説明

ポータブルローバーを静的ドッカーと位置合わせさせるための特徴部を含む静的ドッカー及びポータブルローバーを備えた医療用/外科用廃棄物収集システム

【課題】医療施設で用いる廃棄物収集・処理システムを提供する。
【解決手段】システム100は、体液、体組織、生理食塩水などを含む医療処置中に生成される廃棄物材料を収集するために医療施設の使用領域間で移動するための可動式廃棄物収集ユニット102を含む。廃棄物収集ユニットは、廃棄物材料を受けるための積み重ねられた上側廃棄物容器および下側廃棄物容器を含む。使用中、上側廃棄物容器は、一時的な収納のために下側廃棄物容器内へ吐き出すことができる。また、複合処置中に、独立に制御される真空レベルを廃棄物容器内に与えることができる。ユーザが廃棄物収集ユニットを空にすることを望む場合には、廃棄物収集ユニットがドッキングステーション104へと移動される。ドッキングステーションでは、廃棄物材料が廃棄物ドレーンへと吐き出されるとともに、更なる使用のために廃棄物収集ユニットが洗浄されてすすがれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その利点および開示内容が参照することにより本願に組み入れられる200
5年12月14日に出願された米国仮特許出願第60/750、862号の恩典を主張す
る。
【0002】
発明の分野
本発明は、病院などの医療施設で行なわれる医療処置中に生成される体液などの廃棄物
材料を収集して処理するための廃棄物収集・処理システムに関する。特に、本発明は、廃
棄物材料を収集するための廃棄物収集ユニット、および、廃棄物材料を廃棄物収集ユニッ
トから処分して更なる使用のために廃棄物収集ユニットを洗浄するためのドッキングステ
ーションに関する。
【背景技術】
【0003】
廃棄物収集・処理システムは、医療処置中に生成される廃棄物材料を収集するために医
療施設で用いるのによく知られている。そのようなシステムの例は、Parkerの米国
特許第4,863,446号およびWilbur et al.の米国特許第5,997
,733号において見出すことができる。これらのタイプのシステムにおいて、廃棄物材
料は、真空源に接続される廃棄物容器内に収集される。ポータブルカートは、医療施設の
全体にわたって移動するために廃棄物容器を支持する。1つ以上の吸引ラインが廃棄物容
器から延びており、これらの吸引ラインは、廃棄物材料が収集されるべき部位の近傍に位
置される。真空源が作動しているときには、廃棄物材料が吸引ラインを通じて廃棄物容器
内へ引き込まれる。廃棄物材料は、一般に、廃棄物容器が所定レベルまで満たされるまで
収集される。廃棄物容器が一杯になると、あるいは、一杯となる前に空の廃棄物容器が必
要とされる場合、廃棄物収集ユニットは、空にして洗浄されるためにドッキングステーシ
ョンへと移動される。廃棄物収集ユニットは、吐き出しを始めるためにドッキングステー
ションに対してドッキングする。廃棄物容器は、吐き出されて空になると、殺菌剤を用い
て洗浄システムによって洗浄されてすすがれる。
【0004】
適切な廃棄物収集・処理を行ないつつ、これらの従来技術のシステムを改良することが
できる。例えば、これらの従来技術のシステムは、廃棄物材料を収集するために単一の廃
棄物容器を使用する。その結果、廃棄物容器を使用前に空にする特定の必要性がある場合
には、廃棄物収集ユニットをドッキングステーションへと移動させ、再開動作前に、収集
された任意の廃棄物材料を吐き出させなければならない。一連の医療処置が行なわれ、各
処置前に廃棄物容器を空にする必要がある場合、ユーザは、手術室などの使用領域と一般
に手術室の外側で廃棄物ドレーンの近傍の廊下に位置されるドッキングステーションとの
間で、廃棄物収集ユニットを前後に連続的に移動させなければならないことを面倒だと考
える。したがって、廃棄物収集ユニットをドッキングステーションに対してドッキングさ
せる必要なく空の廃棄物容器を要する複数の医療処置で使用できるシステムが当技術分野
において必要である。
【0005】
また、処置中に除去された材料の大まかな量を視覚的に迅速に得るために、医療関係者
が処置中にユニットの容器に目をやることは一般的である。多くの既知の廃棄物収集ユニ
ットは、15リットル以上の抽出材料を収納できる容器を有する。したがって、これらの
容器はサイズが比較的大きい。そのため、除去された材料の量を見積もるためにこれらの
容器のうちの1つに素早く目をやっても、除去された材料を大雑把にしか見積もることが
できない。理論的に、小型サイズの容器に置き換えることにより見積もりを向上させるこ
とができる。このサイズの容器に目をやると、除去された材料の見積もりがより正確にな
る。しかしながら、小型容器、例えば10リットル以下の廃棄物を収納できる容器を有す
る廃棄物収集ユニットを設けるという欠点は、容器がより急速に満たされるようになるこ
とを意味する。その場合、これは、廃棄物収集ユニットを空にするために処置の中断をも
たらす。この作業を行なうために処置を遅らせなければならないということは、近代外科
手術の目的のうちの1つに逆行する。つまり、処置を行なうための時間は、患者が麻酔下
に保たれている時間を最小限に抑えるために可能な限り速くなければならない。
【0006】
特定の場合には、医療処置中に複数の部位から廃棄物材料を引き出すために複数の吸引
ラインを使用することが必要となる場合がある。現在、従来技術のシステムは、複数の吸
引ラインを利用することを可能にするが、単一の真空源だけしか利用できず、それにより
、各吸引ラインは同じ真空圧下でほぼ動作する。医療処理が更に進歩して患者予後を改善
するために急速に歩み寄るにつれて、同じ医療処置中に異なる真空レベルを吸引ラインに
与える必要性が増大する。
【0007】
従来技術の廃棄物収集ユニットは、現在、廃棄物材料が廃棄物容器内で所定の閾値レベ
ルに達する際に廃棄物材料が真空源に侵入することを防止するためにフロートを使用する
。しかしながら、これらのユニットは、廃棄物材料が廃棄物容器内で所定の閾値レベルま
で上昇する前にうっかり真空源に入る場合がある水滴に影響されやすい。したがって、ア
センブリにおいては、廃棄物材料が真空源に入ることを防止するだけでなく、下流側の真
空源を汚染する場合がある水滴などの他の潜在的に有害な材料が真空源に入ることも防止
する必要性がある。
【0008】
従来技術の廃棄物収集ユニットの真空源および洗浄システムは、ポータブルカート上に
支持された様々な廃棄物および/または水ラインを通じて廃棄物容器に対して接続される
。多くの場合、これらのラインは、廃棄物容器のキャップ内に螺合する従来のコネクタ上
の有刺ノズルに対して接続されるホースである。ホースが有刺ノズルに対して接続される
と、これらのホースを修理のために取り外すことは難しい。したがって、廃棄物収集ユニ
ットの修理を簡略化するためにこれらのラインに急速解放コネクタを設ける必要性がある

【0009】
また、既知の廃棄物収集ユニットは、それらの容器内に蓄えられる廃棄物の量の表示を
与える電子機械システムも有する。多くの場合、このシステムは何らかのタイプのフロー
ト部材を含んでおり、このフロート部材の位置が検出される。容器内におけるフロート部
材の高さに基づいて、この容積測定システムは、容器内の廃棄物の容積を示すデータを出
力する。周知の従来技術の容積測定システムは、温度に起因する容積の変動または各容器
の製造に起因する容積の変動を考慮に入れない。したがって、部品を共有してコストを下
げることができ且つ容器の温度変動および製造変動を考慮に入れる検出装置の必要性があ
る。
【0010】
従来技術の排煙システムは、手術領域から空気および煙を引き込むためにブロワを利用
する。残念ながら、これらのブロワは、動作時に、騒音を出す傾向があり、したがって、
医療処置を行なう医療関係者の気を散らす。そのため、ノイズを減少させるが煙を除去す
るための性能規格を維持する排煙システムの必要性がある。
【0011】
従来技術の廃棄物収集システムは、一般に、1つ以上のIVバッグを支持するためのI
Vポールを含んでいた。IVポールは、移動可能な廃棄物収集ユニットによって支持され
、そのため、廃棄物収集ユニットと共に移動できる。残念ながら、そのようなIVポール
の高さは、しばしば、身長の低い医療関係者がIVバッグを吊り下げるためにIVポール
の上端に到達することを妨げる。また、IVポールは、廃棄物収集ユニットが移動される
ときに戸口および他の構造体から損傷を受ける傾向がある。したがって、身長の低い医療
関係者がそれらを操作でき且つIVポールに対する損傷が最小限に抑えられるように収縮
させることができるIVポールの必要性がある。
【0012】
従来技術のシステムの1つの例において、廃棄物収集ユニットは、廃棄物容器および洗
浄システムにつながる第1の対のカップリングを含む。第1の対のカップリングは廃棄物
収集ユニットの前方に配置される。ドッキングステーションは、廃棄物収集ユニット上の
相補的な第1の対のカップリングと結合するための第2の対のカップリングを収容するキ
ャビネットを含む。これらのカップリングは、ドッキング中に廃棄物材料を廃棄物容器か
ら排出して廃棄物収集ユニットに対して洗浄剤を供給するために結合する。廃棄物収集ユ
ニットは、ドッキング時、ドッキングステーションと係合して一組のドアを開放する。こ
れらのドアは、開放しなければ、第2の対のカップリングを隠す。ドアが開放されると、
第2の対のカップリングは、キャビネットの内側からキャビネットの外側へと進んで、廃
棄物収集ユニットの第1の対のカップリングと係合する。廃棄物材料を排出する際、第1
の対のカップリングは、廃棄物材料で汚されるようになる可能性があり、また、それらが
廃棄物収集ユニットの前方で外部に配置されているため見苦しい。したがって、視覚に訴
えかけない任意の状態を減少させるための廃棄物収集ユニットとドッキングステーション
との間の改良されたドッキングの必要性がある。
【0013】
従来技術の廃棄物収集ユニットの洗浄システムは、破壊に晒される可動部品を有する回
転芝生スプリンクラと同様に動作するスプリンクラを含む。スプリンクラにおいては、可
動部品の数を減少させることが望ましい。また、洗浄される必要がある廃棄物容器の各部
品へと洗浄剤の流れを同時に方向付けることができるスプリンクラを提供することも望ま
しい。
【発明の開示】
【0014】
本発明は、一連の医療処置中に廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユニットを提供
する。この廃棄物収集ユニットは第1および第2廃棄物容器を含む。第1の廃棄物容器は
最大収納容積を有する。第2の廃棄物容器は、前記第1の廃棄物容器の最大収納容積より
も大きい最大収納容積を有する。第1の廃棄物容器は、医療処置中に第1の廃棄物容器内
に廃棄物材料を収集するために1つの吸引ラインに接続するようになっている。第2の廃
棄物容器は、医療処置中に第2の廃棄物容器内に廃棄物材料を収集するために他の吸引ラ
インに接続するようになっている。真空源は、医療処置中に廃棄物容器内に真空を与えて
廃棄物材料を吸引ラインを通じて前記廃棄物容器内に引き込むために、廃棄物容器と選択
的に連通する。切替バルブは廃棄物容器間に配置されている。開位置では、切替バルブに
より、第1の廃棄物容器内の廃棄物材料が第2の廃棄物容器内へと流れることができる。
この発明の廃棄物収集ユニットのこの特徴は、廃棄物材料が収集されるべき使用領域(例
えば手術室)と一般的には使用領域の外側に位置されるドッキングステーションとの間で
、ユーザが行なわなければならない数または移動を減少させる。
【0015】
一連の医療処置中に廃棄物材料を収集する方法も提供される。この方法は、ポータブル
廃棄物収集ユニットを第1の使用領域へと輸送し、少なくとも1つの吸引ラインをポータ
ブル廃棄物収集ユニットに対して接続することを含む。真空源は、第1の廃棄物容器内に
真空を与えるとともに、少なくとも1つの吸引ラインを通じて廃棄物材料を第1の廃棄物
容器内へ引き込むように動作される。第1の廃棄物容器は、第1の医療処置中に廃棄物材
料で少なくとも部分的に満たされる。その後、廃棄物材料は、廃棄物収集ユニットを第1
の使用領域から移動させることなく、第1の廃棄物容器から第2の廃棄物容器へと移され
る。第1の廃棄物容器は、その後、第2の廃棄物容器から移された廃棄物材料を空にする
ことなく、第2の医療処置中に廃棄物材料で再び少なくとも部分的に満たされる。
【0016】
また、本発明は、第1の廃棄物容器内の真空レベルを調整するために真空源と流体連通
する第1の真空レギュレータと、第2の廃棄物容器内の真空レベルを調整するために真空
源と流体連通する第2の真空レギュレータとを提供する。制御システムが第1および第2
の真空レギュレータと通信する。制御システムは、第1および第2の真空レギュレータを
同時に制御して、真空レベルを異ならせることができるように第1および第2の廃棄物容
器内の真空レベルを互いに独立に制御するようになっている。これは単一の真空源を使用
して達成される。
【0017】
独立に制御される真空レベルを廃棄物容器内に与えることにより、廃棄物収集ユニット
は、単一の医療処置中に廃棄物材料を複数の部位から引き出すために様々な吸引の複数の
吸引ラインを用いる必要がある場合に使用することができる。医療処置が進行し続けるに
つれて、同じ医療処置中に異なる吸引レベルを吸引ラインに与える必要性が増大する場合
がある。また、本発明の第1および第2の真空レギュレータは、単一の真空源から廃棄物
容器内に独立に制御された真空レベルを与えるように設計されている。これにより、別個
の真空ポンプが廃棄物容器内を異なるレベルで真空引きする必要性が排除される。
【0018】
また、水滴および廃棄物材料が真空源に侵入して真空源を汚染させる可能性を防止する
ために、1つ以上の廃棄物容器内にフィルタ・フロートアセンブリが設けられる。廃棄物
容器は、収集チャンバと、フィルタ区画室と、フィルタ区画室内へ開放する真空ポートと
を画定する。真空源は、廃棄物容器内に真空を与えて廃棄物材料を吸引ラインを通じて廃
棄物容器内へ引き込むために廃棄物容器の真空ポートと連通する。フィルタ・フロートア
センブリは真空ポートに隣接してフィルタ区画室内に配置される。フィルタ・フロートア
センブリは、収集チャンバから真空ポート内へ入る流体から水分を除去するために真空ポ
ートと収集チャンバとの間に配置されるフィルタ要素を備える。また、フィルタ・フロー
トアセンブリは、フィルタ要素を所定位置に固定するために保持部材も含む。保持部材は
スリーブを形成する。フロートは、廃棄物材料の高さが所定の閾値を超えるときに廃棄物
容器内に収集された廃棄物材料が真空ポート内に入るのを防止するために、スリーブ内に
スライド可能に支持される。
【0019】
本発明の他の態様においては、真空ラインを第1の廃棄物容器のキャップに対して接続
するためにコネクタが使用される。このコネクタは、真空ラインに接続されるとともに、
キャップ内の対応するレセプタクル内に載置される。第1のリテイナは、第1のコネクタ
を第1のレセプタクル内に保持するためのロック位置と第1のレセプタクルから第1のコ
ネクタを解放するためのロック解除位置との間で回転するために、キャップによって回転
可能に支持される。この急速解放を利用することにより、廃棄物収集ユニットを迅速に且
つ容易に修理することができる。あるいは、従来のコネクタが使用された場合には、コネ
クタをキャップから解放して廃棄物収集ユニットの真空回路または他のシステムを修理す
るのに数分を要する場合がある。
【0020】
また、本発明は、上側および下側廃棄物容器内に収集される廃棄物材料の容積を見積も
るための流体測定システムも提供する。この流体測定システムは、廃棄物容器を通じて延
びるセンサロッドを備える。トランシーバは、センサロッドに沿って問い合わせパルスを
伝搬するとともに戻りパルスを受けるためにセンサロッドに対して電気的に接続される。
下側基準要素は、下側廃棄物容器の底部およびセンサロッドに隣接して配置され、問い合
わせパルスの受信に応じて下側基準戻りパルスを引き起こす。下側フロート要素は、セン
サロッドに隣接して下側廃棄物容器内に配置されるとともに、下側廃棄物容器内に収容さ
れた液体の表面近傍で浮いて、問い合わせパルスの受信に応じて下側フロート戻りパルス
を引き起こす。上側基準要素は、上側廃棄物容器の底部およびセンサロッドに隣接して配
置され、問い合わせパルスの受信に応じて上側基準戻りパルスを引き起こす。上側フロー
ト要素は、センサロッドに隣接して上側廃棄物容器内に配置されるとともに、上側廃棄物
容器内に収容された液体の表面近傍で浮いて、問い合わせパルスの受信に応じて上側フロ
ート戻りパルスを引き起こす。
【0021】
また、1つ以上の廃棄物容器内の物質の容積を見積もる方法も提供される。この方法は
、問い合わせコマンドに応じて問い合わせ時間にセンサロッドに沿ってトランシーバから
問い合わせパルスを伝搬することを含む。フロート戻りパルスは、フロート戻り時間にト
ランシーバで受けられる。基準戻りパルスは、基準戻り時間にトランシーバで受けられる
。フロート戻り時間および基準戻り時間はコントローラに対して通信される。その後、コ
ントローラは、フロート戻り時間および基準戻り時間に基づいて、廃棄物容器内の物質の
容積を計算する。
【0022】
本発明の他の態様において、廃棄物収集ユニットは、廃棄物容器を支持するためのポー
タブルカートを含んでおり、リザーバは、ポータブルカートによって支持されるとともに
、廃棄物容器と流体連通する。リザーバは、廃棄物材料が廃棄物容器内に収集される前に
廃棄物容器内のフロート要素を上昇させるべく前記廃棄物容器に対して分配される液体を
蓄える。
【0023】
また、医療処置中に煙を除去するための排煙システムも提供される。このシステムは、
入口と出口とを含む煙管路を備える。ブロワは、入口へと流体を引き込み且つ出口から流
体を排出するために煙管路と流体連通する。ブロワにはブロワモータが動作可能に接続す
る。ブロワ制御回路は、ブロワモータに対して電力を供給し且つブロワの速度を制御する
ためにブロワモータに対して電気的に接続される。煙センサは、煙管路を通じて伝わる煙
の量を検出するために煙管路と流体連通する。コントローラは、煙管路を通じて伝わる煙
の量に基づいてブロワの速度を調整するためにブロワ制御回路と煙センサとに対して電気
的に接続される。
【0024】
排煙システムにおけるブロワモータの速度を制御するための方法も提供される。この方
法は、ブロワが第1の速度で動作するように第1のレベルの電力をブロワモータに対して
供給することを含む。また、方法は、煙管路内で検出される煙の量を表わす煙センサ信号
を受けることを含む。ブロワモータに対する電力は、煙の量が所定の限界よりも大きいこ
とに応じて第1の速度よりも速い第2の速度でブロワが動作するように第2のレベルまで
増大される。
【0025】
このタイプの排煙システムおよび関連する方法を用いると、ユーザによるやりとりを何
ら必要とすることなく、煙除去を自動的に行なうことができる。ユーザは、煙除去が望ま
れることを単に指示するだけであり、また、コントローラは、検出された煙の量に基づい
て適切なレベルでブロワモータを動作させる。
【0026】
少なくとも1つの点滴(IV)バッグを支持するためにポータブルカート上には点滴(
IV)バッグ支持ポールアセンブリが設けられる。アセンブリは、基端と先端とを有する
IVバッグ支持ポールを含む。ポールは、互いに伸縮自在に接続される複数のセグメント
を含む。IVバッグを支持するために少なくとも1つのIVバッグフックがポールの先端
に対して結合される。直流電流(DC)モータは、完全伸張位置と完全収縮位置との間で
ポールを伸縮自在に作動させるためにセグメントのうちの1つに対して動作可能に接続さ
れる回転可能シャフトを有する。回転可能シャフトは電気部分によって動作できる。モー
タ制御回路は、DCモータに対してモータ電力を選択的に供給するために電気部分に対し
て電気的に接続される。減速回路は、モータ電力が利用できないときに回転可能シャフト
の回転に周期的に抵抗するため、したがってポールの収縮を減速させるために、DCモー
タの電気部分に対して電気的に接続される。ポールアセンブリが廃棄物収集ユニットに対
して装着される場合、この減速回路は、電力が廃棄物収集ユニットから断たれるときにポ
ールを自動的に収縮させるという利点を与える。
【0027】
廃棄物収集ユニットによって収集される廃棄物材料を処理し且つ廃棄物容器を洗浄する
ためのドッキングステーションも提供される。廃棄物収集ユニットには、廃棄物容器と廃
棄物収集ユニット上の洗浄システムとに連通する第1の複数のカップリングを保持するた
めのキャリアが設けられる。ドッキングステーションは医療施設内の場所に固定される。
ドッキングステーションはキャビネットを含む。ヘッドがキャビネットから延びている。
ヘッドは、第1の複数のカップリングと結合するための第2の複数のカップリングを含む
。嵌め合いインタフェースは、第2の複数のカップリングを支持し、第2の複数のカップ
リングを重力に対して上方へ移動させて第1の複数のカップリングに対する接続を行なう
。ヘッドは、キャリアによって係合されるときに第2の複数のカップリングを第1の複数
のカップリングと位置合わせさせるように、嵌め合いインタフェースをキャリアによる係
合のために支持して、カップリングの結合を容易にするフローティングフレームを含む。
第2の複数のカップリングを上方へ移動させることにより、廃棄物収集ユニットは、カッ
プリングの接続が概ね視界から隠されるようにヘッド上にわたって移動できる。更に、フ
ローティングフレームを設けることにより、第2の複数のカップリングを上方へ移動させ
る前に、カップリングの位置合わせを行なうことができる。
【0028】
廃棄物収集ユニットの第1の複数のカップリングをドッキングステーションの第2の複
数のカップリングに対してドッキングさせる方法も提供される。この方法は、廃棄物収集
ユニットを使用領域からドッキングステーションへと移動させることを含む。その後、廃
棄物収集ユニットのキャリアがドッキングステーションのヘッドと係合し、それにより、
キャリアがドッキングステーションのヘッド上にわたって直接にスライドされる。その後
、第1および第2の複数のカップリングを視界から隠しつつ、ドッキングステーションの
第2の複数のカップリングが上方へ持ち上げられる。その後、第1および第2の複数のカ
ップリングを互いに結合させて、廃棄物収集ユニットとドッキングステーションとの間を
流体連通させ、それにより、廃棄物材料を廃棄物収集ユニットから排出しおよび/または
廃棄物収集ユニットを洗浄する。
【0029】
廃棄物収集ユニット上の1つ以上の廃棄物容器を洗浄するための洗浄システムが提供さ
れる。この洗浄システムは、ポータブルカートによって支持されるとともに、各廃棄物容
器のキャップ内に装着されるスプリンクラを含む。スプリンクラはキャップに対して固定
されてキャップに対して動かない。スプリンクラは、キャップ、廃棄物容器の壁、廃棄物
容器の底部、センサロッド、フロート要素のそれぞれへと洗浄剤の流れを方向付けるよう
に構成された複数の非対称ジェットポートを備えるヘッドを有する。
【0030】
ドッキングステーションから廃棄物収集ユニットへと電力を伝えるための電力カプラも
提供される。この電力カプラは、ドッキングステーションによって支持され且つ固定電源
に対して電気的に接続可能な第1の巻線を含む。電力カプラは、廃棄物収集ユニットがド
ッキングステーションとドッキングされるときに第1の巻線に対して誘導結合可能で且つ
廃棄物収集ユニットによって支持される第2の巻線を更に含む。電力カプラは、廃棄物収
集において機内バッテリを必要とすることなく廃棄物収集ユニットの動作を与える。固定
された電源から廃棄物収集ユニットへと電力を結合することにより、時間およびコストを
節約できる。
【0031】
本発明の利点は、以下の詳細な説明と添付の図面を参照することによって、よりよく理
解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】システムの廃棄物収集ユニットおよびドッキングステーションを示す本発明の廃棄物収集・処理システムの斜視図である。
【図2】上側および下側廃棄物容器を露出させるためにフロントカバーが除去された状態の廃棄物収集ユニットの斜視図である。
【図3】上側および下側廃棄物容器の分解斜視図である。
【図4】フローダイバータを示すために部品が何ら取り付けられていない下側廃棄物容器の下側キャップの底部斜視図である。
【図5】フローダイバータの断面図である。
【図6】上側および下側廃棄物容器を示すとともに、上側および下側廃棄物容器内への廃棄物材料の流れ並びに上側および下側廃棄物容器内へ廃棄物材料を引き込むための真空回路を示す、廃棄物収集ユニットの概略図である。
【図7】廃棄物容器間に配置されるモータ作動切替バルブを示す上側および下側廃棄物容器の部分断面図である。
【図8】切替バルブおよびバルブモータの分解斜視図である。
【図9】切替バルブおよびバルブモータの平面図である。
【図10】切替バルブおよびバルブモータの断面図である。
【図11】バルブモータに関連付けられる位置センサによって生成される位置信号を示すグラフである。
【図12】切替バルブおよび関連する制御装置のブロック図である。
【図13】閉位置にある上側ポケットドアおよび部分開放位置にある下側ポケットドアを示す廃棄物収集ユニットの正面図である。
【図14】ポケットドアを示す廃棄物収集ユニットの部分断面図である。
【図15】図14の断面図に示される上側ポケットドアの拡大図である。
【図16】廃棄物収集ユニットの後部斜視図である。
【図17】廃棄物収集ユニットの真空回路の流体・電気概略図である。
【図18】真空マニホールドの分解斜視図である。
【図19】真空マニホールドの第2のハウジング部の上部斜視図である。
【図20】真空マニホールドの第1のハウジング部の上部斜視図である。
【図21】第2のハウジング部の下部斜視図である。
【図22】第2のハウジング部の下部斜視図である。
【図23A】第1のバルブ部材を有する第1の調整チャンバの概略図である。
【図23B】第2のバルブ部材を有する第2の調整チャンバの概略図である。
【図24】真空マニホールドの正面斜視図である。
【図25】真空マニホールドの平面図である。
【図26】第1および第2のバルブ部材を示す真空マニホールドの断面図である。
【図27】第2の主通路を示す真空マニホールドの断面図である。
【図28A】真空源と上側廃棄物容器との間で流体連通が開放する、第1の位置にある第1のバルブ部材の図である。
【図28B】真空源と上側廃棄物容器との間で流体連通が閉じられ且つ上側廃棄物容器と大気圧との間の流体連通が開放される、第2の位置へと移動された第1のバルブ部材の図である。
【図29】真空回路のためのフィルタユニットの分解斜視図である。
【図30】フロートが上側廃棄物容器の上側キャップ内に位置されるフィルタアセンブリの分解斜視図である。
【図31】上側キャップ内に配置されるフィルタアセンブリの下部斜視図である。
【図32】上側キャップの上部斜視図である。
【図33】フィルタアセンブリの断面図である。
【図34】真空回路で用いるノイズ減衰器の分解斜視図である。
【図35】ノイズ減衰器の上部斜視図である。
【図36】ノイズ減衰器の断面図である。
【図37】廃棄物収集ユニットの真空ラインおよび水ラインを接続する際に使用されるエルボーコネクタを示す分解斜視図である。
【図38】レベル検出システムの部品を示す廃棄物収集ユニットの断面図である。
【図39】レベル検出システムの電気ブロック図である。
【図40】廃棄物収集ユニットの制御パネルのグラフィック表示である。
【図40A】廃棄物収集ユニットに対して回転および傾動できるディスプレイの斜視図である。
【図41】排煙システム内への流体の流れを示す廃棄物収集ユニットの概略図である。
【図42】排煙システムのフィルタ、ハウジング、煙センサを示す分解斜視図である。
【図43】排煙システムのための回路を示す電気的概略図である。
【図44】IVバッグ支持ポールアセンブリの斜視図である。
【図45】IVバッグ支持ポールアセンブリの分解斜視図である。
【図46】IVバッグ支持ポールを収縮させるためのバネ荷重テープを示すIVバッグ支持ポールアセンブリの下部の斜視図である。
【図47】ベルトに対して張力を与える接続スプリングを示すIVバッグ支持ポールアセンブリの下部の斜視図である。
【図48A】モータ制御回路、ポールコントローラ、電力監視回路を示す電気的な概略図である。
【図48B】DCモータおよび減速回路を示す電気的な概略図である。
【図49】ドッキングステーションに対してドッキングされる廃棄物収集ユニットの平面図である。
【図50】ドッキングステーションおよび廃棄物収集ユニットの電気ブロック図である。
【図51】ドッキングステーションのヘッドの分解斜視図である。
【図52】ドッキングステーションのヘッドの正面斜視図である。
【図53】ドッキングステーションのヘッドの平面図である。
【図54】ドッキングステーションのヘッドの背面図である。
【図55】ドッキングステーションのヘッドの断面図である。
【図56】ヘッドの嵌め合いインタフェースおよびフローティングフレームの正面斜視図である。
【図57】嵌め合いインタフェースの後部斜視図である。
【図58】廃棄物収集ユニットによって係合されないときにドッキングステーションのヘッドを覆うためのスライディングカバープレートの分解斜視図である。
【図59】収縮位置におけるスライディングカバープレートの斜視図である。
【図60】キャリアおよび関連するローバーカップリングの分解斜視図である。
【図61】キャリアの下部斜視図である。
【図62】ドッカーカップリングの分解斜視図である。
【図63】ローバーカップリングの分解斜視図である。
【図64A】係合前のドッカーカップリングおよびローバーカップリングを示す、ドッキングステーションのヘッドおよび廃棄物収集ユニットのキャリアの断面図である。
【図64B】その間で流体連通を可能するために係合されるドッカーカップリングおよびローバーカップリングを示す、ドッキングステーションのヘッドおよび廃棄物収集ユニットのキャリアの断面図である。
【図65】廃棄物収集ユニットおよびドッキングステーションの洗浄システムの概略図である。
【図66】上側および下側廃棄物容器内に配置されるスプリンクラを示す廃棄物収集ユニットの切断図である。
【図67】スプリンクラの下部斜視図である。
【図68】スプリンクラの上部斜視図である。
【図69】スプリンクラの側立面図である。
【図70】スプリンクラの平面図である。
【図71】スプリンクラの断面図である。
【図72】図71におけるスプリンクラの注入ポートの拡大図である。
【図73】廃棄物収集ユニットとドッキングステーションとの間の電力カプラおよびデータカプラの電気ブロック概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
I.概要
いくつかの図にわたって同様の参照符号が同様のあるいは対応する部品を示す図面を参
照すると、廃棄物材料を収集して処理するための廃棄物収集・処理システムが全体的に1
00で示されている。システム100は、病院などの医療施設で行なわれる医療処置(例
えば外科処置)中に生成される廃棄物材料を収集して処理する。廃棄物材料は、様々な医
療処置中に生成される場合がある体液、体組織、洗浄液、および/または、他の材料を含
んでいてもよい。多くの場合、医療処置は、大量の生理食塩水および/または解剖学的部
位を洗浄するための他の洗浄液を必要とする。その結果、システム100は、大量の廃棄
物材料を扱うことができる。
【0034】
図1を参照すると、システム100は、移動可能な廃棄物収集ユニット102と、固定
されたドッキングステーション104とを備える。廃棄物収集ユニット102は、医療処
置中に生成される廃棄物材料を収集する。便宜上、廃棄物収集ユニット102がローバー
102と称される場合がある。ドッキングステーション104は、廃棄物収集ユニット1
02によって収集された廃棄物を処理のために排出するユニットとして機能する。便宜上
、ドッキングステーション104がドッカー104と称される場合がある。また、ドッキ
ングステーション104は、以下で更に説明するように、廃棄物収集ユニット102を洗
浄する働きもする。使用中、廃棄物収集ユニット102は、廃棄物材料を収集するととも
に、ユーザが廃棄物材料を取り出して当該廃棄物材料を処分できる状態となるようなとき
まで廃棄物材料を機内に蓄える。図示の実施形態において、廃棄物収集ユニット102は
、廃棄物材料の取り出しを要することなく、1日の流れの中であるいは数日にわたって一
連の異なる医療処置から生じる廃棄物材料を蓄えることができる。廃棄物材料が廃棄物収
集ユニット102を満たすと、あるいは、ユーザが廃棄物材料を処分できる状態になると
、廃棄物収集ユニット102がユーザによってドッキングステーション104へと動かさ
れる。ドッキングステーション104では、廃棄物材料が廃棄物収集ユニット102から
廃棄物ドレーンDまたは処理領域へと吐き出されるとともに、廃棄物収集ユニット102
が更なる使用のために洗浄される。
【0035】
システム100は、医師、看護婦およびシステム100の他のユーザを含む医療職員に
よる使用を簡単にするためおよび様々な医療処置からの患者予後を向上させるための様々
な特徴を含む。特徴の一部は、これらのタイプのシステムの機内廃棄物材料収納を向上さ
せ、且つ廃棄物材料の処理を要する前の使用数を増大させるようになっている。他の特徴
は、廃棄物材料を収集して処理するためにユーザにより必要とされる全体の時間を減らし
、収集される廃棄物材料の容積見積もりを向上させるとともに、廃棄物収集ユニット10
2とドッキングステーション104との間の、より清浄で且つより目立たないドッキング
を形成するようになっている。更に他の特徴は、煙除去を簡略化し、そのようなシステム
の作動時に一般に直面するノイズを減少させるとともに、そのようなシステムにおいてし
ばしば伴う臭気を改善するようになっている。以下、これらの特徴の全てについて詳しく
説明する。
【0036】
II.積み重ね廃棄物容器
図2を参照すると、廃棄物収集ユニット102は、使用中に廃棄物材料を収集して一時
的に蓄えるために上側廃棄物容器200および下側廃棄物容器202を利用する。カート
204は、廃棄物容器200、202を支持する。より具体的には、廃棄物容器200、
202はカート204上に上下に積み重ねられる。カート204は、略ボックス形状を成
す下側フレーム208を有するカートベース206を含む。下側フレーム208は下側廃
棄物容器202を支持する。下側フレーム208はカートベース206の上端に装着され
る。上側フレーム210は上側廃棄物容器200を支持する。上側フレーム210は下側
廃棄物容器202に対して装着する。
【0037】
カート204に対して移動性を与えるため、カートベース206の底部に対して複数の
ホイール212が装着される。垂直シャーシ214がカートベース206に対して固定さ
れてカートベース206から上方へ延びている。使用領域間および使用領域とドッキング
ステーション104との間での廃棄物収集ユニット102の移動を容易にするために、垂
直シャーシ214に対してハンドル216が装着される。したがって、ユーザは、医療施
設全体にわたって異なる場所で行なわれる医療処置中に生成される廃棄物材料を収集する
ために、医療施設にわたってカート204を移動させることができる。図2において廃棄
物容器200、202を示すために除去されるフロントカバーFは、廃棄物収集ユニット
102の内部部品を隠すためにカートベース206および垂直シャーシ214に対して装
着する。フロントカバーFはプラスチック材料から形成されることが好ましい。キャニス
タ218、224およびそれらの内容物を観察できるようにするため、フロントカバーF
の開口には透明窓362、364(図2参照)が存在する。
【0038】
図2および図3を参照すると、上側廃棄物容器200は、僅かに円錐台形状を成すが略
円筒状に見える上側キャニスタ218を備える。上側キャニスタ218は、廃棄物材料を
保持するための上側廃棄物チャンバ220を画定する。上側廃棄物チャンバ220を閉じ
るために上側キャップ222が上側キャニスタ218を覆う。下側廃棄物容器202は、
これもまた僅かに円錐台形状を成す下側キャニスタ224を備える。下側キャニスタ22
4は、廃棄物材料を保持するための下側廃棄物チャンバ226を画定する。下側廃棄物チ
ャンバ226を閉じるために下側キャップ228が下側キャニスタ224を覆う。キャニ
スタ218、224は、廃棄物材料を収容するのに適する任意の形状をとってもよい。キ
ャップ222、228は、プラスチックなどの高分子材料から形成されるのが好ましく、
外面および内面を有する。キャップ222、228に対して更なる剛性を与え且つ潰れを
防止するため、キャップ222、228の外面上には構造支持部材225が形成される。
逆に、滑らかな途切れの無い内面を与えて洗浄を容易にするため、キャップ222、22
8の反対側の内面には支持構造部材225が全く無い。
【0039】
下側キャニスタ224に比べて上側キャニスタ218内に収集される廃棄物材料の量の
比較的良好な見積もりを行なうため、上側キャニスタ218は、下側キャニスタ224よ
りも直径および収納容積が小さいことが好ましい。好ましくは、上側キャニスタ218は
、約0.5リットル〜約10リットル、より好ましくは約2リットル〜約7リットル、最
も好ましくは約2リットル〜約6リットルの最大収納容積を有する。図示の実施形態では
、上側キャニスタ218の最大収納容積が4リットルである。好ましくは、下側キャニス
タ224は、約10リットル〜約50リットル、より好ましくは約15リットル〜約30
リットル、最も好ましくは約18リットル〜約25リットルの最大収納容積を有する。図
示の実施形態では、下側キャニスタ224の最大収納容積が約20リットルである。最大
収納容積は、電子的または機械的な遮断部がキャニスタ218、224の更なる充填を防
止する前に各キャニスタ218、224内に蓄えられ得る廃棄物材料の量である。他の実
施形態では、キャニスタ218、224がカート204上に横に並んで配置されてもよく
、また、キャニスタ218、224の両方が大きくあるいは小さくてもよく、あるいは、
更なるキャニスタ(図示せず)を使用することができる。
【0040】
上側キャニスタ218は、上側キャニスタ218内に収集された廃棄物材料を重力によ
って下側キャニスタ224内へと吐き出すことができるように、重力に対してカート20
4上の下側キャニスタ224よりも上側に配置される。上側キャニスタ218の最大収納
容積が比較的小さいと、下側キャニスタ224をその最大収納容積を超えて満たすことな
く、上側キャニスタ218内に収集された廃棄物材料を数回下側キャニスタ224内へ吐
き出すことができる。いくつかの実施形態では、下側キャニスタ224の最大収納容積が
上側キャニスタ218の最大収納容積の2倍よりも大きく、それにより、下側キャニスタ
224がその最大収納容積まで満たされる前に、上側キャニスタ218内に収集された廃
棄物材料を少なくとも2回下側キャニスタ224内へ吐き出すことができる。
【0041】
特に図3を参照すると、各キャニスタ218、224は、ガラスまたは適したプラスチ
ック材料から形成されてもよい。各キャニスタ218、224は底部230、232をそ
れぞれ含む。使用中にキャニスタ218、224内に廃棄物材料を確保するため、底部2
30、232からは上方へと外壁234、236がそれぞれ延びている。各外壁234、
236は、底部230、232から開放端へと上方へ延びている。各外壁234、236
の開放端の周りには環状リム238、240がそれぞれ周方向に延びている。リム238
、240は溝242、244を画定している。キャップ222、228をキャニスタ21
8、224に対してシールするため、各溝242、244内にはエラストマーシール24
6、248が配置される。より具体的には、各キャップ222、228は外周リップ25
0、252をそれぞれ有する略ドーム形状を成しており、外周リップ250、252は、
キャニスタ218、224のリム238、240との間にエラストマーシール246、2
48が捕捉された状態でリム238、240と係合する。Vクランプ254、256はそ
れぞれ、外周リップ250、252をリム238、240に対してクランプすることによ
り、キャップ222、228をキャニスタ218、224に対して固定する。
【0042】
図2および図3を再び参照すると、各キャップ222、228にはマニホールド受け部
258が装着されている。マニホールド受け部258は、患者に近接する1つ以上の部位
から吸引ライン262を介してキャニスタ218、224内へと廃棄物材料を方向付ける
使い捨て可能なマニホールド260(図2参照)を受けるようになっている。したがって
、マニホールド受け部258は、吸引ライン262を廃棄物容器200、202に対して
接続するための、廃棄物容器200、202のある種の接続部材としての役目を果たす。
図2では、2つの吸引ライン262が使い捨て可能なマニホールド260のそれぞれに対
して取り付けられて示されている。無論、1つの吸引ライン262だけを使用することが
でき、あるいは、更なる吸引ライン262を使用して前記部位から廃棄物材料を取得する
ことができる。各吸引ライン262の先端、すなわち、患者に最も近い端部は、吸引アプ
リケータに対して接続される。吸引アプリケータは、廃棄物を手術部位から引き離すため
に手術部位に対して適用される実際の外科用ハンドピースであることは言うまでもない。
一部の吸引アプリケータは、吸引ハンドピースとしての機能を果たすことに加えて他の処
置を行なうシェーバーなどの他の器具に組み込まれる。吸引アプリケータの正確な構造は
、この発明の構成に関連しない。
【0043】
使い捨て可能なマニホールド260は、廃棄物材料がキャニスタ218、224内に入
る前に吸引ライン262から受けられる廃棄物材料を濾過するためのフィルタ(図示せず
)を含むことが好ましい。使い捨て可能なマニホールド260および関連するフィルタ、
並びに、キャップ222、228に装着されたマニホールド受け部258に対するマニホ
ールドの取り付け部は、参照することにより本願に組み入れられる2006年10月31
日に出願されたREMOVABLE INLET MANIFOLD FOR A ME
DICAL/SURGICAL WASTE COLLECTION SYSTEM,
THE MANIFOLD INCLUDING A DRIVER FOR ACTU
ATING A VALVE INTEGRAL WITH THE WASTE CO
LLECTION SYSTEMと題されるMurray et al.の同時係属の米
国特許出願第11/554,616号、米国特許公報第 号に詳しく記載さ
れている。この文献に開示されたマニホールドおよび受け部は典型例であり、吸引ライン
262をキャニスタ218、224に対して接続するために使用されるアセンブリに関し
て限定するものではないことは言うまでもない。
【0044】
図4および図5を参照すると、下側キャップ228がそれに対して通常装着される部品
を何ら伴うことなく示されている。各マニホールド受け部258は、図4に示されるよう
に関連するOリング266を有するボス264を含む。これも参照することにより本願に
組み入れられる米国特許出願第11/554,616号に示されている。ボス264は、
下側キャップ228に画定された廃棄物ポート268に嵌め込まれる。下側キャニスタ2
24の中心軸から離れる廃棄物材料の流れを下側キャニスタ224の外壁236へ向けて
方向付けるために、廃棄物ポート268の底部にはフローダイバータ270が一体に形成
されている。フローダイバータ270によってもたらされる流れの転移は、下側廃棄物容
器202の内側の液面の乱れを減少させる。この特徴は、以下で更に説明するように、液
面の乱れを減少させることにより容積測定の精度を高めるのに役立つ。下側キャップ22
8だけが示されているが、マニホールド受け部258を収容するために上側キャップ22
8が同じ特徴を含むことは言うまでもない。
【0045】
図6を参照すると、廃棄物材料が廃棄物収集ユニット102によって収集される概略的
な表示が示されている。以下で更に説明する真空回路400を用いて各廃棄物容器200
、202内で真空引きがなされ、それにより、患者に近接する部位から廃棄物容器200
、202内へと廃棄物材料が引き込まれる。真空が存在する状態では、廃棄物材料は、吸
引ライン262、使い捨て可能なマニホールド260を介して、および、最終的にキャッ
プ222、228に画定された廃棄物ポート268を介して引き込まれ、キャニスタ21
8、224内に入る。ユーザは、両方の廃棄物容器200、202内に同時にあるいは容
器1つずつに廃棄物材料を収集することを選択できる。
【0046】
図7を参照すると、上側キャニスタ218から下側キャニスタ224への重力による廃
棄物材料の吐き出しを容易にするため、上側キャニスタ218と下側キャニスタ224と
の間に切替バルブ276が配置されている。切替バルブ276は、洗浄中に上側キャニス
タ218内に洗浄流体を保持するために選択的に閉じられる(以下で更に説明する)。ま
た、切替バルブ276は、廃棄物容器200、202間の真空経路をシールして独立した
真空調整を可能にするために選択的に閉じられる(これについても以下で更に説明する)
。切替バルブ276は開位置と閉位置との間で移動する。開位置では、上側キャニスタ2
18内に存在した廃棄物材料が重力の作用下で下側キャニスタ224へと流出する。閉位
置では、廃棄物材料が上側キャニスタ218内に保持される。切替バルブ276は、好ま
しくはボールバルブの形状である。この特徴を用いると、廃棄物材料の機外処分を要する
ことなく、医療処置間での連続使用のために上側キャニスタ218を空にして待機させる
ことができる。これは、廃棄物材料が収集される使用領域(例えば、手術室)と、通常は
廃棄物ドレーンDの近傍にある一般に使用領域の外側に位置されるドッキングステーショ
ン104との間で、ユーザが行なわなければならない数または移動を減少させる。
【0047】
図8〜図10を参照すると、切替バルブ276は、ブラケット280に装着されたバル
ブ本体278を含む。1つの実施形態において、バルブ本体278はポリ塩化ビニルまた
はポリプロピレンから形成される。留め具281はバルブ本体278をブラケット280
に対して固定する。ブラケット280は、上側廃棄物容器200を支持する上側フレーム
210に対して固定される。バルブ本体278は、上側キャニスタ218(図7参照)の
首部286を受けるための上側キャビティ282を画定する。首部286は、上側キャニ
スタ218の底部230および外壁234と一体に形成されており、底部230から下方
へと延びている。図10に示されるように、Oリング274が上側キャビティ282内で
首部286をシールする。また、バルブ本体278は下側部分288も含む。下側部分2
88は、溝290を画定する外面を有する。下側部分288は、下側キャップ228に一
体形成されるバルブポート294内に載置するようになっている。Oリング292はバル
ブポート294内で下側部分288をシールする。
【0048】
バルブ本体278の主チャンバ298内にはボール296が載置される。1つの実施形
態において、ボール296はポリ塩化ビニルまたはポリプロピレンから形成される。ボー
ル296は、第1のバルブシート300と第2のバルブシート302との間で主チャンバ
内に支持される。バルブシート300、302は、環状の形状を成しており、密封状態で
ボール296を受けるために僅かに凹んだ面を含む。第1のバルブシート300は、主チ
ャンバ298の上側境界部を形成する内側に面する環状肩部304と当接する。環状肩部
306は、主チャンバ298内を向く下方に面する溝を画定する。第1のバルブシート3
00をバルブ本体278に対してシールするために、Oリング308が下方に面する溝内
に載置される。バルブ本体278内にボール296を固定するため、下側部分288にナ
ット310が捩じ込まれる。1つの実施形態において、ナット310はポリ塩化ビニルま
たはポリプロピレンから形成される。第2のバルブシート302は、ナット310とボー
ル296との間で捕捉される。ナット310は、上方に面する溝と、径方向外側に面する
溝とを画定する。ナット310を第2のバルブシート302に対してシールするため、上
方に面する溝内にOリング312が載置される。ナット310をバルブ本体278の内部
に対してシールするため、径方向外側に面する溝内に他のOリング314が載置される。
【0049】
ボール296を回転させるため、ボール296にはバルブステム316が結合される。
ボール296はステムポケットを画定し、また、バルブステム316は、ステムポケット
に対応する形状を成すステムヘッド318を含む。ステムヘッド318は1つの寸法が細
長くなっている。ステムヘッド318がステムポケットと結合すると、ステムヘッド31
8がボール296に対して回転可能に固定される。ボール296およびステムヘッド31
8は、互いに係合されると、完全なボール形状を形成する。ステムヘッド318は、第1
の環状肩部320を含む。バルブステム316は、環状肩部320からステムヘッド31
8と反対側の遠端へと延びている。バルブ本体278は、バルブステム316を受けるた
めの略円筒状のスリーブ322を画定する。バルブステム316が主チャンバ298から
スリーブ322を通じて抜けるのを防止するため、スリーブ322は、第1の環状肩部3
20と当接する第2の環状肩部324を含む。バルブステム316は、主チャンバ298
内のボール296からスリーブ322を通じて遠端まで延びている。バルブステム316
は、略円筒状であり、スリーブ322内に回転可能に支持される。Oリング326は、ス
リーブ322内でバルブステム316をシールする。
【0050】
キャニスタ218、224間で流体連通が開かれる開位置とキャニスタ218、224
間の流体連通が閉じられる閉位置との間で切替バルブ276を移動させるため、切替バル
ブ276には切替バルブモータ328が動作可能に結合されている。バルブモータ328
はブラケット280に装着される。バルブモータ328は、カプラ332を介してバルブ
ステム316の遠端に対して回転可能に結合されるモータシャフト330を含む。留め具
334は、バルブステム316の遠端およびモータシャフト330に対してカプラ332
を固定する。モータシャフト330は、切替バルブ276を開位置と閉位置との間で移動
させるためにボール296を回転させる。ボール296は、開位置において上側キャニス
タ218の首部286の通路および下側キャップ228のバルブポート294と位置合わ
せされる、貫通開口336を含む。貫通開口336は閉位置では首部286の通路および
バルブポート294に対して直交しており、それにより、ボール296が首部286をバ
ルブポート294からシールする。図10には閉位置が示されている。
【0051】
位置センサ338は、切替バルブ276の開位置と閉位置との間での移動に応答して、
切替バルブ276の現在の位置を検出する。好ましい実施形態では、図11に示されるよ
うに開位置と閉位置との間の略非線形電圧経路に従う位置信号を生成するために、単一の
位置センサ338が利用される。例えば、開位置では、位置信号が急勾配を上っており、
一方、閉位置では、位置信号が急勾配を下っている。位置センサ338は、1つの実施形
態ではカーボンスチールから形成される金属製の検出プレート340の回転を検出するホ
ール効果センサであることが好ましい。好ましい実施形態において、検出プレート340
はカム形状を有する(図8参照)。このカム形状は、開位置と閉位置との間で図11に示
される位置信号電圧経路を生成する。言うまでもなく、接触スイッチなどの他の位置セン
サを代わりに配置して、切替バルブ276が開位置および/または閉位置にある時期を検
出することもできる。
【0052】
図12のブロック図を参照すると、主コントローラ342が廃棄物収集ユニット102
を動作させる。主コントローラ342は、廃棄物収集ユニット102の特定の機能を働か
せる複数のサブコントローラ(それら自体のマイクロプロセッサ、メモリなどを有する)
を含む。サブコントローラは、通信バスに沿ってあるいは他の従来の方法によって主コン
トローラ342と通信を行なってもよい。サブコントローラのうちの1つがバルブコント
ローラ344である。適切なマイクロプロセッサを含むバルブコントローラ344は、必
要に応じてバルブモータ328を制御して切替バルブ276を開位置と閉位置との間で移
動させる。機内制御パネル310は、バルブモータ328のユーザ選択動作を可能にする
ために主コントローラ342と通信する。そのような1つの動作において、ユーザは、プ
ッシュボタン348(図40参照)または制御パネル310の他の適したユーザ選択可能
制御装置を作動させることにより、上側キャニスタ218からの廃棄物材料を下側キャニ
スタ224へ移送させることを選択してもよい。ユーザは、上側キャニスタ218が一杯
であるときあるいは単にユーザが空の上側キャニスタ218を望むときなどの使用中にい
つでも、放出を要求することができる。
【0053】
廃棄物移送が必要とされると、主コントローラ342は、最初に切替バルブ276を開
位置へと移動させて、廃棄物材料を下側キャニスタ224内へと吐き出すようにバルブモ
ータ328に命令することを、バルブコントローラ344に指示するべくプログラムされ
る。その後、バルブモータ328は、以下で更に説明する流体測定システムにより決定さ
れあるいは時間を監視し、且つ一杯になった上側キャニスタ218から廃棄物を移送する
ことに一般に関連付けられる時間が経過した後に切替バルブ276を閉じることにより決
定されるように、上側キャニスタ218が空になると、元の閉位置に戻るように自動的に
指示される。位置センサ338によって生成される位置信号は、この動作を制御するため
にバルブコントローラ344へ送られる。開位置および閉位置で位置信号により生成され
る電圧経路の相対する急勾配を用いると、バルブコントローラ344は、切替バルブ27
6がどの位置にあるのかを速やかに決定することができる。
【0054】
ある場合には、主コントローラ342は、ユーザ命令を要することなく切替バルブ27
6を移動させるようにバルブコントローラ344に対して自動的に指示してもよい。これ
は、主コントローラ342がバルブコントローラ344を介して切替バルブ276を選択
的に開閉して廃棄物容器200、202を排出させ、洗浄し、すすぐという、以下で更に
説明する洗浄サイクル中に特に当てはまる。
【0055】
図13〜図15を参照すると、上側ポケットドア(またはカバー)350および下側ポ
ケットドア(またはカバー)352は、使用中に上側キャニスタ218および下側キャニ
スタ224を選択的に隠し且つ露出させる。これは、他の患者または家族が存在している
場合がある医療施設の廊下で廃棄物収集ユニット102を押し進めて下る場合に特に有益
である。ポケットドア350、352により、ユーザは、他人がキャニスタ内に収容され
た不快な廃棄物材料を見てしまう可能性を防止するためにキャニスタ218、224を隠
すことができる。特に図15を参照すると、ポケットドア350、352は上側トラック
354および下側トラック356内でスライドする。トラック354、356は、接着剤
によりフロントカバーFの内側に固定され、あるいは、フロントカバーFに一体形成され
てもよい。したがって、トラック354、356は、それらの長さに沿って弓形の形状を
成している。キャニスタ218、224は、ポケットドア350、352が開放している
場合には、透明窓362、364(図2参照)を通じて観察できる。
【0056】
更に図14および図15を参照すると、上側ポケットドア350が更に詳しく示されて
いる。下側ポケットドア352と同じ構造を有する上側ポケットドア350は、内側プラ
スチックパネル366および外側プラスチックパネル368を含む。パネル366、36
8は、複数のヒンジ369(図14参照)を形成するため、所定の間隔をあけて上端から
下端まで互いに圧着されている。これらのヒンジ369により、ポケットドア350、3
52は、開位置と閉位置との間でスライドする際に弓形形状のトラック354、356に
沿って曲がることができる。他の実施形態では、トラック354、356内でスライドす
るために単一の弓形パネルが使用されてもよい。トラック354、356内でのポケット
ドア350、352のスライドを容易にするため、ボールベアリングまたは他の適したベ
アリング機構を使用することができる。
【0057】
図15に示されるように、ヒンジ369間の領域では、パネル366、368間にプラ
スチックまたは発泡体中間層370が挟まれていてもよい。パネル366、368は、接
着剤を用いて中間層370に対して接着されてもよい。中間層370は、ポケットドア3
50、352の重量を減らし且つポケットドア350、352の柔軟性を維持しつつ、ポ
ケットドア350、352に対して幾らかの厚さを与えるのに役立つ。上側ポケットドア
314を貫通してノブ372が留め具374により装着されている。ユーザは、ノブ37
2を把持して、上側ポケットドア314をその上側トラック354および下側トラック3
56に沿って開位置と閉位置との間でスライドさせる。他の実施形態では、キャニスタ2
18、224を隠すための同様のドアまたはカバーが、所定位置でヒンジ留めあるいはス
ナップ留めされてもよく、あるいは、キャニスタ218、224を視界から隠す目的また
はユーザによって望まれるときにキャニスタ218、224を露出させる目的を達成する
、任意の他の構造で装着されてもよい。
【0058】
図16を参照すると、廃棄物収集ユニット102の後部斜視図が示されている。クリッ
プボード、患者カルテ、使い捨て可能なマニホールド260などを収納するために収納区
画室378を画定する収納ブラケット376が示されている。収納ブラケット376は廃
棄物収集ユニット102のリアカバーRに対して装着される。リアカバーRが複数の独立
したパネルを含むことができあるいは単一の筐体であってもよいことは言うまでもない。
例えば、リアカバーRは、廃棄物収集ユニット102の背部を取り囲む2つのU形状シー
トメタルパネルを含んでいてもよく、そのうちの1つが一対のバンパーを含んでおり、も
う1つが収納ブラケット376を含む。また、リアカバーRは、制御パネル310を支持
する傾斜した形状を成す第3のプラスチックカバーを含んでいてもよい。フロントカバー
Fと同様に、リアカバーRもカートベース206および垂直シャーシ214に対して装着
される(別個のパネルを垂直シャーシ214に対して個別に装着することができる)。以
下で更に説明するように、廃棄物収集ユニット102の動作のための読み出し情報を与え
るため、制御パネル310上には制御パネルディスプレイ380が示されている。制御パ
ネルディスプレイ380は液晶タイプ(LCD)であってもよいが、他のタイプのディス
プレイが当業者に知られている。制御パネル310および制御パネルディスプレイ380
は、廃棄物収集ユニット102の主コントローラ342に対して電子的に結合される。
【0059】
III.真空回路
図6および図17を参照すると、真空回路400は、独立に制御可能な真空レベルを各
廃棄物容器200、202内に与える。その結果、ユーザは、医療処置が行なわれる特定
の必要性に応じて、廃棄物容器200、202のための異なる真空レベルを定めることが
できる。真空回路400は、廃棄物容器200、202に対して利用できる真空を与える
ための真空源402を備える。いくつかの実施形態において、真空源402は、機内真空
ポンプを与えるためにカート204のカートベース206に対して装着されるロータリベ
ーン型の真空ポンプ402である。そのような真空ポンプ402は、イリノイ州のノース
ブルックのGast Manufacturing,Incorporated,a u
nit of IDEX Corporationから市販されるGast1023シリ
ーズ12CFMロータリベーン真空ポンプ、部品番号1023−318Q−G274AX
である。図17に示されるように、真空回路400は、真空ポンプ402から廃棄物容器
200、202へと延びる並列なラインに分かれる。
【0060】
他の実施形態において、真空源402は、カート204から離れて位置される病院真空
システムであってもよい。好ましい実施形態において、廃棄物収集ユニット102には、
病院真空システムに対して接続できる複数のバックアップポート404も設けつつ、機内
真空ポンプ402が装備される。バックアップポート404は、機内真空ポンプ402が
故障する場合、あるいは真空ポンプ402の代わりに病院真空システムを使用することを
ユーザが望む場合に使用することができる。使用していない時に空気がバックアップポー
ト404を通じて真空回路400内に入ることを防止するため、逆止弁406が各バック
アップポート404に関連付けられる。簡単にするため、以下では真空ポンプ402のみ
について説明する。
【0061】
特に図17を参照すると、真空回路400は、上側真空レギュレータ408および下側
真空レギュレータ410を含む。真空レギュレータ408、410は、廃棄物容器200
、202内の真空レベルを調整するためにカート204上に支持される。上側真空レギュ
レータ408は第1のバルブ部材412を備える。第1のバルブ部材412を移動させて
、上側廃棄物容器200と大気圧Aとの間あるいは上側廃棄物容器200と真空ポンプ4
02との間の流体連通または空気移送を選択的に開放するために、第1のバルブ部材41
2には第1のアクチュエータ414が動作可能に結合される。第1の位置センサ416は
第1のバルブ部材412の移動に応答する。
【0062】
下側真空レギュレータ410は第2のバルブ部材418を備える。第2のバルブ部材4
18を移動させて、下側廃棄物容器202と大気圧との間あるいは下側廃棄物容器202
と真空ポンプ402との間の流体連通または空気移送を選択的に開放するために、第2の
バルブ部材418には第2のアクチュエータ420が動作可能に結合される。第2の位置
センサ422は第2のバルブ部材418の移動に応答する。真空レギュレータ408、4
10は、真空ポンプ402と大気圧Aとの間の流体連通または空気移送を防止するように
構成されることが好ましい。これにより、使用中に失われる真空圧全体の量が減少し、そ
のため、単一の真空ポンプ402は、使用中、上側廃棄物容器200および下側廃棄物容
器202の両方が廃棄物材料を同時に収集するために使用される場合であっても、上側廃
棄物容器200および下側廃棄物容器202の両方に適切な真空レベルを与えることがで
きる。
【0063】
主コントローラ342は、上側真空コントローラ411および下側真空コントローラ4
13(例えば、別個のマイクロコントローラ)を介して真空レギュレータ408、410
の動作を制御して、各廃棄物容器200、202内の所望の真空レベルを維持する。主コ
ントローラ342と通じるノブまたはダイヤル311、313は、ユーザが廃棄物容器2
00、202内の所望の真空レベルを設定できるようにするために制御パネル310上に
配置される。各ダイヤル311、313は、対応する廃棄物容器200、202内の真空
レベルを制御するために、廃棄物容器200、202のうちの一方にそれぞれ関連付けら
れる。ユーザは、廃棄物容器200、202のうちの一方の内部の真空引きを中断する一
方で、他方の廃棄物容器200、202内の所望の真空レベルを維持することを選択して
もよい。あるいは、ユーザは、廃棄物容器200、202のために2つの異なる真空レベ
ルを設定することを選択してもよい。所望の真空レベルが設定されると、主コントローラ
342は、所望の真空レベルに達するまで真空レギュレータ408、410を適宜に動か
すように、上側真空コントローラ411および下側真空コントローラ413に対して指示
する。制御パネルディスプレイ380は、各廃棄物容器200、202内の現在の真空レ
ベルを視覚的に表示する。
【0064】
別個の組の圧力センサ424、426が各廃棄物容器200、202内の圧力変化に応
答する。圧力センサ424、426は、真空コントローラ411、413に対して送られ
る対応する圧力信号を生成する。第1の組の圧力センサ424は、上側廃棄物容器200
内の真空レベルに対応する圧力信号を生成する。第2の組の圧力センサ426は、下側廃
棄物容器202内の真空レベルに対応する圧力信号を生成する。圧力信号424、426
のこれらの各組の一方が各真空コントローラ411、413に対して送られる。すなわち
、各真空コントローラ411、413は、上側廃棄物容器200内の真空レベルに対応す
る1つの圧力信号と、下側廃棄物容器202内の真空レベルに対応する1つの圧力信号と
を受ける。この冗長性により、主コントローラ342は、圧力読取値を比較して、いずれ
の圧力センサ424、426がうまく機能していないのか、あるいは真空コントローラ4
11、413のうちのいずれがうまく機能していないのかを決定することができる。した
がって、真空レギュレータ408、410は、圧力センサ424、426によって生成さ
れる圧力信号により与えられるフィードバックに基づいて制御される。
【0065】
上側真空レギュレータ408と真空ポンプ402との間および下側真空レギュレータ4
10と真空ポンプ402との間には、更なる逆止弁428が配置される。これらの逆止弁
428は、バックアップポート404が使用されているときに空気が真空ポンプ402か
ら移動することを防止する。さもなければ、病院真空システムは、使用中に容器200、
202内に適切な真空を引き込むことができない。
【0066】
図18〜図27Bを参照すると、真空マニホールド430が真空レギュレータ408、
410の両方を単一のユニットに統合する。真空マニホールド430は、第2のハウジン
グ部434に対して接続される第1のハウジング部432を備える。ハウジング部432
は、プラスチック材料から形成されるのが好ましいが、金属材料を含む他の材料から形成
されてもよい。複数の留め具436が第1のハウジング部432を第2のハウジング部4
34に対して固定する。第1のハウジング部432および第2のハウジング部434は図
19〜図22に最もよく示されている。第1のハウジング部432はベース部分438を
含む。ベース部分438上には第1のタワー部分440および第2のタワー部分442が
配置されており、これらのタワー部分440、442はベース部分438から離れるよう
に延びている。特に図21を参照すると、第1の主通路444が第1のタワー部分440
を完全に貫通して長手方向に延びている。第2の主通路446は第2のタワー部分442
を完全に貫通して長手方向に延びている。
【0067】
図18に戻って参照すると、バックアップポート404のうちの2つが、対応する主通
路444、446と選択的に流体連通した状態で各タワー部分440、442から延びて
いる。バックアップポート404に関連付けられた逆止弁406が各バックアップポート
404内でシールされ、それにより、バックアップポート404が使用されていないとき
に空気が対応する主通路444、446内に突入することが防止される。逆止弁406は
、ポートキャップ(図示せず)と併せて使用されてもよいが、それらの特定の機能のため
にポートキャップを必要としない。逆止弁406は、コネチカット州のウォーターベリー
のNeoperl社から市販されているチェックバルブカートリッジであってもよい。そ
のような逆止弁の一例は、参照することによって本願に組み入れられるWeis et
al.の米国特許第6,837,267号に示されている。
【0068】
両方のタワー部分440、442にはノズルプレート448が装着される。複数の留め
具450がノズルプレート448をタワー部分440、442に対して固定する。ノズル
プレート448は、ノズルプレート448に一体形成され且つバックアップポート404
から離れるよう延びる複数のテーパノズル452を含む。テーパノズル452はバックア
ップポート404の延在部としての機能を果たす。使用時、病院真空システムは、病院真
空システムからの病院真空チューブ(図示せず)をテーパノズル452上に配置すること
により真空マニホールド430に対して接続される。図示される好ましい実施形態では、
2対のテーパノズル452が設けられる。各対は、バックアップポート404が取り付け
られるタワー部分440、442内の関連する主通路444、446と流体連通する。結
果として、使用中、病院真空システムからの2つの別個の真空チューブを使用して、各廃
棄物容器200、202に対して真空を与えることができる。一対のOリング454がノ
ズルプレート448をバックアップポート404に対してシールする。
【0069】
特に図19を参照すると、第2のハウジング部434は第1のキャビティ456および
第2のキャビティ458を画定する。第1のキャビティ456内の略中心には第1の中心
ハブ460が配置されている。第1の複数の支持リブ462が第1の中心ハブ460を第
1の内側リング464と一体的に接続する。第1の複数のウェブ466が第1の内側リン
グ464から第1の外周壁468へと径方向外側に延びており、それにより、第1の複数
のポケット470が画定される。第2のキャビティ458内の略中心には第2の中心ハブ
472が配置されている。第2の複数のリブ474が第2の中心ハブ472を第2の内側
リング476と一体的に接続する。第2の複数のウェブ478が第2の内側リング476
から第2の外周壁480へと径方向外側に延びており、それにより、第2の複数のポケッ
ト482が画定される。リブ462、474およびウェブ466、478は、第1のキャ
ビティ456および第2のキャビティ458に対して構造的な剛性を与えるように設計さ
れる。これらは、26インチ水銀を超える真空圧に耐えるように設計される。外周壁46
8、480を取り囲む溝490、492内にはOリング488(図18参照)が位置され
る。これらのOリング488は、第1のハウジング部432を第2のハウジング部434
に対してシールする。
【0070】
第1のキャビティ456および第2のキャビティ458は、第1のハウジング部432
が第2のハウジング部434に対して接続されるときに第1の調整チャンバ484および
第2の調整チャンバ486を形成する。調整チャンバ484、486は図23A、23B
に概略的に示されている。図23Aにおいては、第1の調整チャンバ484は、上側廃棄
物容器200と流体連通する第1の入口494と、大気圧Aに対して開放する第1の通路
506とを含む。また、第1の調整チャンバ484は、真空ポンプ402に流体連通する
第1の出口504も含む。図18に戻って参照すると、第1の入口494は、真空ライン
496の一端を受けるための有刺ノズル494の形態を成すことが好ましい。真空ライン
496は、ホースクランプ498によって有刺ノズル494の周囲にシールされる。真空
ラインの他端は、他のホースクランプ502によってエルボージョイント500に対して
接続される。エルボージョイント500は、以下で更に説明するように、上側廃棄物容器
200の上側キャップ222に接続するようになっている。また、第1の出口504は、
第1のタワー部分440を貫通して画定される第1の主通路444(図21参照)への入
口としてさらに画定される。第1の通路506は、第1のタワー部分440に取り付けら
れる第1のブロック507(図21参照)内に形成される。
【0071】
図23Bの概略図を参照すると、第2の調整チャンバ486は、下側廃棄物容器202
と流体連通する第2の入口508と、大気圧Aに対して開放する第2の通路514とを含
む。また、第2の調整チャンバ486は、真空ポンプ402に流体連通する第2の出口5
12も含む。図18に戻って参照すると、第2の入口508は、第2の真空ライン510
の一端を受けるための有刺ノズル508の形態を成すことが好ましい。第2の真空ライン
510は、ホースクランプ498によって有刺ノズル508の周囲にシールされる。第2
の真空ライン510の他端は、他のホースクランプ498によってエルボージョイント5
00に対して接続される。エルボージョイント500は、以下で更に説明するように、下
側廃棄物容器202の下側キャップ228に接続するようになっている。また、第2の出
口512は、第2のタワー部分442を貫通する第2の主通路446(図21参照)への
入口として画定される。第2の通路514は、第2のタワー部分442に取り付けられる
第2のブロック515(図21参照)内に形成される。
【0072】
図18、23A、26を参照すると、第1のバルブ部材412は第1の調整チャンバ4
84内に配置される。第1のバルブ部材412はディスク形状を有する。好ましくは、第
1のアクチュエータ414は、複数の回転位置間で第1のバルブ部材412を回転させる
ようになっている第1の位置検出モータ414である。第1のバルブ部材412は、第1
の入口494と第1の出口504との間で可変流体連通を行なうための第1のソース開口
516と、第1の入口494と第1の通路506との間で可変流体連通を行なうための第
1のベント開口518とを画定する。したがって、第1の位置検出モータ414は、第1
のバルブ部材412を回転させて、第1のバルブ部材412を通じて流れる流体の量を調
整することにより上側廃棄物容器200内の真空レベルを調整する。第1のバルブ部材4
12は、第1のソース開口516または第1のベント開口518が適切に位置合わせされ
るときに、流体が第1のバルブ部材412の下側を第1の入口494から第1の出口50
4へとあるいは第1の通路506へと通過できるようにウェブ466の上端から離間され
ている。
【0073】
特に図26を参照すると、第1の位置検出モータ414は、ブラケット520に装着さ
れており、ブラケット520および第1の中心ハブ460を通じて突出して第1のバルブ
部材412とその中心で係合する第1の駆動シャフト522を含む。ブシュ524が第1
の中心ハブ460の座ぐり穴内に配置されて第1の駆動シャフト522を取り囲んでいる
。Oリングが第1の中心ハブ460内で第1の駆動シャフト522をシールする。ブラケ
ット520は、真空マニホールド430をカート204の垂直シャーシ214に対して取
り付ける。
【0074】
図18、23B、26を参照すると、第2のバルブ部材418は第2の調整チャンバ4
86内に配置される。第2のバルブ部材418はディスク形状を有しており、第2のアク
チュエータ420に対して回転可能に結合される。好ましくは、第2のアクチュエータ4
20は、複数の回転位置間で第2のバルブ部材418を回転させるようになっている第2
の位置検出モータ420である。第2のバルブ部材418は、第2の入口508と第2の
出口512との間で可変流体連通を行なうための第2のソース開口528と、第2の入口
508と第2の通路514との間で可変流体連通を行なうための第2のベント開口530
とを画定する。第2のバルブ部材418は、第2のソース開口528または第2のベント
開口530が適切に位置合わせされるときに、流体が第2のバルブ部材418の下側を第
2の入口508から第2の出口512へとあるいは第2の通路514へと通過できるよう
に、ウェブ478の上端から離間されている。
【0075】
特に図26を参照すると、第2の位置検出モータ420は、ブラケット520に装着さ
れており、ブラケット520および第2の中心ハブ472を通じて突出して第2のバルブ
部材418とその中心で係合する第2の駆動シャフト532を含む。ブシュ534が第2
の中心ハブ472の座ぐり穴内に配置されて第2の駆動シャフト532を取り囲んでいる
。Oリングが第2の中心ハブ472内で第2の駆動シャフト532をシールする。
【0076】
特に図21を参照すると、第1の溝538および第2の溝540が第1の出口504お
よび第2の出口512の周囲に画定される。また、第3の溝542および第4の溝544
が第1の通路506および第2の通路514の周囲に画定される。図18に戻って参照す
ると、第1の面シール546および第2の面シール548が第1の溝538および第2の
溝540内に載置され、第3の面シール550および第4の面シール552が第3の溝5
42および第4の溝544内に載置される。これらの面シール546、548、550、
552は、第1および第2のレギュレータディスク412、418と第1のハウジング部
432との間をシールして、流体の望ましくない移動を防止する。
【0077】
図28Aを参照すると、第1の入口494と第1の出口504との間の流体連通を可能
にするために第1のソース開口516が第1の出口504と部分的に重なり合う位置で、
第1のバルブ部材412が示されている。これにより、上側廃棄物容器200と真空ポン
プ402との間の流体連通が開放される。重なり合う量は、上側廃棄物容器200内の真
空レベルを増大させあるいは減少させるために変えることができる。第1のソース開口5
16を第1の出口504と完全に位置合わせすることにより、上側廃棄物容器200が真
空ポンプ402から利用できる完全真空に晒される。第1の出口504に対して第1のソ
ース開口516の位置を完全にずらすことにより、真空ポンプ402と上側廃棄物容器2
00との間で流体連通が閉じられる。図27Aに示される位置では、第1のベント開口5
18が第1の通路506と全く位置合わせされておらず、そのため、上側廃棄物容器20
0と大気圧Aとの間で流体連通は存在しない。
【0078】
図28Bでは、第1のソース開口516が第1の出口504と全く位置合わせされてい
ない位置で第1のバルブ部材412が示されている。したがって、真空ポンプ402と上
側廃棄物容器200との間で流体連通が閉じられる。しかしながら、この位置では、第1
のベント開口518が第1の通路506と重なり合い、それにより、上側廃棄物容器20
0が大気圧Aに晒され、上側廃棄物容器200内の真空レベルがその現在の圧力から大気
圧Aにより近くなる。ここで論じられる原理は第2のバルブ部材418にも同様に当ては
まるが、便宜上、第1のバルブ部材412だけについて論じられる。レギュレータディス
ク412、418は、プラスチック材料から形成されて示されているが、ステンレススチ
ールなどの金属材料から形成されてもよい。
【0079】
図17に戻って参照すると、主コントローラ342は、前述したように第1のレギュレ
ータディスク412および第2のレギュレータディスク418の動きを制御する真空コン
トローラ411、413を制御する。位置検出モータ414、420のそれぞれは、レギ
ュレータディスク412、418の動きに対応する駆動シャフト522、532の動きを
検出する一体の位置センサ416、422を含む。すなわち、レギュレータディスク41
2、418が回転されると、位置センサ416、422によって生成される位置信号が変
化する。位置信号は、レギュレータディスク412、418の現在の位置を決定するため
に真空コントローラ411、413に対して通信される。このフィードバックは、廃棄物
容器200、202に関連する圧力信号と共に真空コントローラ411、413によって
利用され、それにより、レギュレータディスク412、418を調整して廃棄物容器20
0、202内で所望の真空レベルを得る方法が決定される。
【0080】
図18および図24に戻って参照すると、センサチューブの第1の対554および第2
の対556が、真空マニホールド430の第2のハウジング部434上に配置されたニッ
プル558に対して取り付けられる。センサチューブの第1の対554のうちの1つおよ
び第2の対556のうちの1つは、第2のハウジング部434から圧力センサ424、4
26へと延びている。これらのセンサチューブ554、556は、本質的に、廃棄物容器
200、202内の既存の真空レベルを元の圧力センサ424、426へ伝える。
【0081】
図29および図30を参照すると、フィルタユニット1300は、真空ポンプ402に
よって真空回路400内に引き込まれる流体を濾過する。フィルタユニット1300は、
フィルタカートリッジ1304を受けるためのフィルタハウジング1302を含む。フィ
ルタハウジング1302はプラスチックまたは金属材料から形成されてもよい。フィルタ
ハウジング1302は第1の中空ベース部分1306を含む。第1の中空ベース部分13
06をカート204の垂直シャーシ214に対して装着するために、装着ブラケット13
08が第1の中空ベース部分1306と一体に形成される。第1の中空ベース部分130
6には出口1310が画定される。出口にはTコネクタ1313が配置され、そこでこの
Tコネクタが保持クリップCによって固定される。リリーフバルブ1312がTコネクタ
1313の一端に接続し、また、有刺ノズル1311がTコネクタ1313の他端に接続
する。有刺ノズル1311は、真空ポンプ402へと延びる真空ライン1314に接続す
る。
【0082】
第1の中空ベース部分1306からは第1の中空体部分1316が前方へ延びている。
第1の中空体部分1316を垂直シャーシ214に対して装着するために、第2の装着ブ
ラケット1318が第1の中空体部分1316と一体に形成される。有刺ノズル1320
の形態を成す一対の入口1320が第1の中空体部分1316から延びている。入口13
20の一方は、第1のタワー部分440(図24参照)に対して装着されるコネクタ50
0から延びる真空ライン1322に接続する。他方の入口1320は、第2のタワー部分
442(図24参照)に対して装着されるコネクタ500から延びる真空ライン1324
に接続する。
【0083】
2つの中空首部分1326が第1の中空体部分1316から前方へと延びている。2つ
の逆止弁428が入口1320の直ぐ下流側の中空首部分1326内に挿入される。リテ
イナ1328が中空首部分1326内の逆止弁428を保持する。逆止弁428は、コネ
チカット州のウォーターベリーのNeoperl社から市販されているチェックバルブカ
ートリッジであることが好ましい。そのような逆止弁の一例は、参照することによって本
願に組み入れられるWeis et al.の米国特許第6,837,267号に示され
ている。
【0084】
第1の中空ベース部分1306および第1の中空体部分1316は、フィルタカートリ
ッジ1304を受けるためのチャンバを画定するように一体に形成される。フィルタカー
トリッジ1304は、中空ボス1334を有する第2の中空ベース部分1332を伴うカ
ートリッジハウジング1330を含む。第2の中空体部分1316からは第2の中空体部
分1336が前方へと延びている。第2の中空体部分1336は、第2の中空ベース部分
1306と一体に形成されてもよく、あるいは、第2の中空ベース部分1306に対して
接合される別個の部品であってもよい。HEPAフィルタ要素1338は、第2の中空体
部分1336内にぴったりと嵌合するように形成されている。活性炭フィルタ要素134
0は、第2の中空ベース部分1332内にぴったりと嵌合するように形成される。1つの
実施形態において、活性炭フィルタ要素1340は、1インチ当たり10〜30個の孔、
最も好ましくは1インチ当たり20個の孔を持つ気孔率を有しており、活性炭が含浸され
ている。活性炭フィルタ要素1340中の活性炭は、真空回路400内に引き込まれる流
体に関連付けられる悪臭を除去するのに役立つ。活性炭フィルタ要素1340は螺旋形態
で設けられることが好ましい。この螺旋形態は、流体が螺旋を辿るため、活性炭との流体
接触時間をより長くすることができるコンパクトなパッケージを与える。カーボンの深さ
と共に、この長い接触時間により、活性炭は、より多くの悪臭を除去でき、長持ちするこ
とができる。
【0085】
第2の中空ベース部分1332内に活性炭フィルタ要素1340を固定し且つフィルタ
ハウジング1302内にフィルタカートリッジ1304を固定するため、プラスチックカ
バー1341が第1の中空ベース部分1306および第2の中空ベース部分1332に対
して装着される。より具体的には、第1の中空ベース部分1306および第2の中空ベー
ス部分1332は、カバー1341を中空ベース部分1306、1322に対して装着す
るための留め具(図示せず)を受ける第1の対の耳部1343および第2の対の耳部13
45を含む。他の実施形態において、カバー1341は、使い捨て可能なフィルタカート
リッジ1304の一体の使い捨て可能な部品となるように第2の中空ベース部分1332
のみに対して装着してもよい。この場合、フィルタドアw/発泡体バッキング(図示せず
)が、リアカバーRに対して装着されるとともに、フィルタハウジング1302の内側に
フィルタカートリッジ1304を保持するためにカバー1341に対して押し付けられる
。すなわち、この実施形態では、フィルタカートリッジ1304をフィルタハウジング1
302内で所定位置に保持する留め具が存在しない。
【0086】
フィルタハウジング1302の中空体部分1316の内側で第2の中空体部分1336
をシールするために、Oリング1342が第2の中空体部分1336を取り囲む。Oリン
グ1342は、入口1320を通じてフィルタハウジング1302内に入る流体が第2の
中空体部分1336の周囲を通過するのを防止し、その代わり、流体をHEPAフィルタ
要素1338へ流入させる。同様に、ボス1334は、流体が出口1310を通じて出て
行く途中で中空ボス1334の周囲を通過しないように、フィルタハウジング1302の
出口1310の内側で中空ボス1334をシールするOリング1344を有する。これに
より、流体は、入口1320へと通されて、HEPAフィルタ要素1338および活性炭
フィルタ要素1340を経由し、その後、出口1310を通じて出る。
【0087】
使用中、リリーフバルブ1312は、真空ポンプ402が過熱するのを防止する。リリ
ーフバルブ1312が無いと、真空ポンプ402は、真空ポンプ402が作動している使
用中に危うく過熱してしまう場合があるが、長期間にわたっていずれかの廃棄物容器20
0、202内で吸引力が作用しない。リリーフバルブ1312は、真空ポンプ402の最
大真空レベルに達した際に冷えた空気流を真空ポンプ402内に送り込むことができるよ
うに設定されている。これにより、真空ポンプ402が冷却され、望ましくない中断が防
止される。図1に示されるように、カバー1341は、廃棄物収集ユニット102のリア
カバーRを通じて外部に露出されてもよい。あるいは、カバー1341がフィルタドア(
図示せず)の背後に隠されてもよい。フィルタ要素1338、1340が目詰まりする場
合など、ユーザがフィルタカートリッジ1304を交換することを望む場合、ユーザは、
単に、中空ベース部分1306、1322に対してカバー1341を保持する留め具を取
り外して、フィルタカートリッジ1304を除去し、あるいは、ユーザは、フィルタドア
を取り外してフィルタカートリッジ1304へアクセスする。このとき、フィルタカート
リッジ1304は、カバー1341に接続されたハンドル(図示せず)を握ることにより
スポンと容易に抜ける。ユーザがフィルタカートリッジ1304を把持してそれをフィル
タハウジング1302から引き抜き、また、新たなフィルタカートリッジ1304がその
場所に取り付けられる。
【0088】
IV.ミストトラップおよびフロート
図30〜図33を参照すると、各キャップ222、228には、水滴および廃棄物材料
が真空回路400内に入ることを防止するためのフィルタ・フロートアセンブリ562が
装備されている。さもなければ、これらの材料は、真空ライン496、510内に入って
、下流側の真空ポンプ402を汚染する場合がある。各キャップ222、228には真空
ポート564(図33参照)が画定される。真空マニホールド430の真空ライン496
、510から延びるエルボージョイント500は、廃棄物容器200、202内に真空を
与えるために、これらの真空ポート564に接続される。便宜上、上側キャップ222の
真空ポート564だけが示されている。上側キャップ222の真空ポート564はフィル
タ区画室566内に開放している。フィルタ区画室566は、図30に最もよく示される
ように、上側キャップ222の裏側から延びる仕切り壁568によって画定される。フィ
ルタ・フロートアセンブリ562はフィルタ区画室566内に配置される。
【0089】
フィルタ・フロートアセンブリ562は、フィルタ区画室566内に配置されるミスト
トラップ570を含んでおり、それにより、上側キャニスタ218内から真空ポート56
4に入り込む任意の流体、例えば空気は、最初にミストトラップ570を通過しなければ
ならない。ミストトラップ570は、活性炭材料から形成される多孔質構造を有するフィ
ルタ要素であることが好ましい。ミストトラップ570の多孔率は5〜20孔/インチ、
最も好ましくは10孔/インチである。多孔質構造は、真空ポート564内に入り込む流
体中に混入する水滴を吸収して真空ポンプ402の汚染を防止する働きをする。保持部材
がミストトラップ570をフィルタ区画室566内で保持する。保持部材は、流体がミス
トトラップ570内に入り込むことができるようにするために複数の細長いベント576
を画定するベントプレート574を含む。ベントプレート574は上方へ延びるスリーブ
578を含む。
【0090】
特に図33を参照すると、プラスチックまたは他の軽量材料から形成されるフロート5
80が、ベントプレートのスリーブ578内にスライド可能に支持されている。より具体
的には、フロート580は、バルーン状のヘッド582と、ヘッド582からチップ58
6へ向かって上方へ延びる首部584とを含む。首部584はスリーブ578内でスライ
ドする。首部584のチップ586にはネジが形成されている。ネジを一端に有するステ
ム590がチップ586のネジと螺合する。ステム590は肩部594を含む。肩部59
4は、ステム590とチップ586との間でシール部材596を捕捉する。ステム590
は首部584から離れた第2の端部へと延びており、この第2の端部は、真空ポート56
4の底部で上側キャップ222内に画定される孔内にスライド可能に支持される。
【0091】
使用中、上側キャニスタ218内における廃棄物材料の高さが所定の閾値を超えると、
廃棄物材料は、フロート580を上方へ持ち上げ、ステム590の第2の端部を真空ポー
ト564内に更に押し込む。最終的に、肩部594が上側キャップ222と当接してフロ
ート580の上方への更なる動きを防止する。この時点で、シール部材596は、真空ポ
ート564を覆って、真空ポンプ402からの吸引引きを機械的に遮断する。すなわち、
流体は、上側キャニスタ218から真空ポート564内に入ることが防止される。その結
果、更なる廃棄物材料が上側廃棄物容器200内に吸引されない。フロート580は、電
子的な遮断が機能しない場合には、真空ポンプ402に対するバックアップ遮断弁を設け
る。
【0092】
V.ノイズ減衰器
図17および図34〜図36を参照すると、ノイズ減衰器600は、廃棄物収集ユニッ
ト102上の真空ポンプ402の動作によって生じるノイズを減少させるために使用され
る。参照することにより本願に組み入れられる2005年8月30日に発行されたAus
tin et al.の米国特許第6,935,459号に示されるノイズ減衰器などの
ノイズ減衰器600は、ノイズを減少させるために真空ポンプ402の排気部分で使用さ
れてもよいことは言うまでもない。図34〜図36に示されるノイズ減衰器600は、A
ustin et al.の‘459特許に開示されるノイズ減衰器の基本原理と同じ基
本原理に基づいて動作する。
【0093】
既に述べたように、真空ポンプ402はロータリベーン型であることが好ましい。真空
ポンプ402は、0〜26インチ水銀の真空圧を生成することができる。当業者であれば
分かるように、真空ポンプ402は、複数のベーン(図示せず)を回転させるシャフト(
図示せず)を含む。ベーンの回転は、第1の調和振動数F、第2の調和振動数F、第
3の調和振動数Fなどの大きな音波を生み出す。音波は、真空ポンプ402から発散し
て流体を通じて伝わる。音波を効果的に排除できる能力は、そうするために利用できる小
さな空間によって妨げられる。ノイズ減衰器600は、廃棄物収集ユニット102内に嵌
まり込むように十分にコンパクトであり、現在使用されている他のタイプの装置よりも効
果的に流体を通じて伝わる音波を排除する。
【0094】
ノイズ減衰器600は、好ましくはプラスチックから形成され且つ入口606および出
口608を画定する内部にリブのある部材604を有するマニホールド602を含む。ま
た、マニホールド602は、リブ付き部材604に接続される下側ボックス状部610も
含む。複数の留め具612がリブ付き部材604を下側ボックス状部610に対して固定
する。ボックス状部610は、開放する第1の端部614と、閉じられた第2の端部61
6とを有する。複数の仕切り618がボックス状部610を第1のチャンバ624と第2
のチャンバ622と第3のチャンバ620とに分割しており、これらのチャンバは、第1
の端部で開放するとともに第2の端部で閉じられている。リブ付き部材604とボックス
状部610との間にはカートリッジ626が捕捉される。カートリッジ626は、入口6
06と出口608との間で延びる主管路628を画定する。
【0095】
主管路628は、真空ポンプ402の排気管に接続される入口606から最終的に外部
環境につながる出口608への流体の流れを受け入れる。カートリッジ626は、主管路
628が入口606と出口608との間の屈曲部634の周囲に通じるように外周壁63
0および複数の内壁632を含む。また、壁630、632は、主管路がカートリッジ6
26の中心を下行するように主管路628を位置付ける。特に図36を参照すると、カー
トリッジ626は底部636を更に含んでおり、壁630、632は底部636から上方
へ延びている。第1の首部642、第2の首部640、および、第3の首部638が、底
部636から、第1のチャンバ624、第2のチャンバ622、および、第3のチャンバ
620内へと下方に延びている。各首部642、640、638は長さが連続的に小さく
なっている。首部は、主管路628から第1のチャンバ624、第2のチャンバ622、
および、第3のチャンバ620内へと向かう、第1の通路648、第2の通路646、お
よび、第3の通路644を画定する。
【0096】
流体が主管路628を通過するにつれて、流体中を伝わる音波が複数のチャンバ624
、622、620によって減衰される。第1のチャンバ624は、第1の調和振動数F
で生成される音波を減衰させるための容積Vを画定する。第1の首部642は第1のチ
ャンバ624内へ延びている。より具体的には、第1の首部642は、カートリッジ62
6の底部636と一体の基端を含むとともに、先端へ向けて下方へ延びている。第1の首
部642の先端は、第1のチャンバ624の容積V内で吊り下げられる。すなわち、第
1の首部642の先端はボックス状部610と接触しない。
【0097】
第1の調和振動数Fは、音場がその最大の大きさに達するときの振動数を表わしてい
る。したがって、第1の調和振動数Fの音波を減衰させることにより著しいノイズ減少
が達成される。第1の調和振動数Fは以下の方程式によって画定される。
【数1】

ここで、Fは第1の調和振動数であり、Rはシャフトの1秒間当たりの回転数であり
、Nはベーンの数である。好ましくは、Rは25以上であり、Nは4以上である。より好
ましくは、Rが29であり、Nが4である。第1の調和振動数Fは以下の方程式によっ
ても画定される。
【数2】

ここで、Fは、第1の調和振動数であり、ノイズ減衰器に関しては定数であり、Cは
17℃における音速であり、Aは第1の通路648の断面積であり、Vは第1のチャ
ンバ624の容積であり、Lは第1の通路648の長さである。したがって、第1のチ
ャンバ624および第1の通路648の寸法を固定することにより、ノイズ減衰器600
は、第1の調和振動数Fの音波を減衰させるように調整される。好ましい実施形態では
、第1の調和振動数Fが100ヘルツ以上である。より好ましくは、第1の調和振動数
が116ヘルツである。第1のチャンバ624および第1の首部642は、様々な振
動数の音波を減衰させるように調整され得る。他の実施形態では、他の方程式を使用して
、ヘルムホルツ共振器の振動数を画定することができる。この方程式は「通路」の末端効
果を考慮に入れている。それは、「ポート端補正」と呼ばれ、前記方程式と同様に見える
が、以下の更なる補償係数を伴う。
【数3】

ここで、Dは円形断面における通路の直径である。簡単にするため、全体にわたって
前記方程式の使用のみについて説明する。
【0098】
第2のチャンバ622は第2の調和振動数Fの音波を減衰させる。第2のチャンバ6
22は、第2の調和振動数Fで生成される音波を減衰させるための容積Vを画定する
。第2の首部640は第2のチャンバ622内へ延びている。より具体的には、第2の首
部640は、カートリッジ626の底部636と一体の基端を含むとともに、先端へ向け
て延びている。第2の首部640の先端は、第2のチャンバ622の容積V内で吊り下
げられる。すなわち、第2の首部640の先端はボックス状部610と接触しない。
【0099】
第2の調和振動数Fは、第1の調和振動数Fの2倍であり、音場が第1の調和振動
数Fに比べてその次の最も大きい大きさに達するときの振動数を表わしている。したが
って、第1の調和振動数Fおよび第2の調和振動数Fの音波を減衰させることにより
、単に第1の調和振動数Fの音波を減衰させるだけの場合よりも大きなノイズ減少が達
成される。第2の調和振動数Fは以下の方程式によって画定される。
【数4】

ここで、Fは第2の調和振動数であり、ノイズ減衰器に関しては定数であり、Cは1
7℃における音速であり、Aは第2の通路646の断面積であり、Vは第2のチャン
バ622の容積であり、Lは第2の通路646の長さである。好ましくは、第2の調和
振動数Fが200ヘルツ以上である。より好ましくは、第2の調和振動数Fが232
ヘルツである。第2のチャンバ622および第2の通路646は、様々な振動数の音波を
減衰させるように調整され得る。
【0100】
第3のチャンバ620は第3の調和振動数Fの音波を減衰させる。第3のチャンバ6
20は、第3の調和振動数Fで生成される音波を減衰させるための容積Vを画定する
。第3の首部638は第3のチャンバ620内へ延びている。より具体的には、第3の首
部638は、カートリッジ626の底部636と一体の基端を含むとともに、先端へ向け
て延びている。第3の首部638の先端は、第3のチャンバ620の容積V内で吊り下
げられる。すなわち、第3の首部638の先端はボックス状部610と接触しない。
【0101】
第3の調和振動数Fは、第1の調和振動数Fの3倍であり、音場が第2の調和振動
数Fに比べてその次の最も大きい大きさに達するときの振動数を表わしている。したが
って、第1の調和振動数F、第2の調和振動数Fおよび第3の調和振動数Fの音波
を減衰させることにより、単に第1の調和振動数Fおよび第2の調和振動数Fの音波
を減衰させるだけの場合よりも大きなノイズ減少が達成される。第3の調和振動数F
以下の方程式によって画定される。
【数5】

ここで、Fは第3の調和振動数であり、ノイズ減衰器に関しては定数であり、Cは1
7℃における音速であり、Aは第3の通路644の断面積であり、Vは第3のチャン
バ620の容積であり、Lは第3の通路644の長さである。好ましくは、第3の調和
振動数Fが300ヘルツ以上である。より好ましくは、第3の調和振動数Fが348
ヘルツである。第3のチャンバ620および第3の通路644は、様々な振動数の音波を
減衰させるように調整され得る。更なるチャンバまたは更に少ないチャンバを形成して、
第1の調和振動数F、第2の調和振動数Fおよび第3の調和振動数F以外の振動数
の音波を減衰させることができる。しかしながら、最も著しいノイズ減少は、3つの全て
の調和振動数F、F、Fの音波を減衰させることによって得られる。
【0102】
出口608にはマフラー650が接続されており、このマフラー650は、チャンバ6
20、622、624によって減衰されない音波の一部を弱めるために主管路628に流
体連通している。好ましくは、マフラー650は、残りの音波が出口608およびマフラ
ー650に入る前に主管路628の屈曲部634の周囲へと押し進められるように、マニ
ホールド602の反対側から延びている。流体の流れは、マフラー650を通じてノイズ
減衰器600から出る。好ましくは、マフラー650は、Gast Manufactu
ring,Incorporatedから市販されているタイプのものである。しかしな
がら、マフラー650は、ノイズ減衰器600をカート204上に設けた状態で取り付け
ることができる任意のタイプのマフラーであってもよい。
【0103】
VI.エルボーコネクタ
図37を参照すると、エルボーコネクタ500が更に詳しく示されている。このエルボ
ーコネクタ500は、以下で更に説明するように、真空ライン(例えば、真空チューブ、
ホース、管路など)を真空回路400内の構成要素に対して接続するとともに水ライン(
例えば、送水チューブ、ホース、管路など)を洗浄システム内の構成要素に対して接続す
るためにシステム100内で使用されるいくつかのエルボーコネクタ500を代表するも
のである。したがって、エルボーコネクタ500は、真空圧または水圧に適応させるよう
に設計されて格付けされる。エルボーコネクタ500の主な利点のうちの1つは、これら
を組立および/または整備中に容易に取り付けおよび/または取り外すことができるとい
う点である。
【0104】
エルボーコネクタ500は、高い真空圧または水圧に耐えることができるプラスチック
材料から形成されることが好ましい。エルボーコネクタ500は、複数の環状の隆起部6
56がその外面に画定されて成る第1のアーム654を有する略L形状の本体652を含
む。また、L形状本体652は、溝660がその外面に画定された第2のアーム658も
含む。隆起部656は、第1のアーム654に接続する真空ラインまたは水ラインを把持
するように構成される。溝660内にはOリング662が載置される。リブ664(図3
3も参照)が第2のアーム658の外面上に一体に形成され、且つL形状本体652の屈
曲部668近傍から第2のアーム658へと下方に延びている。
【0105】
レセプタクル670は、エルボーコネクタ500が取り付けられるべき構成要素に対す
る接続を完了させるためにエルボーコネクタ500を受ける。図37において、レセプタ
クル670は、上側廃棄物容器200の上側キャップ222内に画定される。レセプタク
ル670は、エルボーコネクタ500を受けるためのポケット674を画定する外壁67
2を含む。外壁672は弓形の切り欠き部676を含んでおり、エルボーコネクタ500
がレセプタクル670内に載置されるときに切り欠き部676上に第1のアーム654が
置かれる。また、外壁672は、弓形の切り欠き部676の反対側に細長いスロット67
8も画定しており、このスロット678は、外壁672の上端から下方へと外壁672に
沿って延びている。L形状本体652の第2のアーム658の外面上に形成されたリブ6
64は、エルボーコネクタ500がレセプタクル670内に載置されるときに細長いスロ
ット678とぴったり嵌合するように構成される。これにより、レセプタクル670内で
のエルボーコネクタ500の望ましくない回転が防止される。
【0106】
リテイナ680および関連する戻り止めクリップ682は、所定位置に一旦置かれたエ
ルボーコネクタ500がレセプタクル670から抜けることを防止する。リテイナ680
は、丸い金属ストックから、反対方向に延びる延出部684を両端に有する略U形状へと
形成されることが好ましい。延出部684を回動可能に支持するために上側キャップ22
2には半円溝686が形成され、それにより、リテイナ680は、リテイナ680が上側
キャップ222上で倒伏するロック解除位置と、リテイナ680がエルボーコネクタ50
0と係合してエルボーコネクタ500をレセプタクル670内でロックするロック位置(
図33参照)との間で回転することができる。一対の留め具686およびワッシャ688
が延出部684を半円溝686内で保持する。
【0107】
リテイナ680の上側バー690は、図33に示されるようにロック位置へ移動する際
、戻り止めクリップ682と係合し、戻り止めポケット692内にスナップ嵌合する。戻
り止めクリップ682は、第1のアーム654上に一体形成されており、上側バー690
が戻り止めポケット692内に押し込まれる際に上方へ屈曲するリップ694を含む。上
側バー690が戻り止めポケット692内で安定すると、リップ694がその当初の位置
へ戻り、リテイナ680がロック位置に保持される。リテイナ680を解放するため、リ
ップ694を押圧してリップ694を再び上方へ曲げることによりリテイナ680がロッ
ク解除位置へと戻ることができるようにすることによって、上側バー690が戻り止めポ
ケット692から簡単に除去される。単一の回転動作または反転動作でロック位置とロッ
ク解除位置との間を移動するこの急速ロック作用および逆の作用は、廃棄物収集ユニット
102の組立および整備を容易にする。
【0108】
VII.液体容積測定
図38を参照すると、可動式廃棄物収集ユニット102は、液体測定システム700を
含む。流体測定システム700は、ユニット102によって収集される液体(例えば、廃
棄物材料)の容積の見積もりを行なう。具体的には、好ましい実施形態において、液体測
定システム700は、上側廃棄物容器200の上側キャニスタ218内の液体および下側
廃棄物容器202の下側キャニスタ224内の液体を個別に見積もる。
【0109】
液体測定システム700はセンサロッド702を含む。好ましい実施形態において、セ
ンサロッド702は、上側キャニスタ218の上側廃棄物チャンバ220および下側キャ
ニスタ224の下側廃棄物チャンバ226の両方を通じて延びる単一のセンサロッド70
2である。効率、重量、および、コストの理由から、単一のセンサロッド702が利用さ
れる。しかしながら、当業者であれば分かるように、複数のセンサロッド702、例えば
各キャニスタ218、224毎に1つのセンサロッド702を設けることができる。
【0110】
好ましい実施形態では、センサロッド702が磁気ひずみ(または、強磁性)材料から
形成される。当業者であれば分かるように、磁気ひずみ材料は、磁場に晒されると形状が
変わる。センサロッド702にはトランシーバ704が電気的に接続されており、このト
ランシーバ704は好ましくは前記上側キャニスタ218の上側に配置される。トランシ
ーバ704は、センサロッド702に沿って伝搬する問い合わせパルスを生成する。した
がって、この問い合わせパルスは、下方に方向付けられるとともに、それがセンサロッド
702に沿って伝わるにつれて電磁場を形成する。そのため、センサロッド702は、問
い合わせパルスのための導波管としての機能を果たす。
【0111】
センサロッド702に隣接し且つセンサロッド702に沿って複数の反射要素が配置さ
れる。これらの反射要素により、問い合わせパルスの受信に応じて、戻りパルスが元のト
ランシーバ704へ向けて反射される。好ましい実施形態では、各反射要素が少なくとも
1つのマグネットを含む。マグネットは、戻りパルスをもたらす磁場を磁気ひずみセンサ
ロッド702中に形成する。好ましい実施形態の液体測定システム700は4つの反射要
素を含む。上側基準要素706および上側フロート要素708が上側廃棄物容器200に
関連付けられる。下側基準要素710および下側フロート要素712が下側廃棄物容器2
02に関連付けられる。上側フロート要素708は上側廃棄物容器200内に配置され、
下側フロート要素712は下側廃棄物容器202内に配置される。
【0112】
フロート要素708、712は、好ましくはドーナッツ形状を成しており、それらがそ
れぞれの対応するキャニスタ218、224内に蓄えられた液体の表面上で浮くように浮
力を有する。いずれのフロート要素もセンサロッド702に対してスライド可能に装着さ
れる。上側基準要素706は上側廃棄物容器200の底部230に隣接して配置されてお
り、また、下側基準要素710は下側廃棄物容器202の底部232に隣接して配置され
ている。好ましくは、基準要素706、710は、それらが液体と接触しないようにそれ
ぞれの対応するキャニスタ218、224の外側に配置される。しかしながら、基準要素
706、710は、それぞれの対応するキャニスタ218、224内に配置することもで
き、また、それらがそれぞれの対応するキャニスタ218、224の底部へと沈むように
浮力を有していなくてもよい。センサロッド702、要素706、708、710、71
2、および、トランシーバ704は、ノースカロライナ州のカリーに位置するMTS S
ystems Corporation,Sensor Divisionから市販され
る「M−Series Digital」部品を用いて実施されてもよい。
【0113】
前述したように、要素706、708、710、712は、センサロッド702に近接
しているため、問い合わせパルスに応じて戻りパルスを元のトランシーバ704へ向けて
反射させる。具体的には、上側フロート要素706が上側フロート戻りパルスを引き起こ
し、上側基準要素708が上側基準戻りパルスを引き起こすとともに、下側フロート要素
710が下側フロート戻りパルスを引き起こし、下側基準要素712が下側基準戻りパル
スを引き起こす。トランシーバ704は、要素706、708、710、712によって
引き起こされるこれらの戻りパルスを受ける。要素706、708、710、712は互
いに離間されているため、パルスは異なる時間にトランシーバ704で受けられる。時間
同士の間の遅れは、要素706、708、710、712間の間隔の大きさにほぼ比例す
る。したがって、以下で更に詳しく説明するように、遅れは、各キャニスタ218、22
4内の液体または他の廃棄物材料の容積を見積もるために利用される。
【0114】
問い合わせパルスの生成時、および、その後の戻りパルスの受信時、トランシーバ70
4はトランシーバ信号を生成する。トランシーバ信号は、問い合わせパルスおよび各戻り
パルスに関して瞬間の状態変化(例えば、論理ハイパルス)をリアルタイムで与える。し
たがって、問い合わせパルスが発せられ且つ4つの戻りパルスが受けられる度に、5つの
別個の瞬間状態変化が出力される。好ましい実施形態では、図39に示されるように、ト
ランシーバ704が緩衝・分離回路714に対して電気的に接続される。緩衝・分離回路
714は、トランシーバ信号を受けるとともに、トランシーバ信号を和らげて波形を改善
させる。また、緩衝・分離回路714は、トランシーバ704を残りの回路から電気光学
的に分離する。
【0115】
システム700は論理回路716を更に含む。論理回路716は、緩衝・分離回路71
4に対して電気的に接続され、したがってトランシーバ704と通信する。論理回路71
6は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を利用して実施される
ことが好ましい。1つの適したFPGAは、本社がカリフォルニア州のサンノゼにあるX
ilinx社によって製造されたSpartan−3である。無論、当業者は、論理回路
716を実施するために他の適した技術および装置を実現する。
【0116】
論理回路716は、トランシーバ704から受けられるトランシーバ信号をデジタルで
フィルタリングする。具体的には、論理回路716は、二段有限インパルス応答(FIR
)フィルタとしての機能を果たすことが好ましい。このフィルタは、ローパスフィルタ、
すなわち、高周波を排除するフィルタとして作用し、各戻りパルス時間毎に平均読取値を
与える。したがって、容器200、202内での液体の移動の影響が減少される。フィル
タリング後、論理回路716は、問い合わせパルスおよび戻りパルスの時間に対応する時
間データも生成する。前記他の方法において、論理回路716は、更なる計算で使用され
るそれぞれの時間毎に1つの数値を与える。論理回路716は、問い合わせパルスを表わ
す瞬間状態変化の受信から各戻りパルスの受信を表わす瞬間状態変化の受信までの経過時
間を測定する。したがって、戻りパルスの受信を表わす各瞬間状態変化毎に、論理回路7
16は、問い合わせパルスの送信と戻りパルスの受信との間の経過時間を示すデータが含
まれるデータパケットを出力する。そのため、各戻りパルス毎に1つずつあるそのような
4つのデータパケットが論理回路716から出力される。
【0117】
論理回路716からデータを送受信するために論理回路716には液体測定コントロー
ラ718が電気的に接続される。液体測定コントローラ718は、マイクロコントローラ
などのマイクロプロセッサベースの装置であることが好ましい。液体測定コントローラ7
18にはプログラムメモリ719も電気的に接続される。プログラムメモリ719は、電
力の損失時に消去してもよい揮発性メモリを有する論理回路716によって実行されるソ
フトウェアプログラムの不揮発性コピーを含む。したがって、起動時、液体測定コントロ
ーラ718は、プログラムメモリ719からプログラムを読み取って、そのプログラムを
論理回路716へ送信する。また、液体測定コントローラ718および論理回路716は
通信バス721にも電気的に接続される。通信バス721は主コントローラ342に対し
て電気的に接続される。したがって、液体測定コントローラ718および論理回路716
は主コントローラ342と通信する。そのため、主コントローラ342がトランシーバ7
04と通信していると見なされてもよい。
【0118】
主コントローラ342は、論理回路716からの経過時間データを利用して、下側廃棄
物容器202内の液体の容積および上側廃棄物容器200内の液体の容積を見積もる。主
コントローラ342は、トランシーバ704によって与えられる時間および各容器200
、202の基本的な形状を利用することにより、各容器200、202内に蓄えられた容
積のかなり正確な見積もりを行なう。しかしながら、他のファクタがこの見積もりの精度
に影響を与える場合がある。これらのファクタとしては、数学的モデルからの廃棄物容器
200、202の寸法の正常な変動および製造プロセスに起因する寸法の変動、温度に起
因する容器および液体の容積の拡張・収縮、トランシーバ704のエレクトロニクスによ
って引き起こされる変動、および、容器200、202内の空気流によって引き起こされ
る容器200、202内に蓄えられた液体の乱れが挙げられるがこれらに限定されない。
【0119】
センサロッド702は略直線状であるため、戻りパルスの時間tと戻りパルスの距離Z
との間の基本的な関係も線形である。この基本的な関係は、ライン(y=mx+b)にお
ける一般的な方程式から生み出され、以下のように記載することができる。
t=Z・G+b
ここで、Gは、センサロッド702における時間tと距離Zとの間の線形関係の勾配(
または、傾き)であり、bは、距離Zがゼロに等しいときの(つまり、センサロッド70
2の正に上端における)時間tを表わしている。前記方程式を各要素706、708、7
10、712に対して適用すると、以下が与えられる。
UFE=ZUFE×G+b
URE=ZURE×G+b
LFE=ZLFE×G+b
LRE=ZLRE×G+b
ここで、「UFE」は上側フロート要素708を示し、「URE」は上側基準要素70
6を示し、「LFE」は下側フロート要素712を示し、「LRE」は下側基準要素71
0を示している。最初に距離ZUFE、ZURE、ZLFE、ZLREに関して解くこと
により、各容器200、202内の液体の容積が見積もられてもよい。勾配Gは温度によ
って影響されないが、bは温度によって影響される。好ましい実施形態において、トラン
シーバ704は、トランシーバ704/センサロッド702の組み合わせの勾配Gに関し
て、その製造メーカにより予めプログラムされる。この勾配Gは、その後、容積計算で使
用するためにトランシーバ704から主コントローラ342へと通信されてもよい。
【0120】
好ましい実施形態では、上側メモリ装置720が上側廃棄物容器200に対して結合さ
れ、下側メモリ装置722が下側廃棄物容器202に対して結合される。液体測定コント
ローラ718は、メモリ装置720、722と通信して、装置720、722に記憶され
たデータを受ける。メモリ装置720、722は不揮発ランダムアクセスメモリ(NVR
AM)装置であることが好ましいが、他の適したメモリ装置が当業者に知られている。メ
モリ装置720、722はそれぞれ一連の較正データポイントを記憶する。上側メモリ装
置720において、各較正データポイントは、上側容器200内に蓄えられた既知の容積
を、既知の容積が既知の較正温度TCALで上側容器200内にあるときに、上側基準要
素時間tUREと上側フロート要素時間tUFEとの間の差に対して関連付ける。下側メ
モリ装置722において、各較正データポイントは、下側容器202内に蓄えられた既知
の容積を、既知の容積が既知の較正温度TCALで下側容器200内にあるときに、下側
基準要素時間tLREと下側フロート要素時間tLFEとの間の差に対して関連付ける。
各メモリ装置720、722内に記憶されたデータは、それが結合されるその特定の容器
200、202に固有のものである。
【0121】
前述したように、キャニスタ218、224はそれぞれ対応するチャンバ220、22
6を画定する。好ましい実施形態において、廃棄物容器200、202の内部チャンバ2
20、226はそれぞれ、直円錐の円錐台としてほぼ形成される。しかしながら、各チャ
ンバ220、226の底部は不規則に形成される(すなわち、直円錐の円錐台の底部のよ
うに形成されない)。したがって、各容器200、202は、「ゼロポイント」または「
自重ポイント」である予充填レベルを与えるために所定量の液体で予め満たされ、容積計
算は「ゼロポイント」または「自重ポイント」から行なわれる。すなわち、予め満たされ
た液体は、直円錐の円錐台の底部を形成する。予充填レベルとそれぞれの基準要素708
、712との間の距離X、Xは、対応するメモリ装置720、722内に記憶されう
る。また、予充填された液体は、フロート要素706、710を各チャンバ220、22
6の底部から持ち上げる機能も果たす。当業者であれば分かるように、各容器200、2
02内に蓄えられた液体の容積は、円筒形状または球形状を含むがこれらに限定されない
他の形状に関して計算されてもよい。
【0122】
また、好ましい実施形態の液体測定システム700は、上側廃棄物容器200の温度を
検出するための上側温度センサ724と、下側廃棄物容器202の温度を検出するための
下側温度センサ726とを含む。好ましくは、下側温度センサ726が下側廃棄物容器2
02に結合され、上側温度センサ724が上側廃棄物容器200に結合される。温度セン
サ724、726は、一般に測定されるべき部分(例えば、容器200、202)と接触
した状態で配置される熱電対またはRTDとして実施されてもよい。あるいは、温度セン
サ724、726は、容器200、202と接触する必要がない赤外線温度センサであっ
てもよい。温度センサ724、726は、主コントローラ342が各容器200、202
の温度を受けるように主コントローラ342と通信する。
【0123】
メモリ装置720、722および温度センサ724、726は液体測定コントローラ7
18に対して電気的に接続される。したがって、メモリ装置720、722および温度セ
ンサ724、726は主コントローラ342と通信する。各容器200、202毎に1つ
ずつある一対のコネクタ(参照符号を付さず)は、液体測定コントローラ718からのメ
モリ装置720、722および温度センサ724、726の電気的な接続および切断を可
能にする。したがって、容器200、202が交換される場合には、その後、異なるメモ
リ装置720、722(異なる固有のデータポイントを有する)および温度センサ724
、726が主コントローラ342と通信する。
【0124】
主コントローラ342は、メモリ装置720、722によって与えられるデータポイン
トと温度センサ724、726によって与えられる温度とを問い合わせパルス/戻りパル
ス経過時間値と共に利用して、容器200、202内に蓄えられた容積のその見積もり値
を生成する。また、主コントローラ342は、各容器200、202内に蓄えられた容積
のその見積もりにおいて、容器200、202の熱膨張係数(CTE)を使用してもよい

【0125】
好ましい実施形態において、各容器内に蓄えられた液体の見積もられた容積VEST
、較正温度TCALでの較正データポイントに基づく容積Vと、温度変化に起因する容
積変化ΔVとの和である。つまり、以下の通りである。
EST=V+ΔV
【0126】
各タンク毎にVを計算するため、主コントローラは、フロート要素の時間tUFE
LFE間の差を、基準要素の時間tURE、tLREから計算する。主コントローラは
、その後、適切なメモリ装置720、722からのデータポイントと計算された差とを使
用して容積Vを補間する。各タンク毎にΔVを計算するため、主コントローラは以下の
式を利用する。
【数6】

この式は、直円錐の円錐台のための式に基づいている。各タンクにおける熱膨張係数C
TEは、メモリ装置720、722または主コントローラ342に記憶されてもよい。高
さhは、適切なフロート要素706、710と予充填レベルとの間の距離を表わしており
、メモリ装置720、722内に記憶された距離X、Xを使用して計算できる。下側
半径rは、予充填レベルでの適切な内部チャンバ220、226の半径を表しており、メ
モリ装置720、722内に記憶されてもよい。上側半径Rは、以下の式を使用して計算
されてもよい。
R=h×(R−r)/H+r
ここで、Rはチャンバ220、226の上端の半径であり、Hは、チャンバの上端(
が測定される場所)と予充填レベルとの間の距離である。これらの値は、メモリ装置
720、722または主コントローラ342内に記憶されてもよい。最後に、ΔTは、温
度センサ724、726によって測定された温度Tと較正温度TCALとの間の温度差で
ある。
【0127】
各容器200、202における容積の見積もり値VESTが主コントローラ342によ
って計算されると、容積VESTが制御パネルディスプレイ380および/または容積デ
ィスプレイ728に対して通信される。表示された容積は、医療専門家および可動式収集
ユニット102の他のユーザによって利用されてもよい。制御パネルディスプレイ380
を含む好ましい実施形態の制御パネル310の詳細な例図が図40に示されている。容積
ディスプレイ728の例図が図40Aに示されている。容積ディスプレイ728は、幅広
い範囲の視野位置に対応するために270度以上の回転および/または15度以上の傾動
を可能にする軸を有するディスプレイハウジング(参照符号を付さず)によって収容され
ることが好ましい。
【0128】
可動式収集ユニット102は、上側キャニスタランプ730および下側キャニスタラン
プ732を含んでいてもよく、各キャニスタランプは主コントローラ342と通信する。
上側キャニスタランプ730は上側キャニスタ218を照明し、下側キャニスタランプ7
32は下側キャニスタ224を照明する。キャニスタ218、224の照明は、透明窓3
62、364を通じて見られてもよい。キャニスタランプ730、732は、主コントロ
ーラ342によって計算される各キャニスタ218、224内の液体の見積もり容積に応
じて作動されてもよい。キャニスタランプ730、732はそれぞれ、異なる色の光を表
示できてもよく、例えば異なる色の複数の発光ダイオード(LED)を有することができ
てもよい。好ましい実施形態において、キャニスタランプ730、732は、それぞれの
対応するキャニスタ218、224内の液体の容積が所定のレベルを下回るときに緑色光
を表示してもよく、また、液体の容積が所定のレベル以上のときに赤色光を表示してもよ
い。これにより、可動式収集ユニット102のユーザは、キャニスタ218、224の一
方または両方が「充満」ポイントに達している時期を容易に見ることができる。
【0129】
VIII.排煙
図41を参照すると、廃棄物収集ユニット102は排煙システム800も含む。排煙シ
ステム800は、一般に、外科手術中に空気などの流体から煙を除去するために利用され
る。しかしながら、システム800のための他の用途は当業者にとって明らかである。
【0130】
排煙システム800は煙管路802を含む。煙管路802は、流体が管路802内に引
き込まれる入口804と、流体が管路802から排出される出口805とを含む。流体は
、医療処置中、例えば外科手術中に生成される煙を伴う空気であることが好ましい。ブロ
ワ806は、ブロワ806が回転されるときに流体を入口804へと引き込むため、煙管
路802と流体連通している。当業者であれば分かるように、ブロワ806は「ファン」
または「ポンプ」と称されてもよい。ブロワ806は、ブロワ806を作動させるための
ブロワモータ808を含む。好ましい実施形態では、ブロワ806が多段遠心ブロワであ
ってもよく、また、ブロワモータ808がブラシモータであってもよい。しかしながら、
当業者は、ブロワ806およびブロワモータ808の異なる実施を利用する他の実施形態
を実現する。
【0131】
また、排煙システム800は、煙管路に流体連通するフィルタ809も含む。フィルタ
809は、「清浄な」空気が出口805から排気されるように、煙管路からの煙を濾過す
る。フィルタ809は、複数のフィルタおよび/または複数のフィルタ要素811、81
3として実施されてもよい。好ましい実施形態では、図42に示されるように、フィルタ
809が一対のフィルタ要素を含む。一方のフィルタ要素811は活性炭を含んでおり、
他方のフィルタ要素813はULPA媒体である。フィルタ809は、交換可能なユニッ
トを形成するためにフィルタキャップ815に接続されたフィルタ筐体807を備えるフ
ィルタハウジングによって支持されることが好ましい。
【0132】
ここで図43を参照すると、ブロワモータ808に対して電力を供給してブロワ806
の速度を制御するために、ブロワモータ808にはブロワ制御回路810が電気的に接続
される。好ましい実施形態のブロワ制御回路810は、ブロワ806の速度を制御するた
めに交流電流(AC)位相制御を行なう。また、好ましい実施形態のブロワ制御回路81
0は、光分離装置を使用して、ブロワモータ808を駆動するために利用されるAC電源
を、論理回路内で利用されるDC電源から電気的に分離する。
【0133】
好ましい実施形態において、ブロワ制御回路810はAC入力フォトカプラ812を含
む。AC入力フォトカプラ812は、反転して並列に接続された一対の発光ダイオード(
LED)(参照符号を付さず)を含む。LEDは、ベースとコレクタとエミッタとを有す
るフォトトランジスタ(参照符号を付さず)を駆動する。1つの適したAC入力フォトカ
プラ812は、メイン州のサウスポートランドに本社があるFairchild Sem
iconductorによって製造される型番H11A11である。LEDには120V
のAC給電部が電気的に接続される。フォトトランジスタのエミッタは接地され、コレク
タはレジスタを介してDC電源へと引かれている。フォトトランジスタのコレクタは、1
20VのAC給電部のAC電源と同位相で且つAC電源のゼロ交差を表わす狭いパルスを
生成する。
【0134】
また、ブロワ制御回路810は第1のコンパレータ814および第2のコンパレータ8
16も含む。各コンパレータ814、816は、反転入力と、非反転入力と、出力とを含
む。第1のコンパレータ814の反転入力は、AC入力フォトカプラ812のフォトトラ
ンジスタのコレクタに対して電気的に接続される。第1のコンパレータ814の非反転入
力は、DC電源の値の半分に設定された基準電圧に対して電気的に接続される。第1のコ
ンパレータ814の出力は、AC電源と同位相で且つその周波数がAC電源の周波数の2
倍である0〜3ボルトの鋸歯状の波形を生成する。第1のコンパレータ814の出力は第
2のコンパレータ816の反転入力に対して電気的に接続される。アナログ信号(以下で
更に説明する)が第2のコンパレータ816の非反転入力に対して電気的に接続される。
第2のコンパレータ816の出力は、AC電源と同位相で且つそのパルス幅がアナログ信
号の振幅に正比例する方形波を生成する。第2のコンパレータ816の出力は、ブロワモ
ータ808に対して電力を供給する固体スイッチ817に対して印加される。ブロワモー
タ808に対して供給される電力の大きさ、したがって、ブロワ806の速度は、アナロ
グ信号の振幅に正比例する。
【0135】
また、排煙システム800は排煙コントローラ818も含む。排煙コントローラ818
は、マイクロコントローラなどのマイクロプロセッサベースの装置であることが好ましい
。しかしながら、当業者は、排煙コントローラ818を実施するために他の技術を実現す
る。好ましい実施形態では、排煙コントローラ818がパルス幅変調(PWM)信号を生
成する。PWM信号は様々な幅のパルスを与える。PWM信号の幅は、ブロワモータ80
8に対して印加されるべき所望の電力に基づいて変化する。あるいは、PWM信号を生成
するために別個のPWM回路(図示せず)が排煙コントローラ818と通信してもよい。
【0136】
排煙コントローラ818はブロワ制御回路810と通信する。具体的には、好ましい実
施形態では、PWM信号が前述したアナログ信号へ変換される。アナログ信号はPWM信
号に比例し、したがって、ブロワモータ808に対して供給される電力の大きさはPWM
信号に正比例する。
【0137】
煙センサ820は、煙管路802と流体連通するとともに、コントローラ818に対し
て電気的に接続される。好ましくは、煙センサ820は、管路802を通じて流れる流体
がフィルタ809を通過する前に検出され得るように、煙管路802に沿って配置されて
いる。好ましい実施形態において、煙センサ820は、煙センサ820が流体をフィルタ
要素811、813によって濾過する前に検出するように、フィルタ筐体807とフィル
タキャップ815との間に配置される。前記他の方法において、煙センサ820はフィル
タ要素811、813よりも上流側にある。煙センサはフィルタ筐体807内に配置され
るため、煙センサ820はフィルタ809と共に交換される。煙センサ820は、経時的
におよび使用により劣化するため、煙センサ820をフィルタ809と共に定期的に交換
することは、煙センサ820からの正確な読み取りを確保するのに役立つ。図42を参照
すると、クレードル817は、交換可能なユニットのフィルタキャップ815およびフィ
ルタ筐体807の内側で煙センサ820を支持しており、そのため、交換は、新たなフィ
ルタ筐体807および新たなキャップ815内に配置された新たなフィルタ809および
新たな煙センサ820を備える新たな交換可能ユニットを挿入することを含む。
【0138】
煙センサ820は、煙管路802を通じて移動する煙の量を検出するとともに、煙管路
802内の煙の量に対応する煙センサ信号を生成する。煙センサ信号は、その後、排煙コ
ントローラ818に対して通信される。好ましい実施形態において、煙センサ820は、
IR光を生成するための赤外線(IR)ランプ(図示せず)と、IRランプによって生成
されるIR光を検出するためのIR検出器(図示せず)とを更に含む。煙管路802内の
流体はIRランプとIR検出器との間を通過する。煙が流体中に存在すると、煙の粒子は
、IR検出器によって受けられるIR光に反射する。したがって、煙センサ820は、煙
管路802内の煙の存在を決定できるとともに、この決定をコントローラ818へ中継で
きる。
【0139】
コントローラ818は、煙センサ信号に応じてPWM信号を変化させる。好ましい実施
形態において、コントローラ818は、3つの別個のPWM信号を自動モードで利用する
。自動モードでは、第1のPWM信号がブロワ制御回路810に対して供給され、また、
ブロワ制御回路810は第1のレベルの電力をブロワモータ808に対して供給し、それ
により、ブロワ806が第1の速度で回転する。この第1の速度では、煙管路802の入
口804での吸引力が最小レベルに維持される。すなわち、煙センサ820によって煙を
検出できるように流体を煙管路802内に辛うじて引き込むことができる吸引力が与えら
れる。
【0140】
前述したように、コントローラ818は、煙管路802内で検出された煙の量を表わす
煙センサ信号を受ける。煙が煙管路802内で検出されると、すなわち、煙の量が所定の
限界を超えると、コントローラ812は、第2のPWM信号をブロワ制御回路810に対
して与える。回路810は、その後、ブロワモータ808への電力を、第1のレベルより
も大きい第2のレベルまで増大させる。第2のレベルは、ブロワの回転を急速に加速させ
るために使用される。ブロワモータ808を第2のレベルで作動させた後、コントローラ
812は、第3のPWM信号を供給して、ブロワモータ808への電力を第3のレベルま
で減少させる。第3のレベルは、第2のレベルよりも低いが、第1のレベルよりも高い。
第3のレベルにおいて、ブロワ806は、第1の速度よりも速い第2の速度で回転する。
【0141】
ブロワ806が第2の速度で動作している状態で、ブロワ806は、それが第1の速度
で動作しているときよりも大きな吸引力を入口804で生み出す。これにより、煙センサ
820によって検出された煙を外科手術から急速に引き出して、フィルタ809により濾
過することができる。ブロワ806が第2の速度で作動している間、煙センサ820は、
煙に関して流体を評価し続ける。煙管路802内の煙が所定の限界を下回った後、コント
ローラ820は、ブロワモータ808を第1のレベルの動作へ戻すために、ブロワ制御回
路810への第1のPWM信号を再開し、そのため、ブロワ806が第1の速度まで減少
される。
【0142】
ブロワ806を第1の(すなわち、遅い)速度で作動させることにより、ブロワ806
により引き起こされるノイズが著しく減少される。これは、細心の注意を要する外科手術
が行なわれているときに、より穏やかな環境を維持するのに役立つ。しかしながら、排煙
システム800は、第2および第3の(すなわち、更に速い)速度まで急速に立ち上げる
ことにより、手術領域から煙を急速に引き出すために必要な性能レベルを保つ。いくつか
の実施形態において、排煙のこの「自動」モードは、制御パネル310上でユーザによっ
て設定されてもよく、あるいは、連続的に動作することができる。また、ユーザは、ブロ
ワモータ808の速度を手動で変えることができてもよい。
【0143】
また、排煙システム800は、フィルタ809またはフィルタ要素811、813の両
端間の差圧を検出するための差圧センサ(図示せず)を含んでいてもよい。差圧センサは
、主コントローラ342と通信しており、差圧を主コントローラ342に対して通信する
。差圧が所定のレベルに達すると、例えば、フィルタ809またはフィルタ要素811、
813が詰まり始めると、主コントローラ342は、制御パネルディスプレイ380を介
して可動式廃棄物収集ユニット102のユーザに警告してもよい。差圧センサは、差圧を
示す数字を与えるアナログタイプのものであってもよく、あるいは、差圧が所定のレベル
に達するときにデジタル信号を供給するスイッチであってもよい。
【0144】
IX.自動下降機能を有する調整可能なIVポール
可動式廃棄物収集ユニット102は点滴(IV)バッグ支持ポールアセンブリ900を
含む。ここで、図44を参照すると、アセンブリ900は、少なくとも1つのIVバッグ
902を支持するように構成されている。IVバッグ902は、手術中に使用される際に
は、一般に、術者によって使用される洗浄流体を収容している。アセンブリ900は、基
端906と先端908とを有するIVバッグ支持ポール904を含む。ポール904は、
互いに伸縮自在に接続される複数のポールセグメント910、911を含んでおり、それ
により、ポール904は完全伸張位置と完全収縮位置との間で調整可能である。1または
複数のIVバッグ902を支持するために、ポール904の先端908には少なくとも1
つのIVバッグフック912が結合されている。好ましくは、4つのフック912が設け
られるが、フック912の数は変わってもよい。
【0145】
伸縮IVバッグ支持ポール904にはいくつかの利点が存在する。第1に、IVバッグ
フック912を都合のよい低い位置へと下降させることができ、それにより、医療専門家
、特に身長が低い医療者は、しばしば重いIVバッグ902を取り付けることができる。
第2に、IVバッグフック912および取り付けられたIVバッグ902を高い位置まで
持ち上げることができ、したがって、より高いヘッド圧が生み出される。これは、外科処
置においてしばしば有利である。また、IVバッグ支持ポール904が完全収縮位置にあ
るときには、可動式廃棄物収集ユニット102を更に容易に移動させることができる。
【0146】
好ましい実施形態において、ポールセグメント910、911は固定ポールセグメント
910と可動ポールセグメント911とを含む。可動ポールセグメント911は、ポール
が完全収縮位置にあるときに固定ポールセグメント910内に嵌まり込む。ここで、図4
5を参照すると、可動ポールセグメント911は、2つの端部、すなわち、下端部914
と先端部908とを有する。固定ポールセグメント910内にはベースシャフト916が
配置される。可動ポールセグメント911は、収縮時にベースシャフト916も取り囲む
。第1のブロック918は、ベースシャフト916に沿ってスライド可能であり、可動ポ
ールセグメント911の下端に対して接続されており、したがって、可動ポールセグメン
ト911は固定ポールセグメント910から伸縮自在に伸張し且つ収縮することができる

【0147】
また、アセンブリ900は、モータマウント922によって支持される直流(DC)モ
ータ920も含む。DCモータ920は、電気部分(符号を付さず)によって作動できる
回転可能シャフト(符号を付さず)を有する。DCモータ920の電気部分は、直流電流
を利用して回転可能シャフトの回転を達成する。DCモータ920は、回転可能シャフト
がいずれの方向にも回転できるように双方向性を有することが好ましい。1つの適したD
Cモータ920は、ペンシルベニア州のHarleysvilleにあるPittman
,PennEngineering Companyにより製造されるモデルGM923
6である。無論、当業者は、他の適したモータを実現するとともに、DCモータ920が
双方向となる必要なく機械的なリンケージが回転可能シャフトの双方向回転を与えること
ができることも実現する。
【0148】
DCモータ920の回転可能シャフトは、可動ポールセグメント911に対して動作可
能に接続される。好ましい実施形態において、回転可能シャフトは、第1のブロック91
8をスライド可能に作動させ、したがって可動ポールセグメント911を作動させるため
に第1のブロック918に対して動作可能に接続される。ベルト924が第1のブロック
918とDCモータ920との間の接続を行なう。ベルト924は、第1の端部(符号を
付さず)と第2の端部(符号を付さず)とを有することが好ましい。第1の端部は第1の
ブロック918に対して接続され、一方、第2の端部は第2のブロック926に対して接
続される。第2のブロック926は、第1のブロック918と同様、ベースシャフト91
6に沿ってスライドできる。ローラ928がベースシャフト916の上端近傍でベースシ
ャフト916に対して接続される。ベルト924は、ローラ928およびDCモータ92
0の回転可能シャフトの両方の周囲に巻回する。図47に最もよく示されるように、接続
スプリング930が第1のブロック918を第2のブロック926に対して連結し、これ
により、スプリング930、ブロック918、926、ベルト924の完全なループが形
成される。スプリング930はベルト924に対して張力を与え、それにより、DCモー
タ920の回転可能シャフトがベルト924を作動させることができる。プーリ(符号を
付さず)がモータシャフトの周囲に配置される。ベルト924はプーリの周囲に部分的に
巻き付けられる。プーリは、ベルト924をモータシャフトに対して保持する。
【0149】
DCモータ920の電気部分は一対の電気リード線(符号を付さず)を含む。ここで、
図48A、48Bを参照すると、モータ制御回路932が、DCモータ920に対してモ
ータ電力を選択的に供給するための電気リード線で、DCモータ920の電気部分に対し
て電気的に接続される。好ましい実施形態において、モータ制御回路932は、カリフォ
ルニア州のエルセガンドのInternational Rectifierによって製
造される型番IRF7484などの4つのパワーMOSFET936を利用するH−ブリ
ッジ934を含む。H−ブリッジ934は、DCモータ920への電流の流れ方向を変え
ることにより、DCモータ920の双方向動作を可能にする。パワーMOSFET936
は、これもまたInternational Rectifierによって製造される型
番IR2183などの一対のハーフブリッジドライバチップ938によって駆動される。
【0150】
DCモータ920が作動していないときにポールの現在の位置を維持するためにブレー
キ939が利用される。好ましい実施形態では、図44および図45に示されるように、
ブレーキ939は、回転可能シャフトをその現在の位置でロックするために、電気的に動
作され且つDCモータ920に接続される。1つの適したブレーキ939は、コネチカッ
ト州のトリントンにあるInertia Dynamics,LLCによって製造される
モデルFB11である。
【0151】
再び図48Aを参照すると、ポールコントローラ940は、ポールアセンブリ900の
動作を制御するために利用される。ポールコントローラ940は、モータ制御回路の動作
を制御するためにモータ制御回路932に対して電気的に接続される。具体的には、好ま
しい実施形態では、モータ制御回路932がブリッジドライバチップ938に対して電気
的に接続される。また、ポールコントローラ940は、MOSFET942を介してブレ
ーキ939に対しても電気的に接続される。ポールコントローラ940は、DCモータ9
20が動作中でないときにブレーキ939を作動させ、DCモータ920が動作中のとき
にブレーキ939の作動を停止させる。
【0152】
また、ポールコントローラ940は、ポールコントローラ940が主コントローラ34
2と通信できるように通信バス721に対しても電気的に接続される。図80を参照する
と、可動式廃棄物収集ユニット102の制御パネル310は前述したように主コントロー
ラ342と通信する。制御パネル310は、ユーザがポール904の作動を選択的に制御
できるようにするため、一対のプッシュボタン942、943、好ましくは「アップ」プ
ッシュボタン942および「ダウン」プッシュボタン943を含む。プッシュボタン94
2、943は、主コントローラ342および通信バス721を介して、ポールコントロー
ラ940と通信する。ポールコントローラ940は、プッシュボタン942、943から
受ける制御信号に応じて、ブリッジドライバチップ938に対して制御信号を送る。
【0153】
再び図48Aを参照すると、電力監視回路944がモータ制御回路932およびポール
コントローラ940に対して電気的に接続される。電力監視回路944は、モータ制御回
路932によりDCモータ920に対して供給されるモータ電力を監視する。具体的には
、好ましい実施形態の電力監視回路944は、モータ制御回路932によって供給される
電流の大きさを監視する。電力監視回路944は、モータ電力が所定のレベルに達するこ
とに応じて、ポールコントローラ940に対して過電力信号を送る。その後、ポールコン
トローラ940は、DCモータ920または他の電気回路の損傷を回避するため、モータ
制御回路932のパワーMOSFET936の動作を停止させてもよい。また、ポールコ
ントローラ940は、通信バス721および主コントローラ342を介して、制御パネル
ディスプレイ380に対してメッセージを送ってもよい。
【0154】
アップリミットスイッチ946およびダウンリミットスイッチ948がポールコントロ
ーラ940に対して電気的に接続されてもよい。リミットスイッチ946、948は、ポ
ール904が完全伸張位置および完全収縮位置にある時期を検出するためにポール904
に対して結合されることが好ましい。これらの位置の一方に達すると、関連するスイッチ
946または948が開/閉状態変化を受ける。スイッチ946または948の開/閉状
態変化は、スイッチの両端間の電圧の変化を引き起こす。この電圧変化はポールコントロ
ーラによって検出される。信号レベルの変化に応じて、ポールコントローラは、モータ9
20の動作を停止させ、モータまたはモータに接続される部品に対する損傷を防止する。
【0155】
図46に最もよく示されるように、アセンブリ900は、DCモータ920および/ま
たはブレーキ939への電力が利用できないときにポール904を伸縮自在に収縮させる
ためのスプリング機構950を更に含む。一般に、可動式廃棄物収集ユニット102に対
する主要な電気的接続が断たれると、電力が利用できなくなる。ポール904を収縮させ
ることにより、可動式廃棄物収集ユニット102の移動が更に容易になる。また、ポール
904が収縮されると、ポールは、ポール904を曲げる傾向があるドアフレームまたは
他の構造体との衝突の可能性を減少させる。
【0156】
スプリング機構950は、ピン954の周囲に巻回されるバネ過重テープ952を含む
。ピン954はモータマウント922によって支持される。テープ952の一端は第1の
ブロック918に対して接続される。スプリング機構950およびテープ952は、IV
バッグ902または他の物品が可動ポールセグメント911に対して下向きの力を与えて
いない場合には、アセンブリ900の様々な部品に対して損傷を引き起こさない下降速度
で可動ポールセグメント911をゆっくりと収縮させるように寸法付けられている。衝撃
吸収コイル956は、可動ポールセグメント911のための「ソフトランディング」の形
成を助けるために利用される。
【0157】
しかしながら、IVバッグ902などの更なる重量が可動ポールセグメント911に対
して下向きの力を与える場合には、スプリング機構950および衝撃吸収コイル956が
アセンブリ900に対する損傷を防止するために適合しない場合がある。したがって、図
48Bに示されるように、ポール904の収縮を減速させるために減速回路958が設け
られる。減速回路958はDCモータ920の電気部分に対して電気的に接続される。前
述したように、DCモータ920の回転可能シャフトは可動ポールセグメント911に対
して動作可能に接続される。減速回路958は、モータ電力が利用できないときにDCモ
ータ920の回転可能シャフトの回転に周期的に抵抗する。したがって、減速回路958
は可動ポールセグメント911の収縮を減速させる。
【0158】
DCモータ920の回転可能シャフトは、電気リード線が互いに短絡される(すなわち
、電気的に接続される)ときに回転に抵抗する。したがって、減速回路958は、電気リ
ード線の対間で電気的に接続される短絡スイッチ960を含む。短絡スイッチ960は、
短絡スイッチ960が作動されると、電気リード線の対を互いに短絡する。短絡スイッチ
960はMOSFETとして実施されることが好ましいが、リレーなどの他の適した電気
部品が代わりに利用されてもよい。
【0159】
また、減速回路958は短絡作動回路962も含む。短絡作動回路962は、短絡スイ
ッチ960に対して電気的に接続されるとともに、短絡スイッチ960を作動させるため
の短絡信号を生成する。また、短絡作動回路962はDCモータ920の電気部分に対し
ても電気的に接続される。可動ポールセグメント911が降下する(重力およびスプリン
グ機構950に起因して)と、DCモータ920の回転可能シャフトが回転して、DCモ
ータ920が起電力(EMF)を形成する発生器として作用する。一般に「バックEMF
」または「バックトルク」と称されるこのEMFは、減速回路958(短絡作動回路96
2および短絡スイッチ960を含む)の動作のための電力を与える。
【0160】
短絡作動回路962は、主に、図48Bに示されるように接続される一対のコンパレー
タ964を含む。DCモータ920の回転可能シャフトの速度が増大するにつれて、バッ
クEMFの大きさは、コンパレータ964に対して電力を供給できるように十分に高くな
る。コンパレータ964は、そのデューティサイクルがバックEMFの大きさに比例する
PWM信号を生成するように構成されている。PWM信号は短絡スイッチ960に対して
印加される。バックEMF電圧が短絡スイッチ960をトリガできるように十分に高いと
(すなわち、所定のレベルを超えると)、DCモータ920のリード線が互いに短絡され
、回転可能シャフトが回転に抵抗する。その結果、DCモータ920の速度が低下され、
バックEMFが減少する。したがって、PWMデューティサイクルも減少する。その後、
短絡スイッチ960がDCモータ920のリード線を開放し、それにより、回転可能シャ
フトは更に自由に回転できるとともに、可動ポールセグメント911は降下し続けること
ができる。これは、ポール904がゆっくりと降下して完全収縮位置に置かれるまで繰り
返す。
【0161】
少なくとも1つのリレー966が、DCモータ920の電気部分と、モータ制御回路9
32と、減速回路958とに対して電気的に接続される。好ましい実施形態では、一対の
リレー966が利用されるが、当業者は、複数組の接点を有する単一のリレー966を含
む他の実施を実現する。リレー966は、モータ電力が利用できるときにはDCモータ9
20の電気部分をモータ制御回路932に対して電気的に接続し、また、モータ電力が利
用できないときには電気部分を減速回路958に対して電気的に接続する。したがって、
モータ制御回路932および減速回路958は互いに電気的に分離される。
【0162】
X.ドッキング
図1、49、50を参照すると、ドッキングステーション104は、前開口1001(
図1参照)を有する略ボックス形状を成すメタルキャビネット1000を含む。廃棄物収
集ユニット102をドッキングステーション104に対するドッキング時に案内するため
に、ガイドレール1002がキャビネット1000の前面から延びている。オフロードポ
ンプ1004がキャビネット1000の内側に配置される。オフロードポンプ1004は
、廃棄物収集ユニット102がドッキングステーション104に対してドッキングされる
ときに廃棄物材料を廃棄物収集ユニット102から廃棄物ドレーンDへと圧送するために
廃棄物ドレーンDに対して接続される。ドレーンライン1006がオフロードポンプ10
04から廃棄物カップリング1010へと延びている。オフロードポンプ1004は、ニ
ューヨーク州のホワイトプレーンズのITT Industriesによって製造される
部品番号18660−0133のJabsco(登録商標)AC送水ポンプであってもよ
い。
【0163】
キャビネット1000内には送水バルブ1012も配置されている。送水バルブ101
2は医療施設内の水源Wに対して接続される。送水バルブ1012は、温水源、冷水源、
または、それらの任意の組み合わせに対して接続されてもよい。水ライン1014が送水
バルブ1012から水カップリング1011へと延びている。水ライン1014内へ洗浄
剤を注入するために、注入器1016が水ライン1014に対して結合される。洗浄剤の
容器1018は、容器1018内に供給する注入器1016の吸入ライン1021と共に
キャビネット1000の外側に配置されてもよく、それにより、容器1018が使い果た
されるときには、吸入ライン1021を洗浄剤の新たな容器へと単に移動させるだけで、
洗浄剤の新たな容器を容器1018と交換することができる。送水バルブ1012および
注入器1016は、廃棄物収集ユニット102がドッキングステーション104に対して
ドッキングされるときに洗浄剤を伴うあるいは伴わない水を、廃棄物収集ユニット102
の洗浄システムへと運ぶために使用される。
【0164】
図1に戻って参照すると、ドッキングステーションは、ドッキングステーションの前面
に配置された一対のドッキング受け部1024を有する。廃棄物収集ユニット102は、
対応する一対の金属ストライクプレート1022を有する。ドッキング受け部1024は
、ドッキング中にストライクプレート1022を受けて廃棄物収集ユニット102とドッ
キングステーション104とを結合するように構成されている。ストライクプレート10
22とドッキング受け部1024とを逆にできることは言うまでもない。開示された実施
形態において、ドッキング受け部1024は、特定の状態下でストライクプレート102
2を磁気的に付着させるように電磁的に操作される。
【0165】
図50を参照すると、ドッキングコントローラ1020は、廃棄物収集ユニット102
がドッキングステーション104とうまくドッキングするときに、主コントローラ342
からの命令にしたがってドッキングステーション104を操作する。オフロードポンプ1
004、送水バルブ1012、および、注入器1016は全て、ドッキングコントローラ
1020と通信するとともに、主コントローラ342からの命令を介してドッキングコン
トローラ1020により制御される。
【0166】
廃棄物収集ユニット102を空にする準備ができると、廃棄物収集ユニット102は、
図49に示されるようにドッキングステーション104と結合するためにドッキングステ
ーション104へと動かされる。互いに結合するために、ストライクプレート1022が
ドッキング受け部1024と係合するまでドッキングステーション104上のガイドレー
ル1002が廃棄物収集ユニット102を案内する。廃棄物収集ユニット102の廃棄物
放出および洗浄を容易にするため、ドッキングステーション104の廃棄物カップリング
1010および水カップリング1011が、廃棄物収集ユニット102機内の廃棄物カッ
プリング1026および水カップリング1027の第2の組と結合する(図64B参照)
。以下では、ドッキングステーション104の第1の組のカップリング1010、101
1がドッカーカップリング1010、1011と称されるとともに、第2の組のカップリ
ング1026、1027がローバーカップリングと称される。カップリング1010、1
011、1026、1027が結合すると、廃棄物収集ユニット102とドッキングステ
ーション104との間の流体連通が開放される。
【0167】
図1および図51〜図57を参照すると、ヘッド1030は、ローバーカップリング1
026、1027に対するドッカーカップリング1010、1011の結合を容易にする
ため、廃棄物収集ユニット102と接続するためのキャビネット1000に対して装着さ
れる。好ましい実施形態において、ドッカーカップリングのうちの一方1010は、廃棄
物収集ユニット102に蓄えられた廃棄物材料をオフロードポンプ1004を介して廃棄
物ドレーンDへと運ぶためにローバーカップリングのうちの一方1026と結合し、ドッ
カーカップリングのうちの他方1011は、水および洗浄剤を廃棄物収集ユニット102
の廃棄物容器200、202に対して運んで廃棄物容器200、202を洗浄するために
ローバーカップリングのうちの他方1027と結合する。
【0168】
図51を参照すると、ヘッド1030は、ヘッド1030を支持するためにキャビネッ
ト1000に装着されるベースフレーム1034を備える。ベースフレーム1034は、
比較的頑丈であり、ベースフレーム1034が使用中にごく僅かしか移動しないようにキ
ャビネット1000に対して固定される。反対に、フローティングフレーム1036がバ
ネ荷重支持体1038、1040、1042によりベースフレーム1034に対して結合
される(図54および図55参照)。これらのバネ荷重支持体1038、1040、10
42は、ドッカーカップリング1010、1011をローバーカップリング1026、1
027と結合することができるヘッド1030の能力を高めるために、ベースフレーム1
034に対するフローティングフレーム1036のための6つの自由度を与える。ベース
フレーム1034およびフローティングフレーム1036は、ステンレススチールや真鍮
などの金属材料から形成されることが好ましい。
【0169】
図51および図55を参照すると、フロントバネ荷重支持体1038は、複数のフロン
ト支持ポスト1044とフロントスプリング1046とを含む。ベースフレーム1034
は、第1の曲げフランジ1050を有する前面1048を含む。フローティングフレーム
1036は、相補的な第2の曲げフランジ1054を有するフロントブラケット1052
を含む。フロント支持ポスト1044は、第1の曲げフランジ1050および第2の曲げ
フランジ1054から延びている。フロントスプリング1046は、フロント支持ポスト
1044上にわたって中心付けられるとともに、第2の曲げフランジ1054を第1の曲
げフランジ1050から離れる方向に付勢する。その結果、フローティングフレーム10
36の前面は、廃棄物収集ユニット102との結合を容易にするために、フロントスプリ
ング1046の付勢力に抗して下方に傾斜できる。ヘッド1030の内部を隠してその内
部部品を保護するために、スカート1056がフロントブラケット1052に対して装着
する。
【0170】
図51および図54を参照すると、一対のリアバネ荷重支持体1040、1042も設
けられている。各リアバネ荷重支持体1040、1042は、リア支持部材1058と、
複数のリア支持ポスト1061と、リアスプリング1060とを含む。ベースフレーム1
034は、後面1059と、前面1048から後面1059へと延びる底面1062と、
後面1059から前面1048へ向かって延びる上面1064とを含む。各リア支持部材
1058は、フローティングフレーム1036のトッププレート1070に画定された対
応する形状のテーパ孔1068内に載置するテーパヘッド1066を含む。また、各リア
支持部材1058は、テーパヘッド1066からトッププレート1070を介してベース
フレーム1034の上面1064へと延びるシャフト1072も含む。シャフト1072
はベースフレーム1034の上面1064に対して固定される。リアスプリング1060
は、フローティングフレーム1036のトッププレート1070をベースフレーム103
4の上面1064から離れる方向に付勢するために、シャフト1072およびリア支持ポ
スト1061を取り囲む。静止位置では、テーパヘッド1066がテーパ孔1068内に
載置する。廃棄物収集ユニット102がドッキングステーション104と結合していると
きには、トッププレート1070が下方へ押圧されてもよく、その場合には、テーパ孔1
068がリアスプリング1060の付勢力に抗して下方へ移動してテーパヘッド1066
から離れる。
【0171】
特に図55〜図57を参照すると、嵌め合いインタフェース1074が示されている。
嵌め合いインタフェース1074はドッカーカップリング1010、1011を含む。ド
ッカーカップリング1010、1011を上昇させてドッカーカップリング1010、1
011をローバーカップリング1026、1027と結合するために、カップリングアク
チュエータ、好ましくは送りネジ1078を有するステッピングモータ1076がカップ
リングプレート1082によってドッカーカップリング1010、1011に対して動作
可能に結合される。ドッカーカップリング1010、1011は、カップリングプレート
1082の開口内に載置されており、そこで保持リング(符号を付さず)によりスペーサ
1090(図57参照)間に保持される。カップリングプレート1082は金属材料から
形成されるのが好ましい。
【0172】
ステッピングモータ1076は、主コントローラ342を介してドッキングコントロー
ラ1020によって電子的に制御されるとともに、カップリングプレート1082を昇降
させるために使用される。送りネジ1078の一端は、送りネジ1078がトッププレー
ト1070に対して上昇しあるいは下降することなくトッププレート1070に対して回
転するように、トッププレート1070に回転可能に装着される。ステッピングモータ1
076の送りネジ1078は、カップリングプレート1082をフローティングフレーム
1036に対して昇降させるためにカップリングプレート1082と螺合する。カップリ
ングプレート1082にはネジ接続によってガイドロッド1080が固定される。ガイド
ロッド1080をスライド可能に受けるためにトッププレート1070の一対の開口10
86(図51参照)内にはガイドブシュ1084が圧入される。その結果、送りネジ10
78が回転すると、カップリングプレート1082が上昇する。シース1088が送りネ
ジ1078を取り囲んで保護する。ステッピングモータ1076がカップリングプレート
1082を上昇させると、ドッカーカップリング1010、1011も、ローバーカップ
リング1026、1027内に挿入してこれらと結合するためにトッププレート1070
の一対の開口1098を通じて上昇する。ステッピングモータ1076は、Haydon
Switch and Instrumentによって製造される製造部品番号57F
4A−3.25−048であってもよい。
【0173】
特に図51を参照すると、ドッカーカップリング1010、1011の位置を監視して
カップリング1010、1011、1026、1027の相互接続を助けるとともに、カ
ップリング1010、1011、1026、1027がうまく結合した時期を主コントロ
ーラ342に対して知らせるために、センサアセンブリが使用される。センサアセンブリ
は、フロントブラケット1052の後脚1081に対して固定された一対のホール効果セ
ンサ1077を含む。各ホール効果センサ1077は、半導体部品として形成される検出
素子と検出素子から離間されたマグネットとの両方を含む(半導体部品およびマグネット
は図示せず)。また、センサアセンブリは、カップリングプレート1082に対して固定
された第一鉄材料から形成される対応するタブ1079も含む。ホール効果センサ107
7はドッキングコントローラ1020と電子通信する。カップリングプレート1082お
よびタブ1079が特定のホール効果センサ1077へ向かって/ホール効果センサ10
77から離れて移動すると、タブ1079は、マグネットが検出素子の周囲に形成する磁
場の特性を変化させる。磁場強度の変化により、ホール効果センサ検出素子が可変位置信
号を出力する。これらの位置信号はドッキングコントローラ1020に対して送られる。
ドッキングコントローラ1020は、受けた位置信号の特性に基づいて、ドッカーカップ
リング1010、1011がローバーカップリング1026、1027とうまく結合した
か否かを決定する。これらのカップリングがうまく結合すると、ドッキングコントローラ
1020は、廃棄物収集ユニット102内に収集された廃棄物材料をオフロードし始める
ためにオフロードポンプ1004を動作させる。
【0174】
図58および図59を参照すると、廃棄物収集ユニット102がドッキングステーショ
ン104に対してドッキングされないときには、スライディングカバープレート1108
がヘッド1030を覆う。リアブラケット1112がキャビネット1000内に配置され
る。リアブラケット1112は、リアブラケット1112が前開口1001を通じてキャ
ビネット1000から抜けるのが抑制されるように、フロント開口1001の外周よりも
大きい外周を有する。それにもかかわらず、リアブラケット1112はキャビネット10
00内で後方へ移動できる。カバープレート1108の後端はリアブラケット1112に
対して固定される。複数のレール1110がカバープレート1108の側面1113に対
して固定される。一対のレール1110が各側面1113上でカバープレート1108と
長手方向に位置合わせされる。レール1110の各対は、トッププレート1070の外側
吊り下げ縁部を受けるためのトラック1115(図59参照)を各側面1113上に画定
するために側面1113上で離間される。その結果、カバープレート1108は、開位置
と閉位置との間で外側吊り下げ縁部に沿ってスライドできる。ヘッド1030を覆う閉位
置へとカバープレート1108を付勢するために、一対のスプリング1114がリアブラ
ケット1112とベースフレーム1034との間で延びている。カバープレート1108
は、開位置で図59に示されている。
【0175】
図2、図60および図61を参照すると、キャリア1100が廃棄物収集ユニット10
2上でローバーカップリング1026、1027を支持する。キャリア1100が廃棄物
収集ユニット102のカートベース206の上端に対して装着される。下側キャニスタ2
24の底部232と一体に形成されたドレーン首部1102(図38および64A参照)
が下側キャニスタ224の底部232からキャリア1100内へと延びており、ローバー
カップリングの他方1027が以下で更に説明する機内の洗浄システムへと延びている。
【0176】
廃棄物収集ユニット102のキャリア1100がドッキングステーション104のヘッ
ド1030のフローティングフレーム1036と接続すると、カップリング1010、1
011、1026、1027が互いの接続が容易になるように位置合わせされるようにな
る。例えば、廃棄物カップリング1010、1026が互いに位置合わせし、水カップリ
ング1011、1027が互いに位置合わせし、それにより、ドッキングステーション1
04が廃棄物容器200、202から廃棄物材料を排出できるとともに、ドッキングステ
ーション104が洗浄剤を廃棄物容器200、202内に注入して廃棄物容器200、2
02をすすぐことができる。
【0177】
キャリア1100はガイドを有するブロック1104を含んでおり、前記ガイドは、ブ
ロック1104から下方へ延びる補強ガイド壁1106の形態を成している。キャリア1
100上のガイド壁1106は、カバープレート1108に抗してカバープレート110
8をスライドさせて、ヘッド1030とドッカーカップリング1010、1011が上昇
する一対の開口1098とを露出させるように作用する。フローティングフレーム103
6と係合し且つカップリング1010、1011、1026、1027のオーバーアライ
メントを防止するために、一対のストッパ1118がブロック1104から突出する。ブ
ロック1104の裏面には一対のガイドレール1107が取り付けられる。ガイドレール
1107は、ローバーカップリング1026、1027(図64A参照)に対するドッカ
ーカップリング1010、1011の垂直および水平方向の位置合わせを更に助けるため
に、フローティングフレーム1036のトッププレート1070の外側吊り下げ縁部の下
側でスライドする。図61ではガイドレール1107が除去されている。
【0178】
カップリング1010、1011、1026、1027は図62、63、64A、64
Bに最もよく示されている。各ドッカーカップリング1010、1011はスプリングチ
ャンバ1123を画定するカップリングハウジング1122を含む(図64A参照)。ス
プリング1124がスプリングチャンバ1123内に配置されている。カップリングスリ
ーブ1126がスプリングチャンバ1123内にスライド可能に配置される。スプリング
1124は、カップリングハウジング1122の中心壁1125(図64参照)とカップ
リングスリーブ1126との間で延びている。Oリング1119およびシャフトシール1
121(1つの実施形態では、PTFEから形成される)が、スプリングチャンバ112
3内でカップリングスリーブ1126の外側溝の周囲に配置されており、カップリングス
リーブ1126をスプリングチャンバ1123内でスライド可能にシールする。カップリ
ングスリーブ1126は、スプリング1124を受けるための肩部1127(図64A参
照)を有する第1の開放端と、円錐台形状を有する第2の開放端とを有する。中心壁11
25にはプランジャ1128が固定されており、プランジャ1128は、カップリングス
リーブ1126の第2の開放端の円錐台形状と一致する円錐台形状を有するヘッド112
9を含む。ヘッド1129をカップリングスリーブ1126に対してシールするため、ヘ
ッド1129の周囲に画定される環状溝内にOリング1117が嵌合する。ヘッド112
9は、スプリング1124の付勢力に抗してカップリングスリーブ1126を保持する。
カップリングスリーブ1126を保護するためにシース1130がカップリングハウジン
グ1122に対して固定される。図64Aおよび図64Bに示されるように、コネクタ1
131がドッカーカップリング1010、1011をそれらの対応するドレーンライン1
006および水ライン1014に対して接続する。カップリングハウジング1122、カ
ップリングスリーブ1126、プランジャ1128、および、シース1130は、金属か
ら形成されてもよく、1つの実施形態ではステンレススチールから形成されてもよい。
【0179】
各ローバーカップリング1026、1027は、キャリア1100のブロック1104
のネジ開口内に螺合するローバーカップリングハウジング1132を含む。Oリング11
35がローバーカップリングハウジング1132をネジ開口内でシールする。ローバーカ
ップリングハウジング1132は、内側環状肩部1133を有する第1の開放端(図64
Aおよび図64B参照)と、第2の開放端1137とを有する。内側環状肩部1133に
対してはリテイナリング1136によってプランジャベース1134が保持されている。
リテイナリング1136は、ローバーカップリングハウジング1132に画定された内側
環状溝内に載置する。プランジャベース1134は、第2の端部1137へ向かって延び
るスリーブ部1138を含む。スリーブ部1138内では、ピストン1140が、第2の
端部1137が閉じられる閉位置と、流体が第2の端部を通じて流れることができるよう
に第2の端部1137が開かれる開位置との間でスライドする。より具体的には、ピスト
ン1140は、第2の端部1137を閉位置で閉じるために第2の端部1137の開口内
に嵌まり込むヘッド1142を含む。開位置では、ヘッド1142が開口から抜け出る。
スプリング1144がピストン1140のヘッド1142を第2の端部1137の開口へ
と付勢する。開放時にヘッド1142をシールするため、ローバーカップリングハウジン
グ1132の第2の端部1137の溝内には開口の周囲にOリング1146およびピスト
ンシール1147(1つの実施形態では、PTFEから形成される)が配置されている。
ローバーカップリングハウジング1132、プランジャベース1134、および、ピスト
ン1140は、金属から形成されてもよく、1つの実施形態ではステンレススチールから
形成されてもよい。
【0180】
図64Aおよび図64Bを参照すると、廃棄物収集ユニット102がドッキングステー
ション104に対してドッキングされて示されている。これが行なわれると、ドッカーカ
ップリング1010、1011およびローバーカップリング1026、1027は、結合
して、ドッキングステーション104と廃棄物収集ユニット102との間を流体連通させ
る。図64Aにおいて、ドッカーカップリング1010、1011は、ローバーカップリ
ング1026、1027と係合するために移動前のそれらの最も下側の位置で示されてい
る。廃棄物収集ユニット102がドッキングステーション104に対してドッキングする
と、すなわち、ストライクプレート1022がドッキング受け部1024と結合すると、
ローバーカップリング1026、1027がドッカーカップリング1010、1011に
よって係合される。より具体的には、ドッカーカップリング1010、1011は、ロー
バーカップリング1026、1027と結合するためにステッピングモータ1076によ
って自動的に移動される。ガイドロッド1080は、カップリング1010、1011、
1026、1027の位置合わせを助けて廃棄物収集ユニット102とドッキングステー
ション104との間の首尾よい流体連通を容易にするために、ブロック1104内の対応
する一対の孔1120(図61参照)内へスライドする。ドッキング受け部1024の電
磁石は、少なくともドッカーカップリング1010、1011がローバーカップリング1
026、1027に対して完全に係合されるまでドッキングコントローラ1020によっ
て励磁されて、ストライクプレート1022に対するそれらの接続を保つ。その後、電磁
石は、接続が終了されるまで励磁が解除され、終了時点で、電磁石は、ドッカーカップリ
ング1010、1011が完全にそれらの初期位置まで収縮されるまで再励磁される。
【0181】
図64Bでは、ドッカーカップリング1010、1011がローバーカップリング10
26、1027に対してうまく結合されて示されている。ここで、プランジャ1128の
ヘッド1129を有するカップリングスリーブ1126の第2の端部は、ローバーカップ
リングハウジング1132の第2の端部1137の開口内へとスライドする。ステッピン
グモータ1076がドッカーカップリング1010、1011を上昇させ続けると、プラ
ンジャ1128のヘッド1129がピストン1140のヘッド1142に対して押圧し続
け、それにより、スプリング1144が圧縮される。これにより、ローバーカップリング
ハウジング1132の第2の端部1137およびカップリングスリーブ1126の第2の
端部が開放し、その結果、下側廃棄物容器202とドレーンライン1006との間の流体
連通および廃棄物収集ユニット102の洗浄システムと水ライン1014との間の流体連
通が開放される。廃棄物材料(例えば、収集された廃棄物材料、すすぎ水、洗浄剤を伴う
使用済みの水)および水(洗浄剤を伴うあるいは伴わない)の流れが図64Bに示されて
いる。
【0182】
XI.廃棄物収集ユニットの洗浄システム
図65を参照すると、廃棄物収集ユニット102を洗浄するために廃棄物収集ユニット
102によって支持される洗浄システムが示されている。洗浄システムは、以下で説明す
るように、廃棄物収集ユニット102上に支持される水ラインの洗浄回路1150と関連
するフロー部品とを含む。
【0183】
洗浄回路1150は、廃棄物収集ユニット102上の水カップリング1027からティ
ー1154へと延びる供給ライン1152を備える。ティー1154から、供給ライン1
152は、上側供給ライン1156と下側供給ライン1158へと分けられる。下側供給
ライン1158は、電子的に作動される下側ソレノイドバルブ1162を含む。下側ソレ
ノイドバルブ1162は、下側廃棄物容器202内への液体の流れを制御する。上側供給
ライン1156は、上側廃棄物容器200内への液体の流れを制御するために電子的に作
動される、対応する上側ソレノイドバルブ1160を含む。
【0184】
上側供給ライン1156は、流体測定システムに関して前述した予充填を行なうべく水
を蓄えるための機内リザーバ1164内に開放している。上側供給ライン1156は上側
廃棄物容器200の上側キャップ222へと続いている。副供給ライン1166は、機内
リザーバ1164の真下で上側供給ライン1156からの流れを分ける。副供給ライン1
166の第1の端部は、使用中に機内リザーバ1164を排出できるように、重力に対し
て機内リザーバ1164よりも下側に配置される。副供給ライン1166の第2の端部は
上側廃棄物容器200内へ吐き出している。予充填ポンプ1168は、使用中に機内リザ
ーバ1164からの収納水を副供給ライン1166を通じて上側廃棄物容器200内へと
運び、所望の自重容積の液体を上側キャニスタ218内に供給する。予充填ポンプ116
8は、上側廃棄物容器200が下側廃棄物容器202内へ吐き出す度に且つ各洗浄後に、
所定量の液体を上側キャニスタ218内へ自動的に圧送する。予充填ポンプ1168は、
主コントローラ342と通信する予充填コントローラ1169によって制御される。
【0185】
図65および図66を参照すると、廃棄物収集ユニット102をドッキングステーショ
ン104に対してドッキングさせる際にキャニスタ218、224を洗浄するために、各
キャニスタ218、224内にはスプリンクラ1170が設けられている。スプリンクラ
1170については以下で更に説明する。スプリンクラ1170は、廃棄物容器200、
202のキャップ222、228におけるスプリンクラポート1172(図31および図
32も参照)内に装着される。上側供給ライン1156の先端は、上側キャニスタ218
内に位置されるスプリンクラ1170と流体連通して上側キャップ222に対して装着さ
れる。下側供給ライン1158の先端は、下側キャニスタ224内に位置されるスプリン
クラ1170と流体連通して下側キャップ228に対して装着される。これらの先端には
、スプリンクラポート1172およびスプリンクラ1170と連通するキャップ222、
228の関連するレセプタクル670に嵌め込むために前述したエルボーコネクタ500
が設けられている。
【0186】
図67〜図72を参照すると、スプリンクラ1170が更に詳しく示されている。上側
キャニスタ218および下側キャニスタ224に配置されるスプリンクラ1170が同一
であることは言うまでもない。各スプリンクラ1170はL形状スロット1176を有す
る装着ネック1174を含む。L形状スロット1176は、スプリンクラ1172がスプ
リンクラポート内に挿入されるときにスプリンクラポート1172内の対応する突出部1
178上にわたってスライドする。その後、スプリンクラ1170は回転されて所定位置
にロックされる。装着ネック1174上にはスプリンクラヘッド1180が位置されてい
る。好ましい実施形態において、スプリンクラヘッド1180は装着ネック1174と一
体である。スプリンクラ1170は、キャップ222、228に対して固定されており、
キャップ222、228に対して動かない。また、スプリンクラ1170は、それらの動
作のために必要な可動部品を一切含まない。
【0187】
洗浄剤を伴うあるいは伴わない水をドッキングステーション104から廃棄物容器20
0、202の内部へと方向付けて廃棄物容器200、202を洗浄するために、スプリン
クラヘッド1180には複数のジェットポート1182が形成されている。具体的に図7
2を参照すると、各ジェットポート1182は、スプリンクラヘッド1180内に形成さ
れた均一な直径を有する均一な孔1184と、均一な孔1184からスプリンクラヘッド
1180の外部へと延びる円錐形状の出口1186とを含む。図示のように、円錐形状の
出口1186は、均一な孔1184の中心軸との間で10°の角度を成している。この角
度は1°〜20°で変化してもよい。孔1184および円錐形状の出口1186は、スプ
リンクラヘッド118内にレーザドリル加工され、スプリンクラヘッド1180に成形さ
れ、スプリンクラヘッド1180内に機械的に穿孔されるなどしてもよい。
【0188】
ジェットポート1182は、廃棄物容器200、202内の全ての部品が適切に洗浄さ
れるようにするために、スプリンクラヘッド1180上に非対称パターン(図70参照)
で形成されることが好ましい。より具体的には、各廃棄物容器200、202毎に、非対
称ジェットポート1182は、キャップ222、228の底面、ミストトラップ570、
キャニスタ218、224の壁234、246の内側、キャニスタ218、224の底部
230、232、センサロッド702、フロート要素708、712へ向けて洗浄剤の流
れを同時に方向付けるように形成される。これらのスプリンクラ1170は、具体的には
、洗浄剤を伴うあるいは伴わない最大量の水を、使用中および廃棄物容器200、202
が空にされた後に廃棄物材料が蓄積する可能性が最も高い領域へと集中させるように形成
される。スプリンクラ1170は、ポリ塩化ビニル(PVC)などの高分子材料の単位片
から構成される。
【0189】
洗浄システムは、廃棄物材料がオフロードポンプ1004によって廃棄物収集ユニット
102から廃棄物ドレーンDへと吐き出された後に作動され得る。これが行なわれると、
洗浄のユーザ所望レベルに基づいて洗浄が行なわれる。これは、ダイヤル位置を選択する
ことによりあるいは制御パネル310上のプッシュボタン1190を押すことにより達成
できる。ユーザは、「急速洗浄」オプションと、「通常洗浄」オプションと、「長時間洗
浄」オプションとの間で選択してもよい。ユーザの選択は、制御信号により主コントロー
ラ342に対して送信しており、その結果、主コントローラ342は、それに応じて作動
するようにドッキングステーション104上のドッキングコントローラ1020に対して
指示する。また、廃棄物容器200、202の洗浄は、廃棄物材料が廃棄物容器200、
202から排出された後に自動的に行なわれてもよい。
【0190】
洗浄オプションは、単に廃棄物容器200、202が洗浄される時間に基づいていても
よく、あるいは、行なわれる洗浄/すすぎサイクルの数に基づいていてもよい。例えば、
「急速洗浄」オプションが選択されると、最初に廃棄物材料がオフロードポンプ1004
によって廃棄物ドレーンDへと吐き出される。廃棄物容器200、202が空になると、
主コントローラ342は、送水バルブ1012を開いて洗浄剤を容器1018から注入器
106を介して水ライン1015内へと注入するようにドッキングコントローラ1020
に指示する。洗浄剤を伴う水は、その後、ドッキングステーション104の水カップリン
グ1011および廃棄物収集ユニット102の水カップリング1027を通じて、上側供
給ライン1156および下側供給ライン1158へと流れる。主コントローラ342は、
その後、上側ソレノイドバルブ1160を開き、洗浄剤を伴う水を加圧下で上側廃棄物容
器200内へと噴射するために洗浄剤を伴う水が上側供給ライン1156を通じて上側廃
棄物容器200内のスプリンクラ1170へと流れることができるようにする。洗浄剤を
伴う水は、1:80〜1:214、最も好ましくは1:128、あるいは、水1ガロン当
たり1オンスの洗浄剤という洗浄剤:水の比率を含む。切替バルブ276は、洗浄剤を伴
う水が上側廃棄物容器200から下側廃棄物容器202へと流れることができるように開
いたままである。
【0191】
洗浄剤を伴う水が所定の時間にわたって上側廃棄物容器200内に噴射された後、主コ
ントローラ342は、上側ソレノイドバルブ1160を閉じるとともに、下側ソレノイド
バルブ1162を開いて、下側廃棄物容器202に関してプロセスを繰り返す。ある場合
には、十分な水圧が存在すると、両方のソレノイドバルブ1160、1162を開いて廃
棄物容器200、202の両方を同時に洗浄することができる。下側廃棄物容器202が
洗浄される間、オフロードポンプ1004は、洗浄剤を伴う汚水を廃棄物ドレーンDへと
吐き出すように連続的に動作することができ、あるいは、オフロードポンプ1004は、
下側廃棄物容器202内で測定される液体高さに基づいて主コントローラ342により断
続的に動作させることができる。上側廃棄物容器200および下側廃棄物容器202の両
方が洗浄された後においては、もはや洗浄剤が水ライン1014内へ注入されず、洗浄剤
を伴う水が同様の動作で洗浄システムを通じて流れ、それにより、上側廃棄物容器200
および下側廃棄物容器202がすすがれる。「通常洗浄」オプションまたは「長時間洗浄
」オプションが選択されると、これらの洗浄/すすぎサイクルを2回以上繰り返すことが
できる。また、「長時間洗浄」オプションは、キャニスタ218、224を洗剤中に浸漬
させて、より多くの土、汚れ、または、廃棄物材料を除去することを含んでいてもよい。
【0192】
洗浄/すすぎサイクル、洗浄/すすぎ時間、洗浄剤濃度、水流量などのいくつかの異な
る組み合わせが無制限のオプションを与え得ることは言うまでもない。いずれにしても、
洗浄サイクルは主コントローラ342によって決定付けられる。すなわち、主コントロー
ラ(適したマイクロプロセッサを含む)は、何時に送水バルブ1012が開/閉されるべ
きかに関して、何時に洗浄剤が注入器1016によって水ライン1014内へ注入される
べきかに関して、どの程度の量の洗浄剤が水ライン1014内へ注入されるべきか、およ
び、洗浄剤を伴うあるいは伴わない水を廃棄物容器200、202内へ流すことができる
ように何れのソレノイドバルブ1160、1162が開放されるべきかに関してドッキン
グコントローラ1020に指示するようにプログラムされる。
【0193】
XII.電力カプラおよびデータカプラ
可動式廃棄物収集ユニット102は、前述した様々な機能(例えば、廃棄物材料の吐き
出し、洗浄など)を果たすため、ドッキングステーション104とドッキングされるとき
に電力およびデータ通信の両方を必要とする。したがって、廃棄物収集・処理システム1
00は、図79に示されるように、電力カプラ1200およびデータカプラ1202を含
む。電力カプラ1200は、固定されたドッキングステーション104から移動可能な廃
棄物収集ユニット102へと電力を送る。データカプラ1202は、固定されたドッキン
グステーション104と移動可能な廃棄物収集ユニット102との間でデータを転送する

【0194】
好ましい実施形態では、電力カプラ1200が誘導カップリングを介して電力を送る。
電力カプラ1200は、固定されたドッキングステーション104によって支持される第
1の巻線1204を含む。第1の巻線1204は、病院の外部電力などの固定電源120
6に対して電気的に接続される。また、電力カプラ1200は、移動可能な廃棄物収集ユ
ニット102により支持される第2の巻線1208を更に含む。移動可能な廃棄物収集ユ
ニット102が固定されたドッキングステーション104とドッキングされると、第1お
よび第2の巻線1204、1208が互いに近接されて互いに誘導結合される。したがっ
て、誘電ギャップ1210にわたって電力を伝えることができる。この電力は、その後、
移動可能な廃棄物収集ユニット102の様々なシステムによって使用できる。当業者であ
れば分かるように、第1および第2の巻線1204、1208が略同様の数のコイルを有
する場合には、電力カプラ1200にわたって伝えられる電力の電圧も略同様である。こ
の電圧は、第1の巻線1204と第2の巻線1208との間のコイルの比率を変更するこ
とにより変えられてもよい。
【0195】
電源1206と第1の巻線1204との間に周波数変調器1220が電気的に接続され
ることが好ましい。周波数変調器1220は、電源1206からの信号の周波数を変えて
可動式廃棄物収集ユニット102の様々なシステムによって与えられる負荷の共振周波数
を合わせる。位相センサ1222は、第1の巻線1204に対して供給される電圧と電流
との間の位相差を検出するために周波数変調器1220と第1の巻線1204との間に電
気的に接続される。この位相差は、周波数変調器1220が周波数を変えて共振周波数を
合わせることができるように周波数変調器1220に対して通信される。
【0196】
好ましい実施形態のデータカプラ1202は、誘導カップリングを介してデータを転送
する。データカプラ1202は、固定されたドッキングステーション104によって支持
される第3の巻線1212を含む。ドッキングコントローラ1020が第3の巻線121
2に対して電気的に接続される。また、データカプラ1202は、可動式廃棄物収集ユニ
ット102によって支持される第4の巻線1214も含む。移動可能な廃棄物収集ユニッ
ト102が固定されたドッキングステーション104とドッキングされると、第3および
第4の巻線1212、1214が互いに近接されて互いに誘導結合される。第4の巻線は
主コントローラ342に対して電気的に接続される。したがって、ドッキングコントロー
ラ1020および主コントローラ342は、移動可能な廃棄物収集ユニット102が固定
されたドッキングステーション104とドッキングされると、データを往復通信すること
ができる。
【0197】
第1および第3の巻線1204、1212は、ドッカーカプラモジュール1216内に
一緒にパッケージングされることが好ましい。図51においてドッキングステーション1
04のヘッド1030に示されるように、ドッカーカプラモジュール1216は、プラス
チックから形成されるとともに、第1および第3の巻線1204、1214を互いに分離
することが好ましい。図52〜図56は、ドッカーカプラモジュール1216を伴わない
他のヘッド1030を示している。第2および第4の巻線1208、1214は、可動ユ
ニットカプラモジュール1218内に一緒にパッケージングされることが好ましく、また
、プラスチックから形成されるとともに、第2および第4の巻線1208、1214を互
いに分離することが好ましい。無論、当業者は、巻線1204、1208、1212、1
214をパッケージングするのに適した他の技術を実現する。
【0198】
前述したように、可動式廃棄物収集ユニット102およびドッキングステーション10
4は流体(例えば、廃棄物材料、水など)を往復移動させる。したがって、電力カプラ1
200およびデータカプラ1202における誘導カップリングの使用は、漏れの場合にお
いてこれらの流体に起因する可動式廃棄物収集ユニット102とドッキングステーション
104との間の不測の短絡を防止する。そのため、電力カプラ1200およびデータカプ
ラ1202によって行なわれる電気的な接続は、ほぼ防水であるとともに、医療センタ関
係者に対して高度な安全性を与える。
【0199】
XIII.動作
使用時、廃棄物収集ユニット102は、膝の手術などの医療処置で使用される使用領域
、例えば手術室へと移動される。少なくとも1つの新たな使い捨て可能なマニホールド2
60が、キャニスタ218、224のキャップ222、228に対して装着されるマニホ
ールド受け部258のうちの1つの中へ挿入され、また、1つ以上の吸引ライン262が
使い捨て可能なマニホールド260上の1つ以上の入口に対して接続される。真空ポンプ
402を作動させるために制御パネル310上の1つのプッシュボタン1301が使用さ
れると、真空ポンプ402は、1つ以上の廃棄物容器200、202内を選択的に可変真
空引きし、それにより、吸引ライン262を通じて真空引きされ、接続された吸引ライン
262を通じて廃棄物材料が吸い込まれる。廃棄物容器200、202内に所望の真空レ
ベルを設定するために制御パネル310上の制御ダイヤルまたはノブ311、313が使
用される。
【0200】
医療処置が完了されると、あるいは、医療処置中であっても、吸引ライン262が取り
外され、新たな使い捨て可能なマニホールド260がマニホールド受け部258内に挿入
されてもよい。最終的に、上側廃棄物容器200が使用される場合には、上側キャニスタ
218が一杯になり、上側キャニスタ218が空にされる必要があり、あるいは、術者は
、上側キャニスタが一杯になる前に上側キャニスタ218を空にすることを選択してもよ
い。この時点で、ユーザは、制御信号をバルブコントローラ344へ送って切替バルブを
開き且つ廃棄物材料を上側キャニスタ218から下側キャニスタ224へ吐き出すプッシ
ュボタン348を選択する。その後、廃棄物材料の収集を続けることができる。上側キャ
ニスタ218から下側キャニスタ224へと廃棄物材料を吐き出す際には、上側廃棄物容
器200内に存在する真空がその真空レギュレータ408を介して大気圧Aへと放出され
る。下側廃棄物容器202内の真空は、2つの廃棄物容器200、202のうちの低い方
の所望の真空レベルなどの圧力に設定される。その結果、下側廃棄物容器202内に存在
する真空は、下側廃棄物容器202内へと廃棄物材料を引き込むのを助ける。上側キャニ
スタ218および下側キャニスタ224の両方が満たされると、あるいは、廃棄物容器が
一杯になる前に廃棄物容器200、202を空にして洗浄することをユーザが望む場合、
ユーザは、廃棄物収集ユニット102をドッキングステーション104へと移動させ、廃
棄物材料を廃棄物ドレーンDへと吐き出すとともに、廃棄物容器200、202を洗浄す
る。
【0201】
廃棄物収集ユニット102の主コントローラ342は、ドッキングステーション104
のドッキングコントローラ2020に対してマスターコントローラとしての機能を果たし
、それにより、ステッピングモータ1076の作動シーケンスを制御してドッカーカップ
リング1010、1011をローバーカップリング1026、1027内へ駆動させ、そ
の結果、廃棄物材料がキャニスタ210、224からオフロードポンプ1004によって
排出され、廃棄物容器200、202が水および洗浄剤を用いて洗浄されるとともに、洗
浄剤を伴う水が排出されて廃棄物容器200、202がすすがれる。
【0202】
XIV.他の変形
以上は、本発明の1つの特定のバージョンに関するものである。本発明の他の変形も考
えられる。したがって、前記特徴のそれぞれが本発明の前述したバージョンのそれぞれに
ある必要はない。また、この発明がポータブルカートを有する廃棄物収集システムに限定
される必要もない。本発明の他のバージョンでは、システムが静的なユニットであっても
よい。本発明のこれらのバージョンでは、下側廃棄物容器202を病院配管に対して直接
に接続するために、切替バルブ276に類似するバルブが設けられる。上側廃棄物容器2
00を病院配管に対して直接に接続するために第2の切替バルブ276が設けられてもよ
い。
【0203】
同様に、本発明の全てのバージョンでは、上側廃棄物容器200内の廃棄物を下側廃棄
物容器202へ移動させるための力として重力が使用される必要もない。したがって、本
発明の他のバージョンでは、容器200、202が横に並んで配置されてもよい。本発明
のこれらのバージョンでは、容器202のベース間で容器204の上端へと延びる管路が
存在する。切替バルブ276はこの管路と直列である。小さな容器202の内容物を大き
な容器へ吐き出すことが望ましい場合には、小さな容器が大気へ通気され、切替バルブが
開かれる。その後、吸引ポンプが作動されて、容器202の内容物が容器204内へ引き
込まれる。
【0204】
各容器200、202内への吸引レベルを独立に調整するための他の吸引レギュレータ
アセンブリが設けられてもよい。例えば、真空源402と各廃棄物容器200、202と
の間に接続される1つの他の吸引レギュレータアセンブリは2つのレギュレータアセンブ
リから成り、各レギュレータアセンブリは2つのバルブ部材から成る。これらの吸引レギ
ュレータアセンブリは、真空源402と廃棄物容器200または202のうちの別個の1
つとの間に直列に位置される。各レギュレータアセンブリは、真空源402からの吸引を
調節するために調整可能な第1のバルブ部材を含む。この第1のバルブ部材と関連する廃
棄物容器200または202との間には、第2のバルブ部材がある。この第2のバルブ部
材は、第1のバルブ部材の上流側の真空ライン496または510と大気への通気孔との
間の接続を選択的に開/閉する。両方のバルブ部材を調整することにより、関連する容器
200または202における実際の真空引きが選択的に設定される。
【0205】
同様に、各容器200または202と関連付けられる単一のバルブ部材を含む吸引レギ
ュレータも本発明の範囲内である。1つのそのようなバルブ部材は、複数の公差孔または
非円形孔を有するボール形状のバルブヘッドを有する。このバルブヘッドは、3つのポー
ト、すなわち、真空源402へのポート、関連する容器202または202へのポート、
および、大気へのポートを伴ってハウジング内に配置される。バルブヘッドを選択的に回
転させることにより、ディスク形状のバルブ部材412を用いた前述の接続と同様の接続
が確立される。
【0206】
同様に、本発明の他のバージョンは、最初に示したバージョンとは異なる流体配管アセ
ンブリを有していてもよい。例えば、バルブ1160から延びる上側供給ライン1156
が機内リザーバ1164の上端内に開放するように収集ユニット102を構成することが
望ましい。洗浄プロセス中においては、しばしば、最初にだけスプレーヘッドを通じて水
を排出し、水が噴射された後においてのみ、水―洗剤混合物を排出することが望ましい。
したがって、本発明のこのバージョンでは、最初にドッカー104を通じて水−洗剤混合
物をリザーバ1164内へとリザーバの上端から取り込むことができる。リザーバがこの
混合物で満たされると、水および洗剤を容器内へ順次に導入することにより上側廃棄物容
器を洗浄するプロセスが開始される。このプロセスにおいて、水または洗剤を含む流体ス
トリームは、ユニット102内へ導入され、特に上側供給ライン1156内へと導入され
る。供給ライン1156は既に満たされたリザーバ1164内へ開放しているため、これ
らのストリームを形成する流体は殆どリザーバ内に保持されない。その代わり、この流体
ストリームは、リザーバの上端から流れて、スプレーヘッドから吐き出される。
【0207】
容器200を最初に洗浄する1つの方法では、洗剤の無い水ストリームがユニット10
2内へ導入されてスプレーヘッドから吐き出される。この水ストリームは、容器200の
表面上に蓄積された廃棄物を除去する。その後、更にこびりついた廃棄物を除去するため
に、水−洗剤混合流体ストリームが容器内に導入される。洗剤−水洗浄サイクルに続いて
、洗剤の無い水によるすすぎが行なわれる。プロセスにおけるこの時点で、容器200は
、殆どの意図および目的において、清浄であると見なされる。そのように洗浄されると、
容器200はドッカー104から予充填を受ける。この予充填プロセスでは、希釈洗剤と
水との混合物が供給ライン1156を通じてドッカー104から流される。この場合も先
と同様にリザーバ1164が既に一杯であるため、この流体ストリームはスプレーヘッド
から容器202のベースへと吐き出される。
【0208】
その後、廃棄物が容器200から容器204へと移される度に、移送プロセス後、容器
200を予充填するためにリザーバ1164内の洗剤水混合物が吸引される。
【0209】
また、ディスプレイの実際の構造は、図示されているものと異なっていてもよい。ディ
スプレイのタイプにかかわらず、充填レベルデータを表示する数字は、2.6cm以上の
高さではないにしろ、少なくとも1.3cmの高さであることは言うまでもない。これに
より、手術室の領域にわたってこのデータを見ることができる可能性が増大する。
【0210】
他の技術は、ポールセグメント911が完全に収縮されあるいは完全に伸長される時期
を決定するために使用されてもよい。機械的なリミットスイッチがホールセンサに取って
代えられてもよい。各ホールセンサは、ポールセグメント911と一体のマグネットのマ
グネットへ向かうあるいはマグネットから離れる移動に応じて状態移行を受ける。本発明
の更なる他のバージョンにおいて、ポールセグメント911の伸長/収縮状態は、モータ
920両端間の電圧およびモータ920によって引き出される電流を監視することにより
決定される。モータが失速状態であるというこの監視からの決定は、ポールセグメント9
11が完全に伸長されあるいは完全に収縮されることを示すものとして解釈される。した
がって、モータがこの状態にあると、コントローラ940がモータの動作を停止する。
【0211】
明らかに、以上の説明に照らして、本発明の多くの改良および変形が可能である。この
説明は特定の実施形態に関するものであるが、ここに図示されて説明された特定の実施形
態に対する改良および/または変形を当業者が想起し得ることは言うまでもない。この説
明の範囲内に入る任意のそのような改良または変形も同様に本願に含まれるものである。
ここでの説明が単なる例示であり限定的なものではないことは言うまでもない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療処置中に吸引ライン(262)を介して廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユ
ニット(102)において、
最大収納容積を有するとともに、第1の吸引ラインを受けるための接続部材(258)
を有する第1の廃棄物容器(200)であって、第1の吸引ラインを通じて医療/手術廃
棄物が前記第1の廃棄物容器内に引き込まれる、第1の廃棄物容器(200)と、
前記第1の廃棄物容器の前記最大収納容積よりも大きい最大収納容積を有するとともに
、第2の吸引ラインを受けるための接続部材(258)を有する第2の廃棄物容器(20
2)であって、第2の吸引ラインを通じて医療/手術廃棄物が前記第2の廃棄物容器内に
引き込まれる、第2の廃棄物容器(202)と、
前記廃棄物容器内に真空を与えて廃棄物材料を吸引ラインを通じて前記廃棄物容器内に
引き込むために、前記廃棄物容器の両方と選択的に並列連通する真空源(402)と、
前記廃棄物容器間に配置され、廃棄物材料を前記第1の廃棄物容器から前記第2の廃棄
物容器へと移動させることができるように開位置と閉位置との間で動作可能な切替バルブ
(276)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項2】
前記第2の廃棄物容器(202)の前記最大収納容積が前記第1の廃棄物容器(200
)の前記最大収納容積の2倍よりも大きく、それにより、前記第2の廃棄物容器をその前
記最大収納容積まで満たす前に、前記第1の廃棄物容器から少なくとも2回前記第2の廃
棄物容器内へと吐き出すことができる、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記切替バルブを前記開位置と前記閉位置との間で移動させるために前記切替バルブ(
276)に対して動作可能に結合されるアクチュエータ(328)を含む、請求項1に記
載のユニット。
【請求項4】
前記開位置と閉位置との間での前記切替バルブ(276)の移動に応じて位置信号を生
成する位置センサ(338)と、前記位置信号を受信し且つ前記切替バルブの位置を決定
するために前記位置センサと通信するコントローラ(344)とを含む、請求項3に記載
のユニット。
【請求項5】
前記アクチュエータ(328)に対して回転可能に結合されるカム形状を有する検出プ
レート(340)を含み、前記位置センサは、前記検出プレートの移動に応答するホール
効果センサとして更に画定され、それにより、前記検出プレートは、それが回転するにつ
れて前記位置信号を変える、請求項4に記載のユニット。
【請求項6】
前記第1の廃棄物容器(200)から前記第2の廃棄物容器(202)への廃棄物材料
の移動をユーザが要求できるようにするために前記コントローラ(344)と通信するユ
ーザインタフェース(310)を含み、前記コントローラは、ユーザ要求に応じて前記切
替バルブ(276)を前記開位置へと移動させ、且つ廃棄物材料が前記第1の廃棄物容器
から前記第2の廃棄物容器へと移動されると前記切替バルブ(276)を前記閉位置へ移
動させるように前記アクチュエータ(328)に指示するべく構成されている、請求項4
に記載のユニット。
【請求項7】
前記真空源(402)は、吸引ライン(262)を通じて廃棄物材料を前記廃棄物容器
の両方へ引き込むために前記廃棄物容器(200、202)の両方に対して真空源を与え
るための真空ポンプ(402)を含む、請求項6に記載のユニット。
【請求項8】
前記第1および第2の廃棄物容器を支持するポータブルカート(204)を含む、請求
項1に記載のユニット。
【請求項9】
前記各廃棄物容器(200、202)内の廃棄物材料の高さを検出するためのレベルセ
ンサアセンブリ(700)を含み、前記レベルセンサアセンブリが前記各廃棄物容器内に
フロート(708、712)を含む、請求項8に記載のユニット。
【請求項10】
前記ポータブルカート(204)によって支持され、前記第1の廃棄物容器(200)
と流体連通するとともに、前記第1の廃棄物容器内に廃棄物材料を収集する前に前記第1
の廃棄物容器内のフロート(708)を上昇させるべく、前記第1の廃棄物容器を所定量
の液体で予充填するために使用される予充填液体を保持するための予充填リザーバ(11
64)を含む、請求項9に記載のユニット。
【請求項11】
廃棄物材料を前記第1の廃棄物容器から前記第2の廃棄物容器へと移動させた後で且つ
更なる廃棄物材料を前記第1の廃棄物容器内に収集する前に、前記予充填リザーバ(11
64)から前記第1の廃棄物容器(200)内へ予充填液体を圧送するための予充填ポン
プ(1168)を含む、請求項10に記載のユニット。
【請求項12】
前記第1の廃棄物容器(200)が前記カート(204)上の前記第2の廃棄物容器(
202)よりも上側に配置され、それにより、前記切替バルブ(276)が前記開位置に
あるときに少なくとも部分的に重力に起因して廃棄物材料が前記第1の廃棄物容器から前
記第2の廃棄物容器へと移動される、請求項11に記載のユニット。
【請求項13】
前記接続部材(258)は、医療処置中に吸引ライン(262)を通じて収集される廃
棄物材料を濾過するために使用される使い捨て可能なマニホールド(260)を受けるた
めのマニホールド受け部(258)として更に画定される、請求項12に記載のユニット

【請求項14】
前記カート(204)は、複数の使い捨て可能なマニホールド(260)を収納するた
めの収納区画室(378)を画定する、請求項13に記載のユニット。
【請求項15】
前記各廃棄物容器(200、202)に関連付けられたキャニスタカバー(350、3
52)を含み、前記各キャニスタカバーは、前記キャニスタカバーが前記容器を視界から
隠す閉位置と前記廃棄物容器を観察できる開位置との間で前記それぞれの廃棄物容器に対
して移動できる、請求項1に記載のユニット。
【請求項16】
第1の廃棄物容器(200)と第2の廃棄物容器(202)とを有するポータブル廃棄
物収集ユニット(102)を用いて一連の医療処置中に廃棄物材料を収集する方法におい
て、
ポータブル廃棄物収集ユニットを第1の使用領域へと輸送するステップと、
真空源(402)を作動させて第1の廃棄物容器内に真空を与えるとともに、吸引ライ
ン(262)をポータブル廃棄物収集ユニットに対して接続して、廃棄物材料を第1の廃
棄物容器内へ引き込むステップと、
真空源を作動させて第2の廃棄物容器内に真空を与えるとともに、他の吸引ライン(2
62)をポータブル廃棄物収集ユニットに対して接続して、廃棄物材料を第2の廃棄物容
器内へ引き込むステップと、
第1の医療処置中に第1および第2の廃棄物容器を廃棄物材料で少なくとも部分的に満
たすステップと、
第1の使用領域から廃棄物収集ユニットを移動させることなく、第1の廃棄物容器を廃
棄物材料で少なくとも部分的に満たした後、第1の廃棄物容器内に満たされた廃棄物材料
を第1の廃棄物容器から第2の廃棄物容器へと移動させるステップと、
第2の医療処置中に、第2の廃棄物容器へ移動された廃棄物材料を空にすることなく、
第1の廃棄物容器を廃棄物材料で少なくとも部分的に満たすステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
ポータブル廃棄物収集ユニットをドッキングステーション(104)へと移動させて、
廃棄物容器内に収集された廃棄物材料を廃棄物ドレーン(D)へと吐き出すステップを含
む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
医療処置中に複数の吸引ライン(262)を通じて廃棄物材料を収集するための廃棄物
収集ユニット(102)であって、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、医療処置中に廃棄物材料を収集するために吸
引ラインのうちの1つに接続するようになっている第1の廃棄物容器(200)と、
前記ポータブルカートによって支持され、医療処置中に廃棄物材料を収集するために他
の吸引ラインに接続するようになっている第2の廃棄物容器(202)と、
前記第1および第2の廃棄物容器の両方に同時に真空を与えて廃棄物材料を吸引ライン
を通じて前記廃棄物容器内へ引き込むために、前記第1および第2の廃棄物容器の両方と
選択的に連通する真空源(402)と、
前記第1の廃棄物容器内の真空レベルを調整するために前記真空源と流体連通する第1
の真空レギュレータ(408)と、
前記第2の廃棄物容器内の真空レベルを調整するために前記真空源と流体連通する第2
の真空レギュレータ(410)と、
前記第1および第2の真空レギュレータと通信するとともに、前記第1および第2の真
空レギュレータを同時に制御して、異なる真空レベルを前記第1および第2の廃棄物容器
内に確立できるように前記第1および第2の廃棄物容器内の真空レベルを制御するように
なっている制御システム(342、411、413)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項19】
前記第1の真空レギュレータ(408)は、
第1のバルブ部材(412)と、
前記第1のバルブ部材を移動させて前記第1の廃棄物容器(200)と大気圧(A)と
の間または前記第1の廃棄物容器と前記真空源(402)との間の流体連通を選択的に開
放するために、前記第1のバルブ部材に対して動作可能に結合される第1のアクチュエー
タ(414)と、
前記第1のバルブ部材の移動に応答する第1の位置センサ(416)と、
を備える、請求項18に記載のユニット。
【請求項20】
前記第2の真空レギュレータ(410)は、
第2のバルブ部材(418)と、
前記第2のバルブ部材を移動させて前記第2の廃棄物容器(202)と大気圧(A)と
の間または前記第2の廃棄物容器と前記真空源(402)との間の流体連通を選択的に開
放するために、前記第2のバルブ部材に対して動作可能に結合される第2のアクチュエー
タ(420)と、
前記第2のバルブ部材の移動に応答する第2の位置センサ(422)と、
を備える、請求項19に記載のユニット。
【請求項21】
前記第1の真空レギュレータ(408)および前記第2の真空レギュレータ(410)
の両方を単一のユニットへ統合する真空マニホールド(430)を含む、請求項20に記
載のユニット。
【請求項22】
前記真空マニホールド(430)は、
前記第1の廃棄物容器(200)と流体連通する第1の入口(494)と、前記真空源
(402)と流体連通する第1の出口(504)と、大気圧(A)に対して開放する第1
の通路(506)とを有する第1のチャンバ(484)と、
前記第2の廃棄物容器(202)と流体連通する第2の入口(508)と、前記真空源
(402)と流体連通する第2の出口(512)と、大気圧(A)に対して開放する第2
の通路(514)とを有する第2のチャンバ(486)と、
を画定するハウジングを備える、請求項21に記載のユニット。
【請求項23】
前記第1のバルブ部材(412)は、前記第1のチャンバ(484)内に配置されると
ともに、前記第1のアクチュエータ(414)に対して回転可能に結合され、前記第1の
バルブ部材は、前記第1の入口(494)と前記第1の出口(504)との間の可変流体
連通を行なうためのソース開口(516)と、前記第1の入口と前記第1の通路(506
)との間の可変流体連通を行なうためのベント開口(518)とを画定する、請求項22
に記載のユニット。
【請求項24】
前記第2のバルブ部材(418)は、前記第2のチャンバ(486)内に配置されると
ともに、前記第2のアクチュエータ(420)に対して回転可能に結合され、前記第2の
バルブ部材は、前記第2の入口(508)と前記第2の出口(512)との間の可変流体
連通を行なうためのソース開口(528)と、前記第2の入口と前記第2の通路(514
)との間の可変流体連通を行なうためのベント開口(530)とを画定する、請求項23
に記載のユニット。
【請求項25】
前記真空源(402)が前記ポータブルカート(204)から遠隔配置され、前記真空
マニホールド(430)は、前記遠隔真空源を前記真空マニホールド(430)に対して
接続するための複数のバックアップポート(404)を含む、請求項21に記載のユニッ
ト。
【請求項26】
前記真空源(402)は、前記ポータブルカート(204)によって支持される真空ポ
ンプ(402)である、請求項18に記載のユニット。
【請求項27】
前記第1の廃棄物容器(200)を前記真空ポンプ(402)に対して接続し且つ前記
第2の廃棄物容器(202)を前記真空ポンプ(402)に対して接続する真空回路(4
00)を含む、請求項26に記載のユニット。
【請求項28】
前記第1の真空レギュレータ(408)と前記真空ポンプ(402)との間で前記真空
回路内に配置される第1の逆止弁(428)と、前記第2の真空レギュレータ(410)
と前記真空ポンプ(402)との間で前記真空回路(400)内に配置される第2の逆止
弁(428)とを含む、請求項27に記載のユニット。
【請求項29】
前記真空回路(400)内に配置されるフィルタユニット(1300)を含み、前記フ
ィルタユニットは、前記ポータブルカート(204)によって支持されるフィルタハウジ
ング(1302)と、前記フィルタハウジング内に配置される交換可能なフィルタカート
リッジ(1304)とを備え、前記交換可能なフィルタカートリッジは、HEPAフィル
タ要素(1338)または活性炭フィルタ要素(1340)のうちの少なくとも一方を含
む、請求項27に記載のユニット。
【請求項30】
前記交換可能なフィルタカートリッジ(1304)は、濾過領域を最大にして臭気除去
を向上させるために螺旋状に巻回された形態を有する活性炭フィルタ要素(1340)を
含む、請求項29に記載のユニット。
【請求項31】
前記制御システム(342、411、413)は、前記第1のレギュレータ(408)
を制御するための第1の真空コントローラ(411)と、前記第2のレギュレータ(41
0)を制御するための第2の真空コントローラ(413)とを含む、請求項18に記載の
ユニット。
【請求項32】
前記第1の廃棄物容器(200)と連通する第1の圧力センサ(424)と、前記第2
の廃棄物容器(202)と連通する第2の圧力センサ(426)とを含み、前記圧力セン
サは、前記それぞれの第1および第2の廃棄物容器内の圧力変化に応答し、前記圧力セン
サのそれぞれは、前記第1および第2の廃棄物容器内の真空レベルに関するフィードバッ
クを与えるために前記制御システム(342、411、413)と通信する、請求項18
に記載のユニット。
【請求項33】
前記第1の廃棄物容器(200)と連通する第1の冗長圧力センサ(424)と、前記
第2の廃棄物容器(202)と連通する第2の冗長圧力センサ(426)とを含み、前記
冗長圧力センサは前記それぞれの第1および第2の廃棄物容器内の圧力変化に応答し、前
記制御システム(342、411、413)は、前記第1の圧力センサ(424)から決
定される圧力読取値と前記第1の冗長圧力センサから決定される圧力読取値とを比較し、
前記制御システムは、前記第2の圧力センサ(426)から決定される圧力読取値と前記
第2の冗長圧力センサから決定される圧力読取値とを比較してエラーを識別する、請求項
32に記載のユニット。
【請求項34】
医療処置中に吸引ライン(262)を通じて廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユ
ニット(102)であって、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、医療処置中に廃棄物材料を収集するために吸
引ラインに対して接続するようになっているとともに、収集チャンバ(220、226)
と、フィルタ区画室(566)と、前記収集チャンバと流体連通する前記フィルタ区画室
内へ開放する真空ポート(564)とを画定する廃棄物容器(200、202)と、
前記廃棄物容器内に真空を与えて廃棄物材料を吸引ラインを通じて前記廃棄物容器内へ
引き込むために、前記廃棄物容器の前記真空ポートと連通する真空源(402)と、
前記真空ポートに隣接して前記フィルタ区画室内に配置されるフィルタ・フロートアセ
ンブリ(562)と、
を備え、
前記アセンブリは、
前記収集チャンバから前記真空ポート内へ入る流体から水分を除去するために前記真空
ポートと前記収集チャンバとの間に配置されるフィルタ要素(570)と、
前記フィルタ要素を所定位置に固定するとともに、スリーブを画定する保持部材(57
4)と、
廃棄物材料の高さが所定の閾値を超えるときに、前記廃棄物容器内に収集された廃棄物
材料が前記真空ポート内に入るのを防止するために、前記スリーブ内にスライド可能に支
持される首部(584)を有するフロート(582)と、
を含む、廃棄物収集ユニット。
【請求項35】
前記フィルタ要素(570)が多孔質構造を有する、請求項34に記載のユニット。
【請求項36】
前記保持部材(574)は、流体が前記フィルタ要素内へ通過できるようにするための
複数のベント(576)を画定するベントプレートを含む、請求項34に記載のユニット

【請求項37】
前記フロート(582)は、前記首部(584)に対して固定される第1の端部と、前
記首部から離れるように延びる第2の端部とを有するステム(590)を含み、前記ステ
ムの前記第2の端部が前記真空ポート(564)内にスライド可能に支持される、請求項
34に記載のユニット。
【請求項38】
前記ステム(590)と前記首部(584)との間に捕捉されるシール部材(596)
を含み、それにより、廃棄物材料が所定の閾値を超えて前記廃棄物容器(200、202
)内を満たすと、前記シール部材が前記真空ポート(564)へ向けて上方にスライドし
、前記真空ポートをシールするとともに、前記廃棄物容器内の廃棄物材料の任意の更なる
充填を防止する、請求項37に記載のユニット。
【請求項39】
医療処置中に吸引ライン(262)を通じて廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユ
ニット(102)であって、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、第1のレセプタクル(670)を画定するキ
ャップ(222、228)を含む廃棄物容器(200、202)と、
前記廃棄物容器内に真空を与えて医療処置中に吸引ラインを通じて廃棄物材料を前記廃
棄物容器内へ引き込むために前記ポータブルカートによって支持され、少なくとも1つの
真空ライン(496、510)を含む真空回路(400)と、
前記少なくとも1つの真空ライン(496、510)を前記第1のレセプタクル(67
0)に対して結合する第1のコネクタ(500)と、
前記第1のコネクタを前記第1のレセプタクル内に保持するためのロック位置と前記第
1のレセプタクルから前記第1のコネクタを解放するためのロック解除位置との間で回転
するために、前記キャップ(222、228)によって回転可能に支持される第1のリテ
イナ(680)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項40】
使用間で前記廃棄物容器(200、202)を洗浄するために前記ポータブルカート(
204)によって支持される洗浄システム(1150)を含み、前記洗浄システムは、少
なくとも1つの水ライン(1156、1158)と、前記少なくとも1つの水ラインに対
して結合される第2のコネクタ(500)とを含む、請求項39に記載のユニット。
【請求項41】
前記キャップ(222、228)が第2のレセプタクル(670)を画定し、前記第2
のコネクタ(500)が前記少なくとも1つの水ライン(1156、1158)を前記第
2のレセプタクルに対して結合する、請求項40に記載のユニット。
【請求項42】
前記第2のコネクタ(500)を前記第2のレセプタクル(670)内に保持するため
のロック位置と前記第2のレセプタクルから前記第2のコネクタを解放するためのロック
解除位置との間で回転するために、前記キャップ(222、228)によって回転可能に
支持される第2のリテイナ(680)を含む、請求項41に記載のユニット。
【請求項43】
前記コネクタ(500)のそれぞれが戻り止めクリップ(682)を含み、前記リテイ
ナ(680)のそれぞれは、ロック位置で前記戻り止めクリップ内へスナップロックする
ための部材(690)を含む、請求項42に記載のユニット。
【請求項44】
前記コネクタ(500)のそれぞれが長尺な位置合わせリブ(664)を含み、前記レ
セプタクル(670)のそれぞれは、前記位置合わせリブを受けて前記ロック位置におけ
る前記レセプタクル内での前記コネクタの回転を防止するための長尺スロット(678)
を含む、請求項42に記載のユニット。
【請求項45】
前記コネクタ(500)のそれぞれは、前記少なくとも1つの真空ライン(496、5
10)と前記少なくとも1つの水ライン(1156、1158)とに対して接続するため
の複数の隆起部(656)を有する第1のアーム(654)を伴うL形状本体(652)
を含み、前記レセプタクル(670)のそれぞれは、前記コネクタが前記レセプタクル内
に載置されるときに前記第1のアーム(654)を受けるための弓形の切り欠き部(67
6)を画定する、請求項42に記載のユニット。
【請求項46】
前記L形状本体(652)が第2のアーム(658)を更に含み、第2のアームは、当
該第2のアームを前記レセプタクル(670)内でシールするためのOリング(662)
を受ける溝(660)を画定する、請求項45に記載のユニット。
【請求項47】
医療処置中に廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユニット(102)であって、
下側廃棄物容器(202)と、
前記下側廃棄物容器よりも上側に配置される上側廃棄物容器(200)と、
前記下側廃棄物容器と前記上側廃棄物容器とを通じて延びるセンサロッド(702)と

前記センサロッドに沿って問い合わせパルスを伝搬するとともに戻りパルスを受けるた
めに前記センサロッドに対して電気的に接続されるトランシーバ(704)と、
前記下側廃棄物容器の底部および前記センサロッドに隣接して配置され、問い合わせパ
ルスの受信に応じて下側基準戻りパルスを引き起こすための下側基準要素(710)と、
前記センサロッドに隣接して前記下側廃棄物容器内に配置されるとともに、前記下側廃
棄物容器内に収容された液体の表面近傍で浮いて、問い合わせパルスの受信に応じて下側
フロート戻りパルスを引き起こすための下側フロート要素(712)と、
上側廃棄物容器の底部および前記センサロッドに隣接して配置され、問い合わせパルス
の受信に応じて上側基準戻りパルスを引き起こすための上側基準要素(706)と、
前記センサロッドに隣接して前記上側廃棄物容器内に配置されるとともに、前記上側廃
棄物容器内に収容された液体の表面近傍で浮いて、問い合わせパルスの受信に応じて上側
フロート戻りパルスを引き起こすための上側フロート要素(708)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項48】
前記センサロッド(702)が磁気ひずみ材料から形成され、前記各要素(706、7
08、710、712)が少なくとも1つのマグネットを含む、請求項47に記載のユニ
ット(102)。
【請求項49】
前記トランシーバ(704)は、問い合わせパルスおよび戻りパルスに対応するトラン
シーバ信号を生成する、請求項47に記載のユニット(102)。
【請求項50】
トランシーバ信号に基づいて前記下側廃棄物容器(202)内に収容される液体の容積
と前記上側廃棄物容器(200)内に収容される液体の容積とを見積もるために、前記ト
ランシーバ(704)と通信するコントローラ(342)を更に備える、請求項49に記
載のユニット(102)。
【請求項51】
トランシーバ信号をフィルタリングし且つ問い合わせパルスおよび戻りパルスの時間に
対応する時間データを生成するために、前記トランシーバ(704)に対して電気的に接
続される論理回路(716)を更に備える、請求項49に記載のユニット(102)。
【請求項52】
前記下側廃棄物容器の温度を検出するために前記下側廃棄物容器(202)と結合され
る下側温度センサ(726)を更に備える、請求項49に記載のユニット(102)。
【請求項53】
前記上側廃棄物容器の温度を検出するために前記上側廃棄物容器(200)と結合され
る上側温度センサ(724)を更に備える、請求項52に記載のユニット(102)。
【請求項54】
前記下側廃棄物容器(202)に結合される下側メモリ装置(722)を更に備え、前
記下側メモリ装置は、前記下側廃棄物容器の容積寸法に関するデータを記憶する、請求項
47に記載のユニット(102)。
【請求項55】
前記上側廃棄物容器(200)に結合される上側メモリ装置(720)を更に備え、前
記上側メモリ装置は、前記上側廃棄物容器の容積寸法に関するデータを記憶する、請求項
54に記載のユニット(102)。
【請求項56】
トランシーバ信号と前記廃棄物容器の容積寸法に関するデータとに基づいて、前記下側
廃棄物容器(202)内に収容される液体の容積と前記上側廃棄物容器(200)内に収
容される液体の容積とを見積もるために、前記トランシーバ(704)、前記温度センサ
(724、726)、および、前記メモリ装置(720、722)と通信するコントロー
ラ(342)を更に備える、請求項55に記載のユニット(102)。
【請求項57】
医療処置中に廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユニット(102)において、
吸引ライン(262)を受けるための接続部材を有する廃棄物容器(200、202)
であって、吸引ラインを通じて医療/手術廃棄物材料が前記廃棄物容器内に引き込まれる
、廃棄物容器(200、202)と、
廃棄物材料の高さを表わす信号を生成するために前記廃棄物容器(200、202)内
の廃棄物材料の高さを測定するレベルセンサアセンブリと、
前記廃棄物容器の温度を検出するために前記廃棄物容器と結合される温度センサ(72
4、726)と、
前記レベルセンサアセンブリによって生成され且つ前記廃棄物容器の温度に基づいて変
えられる信号に基づいて、前記廃棄物容器内に収容される廃棄物材料の容積を見積もるた
めに、前記レベルセンサアセンブリおよび前記温度センサと通信するコントローラ(34
2)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項58】
前記レベルセンサアセンブリは、前記廃棄物容器を通じて延びるセンサロッド(702
)と、前記センサロッドに沿って問い合わせパルスを伝搬し且つ戻りパルスを受けるため
に前記センサロッドに対して電気的に接続されるトランシーバ(704)と、前記廃棄物
容器の底部および前記センサロッドに隣接して配置され、送信器パルスの受信に応じて基
準戻りパルスを引き起こすための基準要素(706、710)と、前記センサロッドに隣
接して前記廃棄物容器内に配置されるとともに、廃棄物材料の表面近傍で浮いて、送信器
パルスの受信に応じてフロート戻りパルスを引き起こすためのフロート要素(708、7
12)とを含む、請求項57に記載のユニット(102)。
【請求項59】
前記センサロッド(702)が磁気ひずみ材料から形成され、前記各要素が少なくとも
1つのマグネットを含む、請求項58に記載のユニット(102)。
【請求項60】
前記トランシーバ(704)は、問い合わせパルスおよび戻りパルスに対応するトラン
シーバ信号を生成する、請求項58に記載のユニット(102)。
【請求項61】
トランシーバ信号をフィルタリングし且つ問い合わせパルスおよび戻りパルスの時間に
対応する時間データを生成するために前記トランシーバ(704)に対して電気的に接続
される論理回路(716)を更に備える、請求項58に記載のユニット(102)。
【請求項62】
前記廃棄物容器(200、202)に結合されるメモリ装置(720、722)を更に
備え、前記メモリ装置は、前記廃棄物容器の容積寸法に関するデータを記憶する、請求項
57に記載のユニット(102)。
【請求項63】
前記メモリ装置内に記憶される前記廃棄物容器の容積寸法を利用して前記廃棄物容器(
200、202)内に収容される廃棄物材料の容積を見積もるために、前記コントローラ
(342)が前記レベルセンサアセンブリ、前記温度センサ(724、726)、および
、前記メモリ装置(720、722)と通信する、請求項62に記載のユニット(102
)。
【請求項64】
廃棄物容器(200、202)内の液体の容積を見積もる方法であって、
問い合わせコマンドに応じて問い合わせ時間にセンサロッド(702)に沿ってトラン
シーバ(704)から問い合わせパルスを伝搬するステップと、
フロート戻り時間にトランシーバでフロート戻りパルスを受けるステップと、
基準戻り時間にトランシーバで基準戻りパルスを受けるステップと、
フロート戻り時間および基準戻り時間をコントローラ(342)に対して通信するステ
ップと、
コントローラで廃棄物容器の温度を受けるステップと、
フロート戻り時間、基準戻り時間、および、廃棄物容器の温度に基づいて、廃棄物容器
内の液体の容積を計算するステップと、
を含む、方法。
【請求項65】
メモリ装置(720、722)から廃棄物容器(200、202)の容積データを受け
るステップを更に含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
計算する前記ステップは、フロート戻り時間、基準戻り時間、廃棄物容器の温度、およ
び、容積データに基づいて、廃棄物容器(200、202)内の液体の容積を計算するも
のとして更に画定される、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
医療処置中に廃棄物材料を収集するための廃棄物収集ユニット(102)であって、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持される廃棄物容器(200、202)と、
前記廃棄物容器を通じて延びるセンサロッド(702)と、
前記センサロッドに沿って問い合わせパルスを伝搬し且つ戻りパルスを受けるために前
記センサロッドに対して電気的に接続されるトランシーバ(704)と、
前記廃棄物容器の底部および前記センサロッドに隣接して配置され、問い合わせパルス
の受信に応じて基準戻りパルスを引き起こすための基準要素(706、710)と、
前記センサロッドに隣接して前記廃棄物容器内に配置され、前記廃棄物容器内に収容さ
れる物質の表面近傍で浮いて、問い合わせパルスの受信に応じてフロート戻りパルスを引
き起こすためのフロート要素(708、712)と、
前記ポータブルカートによって支持され、フロート戻りパルスを基準戻りパルスから区
別できるように前記フロート要素を上昇させるべく前記廃棄物容器に対して分配される液
体を蓄えるために前記廃棄物容器と流体連通するリザーバ(1164)と、
を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項68】
前記リザーバ(1164)と前記廃棄物容器(200、202)との間に配置され且つ
液体を前記リザーバから前記廃棄物容器へ分配するように動作する予充填ポンプ(116
8)を更に備える、請求項67に記載のユニット(102)。
【請求項69】
医療処置中に煙を除去するための排煙システム(800)であって、
入口(804)と出口(805)とを含む煙管路(802)と、
前記入口へと流体を引き込み且つ前記出口から流体を排出するために前記煙管路と流体
連通し、ブロワモータ(808)を含むブロワ(806)と、
前記ブロワモータに対して電力を供給し且つ前記ブロワの速度を制御するために前記ブ
ロワモータに対して電気的に接続されるブロワ制御回路(810)と、
前記煙管路を通じて伝わる煙の量を検出するために前記煙管路と流体連通する煙センサ
(820)と、
前記煙管路を通じて伝わる煙の量に基づいて前記ブロワの速度を調整するために前記ブ
ロワ制御回路と前記煙センサとに対して電気的に接続されるコントローラ(818)と、
を備える、排煙システム。
【請求項70】
前記煙管路から煙を濾過するために前記煙管路(802)と流体連通するフィルタ(8
09)を更に備える、請求項69に記載のシステム(800)。
【請求項71】
前記フィルタ(809)を支持するハウジング(807)を更に備える、請求項70に
記載のシステム(800)。
【請求項72】
前記煙センサ(820)が前記ハウジング(807)内に配置される、請求項71に記
載のシステム(800)。
【請求項73】
前記煙センサ(820)が前記フィルタ(809)の上流側に配置される、請求項70
に記載のシステム(800)。
【請求項74】
前記煙センサ(820)は、赤外線(IR)光を生成するためのIRランプと、IR光
を検出するためのIR検出器として更に画定される、請求項69に記載のシステム(80
0)。
【請求項75】
前記ブロワ(806)を支持するポータブルカート(204)を更に備える、請求項6
9に記載のシステム(800)。
【請求項76】
排煙システム(800)におけるブロワ(806)の速度を制御するための方法であっ
て、前記ブロワ(806)が、ブロワモータ(808)を含んで煙管路(802)と流体
連通するとともに、煙管路(802)と流体連通する煙センサ(820)を含む方法にお
いて、
ブロワが第1の速度で回転するように第1のレベルの電力をブロワモータに対して供給
するステップと、
煙管路内で検出される煙の量を表わす煙センサ信号を受けるステップと、
煙の量が所定の限界よりも大きいことに応じて、第1のレベルよりも高い第2のレベル
までブロワモータに対する電力を増大させるステップと、
を含む、方法。
【請求項77】
ブロワ(806)が第2の速度で回転するようにブロワモータが第2のレベルで動作し
ていることに応じて、第2のレベルから、第2のレベルよりも低いが第1のレベルよりも
高い第3のレベルへとブロワモータ(808)に対する電力を減少させるステップを更に
含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
煙管路内で検出される煙の量が所定の限界よりも少ないことに応じて、ブロワ(806
)が第1の速度で回転するように第3のレベルから第1のレベルへとブロワモータ(80
8)に対する電力を減少させるステップを更に含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
外科用洗浄流体を収容する少なくとも1つの点滴(IV)バッグ(902)を支持する
ための点滴(IV)バッグ支持ポールアセンブリ(900)において、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、基端(906)と先端(908)とを有する
とともに、互いに伸縮自在に接続される複数のセグメント(910、911)を含むIV
バッグ支持ポール(904)と、
少なくとも1つのIVバッグを支持するために前記ポールの前記先端に対して結合され
る少なくとも1つのIVバッグフック(912)と、
電気部分によって動作できる回転可能シャフトを有する直流電流(DC)モータ(92
0)であって、前記回転可能シャフトが、完全伸張位置と完全収縮位置との間で前記ポー
ルを伸縮自在に作動させるために前記セグメントのうちの1つに対して動作可能に接続さ
れる、直流電流(DC)モータ(920)と、
前記DCモータに対してモータ電力を選択的に供給するために前記DCモータの前記電
気部分に対して電気的に接続されるモータ制御回路(923)と、
モータ電力が利用できないときに前記回転可能シャフトの回転に周期的に抵抗するため
、したがって前記ポールの収縮を減速させるために、前記DCモータの前記電気部分に対
して電気的に接続される減速回路(958)と、
を備える、点滴(IV)バッグ支持ポールアセンブリ。
【請求項80】
前記セグメント(910、911)のうちの前記1つに対して前記DCモータ(920
)を動作可能に接続するベルト(924)を更に備える、請求項79に記載のアセンブリ
(900)。
【請求項81】
前記ポールの現在の位置を維持するために前記ポール(904)の前記セグメント(9
10、911)のうちの少なくとも1つに対して動作可能に接続されるとともにポールコ
ントローラ(940)に対して電気的に接続されるブレーキ(939)を更に備える、請
求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項82】
モータ電力が利用できないときに前記ポール(904)を伸縮自在に収縮するために前
記セグメント(910、911)のうちの1つに対して動作可能に接続されるスプリング
機構(950)を更に備える、請求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項83】
前記モータ制御回路(923)およびブレーキ(939)に対して電気的に接続され、
前記モータ制御回路および前記ブレーキの動作を制御するポールコントローラ(940)
を更に備える、請求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項84】
前記DCモータ(920)の前記電気部分、前記モータ制御回路(923)、および、
前記減速回路(958)に対して電気的に接続され、モータ電力が利用できるときに前記
電気部分を前記モータ制御回路に対して電気的に接続し且つモータ電力が利用できないと
きに前記電気部分を前記減速回路に対して電気的に接続するための、少なくとも1つのリ
レー(966)を更に備える、請求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項85】
前記DCモータ(920)の前記電気部分が一対の電気リード線を含み、前記減速回路
(958)が短絡スイッチ(960)を含み、短絡スイッチ(960)は、当該短絡スイ
ッチが作動されるときに前記一対の電気リード線を互いに短絡させるために前記一対の電
気リード線に対して電気的に接続される、請求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項86】
前記DCモータ(920)の前記電気部分および前記短絡スイッチ(960)に対して
電気的に接続され、前記DCモータによって生成される出力を受けるとともに、前記DC
モータによって生成される電力が所定レベルに達することに応じて前記短絡スイッチを作
動させるために短絡信号を生成する短絡作動回路(962)を更に備える、請求項85に
記載のアセンブリ(900)。
【請求項87】
前記短絡スイッチ(960)がMOSFETとして更に画定される、請求項85に記載
のアセンブリ(900)。
【請求項88】
前記モータ制御回路(923)および前記ポールコントローラ(940)に対して電気
的に接続され、モータ制御回路によって前記DCモータ(920)に対して供給されるモ
ータ電力を監視するとともに、モータ電力が所定レベルに達することに応じて前記ポール
コントローラに対して過電力信号を送るための電力監視回路(944)を更に備える、請
求項83に記載のアセンブリ(900)。
【請求項89】
前記モータ制御回路(923)は、前記DCモータが前記ポール(904)を完全伸張
位置と完全収縮位置との間で伸縮自在に作動させることができるようにするために、前記
DCモータ(920)に対して電気的に接続されて前記回転可能シャフトの方向回転を制
御するHブリッジ(934)を含む、請求項79に記載のアセンブリ(900)。
【請求項90】
医療処置中に吸引ライン(262)を通じて収集される廃棄物材料を収集して処理する
ための廃棄物収集・処理システム(100)であって、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、医療処置中に廃棄物材料を収集するために
吸引ラインに結合する廃棄物容器(200、202)と、
第1の複数のカップリング(1026、1027)と、
前記ポータブルカートに対して装着され、前記第1の複数のカップリングを支持する
キャリア(1100)と、
を含む、廃棄物収集ユニット(102)と、
前記廃棄物収集ユニットから離間され、前記廃棄物収集ユニットによって収集される廃
棄物材料を処理するとともに前記廃棄物容器を洗浄するためのドッキングステーション(
104)であって、
キャビネット(1000)と、
前記キャビネットから延びるとともに、前記第1の複数のカップリング(1026、
1027)と結合するための第2の複数のカップリング(1010、1011)と、前記
第2の複数のカップリングを支持し且つ前記第2の複数のカップリングを上方へ移動させ
て前記第1の複数のカップリングと結合するように構成される嵌め合いインタフェース(
1074)と、前記キャリアによって係合されるときに前記第2の複数のカップリングを
前記第1の複数のカップリングと位置合わせさせるように、前記嵌め合いインタフェース
を前記キャリアによる係合のために支持して、前記カップリングの結合を容易にするフロ
ーティングフレーム(1036)とを含むヘッド(1030)と、
を含む、ドッキングステーション(104)と、
を備える、廃棄物収集・処理システム。
【請求項91】
前記ヘッド(1030)は、ベースフレーム(1034)と、前記第2の複数のカップ
リング(1010、1011)と前記第1の複数のカップリングとの位置合わせを可能に
するために、前記フローティングフレーム(1036)と前記ベースフレームとの間で延
びる複数のバネ荷重支持体(1038、1040、1042)とを含む、請求項90に記
載のシステム。
【請求項92】
前記各バネ荷重支持体(1038、1040、1042)は、前記ベースフレーム(1
034)と前記フローティングフレーム(1036)との間で延びるスプリング(104
6、1060)を含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項93】
前記嵌め合いインタフェース(1074)は、前記フローティングフレーム(1036
)に対して結合され且つ前記第2の複数のカップリングを前記フローティングフレームに
対して移動させるために前記第2の複数のカップリング(1010、1011)と移動可
能に係合するアクチュエータ(1076)を含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項94】
前記アクチュエータ(1076)がステッピングモータを含む、請求項93に記載のシ
ステム。
【請求項95】
前記第2の複数のカップリング(1010、1011)を支持するカップリングプレー
ト(1082)を含み、前記アクチュエータ(1076)は、前記カップリングプレート
を前記フローティングフレーム(1036)に対して昇降させるために前記カップリング
プレートと螺合可能に係合する送りネジ(1078)を含む、請求項93に記載のシステ
ム。
【請求項96】
前記フローティングフレーム(1036)は、前記アクチュエータ(1076)によっ
て前記第2の複数のカップリングが上昇して前記第1の複数のカップリング(1026、
1027)と係合するときに、前記第2の複数のカップリング(1010、1011)を
受けるための一対の開口(1098)を画定する、請求項95に記載のシステム。
【請求項97】
前記カップリングプレート(1082)に対して固定され且つ前記カップリングプレー
トから上方へ延びる一対のガイドロッド(1080)を含み、前記フローティングフレー
ム(1036)が第2の対の開口(1086)を画定し、前記ガイドロッドは、前記第2
の複数のカップリング(1010、1011)が上昇して前記第1の複数のカップリング
(1026、1027)と係合するときに、前記第2の対の開口を通じてスライドするた
めに前記第2の対の開口内でスライド可能に支持される、請求項96に記載のシステム。
【請求項98】
前記ドッキングステーション(104)が使用中でないときに前記第1の対の開口(1
098)を覆うために前記ヘッド(1030)上にわたってスライド可能に支持されるカ
バープレート(1108)を含み、前記キャリア(1100)は、当該キャリアが前記フ
ローティングフレーム(1036)と係合するときに前記カバープレートと係合し、且つ
前記カバープレートをスライドさせて前記第1の対の開口を露出させるようになっている
、請求項97に記載のシステム。
【請求項99】
前記キャリア(1100)は、当該キャリアを前記ヘッド(1030)と係合させる状
態へと案内する一対のガイド(1106)を含み、前記ガイドは、前記カバープレートを
後方へスライドさせて前記第1の対の開口(1098)を露出させるために前記カバープ
レート(1108)と係合するようになっており、前記キャリア(1100)は、当該キ
ャリアと前記フローティングフレーム(1036)との位置合わせを案内するために一対
のガイドレール(1107)を更に含む、請求項98に記載のシステム。
【請求項100】
前記キャリア(1100)は、前記カップリングプレート(1082)が上昇して前記
第2の複数のカップリング(1010、1011)と前記第1の複数のカップリング(1
026、1027)とを結合させるときに、前記ガイドロッド(1080)を受けるため
に前記第2の対の開口(1086)と位置合わせする一対の孔(1120)を画定する、
請求項99に記載のシステム。
【請求項101】
廃棄物収集ユニット(102)の第1の複数のカップリング(1026、1027)を
ドッキングステーション(104)の第2の複数のカップリング(1010、1011)
に対してドッキングさせて、医療処置中に収集された廃棄物材料を吐き出し且つ廃棄物収
集ユニットを洗浄する方法であって、
廃棄物収集ユニットを使用領域からドッキングステーションへと移動させるステップと

廃棄物収集ユニットのキャリア(1100)をドッキングステーションのヘッド(10
30)と係合させて、キャリアをドッキングステーションのヘッド上にわたって直接に移
動させるステップと、
第1の複数のカップリングを視界から隠しつつ、ドッキングステーションの第2の複数
のカップリングを上方へ持ち上げるステップと、
第1および第2の複数のカップリングを互いに結合させて、廃棄物収集ユニットとドッ
キングステーションとの間を流体連通させ、それにより、第1の複数のカップリングが廃
棄物収集ユニットからの廃棄物材料の排出をもたらし、第2の複数のカップリングが廃棄
物収集ユニットの洗浄をもたらすステップと、
を含む、方法。
【請求項102】
一連の医療処置中に複数の吸引ライン(262)を通じて廃棄物材料を収集するための
廃棄物収集ユニット(102)において、
ポータブルカート(204)と、
前記ポータブルカートによって支持され、医療処置中に廃棄物容器内に廃棄物材料を収
集するために吸引ラインに接続するようになっている複数の廃棄物容器(200、202
)であって、前記各廃棄物容器が、底部(230、232)と前記底部から上方へ延びる
壁(234、236)とを有するキャニスタ(218、224)と、前記キャニスタを覆
うためのキャップ(222、228)とを含み、前記キャップが、高分子材料から形成さ
れるとともに、構造的な支持部材(225)を有する外面と、その洗浄を容易にするため
に構造的な支持部材が無い内面とを含む、複数の廃棄物容器(200、202)と、
医療処置中に前記廃棄物容器内に真空を与えて吸引ラインを通じて前記廃棄物容器内に
廃棄物材料を引き込むために、前記廃棄物容器と選択的に連通する真空源(402)と、
前記各廃棄物容器内に配置されるフロート要素(708、712)とセンサロッド(7
02)とを含み、前記各廃棄物容器内の液体高さを決定するための流体測定システム(7
00)と、
前記ポータブルカートによって支持される洗浄システム(1150)であって、前記各
廃棄物容器の前記キャップ内に装着されるスプリンクラ(1170)を含み、前記スプリ
ンクラが前記キャップに対して固定されて前記キャップに対して動かず、前記スプリンク
ラは、前記キャップの前記内面、前記壁、前記底部、前記センサロッド、前記フロート要
素のそれぞれへと同時に液体の流れを方向付けるように構成された複数のジェットポート
(1182)を非対称に備えるヘッド(1180)を有する洗浄システム(1150)と

を備える、廃棄物収集ユニット。
【請求項103】
前記各ジェットポート(1182)は、円錐形状を有する出口(1186)へと開放す
る均一な直径の孔(1184)を含む、請求項102に記載のユニット。
【請求項104】
固定されたドッキングステーション(104)を備え、
前記固定されたドッキングステーションとドッキングできる移動可能な廃棄物収集ユニ
ット(102)を備え、
前記移動可能な廃棄物収集ユニットは、廃棄物材料を蓄えるための少なくとも1つの廃
棄物容器(200、202)を支持するカート(204)を含み、
前記固定されたドッキングステーションから前記移動可能な廃棄物収集ユニットへと電
力を伝えるための電力カプラ(1200)を備え、
前記電力カプラは、前記固定されたドッキングステーションによって支持され且つ固定
電源(1206)に対して電気的に接続可能な第1の巻線(1204)を含み、
前記電力カプラは、前記移動可能な廃棄物収集ユニットが前記固定されたドッキングス
テーションとドッキングされるときに前記第1の巻線に対して誘導結合可能で且つ前記移
動可能な廃棄物収集ユニットによって支持される第2の巻線(1208)を更に含む、
廃棄物収集・処理システム(100)。
【請求項105】
前記固定されたドッキングステーション(104)と前記移動可能な廃棄物収集ユニッ
ト(102)との間でデータを転送するためのデータカプラ(1202)を更に備える、
請求項104に記載のシステム(100)。
【請求項106】
前記データカプラ(1202)は、前記固定されたドッキングステーション(104)
によって支持される第3の巻線(1212)を含む、請求項105に記載のシステム(1
00)。
【請求項107】
前記第3の巻線(1212)に対して電気的に接続されるドッキングコントローラ(1
020)を更に備える、請求項106に記載のシステム(100)。
【請求項108】
前記データカプラ(1202)は、前記移動可能な廃棄物収集ユニットが前記固定され
たドッキングステーション(104)とドッキングされるときに前記第3の巻線(121
2)に対して誘導結合可能で且つ前記移動可能な廃棄物収集ユニット(102)によって
支持される第4の巻線(1214)を含む、請求項106に記載のシステム(100)。
【請求項109】
前記第4の巻線(1214)に対して電気的に接続される主コントローラ(342)を
更に備える、請求項106に記載のシステム(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図40A】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48A】
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【図48B】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64A】
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【図64B】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【公開番号】特開2012−166046(P2012−166046A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−106036(P2012−106036)
【出願日】平成24年5月7日(2012.5.7)
【分割の表示】特願2008−545767(P2008−545767)の分割
【原出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(506410062)ストライカー・コーポレイション (36)
【Fターム(参考)】