説明

ポリマー着色のための染料、それらの調製法、及びそれらの使用

本発明は、式(I)の化合物[式中、T、Q、R〜R、及びR30はそれぞれ、請求項1において定義されたものである]、それらの調製法、及びそれらの使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
染料を用いて各種の方法によりポリマーを着色することができる。一つの方法は、ポリマーの大量着色であって、その方法では、たとえば顔料又は染料をポリマーと混合し、そのポリマーを溶融させて、その染料をポリマーのマトリックスの中に送り込む。その他のプロセスとしては、着色された、あるいはさらに詳しくは、溶液又は分散体からポリマーの中に拡散する染料によって染色されたポリマーが挙げられるが、それらの例は、たとえば、分散染料、カチオン染料、酸性染料、含金属染料(metallized dyes)又は反応性染料を用いた、たとえばポリエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、セルロース又はポリアミドからなるポリマー繊維の染色である。反応性染料を使用することによって、染料と基材との間に共有結合が生成し、それが染色/着色に特に高い堅牢性を与える。ポリマーを着色させるためのまた別な方法は、ポリマーを生成させるより前、又はポリマーを生成させている過程で、ポリマーのモノマー又はオリゴマーに染料を添加する方法である。ポリマーの骨組みに対して共有結合を形成することが可能な染料では、同様にして、着色において高い堅牢性が得られるであろう。このために、それに使用される染料、さらに詳しくは、それらの染料発色団が重合条件下で充分な安定性を有していなければならない。そのような例は、ポリウレタンのための反応性染料であって、それは公知であり、たとえば特許文献1及び特許文献2に記載されている。
【0002】
使用する染料の溶解性又は分散性には、適切な置換基を選択することにより顕著な影響を与えることが可能であり、適切な側鎖の手段によって改良して、溶媒又は分散剤マトリックスの使用を大いに減少させたり、さらにはまったく省略可能としたりすることもできる。そのような例は、特許文献3及び特許文献4の文献に見出される。
【0003】
ポリマーのための市販されている染料は通常、分散染料又は油溶性染料であって、ポリオレフィンを着色させるために使用すると、その中で染料が、ほんの低い耐ブリード堅牢性しか有さないような着色ポリオレフィンが得られる場合が多い。さらに、公知の染料の多くのものは、ポリオレフィン中における耐光堅牢性が劣っていたり、あるいは熱安定性が低かったりする。ポリオレフィン中で良好な耐ブリード堅牢性のみならず、良好な耐光堅牢性及び高い熱安定性を有し、しかも使用したポリオレフィンの性能に悪影響を与えないような染料は、知られていない。特許文献5から公知の染料は、それらの要求性能に部分的には適合しているが、それでもなお、記述されている染料を用いて、高い耐光堅牢性を有する染色/着色を達成することは不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許第2259435号明細書
【特許文献2】独国特許第2357933号明細書
【特許文献3】国際公開第05/000913号パンフレット
【特許文献4】米国特許出願公開第2004254335号明細書
【特許文献5】国際公開第99/24659号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、前述の性質を有し、そのためにポリオレフィンを着色するのに有用であるような染料が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
環状イミド上の置換基としてポリエーテルを含む染料が、ポリオレフィン及びその他の基材を着色するための有用な染料となることが、今や見出された。それらは、適用条件下で高い安定性を有し、ポリマーに容易に可溶であるか又は適切な有機溶媒と混和性があり、高い堅牢性を有する着色を与える。
したがって、本発明は式(I)の化合物を提供する。
【0007】
【化1】

[式中、
Tは、水素、ヒドロキシル、アミノ、モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、ビス−(C〜C15)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、ポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、若しくは(C〜C15)−アルキル−アリールオキシを表すか;
又は式(1)の基を表すか、
【0008】
【化2】

又は式(2)の基を表すか、
【0009】
【化3】

又は式(3)の基を表し、
【0010】
【化4】

〜Qはそれぞれ、式(4)の基を表し、
【0011】
【化5】

[式中、
rは、0.1〜200の有理数を表し、そして式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;
25及びR26はそれぞれに依存して、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル又はポリヒドロキシ−(C〜C15)アルキルを表すが;
ここで、R25とR26とが、式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(I)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布しており;そして基T、A及びBが、結合又は結合**に結合されている];
〜R24はそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;シクロ−(C〜C)−アルキル;アリール;ヘテロアリール;ヘテロシクロアルキル;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;(C〜C15)−アシル;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ;アリールカルボニルオキシ;(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル;N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル;N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル;N−モノアリール−カルバモイル;N,N−ジアリール−カルバモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;(C〜C15)−アルコキシカルボニル;アリールオキシ−カルボニル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ;アミノチオカルボニルアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル;N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル;N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル;N−モノアリール−スルファモイル;N,N−ジアリール−スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ;(C〜C15)−アルキル−スルホニル、若しくはアリールスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、(C〜C15)−アシル、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロ−(C〜C)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、アリールチオ、ポリ(オキシ−(C〜C15)−アルキレン)、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アルコキシチオカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−ビス−(C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−モノアリール−アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジアリール−アミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリール−アミノ、N−シクロ−(C〜C)−アルキル−N−アリール−アミノ、若しくはアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又は、それぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、N−モノアリール−カルバモイル;N,N−ジアリール−カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノ−アリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ;N−モノアリール−スルファモイル;N,N−ジアリール−スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、そのアリール基は、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロ−(C〜C)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ポリ(オキシ−(C〜C15)−アルキレン)、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アルコキシチオカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノアリール−カルバモイル、N,N−ジアリール−カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル、スルファモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノアリール−スルファモイル、N,N−ジアリール−スルファモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノチオ−カルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−((C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−ビス−((C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−モノアリール−アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジアリール−アミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリール−アミノ、N−シクロ−(C〜C)−アルキル−N−アリール−アミノ、若しくはアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R33はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し、そして式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;
xは、1〜30の数を表し;
y、z及びtはそれぞれ独立して、0〜30の数を表し;
Aは、式(5)の基を表し、
【0012】
【化6】

[式中、
a、b及びcはそれぞれ独立して、0〜15の数を表し;
27は、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)アルキル、又はポリヒドロキシ(C〜C15)−アルキルを表す];そして
Bは、式(6)の基を表す。
【0013】
【化7】

[式中、
a、b、c及びdはそれぞれ独立して、0〜15の数を表す]]
上述の定義において、アルキル基は直鎖であっても、あるいは分岐していてもよく、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルであるが、ヘキシルたとえばn−ヘキシル、ヘプチルたとえばn−ヘプチル、オクチルたとえばn−オクチル及びイソオクチル、ノニルたとえばn−ノニル、デシルたとえばn−デシル、ドデシルたとえばn−ドデシル、又はオクタデシルたとえばn−オクタデシルであってもよい。(C〜C)−アルキル基が好ましい。同様なことが、アルコキシ基及びアルキレン基、さらには引用された基が置換されている場合にも準用される。
【0014】
アリールが、フェニル及びナフチルを表し、アリーレンが、フェニレン、特に1,2−、1,3−及び1,4−フェニレン、並びにナフチレン、たとえば具体的には1,4−,1,5−及び1,8−ナフチレンを表しているのが好ましい。
ハロゲンは、具体的には、フッ素、塩素又は臭素である。
【0015】
ヘテロアリールは、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、1,3,4−チアジアゾール、フラン、オキサゾール、又はイソオキサゾールであるのが好ましい。
ヘテロシクロアルキルは、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、又はピペラジンであるのが好ましい。
【0016】
本発明による好ましい式(I)の化合物においては、式(4)の基の中のR25及びR26置換基は、いずれの一つの分子の中でも異なった意味を有しているが、ここでそれぞれ同一の意味のものが規則的に分布している。
本発明による特に好ましい式(I)の染料は、式(Ia)に合致する。
【0017】
【化8】

[式中、
は、水素、ヒドロキシル、アミノ、モノ−(C〜C15)アルキルアミノ、ビス−(C〜C15)アルキルアミノ、(C〜C15)アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、ポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又は(C〜C15)−アルキル−アリールオキシを表し;
〜Rはそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素若しくは(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;そして
は、先に定義されたものである]
【0018】
式(Ia)の特に好ましい化合物においては、
は、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキル、又は(C〜C15)−アルキル−アリールオキシを表し;
及びRはそれぞれ独立して、アミノ、ヒドロキシル、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキル、スルファモイル、カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、又はN−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイルによって置換されており;
、R、R及びRはそれぞれ独立して、水素、アミノ、ヒドロキシル、ニトロ、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキルによって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)アルキルを表し;そして
xは、1、2又は3を表し;
そして、
は、式(4)の基を表すが、ここでrは、0.1〜100の有理数を表し、そして式(Ia)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
25〜R26はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)−アルキルを表すが、
ここで、R25及びR26は、式(Ia)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(Ia)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布している。
式(Ia)の化合物の例は、式(Iaa)〜(Iay)の化合物である。
【0019】
【化9】

【0020】
【化10】

【0021】
【化11】

【0022】
【化12】

【0023】
【化13】

【0024】
【化14】

本発明によるさらに特に好ましい式(I)の染料は、式(Ib)に合致する。
【0025】
【化15】

[式中、
〜R12はそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシル−アミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキル−スルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;そして
yは、0〜10の数を表し;そして
は、先に定義されたものである]
【0026】
式(Ib)の特に好ましい化合物においては、
、R、R及びRはそれぞれ独立して、アミノ、ヒドロキシル、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキル、スルファモイル、カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、又はN−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイルによって置換されており;
、R、R、R、R、R10、R11及びR12はそれぞれ独立して、水素、アミノ、ヒドロキシル、ニトロ、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキルによって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)アルキルを表し;
xは、1、2又は3を表し;そして
yは、0又は1を表し;そして
は、式(4)の基を表すが、ここでrは、0.1〜100の有理数を表し、そして式(Ib)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
25〜R26はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)−アルキルを表すが、
ここで、R25及びR26は、式(Ib)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(Ib)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布している。
式(Ib)の化合物の例は、式(Iba)〜(Ibu)の化合物である。
【0027】
【化16】

【0028】
【化17】

【0029】
【化18】

【0030】
【化19】

【0031】
【化20】

本発明によるさらに特に好ましい式(I)の染料は、式(Ic)に合致する。
【0032】
【化21】

[式中、
〜R18はそれぞれ独立して、水素、(C〜C)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R32はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;
yは、0〜10の数を表し;そして
zは、0〜10の数を表し;そして
、Q、Q及びAはそれぞれ、先に定義されたものである。
【0033】
式(Ic)の特に好ましい化合物においては、
、R、R、R、R13、及びR14はそれぞれ独立して、アミノ、ヒドロキシル、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキル、スルファモイル、カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、又はN−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイルによって置換されており;
、R、R、R、R、R10、R11、R12、R15、R16、R17及びR18はそれぞれ独立して、水素、アミノ、ヒドロキシ、ニトロ、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキルによって置換されており;
30〜R32は、水素又は(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1、2、3又は4を表し;
yは、0、1又は2を表し;そして
zは、0、1又は2を表し;
Aは、式(5)の基を表すが、ここでR27は、水素又は(C〜C15)−アルキルを表し、a、b及びcはそれぞれ独立して、0〜5の数を表し;そして
、Q及びQはそれぞれ独立して、式(4)の基を表すが、ここでrは、0.1〜100の有理数を表し、そして式(Ic)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
25〜R26はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)−アルキルを表すが、
ここで、R25及びR26は、式(Ic)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(Ic)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布している。
式(Ic)の化合物の例は、式(Ica)〜(Ice)の化合物である。
【0034】
【化22】

【0035】
【化23】

【0036】
【化24】

本発明によるさらに特に好ましい式(I)の染料は、式(Id)に合致する。
【0037】
【化25】

[式中、
〜R24はそれぞれ独立して、水素;(C〜C)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリール−スルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)−アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R33はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;
yは、0〜10の数を表し;
zは、0〜10の数を表し;そして
tは、0〜10の数を表し;そして
、Q、Q、Q及びBはそれぞれ、先に定義されたものである。
【0038】
式(Id)の特に好ましい化合物においては、
、R、R、R、R13、R14、R19及びR20はそれぞれ独立して、アミノ、ヒドロキシル、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキル、スルファモイル、カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、又はN−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイルによって置換されており;
、R、R、R、R、R10、R11、R12、R15、R16、R17、R18、R21、R22、R23及びR24はそれぞれ独立して、水素、アミノ、ヒドロキシ、ニトロ、モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、又はモノアリール−アミノを表すが、ここでアリールは、(C〜C15)−アルキルによって置換されており;
30〜R33はそれぞれ独立して、R30〜R35の水素又は(C〜C15)アルキルを表し;
xは、1、2、3又は4を表し;
yは、0、1又は2を表し;
zは、0、1又は2を表し;そして
tは、0、1又は2を表し;
Bは、式(6)の基を表すが、ここで、a、b、c及びdはそれぞれ独立して、0〜5の数を表し;そして
、Q、Q及びQはそれぞれ独立して、式(4)の基を表すが、ここでrは、0.1〜100の有理数を表し、そして式(Id)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
25〜R26はそれぞれ独立して、水素又は(C〜C15)−アルキルを表すが、
ここで、R25及びR26は、式(Id)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(Id)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布している。
式(Id)の化合物の例は、式(Ida)〜(Idd)の化合物である。
【0039】
【化26】

【0040】
【化27】

本発明における式(I)の化合物は、たとえば式(II)の化合物
【0041】
【化28】

[式中、R30、Q、T及びxは、先に定義されたものである]を、式(III)の化合物
【0042】
【化29】

[式中、R〜Rはそれぞれ先に定義されたものであり、そしてX及びXはそれぞれ、−COOH若しくは−CNを表すか、又は一体となって−CO−O−OC−若しくは−CO−NH−OC−を表す]と反応させる。
式(III)の化合物は、式(IIIa)〜(IIId)の化合物である。
【0043】
【化30】

好ましい式(III)の化合物は、式(IIIe)〜(IIIh)の化合物である。
【0044】
【化31】

式(Ib)の化合物は、好ましくは、式(IV)の化合物
【0045】
【化32】

[式中、R30及びR31、Q、x及びyはそれぞれ、先に定義されたものである]を、式(III)の化合物と反応させることによって調製される。
式(Ic)の化合物は、好ましくは、式(V)の化合物
【0046】
【化33】

[式中、R30〜R32、Q〜Q、x、y及びzはそれぞれ、先に定義されたものである]を、式(III)の化合物と反応させることによって調製される。
式(Id)の化合物は、好ましくは、式(VI)の化合物
【0047】
【化34】

[式中、R30〜R33、Q〜Q、x、y、z及びtはそれぞれ、先に定義されたものである]を、式(III)の化合物と反応させることによって調製される。
式(III)の化合物は公知であり、文献中に公知の方法によって得ることができる。
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物もまた同様に公知であり、文献中に公知の方法によって得ることができる。それらは、たとえば、USA、TX、The WoodlandsのHuntsmanからJeffamine(登録商標)の商品名で、市場で入手することも可能である。そのような製品の例としては、以下のものが挙げられる:Jeffamine M−600、Jeffamine M−2005、Jeffamine M−2070、Jeffamine M−1000、Jeffamine D−230、Jeffamine D−400、Jeffamine D−2000、Jeffamine D−4000、Jeffamine HK−511、Jeffamine ED−600、Jeffamine ED−900、Jeffamine ED−2003、Jeffamine ED−2001、Jeffamine EDR−148、Jeffamine EDR−176、Jeffamine T−403、Jeffamine M−3000、Jeffamine T−5000、Jeffamine XTJ−435、Jeffamine XTJ−436。
【0048】
式(IV)、(V)及び(VI)の化合物の多くは、それらの合成法の本質から、ランダムポリマー混合物として存在し、そのために、それらを反応させることによっても、再度混合物が生成する。出発化合物の選択に依存して、式(I)の化合物の合成からは、同様にして本発明の主題の一部を形成する、対象の組成物が生成する。
【0049】
上述の反応は、好ましくは80〜250℃、より好ましくは110〜210℃の温度で、触媒の存在下又は不在下で実施される。好適な触媒の例は、ルイス酸触媒であって、そのようなものとしてはたとえば、金属ハロゲン化物、金属酸化物、カルボン酸金属塩及び有機金属化合物が挙げられる。
その反応は、無溶媒、不活性溶媒中、又は不活性溶媒混合物中で実施することができる。
【0050】
溶媒を使用しない場合には、使用する式(IV)、(V)又は(VI)の化合物を過剰に使用して、有利に実施される。好適な溶媒として以下のものが挙げられる:アルコール類たとえば、n−ブタノール、n−ペンタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エチルヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、イソアミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、グリコール及びそれらの誘導体たとえば、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、エーテル類たとえば、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジ−n−アミルエーテル、塩素化溶媒類たとえば、クロロベンゼン若しくは1,2−ジクロロベンゼン、又はさらなる極性若しくは無極性の不活性溶媒類たとえば、エチルベンゼン、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、N−メチルピロリドン、トルエン、1,2−キシレン、1,3−キシレン、1,4−キシレン、又はそれらの混合物。
【0051】
式(I)の化合物を合成した後、それらを濾過、抽出又は蒸発、そして必要があれば乾燥させて単離することができる。しかしながら、さらなる作業を施すことなく、使用することもできる。
本発明による式(I)の化合物は、ポリマーの着色に直接使用することもできるし、あるいは、それらを仕上(コンディショニング)操作にかけることによりそれらを二次加工して、販売可能な染料調製物とする。
仕上操作は、単一の式(I)の化合物から、又は2種以上の式(I)の化合物の混合物から、又は1種又は複数の式(I)の化合物とその他の染料タイプたとえば顔料若しくは油溶性染料の染料との混合物から、適切であるならば、助剤たとえば表面変性剤及び分散剤の助けを借りて、液体若しくは固体のキャリヤー物質の中に分散、懸濁又は溶解させ、さらには適切であるならば、所望の色強度及び所望の色相に標準化させ、そして適切であるならばそのようにして得られた調製物を乾燥させることにより、実施することができる。
【0052】
式(I)の化合物を含む染料調製物には、粘度又は流動性を改良するための助剤をさらに含んでいてもよい。
そのタイプの適切な助剤は、たとえば米国特許第6,605,126号明細書に記載されている。好適な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ラクトン、及び炭酸エステルが挙げられる。
したがって、本発明はさらに、1種又は複数の式(I)の化合物と、粘度又は流動性を改良するための1種又は複数の助剤とを含む染料調製物も提供する。
それらの染料調製物には、いずれも染料調製物を基準にして、5%〜100重量%の量の1種又は複数の式(I)の化合物と、0%〜95重量%の量の粘度又は流動性を改良するための1種又は複数の助剤とを含んでいるのが好ましい。
【0053】
本発明はさらに、ポリマーを着色するための、本発明による式(I)の化合物の使用も提供する。可能な手順は、式(I)の化合物をポリマーと混合する方法である。
さらに、本発明による式(I)の化合物を、マスターバッチの形態で使用することもまた可能である。マスターバッチは、キャリヤー物質と着色剤とからなる染料コンセントレートであって、その着色剤が、最終用途の場合よりも高い濃度で存在しており、またそのキャリヤー物質は、着色される物質との相溶性を有するように構成されている。使用されるキャリヤー物質は、ポリマー、たとえばポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、又はポリスチレンとすることができる。好適なポリマーは、ポリオレフィン、たとえばポリエチレン又はポリプロピレン、及びポリオレフィンとのコポリマーである。有用なキャリヤー物質としては、パラフィンオイル及びポリグリコールがさらに挙げられる。それらの染料マスターバッチは特に、それらが、5%〜60重量%の量の1種又は複数の本発明による式(I)の化合物と40%〜95重量%の量の1種又は複数のキャリヤー物質とを含むことを特徴としている。
【0054】
式(I)の化合物は、市販されている油溶性染料に比較して、特にポリオレフィン物質の着色において、ブリード/移行堅牢性において利点を有している。それらの利点は、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー及びポリプロピレンブレンド物の着色において特に顕著である。着色されたポリマーにおいて良好な耐ブリード堅牢性を達成するためには、十分に高いモル質量を有する式(I)の化合物を使用するのが好ましい。
本発明を説明するために以下の実施例を挙げるが、本発明がそれらの実施例に限定されることはない。部及びパーセントは、特に記さない限り、重量基準である。重量部と容積部の関係は、キログラムとリットルの関係に等しい。
以後において述べるJeffamine(登録商標)製品は、Aldrich、Fluka若しくはMerckからファインケミカルズとして得られたか、又はHuntsmanから研究用サンプルとして得られたものである。
【実施例】
【0055】
実施例1
a)1.14部の1,13−ジアミノ−4,7,10−トリオキサトリデカン、100部のn−ペンタノール、及び1.75部の式(IIIf)の化合物の混合物を、その混合物の沸騰温度で還流させながら10時間撹拌し、冷却し、濾過し、エタノールと希炭酸ナトリウム溶液と水とを用いてその濾過残渣を洗浄し、乾燥させると、式(Iba)の化合物が残る。
b)1gのa)により得られた染料を乳鉢の中で微粉砕し、2kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)の中にすべて添加する。ローラーミル上でこの混合物を粉砕して均質化させてから、二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出して、ペレット化させる。得られたペレットを、射出成形機(Arburg製の420 C 1000−100)で加工して、透明で青色のサンプルプラックを成形することができる。その染料は、prEN14469−4において良好な耐ブリード堅牢性、EN12877−2において熱に対する高い色安定性、そしてEN ISO 105−B01において高い耐光堅牢性を有している。
【0056】
実施例2
1.15部の式(IVa)の市販の化合物
【0057】
【化35】

[式中、nは約2.5](Jeffamine(登録商標)D−230)、100部のn−ペンタノール、及び3.7部の式(IIIf)の化合物の混合物を、その混合物の沸騰温度で還流させながら8時間撹拌し、冷却し、濾過し、エタノールと希炭酸ナトリウム溶液と水とを用いてその濾過残渣を洗浄し、乾燥させると、式(Ibb)の化合物が残る。
【0058】
実施例3
2.11部の式(IVa)の市販の化合物[式中、nは約6.1](Jeffamine(登録商標)D−400)、100部のn−ペンタノール、及び3.7部の式(IIIf)の化合物の混合物を、その混合物の沸騰温度で還流させながら8時間撹拌し、冷却し、濾過し、エタノールと希炭酸ナトリウム溶液と水とを用いてその濾過残渣を洗浄し、乾燥させると、式(Ibc)の化合物が残る。
【0059】
実施例4
a)1.32部の式(Va)の市販の化合物
【0060】
【化36】

[式中、(x+y+z)は5〜6](Jeffamine(登録商標)T−403)、100部のn−ペンタノール、及び2.77部の式(IIIf)の化合物の混合物を、その混合物の沸騰温度で還流させながら6時間撹拌し、冷却し、濾過し、エタノールと希炭酸ナトリウム溶液と水とを用いてその濾過残渣を洗浄し、乾燥させると、式(Ica)の化合物が残る。
b)1gのa)により得られた染料を乳鉢の中で微粉砕し、2kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)の中にすべて添加する。ローラーミル上でこの混合物を粉砕して均質化させてから、二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出して、ペレット化させる。得られたペレットを、射出成形機(Arburg製の420 C 1000−100)で加工して、透明で青色のサンプルプラックを成形することができる。その染料は、prEN14469−4において良好な耐ブリード堅牢性、EN12877−2において熱に対する高い色安定性、そしてEN ISO 105−B01において高い耐光堅牢性を有している。
c)200gの4a)により得られた染料を、乳鉢の中で微粉砕し、1.8kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)の中にすべて添加する。ローラーミル上でこの混合物を粉砕して均質化させてから、二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出して、ペレット化させる。
【0061】
そのようにして得られたマスターバッチペレット40gを、1.96kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)と混合し、次いで、二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出して、ペレット化させる。
得られたペレットを、射出成形機(Arburg製の420 C 1000−100)で加工して、透明で青色のサンプルプラックを成形することができる。その染料は、prEN14469−4において良好な耐ブリード堅牢性、EN12877−2において熱に対する高い色安定性、そしてEN ISO 105−B01において高い耐光堅牢性を有している。
【0062】
実施例5
22.73部の式(IVb)の市販の化合物
【0063】
【化37】

(Jeffamine(登録商標)ED−2001)及び7.4部の式(IIIf)の化合物を加熱して140℃とし、その温度で7時間撹拌する。冷却してから、その反応混合物を塩化メチレン中に溶解させ、その溶液を濾過し、希炭酸ナトリウム溶液と希塩酸と水をと用いてその濾液を洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空中で有機溶媒を蒸発させると、式(Ibl)の化合物が残る。
【0064】
実施例6
40部の式(IVa)の市販の化合物[式中、nは約68](Jeffamine(登録商標)D−4000)及び6.17部の式(IIIf)の化合物の混合物を、加熱して140℃とし、その温度で8時間撹拌する。冷却してから、その反応混合物を塩化メチレン中に溶解させ、その溶液を濾過し、希炭酸ナトリウム溶液と希塩酸と水とを用いてその濾液を洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空中で有機溶媒を蒸発させると、式(Ibe)の化合物が残る。
【0065】
実施例7
20部の式(IVa)の市販の化合物[式中、nは約33](Jeffamine(登録商標)D−2000)及び6.17部の式(IIIf)の化合物の混合物を、加熱して140℃とし、その温度で8時間撹拌する。冷却してから、その反応混合物を塩化メチレン中に溶解させ、その溶液を濾過し、希炭酸ナトリウム溶液と希塩酸と水とを用いてその濾液を洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空中で有機溶媒を蒸発させると、式(Ibd)の化合物が残る。
【0066】
実施例8
a)20部の式(IVc)の市販の化合物
【0067】
【化38】

[式中、yは約39、(x+z)は約6](Jeffamine(登録商標)ED−2003)及び6.17部の式(IIIf)の化合物を、加熱して140℃とし、その温度で8時間撹拌する。冷却してから、その反応混合物を塩化メチレン中に溶解させ、その溶液を濾過し、希炭酸ナトリウム溶液と希塩酸と水とを用いてその濾液を洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、真空中で有機溶媒を蒸発させると、式(Ibi)の化合物が残る。
b)3gのa)により得られた染料を、8mLの塩化メチレン(DYGG3205)の中に溶解させ、2kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)に添加し、次いでロータリーエバポレーター中で塩化メチレンを除去する。乾燥させたペレットを、二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出し成形し、ペレット化させる。得られたペレットを、射出成形機(Arburg製の420 C 1000−100)で加工して、青色のサンプルプラックを成形することができる。その染料は、prEN14469−4において極めて良好な耐ブリード堅牢性を有している。
【0068】
実施例9:
2.2部の式(IVd)の市販の化合物
【0069】
【化39】

(Jeffamine(登録商標)EDR−176)、7.0部の式(IIIg)の化合物、及び150部のn−ペンタノールをその還流点にまで加熱し、その温度で8時間加熱する。冷却してから、その反応混合物を濾過し、温メタノールを用いて得られた沈殿物を洗浄し、真空中で乾燥させると、式(Ibk)の化合物が残る。
【0070】
比較例1
1gの次式の構造の染料Colour Index Disperse Blue 60を、
【0071】
【化40】

乳鉢の中で微粉砕し、2kgのポリプロピレンペレット(Basell製のMoplen RP340R)にすべて添加する。ローラーミル上でこの混合物を粉砕して均質化させ、次いで二軸スクリュー押出機(Leistritz製のZSE 18HP−D40)で押出して、ペレット化させる。得られたペレットを、射出成形機(Arburg製の420 C 1000−100)で加工して、透明で青色のサンプルプラックを成形することができる。
そのようにして得られた製品並びに実施例1、4及び8により得られた製品のprEN14469−4耐ブリード堅牢性を実施したが、それらの結果を以下に示す。
【0072】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物。
【化1】

[式中、
Tは、水素、ヒドロキシル、アミノ、モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、ビス−(C〜C15)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、ポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、若しくは(C〜C15)−アルキル−アリールオキシを表すか;
又は式(1)の基を表すか、
【化2】

又は式(2)の基を表すか、
【化3】

又は式(3)の基を表し、
【化4】

〜Qはそれぞれ、式(4)の基を表し、
【化5】

[式中、
rは、0.1〜200の有理数を表し、そして式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;
25及びR26はそれぞれに依存して、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル又はポリヒドロキシ−(C〜C15)アルキルを表すが;
ここで、R25とR26とが、式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;そして
ここで、R25とR26とが、式(I)のいずれか一つの分子の中において異なった意味を有している場合には、それらの異なった意味のものが、ランダムに分布しているか、又は、それぞれ同一の意味のものが規則的に分布しており;そして前記基T、A及びBが、前記結合*又は前記結合**に結合されている];
〜R24はそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;シクロ−(C〜C)−アルキル;アリール;ヘテロアリール;ヘテロシクロアルキル;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;(C〜C15)−アシル;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ;アリールカルボニルオキシ;(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル;N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル;N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル;N−モノアリール−カルバモイル;N,N−ジアリール−カルバモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;(C〜C15)−アルコキシカルボニル;アリールオキシ−カルボニル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ;アミノチオカルボニルアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル;N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル;N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル;N−モノアリール−スルファモイル;N,N−ジアリール−スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ;(C〜C15)−アルキル−スルホニル、若しくはアリールスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、(C〜C15)−アシル、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロ−(C〜C)−アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、アリールチオ、ポリ(オキシ−(C〜C15)−アルキレン)、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アルコキシチオカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−ビス−(C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−モノアリール−アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジアリール−アミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリール−アミノ、N−シクロ−(C〜C)−アルキル−N−アリール−アミノ、若しくはアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又は、それぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、N−モノアリール−カルバモイル;N,N−ジアリール−カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノ−アリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ;N−モノアリール−スルファモイル;N,N−ジアリール−スルファモイル;N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル;N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、前記アリール基は、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロ−(C〜C)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ポリ(オキシ−(C〜C15)−アルキレン)、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アルコキシチオカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−カルバモイル、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノアリール−カルバモイル、N,N−ジアリール−カルバモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールカルバモイル、スルファモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキル−スルファモイル、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノアリール−スルファモイル、N,N−ジアリール−スルファモイル、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−N−モノアリールスルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−((C〜C15)−アルコキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノ−((C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−ビス−((C〜C15)−アルキルチオ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−モノアリール−アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジアリール−アミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリール−アミノ、N−シクロ−(C〜C)−アルキル−N−アリール−アミノ、若しくはアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R33はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し、そして式(I)のいずれか一つの分子の中において同一の意味か又は異なった意味を有し;
xは、1〜30の数を表し;
y、z及びtはそれぞれ独立して、0〜30の数を表し;
Aは、式(5)の基を表し、
【化6】

[式中、
a、b及びcはそれぞれ独立して、0〜15の数を表し;
27は、水素、(C〜C15)−アルキル、単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)アルキル、又はポリヒドロキシ(C〜C15)−アルキルを表す];そして
Bは、式(6)の基を表す。
【化7】

[式中、
a、b、c及びdはそれぞれ独立して、0〜15の数を表す]]
【請求項2】
式(Ia)に合致する、請求項1に記載の化合物。
【化8】

[式中、
は、水素、ヒドロキシル、アミノ、モノ−(C〜C15)アルキルアミノ、ビス−(C〜C15)アルキルアミノ、(C〜C15)アルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、ポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又は(C〜C15)−アルキル−アリールオキシを表し;
〜Rはそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、(C〜C)−シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素若しくは(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;そして
は、請求項1において定義されたものである]
【請求項3】
式(Ib)に合致する、請求項1に記載の化合物。
【化9】

[式中、
〜R12はそれぞれ独立して、水素;(C〜C15)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシル−アミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30及びR31はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;そして
yは、0〜10の数を表し;そして
は、請求項1において定義されたものである]
【請求項4】
式(Ic)に合致する、請求項1に記載の化合物。
【化10】

[式中、
〜R18はそれぞれ独立して、水素、(C〜C)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R32はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)−アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;
yは、0〜10の数を表し;そして
zは、0〜10の数を表し;そして
、Q、Q及びAはそれぞれ、請求項1において定義されたものである]
【請求項5】
式(Id)に合致する、請求項1に記載の化合物。
【化11】

[式中、
〜R24はそれぞれ独立して、水素;(C〜C)−アルキル;トリフルオロメチル;アリール;ハロゲン;シアノ;ニトロ;ヒドロキシル;(C〜C15)−アルコキシ;アリールオキシ;アリールカルボニル、(C〜C15)−アシルアミノ;(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;カルバモイル;アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキル−アミノ;モノ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;ジ(シクロ)−(C〜C)−アルキル−アミノ;ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ;モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ;モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリールアミノ;アミノカルボニルアミノ;スルファモイル;アミノスルホニルアミノ;(C〜C15)−アルキルチオ;アリールチオ、若しくは(C〜C)−アルキルスルホニルを表すか;
又はそれぞれ独立して、(C〜C15)−アルキル、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N,N−ジシクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、N−(C〜C15)−アルキル−N−アリールアミノ、N−アリール−N−シクロ−(C〜C)−アルキルアミノ、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、若しくは(C〜C15)−アルキルスルホニルを表し、それらはそれぞれ、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アリール−スルホニル−アミノ、アミノカルボニルアミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されているか;
又はそれぞれ独立して、アリール、モノアリール−アミノ;ジアリール−アミノ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールカルボニル、アリールカルボニルオキシ;アリールスルホニルアミノ;アリールカルボニルアミノ、モノシクロ−(C〜C)−アルキルモノアリールアミノ;モノ−(C〜C15)−アルキルモノアリール−アミノ、若しくはアリールスルホニルを表し、ここで、アリールは、ヒドロキシル、(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルコキシ、(C〜C15)−アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、(C〜C15)−アルコキシカルボニル、(C〜C15)−アシルオキシ、カルバモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−カルバモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)カルバモイル、スルファモイル、N−モノ−(C〜C15)−アルキル−スルファモイル、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)スルファモイル、ニトロ、アミノ、(C〜C15)−アシルアミノ、(C〜C15)−アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、N−モノ−(C〜C15)−アルキルアミノ、N−モノ−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ビス−(ヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C〜C15)−アルキル−アミノ、及びアミノスルホニルアミノからなる群より選択される1個又は複数の置換基によって置換されており;
30〜R33はそれぞれ独立して、水素、(C〜C15)−アルキル;単一若しくは複数の酸素で中断された(C〜C15)アルキル、アリール、アリール−(C〜C15)−アルキル、(C〜C15)−アルキル−アリール、アリールオキシ、(C〜C15)−アルコキシ、モノヒドロキシ−(C〜C15)−アルキル、又はポリヒドロキシ−(C〜C15)−アルキルを表し;
xは、1〜10の数を表し;
yは、0〜10の数を表し;
zは、0〜10の数を表し;そして
tは、0〜10の数を表し;そして
、Q、Q、Q及びBはそれぞれ、請求項1において定義されたものである]
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(1)の化合物を調製するためのプロセスであって、式(II)の化合物
【化12】

[式中、R30、Q、T及びxはそれぞれ、請求項1において定義されたものである]を、式(III)の化合物
【化13】

[式中、R〜Rはそれぞれ、請求項1において定義されたものであり、そしてX及びXはそれぞれ、−COOH若しくは−CNを表すか、又は一体となって−CO−O−OC−若しくは−CO−NH−OC−を表す]と反応させる、プロセス。
【請求項7】
ポリマーを着色するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(1)の化合物の使用。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(1)の化合物及びキャリヤー物質を含む、マスターバッチ。

【公表番号】特表2012−500876(P2012−500876A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524327(P2011−524327)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際出願番号】PCT/EP2009/060758
【国際公開番号】WO2010/023151
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(310020183)ダイスター・カラーズ・ドイッチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (11)
【Fターム(参考)】