部分を正面に掲示することができる。
【0013】
複合ロール1は図2に例示するように複数の広告ポスター部分(1a)とスクリーンまたは透明フィルムからなる映像表示部分(1b)からなる。
【0014】
広告ポスターの変更に関しては巻き取り装置2を操作し広告ポスター部分(1a)を駆動させることで、複数のポスターから恣意的に意図したポスター掲示することで実施する。
【0015】
映像再生に関しては映像表示部分(1b)が掲示されている状態で実施する。図3(A)に例示するように背面に映像投射装置が搭載されている場合は、映像表示部分(1b)としてスクリーンを採用する。図3(B)に例示するように表示画面および映像再生装置が搭載されている場合は映像表示部分(1b)として透明フィルムを採用する。透明フィルムを掲示することで表示画面が露出し、映像により広告宣伝可能となる。
【0016】
上記の複合ロールの駆動や映像の再生は巻き取り装置2に搭載されたソフトウエアにより自動制御されることが好ましい。
【符号の説明】
【0017】
1 複合ロール
2 巻き取り装置
3 映像投射装置
4 映像再生装置
5 表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも以下の(1)から(3)の要件;
(1) 一枚以上の広告ポスター(以下、ポスター部分と称す)とスクリーンまたは透明フィルム(以下、映像表示部分と称す)を一本のロール状に加工した複合ロール
(2) 巻き取り装置
(3) 映像投射装置または表示画面および映像再生装置
を有することを特徴とする広告掲示装置。
【請求項2】
広告掲示装置は、複合ロールを巻き取り装置により駆動することで、該複合ロールのポスター部分中の意図した広告ポスターまたは映像表示部分を掲示できることを特徴とする請求項1の広告掲示装置。
【請求項3】
広告掲示装置は、映像表示部分を掲示中に、該表示部分がスクリーンの場合には映像投射装置により映像もしくは映像およびそれと同期した音声を再生すること、該表示部分が透明フィルムの場合には背面の液晶ディスプレイは露出し、該ディスプレイに映像再生装置により映像もしくは映像およびそれと同期した音声を再生することを特徴とする請求項1から2のいずれかの広告掲示装置。
【請求項4】
広告掲示装置は請求項1に示す巻き取り装置に動作時間を自動制御するソフトウエアを搭載し、掲示内容を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかの広告掲示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−286802(P2010−286802A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−156140(P2009−156140)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(509179663)パテントトラストワールド株式会社 (4)
【出願人】(509179674)SIS株式会社 (3)
【Fターム(参考)】