説明

ポリ(エステルアミド)ブロックコポリマー

ポリ(エステルアミド)(PEA)を含むソフトブロック(A)、およびハードブロック(B)を含むコポリマーを本明細書で提供する。コポリマーはAB、ABAまたはBAB型ブロックコポリマーのいずれでもよい。PEAブロックおよびハードブロックの相対量を変化させることにより、薬物送達ステントの用途において機械的結着性のためのTを有するコポリマーを得ることができる。コポリマーは単独で、あるいは場合によって生体有益材料および/または生体適合性のあるポリマーと組み合わせて使用し、埋込型装具、または埋込型装具上のコーティングを形成することができる。コポリマーを生体有益材料と組み合わせて使用する場合、コポリマーおよび生体有益材料は、コーティング工程中に同時堆積させるか、または連続して付着させることができる。コポリマーから形成されるコーティングは生理活性剤を含んでもよい。埋込型装具は、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片に対する吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、および/または腫瘍閉塞などの障害を治療、予防、または寛解するために、患者に埋め込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、ステントなどの生体吸収性装具を形成するために、または薬物送達ステントなどの埋込型装具をコーティングするために有用なポリ(エステルアミド)ブロックコポリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
経皮的冠動脈形成術(PTCA)は、心疾患を治療するための手技である。バルーン部を有するカテーテル組付品を、上腕動脈または大腿動脈を経由し経皮的に患者の心臓血管系内へ導入する。カテーテル組付品を冠状血管系の中を通って進ませ、バルーン部を閉塞性の病変を覆うように配置する。病変を覆うように配置した時点で、バルーンを所定のサイズに膨張させ、病変部であるアテローム性動脈硬化巣に押付けて放射状に圧縮することにより、内腔壁を再構築する。次にバルーンを収縮して輪郭を小さくし、患者の血管系からカテーテルを引き抜く。
【0003】
前記手技に関連した問題として、バルーンが収縮した後に導管を虚脱させ、閉塞する恐れのある、内膜剥離または裂けた動脈内層の形成が挙げられる。さらに、前記手技の後、数カ月かけて動脈の血栓症および再狭窄が発症する恐れがあり、したがって別の血管形成手技または外科的バイパス手術が必要となる場合がある。動脈内層の崩壊による動脈の部分閉塞または完全閉塞を減少させ、血栓症および再狭窄が発症する確率を低くするために、ステントを内腔に埋め込むことにより、血管開存性を維持する。
【0004】
ステントは、機械的介入としてだけではなく薬理学的治療をするための手段としても使用される。機械的介入としては、ステントは足場として働き、開口を物理的に維持し、所望であれば、通路の壁を拡張する機能を果たす。通常、ステントは圧縮することができるため、カテーテルを介して小血管中に挿入され、その後、所望の部位に到達したら、直ちに、より大きな直径に拡張することができる。PTCA手技に適用されているステントを開示している特許文献の例としては、Palmazに発行された米国特許第4733665号、Gianturcoに発行された米国特許第4800882号、Wiktorに発行された米国特許第4886062号に例示されているステントが挙げられる。
【0005】
薬理学的治療は、ステントに薬物添加することにより達成することができる。薬物添加ステントは、患部で治療物質の局所投与を行う。治療部位に有効濃度を与えるため、こうした薬剤の全身投与は、患者に有害または有毒な副作用をしばしば引き起こす。局所送達は、全身投与量と比較して少ない薬剤総量が投与されるが、特定部位に集中するという点で、好ましい治療方法である。したがって局所送達は、引き起こされる副作用が少なく、より有利な結果を達成する。ステントに薬物添加するために提案されている1方法は、ステントの表面にコーティングされた高分子担体の使用を伴う。
【0006】
したがって、生体適合性が改善され、機械的性質も改善されたステントコーティングを得る必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態は、コーティングを形成するポリマーが生体適合性で、生体吸収性である、ステントおよび他の埋込型医療装具をコーティングするためのポリマーおよびポリマーの組合せを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様では、ポリ(エステルアミド)(PEA)ブロック(A)となることができるソフトブロック(A)と、別のブロック(B)とを含むコポリマーが、本明細書で提供される。コポリマーは、AB、ABA、およびBAB型ブロックコポリマーのいずれでもよい。ソフトブロック(例えばPEAブロック)およびハードブロックの相対量を変化させることにより、薬物送達ステントの用途において機械的結着性のためのTを有するコポリマーを得ることができる。
【0009】
コポリマーは単独で、あるいは場合によっては生体有益材料および/または生体適合性のあるポリマーと組み合わせて使用し、埋込型装具上にコーティングを形成、または埋込型装具そのものを形成することができる。コポリマーを生体有益材料と組み合わせて使用する場合、コポリマーおよび生体有益材料は、コーティング工程中に同時堆積させるか、または連続して付着させることができる。
【0010】
埋込型装具またはコーティングは、生理活性剤を含んでいてもよい。例となる生理活性剤としては、これに限定されないが、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、タクロリムス、デキサメタゾン、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(エベロリムス)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン、および40−O−テトラゾール−ラパマイシン、ABT−578、クロベタゾール、それらのプロドラッグ、それらの補助薬、およびそれらの組合せが挙げられる。埋込型装具を患者に埋め込み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片に対する吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、またはそれらの組合せなどの障害を治療または予防する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ポリ(エステルアミド)ブロックコポリマー
本発明の一態様では、生体適合性ポリマーに由来するポリ(エステルアミド)(PEA)ブロック(A)となることができるソフトブロックとハードブロック(B)とを含むコポリマーを、本明細書で提供する。コポリマーは、AB、ABA、およびBAB型ブロックコポリマーのいずれでもよい。ソフトブロック(例えばPEAブロック)およびハードブロックの相対量を変化させることにより、薬物送達ステントの用途において機械的結着性のためのグラス転移点(T)を有するコポリマーを得ることができる。
【0012】
「ハード」および「ソフト」という用語は、相対的用語であって、本明細書で使用する場合、本明細書で定義したブロックコポリマーの機械的強さおよび靭性を表す。「ハードブロック」という用語は、機械的強さおよび靭性が高いブロックを表し、一方「ソフトブロック」という用語は機械的強さおよび靭性が低いブロックを表す。一般に、ブロックコポリマーのハードブロックは、ソフトブロックのグラスTよりもTが高い。しかし本明細書に記載のブロックコポリマー中のハードブロックは、ソフトブロックのTと同程度か、または時々それより低いTの場合がある。
【0013】
コポリマーは単独で、または場合によっては生体有益材料および/または生体適合性ポリマーとの組合せで使用し、埋込型装具上にコーティングを形成、または埋込型装具そのものを形成することができる。コポリマーを生体有益材料と組み合わせて使用する場合、コポリマーおよび生体有益材料は、コーティング工程中に同時堆積させるか、または連続して付着させることができる。
【0014】
埋込型装具またはコーティングは、生理活性剤を含んでいてもよい。例となる生理活性剤としては、これに限定されないが、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、タクロリムス、デキサメタゾン、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(エベロリムス)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン、および40−O−テトラゾール−ラパマイシン、ABT−578、クロベタゾール、それらのプロドラッグ、それらの補助薬、およびそれらの組合せが挙げられる。埋込型装具を患者に埋め込み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管の解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片に対する吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、またはそれらの組合せなどの障害を治療または予防する。
【0015】
A.ポリ(エステルアミド)ブロック(A)
ポリ(エステルアミド)は、本明細書で使用される場合、その主鎖にエステルとアミドの両基を有するいずれのポリマーも包含する。一実施形態では、PEAは二酸およびアミノとヒドロキシルの両官能基を有する別の部分から形成される。こうしたPEAの1つが、例えば米国特許第6503538号B1に記載されている。二酸は、脂肪族または不飽和結合を有するC2〜C12二酸が好ましい。アミノ酸は、例えば、グリシン、バリン、アラニン、プロリン、グルタミン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、またはフェニルアラニンでよい。任意選択で第2のアミノ酸を含んでよい。第2のアミノ酸は、例えば、リシン、チロシン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、トレオニン、セリン、またはシステインでよい。第2のアミノ酸は、薬理活性化合物または改質剤の結合を可能にするための側鎖を含んでいてよい。合成中にこれらの成分を変えることにより、種々の耐熱性を有するPEAポリマーを容易に調製することができる。
【0016】
PEAは、特にジアミノサブユニットおよびジカルボン酸(スキームI)を用いて、縮合重合により作製することができる。スキームI中、ジカルボン酸は活性ジ−p−ニトロフェニル誘導体に変換されている。スキームIに示すように、ジカルボン酸およびジアミノのサブユニットを化学量論的に用いる場合、形成されたPEAは1つの末端カルボン酸基および1つのアミノ基を有することになろう。ジカルボン酸およびジアミノのサブユニットが1:1の比で使用されない場合、ジカルボン酸サブユニットがジアミノサブユニットより多く使用されると、こうして形成されたPEAはカルボン酸基に有利な末端基を有し、またはジアミノサブユニットがジカルボン酸サブユニットより多く使用されると、アミノ基に有利な末端基を有することができる。したがって、PEA分子は反応性のカルボン酸またはアミノ末端基を有することになろう。
【0017】
【化1】

【0018】
ソフトブロックもまた、例えばポリ(エチレングリコール)(PEG)、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、またはそれらの組合せなど、そこに結合する他の部分を有するPEAに由来してよい。いくつかの実施形態では、ソフトブロックはPEA、PEA−PEG、PEA−4−アミノ−TEMPO、PEG、またはそれらの組合せでよい。
【0019】
B.ハードブロック(B)
PEAブロックコポリマーのハードブロックは、PEAより高いTを有する材料で形成することができる。いくつかの実施形態では、材料は1つまたは複数の生体適合性ポリマーである。例となる生体適合性ポリマーとしては、これに限定されないが、ポリ(D,L−乳酸)(PDLLA、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(D,L−乳酸−co−グリコール酸)(PDLLG)、グリセロール−セバシン酸、ポリチロシンカーボネート、ポリチロシン、チロシンオリゴマー、またはチロシンジペプチド、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)(PHBV)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)(PHV)、ポリホスファゼン、またはそれらの組合せが挙げられる。ハードブロックを形成するポリマーも、OH、NH、COOH、SH、正または負電荷の、SOH、SOH、ハロ基、またはPEGなどの官能基を含んでよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、ハードブロックはチロシンジペプチドである。例となるチロシンジペプチドブロックは、次式の構造を有する。
【化2】

いくつかの実施形態では、チロシンジペプチドブロックはラセミチロシンで形成することができる。このジペプチド構造は比較的剛直で、コポリマーのTおよび引張弾性率を増加させることができる。さらに、ブロック上のカルボキシル基および一級アミン基は、プロドラッグを形成するための薬物分子、コポリマーに抗血栓(thrombonic)特性を付与するためのヘパリン、コポリマーにX線不透過性(radioopacity)を付与するためのヨードまたはブロモ含有分子、および診断に使用するための他のマーカー化合物などの機能分子の結合を可能にするために、−COOH、−NH、アルデヒド、ケト、ヒドロキシル、チオール、アシル、および他の部分などの他の反応性部分と結合できる。エステル基、シッフ塩基基、またはin vivo条件下で薬物分子を放出することができる他の基を経由してプロドラッグを形成する化学反応が、米国特許出願第10/871658号に記載されている。ヘパリンをポリマーに結合する化学反応は、米国特許出願第10/857141号に記載されている。米国特許出願第10/871658号、および第10/871658号の両教示を参照により本明細書に組み込む。
【0021】
いくつかの実施形態では、ヨードまたはブロモ化合物は、一般式X−Ar−R(式中XはI、またはBrおよびRが反応性部分)を有してよい。例えば、ヨードまたはブロモ化合物は、次式の構造を有することができる
【化3】

(式中、Xは、(1)Rがヨードまたはブロモ基など1つまたは複数のハロ基を有する条件で有機基R、(2)ヨードまたはブロモ基などのハロ基、あるいは(3)それらの組合せとなることができ、
独立して選ばれるRおよびRは、チロシンジペプチドブロックのカルボキシル基またはアミノ基に結合でき、例えば、カルボキシル基、アルデヒド基、エステル、アミノ基、アルコール、チオール、PEG、トシレートやメシレートなどの脱離基であってもよい反応性基を1つまたは複数有する任意の化学基とすることができ、
式中nは、1、2、または3などの自然数である)。
【0022】
チロシンジペプチドブロックは、いずれの構造のチロシンジペプチド誘導体でもよい。例えば、チロシンジペプチドは、デスアミンチロシルチロシンジペプチド、デスアミノチロシルチロシンヘキシルエステル(DTH)、デスアミノチロシルチロシンパルミチルエステル(DTP)、n−ベンジルオキシカルボニルチロシルチロシンヘキシルエステル(z−TTH)、またはそれらの組合せでよい。他のチロシンジペプチドは、Biomedical Polymers:Designed−to−degrade Systems、Shalaby W.Shalaby(編集者)1994年、で提供されている。z−TTHにおいて、ベンゾイル保護(protecxted)基を反応させ、生体有益部分と結合できることに注目されたい。
【0023】
いくつかの実施形態では、チロシンジペプチドをPEAポリマーへ、ランダムに取り入れることができる。チロシンジペプチド上のNHおよび/またはCOOH基を用いて、ブロモまたはヨード化合物、生体有益部分、および/または本明細書に記載の生理活性剤と結合することができる。
【0024】
生体適合性ポリマー
本明細書に記載のPEAブロックコポリマーは、単独で、または生体適合性ポリマーと組み合わせて、場合によっては、ステントなどの生体吸収性装具、またはステントなどの埋込型装具上のコーティングを形成するための生体有益材料および/または生理活性剤と共に使用することができる。生体適合性ポリマーは、生分解性または非分解性である、当分野で公知のいずれの生体適合性ポリマーでもよい。本発明に従って埋込型装具をコーティングするために使用されるポリマーの代表的な例としては、これに限定されないが、ポリ(エステルアミド)、エチレンビニルアルコールコポリマー(通常、一般名EVOH、または商品名EVALで知られている)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(L−乳酸)、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリ酸無水物、ポリ(グリコール酸)、ポリ(D,L−乳酸)、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)(PDLLAGA)、ポリ(グリコール酸−co−トリメチレンカーボネート)、ポリホスホエステル、ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリシアノアクリレート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリウレタン、ポリホスファゼン、シリコーン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイソブチレンおよびエチレン−α−オレフィンコポリマー、アクリルポリマーおよびコポリマー、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン化ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテル;商品名がSolef(商標)またはKynar(商標)のフッ化ビニリデン系ホモ(home)またはコポリマー、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはポリ(ビニリデン−co−ヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−co−HFP)、およびポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化ポリビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレンなどのポリビニル芳香族化合物、ポリ酢酸ビニルなどのポリビニルエステル、エチレン−メチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABS樹脂、およびエチレン−ビニルアセテートコポリマーなどのビニルモノマー同士およびオレフィンとのコポリマー、ナイロン66およびポリカプロラクタムなどのポリアミド、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリエーテル、ポリ(グリセリルセバケート)、ポリ(プロピレンフマレート)、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨン、レーヨン−トリアセテート、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、セロハン、硝酸セルロース、セルロースプロピオネート、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、またはそれらの組合せが挙げられる。
【0025】
生体適合性ポリマーは、コーティングに含まれる場合および/または生理活性剤を基材に結合する場合、生理活性剤の制御放出を可能にし、埋込型装具の表面またはその上のコーティングになることもできる。高分子担体を使用している生理活性剤の制御放出および送達は、過去数十年で十分に研究されている(例えば、Mathiowitz編集、Encyclopedia of Controlled Drug Delivery、C.H.I.P.S.1999年を参照)。例えば、PLA系薬物送達システムは、成功の程度はまちまちであるが、多数の治療薬の制御放出を実現してきた(例えば、Labrieらの米国特許第5861387号参照)。生理活性剤の放出速度は、例えば、特別な生体適合性ポリマー型を選択することにより制御することができ、それにより所望の生理活性剤放出特性をもたらすことができる。生理活性剤の放出特性は、生体適合性ポリマーの分子量および/または生理活性剤に対する生体適合性ポリマーの比率を選択することにより、さらに制御できる。当分野の技術者には、生理活性剤の制御放出を可能にするために、生体適合性ポリマーを用いる担体システムを容易に選択できる。
【0026】
好ましい生体適合性ポリマーは、PLA、PLGA、PGA、PHA、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)、ポリ((3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(4−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート)の1つ、およびそれらの組合せ、ならびにポリカプロラクトン(PCL)などのポリエステルである。
【0027】
生理活性剤
本明細書に開示のPEAコポリマーは、コーティングまたは1つまたは複数の生理活性剤を有する生体吸収性ステントなどの生体吸収性装具を形成できる。これらの生理活性剤は、任意の治療薬、予防薬、または診断薬でよい。これらの薬剤は、抗増殖または抗炎症(inflammmatory)の特性を有することができ、または抗悪性腫瘍、抗血小板、抗凝血、抗線維化、抗血栓(thrombonic)、抗有糸分裂、抗生剤、抗アレルギー、抗酸化、ならびに細胞増殖抑制性(cystostatic)の薬剤などの他の特性を有することができる。適する治療薬および予防薬の例としては、合成無機および有機化合物、タンパク質およびペプチド、多糖類および他の糖類、脂質、ならびに治療、予防、または診断活性を有するDNAおよびRNA核酸配列が挙げられる。核酸配列には、遺伝子、相補DNAに結合して転写を阻害するアンチセンス分子、およびリボザイムが挙げられる。他の生理活性剤の他のいくつかの例としては、抗体、受容体リガンド、酵素、接着ペプチド、血液凝固因子、ストレプトキナーゼおよび組織プラスミノゲンアクチベーターなどの阻害剤または血栓溶解剤、免疫用の抗原、ホルモンおよび増殖因子、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびリボザイムなどのオリゴヌクレオチド、ならびに遺伝子治療に使用するレトロウイルスベクターが挙げられる。抗増殖剤の例としては、ラパマイシンならびにその機能および構造誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(エベロリムス)ならびにその機能および構造誘導体、パクリタキセルならびにその機能および構造誘導体が挙げられる。ラパマイシン誘導体の例としては、メチルラパマイシン(ABT−578)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン、および40−O−テトラゾール−ラパマイシンが挙げられる。パクリタキセル誘導体の例としては、ドセタキセルが挙げられる。抗悪性腫瘍薬および/または抗有糸分裂薬の例としては、メトトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、塩酸ドキソルビシン(例えば、Adriamycin(登録商標)、Pharmacia & Upjohn社、Peapack、N.J.)、およびマイトマイシン(例えば、Mutamycin(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Co.社、Stamford、Conn.)が挙げられる。こうした抗血小板、抗凝固剤、抗線維化薬、および抗トロンビンの例としては、ナトリウムヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパリン類似物質、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリンおよびプロスタサイクリン類似体、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成アンチトロンビン)、ジピリダモール、糖タンパク質IIb/IIIa血小板膜受容体アンタゴニスト抗体、組換ヒルジン、アンジオマックスa(Biogen、Inc.社、Cambridge、Mass.)などのトロンビン阻害剤、(ニフェジピンなどの)カルシウムチャネル遮断薬、コルヒチン、線維芽細胞増殖因子(FGF)アンタゴニスト、魚油(ω3−脂肪酸)、ヒスタミンアンタゴニスト、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、コレステロール低下薬、商標Mevacor(登録商標)、Merck & Co.Inc.社、Whitehouse Station、NJ)、(血小板由来増殖因子特異抗体(PDGF)受容体などの)単クローン抗体、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤、スラミン、セロトニン遮断薬、ステロイド薬、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGFアンタゴニスト)、酸化窒素または酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、エストラジオール、抗癌剤、種々のビタミンなどの栄養補助食品、およびそれらの組合せが挙げられる。ステロイド系および非ステロイド系抗炎症剤を含む抗炎症剤の例としては、タクロリムス、デキサメタゾン、クロベタゾール、それらの組合せが挙げられる。こうした細胞増殖抑制物質の例としては、アンギオペプチン、カプトプリル(例えば、Capoten(登録商標)およびCapozide(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Co.社、Stamford、Conn.)、シラザプリルまたはリシノプリル(例えば、Prinivil(登録商標)およびPrinzide(登録商標)、Merck & Co.,Inc.社、Whitehouse Station、NJ)などのアンジオテンシン変換酵素阻害剤が挙げられる。抗アレルギー薬の一例は、ペルミロラストカリウムである。適切と思われる他の治療物質または薬剤としては、α−インターフェロン、生理活性RGD、および遺伝子改変上皮細胞が挙げられる。前述の物質はまた、それらのプロドラッグまたは補助薬の形で使用することもできる。前述の物質は、一例として列挙しており、制限しているものではない。現在入手可能な、または将来開発されるであろう他の有効成分も同様に適用できる。
【0028】
生理活性剤の投与量または濃度は、生理活性剤が毒性作用を起こす量より少なく、非治療的な効果を得る量より多くすべきである。生理活性剤の投与量または濃度は、患者の特定環境、外傷の性質、目的とされる治療の性質、投与された成分が血管部位に留まる時間、および他の有効成分を使用する場合、物質または物質の組合せの性質および型などの因子によって決定することができる。治療有効量は、例えば適切な動物モデル系由来の血管を注入し、薬剤とその効果を検知するための免疫組織化学的な蛍光分析法または電子顕微鏡法を用いることにより、または適切なin vitro研究を行うことにより、実験的に決めることができる。投与量を決定するための標準的な薬理学的試験法は、当分野の技術者には理解されよう。
【0029】
埋込型装具の例
本明細書で使用する場合、埋込型装具は、人間または動物の患者に埋め込むことができる、任意の適する医療基材でよい。こうした埋込型装具の例としては、自動拡張型ステント、バルーン拡張型ステント、ステントグラフト、移植片類(例えば、大動脈グラフト)、人工心臓弁、脳脊髄液シャント、ペースメーカーの電極、および心内膜リード(例えば、Guidant Corporation社、Santa Clara、CAから入手可能なFINELINEおよびENDOTAK)が挙げられる。該装置の下部構造は、実質的にいかなる設計でもよい。該装置は、これに限定されるものではないが、コバルトクロム合金(ELGILOY)、ステンレス鋼(316L)、高窒素ステンレス鋼、例えば、BIODUR108、コバルトクロム合金L−605、「MP35N、」「MP20N、」ELASTINITE(ニチノール)、タンタル、ニッケル−チタン合金、白金−イリジウム合金、金、マグネシウム、またはそれらの組合せなどの金属材料または合金でできている。「MP35N」および「MP20N」は、Standard Press Steel Co.社、Jenkintown、PA.から入手可能な、コバルト、ニッケル、クロムおよびモリブデンの合金の商品名である。「MP35N」は、コバルト35%、ニッケル35%、クロム20%、およびモリブデン10%からなる。「MP20N」は、コバルト50%、ニッケル20%、クロム20%、およびモリブデン10%からなる。生体吸収性または生体安定性のポリマーで作製された装具は、本発明の実施形態でも使用できる。
【0030】
使用方法
本発明の実施例に従い、記載した様々な実施形態のコーティングは、埋込型装具または補綴物、例えば、ステント上に形成することができる。1つまたは複数の有効成分を含むコーティングでは、薬剤は送達および装置の拡張中ステントなどの医療装具上に保持され、埋め込み部位で所望の速度で所定の持続時間放出されるであろう。
【0031】
医療装具はステントが好ましい。本明細書に記載のステントは、一例として、胆管、食道、気管/気管支、および他の生体的通路での腫瘍が原因である閉塞症の治療を含み、様々な医療手技に有用である。本明細書に記載のステントは、平滑筋細胞の異常または不適当な遊走および増殖、血栓症、および再狭窄により引き起こされる血管の閉塞領域の治療に特に有用である。ステントは、動脈と静脈両方の多様な血管に設置することが可能である。部位の代表的な例としては、腸骨、腎臓、および冠血管の動脈が挙げられる。
【0032】
ステントの埋め込みでは、最初に血管造影図を撮り、ステント治療のための適切な位置を決定する。血管造影は一般に、X線を撮影する際に動脈または静脈内へ挿入されるカテーテルを介して、放射線不透過性造影剤を注入することにより行われる。次いで治療の病変部位または予定した部位を通してガイドワイヤを進める。ガイドワイヤ上に送達カテーテルを通し、それにより収縮させた形状のステントを通路に挿入することが可能になる。送達カテーテルは、経皮的に、または手術によって、大腿動脈、上腕動脈、大腿静脈、または上腕静脈へ挿入し、透視下で血管系にカテーテルを通すことにより、適切な血管内へと進ませる。次いで上記のコーティングを有するステントを、目的の治療領域で拡張することができる。挿入後の血管造影図を利用し、適切な位置決めを確認することができる。
【0033】
本発明の特定の実施形態を示し説明してきたが、より広範な態様において本発明から逸脱することなく、変更および修正を行うことができることは、当分野の技術者には明らかであろう。したがって、添付の請求項の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲内である変更および修正すべてを、その範囲内に含むことになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ(エステルアミド)(PEA)を含むソフトブロック(A)と、ハードブロック(B)とを含むコポリマーであって、
前記ハードブロックが、ポリ(D,L−乳酸)(PDLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(D,L−乳酸−co−グリコール酸)(PDLLG)、グリセロール−セバシン酸、ポリチロシンカーボネート、ポリチロシン、チロシンオリゴマー、またはチロシンジペプチド、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレレート)(PHBV)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)(PHV)、ポリホスファゼン、およびそれらの組合せからなる群から選択されるポリマーに由来するブロックを含むコポリマー。
【請求項2】
前記ソフトブロックが、PEA、PEA−PEG、またはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載のブロックコポリマー。
【請求項3】
前記ハードブロックが官能基を含む、請求項2に記載のブロックコポリマー。
【請求項4】
前記ハードブロックがチロシンジペプチドを含む、請求項1に記載のブロックコポリマー。
【請求項5】
ポリ(エステルアミド)ブロックおよびチロシンジペプチドブロックを含むコポリマー。
【請求項6】
前記チロシンジペプチドは、そのチロシンジペプチドブロックが、次式、
【化1】

ラセミチロシンジペプチド、デスアミンチロシルチロシンジペプチド、デスアミンチロシルチロシンジペプチド、デスアミノチロシルチロシンヘキシルエステル(DTH)、デスアミノチロシルチロシンパルミチルエステル(DTP)、n−ベンジルオキシカルボニルチロシルチロシンヘキシルエステル(z−TTH)、またはそれらの組合せであるものとなり得る、
請求項4に記載のコポリマー。
【請求項7】
AB、ABA、またはBAB型ブロックコポリマーである、請求項1に記載のポリマー。
【請求項8】
請求項4に記載のポリマーに由来の部分と、次式
【化2】

(式中、Xは、(1)Rがヨードまたはブロモ基など1つまたは複数のハロ基を有する条件を満たす有機部分R、(2)ヨードまたはブロモ基などのハロ基、あるいは(3)それらの組合せとなることができ、
独立して選ばれるRおよびRは、チロシンジペプチドブロックのカルボキシル基またはアミノ基に結合できるものであって、カルボキシル基、アルデヒド基、アミノ基、アルコール、エステル、チオール、PEG、離脱基、メシレート、およびトシレートからなる群から選択される反応性基を1つまたは複数有している任意の化学基であることができ、
nは、1〜3の正の整数である)
の構造を有する化合物に由来の部分とを含むポリマー組成物。
【請求項9】
請求項1に記載のコポリマーと、任意で生理活性剤とを含む、埋込型装具上のコーティング。
【請求項10】
請求項5に記載のコポリマーと、任意で生理活性剤を含む、埋込型装具上のコーティング。
【請求項11】
生体有益材料をさらに含む、請求項9に記載のコーティング。
【請求項12】
生体有益材料をさらに含む、請求項10に記載のコーティング。
【請求項13】
生理活性剤が、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラジオール、酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣剤、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、タクロリムス、デキサメタゾン、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(エベロリムス)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン、および40−O−テトラゾール−ラパマイシン、ABT−578、クロベタゾール、前駆体細胞捕獲抗体、プロヒーリングドラッグ、それらのプロドラッグ、それらの補助薬、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載のコーティング。
【請求項14】
請求項1に記載のコポリマーを含む材料で形成される吸収性ステント。
【請求項15】
請求項5に記載のコポリマーを含む材料で形成される吸収性ステント。
【請求項16】
生体有益材料をさらに含む、請求項14に記載のステント。
【請求項17】
生体有益材料をさらに含む、請求項15に記載のステント。
【請求項18】
生理活性剤をさらに含む、請求項14に記載のステント。
【請求項19】
生理活性剤をさらに含む、請求項15に記載のステント。
【請求項20】
請求項9に記載のコーティングを含む埋込型装具を患者に埋め込むステップを含み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片に対する吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、患者の障害を治療、予防、または寛解させる方法。
【請求項21】
請求項10に記載のコーティングを含む埋込型装具を患者に埋め込むステップを含み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片に対する吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、患者の障害を治療、予防、または寛解させる方法。
【請求項22】
請求項14に記載の埋込型装具を患者に埋め込むステップを含み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片のための吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、患者の障害を治療、予防、または寛解させる方法。
【請求項23】
請求項15に記載の埋込型装具を患者に埋め込むステップを含み、アテローム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄、出血、血管解離または穿孔、血管動脈瘤、不安定プラーク、慢性完全閉塞、跛行、静脈および人工移植片のための吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍閉塞、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、患者の障害を治療、予防、または寛解させる方法。

【公表番号】特表2008−525600(P2008−525600A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548580(P2007−548580)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/047065
【国際公開番号】WO2006/071860
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(507135788)アボット カーディオヴァスキュラー システムズ インコーポレイテッド (92)
【Fターム(参考)】