説明

ポリウレタン発泡体成形物

【課題】シートパッドなどとして好適な硬度を有すると共に、良好な成形性を有し、かつ圧縮永久歪みの改善により良好な硬度を維持しつつ十分な耐久性を発揮するポリウレタン発泡成形体を提供することを目的とする
【解決手段】ポリオール成分として、重量平均分子量3000〜5000、官能基数3〜4、末端エチレンオキサイド含有量17〜20質量%のポリエーテルポリオールを含有すると共に、上記整泡剤として、下記一般式(1)


(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜30のアルキル基を示し、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示し、mは0〜1、nは1〜3を示し、a及びbはそれぞれ0以上の整数で、かつb/a比が0/100〜15/85である。)
で示されるシリコーン系整泡剤を含有することを特徴とするポリウレタン発泡成形体を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等のシートパッドとして好適な良好な硬度を有すると共に、耐久性,成形性に優れたポリウレタン発泡体成形物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車等のシートパッドとして軟質ポリウレタンフォームが用いられているが、近年、環境負荷の観点からフロンを発泡剤として用いることが制限され、水を発泡剤としてシートパッドのポリウレタンフォームを成形することが行われている。この場合、水を発泡剤として得られたポリウレタンフォームは、反発弾性が低下する傾向があり、その対策のためにポリオール成分の一部としてポリマーポリオールを配合することが行われている。
【0003】
しかしながら、ポリマーポリオールは、ポリオールと例えばアクリル樹脂の混合物であるため、これをポリオール成分として含有するポリウレタン発泡原液は粘度が高くなり、フォーム体に発泡成形する際の成形性が劣るものとなりやすく、また圧縮永久歪みが悪化しやすく、耐久性に劣るフォーム体になりやすい。
【0004】
なお、このようなポリマーポリオールを用い水発泡により発泡成形させて自動車のシートパッドを得る技術として具体的には、特許文献1(特開平11−171961号公報)や特許文献2(特許第2816806号公報)に記載の技術などを例示することができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−171961号公報
【特許文献2】特許第2816806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シートパッドなどとして好適な硬度を有すると共に、良好な成形性を有し、かつ圧縮永久歪みの改善により良好な硬度を維持しつつ十分な耐久性を発揮するポリウレタン発泡成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒、整泡剤を含有してなるポリウレタン発泡原液を所定の形状に発泡硬化させてシートパッド等のポリウレタン発泡成形体を得る場合に、上記ポリオール成分として、重量平均分子量3000〜5000、官能基数3〜4、末端エチレンオキサイド含有量17〜20質量%のポリエーテルポリオールを用いることにより、水を発泡剤として用いた場合でも、良好な反発弾性と硬度を維持しつつポリマーポリオールの使用量をポリマー成分の固形分としてポリオール成分中の3〜9質量%程度にまで減量することができ、これにより原料溶液の粘度を低減化して成形性の向上を図ることができると同時に、圧縮永久歪みを小さくすることができ、耐久性の向上も図ることができることを見い出した。更に、この特定のポリエーテルポリオールを用いると共に、上記整泡剤として下記一般式(1)で示されるシリコーン系整泡剤を用いることにより、成形後のクラッシングにより独立気泡を連通化するクラッシング性を効果的に向上させることができ、膨張/収縮等の変形の無いシートパッドとして好適なポリウレタン発泡成形体が得られることを見い出し、本発明を完成したものである。
【0008】
【化1】


(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜30のアルキル基を示し、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示し、mは0〜1、nは1〜3を示し、a及びbはそれぞれ0以上の整数で、かつb/a比が0/100〜15/85である。)
【0009】
従って、本発明は、ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒、整泡剤を含有してなるポリウレタン発泡原液を所定の形状に発泡硬化させたポリウレタン発泡成形体において、上記ポリオール成分として、重量平均分子量3000〜5000、官能基数3〜4、末端エチレンオキサイド含有量17〜20質量%のポリエーテルポリオールを含有すると共に、上記整泡剤として、上記一般式(1)で示されるシリコーン系整泡剤を含有することを特徴とするポリウレタン発泡成形体、及び、このポリウレタン発泡成形体からなることを特徴とするシートパッドを提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のポリウレタン発泡成形体は、良好な流動性を有する原料溶液により成形性よくシートパッドなどを成形することができ、しかも良好な反発弾性及び硬度を得ることができると共に、圧縮永久歪みを低減化して良好な耐久性も得ることができ、更にクラッシング性に優れ、独立気泡を確実に連通気泡化させて膨張や収縮のない発泡成形体を得ることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のポリウレタン発泡成形体は、上記のように、ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒、整泡剤を含有してなるポリウレタン発泡原液を所定の形状に発泡硬化させたものである。
【0012】
この場合、本発明では、上記ポリオール成分として、重量平均分子量3000〜5000、官能基数3〜4、末端エチレンオキサイド含有量17〜20質量%のポリエーテルポリオールを含有する。この場合、より好ましい重量平均分子量は3500〜5000、更には3500〜4500であることが好ましい。また、このポリエーテルポリオールのOH価は、特に制限されるものではないが、25〜75mg/KOH、特に40〜60mg/KOHであることが好ましく、25mg/KOH未満であると粘度が高くなって撹拌不良となりやすく、逆に75mg/KOHを超えると得られるウレタンフォームの反発弾性が大きく低下する場合がある。
【0013】
本発明では、特に制限されるものではないが、通常は上記ポリエーテルポリオールと共にポリマーポリオールが配合され、このポリマーポリオールの配合により、水を発泡剤として用いた場合の反発弾性や硬度の低下を効果的に防止することができる。
【0014】
このポリマーポリオールとしては、特に制限は無く、ポリウレタン発泡成形用として汎用のポリマーポリオールを用いることができ、具体的にはポリエーテルポリオール中にポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル/スチレン共重合体等のポリマー成分を分散したものなどが例示され、特にポリアクリロニトリル/スチレン共重合体をポリエーテルポリオール中に分散したものが好ましく用いられる。
【0015】
このポリマーポリオールの配合割合は、ポリマー成分の固形分換算でポリオール成分中の3〜9質量%、特に4〜7質量%とすることが好ましく、9質量%を超えると発泡原液の流動性が低下して発泡成形時の成形性が低下しやすくなり、逆に3質量%未満であると発泡剤として水を用いた場合に十分な硬度や反発弾性が得られなくなる場合がある。本発明では、ポリオールとして、上記特定のポリエーテルポリオールを配合したことにより、このポリマーポリオールの配合量をポリマー成分の固形分換算で9質量%以下、特に7質量%以下に減量しても、良好な硬度や反発弾性を維持することができ、しかもポリエーテルポリオールの減量により流動性を向上させて良好な成形性を得ることができると共に、圧縮永久歪みを小さくして良好な耐久性を得ることができるものである。
【0016】
本発明のポリウレタン発泡成形体におけるポリオール成分には、このポリマーポリオールと上記ポリエーテルポリオールと共にその他のポリオールを配合することも可能であるが、通常は上記ポリエーテルポリオールと上記ポリマーポリオールとでポリオール成分が構成されていることが好ましく、上記特定の分子量とOH価を有するポリエーテルポリオールの配合割合は、通常ポリマー成分中の85〜30質量%、特に85〜40質量%とされる。
【0017】
上記イソシアネート成分としては、特に制限されるものではないが、通常はトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)又はこれらを混合して用いることが好ましい。これらTDI、MDIは市販品を使用することができ、TDIとしては、例えば三井武田ケミカル社製「T−80」などが例示され、MDIとしては、例えば住友バイエルウレタン社製 クルードMDI「44V20」などを例示することができる。
【0018】
なお、上記TDIとMDIとを併用する場合、両者の配合比としては、TDI/MDI(質量比)の値として通常TDI/MDI=95/5〜40/60(質量比)、好ましくは90/10〜50/50(質量比)である。
【0019】
このイソシアネート成分の発泡原液中に占める割合(2種以上のイソシアネートを併用する場合には、その総量が上記ポリウレタン発泡原液中に占める割合)は、その目安としてのイソシアネート当量(軟質ポリウレタン発泡原液中の活性水素量(モル)を100とした時の、軟質ポリウレタン発泡原液中のイソシアネート基の当量(モル)比)値として通常70以上、好ましくは80以上、上限としては通常120以下、好ましくは110以下である。イソシアネート当量が70未満であると得られるポリウレタンフォームの収縮不良が起こる場合があり、一方120を超えるとフォームダウンする場合がある。
【0020】
次に、本発明では、上記整泡剤として、下記一般式(1)で示されるシリコーン系整泡剤が用いられる。
【0021】
【化2】

(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜30のアルキル基を示し、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示し、mは0〜1、nは1〜3を示し、a及びbはそれぞれ0以上の整数で、かつb/a比が0/100〜15/85である。)
【0022】
なお、上記一般式(1)中Rで示されているアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。また、上記式(1)中のb/a比については、上記の通りb/a=0/100〜15/85であればよいが、特にb/a=0/100〜10/90であることが好ましい。なお、上記一般式(1)で示されるシリコーン系整泡剤として具体的には、東レ・ダウコーニング社製「SRX−247C」、「PRX−607」などが例示される。
【0023】
本発明に用いられる発泡剤としては、特に限定されるものではないが、通常は環境問題とコストの観点から水が用いられる。水はポリイソシアナートと反応して炭酸ガスを発生させることから、本発明において発泡剤として用いることができる。
【0024】
この発泡剤の配合量は、上記ポリオール成分100質量部に対して通常1〜6質量部、好ましくは2〜5質量部である。発泡剤の配合量が上記範囲を逸脱すると、得られる軟質ポリウレタン発泡成形体の熱圧縮残留歪み特性に劣る場合がある。
【0025】
上記触媒としては、樹脂化触媒と泡化触媒を用いることができる。樹脂化触媒としては、特に制限されるものではないが、有機金属系触媒、3級アミン等のアミン化合物などが例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができるが、本発明では特に、トリエチレンジアミン、イミダゾール化合物などの環状第3級アミンが好ましく用いられる。
【0026】
上記泡化触媒としては、3級アミン等のアミン化合物などが例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができるが、本発明では特に、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(BDMEE)、N,N−ジメチルアルキルアミンなどの鎖状第3級アミンが好ましく用いられる。
【0027】
ここで、上記樹脂化触媒として環状第3級アミンを用いると共に、上記泡化触媒として鎖状第3級アミンを用いて環状第3級アミンと鎖状第3級アミンとを併用することにより、気泡のコントロールが可能となり、クラッシング性を向上させて独立気泡を減少させることができる。
【0028】
本発明では、上記樹脂化触媒、泡化触媒と共に助触媒を必要に応じて配合することができる。助触媒としては、ジエタノールアミン、トリエチレンジアミンなどのアミン系触媒を用いることができる。
【0029】
更に、本発明のポリウレタン発泡成形体には、上記ポリオール、イソシアネート、発泡剤、整泡剤、泡化触媒、樹脂化触媒、助触媒のほかに、ポリウレタン発泡成形体に配合される公知の添加剤を必要に応じて適宜配合することができ、例えば難燃剤、可塑剤、有機充填剤、無機充填剤、アルデヒドキャッチャー剤、消臭剤、架橋剤などを適量配合することができる。
【0030】
本発明のポリウレタン発泡成形体は、上記各成分を混合した発泡原液を金型内に注型して、発泡硬化させることによる得られるものであるが、その際の成形条件としては通常の条件を用いることができ、常圧下で発泡硬化させても良いし減圧下で発泡硬化(減圧工法)させても良い。また、前記発泡原液を発泡させる際の金型温度としては通常50〜70℃であるが、特に限定されるものではない。
【0031】
この場合、本発明によれば、上記発泡原液の粘度が比較的低く成形性に優れ、金型内に発泡原液を良好に注型して、良好な成形物を得ることができるものである。なお、本発明によれば、ポリオール混合物の粘度を800〜1500mPa・s、特に900〜1300mPa・s程度とすることが可能である。なお、ここでいうポリオール混合物の粘度の測定法は、JIS K−1557に準拠した方法で行えばよい。
【0032】
本発明の軟質ポリウレタン発泡成形体の密度は、発泡体の用途に応じて適宜設定されるが、自動車のシートパッドとする場合には、通常はJIS規格で規定している「見掛け密度」として20〜80kg/m3、特に30〜70kg/m3とされる。
【0033】
また表面硬度は、自動車のシートパッドの場合、JIS K 6400に準拠して測定した25%硬度(kgf)で通常5〜50kgf、特に5〜35kgfとされる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0035】
[実施例1〜4及び比較例1〜7]
表1に示す配合にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、まずポリオール、水、各触媒、助触媒及び整泡剤を混合してポリオール組成物を得、このポリオール組成物とイソシアネートとを混合してポリウレタン発泡原液を得た。
【0036】
得られたポリウレタン発泡原液(液温25℃)を金型キャビティに注入し、型温60℃、常圧下で発泡硬化させてポリウレタン発泡成形体(400mm×400mm×70mm)を得た。得られたポリウレタン発泡成形体の下記の物性を評価した。結果を表1に併記する。
【0037】
[粘度]
ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、樹脂化触媒、泡化触媒、助触媒、整泡剤、水を混合したイソシアネート配合前のポリオール混合物の粘度をJIS K−1557に準拠して測定した。
[密度]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[25%硬度]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[反発弾性]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[伸び]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[圧縮残留歪]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[湿熱圧縮残留歪]
JIS K−6400に準拠して測定した。
[クラッシング性]
脱型直後のポリウレタン発泡成形体にローラ式クラッシング装置(ローラ幅10mm)を用いてクラッシング処理を施し、下記基準でクラッシング性を評価した。
○:良好
△:クラッシングのローラ幅を広げるなどのプロセス変更で製造可能
×:クラッシング時にパンクする、又は変形やしわが残る
[末端エアトラップ数]
図1に示した金型の一端の8cm×8cm部分に発泡原液を一点注入し、通常通り蓋閉めを行って発泡成形し、注入から5分後に成形物を脱型した。エアトラップを楕円形と見積もり、短軸5mm、長軸10mm以上のエアトラップ個数をカウントした。この際、評価領域を金型内の注入位置から最も離れた角の10cm四方とし、評価領域にまたがるエアトラップも全てカウントした。なお、この試験で成形したポリウレタン発泡成形体の寸法は、上記他の試験とは異なり400mm×400mm×20mmとした。
【0038】
【表1】

ポリエーテルポリオールA:三洋化成(株)製「サニックス KC710」
(官能基数3、重量平均分子量5000、EO割合15質量%)
ポリエーテルポリオールB:三洋化成(株)製「サニックス KC725」
(官能基数3、重量平均分子量5000、EO割合20質量%)
ポリエーテルポリオールC:三洋化成(株)製「サニックス GL3000」
(官能基数3、重量平均分子量3000、EO割合20質量%)
ポリエーテルポリオールD:三洋化成(株)製「サニックス KC743」
(官能基数4、重量平均分子量5000、EO割合20質量%)
ポリエーテルポリオールE:三洋化成(株)製「ニューポール PE−62」
(官能基数2、重量平均分子量2000、EO割合20質量%)
ポリエーテルポリオールF:三洋化成(株)製「サニックス KC731」
(官能基数3、重量平均分子量4000、EO割合18質量%)
ポリマーポリオール:三洋化成(株)製「サニックス KC855」
(ポリスチレン/ポリアクリロニトリル共重合体の含有量、固形分で34 質量%)
樹脂化触媒:環状第3級アミン 東ソー社製「33LV」(TEDA33%、DPG67 %)
泡化触媒A:鎖状第3級アミン 東ソー社製「ET33B」(BDMEE33%、DPG 67%)
泡化触媒B:N,N−ジメチルドデシルアミン 東ソー社製「TOYOCAT D60」
助触媒:日本触媒社製 ジエタノールアミン
整泡剤A:東レ・ダウコーニング社製の高活性シリコーン整泡剤「BY−10−304」
整泡剤B:ダウコーニング社製の低活性シリコーン整泡剤「SRX−247C」
【0039】
表1に示されているように、本願発明にかかる実施例1〜4の発泡成形体は、良好な物性が維持されている上、発泡原液の粘度が低く成形性に優れるので、末端エアトラップ数が少ない良好な成形体が得られることが認められる。また、これら実施例1〜4の発泡成形体は、環状第3級アミン(樹脂化触媒)と鎖状第3級アミン(泡化触媒B)の併用と、上記式(1)に示された特定の構造を有する低活性シリコーン(整泡剤B)の使用により、優れたクラッシング性を有し、独立気泡を少なくすることができることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】実施例,比較例におけるエアトラップ領域を示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒、整泡剤を含有してなるポリウレタン発泡原液を所定の形状に発泡硬化させたポリウレタン発泡成形体において、上記ポリオール成分として、重量平均分子量3000〜5000、官能基数3〜4、末端エチレンオキサイド含有量17〜20質量%のポリエーテルポリオールを含有すると共に、上記整泡剤として、下記一般式(1)
【化1】

(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1〜30のアルキル基を示し、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示し、mは0〜1、nは1〜3を示し、a及びbはそれぞれ0以上の整数で、かつb/a比が0/100〜15/85である。)
で示されるシリコーン系整泡剤を含有することを特徴とするポリウレタン発泡成形体。
【請求項2】
上記ポリオール成分として、更にポリマーポリオールを含有する請求項1記載のポリウレタン発泡成形体。
【請求項3】
ポリマーポリオールの含有割合が、ポリマー成分の固形分換算で全ポリオール成分中の3〜9質量%である請求項2記載のポリウレタン発泡成形体。
【請求項4】
ポリマーポリオールが、ポリマー成分としてアクリル樹脂を含有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡成形体。
【請求項5】
上記ポリウレタン発泡原液中に、環状第3級アミンを樹脂化触媒として配合すると共に、鎖状第3級アミンを泡化触媒として配合した請求項1記載のポリウレタン発泡成形体。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡成形体からなることを特徴とするシートパッド。

【図1】
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【公開番号】特開2009−167285(P2009−167285A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6423(P2008−6423)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】