説明

マイクロフォンリンクシステム

【課題】マイクロフォンリンクシステムを提供する。
【解決手段】アコースティック音声信号を電気音声信号に変換するマイクロフォン4と、マイクロフォンが接続されたスレーブユニット2と、マスターユニット1と、スレーブユニットをマスターユニットに接続するバスとを含むマイクロフォンリンクシステムが開示される。スレーブユニットは、電気音声信号6をデジタル音声信号に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータ、その下流に接続され、デジタル音声信号をデジタル信号に処理するように構成された信号プロセッサ、および信号プロセッサとバスとの間に接続されたバスインターフェイスを含む。バスインターフェイスは、バスから取られた電力をスレーブユニットに提供し、バスを介してマスターユニットにデータ信号8を送信し、そしてバスを介して制御信号をマスターユニットから受信し、マスターユニットへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(1.技術分野)
本発明は、特に、マスターユニットと、少なくとも1つのスレーブユニットと、マスターユニットおよび少なくとも1つのスレーブユニットを接続するバスとを含むマイクロフォンリンクシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
(2.関連技術)
音楽のレコーディング、パブリックアドレス(PA)、または自動車での用途のような数々の用途において、複数の遠隔的に位置されたマイクロフォンから信号をマスターユニットで収集することが要求される。従来的には、マイクロフォンは、電力およびアナログ音声信号が伝達されるケーブルによりマスターユニットに接続される。相互接続するケーブル布線は、特に数多くのマイクロフォンが使用されるときには、全体的なシステムに対して莫大なコストを寄与し得る。更に、このようなシステムの実装は、マスターユニットとそれらのマイクロフォンとの間の別々のケーブルの相互接続のために比較的厄介である。特に自動車での用途では、複数のケーブルにより付加された重量およびノイズに対する弱点が慎重に考察される更なる要素である。従って、前に略述された欠点を克服する一般的な必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(概要)
アコースティック音声信号を電気音声信号に変換するマイクロフォンと、マイクロフォンが接続されたスレーブユニットと、マスターユニットと、スレーブユニットをマスターユニットに接続するバスとを含むマイクロフォンリンクシステムが開示される。スレーブユニットは、電気音声信号をデジタル音声信号に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータと、アナログデジタルコンバータの下流に接続され、デジタル音声信号をデジタル信号に処理するように構成された信号プロセッサと、信号プロセッサとバスとの間に接続されたバスインターフェイスとを含む。バスインターフェイスは、バスから取られた電力をスレーブユニットに提供し、バスを介してマスターユニットにデータ信号を送信し、そしてバスを介して制御信号をマスターユニットから受信し、マスターユニットへ送信する。
【0004】
本発明のこれらのならびに他の目的、特性、および利点は、添付の図面に描写されるように、その最良の実施形態の詳細な記述で明瞭になる。図では、同様な参照番号は対応する部位を指定する。
【0005】
本発明は、以下を提供する。
(項目1) マイクロフォンリンクシステムであって、該マイクロフォンリンクシステムは、アコースティック音声信号を電気音声信号に変換するマイクロフォンと、該マクロフォンが接続されているスレーブユニットと、マスターユニットと、該スレーブユニットと該マスターユニットとを接続するバスとを含み、該スレーブユニットは、
該電気音声信号をデジタル音声信号に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータと、
該アナログデジタルコンバータの下流に接続され、該デジタル音声信号を処理するように構成され、それによりデータ信号を提供する信号プロセッサと、
該信号プロセッサと該バスとの間に接続され、該バスから取られた電力を該スレーブユニットに提供し、該バスを介して該マスターユニットに該データ信号を送信し、そして該バスを介して制御信号を該マスターユニットから受信し、該マスターユニットに送信するバスインターフェイスと
を含む、マイクロフォンリンクシステム。
(項目2) 上記項目のシステムであって、上記スレーブユニットは
上記マイクロフォンと上記アナログデジタルコンバータとの間に接続された可変ゲインプリアンプを更に含み、ゲインは上記マスターユニットから受信した制御信号のうちの第一の制御信号により制御される、システム。
(項目3) 上記項目のいずれかのシステムであって、上記信号プロセッサにより提供された上記データ信号は、正規化されたアコースティック音声信号を表す、システム。
(項目4) 上記項目のいずれかのシステムであって、上記スレーブユニットは、上記マスターユニットに伝送された制御信号のうちの第二の上記制御信号を上記電気音声信号から生成するように構成される、システム。
(項目5) 上記項目のいずれかのシステムであって、上記制御信号のうちの第二の制御信号は、上記アコースティック音声信号が、トリガー音声レベルを上回るおよび/または下回るときに生成される、システム。
(項目6) 上記項目のいずれかのシステムであって、上記スレーブユニットは、上記制御信号のうちの第二の制御信号の伝送の際に上記データ信号を伝送する、システム。
(項目7) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、フィルターが上記信号プロセッサに実装され、該フィルターは上記マスターユニットから受信される制御信号のうちの第三の制御信号により制御される制御可能なフィルターのパラメータを有する、システム。
(項目8) 上記項目のいずれかのいずれか1つのシステムであって、上記バスがデジタル2線式バスである、システム。
(項目9) 上記項目のシステムであって、電力、制御信号、および上記処理された電気音声信号はそれぞれ異なる周波帯で伝送される、システム。
(項目10) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、上記制御信号は非対称モードで伝送され、上記データ信号は対称モードで伝送される、システム。
(項目11) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、上記スレーブユニットは、上記データ信号の伝送の伝送クロックを表すクロック信号を提供するクロックジェネレータを更に含む、システム。
(項目12) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、上記データ信号はコード化されている、システム。
(項目13) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、上記データ信号はヘッダー部分を含むフレーム構造を有し、該ヘッダー部分は上記マスターユニットにより制御される、システム。
(項目14) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、
更にスレーブユニットを少なくとも1つ更に含み、該スレーブユニットはそれぞれ固有のアドレスで識別される、システム。
(項目15) 上記項目のいずれか1つのシステムであって、
上記処理された電気音声信号を受信する少なくとも1つの聴取者ユニットを更に含む、システム。
【0006】
(摘要)
(マイクロフォンリンクシステム)
アコースティック音声信号を電気音声信号に変換するマイクロフォン、マイクロフォンが接続されたスレーブユニット、マスターユニット、およびスレーブユニットをマスターユニットに接続するバスを含むマイクロフォンリンクシステムが開示される。スレーブユニットは、電気音声信号をデジタル音声信号に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータ、アナログデジタルコンバータの下流に接続され、デジタル音声信号をデジタル信号に処理するように構成された信号プロセッサ、および信号プロセッサとバスとの間に接続されたバスインターフェイスを含む。バスインターフェイスは、バスから取られた電力をスレーブユニットに提供し、バスを介してマスターユニットにデータ信号を送信し、そしてバスを介して制御信号をマスターユニットから受信し、マスターユニットへ送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、例示的なマイクロフォンリンクシステムを描写するブロック図である。
【図2】図2は、図1のマイクロフォンリンクシステムで使用される例示的なスレーブユニットを描写するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(図面の詳細説明)
図1は、マスターユニット1、3つの(本例では同一の)スレーブユニット2、バス3、および3つのマイクロフォン4を含む例示的なマイクロフォンリンクシステムを描写する。各マイクロフォン4は、それぞれのスレーブユニット2に接続され、アコースティック音声5信号を電気音声信号6に変換する。バス3は、スレーブユニット2をマスターユニット1および、場合により、聴取者ユニット7に接続する。各スレーブユニット2は、処理された電気音声信号6であるデータ信号8を提供する。マイクロフォン4は1つのトランスデゥーサーであり得るか、少なくとも1つのマイクロフォンは、それぞれのスレーブユニット2に複数の電気音声信号6を提供するトランスデゥーサーのアレイを含み得る。マイクロフォン4は、図1に示されるように、スレーブユニット2に統合され得る。
【0009】
図2を参照すると、各スレーブユニット2は、電気音声信号6をデジタル音声信号11に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータ10を含む。信号プロセッサ12は、アナログデジタルコンバータの下流、すなわち出力に接続され、データ信号13を提供するためにデジタル音声信号11を処理する。信号プロセッサ12は、専用プログラマブルデジタル信号プロセッサー(DSP)であり得、アナログデジタルコンバータ10または任意の他の回路網をも含み得る集積回路14に含まれ得る。バスインターフェイスは、信号プロセッサ12とバス3との間に接続され、バスインターフェイスは、コード化された、変調された、もしくは直接的な態様、またはそうでない態様でバス3を介してマスターユニット1にデータ信号13を送信する。バスインターフェイスは、バス3を介して制御信号9をマスターユニット1から受信もし、マスターユニット1に送信もし、更に、バス3から取られた電力をスレーブユニット2に提供する。電力は、マスターステーション1により供給され得る。
【0010】
これらを全て達成するには、本例示的システムのバスインターフェイスは、不揮発性メモリ16(例えば、フラッシュメモリ)と接続しているマイクロコントローラー15、クロック再生同期回路17、データトランスミッタ回路18、ラインドライバ20、ラインドライバ22、ラインドライバ24、ラインレシーバ19、ラインレシーバ21、ラインレシーバ23、および電圧レギュレータ25を含む。バスインターフェイス、特にラインドライバ20、ラインドライバ22、ラインドライバ24、ラインレシーバ19、ラインレシーバ21、およびラインレシーバ23は、電力、制御信号、およびデータ信号が異なる周波帯で伝送されたときに、異なる周波帯を分別する受動ラインフィルタ回路網26とインタラクションし得る。本例示的システムでは、制御信号9は、ユニポーラ信号として非対称モードで伝送され、データ信号8は、差動信号として対称モードで伝送される。
【0011】
本システムでは、電力は直流電流(DC)方式で伝送されるか、その代わりにかなり低い周波数(例えば、<100Hz)で伝送される。制御信号9は中波帯(例えば、10−100kHz)で伝送され、データ信号8は、より高い周波帯(例えば、>100kHz)で伝送される。ラインフィルタ回路網26は、受信した信号を、電源のための直流電流(DC)、制御信号9、およびデータ信号8に分割する。直流電流(DC)は、スレーブユニット2、そして結局的にマイクロフォン4に対して1つ(またはそれより多く)の一定供給電圧28を生成するために電圧レギュレータ25に送り込まれる。
【0012】
電力、制御信号、およびデータ信号が異なる周波帯で伝送されるとき、データトランスミッタ回路18は、データ信号13を有する高周波キャリアーを変調する変調器を含み得る。しかし、データ信号から制御信号を分別するための全ての公知の方法(例えば、制御信号のクロックレートより高いクロックレートでデータ信号を伝送する)は適用可能である。マスターユニット1により提供され得る高周波帯のクロックレートは、(制御された)クロックジェネレータとしての役割を果たし、信号プロセッサ12にクロック信号29を提供するクロック再生同期回路17により再生される。本例のように、マスターユニット1により決定され得るフレーム構造を使用してデータ信号8が伝送されるときには、クロック再生同期回路17は、データ信号8のためのチャンネルからデータを読み得、信号プロセッサ12、アナログデジタルコンバータ10などのために、データからマスターユニット1により確立されたようなバス3のクロックおよびフレーム構造を抽出し、信号プロセッサ12に(例えば、フレーム構造のための)クロック信号29およびクロック同期信号30を提供する。
【0013】
中波帯にある制御信号9は、バス3を形成する非シールド2線式ツイストペアライン27に接続されているラインフィルタ回路網26に、次には、接続されているマイクロコントローラー15により生成または受信される。マイクロコントローラー15は、マイクロフォン4とアナログデジタルコンバータ10との間に接続されている可変ゲインプリアンプ31を制御し、ゲインは、マスターユニット1から受信した制御信号9のうちの第一の制御信号に依存し、電気音声信号6の充分な振幅を維持するためにマイクロコントローラー15により適合される。
【0014】
スレーブユニット2は、マスターユニットに伝送される制御信号9のうちの第二の制御信号を(増幅された)電気音声信号6から生成し得る。例えば、制御信号9のうちの第二の制御信号は、アコースティック音声信号がトリガー音声レベルを上回るおよび/または下回るときに、スレーブユニット2がアコースティック音声信号の強さによりアクティブであるか静止モードにあるか、またはスレーブユニット2が制御信号9のうちの第二の制御信号の伝送に際してデータ信号8を伝送するかどうかについてマスターユニット1が報告を受けるように生成され得る。データ信号8は、伝送前に特定のコードでコーダ33によりコード化され得る。使用されるコードは、データ信号を、伝送線上で発生するノイズに対してより抵抗を持つようにするようなものであり得る。適切なコードは、例えば、非ゼロ復帰(NRZ)コード、マンチェスターコード、または伝送されるデータに冗長性を付加する任意の種の拡散コードである。更に、伝送されるデータは、スレーブユニット2で圧縮(例えば、VLC、WMA、MP3など)され得、それに応じて、データがバス3で伝送される低いデータレートに保つためにマスターユニット1で解凍される。
【0015】
制御可能なフィルターのパラメータを有するデジタルフィルタ32は、信号プロセッサ12に実装され得る。フィルターパラメータは、マスターユニット1から受信された制御信号のうちの第三の制御信号に従ってマイクロコントローラー15により制御され得る。デジタルフィルタ32でマイクロフォン4により拾われたアコースティックノイズは、マスターユニット1またはそれに接続された任意の他のユニットにより、会話がアコースティック音声信号5と認識されたときにデジタル音声信号11の帯域幅を、例えば、300−3400Hzに制限することによりフィルタリングで取り除かれ得る。更に、信号プロセッサは、“正規化された”データ信号13を提供し得る、すなわち、データ信号13は、所与の音圧レベルおよび/またはスペクトルを有するときに、アコースティック音声信号4を表すように適合される。正規化は、複数のマイクロフォン4の信号が組み合わせられるときに有効である。複数のマイクロフォン4を使用するとき、データ信号13は、ヘッダー部分35、およびそれぞれが特定のマイクロフォン4(スレーブユニット2)に割り当てられた時間多重チャンネル36(タイムスロット)を含むフレーム構造34を有し得る。ヘッダー部分35およびフレーム構造全体は、マスターユニット1により決定され得る。各スレーブユニット2は、それぞれのバイナリのワード37によってスレーブユニット2に入力された特有のアドレスにより識別され得る。
【0016】
上記されたように、マイクロフォンリンクシステムは、マスターユニットと1つ以上のスレーブユニットに接続された1つ以上のマイクロフォンを含む。スレーブユニットは、アコースティック音声信号を表すデジタル音声信号に変えるための1つ以上のデジタルアルゴリズムを実装し得るデジタル信号プロセッサー(DSP)を含み得る。あるいは、マイクロフォンからの電気音声信号は、いかなる改変なしに送られ得る。マスターユニットは、スレーブユニットから収集されたすべてのデータ信号を他のユニットに提供し、マイクロフォンリンクシステムを制御する。更に、マスターユニットは、全てのスレーブおよび聴取者ユニットに対して電力を供給する。マスターユニットは、例えば24kHzまたは48kHzのマスタークロック信号をも送り得る。
【0017】
このようなシステムは、例えば、自動車、ビル、野外などで使用され得る。システムに対するマクロフォンの位置は、静止的または可動的であり得る(例えば、車の中またはステージ上)。複数の異なるマイクロフォンが使用される場合、または取付け状態がマイクロフォンの特徴に影響を及ぼす場合、音声信号は、正規化された音声信号が送られるように改変され得る。例えばハンズフリーモバイル通信における使用を可能にするために、非常に低い信号の遅延が提供され得る。
【0018】
マスターユニットは、別々の制御チャンネルを介してシステムを制御しモニターする。このことは、バスに接続されたスレーブユニットを検出する、スレーブユニットのプログラムコードを更新する、スレーブユニットにパラメータを送信する、またはリンクの切断を検出するために使用され得る。オプション的な聴取者ユニットも更なる処理のためにデータ信号を受信し得る。マスターをスレーブユニットに接続するバスは、有線の接続であり得、チェーン型、スター型、またはリング型トポロジさえ有し得る。リング型トポロジは、マスターユニットが途切れを検出し、2つのチェーンがサポートされているモードに切り替えることが可能であるように、リンクの途切れが発生した場合でさえ適切に機能することを可能にする。
【0019】
すでに上記されたように、マイクロフォンリンクのワイヤは、簡単な非シールドツイストペアにより実現され得る。このワイヤは、異なる周波数範囲(周波帯)で異なる信号に対して使用される。DCにおいては、このワイヤは、システムに接続されているスレーブユニットへ電力の供給を運ぶ。このことは、システムのオン/オフ識別子としても作用し得る。中間周波数範囲(例えば、10kHz)では、制御信号がマスターとスレーブユニットとの間で交換され得る(双方向通信)。より高い周波数範囲(例えば、>>100kHz)では、音声データ信号が伝送される。この信号は小さい振幅を有し得、電気干渉を低く保つための差動信号であり得る。
【0020】
音声データクロックは(フレームと共に)マスターユニットによりセットされる。例えば、システムが各ユニットにつき1つのマイクロフォンを有する16のスレーブユニットをサポートし、16ビットで24kHz音声サンプル周波数をサポートする場合、データレートは6,538MBpsである。各スレーブユニットは、マイクロフォンの電源を含む少なくとも1つのマイクロフォンをサポートする。信号はアナログデジタル変換され、デジタル処理ユニット(DSP)によりフィルタリングされ得る。
【0021】
マスターユニットは、制御チャンネルを短時間引き下げることにより制御チャンネルの各物理的層がデータを送信し得るように制限された電流を送り得る。この通信に対して、例えばLINプロトコルが使用され得る。電磁干渉のために、CAN車載ネットワークで使用されるように差動コイルが適用され得る。差動信号8音声データの物理的層の音声フレーム信号は、このスレーブユニットにより送信される特定のデータが伝送される期間のみに許可され、これは全装置の接続をチェーン型、スター型、または組み合わされたトポロジにすることを可能にする。
【0022】
本発明は、そのいくつかの好まれる実施形態に関して描写され記述されているが、発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更、省略、および追加がその形式および詳細に施され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロフォンリンクシステムであって、該マイクロフォンリンクシステムは、アコースティック音声信号を電気音声信号に変換するマイクロフォンと、該マクロフォンが接続されているスレーブユニットと、マスターユニットと、該スレーブユニットと該マスターユニットとを接続するバスとを含み、該スレーブユニットは、
該電気音声信号をデジタル音声信号に変換するように構成されたアナログデジタルコンバータと、
該アナログデジタルコンバータの下流に接続され、該デジタル音声信号を処理するように構成され、それによりデータ信号を提供する信号プロセッサと、
該信号プロセッサと該バスとの間に接続され、該バスから取られた電力を該スレーブユニットに提供し、該バスを介して該マスターユニットに該データ信号を送信し、そして該バスを介して制御信号を該マスターユニットから受信し、該マスターユニットに送信するバスインターフェイスと
を含む、マイクロフォンリンクシステム。
【請求項2】
請求項1のシステムであって、前記スレーブユニットは
前記マイクロフォンと前記アナログデジタルコンバータとの間に接続された可変ゲインプリアンプを更に含み、ゲインは前記マスターユニットから受信した制御信号のうちの第一の制御信号により制御される、システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれかのシステムであって、前記信号プロセッサにより提供された前記データ信号は、正規化されたアコースティック音声信号を表す、システム。
【請求項4】
請求項1−3のいずれか1つのシステムであって、前記スレーブユニットは、前記マスターユニットに伝送された制御信号のうちの第二の前記制御信号を前記電気音声信号から生成するように構成される、システム。
【請求項5】
請求項4のシステムであって、前記制御信号のうちの第二の制御信号は、前記アコースティック音声信号が、トリガー音声レベルを上回るおよび/または下回るときに生成される、システム。
【請求項6】
請求項5のシステムであって、前記スレーブユニットは、前記制御信号のうちの第二の制御信号の伝送の際に前記データ信号を伝送する、システム。
【請求項7】
請求項1−6のいずれか1つのシステムであって、フィルターが前記信号プロセッサに実装され、該フィルターは前記マスターユニットから受信される制御信号のうちの第三の制御信号により制御される制御可能なフィルターのパラメータを有する、システム。
【請求項8】
請求項1−7のいずれか1つのシステムであって、前記バスがデジタル2線式バスである、システム。
【請求項9】
請求項8のシステムであって、電力、制御信号、および前記処理された電気音声信号はそれぞれ異なる周波帯で伝送される、システム。
【請求項10】
請求項1−9のいずれか1つのシステムであって、前記制御信号は非対称モードで伝送され、前記データ信号は対称モードで伝送される、システム。
【請求項11】
請求項1−10のいずれか1つのシステムであって、前記スレーブユニットは、前記データ信号の伝送の伝送クロックを表すクロック信号を提供するクロックジェネレータを更に含む、システム。
【請求項12】
請求項1−11のいずれか1つのシステムであって、前記データ信号はコード化されている、システム。
【請求項13】
請求項1−12のいずれか1つのシステムであって、前記データ信号はヘッダー部分を含むフレーム構造を有し、該ヘッダー部分は前記マスターユニットにより制御される、システム。
【請求項14】
請求項1−13のいずれか1つのシステムであって、
更にスレーブユニットを少なくとも1つ更に含み、該スレーブユニットはそれぞれ固有のアドレスで識別される、システム。
【請求項15】
請求項1−14のいずれか1つのシステムであって、
前記処理された電気音声信号を受信する少なくとも1つの聴取者ユニットを更に含む、システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−85271(P2012−85271A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168582(P2011−168582)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】