説明

マイクロ波エネルギーを用いる医療機器製造の方法

【課題】露出したポリマーチューブにマイクロ波エネルギーを向けること、加圧流体をチューブに圧送して、マイクロ波エネルギーによって加熱されたチューブの一部分を変形させること、変形されたチューブの動きを検出すること、及び、変形されたチューブの動きが検出された時にマイクロ波エネルギーを向けること、及び加圧流体をチューブに圧送することを止めること、を含む医療機器を製造する方法を提供する。
【解決手段】バルーン付きカテーテル成形装置であり、そのシステム20は、マイクロ波エネルギー源22、型24、コントローラ又はプロセッサ26、温度センサ28、及び、第一及び第二の引張り装置30、32を含むことができる。このような要素を用いて、装置20は、ワークピース又はパリソン36からバルーンを形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には医療機器に関するものであり、特に医療機器を製造する方法に関するものである。
【0002】
(関連出願の相互引用)
本出願は、2002年3月28日に出願された米国特許出願10/109,220号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0003】
血管形成術は、血管の収縮部分を拡張するために実行される有効な医療措置である。このような措置では、血管形成術のバルーン、又はバルーン付きカテーテルを収縮部位まで移動させる。バルーンは、その部位に到達した後、そのバルーン内に注入される流体圧力により膨張され、これによりその大きさが拡張する。バルーンの拡張は血管壁に圧力をかけ、従って血管を広げ、かつ血流への締め付けを軽減する。
【0004】
従来、このようなバルーンは、高分子材料から製造され、かつ吹き込み成型手順で成形されている。さらに具体的には、パリソンとして知られる高分子材料のシリンダー又はチューブを、バルーンの思い通りの形の内部空洞を持つ型の中に置く。次に、型が加熱され、型の熱がパリソンに伝導され、パリソンに流体圧力を導入した時に、高分子材料が型の空洞の形状に変形するようになる。次に、型が冷却され、高分子材料が型の形状に固められる。
【0005】
典型的には、型は、型のどちらの半分もバルーンを形成する内部空洞の半分を含むようになったクラムシェル形状で与えられる。従って、型はパリソンを囲むようにすることができ、製造を促すために容易に取り除くことができる。型全体を熱い水、油、グリセリン、又は他の液体槽の中に浸し、型及びパリソンを伝導によって加熱することを可能にすることにより、パリソン自身を加熱することができる。このような処理に関連する1つの問題は、パリソンの加熱が最適ではないということである。非常に本質的には、伝導による加熱は、かなり緩慢な処理である。さらに、これらの端の部分のパリソンに沿った軸方向の実質的な熱流に向いている両端の狭い空間にくらべて、型とパリソンとの間が最も広い中央部分にあるパリソンを加熱するのにはかなりの時間がかかり、これ自身は、バルーン変形が望まれない高分子材料の部分を加熱する傾向がある。従って、型の外側のパリソンの領域を冷たく維持するために、このようなシステムは典型的には、冷気ジェットのような何らかの冷却機構を採用する必要がある。このようなシステムから生じる1つの問題は、ポリマーチューブ全体にわたる温度制御又は分散が難しいということである。より大きいバルーンサイズの場合、充分早い熱の伝達を与えるのにポリマーチューブと型壁の間のギャップが大きすぎ、よりよい熱伝導のため、パリソンと型との間の型の内側に少量の水がしばしば注入される。しかしながら、この素材が型の内側のパリソンの自由な拡張を妨げていることは、明らかであろう。
【0006】
さらに、このような従来のシステムでは、ポリマーチューブの異なる軸部分を異なる温度に加熱することは不可能である。例えば、直径、壁の厚さが変化する複数の領域、又は異なる温度に加熱される異なる素材から構成される複数の領域のように、バルーン自身内に様々な物理的特性を作り出すことが望まれるとき、この異なる温度への加熱は有利となりうる。特殊な例では、以下のことを考えることができる。中央のバルーン部分からシャフトに向かってバルーンを先細にすることにより、コーンの壁の厚さをシャフト部分に向かって増大させる。この素材分配により、折り畳まれたバルーンは、中央部分内よりもこれらコーン部分において厚くなる。脈管系へのよりよいアクセスを実現するために製品の断面を最小化するという理由のため、コーン部分内の素材の量を減らすことが望まれ、その1つの方法は、バルーンのコーン部分を成形過程内の上限温度まで加熱して、これらの部分を細くすることである。加えられる軸力と中央冷却部分に比べてコーン部分の粘性が低くなることの組み合わせの結果として、薄くする効果が達成される。型の一部は液体槽より上に保持することができるが、それゆえ、型の中により冷たい部分を作り出すという効果があり、緩慢な熱処理のため、急激な温度遷移は不可能である。また、ポリマーチューブが加熱される温度とは異なる温度に金型を設定することも不可能である。従って、バルーンを取り除くことができるようにするには、型を冷却しなければならない。
【0007】
ステント、ガイドワイヤー、大静脈フィルタ、及びフィルタワイヤーのような、バルーンのほかの医療機器の構成において、接着剤及びポリマーコーティングを硬化し、従って製造を促すのに必要な時間は、かなり多大である。それゆえ、硬化過程、従ってそのような医療機器の製造時間を加速するための方法を考案することができた場合には、それは有利なものとなるであろう。
【0008】
(開示の要約)
本開示の一側面により、露出したポリマーチューブにマイクロ波エネルギーを向けること、加圧流体をそのチューブに圧送してそのマイクロ波エネルギーによって加熱されたチューブの一部分を変形させること、変形されたチューブの動きを検出すること、及び、変形されたチューブの動きが検出された時にマイクロ波エネルギーを向けること及び加圧流体をチューブに圧送することを止めること、を含む医療機器を製造する方法を開示する。
【0009】
本開示のもう一つの側面により、マイクロ波エネルギーをワークピースに与えるように適応されたマイクロ波エネルギー源、ワークピースを通して加圧流体を導くように適応された流体圧力源、ワークピースに関連するパラメータを監視するように適応されたセンサー、及び、センサーから信号を受け取り、マイクロ波エネルギー源及び流体圧力源に信号を導くように適応されたコントローラー、を含む医療機器製造システムを開示する。
【0010】
本開示のもう1つの側面により、第一のコンポーネントと第二のコンポーネントとの間に接着剤を置くこと、それらの間の接着剤で第一のコンポーネントを第二のコンポーネントに係合させること、及び、第一及び第二コンポーネントと接着剤とをマイクロ波エネルギーにあてること、を含む医療機器コンポーネントを互いに接合する方法を開示する。
【0011】
本開示のこれら及び他の側面、及び特徴は、以下の詳細な説明を、添付図面と絡めて読んで解釈したとき、より明らかとなるであろう。
【0012】
本開示は様々な変更及び代替の構成の余地がある一方で、そのうちのある特定の例証となる実施形態が図面に示されており、以下で詳細に説明する。しかしながら、本開示をその開示された特定の例に限定する意図は全くなく、反対に、添付の特許請求の範囲で定められるような本発明の技術的範囲に入る全ての変更、代替の構成、及び均等技術を含むことを意図している、ことを理解すべきである。
【0013】
(本開示の詳細な説明)
ここで図面、具体的には図1を参照すると、本開示の教示に従って構成されたバルーン付きカテーテル成形装置が、一般的に参照番号20で参照される。ここで説明するように、装置20をバルーン付きカテーテル及び血管形成術バルーンの製造に有利に用いることができるが、しかし、コンタクトレンズ、グラフト素材、ハブマニホルド等のような他の医療機器又は医療機器のコンポーネント等を含む、多くの他の形式の高分子デバイスと併用して、用いることができる。
【0014】
再び図1を参照すると、システム20は、マイクロ波エネルギー源22、型24、コントローラ又はプロセッサ26、温度センサ28、及び、第一及び第二の引張り装置30、32を含むことができる。このような要素を用いて、装置20は、ワークピース又はパリソン36からバルーン34を形成することができる。さらに具体的には、高分子材料のチューブ又はシリンダーの形で提供され得るパリソン36は、型24内に提供される。次に、マイクロ波エネルギー源22は、マイクロ波エネルギーのビーム又はバンド38を型24に向け、マイクロ波エネルギーが高分子材料を加熱している状態となる。加熱する前、加熱している間、又は一旦加熱したら、圧力器39から圧縮空気の形で提供され得る加圧流体は、ワークピース36を通して注入され、図3で最も良く示すように、型24内にあり、かつマイクロ波エネルギー源22によって加熱されるワークピース36の一部を型24の中で拡張させる。
【0015】
ここで図2を参照して、型24をさらに詳細に示す。型24が様々な形で提供され得ることを理解すべき一方で、1つの作動可能な実施形態は、第一及び第二の補完的な片割れ40、42を持ち、この各片割れ40、42はくぼみ44があり、合体すると型の空洞全体46を形成するクラムシェル型の形で、型24を提供する。空洞46は、バルーン34の望まれる外形48に形作られる。描かれる実施形態では、どのくぼみ44も、上端及び底の傾斜した又は円錐形表面の52a、52bと同様に、円錐形の外側表面48を含む。
【0016】
なるべく型24は、セラミック材料又は石英材料のような低い誘電損失特性を持つマイクロ波透過材料から製造されるけれども、テフロン(R)又は窒化ホウ素等を含む多くの他の形式の非金属材料を同様な有効性で採用することができる。例えば、テフロン(R)、又は熱伝導の悪い他のマイクロ波透過材料で型24が作られている場合、マイクロ波ビームの利用は、バルーンが膨らんだ後にさらにマイクロ波エネルギーを加えることにより、バルーンの温度が熱装置の温度まで上昇することを可能にするであろう。
【0017】
マイクロ波源22に関しては、それは、2ギガヘルツから110ギガヘルツの帯域内の周波数で、及び対応する波長が149.96mmから2.72mmまでの範囲内の周波数で、マイクロ波エネルギーを放射するように適応されたジャイロトロンの形で与えられることができる。このようなジャイロトロンの一般的な周波数は2.45ギガヘルツであり、有利な帯域が20〜100ギガヘルツとなる。図6に示すように、ジャイロトロンは、陰極54、陽極56、強磁場59に浸された共振空洞58、及びコレクタ60を持つ電子銃から構成することができる。磁場59は、超伝導磁石又はソレノイド61によって生成することができる。陰極54に電圧を加えると、それによって放射される加速電子が、高い相対速度でかつ非常に小さなループで、磁場59の中に入り、スパイラル又は旋回し始める。例えば、赤外線に対してマイクロ波エネルギーを使用する利点は、その加熱のすさまじいスピードである。
【0018】
例えば、陰極54の電位が10キロボルト、磁場59が12テスラで、磁電管注入形式の電子銃を使用することは、半径30マイクロメートルのスパイラル及び330GHzのサイクロトロン周波数で、電子が旋回するという結果になる。磁場59を変えることにより、それに応じて周波数を変えることが可能となる。高周波を得るために、共振空洞を、その幾何学サイズが、旋回する電子によって作られる波長の調和波長と一致するように設計すべきである。無線周波(RF)ウィンドウ62を通して伝送される電磁気は、導波管63という手段により、ターゲットに運ばれることができる。ジャイロトロンシステムの製造者は、ビームをガウシアン形状ヘルモードに変換する内蔵方式のコンバーターで、そのようなジャイロトロンを運搬し、これは低損失の円形導波管を通して導くことができる。例えば、マサチューセッツ州ブライトンのInsightProductCompanyがこのようなシステムを提供している。開放型円形導波管から放射されるヘルモードは、よく定められた分極及び向き、及び、ビームの焦点をターゲットに合わせるための金属鏡及びHDPeレンズのような単純な光学コンポーネントの使用を可能にする低い側のローブレベル、を有する軸対称狭ガウシアンビームを持つ。
【0019】
ワークピース36を加熱するのに必要な電力レベルに関しては、パリソンがぺバックス(R)で製造される場合、ワークピース36を室温から摂氏140℃にし、かつバルーンを膨らますことができるようにするために、必要なエネルギーは以下に従って計算することができる。例のみを介して、典型的なパリソンチューブは、例えば外側直径1mm及び内側直径0.6mm及び長さ32mmを持つとすることができる。従ってこのようなチューブの体積は、12.8mm3である。CP値が1500J/kg・℃、密度が1.1g/cm3の値をとると、これは、パリソンを室温から140℃にまで加熱するのに2.54J必要であることを意味する。例えば、InsightProductCo.で製造される、電子ビーム電圧を最大12kVまで変化させることにより出力電力が0.1〜3kWの範囲内に常に調整される24GHzの連続波ジャイロトロンを提供する、商用の低電力ジャイロトロンは、その波長、すなわち12mm、大まかに焦点を外すことができる。従って、パリソンをビームの焦点内に置くとき、ビームの約1/12がターゲットに当たるであろう。エネルギーの50%の吸収を想定すると、これは、0.1kWのCW出力電力で、パリソンを加熱するのに、2.54J/(100J/24)=約0.6秒かかるであろうことを意味する。
【0020】
再び図1を参照すると、装置20を、マイクロ波エネルギーを使用してバルーンを製造するのに使用するだけでなく、温度センサー28及びプロセッサ26の使用を通してフィードバックループが提供され、従って、ジャイロトロン22をワークピース36の加熱された温度に基づいて調整することが可能である。適当な温度センサーは、1秒につき約40の読み取りを与える、NewportCorporationを通して利用可能な高速応答赤外線光ファイバー温度計のモデルナンバーOS1592、又はHeitronicsCorporationの赤外温度センサーであろう。
【0021】
ジャイロトロンの電力出力を制御するために、陰極54上の入力電圧のパルスリンクを調整することができるであろう。そうすることにより、例えば、平均電力レベル5Wあるいはそれより低くても、10kWジャイロトロンを作動させることが可能であろう。万一、終端温度が±2℃(3.6°F)以内で制御される場合には、センサー読み取り間のどのパルスにおいても、温度の上昇は2℃(3.6°F)以下となるはずであろう。従って、温度関数として高分子材料の一定の吸収率を仮定すると、20℃から140℃までの間に、少なくとも60の読み取りがあるはずである。HeitronicsのIRセンサーの最新の周波数は、200Hzである。1秒につき200℃で、パリソンを120℃上昇させるための前で計算した0.6秒を考慮に入れ、さしあたり線形上昇の単純なモデルを仮定すると、200HzでのIRセンサーの読み取りは1℃の精度という結果になるであろう。これは、2秒以内で、±2℃の精度で、パリソン内の制御温度を140℃に上昇させることを実現するために、既存の設備又はセンサーは非現実的ではないことを示している。
【0022】
代替の実施形態では、ジャイロトロンのビームの焦点を外すことができ、ビームのごく小さな割合だけがサンプルに当たるようになるであろう。例えば、円柱形レンズを使って、これを行うことができるであろう。そうすることで、ずっと小さい温度上昇を実現することができ、かつ要求された温度に達するとジャイロトロンを止めることができるであろう。同様に、陰極の電流を減らすこともでき、従ってジャイロトトンの出力電力も減少するであろう。さらなる実施形態では、50/50の電力分配を可能にするために、分極スプリッタのような電力スプリッタを使用することもできるであろう。直列したこのようなスプリッタの3つは、電力レベルを12.5%まで減らすことが可能であろう。また、同時に複数のバルーンを膨らませるために、50/50分配動作を使用することもできるであろう。また、レーザービームの焦点を外すことは、同時に複数のパリソンを加熱することも可能にするであろう。余分なエネルギーは転送され、及び水負荷によって吸収されることができるであろう。
【0023】
マイクロ波出力の焦点をワークピース36に合わせ、かつバルーン34全体にわたって均一な加熱特性を提供するために、図4及び図5に示す実施形態を用いることができる。双方の実施形態において、ビームの焦点を合わせるためにレンズを用いる。例えば、図4に示すように、ジャイロトロン22の形で提供され得るマイクロ波源は、導波管63を通して、マイクロ波放射を第一のレンズ64に向け、そして次に、焦点を合わせたマイクロ波ビームを第二のレンズ66に向ける。第一のレンズは、HDPEレンズとして提供することができるが、これに対して第二のレンズ66は高精度の、又は集束金属鏡とすることができる。このようなレンズは、例えばFarranTechnologyを通してのように、容易に市販されている。バルーンを製造する1つの方法は、円形導波管62の出力をHDPEレンズの焦点に置き、図4に示すように平行ビームをつくり、かつそのビームを集束鏡の中に向ける。このような動作は、ポリマーチューブの長さにわたって、わずかに非均一な電力分散を与えるであろう。
【0024】
代わりに、チューブの一部に沿ってビームをスキャンし、より均一な温度分散を実現することができるであろう。光軸と例えば45°というような角度をなし、図5に示すように光軸のまわりを回転する鏡にビームの焦点を合わせることにより、これを行うことができる。従って、ビームは光軸と垂直な面でスキャンされる。スキャン用ミラーをパラボラミラーの焦点に置くことにより、パリソンに沿った一方向にビームをスキャンすることのできるシステムが作成される。これはまた、その中で赤外線センサーを組み込むための簡便な方法も可能にする。例えば、ほぼ波長ほどのパリソンの小さな部分にあるスキャン用ミラー及び集束レンズにより、マイクロ波の焦点を合わせる。IR検知器の位置は、パリソンのスキャン長の始点に対して垂直、かつそこに焦点を合わせられる。
【0025】
そこで図5に示すように、第二のレンズ66は回転レンズであり、従ってマイクロ波エネルギーの焦点を合わせるだけでなく、バルーン34の軸長全体にわたって動かすことも可能にする。さらに、第一のレンズ64は、パラボラレンズ又はミラーの形で提供される。パリソンの小さな部分上にあるスキャン用ミラー及び集束レンズにより、マイクロ波ビームの焦点を合わせる。赤外線検知器は、パリソン上のスキャン長の始点に対して垂直な方向に置かれ、かつそこに焦点を合わせられる。ビームがパリソン全体にわたってスキャンする一方で、赤外線センサーはパリソンを監視する。パリソンに沿ったどの点も同じエネルギーを受け取るので、すべての点が同じ加熱温度になるであろう。適切な温度に加熱されると、パリソンは素早く型の中に引き込まれ、かつバルーンを膨らませることができる。もう一つの実施形態では、パリソンがその温度に達すると、クラムシェルの型を閉じることができるであろう。これは、パリソンを動かす必要性をなくすであろう。パルスマイクロ波システムの場合、ずっと高いパルス周波数が選択され、2つの隣接するスポット間にかなりの重なりを実現する。CWジャイロトロンの場合、分散さえも自動的に得られる。加熱動作の後で、パリソンを型の中に運んでいる間に、又は型を閉じる間に、温度降下があるであろうことを理解すべきである。これは、この降下率を監視することにより補償することができ、運搬の時間は既知であるので、加熱サイクルにおける降下を補償する。これはまた、温度特性が、パリソンに沿って実現されることを可能にする。例えば、パリソンのある特定の部分をより高い温度まで加熱することが望まれる場合には、赤外線センサーの焦点を高い温度で合わせることができ、及び、特性の最低温度に達すると、低温部分を通り越していくそれらのパルスを止めることができる。
【0026】
ここで図7を見ると、本開示の方法に従って踏まれ得るステップの、サンプル順序を示すフローチャートが与えられる。そこに示すように、第一のステップは、ステップ100で示すように、型内にパリソンワークピース36を配置することであろう。その後で望まれる場合に、ステップ102で支援される加熱処理の間に、パリソンを張力下に置くことが望まれる場合には、引っ張り装置30及び32を作動させることができる。水圧式又は空気圧式のクランプ、回転マンドレル又はスプール等を含む、様々な容易に利用可能な形で、引っ張り装置30、32を提供することができる。張力下に置かれると、ステップ104で示すようにジャイロトロンを作動させることができ、その上ステップ106で示すように、生成されるマイクロ波ビームがパリソン全体にわたってスキャンされている。ステップ108に示すように、このようなスキャンの間に、パリソンの温度は、温度センサー28によって継続的に監視される。ステップ110に示すように、監視される温度が、コントローラー26で定められるような所定のレベルに等しい、又は所定の範囲内である場合には、ステップ112に示すように、コンプレッサ39は、加圧空気をパリソンを通して導くように作動することができる。代わりに、コントローラー26は、温度の読み取りに基づく強さでジャイロトロン22を調整するアルゴリズムを用いることができる。その後で、ステップ114に示すように、パリソンは型24を通して動かすことができ、処理を再始動するような位置に置くことができる。代わりに、監視される温度が、このような所定の範囲内でない場合には、そのようなレベルに達するまで温度を監視し続ける。
【0027】
図8及び図9に示す更なる実施形態では、任意の種類の一つの型を用いることなく、医療機器を構成することができるであろう。ここでは自由な吹き込み成形と呼ばれるこのようなシステムでは、型を付加及び除去する、又は型からワークピースを取り除くのに必要な付加的労力を取り除くことができるという点で、製造を促し及び加速することができるであろう。さらに具体的には、図面に示すように、型を必ず含む多くの方法で、上で参照した実施形態と同様に、システム122を提供することができるであろう。上に示すように、エネルギーのビーム126をワークピース又はパリソン128に向けるように、ジャイロトロン124又は他のソース又はマイクロ波エネルギーが提供される。ビーム126は、パリソン128全体にわたって行ったり来たりしてスキャンすることができる、又はバルーン付きカテーテル部分等を形成するバルーン130(図9)において望まれる場所、のような特定の場所に向けることができる。
【0028】
型なしで医療機器20を製造することの付加的利益は、パリソン128への自由なアクセスであり、従ってそれは、迅速かつ完全な温度検知の促進を提供する。図面に示すように、正確かつ頻繁に温度センサーを読み取り、次に温度信号をコントローラー136に導くように、温度センサー134(又は複数の温度センサー)を提供することができるであろう。任意の形のマイクロプロセッサベースのコンピューティングデバイス、又は単なるアナログ電子システムとすることができるであろうコントローラー136は、パリソン128の読み取り温度を比較することができ、メモリー138に格納されたスレッショルド温度に達した時、図9に示すように、加圧流体のストリームをパリソン128内に導くように、流体圧力源140に信号を送り出す。
【0029】
ジャイロトロンは電子ビームであるので、ジャイロトロンのビーム126のエネルギーは、正確かつ素早く調整することができる。言い換えると、ビーム126をパリソン128上で掃射する間に、掃引パスに沿ったエネルギー分布と同様に、ビームにおける開始位置及び停止位置を正確に制御することができる。これは単一エネルギーレベルとすることができ、パリソン128を開始位置と停止位置の間と同じ温度にまで加熱する、又は掃射の間にエネルギーを調整することにより、パリソンに沿った温度分布を生成することができる。ワークピースの温度吸収率はワークピースの温度の非線形関数であるので、ワークピースを任意の所定の温度にすることができるために、温度センサー134及びコントローラー136によって提供されるフィードバックループが有利である。例えば、HeitronicsCorporationで製造されるモデルナンバーKT22のような赤外線輻射高温計は、0.1Kの精度に対して5msec未満の応答時間を持つという点で役立つ。Impacで製造され、モデルナンバーInfrathermYP10に属する温度センサーもまた、2msecの応答時間を持つという点で使用可能である。さらに、双方のセンサーとも、スポットサイズを0.5mm未満に絞ることができ、これは殆どのパリソンの直径よりも小さい。
【0030】
このようなフィードバックループを使って、複数回、電子ビームで製品を掃射する間、ある1つの点で製品の温度を監視することができ、所定の温度に達した時、加熱処理を止めることができる。このような方法で、例えば室温から400℃までのような、範囲内の任意の温度を1秒以内に達成することができる。KT22高温計センサーを使用すると、たった1つの点で計測することが可能であるが、しかし赤外線スキャナもまた存在し、これは完成品に沿って温度を検知することのできる。同じエネルギーレベルを使用して、マイクロ波ビームでチューブ全体をスキャンする場合には、チューブに沿った1つの点で温度を検知することは、製品全体に沿った温度の良い計測を得るのに充分であろう。チューブに沿った位置の関数のようにマイクロ波ビームのエネルギーを変えることにより、チューブに沿って温度特性が作られるときでさえも、最も高いエネルギーを受け取るある1つの点で温度を計測することは、ライン全体に沿って温度を明らかにするのに充分である。
【0031】
ここで特に図9を参照すると、流体圧力源140によってワークピース128内に流体圧力を投入するとき、パリソン128の加熱された部分(バルーン130)が拡張されることが理解できる。これは、ジャイロトロンによって生成される熱は、バルーンにおける任意の位置のパリソン128をパリソン128の残りの部分よりもかなり加熱しかつ弱めるのに充分だからである。従って、流体圧力によって生成される力は、残りの部分を変えないまま、パリソン128の加熱され、弱められた部分を変形することができる。
【0032】
型を使用することなく、バルーン130を正確に形成するために、少なくとも1つの位置センサー144を提供することができる。例えば、図9に示すように、レーザースキャナのような光学スキャナを、バルーン130対して任意のサイズに相当するパリソン128からα離れたところで、レーザービーム146を向こう側の受信機147に向けるように置くことができる。バルーン130がそのようなサイズに達した時、ビーム146は壊され、その上次に、位置センサー144が同じことを示す信号をコントローラー136に導く。このような信号を受け取った時、次にコントローラー136は、流体圧力源140又はそれに関連するバルブを、パリソン128の内側の流体の圧力を減らし、さらなる拡張を止めるように仕向ける。もう1つの実施形態は、集束マイクロ波を使用して、パリソンの小さな部分を加熱するであろう、及びその部分の拡張時に、距離センサーの信号がプロセッサに送られると、プロセッサは、軸方向にパリソンを動かすこと、又はマイクロ波ビームを動かすことのいずれかを余儀なくされるであろう。言い換えると、バルーンを膨らます処理は、同時に起こる処理ではなく、軸方向に沿った連続的な処理であろう。同じバルーン部分でこれらの処理ステップを繰り返すことにより、段階的なステップでバルーンを拡張することができるであろう。
【0033】
さらに、バルーンがその望まれるサイズに達した時、パリソン128の硬化を促すように、冷却源148を提供することができる。例えば、冷却が必要なとき、低温窒素ガス、空気、ヘリウムガス等を、バルーン130に対して吹き込むことができる。このような冷却ガスは、マイクロ波エネルギー及び流体圧力の中止と連携して、高分子材料の即座の硬化を促すであろう。ぺバックス(R)及び上で示した他の材料に加えて、polyimide(ポリイミド)、polyimide 12 PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)及びPET(ポリエチレンテレフタレート)、polyetherpoly(2.6-ジメチルフェニレンエーテル)、ポリエーテルケトン、これらような材料の混合、又は任意の他の高温又は低温ポリマー等を含む、様々な他の形式の材料と併用してシステム122を使用することができる。
【0034】
パリソン128はまた、押し出し成形することができるか、さもなければ、バルーンの様々な部分でより多彩な機械的性能を持つバルーンを作成するという目的で、二又はそれ以上のポリマーから製造することができる。典型的な例は、「犬の骨」形式のバルーンを製造するために、コンプライアントでない中央部分及びコンプライアントな先端部分を持つバルーンを作ることであろう、これは、バルーンの中央部分と動脈管壁との間の閉空間に薬品を注入することを可能にする。コンプライアントな先端部分は管壁での封鎖を与えるのに対して、コンプライアントでない中央部分は、バルーンと管壁との間に環状の空間を与えるであろう。異なる機械的強度の他に、第二のポリマーが第一のポリマーとは異なるガラス転移温度を持つ場合には、双方のポリマーが流体圧力の注入時にバルーン形成に適しているように、双方のポリマーは異なる温度に加熱されなければならない。言い換えると、パリソンの様々な部分を様々な温度に加熱することのできるマイクロ波加熱処理の能力を使用すると、二又はそれ以上のポリマーを結合するこのようなバルーン設計が可能になる。そのような温度に限定されずとも、少なくとも215℃のガラス転移点を持つポリイミドのような、幾つかの高強度ポリマーが、高強度の薄い壁のバルーンの作成に有利であることが、発明者によって発見された。要求される高いバルーン吹き込み成形の温度は、エネルギーの軸流による従来のバルーン吹き込み処理を使ってこれらの材料を処理することを不可能にする。マイクロ波加熱のこの速度は、型の内側で1mmにつき少なくとも25℃のパリソンに沿った温度勾配を持つ自由吹き込みバルーンに、この能力を提供する。エネルギーの軸流による他の手段でこれを行うことはできないので、これは、パリソンの軸線に沿って使用されるより多くの材料を提供する。前に説明したように、加熱の速度はまた、バルーンが140℃より高い温度で2秒未満で吹いて膨らまされることを可能にし、バルーンの吹き込み処理の間にポリマーの熱劣化を減らすという利点を提供する。
【0035】
図10に示す更なるシステム150では、ジャイロトロン154によってパリソン152を加熱する前に及び/又はその間に、流体圧力はパリソン152を通して導かれる。従って、パリソン152が、パリソンの材料がその形状を支えることができないほど弱くなるスレッショルド温度に達すると、それは拡張し、バルーンを形成するであろう。型158を用いて又は用いることなく、このような実施形態を使用することができ、流体圧力は、流体圧力源159を介して、パリソン152を通して導かれるであろう。
【0036】
このような実施形態では、パリソン152の拡張から生じるパリソン152内の液体圧力の低下を、ジャイロトロン154を作動しないようにするための間接的な温度制御として使用することができ、従ってパリソン152の加熱を止めることができる。さらに具体的には、図10に示すように、パリソン152内の流体圧力を常に監視するように、圧力センサー160を提供することができる。そして次に、圧力センサー160は、対応する信号をコントローラー162に送る。流体圧力がパリソン152を変形させ、バルーンを形成するのに充分な温度に、パリソン152が達すると、体積の拡張により、パリソン152内の圧力は下がるであろう。結果として生じる圧力低下は、対応する信号を介して、圧力センサー160からコントローラー162に伝達されるであろう、そして次にコントローラー162は、ジャイロトロン又は他のマイクロ波源154を作動しないようにするための信号を導くことになる。この加熱は非常に素早く行われるので、KistlerのモデルNo.601A又は701Aのような、非常に応答性の高い圧力センサーが望ましい。
【0037】
上で示すように、擬似光学システムを作る複数の固定された及び/又は移動可能なレンズと併用して使用されるジャイロトロンによって、マイクロ波エネルギーを生成することができる。しかしながら、代替の実施形態では、ワークピースを導波管内に置くこともまたできるであろう。しかしながら、ある特定の波モードのみが特定の導波管形状内に適合するので、ある特定の波モードのみがワークピースに向けられ、本質的に非常に不均一な加熱を与える。従って、均一な加熱を実現するために、機械モード又は電子モードいずれかの撹拌を利用することができるであろう。様々な従来のマイクロ波ヒーターで使用されるような機械モード撹拌では、より好ましい波モードを変えるために、導波管の形状を絶え間なく変更する。電子モード撹拌(様々な周波数)では、同じモード撹拌効果を引き起こす周波数帯域又は領域を通して、繰り返しかつ連続的に掃引する。この殆ど瞬時の加熱処理の中で非常に均一な加熱結果を達成するためには、モード撹拌周波数は非常に高くなければならず、かつ撹拌はモードの広い周波数帯域に行き渡らなければならないということが明らかであり、これにより、電子モード撹拌は明らかにより適用可能であると言うことができるであろう。
【0038】
上で具体的に述べた実施形態では、バルーン付きカテーテルが製造されている。しかしながら、接着剤を使用してマニホルドをカテーテルシャフトに接合すること、レイヤー間にカーボンのようなマイクロ波吸収材料を使って、医療機器のレイヤーを互いに繋げること、又はステント、フィルターワイヤー、或いは他の高分子金属又はセラミックデバイスの外側表面のポリマーコーティング等を硬化すること等を含む、様々な他の医療機器又はコンポーネントを製造するのに、マイクロ波加熱を使用することができるということを理解すべきである。従来のシステム下では、接着剤はただ単に室温下で硬化することが可能であり、これはしばしばかなり長い製造サイクル、又は処理を変化させる接着剤の置き換えという結果になる。しかしながら、マイクロ波エネルギーをこのような接着剤に向けることにより、硬化時間が大幅に短縮される。接着剤内に導電ファイバーを含めることにより、この処理をさらに加速させることができる。非常に適した導電体はカーボンであり、これは様々な形状及びパウダーサイズとなり、ほぼミクロン及びナノサイズのファイバーである。
【0039】
このようなマイクロ波エネルギーを、金属土台上のポリマーコーティングを硬化するのに使用することを可能にするために、可変周波数のマイクロ波応用機器を用いることができる。定常波パターンの存在下で、金属材料内の過度な帯電蓄積から火花放電、又はアーク放電が生じるという点で、しばしばマイクロ波は、金属オブジェクトと組み合わせて使用されない。しかしながら、可変周波数のマイクロ波技術で、生成される電界は電子的に撹拌され、かつ数分の1秒以上の間、マイクロ波エネルギーを如何なる所定の場所にも集中させることはない。したがって、火花放電を導く帯電蓄積の動力は決して実現されず、それゆえ全くアーク放電にもつながらない。このように、これは、可変周波数のマイクロ波応用機器の内側にあるステント、フィルターワイヤー、大静脈フィルター、又は任意の他の金属構造の位置決めを可能にする。
【0040】
上述に基づいて、当業者は、本開示の教示を用いて、医療機器を有効かつ素早く成形するためのシステムを作成できることを、容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本開示の教示に従って構成されるバルーン付きカテーテル成形装置のブロックダイヤグラムである。
【図2】本開示の教示に従って構成される型の断面図、及び成形処理である。
【図3】本開示の教示に従って構成される成形装置の一実施形態の概略図である。
【図4】本開示の教示に従って構成される成形装置のもう1つの代替の実施形態の模式図である。
【図5】本開示の教示に従って構成される成形装置のもう1つの実施形態の模式図である。
【図6】ジャイロトロンの概略図である。
【図7】ここで開示する方法に従って踏むことのできるステップのサンプル順序を示すフローチャートである。
【図8】本開示の教示に従って構成される医療機器製造システムの概略図であり、この医療機器は加熱されている。
【図9】図8と同様の概略図であるが、しかしこの医療機器は加圧され、かつ拡張されている。
【図10】圧力センサーを用いる医療機器製造システムの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露出したポリマーチューブにマイクロ波エネルギーを向け、
加圧流体を前記チューブに圧送して、前記マイクロ波エネルギーによって加熱された前記チューブの一部を変形させ、
前記変形されたチューブの動きを検知し、
前記変形されたチューブの動きを検知したときに、前記マイクロ波エネルギーを向けること及び前記加圧流体を前記チューブに圧送することを止める、
ステップを含むことを特徴とする、医療機器を製造する方法。
【請求項2】
前記向けるステップはジャイロトロンによって実施される、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記マイクロ波エネルギーは、周波数領域内の繰り返しパターンで生成される、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記検知するステップは、電子位置センサーによって実施される、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記止めるステップは、前記位置センサーから信号を受け取った後で、電子制御により実施される、
請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記位置センサーは光センサーである、
請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記圧送するステップは、前記向けるステップの間に実施される、
請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記チューブ内の圧力を検知し、圧力の降下が検知された場合に前記止めるステップを実施するステップ、
をさらに含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記向けるステップの間に、前記チューブの温度を検出し、前記検出された温度があらかじめ定められたレベルに達したとき、前記圧送するステップを開始するステップ、
をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記医療機器は、バルーン付きカテーテルのバルーンコンポーネントである、
請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記バルーン付きカテーテルは、ポリアミド12、ポリイミド、ぺバックス、ポリエチレンテレフタレート、ポリ四フッ化エチレン、ポリエーテルエーテルケトン、及び一またはそれ以上のこれらの材料を使った混合物から選択される材料で製造される、
請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記止めるステップの後で、前記チューブに対して冷却流体を与えるステップ、
をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記冷却流体は、窒素ガス、空気、及びヘリウムガスから構成されるグループから選択される、
請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記向けるステップにおいて前記バルーンを少なくとも100℃まで加熱した後、2秒以内に前記圧送するステップが前記チューブを拡張する、
請求項1記載の方法。
【請求項15】
マイクロ波エネルギーをワークピースに与えるように適応されたマイクロ波エネルギー源と、
加圧流体を前記ワークピースを通して導くように適応された流体圧力源と、
前記ワークピースに関連するパラメータを監視するように適応されたセンサーと、
前記センサーからの信号を受け取り、前記マイクロ波エネルギー源及び前記流体圧力源に信号を導くように適応されたコントローラーと、
を備えることを特徴とする医療機器製造システム。
【請求項16】
前記センサーは温度センサーである、
請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項17】
前記センサーは圧力センサーである、
請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項18】
前記センサーは位置センサーである、
請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項19】
前記マイクロ波エネルギー源はジャイロトロンである、
請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項20】
前記マイクロ波エネルギー源が様々な周波数のマイクロ波を生成する、
請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項21】
前記ワークピースに対して冷却流体を向けるように適応された冷却装置、
をさらに含む請求項15記載の医療機器製造システム。
【請求項22】
第一のコンポーネントと第二のコンポーネントとの間に接着剤を置き、
間に前記接着剤がある状態で、前記第一のコンポーネントを前記第二のコンポーネントに係合させ、
前記第一及び第二のコンポーネントと接着剤とをマイクロ波エネルギーに当てる、
ステップを含むことを特徴とする、医療機器コンポーネントを互いに接合する方法。
【請求項23】
導電体材料を前記接着剤に付加するステップをさらに含む請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記導電体材料はカーボンである、
請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記第一のコンポーネントは金属であり、かつ前記第二のコンポーネントはポリマーである、
請求項21記載の方法。
【請求項26】
前記マイクロ波エネルギーは周波数領域内の繰り返しパターンで生成される、
請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記医療機器は、カテーテル、ステント、及びフィルターワイヤーから構成されるグループから選択される、
請求項21記載の方法。
【請求項28】
型を使用することなく製造される自由吹き込みバルーン付きカテーテル。
【請求項29】
前記バルーン付きカテーテルは、少なくとも2つの高分子材料から製造される、
請求項28記載のバルーン付きカテーテル。
【請求項30】
前記高分子材料の少なくとも1つは、少なくとも200℃のガラス転移温度を持つ、
請求項28記載のバルーン付きカテーテル。
【請求項31】
前記バルーンは、ポリイミド、PET、ぺバックス、ナイロン12.ポリエーテルエーテルケトン、及びポリエーテルポリ(2,6-ジメチル-フェニレンエーテル)から構成されるグループから選択されるポリマーで作られる、
請求項28記載のバルーン付きカテーテル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−112824(P2009−112824A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306926(P2008−306926)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【分割の表示】特願2003−580050(P2003−580050)の分割
【原出願日】平成15年1月15日(2003.1.15)
【出願人】(506192652)ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド (172)
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
【Fターム(参考)】