説明

マッサージ椅子

【課題】ホルダ部材の設置位置を使用者の好みに応じて変更可能なマッサージ椅子を提供する。
【解決手段】座部12に着座した使用者の肘を置くための肘掛け23を座部12の側壁21の上方に間隔を空けて設けてなり、背もたれ部13に組み込まれたマッサージ機構14を操作器31の操作により作動させて使用者に対しマッサージを行うマッサージ椅子10であって、座部12の側壁21には、操作器31を収容するためのホルダ部材33がマッサージ椅子10の前後方向にスライド可能に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背もたれ部に組み込まれたマッサージ機構等を操作するための操作器、及びその操作器を収容するためのホルダ部材を備えたマッサージ椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のマッサージ椅子において、例えば特許文献1のものでは、ホルダ部材としての操作器スタンドがマッサージ椅子本体の側方に設けられている。操作器スタンドは、座部の側壁にネジ止め等により固定され肘掛けの上方まで延びるアーム部と、アーム部先端に設けられた保持部とから構成され、該保持部に操作器を保持可能となっている。
【特許文献1】特開2006−262964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようなマッサージ椅子では、操作器スタンドを決められた位置にしか設置できないため、操作器スタンドの設置位置を使用者の好みに応じて変更することができず、この点においてなお、改善の余地があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ホルダ部材の設置位置を使用者の好みに応じて変更可能なマッサージ椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、座部に着座した使用者の肘を置くための肘掛けを前記座部の側壁上部又はその側壁上部から上方に間隔を空けて設けてなり、背もたれ部に組み込まれたマッサージ機構を操作器の操作により作動させて前記使用者に対しマッサージを行うマッサージ椅子であって、前記座部の側壁又は前記肘掛けには、前記操作器を収容するためのホルダ部材が前記マッサージ椅子の前後方向にスライド可能に設けられたことをその要旨とする。
【0006】
この発明では、座部の側壁又は肘掛けには、操作器を収容するためのホルダ部材がマッサージ椅子の前後方向にスライド可能に設けられる。そのため、例えば、腕の長い人であればホルダ部材を背もたれ部から離す方向にスライドさせ、腕の短い人であればホルダ部材を背もたれ部に近づける方向にスライドさせるというように、ホルダ部材の設置位置を使用者の好みに応じて変更可能とすることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマッサージ椅子において、前記ホルダ部材には、該ホルダ部材を前記座部の側壁上部又は前記肘掛け上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けるための引っ掛け部が設けられたことをその要旨とする。
【0008】
この発明では、ホルダ部材は、引っ掛け部により座部の側壁上部又は肘掛け上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けられるため、ホルダ部材を座部の側壁又は肘掛けに対し着脱可能に構成することができる。これにより、一方の肘掛け(又は座部の側壁)から他方の肘掛け(又は座部の側壁)へと設置位置を変更することが可能となる。また、肘掛けが座部の側壁上部から上方に間隔を空けて設けられる場合には、例えばホルダ部材を座部の側壁から肘掛けへと設置位置を変更することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のマッサージ椅子において、前記ホルダ部材の引っ掛け部は、前記マッサージ椅子の幅方向に並設される一対の側部と、該一対の側部の上端を繋ぐ上部とからなり、該上部における前記前後方向の両端それぞれから前記側部の下端側に突出するとともに前記側部の一方から他方まで連続するように形成されたリブを備えたことをその要旨とする。
【0010】
この発明では、座部の側壁又は肘掛けにおける引っ掛け部を引っ掛ける部分と一対のリブとが接触する2箇所で引っ掛け部が支持される。そのため、座部の側壁又は肘掛けにおける引っ掛け部を引っ掛ける部分が平面状であっても前後方向に湾曲する湾曲面状であっても、ホルダ部材を前後方向にガタつきなく安定して取り付けることが可能となる。また、座部の側壁又は肘掛けにおける引っ掛け部を引っ掛ける部分の湾曲面の曲率が一定でない場合においてもホルダ部材を前後方向にガタつきなく安定して取り付けることが可能となる。また、リブを設けたことにより引っ掛け部の強度を向上させることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマッサージ椅子において、前記操作器は、扁平箱状をなし、前記ホルダ部材は、前記操作器の扁平面が前記マッサージ椅子の幅方向に直交する状態で該操作器を収容可能に構成されたことをその要旨とする。
【0012】
この発明では、ホルダ部材の幅方向の大型化を抑えることが可能であり、ひいては、マッサージ椅子の幅方向の大型化に貢献することができる。また、ホルダ部材が座部の側壁又は肘掛けから幅方向に突出するように構成される場合、その突出幅を小さく抑えることができるため、外観向上に貢献でき、また、ホルダ部材への引っ掛かりが抑制され安全性を向上させることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマッサージ椅子において、前記操作器は、その操作に応じた信号を前記マッサージ機構に伝達するためのコードを有し、前記ホルダ部材には、前記コードを引っ掛けるためのコード掛け部が設けられたことをその要旨とする。
【0014】
この発明では、操作器のコードをホルダ部材のコード掛け部に引っ掛けることで、コードの垂れ下がりを抑制することができる。そのため、コードの垂れ下がりによるマッサージ椅子の外観悪化を防ぐことが可能である。また、コードへの引っ掛かりを抑制でき、安全性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
従って、上記記載の発明によれば、ホルダ部材の設置位置を使用者の好みに応じて変更可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、マッサージ椅子10の脚部11は床面に載置されるとともに、その脚部11の上部には使用者が着座可能な座部12が固定されている。その座部12の後部には、使用者が背中を持たれ掛けさせるための背もたれ部13が傾動可能に設けられるとともに、その背もたれ部13内部には使用者の肩から背中にかけてマッサージ可能なマッサージ機構14が組み込まれている。座部12の前方下部には、使用者の足等を乗せてマッサージを行うオットマン15が傾動可能に設けられている。
【0017】
座部12の幅方向(前後方向と直交する方向)の両側には、前後方向に延びる側壁21がそれぞれ設けられている。各側壁21の上面21aは、座部12の座面よりも上方に位置するとともに、幅方向から見て直線状をなしている。各側壁21の前後方向中間部には、その上面21aから上方に延びる支持部22(図1において1つのみ図示)が設けられるとともに、その支持部22は使用者の腕や肘等を置くための肘掛け23を支持している。肘掛け23は前後方向に延びる形状をなすとともに、座部12の側壁21の上方に間隔を空けて設けられている。尚、一対の側壁21及び肘掛け23は、マッサージ椅子10の幅方向の中央線に対して線対称をなしている。
【0018】
マッサージ椅子10本体は、マッサージ椅子10を操作するための操作器31とコード32を介して接続されている。操作器31は扁平箱状をなすとともに、その一扁平面には各種操作ボタンが設けられて操作面31aが構成されている。操作面31aの各種操作ボタンの操作に応じた信号はコード32を介してマッサージ椅子10本体に出力され、その信号に基づいて背もたれ部13のマッサージ機構14及びオットマン15が作動するようになっている。尚、背もたれ部13及びオットマン15の傾動等も操作面31aの各種操作ボタンで操作可能となっている。
【0019】
座部12の一対の側壁21のうち、座部12に着座した使用者から見て左側の側壁21上部には、上記したような操作器31を収容するためのホルダ部材33が取り付けられている。ホルダ部材33は、該ホルダ部材33を座部12の側壁21上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けるための引っ掛け部34と、操作器31を保持するための保持部35とを一体に備えている。尚、ホルダ部材33は前後方向の中央線に対して線対称をなしている。
【0020】
図2及び図3(a)(b)に示すように、引っ掛け部34は、マッサージ椅子10の幅方向に並設される板状の一対の側部34aと、その一対の側部34a上端を繋ぐ板状の上部34bとからなり、前後方向と直交する断面が下方に開口する略コ字状をなしている。引っ掛け部34は、その上部34bにおける前後方向両端から側部34aの下端側に突出するリブ34cを有している。各リブ34cは、側部34aの一方から他方まで連続するように形成されるとともに、その高さ方向の寸法が互いに等しくなるように形成されている。
【0021】
引っ掛け部34は、その上部34bの幅方向長さが座部12の側壁21上部の幅方向長さと対応して形成されている。そのため、座部12の側壁21上部が引っ掛け部34の各側部34a間に位置するように引っ掛け部34を座部12の側壁21に嵌め込むことで、ホルダ部材33を引っ掛けて取り付けることが可能となっている。また、引っ掛け部34が座部12の側壁21に引っ掛かっている状態において、各リブ34cは側壁21の上面21aと接触しており、引っ掛け部34はガタつきなく安定して取り付けられている。尚、仮に座部12の側壁21の上面21aが前後方向に湾曲している場合であっても、各リブ34cが側壁21の上面21aに接触し、その接触する2箇所で引っ掛け部34が支持されるため、ホルダ部材33を前後方向にガタつきなく安定して取り付けることが可能となっている。
【0022】
保持部35は、操作器31を保持可能な略有底箱状をなすとともに、マッサージ椅子10の前後方向に延びた形状をなしている。保持部35の引っ掛け部34側の長壁35aは、引っ掛け部34の側部34aの一方と連続的に形成されている。保持部35はその長手方向中央部において、反引っ掛け部34側の長壁35bから底部35cにかけて形成された切り欠き部35dを有している。また、保持部35の長手方向両端部において互いに対向する一対の短壁35eはその上端に切り欠き部35fを有している。尚、保持部35の反引っ掛け部34側の長壁35bは、引っ掛け部34側の長壁35aに対して離間する方向(幅方向)に傾斜している。
【0023】
ホルダ部材33が座部12の側壁21上部に取り付けられた状態において、保持部35は座部12の側壁21の幅方向の側方に位置するようになっている。図1及び図2においては、保持部35は座部12の側壁21の外側(反座部12側)に位置しているが、側壁21の内側(座部12側)に位置するようにホルダ部材33を取り付けることも可能である。また、保持部35の底部35cは、その幅方向(短手方向)長さが操作器31の厚さ方向の寸法(操作器31の扁平面と直交する寸法)と対応して形成されている。これにより、保持部35には操作器31の扁平面(操作面31a)がマッサージ椅子10の幅方向に直交する状態で該操作器31を収容可能となっている。尚、図2に示すように、肘掛け23はその幅方向外側端部23aが、保持部35の反引っ掛け部34側の長壁35bの真上に位置するように形成されており、ホルダ部材33の保持部35がマッサージ椅子10の幅方向外側(反座部12側)しないように構成されている。
【0024】
また、保持部35の下部における長手方向中央には、引っ掛け部34側の長壁35a下端から下方に延びるコード掛け部35gが形成されている。このコード掛け部35gは、保持部35側に湾曲するフック状をなしており、該コード掛け部35gには、操作器31に繋がるコード32を引っ掛けることが可能となっている(図2参照)。
【0025】
このようなホルダ部材33は、座部12の側壁21に取り付けた状態で前後方向にスライドすることが可能である。これにより、本実施形態のマッサージ椅子10では、ホルダ部材33の設置位置が使用者の好みに応じて容易に変更可能となっている。また、ホルダ部材33は、その引っ掛け部34を座部12の側壁21上部に引っ掛けるだけで容易に取り付け可能であり、また、その取り外しも容易であるため、ホルダ部材33の着脱の煩わしさが低減されている。そして、ホルダ部材33は、座部12の両側壁21のどちらにも取り付け可能であり、この点においてもホルダ部材33の設置位置の自由度が向上されている。
【0026】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、座部12の側壁21には、操作器31を収容するためのホルダ部材33がマッサージ椅子10の前後方向にスライド可能に設けられる。そのため、例えば、腕の長い人であればホルダ部材33を背もたれ部13から離す方向にスライドさせ、腕の短い人であればホルダ部材33を背もたれ部13に近づける方向にスライドさせるというように、ホルダ部材33の設置位置を使用者の好みに応じて変更可能とすることができる。
【0027】
(2)本実施形態では、ホルダ部材33は、引っ掛け部34により座部12の側壁21上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けられるため、ホルダ部材33を座部12の側壁21に対し着脱可能に構成することができる。これにより、ホルダ部材33を座部12の両側壁21のどちらにも取り付け可能とすることができ、ホルダ部材33の設置位置の自由度をより向上させることができる。
【0028】
(3)本実施形態では、ホルダ部材33には、引っ掛け部34の上部34bにおける前後方向の両端それぞれから側部34aの下端側に突出するとともに該側部34aの一方から他方まで連続するように形成されたリブ34cを備える。これにより、座部12の側壁21の上面21aと一対のリブ34cとが接触する2箇所で引っ掛け部34が支持されるため、座部12の側壁21の上面21aが平面状であっても前後方向に湾曲する湾曲面状であっても、ホルダ部材33を前後方向にガタつきなく安定して取り付けることが可能となる。また、側壁21の上面21aの湾曲面の曲率が一定でない場合においてもホルダ部材を前後方向にガタつきなく安定して取り付けることが可能となる。また、リブ34cを設けたことにより引っ掛け部34の強度を向上させることができる。
【0029】
(4)本実施形態では、ホルダ部材33は、操作器31の扁平面(操作面31a)がマッサージ椅子10の幅方向に直交する状態で該操作器31を収容可能に構成される。そのため、ホルダ部材33の幅方向の大型化を抑えることが可能であり、ひいては、マッサージ椅子10の幅方向の大型化に貢献することができる。また、ホルダ部材33が座部12の側壁21から幅方向に突出するように構成される場合、その突出幅を小さく抑えることができるため、外観向上に貢献でき、また、ホルダ部材33への引っ掛かりが抑制され安全性を向上させることができる。
【0030】
(5)本実施形態では、ホルダ部材33には、操作器31のコード32を引っ掛けるためのコード掛け部35gが設けられる。そのため、操作器31のコード32をホルダ部材33のコード掛け部35gに引っ掛けることで、コード32の垂れ下がりを抑制することができる。これにより、コード32の垂れ下がりによるマッサージ椅子10の外観悪化を防ぐことが可能である。また、コード32への引っ掛かりを抑制でき、安全性を向上させることができる。
【0031】
(6)本実施形態では、保持部35の反引っ掛け部34側の長壁35bには、切り欠き部35dが形成されるため、操作器31を容易に出し入れすることができる。
(7)本実施形態では、保持部35の短壁35eには切り欠き部35fが形成されるため、操作器31を容易に出し入れすることができるようになっている。
【0032】
(8)本実施形態では、保持部35の反引っ掛け部34側の長壁35bは、引っ掛け部34側の長壁35aに対して離間する方向(幅方向)に傾斜しているため、操作器31を容易に出し入れすることができるようになっている。
【0033】
(9)本実施形態では、座部12の座面から側壁21の上面21aまでの長さは、ホルダ部材33の高さ方向幅よりも大きく設定されているため、保持部35が座部12の側壁21の外側(反座部12側)に位置するようにホルダ部材33を取り付けるだけでなく、側壁21の内側(座部12側)に位置するように取り付けることが可能である。
【0034】
(10)本実施形態では、肘掛け23はその幅方向外側端部23aが、保持部35の反引っ掛け部34側の長壁35bの真上に位置するように形成されるため、ホルダ部材33の保持部35がマッサージ椅子10の幅方向外側(反座部12側)しないように構成することができる。これにより、ホルダ部材33への引っ掛かりが抑制され、その引っ掛かりによる該ホルダ部材33の脱落を抑制することができる。
【0035】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ホルダ部材33は座部12の側壁21に取り付け可能に構成されたが、肘掛け23に取り付け可能に構成してもよい。また、例えば図4に示すように、座部12の側壁21及び肘掛け23のどちらにも取り付け可能となるように構成してもよい。図4に示すマッサージ椅子40では、肘掛け23と座部12の側壁21はそれらの幅方向長さが互いに等しくなるように形成されており、肘掛け23と座部12の側壁21のどちらにもホルダ部材33の引っ掛け部34を引っ掛け可能となっている。そのため、ホルダ部材33の設置位置を使用態様に応じて、例えば座部12の側壁21から肘掛け23へと変更可能であり、この点においても使用者の好みに応じて対応可能となっている。
【0036】
・上記実施形態では、特に言及しなかったが、引っ掛け部34の各リブ34cの下端は引っ掛け部34の上部34bに沿って直線状に形成されたが、これ以外に例えば、引っ掛け部34の上部34bに対して傾斜するように形成してもよい。
【0037】
・上記実施形態では、コード掛け部35gは、保持部35の引っ掛け部34側の長壁35aに形成されたが、これに以外に例えば、反引っ掛け部34側の長壁35bに形成してもよく、また、短壁35eに形成してもよい。また、引っ掛け部34に形成してもよい。また、コード掛け部35gはフック状をなしたが、特にこれに限定されるものではなく、例えばコード掛け部としてホルダ部材33に一対の突起を設け、その一対の突起間にコード32を引っ掛ける構成としてもよい。
【0038】
・上記実施形態では、ホルダ部材33の保持部35は、引っ掛け部34の側部34aの一方に連続的に繋がるように形成されたが、これ以外に例えば、引っ掛け部34の上部34bに形成してもよい。
【0039】
・上記実施形態では、ホルダ部材33の引っ掛け部34は、その反保持部35側の側部34aが座部12の側壁21の内側に位置するように該側壁21上部に引っ掛け可能とされたが、これ以外に例えば、座部12の側壁21の上面21aに前後方向に沿ってガイド溝を形成し、引っ掛け部34の反保持部35側の側部34aがガイド溝内に位置するように側壁21上部に引っ掛け可能に構成してもよい。
【0040】
・上記実施形態では、ホルダ部材33はその引っ掛け部34にて引っ掛けるように取り付けてスライド可能とされたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば座部12の側壁21の上面21aに前後方向に沿って形成されたガイド溝に遊嵌するように構成し、スライド可能としてもよい。
【0041】
・上記実施形態では、ホルダ部材33は、座部12の側壁21上部にスライド可能に設けられる構成としたが、側壁21の幅方向内側又は外側にスライド可能に設けてもよい。
・上記実施形態では、ホルダ部材33は着脱可能に構成されたが、取り外し不能に構成してもよい。
【0042】
上記実施形態では、肘掛け23が座部12の側壁21上部から上方に間隔を空けて設けられたが、特にこれに限定されるものではなく、側壁21上部に間隔を空けずに直接的に設けてもよい。この場合、ホルダ部材33は肘掛け23上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態におけるマッサージ椅子を示す斜視図。
【図2】マッサージ椅子の部分正面図。
【図3】(a)ホルダ部材を斜め上方から見た斜視図、(b)ホルダ部材を斜め下方から見た斜視図。
【図4】別例におけるマッサージ椅子の部分正面図。
【符号の説明】
【0044】
10,40…マッサージ椅子、12…座部、13…背もたれ部、14…マッサージ機構、21…座部の側壁、23…肘掛け、31…操作器、32…コード、33…ホルダ部材、34…引っ掛け部、34a…側部、34b…上部、34c…リブ、35…保持部、35g…コード掛け部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部に着座した使用者の肘を置くための肘掛けを前記座部の側壁上部又はその側壁上部から上方に間隔を空けて設けてなり、背もたれ部に組み込まれたマッサージ機構を操作器の操作により作動させて前記使用者に対しマッサージを行うマッサージ椅子であって、
前記座部の側壁又は前記肘掛けには、前記操作器を収容するためのホルダ部材が前記マッサージ椅子の前後方向にスライド可能に設けられたことを特徴するマッサージ椅子。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ椅子において、
前記ホルダ部材には、該ホルダ部材を前記座部の側壁上部又は前記肘掛け上部に引っ掛けてスライド可能に取り付けるための引っ掛け部が設けられたことを特徴とするマッサージ椅子。
【請求項3】
請求項2に記載のマッサージ椅子において、
前記ホルダ部材の引っ掛け部は、前記マッサージ椅子の幅方向に並設される一対の側部と、該一対の側部の上端を繋ぐ上部とからなり、該上部における前記前後方向の両端それぞれから前記側部の下端側に突出するとともに前記側部の一方から他方まで連続するように形成されたリブを備えたことを特徴とするマッサージ椅子。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のマッサージ椅子において、
前記操作器は、扁平箱状をなし、
前記ホルダ部材は、前記操作器の扁平面が前記マッサージ椅子の幅方向に直交する状態で該操作器を収容可能に構成されたことを特徴とするマッサージ椅子。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のマッサージ椅子において、
前記操作器は、その操作に応じた信号を前記マッサージ機構に伝達するためのコードを有し、
前記ホルダ部材には、前記コードを引っ掛けるためのコード掛け部が設けられたことを特徴とするマッサージ椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−195643(P2009−195643A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43599(P2008−43599)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】