説明

ポータブルX線装置のためのハウジングのハンドル

本発明は、把持部18及び支持部19を備えるベースボディを有するX線装置のためのハウジング1のためのハンドル17,21に関し、リンク16,22が、ハウジング1に接続するために使用される把持部18上に設けられ、取付装置10,20が、共通の軸11上で互いに距離をおいて配置される2つのホイール12,13を備える取付部19内に形成され、ホイール12,13は、ベースボディの外郭を越えて突出し、凹部14がホイール12,13の間にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポータブルX線装置のためのハウジングのハンドルに関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブルX線装置は、1人又は2人の人員によって持ち運ばれ、それ故、戸外でも使用され得るものとして知られている。ポータブルX線装置は、例えばパイプのクラックやパイプを結合する溶接継ぎ目の品質をチェックするために使用される。そのようなポータブルX線装置、例えば出願人のY.XPO225モデルは、X線出口窓及び例えば外部電源のための接続とは別に、実質的にその長手方向の軸について回転対称となる金属のハウジングを有する。しかしながら、問題となるハウジングの直径は、その部品が囲まれる場所によって変化し得る。ハウジングの2つの各端部に取り付けられるのは、実質的に自動車の駆動ホイールのように構成され、X線装置がそれを運ぶ人によって安全に保持され得る円形バーを有するキャリアリングである。しかしながら、既知のポータブルX線装置は、検査のために連続する2点の間を通過させるべく、それらを運ぶ人によって持ち上げられ、検査のための次の点がある新たな場所に再び下ろされなければならないという不利な点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それ故、本発明の目的は、ある記録点から他の記録点まで、より容易に通過することが可能なように、ポータブルX線装置のためのそのようなハウジングのハンドルを考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を伴うポータブルX線装置のためのハウジングのハンドルによって達成される。ハンドルの把持部が、2つの離間されたホイールが軸に配置される取付装置に接続されるという理由から、本発明のハンドルが取り付けられるX線装置全体は、ある記録点から他の記録点へと移動させるために、もはや地面又は検査される対象物から持ち上げられなくてもよいが、ホイールによって引かれ得る。これは、持ち上げて移動させることよりも大幅に少ない力の行使を必要とする。ホイールがベースボディの外郭を越えて突出するので移動が可能になり、その結果、少なくとも、これが過度に大きなステップを有しない場合には、移動中にハウジングが表面上に残らないが、ホイールは常に装置全体の最外部分を表している。既知のポータブルX線装置は、通常、その各端部にハンドルを有しているので、追加の要素をハウジングに取り付ける必要はないが、これは、既存のハンドル内への組み込みによって実現され得る。
【0005】
本発明の有利な発展は、取付装置に向かい合うホイールを固定するために固定装置が取付装置内に構成されるということを提供する。それ故、記録中(傾斜した地面上に配置されない限り)に、X線装置がその位置に固定され得るということが保証される。全て既知の固定装置、例えば、ホイール内の孔内のピンの係合によるロック、又はホイール(ディスクブレーキのような場合)を把持するブレーキシューによるロックが、ホイールを固定するために使用され得る。そのような設計は、当業者に知られており、その特定の設計は本発明による問題ではなく、正確な実施形態を伴うこれのさらなる例は提供されない。
【0006】
本発明のさらなる有利な発展は、取付装置を越えて突出する固定ハンドルを固定装置が有するということを提供する。そのような固定ハンドルを介して、特に簡単な形でホイールの固定を達成することが可能になる。これは、通常、そのような形状では片手だけで起こり、その結果、X線装置は、その間に他方の手で所望の位置で把持され得る。このためには一人でも十分である。
【0007】
本発明のさらなる有利な発展は、2つのホイールの間にある凹部がアーク形状であるということを提供する。そのようなアーク形状の凹部を介して、取付装置は、管状体、例えばパイプラインの管に非常に有利に取り付けられ得る。ホイールは、その後も管状ケースに接触したままであり、中間に位置する取付装置の一部は、管状ケース上に残っていない。それ故、X線装置は、ホイールの回転運動によって管状ケースに沿って移動でき、より大きな力の行使を含み、かつ、特定の状況下で、管状ケースに損傷を生じさせる取付装置の一部のスライド移動を伴って引くということが必要なくなる。この凹部は、軸にまで広がらないということが望ましい。使用される円の半径に関して、凹部は、ポータブルX線装置で検査されるべき管状の対象物の直径に適合し得るということもまた言及され得る。これは、より小さな管の直径の場合に、アーク形状の凹部が、検査されるべき管状の対象物の大きな直径の場合よりも、ホイールの軸に沿う方向において、より深く入りこむということを意味する。特に、ホイールの大きさが、それらの間の距離に合う場合に、検査のための管状の対象物は、非常に小さな直径を伴うか、(さらに、ホイールを共に近づけて配置するか又はそれらを大きく構成することが望ましい)又は、より大きな直径を伴うかのいずれかで、検査され得る。
【0008】
本発明のさらなる有利な発展は、把持部がキャリアリングとして構成されるということを提供する。それによって、X線装置の特に良好な移動が2つの記録点の間で生じ得るということのみならず、検査される対象物に満足のいくように接し、又は、検査終了後に、検査された対象物から取り除かれ得るということも可能になる。それ故、X線装置は、例えば、後に、それを使用する会社で、その位置に再び運ばれる自動車にとって平坦でない地面の上で運ばれ得る。
【0009】
本発明のさらなる有利な発展は、把持部が一平面内に形成されるということを提供する。ハンドルが配置されるポータブルX線装置の位置に関係なく、これが常に同じグリップ平面に導かれるので、これはハンドルを握ることをより容易にする。
【0010】
本発明のさらなる有利な発展は、ハンドルが、その平面に対して垂直であり、2つのホイールがそれから同じ距離である対称面に対して対称に構成されるということを提供する。ハンドルが設けられるポータブルX線装置は、それ故、検査されるべき管状ボディの中央に設けられ、検査されるボディの横のスリップが妨げられる。
【0011】
本発明のさらなる有利な発展は、取付部が平面内になく、軸がその平面に平行に延びるということを提供する。特に、一方側から持ち上げられるときに、ポータブルX線装置のハウジングの両端部に取り付けられる2つのハンドルの1つに沿う回転が保証されるため、これは、ハンドルが設けられるポータブルX線装置を、検査されるべき管状ボディ(本体)の一方側から同じボディの他方側にシフトさせることを、より容易にする。
【0012】
本発明のさらなる有利な発展は、ハンドルが、長手方向の軸と、後者に対して垂直な最大直径とを伴うポータブルX線装置のためのハウジングに取り付けられるということを提供し、軸は、長手方向の軸に対して垂直に配列され、ホイールは、長手方向に沿う突起の最大直径の位置で、少なくとも部分的にハウジングを越えて突出する。軸が長手方向の軸に対して垂直に配列され、それ故、ハウジングの直径に対してほぼ平行であるという理由から、長手方向の軸に沿う移動は、長手方向の軸に対して垂直な追加の力の行使の必要がなく実行され得る。それ故、結果として、X線装置の持ち運びと比較して、非常に単純なX線装置の手順が実行され得る。
【0013】
本発明のさらなる有利な発展は、ホイールが長手方向の軸から同じ距離にあるということを提供する。それ故、ホイールが一方側にのみ設けられているときに生じる、長手方向の軸に関するX線装置の処理中の傾斜が生じないということが保証される。これは、X線装置をある記録点から他の記録点へと移動させることを非常に容易にする。当業者にとって、ホイールから長手方向の軸までの距離のわずかな違いは、同じ効果を有し、それ故、本発明による効果もまた、ほぼ同じ距離で達成されるということは明白である。
【0014】
本発明のさらなる有利な発展は、ハンドルがハウジングの第1端部に接続されるということを提供する。それ故、第1に、ハンドルが既にそこにあるので、ポータブルX線装置のハウジングに追加の要素が加えられなくてもよくなるということが保証される。第2に、そのようなハンドルが常にハウジングの端部に配置されるので、その結果として、ハウジングの他端部を単に保持することによって、第2ハンドルが通常既に取り付けられる場所で、2つの記録点の間の回転引き出し又は押出移動が容易に一人で実行され得る。これは、その1つの下側の端部に2つのローラホイールを有し、その反対の上側の端部に引くためのハンドルを有するスーツケースと比較され得る。同時に、本発明による第2ハンドルがハウジングの第2端部に接続されるという理由から、X線装置の移動がさらに単純化される。ここで与えられる場合に関し、X線装置を2つの記録点の間で移動させる人にとって、ハンドルを使用してこれを持ち上げ、そして他のハンドルの2つのホイール上のみに接するX線装置を回転させることは必要ないが、この場合は、X線装置全体を4つのホイールに接して移動させることが可能であり、したがって、傾斜の危険もない。特に、長手方向の軸に沿う方向で見たときに、2つの取付装置の軸が、ほぼ一致する場合に有利である。
【0015】
本発明のさらなる有利な発展は、長手方向に沿う方向において見られる2つのハンドルの2つの取付装置の凹部が一致するということを提供する。それ故、その長さにわたって統一された直径を有する、例えばパイプライン管のような、検査のための管状の対象物に関し、検査されるその対象物が、2つのハンドルに取り付けられる取付装置の位置で、管状のケース上に設置されないということを保証する。当業者にとって、本発明による同じ効果も、単にほぼ一致するということで達成されるということが明白である。本発明のさらなる有利な点及び詳細は、図に示される以下の実施例を用いて、より詳細に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】立位において両端部に取付装置を伴うポータブルX線装置のためのハウジングの2つのハンドルである。
【図2】ハウジングのない状態での、底部での図1に表されるハンドルの斜視図であり、検査のための管状の対象物に接して表示される。
【図3】図1の下からの方向からの図2に示されるハンドルの正面図であり、検査のための管状の対象物上に接して示される。
【図4】図3からのハンドルの背面図である。
【図5】図3における下からの方向でのハンドルの図である。
【図6】図3における上からのハンドルの図である。
【図7】図3における左からのハンドルの図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明による2つのハンドル17,21が、X線装置のためのハウジング1とともに図1に示される。その第1端部2に取り付けられる第1ハンドル17とその第2端部3に取り付けられる第2ハンドル21の両方は、いずれの場合も把持部18と取付部19とを有する。2つの把持部18は、それぞれキャリアリングとして構成される。2つの取付部19は、それぞれ、第1取付装置10及び第2取付装置20に備えられる。ハウジング1は、長手方向の軸4(図1においてハウジング1の中心の長手方向の軸が示される)と、2つの異なる直径の部分とを有する。その構造によっては、全体にわたって同じ直径5を有するハウジング1のポータブルX線装置もある。表示される実施例において、ハウジング1は、第2取付装置20に接続される第2端部3の上部領域において、その最大直径5を有する。ハウジング1内に含まれるX線管のハウジング1の構造により、長手方向の軸4に沿う異なる直径5は、当業者によく知られている。これらは、本発明と一体ではないので(X線管それ自体よりも多い)、それらは、以下においては、より詳細には議論されない。同じことが、例えばハウジング内に組み込まれる高電圧発生手段に関する電源のための、ハウジング1上にあるいかなる接続にも適用される。
【0018】
より小さな直径5を有するハウジング1の領域内において、ハウジング1内に含まれるX線管がそのX線放射を操作中にそれを通じて放出するX線窓が第1端部2に加えて示される。
【0019】
本発明による第1取付装置10は、2つの接続ストラップ16(1つのみが示され、定型化され、明確な構造が図2〜7において示される)を介して、ハウジング1の第1端部2に接続される。これは、例えば、ねじによって開放され得る接続である。しかしながら、接続ストラップ16をハウジング1に固定する方法は、本発明にとって必要不可欠ではなく、当業者によく知られているということから、以下においてより詳細には議論されない。
【0020】
第1取付装置10は、その間にアーク形状の凹部14が形成される第1ホイール12及び第2ホイール13を有する。2つのホイール12,13及び凹部14は、第1取付装置10の構成要素として第1ハンドル17内に組み込まれる。第1ハンドル17内の第1取付装置10の形状におけるさらなる詳細が、これをより明確に示す図2〜7を参照して以下に示される。
【0021】
第2取付装置20は、ハウジング1の反対の第2端部3で、接続ストラップ22を介してハウジング1に接続される。第2取付装置20は、第2ハンドル21に組み込まれる。第2取付装置20の構造、第2ハンドル21内へのその組み込み、及びハウジング1へのその接続は、本質的に第1取付装置10の場合と同じである。第2取付装置20の形状のより詳細な記述は、それ故、以下において除かれているが、以下の図2〜7において以下に記述されるように、第1ハンドル17内の第1取付装置10に関する類似の記述に対して参照される。
【0022】
各図2〜図4において、異なる方向から示される把持部18と取付部19とを伴う第1ハンドル17の全体の表示、及び検査される管30とのその連携が示される。図2は、斜視図を示し、図3は、ハウジング1(図1参照)から遠ざかる方向からの正面図を示し、それ故、図1において下から見た図であり、図4は、図3に対する反対の方向からの背面図を示し、それ故、図1において上から見た図である。ハウジング1は、本発明の本質的な要素を表示するのによいこれらの図に表示される。以下において、図2〜4及びそれらに示される特徴が共に記述される。
【0023】
広範囲にわたる第1ハンドル17の構造は、円形断面を伴う円形リング状である。この円形リングの全体がこの形状である場合には、ポータブルX線装置が1人又は2人の人(大きさや重さによる)によって問題なく、ある位置から他の位置に運ばれ得るために、その技術分野において知られるようなキャリアリングが得られるであろう。その技術分野から知られるハンドルとは異なり、本発明による第1ハンドル17の部分、この場合、取付部は、持ち運びに適していないが、第1取付装置10として構成される。その表示において、それは、第1ハンドル17の下側の領域にある。第1取付装置10は、第1ホイール12及び第2ホイール13がその周りを回転する軸11を有する。本発明の意義の範囲内における軸11は、いかなるタイプの軸をも意味するものであり、したがって、固定及び回転の両方の軸をも意味し、全てのタイプのシャフトをも意味する。軸11はまた、全体の幅にわたって連続的である必要はないが、例えば、それぞれ個別のホイール12,13について分かれて構成され得る。軸11又はホイール12,13の取り付けは、本発明では必要不可欠ではなく、当業者にとって既知であり、全ての既知のタイプの取り付けが用いられ得る。
【0024】
ホイール12,13の回転をロックする役割を果たす固定装置(固定ハンドル15のみが示される)が、2つのホイール12,13に作用する。そのような固定装置はまた、例えば、ディスクブレーキ又はホイール12,13内の開口内のピンの係合の形式で、当業者によく知られ、その結果、より正確にその形状について議論する必要はない。固定装置は、第1ハンドル17の中心に向かって、第1取付装置10にわたって内方に突出する固定ハンドル15によって、実施例において操作される。この固定ハンドル15によって、固定装置は、片手で容易に操作され、その結果、X線装置は、オペレータによって片手で所望の位置で固定される一方で、他方の手によって、固定ハンドル15を操作することによって固定され得る。
【0025】
2つのホイール12,13は、離れて配置され、ハウジング1(図2に示されていない)の長手方向の軸4から同じ距離にある。したがって、この結果として、管30上に第1取付装置10を固定した後には、ハウジング1の長手方向の軸4は、管30の長手方向の軸にわたって中央に設けられる。したがって、例えばハウジング1の長手方向の軸4と管30の長手方向の軸との間の接続線に第2ホイール13が直接設けられるホイール12,13の配置と比較して、管30上のX線装置の傾斜が低減される。
【0026】
さらに、2つのホイール12,13の間の凹部14が、図2〜図4に明確に示される。この凹部14は、その平面(したがって図3及び図4)においてアーク形状を有し得る。第1取付装置10の深さにわたって、これは、凹部14が円筒状の被覆の形状を有するということを意味し、しかしながら、実施例において、第1取付装置10の前方側及び後方側(図3及び図4参照)で異なる範囲に対して先細りとなる部分ができる。凹部14は、図2〜図4において明確に示されるように、2つのホイール12,13が管の表面上に残る場合に、第1取付装置10が管30上に残らないという結果をもたらす。これは、第1ハンドル17及びしたがってX線装置の全てもが、第1取付装置10の管30上のひきずりがない状態で、管30にわたってホイール12,13上で押され又は引かれるということを意味する。したがって、非常に小さな力がX線装置を管30上でシフトさせるのに必要となり、さらに、第1取付装置10のスライド移動中に生じるような摩耗がなくなるので、管30の表面は、シフトがあるときに倹約される。
【0027】
凹部14の形状(特にその曲率半径)は、ホイール12,13の直径及びそれらの軸11上における互いの距離によって、第1取付装置10が検査されるべき管30上に残ることなく、自由な移動が保証されるように選択されなければならない。2つのホイール12,13の間の一定の距離及び検査されるべき管30の直径を考慮すると、これは、検査される管30がより小さな直径の場合に、凹部14の曲率半径は、より小さくならなければならないということを意味し、そして、これはより深い凹部14になる(したがって、図3及び図4において、凹部14がさらに上方に突出している)。凹部14は、連続状の軸11の場合において、軸11が露出しておらず、これが管30の表面に残っていない限り、軸11の下側の端部にわたって上方に広がることができないということを考慮すべきである。分割された軸11では、この問題は存在せず、そして、2つのホイール12,13の間の領域内に構成される軸11はない。
【0028】
さらに、2つの接続ストラップ16の配置及びそれらの明確な構造が図2〜図4にも示される。これらは、第1ハンドル17の内面から始まり、それから、ハウジング1に対して略平行な曲線内で、それらの端部で延びる。それらの端部の領域内において、例えば、ねじによってハウジング1に接続され得る孔が提供される。
【0029】
図5は、拡大尺度において、下から取付部19(図3及び図4に基づく)を見た第1ハンドル17の図を示す。凹部14は、ホイール12,13の間で、ハウジング1(図示せず)の下方又は上方から遠ざかる方向において異なるテーパの度合いで示される。軸11は、第2ホイール13の範囲内のみに点線のみで示される。さらに、第1ハンドル17に形成される2つの対向する接続ストラップ16が示される。
【0030】
図6は、図5(それ故、図3及び図4において上からの)において表示される反対の方向からの第1取付装置10を伴う第1ハンドル17の把持部18への図である。キャリアリングとして構成される第1ハンドル17の上部の湾曲が容易にわかり、第1取付装置10内に取り付けられるホイール12,13は下側の領域に突出する。
【0031】
最後に、図7は、第1ハンドル17の側面図(図3において左からの)を示す。接続ストラップ16が、ハウジング1(図示せず)の長手方向の軸4に対して対称な把持部18上に構成されるということが容易にわかる。加えて、第1ハンドル17は、第1取付装置10が構成される取付部19の領域内で、わずかに曲がることがわかるであろう。その湾曲は、ハウジング1(それ故、図7の左に対する)の方向において、第1ハンドル17の(部分的な)リング形状によって覆われる平面から向いている。湾曲は、鋭いので、第1ホイール12(図における右、したがってハウジング1から離れて向いている)の前のエッジは、第1ハンドル17とほぼ並んで構成される。第1ホイール12は、軸11の周りで回転する。
【0032】
既に上述したように、本発明による第1ハンドル21内の第2取付装置20は、第1ハンドル17内の第1取付装置10と同じように必要不可欠なものとして構成される。この結果として、ハウジング1の長手方向の軸4は、X線装置が管30上においてホイール12,13(合計で4つある)に接しているときに、管30の表面に対して平行に位置する。特に、単純かつ労力の少ない管30上でのX線装置の移動がそれによって保証される。これは、そこでの検査を実行するために、X線装置が例えば管30上にはないが、それの横に取り付けられなければならない位置(例えば図3において表示に対して90°で)に運ばれなければならない場合に、1人又は選択的に2人の人員によって問題なく達成される。そのような横の位置において、X線装置は、その後、その下側に落ちないように、適切な手段、例えば、ベルト(しかしながら完全に当業者にわかり、したがって、より詳細には記述されなくてもよい)によって管30に固定される必要がある。
【符号の説明】
【0033】
1…ハウジング、2…第1端部、3…第2端部、4…長手方向の軸、5…直径、6…X線窓、10…第1取付装置、11…軸、12…第1ホイール、13…第2ホイール、14…凹部、15…固定ハンドル、16…接続ストラップ、17…第1ハンドル、18…把持部、19…取付部、20…第2取付装置、21…第2ハンドル、22…接続ストラップ、30…管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部(18)及び取付部(19)を有する管状ベースボディを伴うX線装置のためのハウジング(1)のためのハンドル(17,21)であって、
ハウジング(1)への接続のために使用される接続ストラップ(16,22)が把持部(18)に設けられ、
共通の軸(11)上で互いに離れて配置される2つのホイール(12,13)を有する取付装置(10,20)が取付部(19)内に構成され、
ホイール(12,13)がベースボディの外郭を越えて突出し、2つのホイール(12,13)の間に凹部(14)があるハンドル。
【請求項2】
取付装置(10,20)内で、固定装置が、取付装置(10,20)に対向するホイール(12,13)を固定するために構成されることを特徴とする請求項1に記載のハンドル(17,21)。
【請求項3】
固定装置は、取付装置(10,20)を越えて突出する固定ハンドル(15)を有することを特徴とする請求項2に記載のハンドル(17,21)。
【請求項4】
2つのホイール(12,13)の間の凹部(14)がアーク形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のハンドル(17,21)。
【請求項5】
凹部(14)が軸(11)まで広がらないことを特徴とする請求項4に記載のハンドル(17,21)。
【請求項6】
把持部(18)がキャリアリングとして構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のハンドル(17,21)。
【請求項7】
把持部(18)は、一平面内に構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のハンドル(17,21)。
【請求項8】
前記平面が、該平面に垂直な対称平面に対称的に構成され、2つのホイール(12,13)が該平面から同じ距離にあることを特徴とする請求項7に記載のハンドル(17,21)。
【請求項9】
取付部(19)が前記平面内になく、軸(11)が前記平面に対して平行に延びることを特徴とする請求項7又は8に記載のハンドル(17,21)。
【請求項10】
長手方向の軸(4)及び後者に垂直な最大直径とともにポータブルX線装置のためにハウジング(1)に取り付けられ、軸(11)が、長手方向の軸(4)に対して垂直に配列され、ホイール(12,13)が、長手方向の軸(4)に沿う突起の最大直径(5)の位置で、少なくとも部分的にハウジング(1)を越えて突出することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のハンドル(17,21)。
【請求項11】
ホイール(12,13)が長手方向の軸(4)から同じ距離にあることを特徴とする請求項10に記載のハンドル(17,21)。
【請求項12】
ハウジング(1)の第1端部(2)に接続され、請求項1から11のいずれか1項に記載の第2ハンドル(21)が、ハウジング(1)の第2端部(3)に設けられることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の第1ハンドル(17)。
【請求項13】
長手方向の軸(4)の方向で見たときに、2つのハンドル(17,21)の2つの取付装置(10,20)の軸(11)が一致することを特徴とする請求項12に記載の第1ハンドル(17)。
【請求項14】
長手方向の軸(4)の方向で見たときに、2つのハンドル(17,21)の2つの取付装置(10,20)の凹部(14)が一致することを特徴とする請求項12又は13に記載の第1ハンドル(17)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−501327(P2013−501327A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523245(P2012−523245)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004810
【国際公開番号】WO2011/015361
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512028965)エクスロン インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】YXLON INTERNATIONAL GMBH
【住所又は居所原語表記】Essener Bogen 15,22419 Hamburg(DE)
【Fターム(参考)】