説明

ポリエチレンフィルム

本発明は、ポリエチレンフィルム及びフィルムの製造方法に関する。特に本発明は、一軸的又は二軸的に配向させることができる固体状態延伸フィルムに関する。方法は、高い引張強さ及び弾性率ならびに低い収縮率を有するフィルムを製造しながら、高い延伸比及び比較的低い押出圧及びアンペアを許容することができる。フィルムの製造に用いられるポリエチレンは、0.940から0.960未満までの密度、10より高い分子量分布、0.30dg.分〜1.00dg.分の範囲のメルトフローインデックスならびに300,000かもしくはそれより低い重量平均分子量を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本発明は、ポリエチレンフィルム及びフィルムの製造方法に関する。特に本発明は、一軸的又は二軸的に配向させることができる固体状態(solid state)延伸フィルムに関する。方法は、高い引張強さ及び弾性率ならびに低い収縮率を有するフィルムを製造しながら、高い延伸比及び比較的低い押出圧及びアンペアを許容することができる。
【背景技術】
【0002】
背景
固体状態延伸フィルムの製造方法は周知である。一般に、ポリマーマスターバッチを加熱し、次いで押出すか、流延するか、又は吹込成形して、本質的に配向のないフィルムを形成する。フィルムを水又は空気クエンチングし、それによりフィルムを固体状態に戻す。一又は二方向における固体フィルムの延伸又は配向は、ポリマーのガラス−転移温度におけるかもしくはそれより高いが、その結晶融点より低い温度にフィルムを加熱し、次いで迅速にフィルムを延伸することにより、行なわれる。
【0003】
フィルムを配向させることは、より光沢があり且つ透明なフィルム、より滑らかな表面及び向上した靭性を与える。ポリエチレン、特に高密度ポリエチレンは、この方法で加工するのが特に難しい。例えば、スラビング(slubbing)と呼ばれる現象が起こり得、そこでは延伸が不均一である。広い温度範囲に及んで高い延伸比を得ることも、多くの場合に困難である。
【0004】
先行技術は、高密度ポリエチレンの固体状態延伸で経験される困難に向き合うための複数の解答を提案した。例には、ポリエチレンを蝋又は他のポリマーと配合することが含まれる。しかしながら、これらの方法は有意な製造コストを加える。
【発明の概要】
【0005】
概略
本発明の1つの態様は、0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンを含んでなる固体状態延伸フィルムである。
【0006】
別の態様は、0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンから作られる層を含んでなる固体状態延伸フィルムである。
【0007】
さらに別の態様は:0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンを含んでなるマスターバッチを準備し;ポリマーメルトを加熱し、且つ一方向において押出してフィルムを形成し;次いで熱を用いてフィルムを延伸してそれにより同じ方向においてフィルムを配向させることを含んでなる、固体状態延伸配向フィルムの製造方法である。場合により、次いでフ
ィルムを反対方向において配向させることができる。
【0008】
これらの態様のいずれにおいても、フィルムは複数の層の1つであることができるか、及び/又は積層されることができる。
【0009】
特定的に他に指示されない限り、本明細書に記載される態様のいずれにおいても、フィルムは一軸的又は二軸的に配向していることができる。
【0010】
これらの態様のいずれにおいても、ポリエチレン分子量は250,000g/モル又はそれより低いか、あるいは200,000g/モル又はそれより低いことができ;分子量分布は10〜20であることができ;メルトフローインデックスは0.20dg/分〜0.50dg/分であることができる。
【0011】
これらの態様のいずれにおいても、フィルム、ポリエチレン又はマスターバッチは、炭酸カルシウムにより引き起こされるキャビテーションを実質的に含まず、ならびに/あるいは実質的に架橋を含まず、ならびに/あるいは実質的に蝋(炭化水素蝋及びマイクロクリスタリンワックスを含む)を含まない。
【0012】
これらのポリマーの製造方法は、当該技術分野において一般的に周知であり、種々の型の反応器中における種々の条件下でのスラリ相及び気相法を含む。チーグラー−ナッタ(Ziegler−Natta)触媒及びそれらの使用方法は、メタロセン及びクロムに基づく触媒ならびにそれらの使用方法が周知であると同様に、周知である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】比較ポリマー対実験ポリマーに関する複素粘性率対振動数のグラフ。
【図2】比較ポリマー対実験ポリマーに関する種々の処理量(延伸比)における押出機アンペアのグラフ。
【図3】種々の処理量における押出機圧のグラフ。
【図4】5%伸び率におけるモジュラス対延伸比のグラフ。
【図5】最大靭性対延伸比のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで下記に、特定の態様、変形及び実施例を含んで、本発明の態様をさらに詳細に記述するが、本発明はこれらの態様、変形又は実施例に制限されず、それらは、その情報が利用可能な情報及び技術と組み合わされる時に、当該分野における通常の熟練者が本発明を製造し且つ使用することを可能にするために含まれる。
【0015】
他にことわらなければ、明細書及び請求項中で用いられる成分の量、分子量のような性質、反応条件などを表すすべての数字は、あらゆる場合に「約」という用語により修飾されていると理解されるべきである。従って、そうでないと指示されなければ、以下の明細書及び添付の請求項中に示される数値パラメーターは、本発明が得ようとしている所望の性質に依存して変り得る近似値である。せめて(at the very least)、各数値パラメーターは、少なくとも報告される有効数字の数を見て、且つ通常の丸め法の適用により解釈されるべきである。さらに、本開示及び請求項中で規定される範囲は、特定的に範囲全体を含み、末端のみではないことが意図されている。例えば、0〜10で
あると規定される範囲は、0と10の間のすべての整数、例えば1、2、3、4など、0と10の間のすべての分数(fractional numbers)、例えば1.5、2.3、4.57、6.113などならびに末端0及び10を表すことが意図されている。また、化学置換基と一緒になった範囲、例えば「C−C炭化水素」は、C及びC炭化水素ならびにC、C及びC炭化水素を特定的に含み且つ表すことが意図されている。
【0016】
本発明の広い範囲を示す数値範囲及びパラメーターは近似値であるのにかかわらず、特定の実施例中に示される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、本質的に、それらのそれぞれの試験測定(testing measurements)において見出される標準偏差から必然的に生ずるある誤差を含有する。
【0017】
さらに、明細書及び添付の請求項中で用いられる場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、分脈が明らかに他のように指示していなければ、それらの複数形の対象物を含む。例えば「押出機」(an “extruder”)又は「ポリマー」(a “polymer”)への言及は、他にことわらなければ、1つもしくはそれより多い押出機又はポリマーを含むことが意図されている。同様に、1つの(“an”)成分又は1つの(“a”)段階を含有するかもしくは含む組成物又は方法への言及は、他にことわらなければ、名を挙げられたものに加えてそれぞれ他の成分又は他の段階を含むことが意図されている。
【0018】
本明細書で定義される場合、「固体状態延伸フィルム」は、少なくともクエンチング及び流延/押出段階に続いて少なくとも一方向において配向させられたものである。これは吹込成形されたフィルムを除く。
【0019】
本明細書に記載されるポリエチレンは、約90〜約100モル%のエチレン含有率(ethylene contents)を含有し、残りが、もしあれば、例えばC−Cアルファオレフィンから構成されるホモポリマー又はコポリマーであることができる。1つの態様において、それは単峰的(unimodal)である。
【0020】
本明細書で言及されるポリエチレンは、0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度を有する(密度はASTM D792により決定される)。他の態様において、密度は0.950〜0.960g/ccの範囲である。
【0021】
本明細書で言及されるポリエチレンは、10かもしくはそれより大きい分子量分布(Mw/Mn)を有する。他の態様において、分子量分布は10〜20又は10〜15の範囲である(MWD=GPCにより決定されるMw/Mn)。
【0022】
本明細書で言及されるポリエチレンは、0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックスを有する(MI2:ASTM D−1238に従って測定される;190℃/2.16kg)。別の態様は、0.30dg/分〜0.75dg/分のメルトフローインデックス範囲を含む。
【0023】
ポリエチレンの重量平均分子量は、300,000より低いか、あるいは300,000〜100,000である。別の態様において、重量平均分子量は100,000〜250,000又は100,000〜200,000の範囲である。
【0024】
押出前に、ポリエチレンを1種もしくはそれより多い他の添加剤とそのまま(as is)配合することもできる。これらには、制限ではない以下の例の1種もしくはそれより多くが含まれる:酸化防止剤、低分子量樹脂(米国特許第6,969,740号明細書に
記載されているような約10,000ダルトンより低いMw)、ステアリン酸カルシウム、熱安定剤、潤滑剤、スリップ/粘着防止剤、雲母、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、耐候安定剤(weather stabilizers)、Viton GB、Viton SC、Dynamar、エラストマー、フルオロエラストマー、いずれかのフルオロポリマーなど。
【0025】
1つの態様において、ポリエチレンは、例えば米国特許第6,828,013号明細書に記載されている通り、炭酸カルシウム又は他のいずれかのキャビテーション剤(cavitating agent)により引き起こされるキャビテーションを実質的に含まない。
【0026】
他の態様において、ポリエチレン(及び/又は続くフィルム)は、例えば米国特許第6,241,937号明細書に記載されている通り、実質的に架橋を含まない。
【0027】
他の態様において、ポリエチレンは、例えば米国特許第6,887,923号明細書及び第4,870,122号明細書に記載されている通り、実質的に蝋を含まない。
【0028】
上記のフィルム−層又はフィルムの態様のいずれか2つもしくはそれより多くを組み合わせることができる。
【0029】
本発明のフィルムは単層又は多−層フィルムであることができる。多層フィルムのために、追加の層は他のいずれかの材料、例えばホモポリマー又はコポリマー、例えばプロピレン−ブテンコポリマー、ポリ(ブテン−1)、スチレン−アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、いずれかの低密度ポリエチレンなどから作られることができる。一般に当該技術分野における熟練者が周知の方法及び装置、例えば同時押出及び積層法を用い、本発明の多層フィルムを形成することができる。
【0030】
本発明のフィルムは、モノフィラメント、スリットテープ及び編織布用途ならびに特殊フィルム用途において特に有用である。特殊フィルム用途は二軸配向フィルム及び縦方向配向(MDO)フィルムを含む。そのようなフィルムは向上した剛性、向上した強度、低下した透過性及びより良い光学的性質(より低い曇り度及びより高い光沢)を有する。
【実施例】
【0031】
2種のポリエチレンを、固体−状態延伸法、延伸テープ(drawn tape)製造において、それらの加工及び性質に関して評価した。1つの樹脂は、テープ及びモノフィラメントのような固体状態延伸法において通常の商業的用途を有する現在のTotal Petrochemicalsの商用銘柄である7208であった。第2の製品は、7208と同じ添加剤パッケージと配合された9458(別のTotal Petrochemicalsの商用銘柄)の1つの変形であった。両方の樹脂を、応用実験室(applications lab)において同じ装置上で配合した。両方の樹脂に関する詳細を表1に示す。
【0032】
【表1】

【0033】
テープを同じ条件で加工した。押出区域温度は330/330/430/450/470/470°Fで、押出機供給口からダイに変化した。最初の3つの温度は押出機バレル温度であり、4番目はアダプター及びスクリーンパック温度であり、5番目はダイへのパイプ温度であり、そして6番目はダイ温度である。ダイギャップは15ミルに設定された。100°Fに設定された水浴中でメルトをクエンチングし、ダイ出口と水の間のエアギャップは0.5インチに設定された。クエンチングされたシートを、オーブン入口の上流のニップロール及びゴデットにより、60フィート/分において水から引っ張った。この第1のグループのゴデットは周囲温度に保たれた。3つの異なる温度に設定されたオーブンを用いて、固体状態延伸を行なった;温度は190°F、235°F及び275°Fであった。延伸オーブン後のゴデットは、2つの別のグループ:グループ#2及びグループ#3において組み合わされた。グループ#2は最も速い延伸速度に設定され、テープの延伸比を制御した。グループ#3はグループ#2より3%遅い速度に設定され、いくらかの弛緩を許した。両グループのゴデットは、194°Fに設定された温度を有した。押出機速度は種々の延伸比に調整され、テープに関して1000デニール線密度を保持した。
【0034】
9458の1つの利点は、その優れた溶融加工挙動である。それは、せん断反応により示される通り、よりせん断減粘性である。せん断減粘性は誤!引用源が見受けられない。に示され、ここで9458は>10/秒のせん断速度において7208より粘性が低い。押出アンペア及び押出圧の両方においても、押出の向上が注目された。9458は7208より低いアンペア及び圧で進行した(誤!引用源が見受けられない。2及び誤!引用源が見受けられない。3)。この低下は、圧又はモーターアンペアが限られているラインに関して、より速い速度で押出す可能性を与える。
【0035】
誤!引用源が見受けられない。2及び誤!引用源が見受けられない。3が延伸比で与えられることに注目されたい。すべてのテープを1000デニールの一定の線密度で製造した。その目的密度を達成するために、与えられる延伸比に関して処理量を向上させねばならない。従って、延伸比は処理量の間接的な尺度である。同じ目的デニール及び延伸比で進行した7208及び9458は、同じ処理量で加工されていた。
【0036】
9458が与える第2の利益は、より高い延伸比である(表2)。研究されたオーブン温度範囲の全体に及んで、9458は一貫して7208より延伸され得た。これは、より高い比に関する可能性を与える。テープは目的デニールにおいて製造される。樹脂をより
延伸することができれば、処理量を向上させることができる。最大延伸比を5から6に向上させることは、処理量における20%の向上の達成に等しい。生産性を最大にするために、そのような向上は望ましい。
【0037】
【表2】

【0038】
9458が与える第3の利益は、より高い剛性である(誤!引用源が見受けられない。4)。テープの剛性は、与えられる延伸比において7208と9458の間で類似している。9458はより高い延伸比に達することができるので、それはより剛性のテープを生ずることができる。向上した剛性は、フィルム用途において厚さを下げる(downgauging)機会を与える。フィルムの剛さは、印刷見当合わせ、打抜き及びラベル分配(label dispensing)を助ける。高弾性モノフィラメント及びテープは、より剛い織物構造を作るのを助ける。
【0039】
9458の別の利益は、わずかにより高い靭性に達することができることである。9458に関する最高引張強さは、7208に関する6.1g/デニールに対して6.4g/デニールであった(誤!引用源が見受けられない。5)。これらのテープの両方とも235°Fで延伸された。275°Fで延伸されると、9458は6.1g/デニールの靭性に達したが、7208に関する最高は5.2g/デニールであった。それらのそれぞれの限界まで延伸されると、9458は一貫して7208と同様か又はそれより良い性能であった(performed)。
【0040】
9458の最後の利益は、より低い収縮率である(誤!引用源が見受けられない。5)。190°Fにおいて、最高延伸比の7208は11.2%の収縮率を有したが、最高延伸比の9458は10.7%で収縮した。235℃において、7208は8.7%で収縮したが、9458は7.6%であった。傾向は275°Fにおいて初めて壊れた。最高延伸比の7208は4.3%で収縮したが、9458は4.8%において収縮した。一般的な傾向は、9458がより高い延伸比まで延伸された時でさえ、9458は7208より収縮しないということである。
【0041】
驚くべき結果は、9458はより多くの高分子量種を有しているとしても、それがより低い収縮率を与えることである。この挙動を溶融挙動のせいにすることができる。それらは同じ密度を有するが、9458はわずかにより低い温度に移動したより広い溶融吸熱を有する。この組み合わせは、テープのような配向した構造において、より低い収縮率を有することに寄与していると思われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンを含んでなる固体状態延伸フィルム。
【請求項2】
該ポリエチレンが複数の層の1つの中に配置される請求項1のフィルム。
【請求項3】
フィルムが一軸的に配向させられる請求項1のフィルム。
【請求項4】
ポリエチレン分子量が250,000g/モルであるか又はそれより低い請求項1のフィルム。
【請求項5】
ポリエチレン分子量が200,000g/モルであるか又はそれより低い請求項1のフィルム。
【請求項6】
ポリエチレン分子量分布が10〜20である請求項1のフィルム。
【請求項7】
ポリエチレンメルトフローインデックスが0.20dg/分〜0.50dg/分である請求項1のフィルム。
【請求項8】
ポリエチレンが炭酸カルシウムにより引き起こされるキャビテーションを実質的に含まない請求項1のフィルム。
【請求項9】
ポリエチレンが実質的に架橋を含まない請求項1のフィルム。
【請求項10】
ポリエチレンが実質的に炭化水素蝋を含まない請求項1のフィルム。
【請求項11】
0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンから作られる層を含んでなる固体状態延伸フィルム。
【請求項12】
フィルムが二軸的に配向させられる請求項11のフィルム。
【請求項13】
フィルムが一軸的に配向させられる請求項11のフィルム。
【請求項14】
ポリエチレン分子量が250,000g/モルであるか又はそれより低い請求項11のフィルム。
【請求項15】
ポリエチレン分子量が200,000g/モルであるか又はそれより低い請求項11のフィルム。
【請求項16】
ポリエチレン分子量分布が10〜20である請求項11のフィルム。
【請求項17】
ポリエチレンメルトフローインデックスが0.20dg/分〜0.50dg/分である請求項11のフィルム。
【請求項18】
ポリエチレン層が炭酸カルシウムにより引き起こされるキャビテーションを実質的に含まない請求項11のフィルム。
【請求項19】
ポリエチレン層が実質的に架橋を含まない請求項11のフィルム。
【請求項20】
ポリエチレンが実質的に炭化水素蝋を含まない請求項11のフィルム。
【請求項21】
請求項1のフィルムから製造されるテープ又はフィラメント。
【請求項22】
請求項11のフィルムから製造されるテープ又はフィラメント。
【請求項23】
0.940g/ccより高くから0.960g/cc未満までの範囲の密度;10かもしくはそれより高い分子量分布(Mw/Mn);0.30〜1.00dg/分の範囲のメルトフローインデックス;ならびに300,000g/モルかもしくはそれより低い重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレンを含んでなるマスターバッチを準備し;
ポリマーメルトを加熱し、且つ一方向において押出してフィルムを形成し;次いで熱を用いてフィルムを延伸してそれにより同じ方向においてフィルムを配向させる
ことを含んでなる、固体状態延伸配向フィルムの製造方法。
【請求項24】
フィルムが2つもしくはそれより多い層を含んでなる請求項23の方法。
【請求項25】
フィルムを反対方向において配向させ、それにより二軸的に配向させられたフィルムを得ることをさらに含んでなる、請求項23の方法。
【請求項26】
ポリエチレン分子量が250,000g/モルであるか又はそれより低い請求項23の方法。
【請求項27】
ポリエチレン分子量が200,000g/モルであるか又はそれより低い請求項23の方法。
【請求項28】
ポリエチレン分子量分布が10〜20である請求項23の方法。
【請求項29】
ポリエチレンメルトフローインデックスが0.20dg/分〜0.50dg/分である請求項23の方法。
【請求項30】
マスターバッチが実質的に炭酸カルシウムを含まない請求項23の方法。
【請求項31】
マスターバッチが実質的に重合可能なポリマーを含まない請求項23の方法。
【請求項32】
マスターバッチが実質的に炭化水素蝋を含まない請求項23の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−535273(P2010−535273A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520051(P2010−520051)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/069844
【国際公開番号】WO2009/017955
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(391024559)フイナ・テクノロジー・インコーポレーテツド (98)
【氏名又は名称原語表記】FINA TECHNOLOGY, INCORPORATED
【Fターム(参考)】