説明

ポリ乳酸混合物を含む肝繊維化の抑制又は改善剤

【課題】環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が示す肝繊維化の抑制作用を評価することにより、新規な肝繊維化の抑制又は改善剤を提供すること。
【解決手段】縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む、肝繊維化の抑制又は改善剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は肝繊維化の抑制又は改善剤、より詳細には、環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む肝繊維化の抑制又は改善剤に関する。本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、肝繊維化を伴う肝臓疾患の治療又は予防に有用である。
【背景技術】
【0002】
肝臓は解毒、代謝、物質の貯蔵など多様な機能を有する重要な臓器である。しかし、ウイルス、薬物又はアルコールなど種々の原因により急性障害又は慢性障害を受けることがある。これらはウイルス性肝炎、薬物性肝障害、アルコール性肝障害、脂肪肝、脂肪性肝炎、さらに肝硬変や肝癌などの疾患を引き起こす。このような肝臓疾患の治療としては食事療法、安静療法の他、グリチルリチン製剤、副腎皮質ステロイド又はインターフェロンの投与等が用いられているが、これらの治療の効果は十分なものとは言えない。さらに、グリチルリチン製剤やインターフェロンは静脈内投与であるため長期投与には適さない。更に、インターフェロンおよびステロイド剤は副作用が問題となっている。
【0003】
わが国では、慢性肝疾患は、主な死亡原因の一つであり、多くの場合、肝硬変症等の合併症または肝癌が死亡原因となっている。わが国における慢性肝疾患の原因の多くは、ウイルス性肝炎である。B型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルスに起因する慢性肝炎の場合、門脈周囲部の断片的な壊死として発現される炎症性壊死が最も典型的な組織学的所見である。壊死性炎症が始まった後、門脈周囲部の肝細胞の限界膜を破って、肝に炎症性壊死が波及し、門脈部が拡張されて炎症性病変によって門脈部と門脈部とがつながる。このような壊死性炎症は次第に進行する肝繊維化とあいまって、最終的には肝硬変へと進行する。
【0004】
肝繊維化は種々の原因により誘発される慢性的な肝障害の結果として生ずる症状である。肝繊維化が進むと、最終的には肝硬変に達する。また、肝繊維化の程度が高まると、肝細胞癌の発生率が高まることも知られている。従って、肝硬変や肝細胞癌を予防したり、あるいは肝細胞癌の再発を防止するためには、肝繊維化の進行を抑制することが重要である。
【0005】
これまでの研究により、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリL−乳酸混合物は、抗悪性腫瘍剤として有用であることが報告されている(特開平9−227388号公報および特開平10−130153号公報)。しかしながら、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が肝繊維化に及ぼす効果については報告されていない。
【0006】
【特許文献1】特開平9−227388号公報
【特許文献2】特開平10−130153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が示す肝繊維化の抑制作用を評価することにより、新規な肝繊維化の抑制又は改善剤を提供することを解決すべき課題とした。本発明はまた、上記した肝繊維化の抑制又は改善剤を利用した飲食品を提供することを解決すべき課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリ乳酸混合物を用いて肝繊維化抑制作用を評価した結果、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が肝繊維化抑制作用を示すことを実証した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
【0009】
即ち、本発明によれば、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む、肝繊維化の抑制又は改善剤が提供される。
好ましくは、ポリ乳酸中における反復単位である乳酸は実質的にL−乳酸から成る。
好ましくは、本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、肝繊維化を伴う肝障害の治療又は予防のために使用することができる。
本発明の別の側面によれば、上記した本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤を含む、飲食品が提供される。
【0010】
本発明のさらに別の側面によれば、肝繊維化の抑制又は改善剤の製造における、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の使用が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の有効量をヒトなどの哺乳動物に投与することを含む、肝繊維化を抑制又は改善するための方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、新規な肝繊維化の抑制又は改善剤、並びにそれを利用した飲食品を提供することが可能になった。また、本発明において有効成分として用いられるポリ乳酸混合物は、生体成分に由来する乳酸の低縮合体であることから、生体適合性が高く、副作用が少ない。本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、慢性肝疾患の治療剤として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施方法及び実施態様について詳細に説明する。
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を有効成分として含むものであり、例えば、慢性肝疾患などの肝繊維化を伴う肝障害の治療又は予防のために使用することができる。
【0013】
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、ウイルス性肝炎又はアルコール性肝障害などの慢性肝障害における肝繊維化を抑制するのに有効である。すなわち、本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、肝繊維化を防止する予防剤としての作用、肝繊維化の進行を阻害する治療剤、及び/又は肝繊維化を正常な状態へと回復させる治療剤としての作用を有している。
【0014】
本明細書における「肝障害」の具体例としては、肝臓の組織又は細胞の損傷又は破壊、炎症による肝臓障害、肝機能の低下、並びに肝不全などが挙げられる。肝障害を伴う肝疾患の具体例としては、例えば、アルコール性肝障害、肝硬変、自己免疫性肝炎、先天性代謝異常性の肝障害、薬物性肝炎、胆道閉鎖、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、肝細胞癌、原発性胆汁性肝硬変、化膿性肝膿瘍などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明で言う「肝障害」は好ましくは肝繊維化を伴う肝障害であり、このような肝障害の具体例としては、ウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎など)又はアルコール性肝障害などが挙げられる。
【0015】
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤においては、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が有効成分として用いられる。
本明細書で言う「ポリ乳酸混合物」とは、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸が任意の割合で存在する混合物を意味する。即ち、「混合物」という用語は、縮合度3〜20の何れかを有するポリ乳酸の混合物であることを意味すると同時に、環状および鎖状のポリ乳酸の混合物を含む概念としても用いられる。このような「ポリ乳酸混合物」は、本明細書中以下に述べるように、乳酸を脱水縮合し、適当な方法で精製することにより得ることができる。なお、本明細書では便宜上「ポリ乳酸混合物」という用語を用いたが、この中には一定の縮合度を有する環状のポリ乳酸または一定の縮合度を有する鎖状のポリ乳酸といった単一成分から成るポリ乳酸も含まれる。
【0016】
縮合度とは、ポリ乳酸中における反復単位である乳酸単位の数を意味する。例えば、環状のポリ乳酸は下記の構造式を有することが推測されるが、式中のnが縮合度を表す(即ち、n=3〜20)。
【0017】
【化1】

【0018】
本明細書で単に「乳酸」と称する場合、この乳酸にはL−乳酸、D−乳酸またはこれらの任意の割合の混合物の全てが包含される。本発明においては好ましくは、乳酸は実質的にL−乳酸から成る。ここで言う「実質的に」とは、ポリ乳酸混合物中におけるL−乳酸単位の比率[即ち、(L−乳酸単位数/L−乳酸単位数+D−乳酸単位数)×100]が、例えば70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上であることを意味する。なお、ポリ乳酸混合物中におけるL−乳酸単位の比率は、出発物質として使用する乳酸中に存在するL−乳酸とD−乳酸の比率に依存する。
【0019】
縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、特開平9−227388号公報、特開平10−130153号公報、または特願平11−39894号明細書(これらの特許明細書に記載の内容は全て引用により本明細書の開示として含める。)などに記載の製造方法により得ることができる。
【0020】
より具体的には、例えば、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物は、下記の方法Aにより得ることができる。
【0021】
方法A:
先ず、乳酸(好ましくは、実質的にL−乳酸から成る乳酸)を不活性雰囲気下で脱水縮合させる。不活性雰囲気としては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられるが、窒素ガスを用いるのが好ましい。
【0022】
脱水縮合反応は、常圧〜1mmHg程度の減圧下、110〜210℃、好ましくは130〜190℃の温度で行われるが、段階的減圧および段階的昇温によって行うのが特に好ましい。反応時間は適宜設定できるが、例えば1〜20時間反応を行うことができる。段階的減圧および段階的昇温を用いる場合には、反応時間を2以上から成る部分的な反応時間に分け、それぞれの部分において圧力と温度を設定して反応を行う。段階的減圧を用いる場合は、例えば、常圧→150mmHg→3mmHgと減圧することができ、段階的昇温を用いる場合は、例えば、145℃→155℃→185℃と昇温することができる。実際には、これらを組み合わせて、例えば、145℃で常圧で3時間、145℃で150mmHgで3時間、155℃で3mmHgで3時間そして185℃で3mmHgで1.5時間反応を行うことができる。
【0023】
次いで、この脱水縮合反応により得られた反応混合物にエタノールおよびメタノールを加え、濾過して濾液を乾燥してエタノールおよびメタノール可溶分が得られる。即ち、本明細書で言う「エタノールおよびメタノール可溶分」とはエタノールとメタノールの混合液に可溶な画分を意味する。なお、エタノールおよびメタノール可溶分を得る際には、脱水縮合反応の反応混合物をエタノールおよびメタノールと混合するが、その際のエタノールとメタノールの比率は適宜設定することができ、例えばエタノール:メタノール=1:9である。なお、反応混合物にエタノールとメタノールを添加する順番、方法などは限定されず、適宜選択することができ、例えば、脱水縮合反応の反応混合物に先ずエタノールを添加し、次いでメタノールを添加することができる。
【0024】
上記で得られたエタノール・メタノール可溶分を逆相カラムクロマトグラフィー、特にオクタデシルシラン(ODS)カラムを用いたクロマトグラフィーに付し、まずpH2〜3の25〜50重量%のアセトニトリル水溶液で溶離する画分を除去し、次いでpH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液、好ましくは99重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離してくる画分を採取すると、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物が得られる。
上記のようにして得られた環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物は、水酸化ナトリウムなどのアルカリ物質で中和し、減圧乾燥後、常法により下記に述べるような所望の形態に製剤化することができる。
【0025】
本発明で用いる縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を製造するための別法としては、例えば、特願平11−265715号明細書に記載された方法(方法Bとする)または特願平11−265732号明細書に記載された方法(方法Cとする)を挙げることができる(これらの特許明細書に記載の内容は全て引用により本明細書の開示として含める。)。以下、方法Bおよび方法Cについて具体的に説明する。
【0026】
方法B:
この方法は、ラクチドをRYLi(式中、Rは脂肪族基又は芳香族基を示し、Yは酸素原子又はイオウ原子を示す)で表されるリチウム化合物の存在下で重合させることによって乳酸オリゴマーを製造する方法である。重合反応を実施する場合、リチウム化合物(RYLi)の使用割合は、ラクチド1モル当たり、1〜0.1モル、好ましくは0.2〜0.3モルの割合である。反応温度は−100〜0℃、好ましくは−78〜−50℃である。反応は、−78〜−50℃の温度で開始し、徐々に室温にまで昇温させるように実施するのが好ましい。反応は、好ましくは反応溶媒の存在下で実施される。反応溶媒としては、テトラヒドロフラン等の環状エーテルの他、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン等を用いることができる。反応雰囲気としては、窒素ガスやアルゴン等の不活性ガス雰囲気が用いられる。反応圧力は特に制約されず、好ましくは常圧である。
【0027】
なお、上記のようにして得られる乳酸オリゴマーの組成(即ち、環状乳酸オリゴマーと鎖状乳酸オリゴマーの混合比率)は、反応助剤として用いるリチウム化合物によって変動する。
【0028】
方法C:
この方法は、(i)乳酸を350〜400mmHgの圧力条件で120〜140℃の範囲の温度に加熱し、脱水縮合反応させるとともに、ラクチドを留出させずに副生水のみを留出除去する第1加熱工程、
(ii)該第1加熱工程終了後、反応生成物を150〜160℃の温度に加熱し、該反応圧力を降圧速度0.5〜1mmHg/分で15〜20mmHgまで降下させるとともに、その降圧に際し、ラクチドの留出を回避させながら副生水のみを留出除去し、該反応圧力が15〜20mmHgに降下後、同圧力条件及び反応温度150〜160℃においてさらに反応を継続して鎖状乳酸オリゴマーを主成分とする脱水縮合物を生成させる第2加熱工程、
(iii)該第2加熱工程終了後、0.1〜3mmHgの圧力条件で150〜160℃で加熱して該鎖状乳酸オリゴマーを環化させ、環状オリゴマーを生成させる第3加熱工程、
からなることを特徴とする方法である。
【0029】
この方法では先ず、第1加熱工程において、減圧下において乳酸を加熱し、脱水縮合反応させる。この場合の反応時間は3〜12時間、好ましくは5〜6時間である。この第1加熱下での反応は、その反応を円滑に進行させるために、乳酸の脱水縮合により生成する副生水を留去させるが、この場合、乳酸2分子の脱水縮合物であるラクチドが留去しないように実施する。このためには、反応圧力を減圧、好ましくは300〜500mmHg、より好ましくは350〜400mmHgに保持し、この圧力条件下において、100〜140℃、好ましくは130〜140℃の範囲に加熱するのがよい。この第1加熱工程での反応により、主に、乳酸の3〜23分子の脱水縮合物を主成分とする反応生成物が生じる。
【0030】
上記第1加熱工程の終了後、第2加熱工程において、高められた平均重合度のオリゴマーが得られるように、前記第1加熱工程における反応温度よりも高められた温度、好ましくは145〜180℃、より好ましくは150〜160℃の温度に加熱するとともに、反応圧力を10〜50mmHg、好ましくは15〜20mmHgの圧力に降下させてさらに脱水縮合反応を継続する。
【0031】
この反応も、前記第1加熱工程の反応の場合と同様に、反応を円滑に進行させるために副生水を留去させるが、ラクチドが留去しない条件で実施する。反応圧力を前記範囲の圧力にまで降下させる速度(降圧速度)は、ラクチドの留出を回避し、且つ反応効率を高めるためには、0.25〜5mmHg/分、好ましくは0.5〜1mmHg/分の範囲に保持することが通常は必要である。前記範囲より低い降圧速度では、その所定圧まで降圧させるのに必要な時間が長くなるため好ましくなく、一方、前記範囲より高い降圧速度では、ラクチドが副生水とともに留去するようになるので好ましくない。
【0032】
反応圧力が所定圧力にまで降下後、この反応圧力において、さらに反応を継続する。この場合の加熱時間は、3〜12時間、好ましくは5〜6時間である。
前記第2加熱工程での反応により、平均重合度が3〜30、好ましくは3〜23の乳酸オリゴマーが得られるが、この場合のオリゴマー中の環状オリゴマーの割合は、通常、70〜80重量%程度である。
【0033】
上記第2加熱工程終了後、第3加熱工程において、反応圧力を0.25〜5mmHg、好ましくは0.5〜1mmHgに保持し、145〜180℃、好ましくは150〜160℃の温度でさらに反応を継続する。反応時間は3〜12時間、好ましくは5〜6時間である。この場合に生じる副生水も留去させる。この場合、ラクチドの留去も回避させることが好ましいが、反応生成物にはラクチドは殆んど含まれないので、その降圧速度を格別遅くする必要はない。
前記第3加熱工程での反応により、平均重合度3〜30、好ましくは3〜23で、かつ環状オリゴマーの割合が90重量%以上、好ましくは99重量%以上の乳酸オリゴマーが生成される。
【0034】
方法D:
本発明で用いる乳酸混合物は、ラクチドを式(3):Me−N(R1)(R2)で表されるアルカリ金属化合物の存在下で反応させることによっても製造することができる。以下、式(3):Me−N(R1)(R2)について説明する。
【0035】
式(3)において、Meはアルカリ金属を示し。R1及びR2は各々独立に脂肪族基又は芳香族基を示す。
ここで脂肪族基としては、炭素数1から12、好ましくは1から6の直鎖状、分枝状、環状又はそれらの組み合わせの飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロオクチル、シクロドデシル等のシクロアルキル基が挙げられる。脂肪族基は二重結合または三重結合を有する不飽和の炭化水素基でもよい。
【0036】
ここで芳香族基としては、炭素数は6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12、さらに好ましくは6〜10のアリール基及びアリールアルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル、トリル、ナフチル等が挙げられ、アリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等が挙げられる。
【0037】
脂肪族基および芳香族基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基の種類は特に限定されないが、例えば、直鎖または分岐、鎖状または環状のアルキル基、直鎖または分岐、鎖状または環状のアルケニル基、直鎖または分岐、鎖状または環状のアルキニル基、アリール基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アミノ基、アンモニオ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホ基、メルカプト基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ウレイド基、複素環基(例えば、窒素、酸素およびイオウ等を少なくとも1個以上含み、3ないし12員環の単環、縮合環)、複素環オキシ基、複素環チオ基、アシル基、スルファモイルアミノ基、シリル基、ハロゲン原子などが挙げられる。上記においてアルキル、アルケニル、アルキニル及びアルコキシの炭素数は一般的には1から12であり、好ましくは1から6であり、アリールの炭素数は一般的には6から20であり、好ましくは6から10である。
【0038】
式(3)おいて、Meはアルカリ金属を示す。アルカリ金属としては、例えば、Li、Na又はKが挙げられ、好ましくはLiである。
式(3)で表される化合物で不斉炭素を有するものは、各々(R)体、(S)体、(R),(S)体の何れでもよい。
【0039】
式(3)で表されるアルカリ金属化合物の入手方法は特に限定されず、当業者であれば適宜入手できる。ジイソプロピルアミン等のジアルキルアミンとn−ブチルリチウム等のアルキル化アルカリ金属を反応させることによって得ることができる。より具体的には、この反応は、例えば、窒素雰囲気下などの反応に不活性な条件下において、THF等の不活性溶媒中にジアルキルアミンを含む溶液と、ヘキサン等の不活性溶媒中にアルキル化アルカリ金属を含む溶液とを混合して攪拌することで行うことができる。反応温度は、反応が進行する限り特に限定されないが、好ましくは−78℃から室温である。反応時間は適宜設定できる。
【0040】
ラクチドを式(3)の化合物の存在下で重合させる場合、式(3)の化合物(Me−N(R1)(R2))の使用量は、ラクチド1モル当たり好ましくは1〜0.1モルであり、より好ましくは0.2〜0.3モルである。
【0041】
ラクチドの重合反応を行う際の反応温度は、反応が進行する限り特に限定されないが、好ましくは−100℃〜室温であり、より好ましくは−78℃〜室温である。
【0042】
ラクチドの重合反応は、好ましくは反応溶媒の存在下で実施される。反応溶媒は反応に不活性な溶媒であれば特に制限されないが、好ましくはテトラヒドロフラン等の環状エーテル、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン等を用いることができる。反応雰囲気としては、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気を使用することができる。反応圧力は特に制約されず、好ましくは常圧である。
【0043】
上記方法で得られる鎖状及び環状の乳酸オリゴマー混合物の組成は、反応助剤として用いる式(3)の化合物の種類や反応条件などによって変化するが、好ましくは、環状乳酸オリゴマーよりも鎖状乳酸オリゴマーの含有量が高い。
【0044】
上記した方法によれば、下記式(1)又は(2):
【0045】
【化2】

【0046】
(式中、mは1〜18の整数を示し、nは1〜18の整数を示す)
で表される鎖状及び環状の乳酸オリゴマー混合物が製造される。
【0047】
なお、上記方法A、B、C及びDは本発明で用いるポリ乳酸混合物の製造方法の具体例の一部を示したものにすぎず、本発明においては他の方法で製造されたポリ乳酸混合物を用いることもできる。
【0048】
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、前記の必須成分に加えてさらに必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲内で、医薬品類、医薬部外品類などの製剤に使用される成分や添加剤を任意に選択・併用して製造することができる。本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、単独の医薬品類として使用できる以外に、医薬品類や医薬部外品類などに配合して用いることもできる。
【0049】
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤の形態は特に限定されず、経口投与又は非経口投与用の製剤形態の中から目的に最も適した適宜の形態のものを選択することが可能である。
経口投与に適した製剤形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、ドリンク剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、溶液剤、乳剤、懸濁剤、チュアブル剤などを挙げることができ、非経口投与に適する製剤形態としては、例えば、注射剤(皮下注射、筋肉内注射、又は静脈内注射など)、外用剤、点滴剤、吸入剤、噴霧剤などが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0050】
経口投与に適当な液体製剤、例えば、溶液剤、乳剤、又はシロップ剤などは、水、ショ糖、ソルビット、果糖などの糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ごま油、オリーブ油、大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類などを用いて製造することができる。また、カプセル剤、錠剤、散剤、又は顆粒剤などの固体製剤の製造には、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの界面活性剤、グリセリンなどの可塑剤などを用いることができる。
【0051】
非経口投与に適当な注射用又は点滴用の製剤は、好ましくは、受容者の血液と等張な滅菌水性媒体に有効成分である上記の物質を溶解又は懸濁状態で含んでいる。例えば、注射剤の場合、塩溶液、ブドウ糖溶液、又は塩水とブドウ糖溶液との混合物からなる水性媒体などを用いて溶液を調製することができる。腸内投与のための製剤は、例えば、カカオ脂、水素化脂肪、又は水素化カルボン酸などの担体を用いて調製することができ、座剤として提供される。また、噴霧剤の製造には、有効成分である上記の物質を微細な粒子として分散させることができ、受容者の口腔および気道粘膜を刺激せず、かつ有効成分の吸収を容易ならしめる担体を用いることができる。担体としては、具体的には、乳糖又はグリセリンなどが例示される。有効成分である物質及び使用する担体の性質に応じて、エアロゾル又はドライパウダーなどの形態の製剤が調製可能である。これらの非経口投与用製剤には、グリコール類、油類、フレーバー類、防腐剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤などから選択される1種又は2種以上の飲食品を添加することもできる。
【0052】
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤は、液剤または微粒子分散剤の形で肝動注などの局所療法、塞栓療法などにも適応できる。本剤を亜鉛や銅など適当な有効微量金属と複合して利用することもできる。
本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤の投与量及び投与回数は、投与の目的、投与形態、摂取者の年齢、体重又は性別などの条件などを含む種々の要因により適宜設定することができるが、一般的には、有効成分の投与量として一日当り1〜10,000mg/kg、好ましくは10〜2000mg/kg、より好ましくは10〜200mg/kgである。上記投与量の製剤を一日1〜4回程度に分けて投与することが好ましい。
【0053】
本発明はさらに、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む肝繊維化抑制のための飲食品にも関する。即ち、本発明で用いる縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物は、上記したような単独の製剤の形態で使用するのみならず、飲食品の中に配合して用いることができる。
本発明の飲食品は、ポリ乳酸混合物を分解させることなく配合し得るものであれば、その配合形態には特に制限はない。
【0054】
本発明の飲食品の製品の具体例としては、清涼飲料、ドリンク剤、健康食品、特定保健用食品、機能性食品、機能活性型食品、栄養補助食品、サプレメント、飼料、飼料添加物などと一般に呼称される、飲料を含む健康食品または補助食品が挙げられる。
【0055】
飲食品の具体例としては、例えば、チューインガム、チョコレート、キャンディー、錠菓、ゼリー、クッキー、ビスケット、ヨーグルト等の菓子類、アイスクリーム、氷菓等の冷菓類、茶、清涼飲料(ジュース、コーヒー、ココア等を含む)、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤等の飲料、パン、ハム、スープ、ジャム、スパゲティー、冷凍食品など任意の飲食品を挙げることができる。あるいは、本発明で用いるポリ乳酸混合物は調味料又は食品添加剤などに添加して用いることもできる。本発明の飲食品を摂取することにより肝繊維化抑制効果が発揮され、実質的に有害な副作用を示さない安全な飲食品を提供することができる。
本発明の飲食品は、ポリ乳酸混合物を、食品に使われる一般的な原料に直接混合、分散したのち、公知の方法により所望の形態に加工することによって得ることができる。
【0056】
本発明の飲食品はあらゆる形態の飲食品を包含するものであり、その種類は特に制限されず、上記したような各種飲食物、あるいは各種栄養組成物、例えば各種の経口又は経腸栄養剤や飲料等に、本発明の肝繊維化の抑制又は改善剤を配合して飲食品として提供することができる。このような飲食品の組成としては、縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物の他に、蛋白質、脂質、糖質、ビタミン及び/又はミネラル類などを含めることができる。飲食品の形態は特に限定されず、摂取しやすい形態であれば、固形、粉末、液体、ゲル状、スラリー状等のいずれであってもよい。
【0057】
飲食品中におけるポリ乳酸混合物の含有量は特には限定されないが、一般的には0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%程度である。
飲食品に含まれるポリ乳酸混合物の量は、本発明の目的とする肝繊維化抑制作用を発揮できる程度に含まれることが好ましく、好ましくは摂取される飲食物1食中に0.1gから10g程度、より好ましくは0.5gから3g程度である。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によっていかなる点においても限定されることはない。
【実施例】
【0058】
合成例1:ポリ乳酸混合物(以下、X01とも称する)の製造
マントルヒーターに収めたセパラブルフラスコにL−乳酸(D−乳酸も混入しているもの)500mlを入れた。窒素ガス300ml/分の流入及び撹拌を行い、溜出水は保温した下降型接続管を経て還流冷却器付フラスコに導きながら、145℃で3時間加熱した。更に150mmHgに減圧して同温度で3時間加熱した後、3mmHgの減圧下155℃で3時間、最後に3mmHgの減圧下185℃で1.5時間加熱し、反応生成物であるポリ乳酸を得た。
【0059】
得られたポリ乳酸は100℃に保ち、エタノール100mlに続いてメタノール400mlをそれぞれ加えた後放冷した。これをメタノール500ml中に加え、よく撹拌して静置した後濾過して精製した。その濾液を減圧乾燥してアセトニトリルに溶解し、ポリ乳酸混合物を取得した。得られたポリ乳酸の混合物は、環状縮合体と直鎖状縮合体とが混在した状態になっている。
【0060】
合成例2:ポリ乳酸混合物(以下、X02とも称する)の製造
(s)−(+)−乳酸10.0gを内容積100mlのナス型フラスコに入れ、これをロータリーエバポレータにセットする。フラスコ内の圧力を350〜400mmHgに調節し、140℃まで加熱し、同圧力及び同温度で6時間反応を続ける(第1加熱工程)。この反応により生成した副生水はこれを留去した。また、前記反応条件下では、ラクチドは殆んど系外へ留去しなかった。
【0061】
次に、反応温度を150〜160℃に上昇させ、反応圧力を約6時間かけて400mmHgから徐々に下げ、15〜20mmHgまで降下させた(降圧速度:1mmHg/分)。この降圧速度の条件では、副生水は留去されたが、ラクチドは殆んど留去されなかった。その後、圧力を15〜20mmHgに保ち、6時間反応を継続した(第2加熱工程)。
【0062】
次に、圧力を30分かけて1〜3mmHgにまで下げ、160℃の反応温度で5時間反応を続けた(第3加熱工程)。
前記反応終了後、反応生成物を分析した結果、平均重合度が3〜20の環状及び鎖状オリゴマー6.80g(収率85%)が得られた。
【0063】
試験例1:
被験動物としては、Wister SPFラット(雄、5週齢)を使用した。先ず、ラットを0.06%の3’−メチル−4−ジメチルアミノアゾベンゼン(以下、DABと略記する)含有飼料(粉末)にて1週間飼育した。次いで、通常食に戻し、CCl4+オリーブ油混合液(0.2mL/100g体重)を週2回9週間皮下に注入した。次いで、CCl4を中止し、10mg/mlのDAB/0.5%w/vCMC−Naを1週間連日経口投与した(0.4ml/kg)。この後、2週間通常食とした。この後、通常食の投与を継続した群(通常食投与群:II群)と、合成例1で製造したポリ乳酸混合物(X01)の投与を開始した群(CPL投与群:VIII群)とに分けて試験を行った。また、比較のために、DABとCCl4の投与を行わない正常ラット(I群)についても常食を用いて飼育した。
【0064】
上記の通りそれぞれ飼育した正常ラット群(I群)、CCl4+DABにより肝繊維化症を誘発したラット(II群)、及びCPL投与群(VIII群)のラットから、肝組織を採取し、ホルマリン固定後、パラフィン切片を作成した。切片は、一次抗体として、ラビット抗MMP−13(コラゲナーゼー3)ポリクローナル抗体(Chemicon International, Inc., CA, USA)を使用し、以下、VECTASTAIN Elite ABC Rabbit IgG KitとDAB Standard Kit(Vector Laboratories, Inc., CA, USA)を用い、免疫組織化学的染色を施した。対比染色はヘマトキシリンを用いた。
【0065】
結果を図1〜図3に示す。
無処置対照群(I群)の肝組織(図1)では、MMP−13陽性細胞領域と陰性細胞領域がそれぞれ塊を形成して混在していた。さらに、褐色の陽性部位は肝細胞質内に顆粒状に観察された。
II群の肝組織(図2)では、MMP−13陽性部位はほとんど観察されなかった。
VIII群の肝組織(図3)では、MMP−13陽性細胞が肝細胞の大部分を占めた。細胞内陽性部位はI群の所見と同様に肝細胞内に顆粒状に観察された。
【0066】
ラットにおいてMMP−13はヒト肝組織のMMP−1に相当し、TIMP−1(Tissue Inhibitor of Metalloproteinase-1)とのバランスが乱れることが肝繊維化の引き金となると考えられている(Iredale, JP; Gut 2000; 46: 443-446)。上記の結果は、ポリ乳酸混合物の投与によりこれらのバランスがもとに戻ることを示しており、ポリ乳酸混合物は肝繊維化の抑制に効果的であることを示している。
【0067】
試験例2:
試験例1と同様に、既報の方法に従い、Wisterラット(雄、5週齢)に、3’−メチル−4−ジメチルアミノアゾベンゼン(以下、DABと略記する)を7日間連続経口投与(20mg/kg×2/日)した後、CCl4+オリーブ油混合液(0.2mL/100g体重)を週2回9週間皮下に注入し、DAB連続経口投与を14日間実施した。薬剤投与中止後2週間後に剖検し、肝繊維の出現を確認後、各種薬物の投与を4週間行った。薬物の投与後、組織学的検討を行った。
【0068】
繊維化の程度を、新犬山分類に沿って、正常肝を0とし、肝硬変を4、その間を1〜3の5段階に分類した。この分類を用いて繊維化の変化を検討した結果を以下の表1に示す。
【0069】
【表1】

【0070】
表1中の各群の内容を以下に示す。
対照:肝硬変の作成後、通常食だけで飼育した群
追加投与:DAB+CCl4投与のサブコンビネーションサイクルをさらに一回追加した群
SNMC:慢性肝炎の抗炎症・繊維化予防・発癌予防薬として広く使われている強力ネオミノファーゲンシー(グリチルリチン製剤)を投与した群
ARB:抗繊維化作用があると報告されているアンギオテンシン受容体拮抗薬(プロプレス)を投与した群
紫苓湯:抗繊維化・抗炎症。発癌予防薬として報告があり、実際に肝硬変に対して使用されている紫苓湯を投与した群
X02:合成例2で製造したポリ乳酸混合物(X02)を投与した群
【0071】
表1の結果から分かるように、X02群は、対照群ばかりか、すでに繊維化に対して効果があるとされている薬剤と比較しても、繊維化に対して効果があることが判明した。また、X02群では、肝細胞障害に関しても対照群や他の薬剤群と比較してバルーニングなどが少なく、有効性が示された。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は、正常ラットの肝臓のMMP−13に対する免疫組織化学的染色の結果を示す。
【図2】図2は、肝繊維化を誘発させたラット(通常食を投与)の肝臓のMMP−13に対する免疫組織化学的染色の結果を示す。
【図3】図3は、肝繊維化を誘発させたラット(CPLを投与)の肝臓のMMP−13に対する免疫組織化学的染色の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縮合度3〜20の環状及び/又は鎖状のポリ乳酸混合物を含む、肝繊維化の抑制又は改善剤。
【請求項2】
ポリ乳酸中における反復単位である乳酸が実質的にL−乳酸から成る、請求項1又は2に記載の肝繊維化の抑制又は改善剤。
【請求項3】
肝繊維化を伴う肝障害の治療又は予防のために使用する、請求項1又は2に記載の肝繊維化の抑制又は改善剤。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の肝繊維化の抑制又は改善剤を含む飲食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−297204(P2008−297204A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141264(P2007−141264)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(507174994)
【出願人】(507176024)
【Fターム(参考)】