説明

マッサージ装置

【課題】小型で携帯性が高く、アイシングの知識を必要とすることなく患部の適切な温度調節が達成されるマッサージ装置を提供する。
【解決手段】サポータ本体11は、内周側に患部に接する温度調節部20を有している。温度調節部20は、制御部40により温度が制御され、患部を冷却または加熱する。これにより、患部は、制御部40による温度調節部20の温度の制御によって、アイシングの知識を必要とすることなく適切な温度調節が行われる。また、筒状のサポータ本体11は、周方向の一部にアクチュエータ部30を有している。アクチュエータ部30は、制御部40により伸縮が制御される。アクチュエータ部30が伸縮することにより、サポータ本体11の内径が変化し、サポータ本体11に挿入された患部の締め付け力が変化する。その結果、サポータ本体11に挿入された患部は、サポータ本体11の締め付け力の変化によってマッサージされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ装置に関し、特に患部を加熱または冷却するマッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツを行った後、激しく使用した筋肉や関節を冷却するいわゆるアイシングが広く行われている。アイシングは、例えば氷水あるいは冷タオルで患部を冷却することにより行われる。アイシングにより、筋肉および関節の炎症が鎮められ、疲労回復が促進される。具体的には、患部を一旦冷却することにより、患部の血管が収縮し、血液の循環機能が低下する。その後、冷却を終了することにより、リバウンド効果により患部の血液の循環は促進される。その結果、患部における乳酸の排出が促進され、疲労および筋肉痛が低減される。また、筋肉に炎症が生じている場合、その炎症の拡大が抑えられ、発熱や痛みが緩和される。このようなアイシングを簡便に行うアイシング装置が提案されている(特許文献1、2参照)。
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示されている発明では、患部を冷却することはできるものの、その温度および期間を調整することは困難である。そのため、患部の温度が高すぎたり期間が短すぎると、患部の冷却は不十分となる。一方、患部の温度が低すぎたり期間が長すぎると、患部に凍傷を生じるおそれがある。その結果、アイシングの知識が乏しい使用者が使用すると、アイシングの効果が低下するという問題がある。
【0004】
また、特許文献2に開示されている発明では、患部に装着する装着ユニットと、装着ユニットに冷媒を供給する水冷ユニットとを備えている。そのため、患部に装着した装着ユニットの温度を適切に変更することが可能となる。しかし、装着ユニットと水冷ユニットとの間に冷媒を循環させる循環装置を必要とする。その結果、装置が大掛かりになり、携帯性に乏しいという問題がある。また、装着ユニットの全体の温度を一律に制御するため、患部ごとに精密な温度制御は困難である。
【0005】
【特許文献1】特開2002−4113号公報
【特許文献2】特開2002−58694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、小型で携帯性が高く、アイシングの知識を必要とすることなく患部の適切な温度調節が達成されるマッサージ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明のマッサージ装置は、伸縮素材で筒状または袋状に形成されているサポータ本体と、前記サポータ本体の内側に設けられ、通電することにより発熱または吸熱する電子冷熱素子を有する温度調節部と、前記サポータ本体の締め付け力を可変するアクチュエータ部と、前記温度調節部の温度を制御、および前記アクチュエータ部を駆動し前記サポータ本体の締め付け力を制御する制御部と、を備える。
温度調節部は、制御部からの指令により電子冷熱素子の温度が制御される。そのため、患部は、状態に応じて温度調節部により冷却または加熱される。制御部に例えば温度制御のためのプログラムを記録することにより、患部の温度は症状に応じて設定される。したがって、アイシングの知識を必要とすることなく、患部を適切な温度に調節することができる。また、温度調節部は、電子冷熱素子を有しているため、消費電力が小さく、外部への配線および接続が不要である。したがって、小型で携帯性を高めることができる。さらに、本発明では、制御部は、アクチュエータ部によりサポータ本体の締め付け力を制御する。そのため、患部は、サポータ本体の締め付けまたはその緩和により、マッサージされる。その結果、患部は、温度調節部による冷却または加熱などの冷熱効果または温熱効果だけでなく、同時にマッサージ効果も得られる。したがって、患部の治癒をさらに促進することができる。
【0008】
(2)本発明のマッサージ装置では、前記アクチュエータ部は、前記サポータ本体の周方向の一部に設けられている。
例えばアクチュエータ部が伸縮することにより、サポータ本体は周方向の全長が変化し、サポータ本体の内径が変化する。そのため、アクチュエータ部の伸縮により、サポータ本体の締め付け力は変化する。したがって、簡単な構造でサポータ本体によるマッサージ効果を高めることができる。
【0009】
(3)本発明のマッサージ装置では、前記アクチュエータ部は、高分子アクチュエータを有する。
高分子アクチュエータは、通電することにより伸縮する。そのため、制御部からアクチュエータ部への通電を制御することにより、サポータ本体の締め付け力は変更される。したがって、サポータ本体の伸縮を精密に制御することができる。
【0010】
(4)本発明のマッサージ装置では、前記制御部は、前記温度調節部の温度を所定の周期で上昇または下降する。
これにより、アイシングの知識が乏しくても、制御部によって患部の症状に応じた温度制御が行われる。したがって、患部の治癒を促進することができる。
【0011】
(5)本発明のマッサージ装置では、前記制御部は、前記アクチュエータ部による前記サポータ本体の締め付け力を所定の周期で増減する。
これにより、マッサージの知識が乏しくても、制御部によって患部の症状に応じたマッサージが行われる。したがって、患部の治癒を促進することができる。
【0012】
(6)本発明のマッサージ装置では、前記制御部は、前記温度調節部の温度、および前記サポータ本体の締め付け力を同期して変化させる。
これにより、患部は、所定の周期で冷却または加熱されつつマッサージされる。そのため、患部は、冷熱効果による血液の循環機能の促進だけでなく、マッサージ効果による血液の循環機能の促進が達成される。したがって、患部の治癒をさらに促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明によるマッサージ装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるマッサージ装置の概略的な外観図を図1に示す。また、図2は、第1実施形態によるマッサージ装置を図1の矢印II方向から見た矢視図である。
【0014】
第1実施形態によるマッサージ装置10は、サポータ本体11、温度調節部20、アクチュエータ部30および制御部40を備えている。サポータ本体11は、周知のサポータと同様に伸縮可能な織物の生地で形成されている。なお、サポータ本体11は、伸縮可能であれば織物の生地に限らず、例えば不織布あるいはメッシュ状の生地であってもよい。第1実施形態の場合、マッサージ装置10は、例えば人体の腕部あるいは脚部およびその関節部やその他の各部に適用される。そのため、サポータ本体11は、軸方向の両端部が開口した筒状に形成されている。
【0015】
温度調節部20は、サポータ本体11に設けられている。第1実施形態の場合、温度調節部20は、サポータ本体11の内周面に取り付けられている。温度調節部20は、サポータ本体11の内側に任意に配置されている。温度調節部20の配置は、サポータ本体11のサイズ、温度調節部20自身のサイズ、あるいは適用される患部に応じて任意に設定することができる。また、温度調節部20は、例えばサポータ本体11を構成する生地を二重にし、二重のサポータ本体11の内部に内蔵する構成としてもよい。
【0016】
アクチュエータ部30は、サポータ本体11に設けられている。第1実施形態の場合、アクチュエータ部30は、図1および図2に示すように筒状のサポータ本体11の周方向の一部に設けられている。アクチュエータ部30は、サポータ本体11の周方向へ伸縮する。これにより、サポータ本体11は、アクチュエータ部30の伸縮によって内径が変化し、内側への締め付け力が変化する。
【0017】
制御部40は、図1に示すようにサポータ本体11の外周面に設けられている。制御部40は、電源からの電力を温度調節部20およびアクチュエータ部30に供給する。制御部40は、例えば演算処理部および記憶部を有するマイクロコンピュータで構成されている。制御部40の演算処理部は、記憶部に記録されているコンピュータプログラムにしたがって、温度調節部20およびアクチュエータ部30を制御する。制御部40には、電源としてのバッテリ41から電力が供給される。バッテリ41は、制御部40とともに制御ボード42に搭載されている。バッテリ41は、例えばマンガン電池や水銀電池などの一次電池、あるいはリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池が適用される。また、電源としては、バッテリ41に限らず、例えばACアダプタを経由して商用電源を接続してもよい。制御ボード42には、制御部40およびバッテリ41に加えて、入力部43が設けられている。入力部43は、例えば電源スイッチおよび制御スイッチなどを有している。マッサージ装置10の使用者は、入力部43の各種スイッチから制御部40に所定の入力を行う。なお、制御ボード42には、例えば液晶ディスプレイなどの表示部を設けてもよい。
【0018】
次に、温度調節部20について説明する。
温度調節部20は、上述のようにサポータ本体11の内周面に取り付けられている。温度調節部20は、図3に示すように熱電素子としてのペルチェ素子21、セラミック板22およびセラミック板23を有している。ペルチェ素子21、セラミック板22およびセラミック板23は、ペルチェモジュールを構成している。ペルチェモジュールは、通電することにより一方の面が発熱し他方の面が吸熱する。ペルチェモジュールは、供給される電流の向きによって一方の端面から熱を吸収し、他方の端面に排熱する。すなわち、ペルチェモジュールは、N型およびP型の半導体からなる熱電素子を金属片を経由して交互に接合したものである。直流電流をN型半導体からP型半導体へ流すと、N型半導体では電流の向きとは逆方向へ熱が移動し、P型半導体では電流の向きとは順方向へ熱が移動する。これにより、ペルチェモジュールのペルチェ素子21に供給する電流の向きおよび大きさを制御することにより、セラミック板22は冷却または加熱される。その結果、セラミック板22は、所定の温度に制御される。セラミック板22は、患部12に直接またはサポータ本体11の生地を通して間接的に接する。これにより、温度調節部20は、患部12を冷却または加熱する。
【0019】
セラミック板22およびセラミック板23とペルチェ素子21とは、金属片を挟んで例えば熱伝導性の接着剤やハンダなどにより接着されている。第1実施形態の場合、セラミック板22は矩形状に形成され、温度調節部20はそれぞれ隙間を形成して配置されている。しかし、セラミック板22は円形状あるいは多角形状に形成してもよく、温度調節部20をそれぞれ密に配置してもよい。セラミック板22およびセラミック板23は、それぞれ例えば酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムなど、少なくとも表面が絶縁性を有する熱伝導性の材料で形成されている。なお、セラミック板22およびセラミック板23として、例えば銅やアルミニウムなどの金属板の表面に絶縁層を形成した材料を用いてもよい。
【0020】
温度調節部20は、温度センサ24を有している。温度センサ24は、セラミック板22に設けられており、セラミック板22の温度を検出する。温度調節部20は、図4に示すように制御部40に接続している。具体的には、温度調節部20のペルチェモジュールおよび温度センサ24が制御部40に接続している。制御部40は、バッテリ41からペルチェモジュールに電力を供給することにより、セラミック板22の温度を制御する。このとき、セラミック板22の温度は、温度センサ24によって検出される。温度センサ24は、例えばサーミスタなどを有しており、検出したセラミック板22の温度を電気信号として制御部40へ出力する。これにより、制御部40は、温度センサ24で検出したセラミック板22の温度に基づいて、ペルチェモジュールへ供給する電力を制御し、セラミック板22を所定の温度に制御する。
【0021】
次に、アクチュエータ部30について説明する。
アクチュエータ部30は、上述のようにサポータ本体11の周方向の一部に設けられている。アクチュエータ部30は、高分子アクチュエータ31およびテンションセンサ32を有している。高分子アクチュエータ31は、例えば絶縁体である高分子の薄膜の両面に導電膜が積層された構造を有している。絶縁体の薄膜は誘電体となるため、導電膜に印加する電圧を変更することにより、高分子の薄膜は伸縮する。テンションセンサ32は、例えば加わる力によって抵抗が変化するものであり、高分子アクチュエータ31の張力を検出する。
【0022】
アクチュエータ部30は、制御部40に接続している。具体的には、アクチュエータ部30の高分子アクチュエータ31およびテンションセンサ32が制御部40に接続している。高分子アクチュエータ31は、制御部40に接続するアクチュエータ部駆動回路44を経由して制御される。制御部40は、バッテリ41からアクチュエータ部駆動回路44を経由して高分子アクチュエータ31に電力を供給することにより、アクチュエータ部30の伸縮を制御する。筒状のサポータ本体11は、アクチュエータ部30が縮むことにより、内径が縮小する。そのため、サポータ本体11の内部に挿入された患部12は、サポータ本体11によって締め付けられる。一方、筒状のサポータ本体11は、アクチュエータ部30が伸びることにより、内径が拡大する。そのため、サポータ本体11の内部に挿入された患部12は、アクチュエータ部30が伸びることにより、締め付けが解除される。テンションセンサ32は、検出した高分子アクチュエータ31の張力を電気信号として制御部40へ出力する。これにより、制御部40は、テンションセンサ32で検出した高分子アクチュエータ31の張力に基づいて、高分子アクチュエータ31へ供給する電力を制御する。制御部40から高分子アクチュエータ31への電力の供給を断続することにより、サポータ本体11の内部に挿入された患部12は、サポータ本体11によって締め付けまたはその緩和が繰り返される。
【0023】
次に、上記の構成によるマッサージ装置10の作動について説明する。
マッサージ装置10は、制御部40によって温度調節部20およびアクチュエータ部30の作動が制御される。マッサージ装置10を使用する場合、入力部43の電源スイッチがオンされるとともに、入力部43において所定のマッサージプログラムが選択される。温度調節部20は、ペルチェ素子21を有している。そのため、温度調節部20は、セラミック板22に接する患部12を冷却または加熱する。制御部40は、例えば図5に示すように患部12の冷却および加熱を繰り返す。図5に示す患部12の冷却および加熱のパターンは一例である。制御部40は、患部12を冷却するとき、バッテリ41からペルチェ素子21へ所定の方向で通電し、セラミック板22を冷却する。これにより、セラミック板22に接する患部12は冷却される。この場合、患部12は例えば0℃で所定時間保冷される。
【0024】
患部12の冷却が開始されてから所定の期間が経過すると、患部12は加熱される。制御部40は、患部12を加熱するとき、バッテリ41からペルチェ素子21へ冷却時とは逆方向へ通電し、セラミック板22を加熱する。これにより、セラミック板22に接する患部12は加熱され。この場合、患部12は例えば40℃で所定時間保温される。
【0025】
制御部40による温度調節部20の冷却および加熱の制御によって、マッサージ装置10に挿入された患部12は所定の周期で冷却および加熱が繰り返される。この患部12の冷却および加熱の周期、すなわち制御部40による温度調節部20の冷却および加熱の制御は、制御部40の図示しない記憶部に記録されているコンピュータプログラムにしたがって実施される。そのため、スポーツ医学の見地に基づいて適切な温度調節周期を設定することにより、知識の乏しい使用者がマッサージ装置10を用いる場合でも、医学的見地に基づいた効果的なアイシングを実施することができる。
【0026】
また、マッサージ装置10では、制御部40によって温度調節部20の冷却および加熱が制御されるともに、アクチュエータ部30への通電が制御される。これにより、アクチュエータ部30の高分子アクチュエータ31は、伸縮を繰り返す。そのため、サポータ本体11に挿入された患部12は、図6に示すようにサポータ本体11の伸縮による締め付け力が変化する。その結果、サポータ本体11に挿入された患部12は、温度調節部20によって冷却および加熱が繰り返されるだけでなく、サポータ本体11の伸縮による手揉み効果が得られる。サポータ本体11の伸縮の周期も、制御部40の図示しないROMに記録されている。そのため、知識の乏しい使用者がマッサージ装置10を用いる場合でも、医学的見地に基づいた効果的なマッサージを実施することができる。
【0027】
以上、説明したように第1実施形態では、患部12は温度調節部20により冷却または加熱されつつ、アクチュエータ部30により締め付けまたはその緩和が行われる。そのため、患部12の血行が促進され、疲労の回復および炎症の低減を図ることができる。また、第1実施形態では、制御部40による制御によって、温度調節部20の温度およびアクチュエータ部30によるサポータ本体11の締め付け力は、適切なタイミングで周期的に変更される。そのため、例えばアマチュア選手のように医学的知識あるいはマッサージの知識が乏しい場合でも、患部12の冷熱効果または温熱効果およびマッサージ効果が増進される。したがって、患部12の症状を早期に回復させることができる。
【0028】
また、第1実施形態では、温度調節部20およびアクチュエータ部30はサポータ本体11に搭載されたバッテリ41からの電力で制御部40によって駆動される。温度調節部20は、温度を調節する手段としてペルチェ素子21を有している。また、アクチュエータ部30は、サポータ本体11の締め付け力を変化させる手段として高分子アクチュエータ31を有している。そのため、温度調節部20およびアクチュエータ部30で消費する電力は小さく、バッテリ41による駆動が可能となる。さらに、冷媒および冷媒の熱交換器など外部機器を必要としない。したがって、小型化が可能となり、携帯性を高めることができる。
【0029】
さらに、第1実施形態では、温度調節部20は、制御部40によって温度が制御される。そのため、複数の温度調節部20は、例えば患部12の温度および炎症や疲労の度合いに応じてそれぞれ異なる温度に調節してもよい。これにより、患部12以外の部分の過剰な冷却や加熱が抑制される。したがって、患部12を局所的に冷却または加熱することができ、冷熱効果または温熱効果およびマッサージ効果を増進することができる。
【0030】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるマッサージ装置の概略的な外観図を図7に示す。
第2実施形態のマッサージ装置50では、サポータ本体51の形状が第1実施形態と異なっている。第2実施形態の場合、サポータ本体51は、患部を挿入する開口52、53の位置が非対称に設定されている。すなわち、サポータ本体51の二つの開口52、53は、軸が相互にずれている。このように開口52、53の軸をずらして配置することにより、マッサージ装置50は肩部に装着することができる。
第2実施形態のように、サポータ本体51の形状は、適用する患部に応じて任意に変更することができる。
【0031】
(その他の実施形態)
以上説明した複数の実施形態では、マッサージ装置10、50のサポータ本体11、51を筒状に形成する例について説明した。しかし、サポータ本体11、51は、袋状に形成してもよい。また、サポータ本体11、51は、帯状に形成し、例えば面ファスナーなどにより筒状に保持する構成としてもよい。これにより、患部の太さあるいは形状に関わらず、サポータ本体11、51を患部に密着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態によるマッサージ装置の概略を示す外観図。
【図2】図1の矢印II方向から見た矢視図。
【図3】本発明の第1実施形態によるマッサージ装置の温度調節部を示す模式図。
【図4】本発明の第1実施形態によるマッサージ装置の構成の概略を示すブロック図。
【図5】本発明の第1実施形態によるマッサージ装置において温度制御の経時的な変化を示す模式図。
【図6】本発明の第1実施形態によるマッサージ装置において締め付け力の経時的な変化を示す模式図。
【図7】本発明の第2実施形態によるマッサージ装置の概略を示す外観図。
【符号の説明】
【0033】
10、50:マッサージ装置、11、51:サポータ本体、20:温度調節部、21:ペルチェ素子(電子冷熱素子)、30:アクチュエータ部、40:制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮素材で筒状または袋状に形成されているサポータ本体と、
前記サポータ本体の内側に設けられ、通電することにより発熱または吸熱する電子冷熱素子を有する温度調節部と、
前記サポータ本体の締め付け力を可変するアクチュエータ部と、
前記温度調節部の温度を制御、および前記アクチュエータ部を駆動し前記サポータ本体の締め付け力を制御する制御部と、
を備えるマッサージ装置。
【請求項2】
前記アクチュエータ部は、前記サポータ本体の周方向の一部に設けられている請求項1記載のマッサージ装置。
【請求項3】
前記アクチュエータ部は、高分子アクチュエータを有する請求項2記載のマッサージ装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記温度調節部の温度を所定の周期で上昇または下降する請求項1、2または3記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記アクチュエータ部による前記サポータ本体の締め付け力を所定の周期で増減する請求項1、2または3記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記温度調節部の温度、および前記サポータ本体の締め付け力を同期して変化させる請求項4または5記載のマッサージ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−142108(P2008−142108A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−329155(P2006−329155)
【出願日】平成18年12月6日(2006.12.6)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】