マネキン人形の頭部
【課題】簡単な構成で、義眼及びウィッグの交換が容易なマネキン人形の頭部を提供する。
【解決手段】人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部1において、内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔14aを顔面11に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔17を上部に有する頭部本体10と、義眼露出孔14aの背面側に保持されて、一部を義眼露出孔14aから外側に向けて露出させる義眼20と、義眼露出孔14aの背面側に設けられて義眼20を着脱自在に保持する保持部30と、義眼交換孔17を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材40と、を備える。
【解決手段】人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部1において、内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔14aを顔面11に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔17を上部に有する頭部本体10と、義眼露出孔14aの背面側に保持されて、一部を義眼露出孔14aから外側に向けて露出させる義眼20と、義眼露出孔14aの背面側に設けられて義眼20を着脱自在に保持する保持部30と、義眼交換孔17を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材40と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、義眼やウィッグ(カツラ)の交換が容易なマネキン人形の頭部に関する。
【背景技術】
【0002】
人形は、愛玩用に使用されたり、ウィッグ(カツラ)等の試着に使用されたりする。このような人形においては、目(瞳)の色を変えたり、視線を動かしたり(調整したり)、ウィッグ(カツラ)を交換したりすることで、顔全体(頭部全体)の表情を大きく変化させることができる。
【0003】
例えば、特許文献1,2には、眼球(義眼)を瞳の色が異なるものに交換することで、目の色を変更し、また、眼球を回転させることで視線を動かすようにしたものが開示されている。
【0004】
すなわち、特許文献1のものは、中空の頭部の眼球露出穴の内側に、棒状の取付部本体を後方に延びるように固定し、この取付部本体によって眼球押え部を前後方向摺動可能に支持する。眼球押え部には、眼球の後部に嵌合可能な円形の嵌め合い部が形成されていて、眼球露出穴とこの嵌め合い部との間に眼球を挟み込んだ後、取付部本体のカシメ部によって眼球押え部を固定することで、眼球を回転可能に支持している。
【0005】
一方、特許文献2のものは、中空の頭部の目の裏側に円筒を配し、球体の眼球、あるいは半球状の補助器具を取り付けた眼球を入れ、スプリングが付いた蓋によって眼球を回転可能に保持している。
【0006】
上述したように、特許文献1,2のものは、いずれも、眼球の交換及び視線の調整(移動)が可能となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−136451号公報
【特許文献2】特開2008−259886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の特許文献1,2のものは、眼球の視線を容易に移動(調整)できるように構成しているため、その構成が複雑となり、眼球の交換作業が煩雑になるという問題があった。なお、特許文献1,2には、ウィッグを容易に交換するための構造については開示されていない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で、眼球(義眼)の交換が容易であり、加えてウィッグの交換も容易であるマネキン人形の頭部を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部において、内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔を顔面に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔を上部に有する頭部本体と、前記義眼露出孔の背面側に保持されて、一部を前記義眼露出孔から外側に向けて露出させる義眼と、前記義眼露出孔の背面側に設けられて前記義眼を着脱自在に保持する保持部と、前記義眼交換孔を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るマネキン人形の頭部において、前記頭部本体に対して前記蓋部材の位置決めをするための位置決め部が設けられている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るマネキン人形の頭部において、前記蓋部材は、前記ウィッグを前記蓋部材に取り付けるためのピンの抜き差しが容易な部材によって構成されている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部において、前記蓋部材と前記頭部本体との間に、面ファスナが設けられている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部において、前記義眼保持部は、前記義眼露出孔から後方に延びて後端側からの前記義眼の挿脱が可能な筒状部材と、前記筒状部材の後端を開閉可能に閉鎖するキャップ部材と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、蓋部材を開放して、義眼交換孔を開けることにより、義眼交換孔に手を差し入れて、保持部に保持されている義眼を交換することができる。また、義眼交換孔を閉じた閉鎖状態の蓋部材に対して、ウィッグを着脱することができる。さらに、ウィッグを蓋部材に取り付けた状態で、蓋部材とともに(蓋部材ごと)ウィッグを交換することも可能である。
【0016】
請求項2の発明によれば、頭部本体に対して、蓋部材を、位置決め部により位置決めすることができる。このため、例えば、蓋部材ごとウィッグを交換する場合には、蓋部材を位置決めすることにより、蓋部材を介してウィッグを頭部本体に対して簡単に位置決めすることが可能である。
【0017】
請求項3の発明によれば、蓋部材に対してピンの抜き差しが容易であるので、ピンによって蓋部材に取り付けられたウィッグの交換が容易である。
【0018】
請求項4の発明によれば、蓋部材による、頭部本体の義眼交換孔の開閉が容易である。
請求項5の発明によれば、義眼の着脱が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】頭部1を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は背面図である。
【0020】
【図2】(A)は頭部1から蓋部材40を取り外して、頭部本体10を背面側斜め上方から見た斜視図であり、(B)は(A)と同じ角度から見た、保持部30からキャップ32を外して、義眼20を取り除いた状態を示す図である。
【0021】
【図3】(A)は頭部1を正面側から見た模式図であり、(B)は(A)中の矢印X−X線矢視図である。
【0022】
【図4】保持部30の構成を模式的に示す図である。
【0023】
【図5】義眼20を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は(A)中の矢印Y−Y線矢視図である。
【0024】
【図6】保持部30のキャップ32を説明する図であり、(A)は正面図、(B)はZ−Z線矢視図である。
【0025】
【図7】蓋部材40を説明する図であり、(A)は正面側斜め上方から見た斜視図、(B)は正面側斜め下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0027】
図1〜図7を参照して本発明を適用した実施形態1に係るマネキン人形の頭部(以下単に「頭部」という。)1について説明する。
【0028】
図1は頭部1を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は背面図である。なお、頭部1の左右については、マネキン人形における左頬側を左,右頬側を右とする。
【0029】
頭部1は、図1(A),(B),(C)に示すように、人間の頭部を模して形成されており、首部5の上部に連続するように載せられている。この首部5は、胸部の一部6の上部から上方に延びるように形成されており、胸部の一部6は、四角形状の板状の台座7に立設されている。
【0030】
頭部1は、頭部本体10と、左右の義眼20と、これら義眼20を保持する保持部30と、蓋部材40とを備えて構成されている。頭部1は、後述するように、義眼20の交換、及び蓋部材40に取り付けるウィッグ(カツラ)(不図示)の交換が容易となるように構成されている。
【0031】
頭部本体10は、内側が中空に形成されるとともに、正面側に顔面11が形成されている。顔面11には、口部12、鼻部13、一対の目部14,14等が設けられており、左左右の側面には、一対の耳部15,15が設けられている。そして、目部14,14には、義眼露出孔14a,14aが穿設されている。義眼露出孔14a,14aは、左右方向に長い透孔であり、顔面11を前後方向に貫通して、頭部本体10の内側と外側とを連通させている。
【0032】
図2(A)は、頭部1から蓋部材40を取り外して、頭部本体10を背面側斜め上方から見た斜視図である。図2(B)は、(A)と同じ角度から見た、保持部30からキャップ32を外して、義眼20を取り除いた状態を示す図である。
【0033】
頭部本体10は、図1,図2に示すように、後頭部16側の上部に、義眼交換孔17を有している。義眼交換孔17は、正面立設部17aと、左周縁部17bと、右周縁部17cと、後周縁部17dとによって囲まれるように形成されている。正面立設部17aについては、前面17eは額部18に連続していて緩やかに湾曲しており、後面17fは前後方向に対して直交するように略垂直に形成されている。後面17fには、左右方向の略中央に、左右に長い長方形状の係合凹部(位置決め部)17gが形成されている。この係合凹部17gには、後述する蓋部材40の係合凸部40cが係合される。左周縁部17b及び右周縁部17cは、外側に向けて凸状に緩やかに湾曲しながら後方に向けて延設されており、後周縁部17dは、これら左周縁部17b及び右周縁部17cの後端を繋ぐように左右方向に延びている。これら左周縁部17b,右周縁部17c,後周縁部17dは、略水平な同一平面上に位置している。左周縁部17bと右周縁部17cのそれぞれの前後方向の略中央を結ぶように、左右方向に延びる板状のリブ17hが配設されている。このリブ17hに左右方向の略中央には、面ファスナ19の一方側(A面側)19aが取り付けられている。なお、面ファスナ19の他方側(B)面側19bは、後述する蓋部材40の下面40dに取り付けられている。
【0034】
義眼交換孔17のうちの、正面立設部17aと、左周縁部17bと、右周縁部17cと、リブ17hとで囲まれる空間Hは、作業者が頭部本体10の内側に手を入れて、後述する義眼20,20の交換ができる程度の大きさが確保されている。
【0035】
頭部本体10の上述の目部14,14には、目頭部と目尻部とが細くなった横長の義眼露出孔14a,14aが形成されている。義眼露出孔14a,14aは、頭部本体10の内側と外側とを連通するように穿設されている。次に説明する義眼20,20は、その虹彩部20a,20aを、この義眼露出孔14a,14aから外側に向けて露出させている。
【0036】
上述の頭部本体10は、例えば、プラスチックや強化プラスチックによって、首部5、胸部の一部6、台座7と一体に形成されている。なお、頭部本体10の材質については特に限定されるものではない。
【0037】
図3(A)は頭部1を正面側から見た模式図であり、(B)は(A)中の矢印X−X線矢視図である。また、図4は保持部30の構成を模式的に示す図である。さらに、図5は義眼20を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は(A)中の矢印Y−Y線矢視図である。
【0038】
これらの図に示すように、義眼20は、椀状に形成されていて、中央部には、虹彩部20aが設けられ、周縁部には押圧部20bが設けられている。義眼20は、虹彩部20aの色が異なる複数のものが、交換用に準備されている。虹彩部20aの色としては、例えば、黒色、ブルー、ブラウン、グリーン等があげられる。
【0039】
図6は、保持部30のキャップ32を説明する図であり、(A)は正面図、(B)はZ−Z線矢視図である。
【0040】
保持部30は、図3,図4,図6に示すように、筒状部材31とキャップ(キャップ部材)32とを有している。筒状部材31は、円筒形に形成されていて、軸心Cが略前後方向の延びるようにして頭部本体10における目部14の裏面側(内側)に配設されている。筒状部材31は、前端31a側が義眼露出孔14aの裏面側に固定され、後端31b側が後方に向けて開口されている。キャップ32は、小径部32aと大径部32bとを有する円錐台状に形成されている。筒状部材31の内径に対し、小径部32aの直径はこれよりも小さく、一方、大径部32bの直径はこれよりも大きく設定されている。キャップ32は、適度に弾力性のある部材、例えば、発泡スチロールやゴムによって形成されていて、図3(B)に示すように、その小径部32a側を、筒状部材31の後端31b側に押し込むことにより、小径部32aで義眼20の押圧部20bを押圧している。これにより、義眼20は、虹彩部20a側を義眼露出孔14aに押しつけて位置決め固定される。つまり、義眼20を所定の位置に配置して、虹彩部20aが義眼露出孔14aから露出するようにするには、義眼20をその虹彩部20a側が前側に位置するようにして筒状部材31に挿入し、その後、キャップ32を筒状部材31の後端31b側に押し込む、といった簡単な作業で行うことができる。また、義眼20を取り外すには、逆に、キャップ32を外し、筒状部材31から義眼20を取り出すことができる。したがって、例えば、義眼20をその虹彩部20aの色が異なるものに交換する作業は、極めて容易なものとなる。
【0041】
図7は、蓋部材40を説明する図であり、(A)は正面側斜め上方から見た斜視図、(B)は正面側斜め下方から見た斜視図である。
【0042】
蓋部材40は、図1,図7に示すように、ブロック状に形成されている。蓋部材40の上面(外周面)40aは、人間の頭頂部の形状に倣って略上方に向かって凸状に緩やかに湾曲している。蓋部材40の前面40bは、上述の頭部本体10の正面立設部17aの後面17fに倣って略垂直な平面状に形成されていて、左右方向の中央には、係合凹部17gに係脱可能な、左右に長い長方形状の係合凸部40cが突設されている。蓋部材40は、この係合凸部40cを、頭部本体10側の係合凹部17gに係合させることで、頭部本体10に対して位置決めすることができる。
【0043】
蓋部材40の下面(底面)40dは、その左,右,後の周端縁の形状が、上述の頭部本体10側の左周縁部17b,右周縁部17c,後周縁部17dに合わせて形成されている。蓋部材40の下面40dにおける前後方向及び左右方向の略中央には、面ファスナ19の他方側(B面側)19bが取り付けられている。この面ファスナ19の他方側19bは、上述の頭部本体10の面ファスナ19の一方側19aに対応する位置に取り付けられている。蓋部材40は、頭部本体10に対して、一方側19a,他方側19b側からなる面ファスナ19を使用して簡単に着脱することができる。
【0044】
蓋部材40の後面40eは、頭部本体10の後頭部16に連続するように傾斜している。
【0045】
蓋部材40は、頭部本体10に対する着脱及び位置決めが容易である。蓋部材40側の前面40bの係合凸部40cを、頭部本体10側の係合凹部17gに係合させることにより、頭部本体10に対する蓋部材40の前側の前後左右上下の位置決めを行うことができ、この状態で、蓋部材40の上面40aの左右側面の位置を頭部本体10の左右側面に合わせることにより、蓋部材40全体の位置決めを行うことができる。こうして位置決めした後、頭部本体10の面ファスナ19の一方側19aに、蓋部材40側の面ファスナ19の他方側19bをくっつける(係合させる)ことにより、蓋部材40を頭部本体10に取り付けることができる。一方、蓋部材40を頭部本体10から取り外しには、単に、面ファスナ19を引き剥がすことで簡単に取り外すことができる。
【0046】
蓋部材40は、ピンの抜き差しが容易な部材、例えば、発泡スチロールやコルクによって構成されている。これにより、頭部本体10に取り付けられた状態の蓋部材40に対して、ウィッグ(不図示)を貫通させたピン(不図示)の先端を挿し込むことにより、ウィッグを頭部1に取り付けることができる。一方、頭部1からウィッグを取り外すには、蓋部材40に挿し込んだピンを抜くだけで、簡単に取り外すことができる。このように、蓋部材40を発泡スチロール等によって構成することにより、頭部1に対するウィッグの着脱が容易となる。なお、蓋部材40全体を発泡スチロールやコルク等によって構成するに代えて、蓋部材40のうちのピンが抜き差しされる部分(上面)のみを発泡スチロールやコルク等によって構成し、他の部分は、一般的なプラスチック等によって構成することも可能である。この場合には、蓋部材40全体として、十分な強度を確保しつつ、ピンの抜き差しが容易な構成とすることができる。さらに、図1(B)に示すように、頭部本体10側(例えば、耳部15の後方)に、ウィッグの一部を固定するためのピンを挿脱するピン孔10aを設ければ、ウィッグの固定をより確実なものとすることができる。
【0047】
以上説明した頭部1によれば、義眼20及びウィッグの交換(着脱)が容易である。すなわち、義眼20については、頭部本体10から蓋部材40を取り外して義眼交換孔17を開放し、義眼交換孔17に手を挿入して、保持部30のキャップ32を外すことにより、筒状部材31から義眼20を取り出すことができる。義眼20を取り付けるには、この逆の手順で行うことができる。例えば、虹彩部20aの色が異なる別の義眼20を準備し、これを手で持って義眼交換孔17から差し入れ、さらに、筒状部材31の後端31bから挿入して、キャップ32で蓋をする。これにより、別の義眼20が、義眼露出孔14aから露出するようにすることができる。一方、ウィッグについては、ウィッグにピンを貫通させ、そのピンの先端側を蓋部材40に挿し込むことで、ウィッグを頭部1に取り付けることができる。ウィッグを取り外すには、蓋部材40からピンを引き抜くことで簡単に行うことができる。
【0048】
さらに、頭部1は、義眼20及びウィッグの双方の交換が容易であるため、義眼20を交換するのに代えて、ウィッグを交換することも可能である。例えば、虹彩部20aの色が黒(黒目)の義眼20と黒髪のウィッグとが組み合わされた頭部Aと、虹彩部20aの色が青(青目)の義眼20と金髪のウィッグとが組み合わされた頭部Bとについて考える。ただし、頭部A,Bは、義眼20及びウィッグを除いた構造が同じであるものとする。本実施形態においては、上述のように、義眼20及びウィッグの双方の交換が容易であるため、頭部Aと頭部Bのそれぞれの黒目の義眼20と青目の義眼20を交換することも、これに代えて、黒髪のウィッグと金髪のウィッグとを交換することも可能である。特に、本実施形態では、ウィッグを蓋部材40に取り付けたままの状態での交換が可能であるので、ウィッグの交換が極めて容易である。さらに、この場合には、頭部本体10に対して蓋部材40の位置決めをしさえすれば、頭部本体10に対して、蓋部材40を介して、ウィッグの位置決めをすることができるので、ウィッグのみを交換する場合と比較して、交換作業が容易となり、また短時間で行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
1 頭部(マネキン人形の頭部)
10 頭部本体
11 顔面
14 目部
14a 義眼露出孔
17 義眼交換孔
17g 係合凹部(位置決め部)
19 面ファスナ
20 義眼
30 保持部
31 筒状部材
32 キャップ(キャップ部材)
40 蓋部材
40c 係合凸部(位置決め部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、義眼やウィッグ(カツラ)の交換が容易なマネキン人形の頭部に関する。
【背景技術】
【0002】
人形は、愛玩用に使用されたり、ウィッグ(カツラ)等の試着に使用されたりする。このような人形においては、目(瞳)の色を変えたり、視線を動かしたり(調整したり)、ウィッグ(カツラ)を交換したりすることで、顔全体(頭部全体)の表情を大きく変化させることができる。
【0003】
例えば、特許文献1,2には、眼球(義眼)を瞳の色が異なるものに交換することで、目の色を変更し、また、眼球を回転させることで視線を動かすようにしたものが開示されている。
【0004】
すなわち、特許文献1のものは、中空の頭部の眼球露出穴の内側に、棒状の取付部本体を後方に延びるように固定し、この取付部本体によって眼球押え部を前後方向摺動可能に支持する。眼球押え部には、眼球の後部に嵌合可能な円形の嵌め合い部が形成されていて、眼球露出穴とこの嵌め合い部との間に眼球を挟み込んだ後、取付部本体のカシメ部によって眼球押え部を固定することで、眼球を回転可能に支持している。
【0005】
一方、特許文献2のものは、中空の頭部の目の裏側に円筒を配し、球体の眼球、あるいは半球状の補助器具を取り付けた眼球を入れ、スプリングが付いた蓋によって眼球を回転可能に保持している。
【0006】
上述したように、特許文献1,2のものは、いずれも、眼球の交換及び視線の調整(移動)が可能となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−136451号公報
【特許文献2】特開2008−259886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の特許文献1,2のものは、眼球の視線を容易に移動(調整)できるように構成しているため、その構成が複雑となり、眼球の交換作業が煩雑になるという問題があった。なお、特許文献1,2には、ウィッグを容易に交換するための構造については開示されていない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で、眼球(義眼)の交換が容易であり、加えてウィッグの交換も容易であるマネキン人形の頭部を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部において、内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔を顔面に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔を上部に有する頭部本体と、前記義眼露出孔の背面側に保持されて、一部を前記義眼露出孔から外側に向けて露出させる義眼と、前記義眼露出孔の背面側に設けられて前記義眼を着脱自在に保持する保持部と、前記義眼交換孔を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るマネキン人形の頭部において、前記頭部本体に対して前記蓋部材の位置決めをするための位置決め部が設けられている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るマネキン人形の頭部において、前記蓋部材は、前記ウィッグを前記蓋部材に取り付けるためのピンの抜き差しが容易な部材によって構成されている、ことを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部において、前記蓋部材と前記頭部本体との間に、面ファスナが設けられている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部において、前記義眼保持部は、前記義眼露出孔から後方に延びて後端側からの前記義眼の挿脱が可能な筒状部材と、前記筒状部材の後端を開閉可能に閉鎖するキャップ部材と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、蓋部材を開放して、義眼交換孔を開けることにより、義眼交換孔に手を差し入れて、保持部に保持されている義眼を交換することができる。また、義眼交換孔を閉じた閉鎖状態の蓋部材に対して、ウィッグを着脱することができる。さらに、ウィッグを蓋部材に取り付けた状態で、蓋部材とともに(蓋部材ごと)ウィッグを交換することも可能である。
【0016】
請求項2の発明によれば、頭部本体に対して、蓋部材を、位置決め部により位置決めすることができる。このため、例えば、蓋部材ごとウィッグを交換する場合には、蓋部材を位置決めすることにより、蓋部材を介してウィッグを頭部本体に対して簡単に位置決めすることが可能である。
【0017】
請求項3の発明によれば、蓋部材に対してピンの抜き差しが容易であるので、ピンによって蓋部材に取り付けられたウィッグの交換が容易である。
【0018】
請求項4の発明によれば、蓋部材による、頭部本体の義眼交換孔の開閉が容易である。
請求項5の発明によれば、義眼の着脱が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】頭部1を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は背面図である。
【0020】
【図2】(A)は頭部1から蓋部材40を取り外して、頭部本体10を背面側斜め上方から見た斜視図であり、(B)は(A)と同じ角度から見た、保持部30からキャップ32を外して、義眼20を取り除いた状態を示す図である。
【0021】
【図3】(A)は頭部1を正面側から見た模式図であり、(B)は(A)中の矢印X−X線矢視図である。
【0022】
【図4】保持部30の構成を模式的に示す図である。
【0023】
【図5】義眼20を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は(A)中の矢印Y−Y線矢視図である。
【0024】
【図6】保持部30のキャップ32を説明する図であり、(A)は正面図、(B)はZ−Z線矢視図である。
【0025】
【図7】蓋部材40を説明する図であり、(A)は正面側斜め上方から見た斜視図、(B)は正面側斜め下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0027】
図1〜図7を参照して本発明を適用した実施形態1に係るマネキン人形の頭部(以下単に「頭部」という。)1について説明する。
【0028】
図1は頭部1を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は背面図である。なお、頭部1の左右については、マネキン人形における左頬側を左,右頬側を右とする。
【0029】
頭部1は、図1(A),(B),(C)に示すように、人間の頭部を模して形成されており、首部5の上部に連続するように載せられている。この首部5は、胸部の一部6の上部から上方に延びるように形成されており、胸部の一部6は、四角形状の板状の台座7に立設されている。
【0030】
頭部1は、頭部本体10と、左右の義眼20と、これら義眼20を保持する保持部30と、蓋部材40とを備えて構成されている。頭部1は、後述するように、義眼20の交換、及び蓋部材40に取り付けるウィッグ(カツラ)(不図示)の交換が容易となるように構成されている。
【0031】
頭部本体10は、内側が中空に形成されるとともに、正面側に顔面11が形成されている。顔面11には、口部12、鼻部13、一対の目部14,14等が設けられており、左左右の側面には、一対の耳部15,15が設けられている。そして、目部14,14には、義眼露出孔14a,14aが穿設されている。義眼露出孔14a,14aは、左右方向に長い透孔であり、顔面11を前後方向に貫通して、頭部本体10の内側と外側とを連通させている。
【0032】
図2(A)は、頭部1から蓋部材40を取り外して、頭部本体10を背面側斜め上方から見た斜視図である。図2(B)は、(A)と同じ角度から見た、保持部30からキャップ32を外して、義眼20を取り除いた状態を示す図である。
【0033】
頭部本体10は、図1,図2に示すように、後頭部16側の上部に、義眼交換孔17を有している。義眼交換孔17は、正面立設部17aと、左周縁部17bと、右周縁部17cと、後周縁部17dとによって囲まれるように形成されている。正面立設部17aについては、前面17eは額部18に連続していて緩やかに湾曲しており、後面17fは前後方向に対して直交するように略垂直に形成されている。後面17fには、左右方向の略中央に、左右に長い長方形状の係合凹部(位置決め部)17gが形成されている。この係合凹部17gには、後述する蓋部材40の係合凸部40cが係合される。左周縁部17b及び右周縁部17cは、外側に向けて凸状に緩やかに湾曲しながら後方に向けて延設されており、後周縁部17dは、これら左周縁部17b及び右周縁部17cの後端を繋ぐように左右方向に延びている。これら左周縁部17b,右周縁部17c,後周縁部17dは、略水平な同一平面上に位置している。左周縁部17bと右周縁部17cのそれぞれの前後方向の略中央を結ぶように、左右方向に延びる板状のリブ17hが配設されている。このリブ17hに左右方向の略中央には、面ファスナ19の一方側(A面側)19aが取り付けられている。なお、面ファスナ19の他方側(B)面側19bは、後述する蓋部材40の下面40dに取り付けられている。
【0034】
義眼交換孔17のうちの、正面立設部17aと、左周縁部17bと、右周縁部17cと、リブ17hとで囲まれる空間Hは、作業者が頭部本体10の内側に手を入れて、後述する義眼20,20の交換ができる程度の大きさが確保されている。
【0035】
頭部本体10の上述の目部14,14には、目頭部と目尻部とが細くなった横長の義眼露出孔14a,14aが形成されている。義眼露出孔14a,14aは、頭部本体10の内側と外側とを連通するように穿設されている。次に説明する義眼20,20は、その虹彩部20a,20aを、この義眼露出孔14a,14aから外側に向けて露出させている。
【0036】
上述の頭部本体10は、例えば、プラスチックや強化プラスチックによって、首部5、胸部の一部6、台座7と一体に形成されている。なお、頭部本体10の材質については特に限定されるものではない。
【0037】
図3(A)は頭部1を正面側から見た模式図であり、(B)は(A)中の矢印X−X線矢視図である。また、図4は保持部30の構成を模式的に示す図である。さらに、図5は義眼20を説明する図であり、(A)は正面図、(B)は(A)中の矢印Y−Y線矢視図である。
【0038】
これらの図に示すように、義眼20は、椀状に形成されていて、中央部には、虹彩部20aが設けられ、周縁部には押圧部20bが設けられている。義眼20は、虹彩部20aの色が異なる複数のものが、交換用に準備されている。虹彩部20aの色としては、例えば、黒色、ブルー、ブラウン、グリーン等があげられる。
【0039】
図6は、保持部30のキャップ32を説明する図であり、(A)は正面図、(B)はZ−Z線矢視図である。
【0040】
保持部30は、図3,図4,図6に示すように、筒状部材31とキャップ(キャップ部材)32とを有している。筒状部材31は、円筒形に形成されていて、軸心Cが略前後方向の延びるようにして頭部本体10における目部14の裏面側(内側)に配設されている。筒状部材31は、前端31a側が義眼露出孔14aの裏面側に固定され、後端31b側が後方に向けて開口されている。キャップ32は、小径部32aと大径部32bとを有する円錐台状に形成されている。筒状部材31の内径に対し、小径部32aの直径はこれよりも小さく、一方、大径部32bの直径はこれよりも大きく設定されている。キャップ32は、適度に弾力性のある部材、例えば、発泡スチロールやゴムによって形成されていて、図3(B)に示すように、その小径部32a側を、筒状部材31の後端31b側に押し込むことにより、小径部32aで義眼20の押圧部20bを押圧している。これにより、義眼20は、虹彩部20a側を義眼露出孔14aに押しつけて位置決め固定される。つまり、義眼20を所定の位置に配置して、虹彩部20aが義眼露出孔14aから露出するようにするには、義眼20をその虹彩部20a側が前側に位置するようにして筒状部材31に挿入し、その後、キャップ32を筒状部材31の後端31b側に押し込む、といった簡単な作業で行うことができる。また、義眼20を取り外すには、逆に、キャップ32を外し、筒状部材31から義眼20を取り出すことができる。したがって、例えば、義眼20をその虹彩部20aの色が異なるものに交換する作業は、極めて容易なものとなる。
【0041】
図7は、蓋部材40を説明する図であり、(A)は正面側斜め上方から見た斜視図、(B)は正面側斜め下方から見た斜視図である。
【0042】
蓋部材40は、図1,図7に示すように、ブロック状に形成されている。蓋部材40の上面(外周面)40aは、人間の頭頂部の形状に倣って略上方に向かって凸状に緩やかに湾曲している。蓋部材40の前面40bは、上述の頭部本体10の正面立設部17aの後面17fに倣って略垂直な平面状に形成されていて、左右方向の中央には、係合凹部17gに係脱可能な、左右に長い長方形状の係合凸部40cが突設されている。蓋部材40は、この係合凸部40cを、頭部本体10側の係合凹部17gに係合させることで、頭部本体10に対して位置決めすることができる。
【0043】
蓋部材40の下面(底面)40dは、その左,右,後の周端縁の形状が、上述の頭部本体10側の左周縁部17b,右周縁部17c,後周縁部17dに合わせて形成されている。蓋部材40の下面40dにおける前後方向及び左右方向の略中央には、面ファスナ19の他方側(B面側)19bが取り付けられている。この面ファスナ19の他方側19bは、上述の頭部本体10の面ファスナ19の一方側19aに対応する位置に取り付けられている。蓋部材40は、頭部本体10に対して、一方側19a,他方側19b側からなる面ファスナ19を使用して簡単に着脱することができる。
【0044】
蓋部材40の後面40eは、頭部本体10の後頭部16に連続するように傾斜している。
【0045】
蓋部材40は、頭部本体10に対する着脱及び位置決めが容易である。蓋部材40側の前面40bの係合凸部40cを、頭部本体10側の係合凹部17gに係合させることにより、頭部本体10に対する蓋部材40の前側の前後左右上下の位置決めを行うことができ、この状態で、蓋部材40の上面40aの左右側面の位置を頭部本体10の左右側面に合わせることにより、蓋部材40全体の位置決めを行うことができる。こうして位置決めした後、頭部本体10の面ファスナ19の一方側19aに、蓋部材40側の面ファスナ19の他方側19bをくっつける(係合させる)ことにより、蓋部材40を頭部本体10に取り付けることができる。一方、蓋部材40を頭部本体10から取り外しには、単に、面ファスナ19を引き剥がすことで簡単に取り外すことができる。
【0046】
蓋部材40は、ピンの抜き差しが容易な部材、例えば、発泡スチロールやコルクによって構成されている。これにより、頭部本体10に取り付けられた状態の蓋部材40に対して、ウィッグ(不図示)を貫通させたピン(不図示)の先端を挿し込むことにより、ウィッグを頭部1に取り付けることができる。一方、頭部1からウィッグを取り外すには、蓋部材40に挿し込んだピンを抜くだけで、簡単に取り外すことができる。このように、蓋部材40を発泡スチロール等によって構成することにより、頭部1に対するウィッグの着脱が容易となる。なお、蓋部材40全体を発泡スチロールやコルク等によって構成するに代えて、蓋部材40のうちのピンが抜き差しされる部分(上面)のみを発泡スチロールやコルク等によって構成し、他の部分は、一般的なプラスチック等によって構成することも可能である。この場合には、蓋部材40全体として、十分な強度を確保しつつ、ピンの抜き差しが容易な構成とすることができる。さらに、図1(B)に示すように、頭部本体10側(例えば、耳部15の後方)に、ウィッグの一部を固定するためのピンを挿脱するピン孔10aを設ければ、ウィッグの固定をより確実なものとすることができる。
【0047】
以上説明した頭部1によれば、義眼20及びウィッグの交換(着脱)が容易である。すなわち、義眼20については、頭部本体10から蓋部材40を取り外して義眼交換孔17を開放し、義眼交換孔17に手を挿入して、保持部30のキャップ32を外すことにより、筒状部材31から義眼20を取り出すことができる。義眼20を取り付けるには、この逆の手順で行うことができる。例えば、虹彩部20aの色が異なる別の義眼20を準備し、これを手で持って義眼交換孔17から差し入れ、さらに、筒状部材31の後端31bから挿入して、キャップ32で蓋をする。これにより、別の義眼20が、義眼露出孔14aから露出するようにすることができる。一方、ウィッグについては、ウィッグにピンを貫通させ、そのピンの先端側を蓋部材40に挿し込むことで、ウィッグを頭部1に取り付けることができる。ウィッグを取り外すには、蓋部材40からピンを引き抜くことで簡単に行うことができる。
【0048】
さらに、頭部1は、義眼20及びウィッグの双方の交換が容易であるため、義眼20を交換するのに代えて、ウィッグを交換することも可能である。例えば、虹彩部20aの色が黒(黒目)の義眼20と黒髪のウィッグとが組み合わされた頭部Aと、虹彩部20aの色が青(青目)の義眼20と金髪のウィッグとが組み合わされた頭部Bとについて考える。ただし、頭部A,Bは、義眼20及びウィッグを除いた構造が同じであるものとする。本実施形態においては、上述のように、義眼20及びウィッグの双方の交換が容易であるため、頭部Aと頭部Bのそれぞれの黒目の義眼20と青目の義眼20を交換することも、これに代えて、黒髪のウィッグと金髪のウィッグとを交換することも可能である。特に、本実施形態では、ウィッグを蓋部材40に取り付けたままの状態での交換が可能であるので、ウィッグの交換が極めて容易である。さらに、この場合には、頭部本体10に対して蓋部材40の位置決めをしさえすれば、頭部本体10に対して、蓋部材40を介して、ウィッグの位置決めをすることができるので、ウィッグのみを交換する場合と比較して、交換作業が容易となり、また短時間で行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
1 頭部(マネキン人形の頭部)
10 頭部本体
11 顔面
14 目部
14a 義眼露出孔
17 義眼交換孔
17g 係合凹部(位置決め部)
19 面ファスナ
20 義眼
30 保持部
31 筒状部材
32 キャップ(キャップ部材)
40 蓋部材
40c 係合凸部(位置決め部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部において、
内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔を顔面に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔を上部に有する頭部本体と、
前記義眼露出孔の背面側に保持されて、一部を前記義眼露出孔から外側に向けて露出させる義眼と、
前記義眼露出孔の背面側に設けられて前記義眼を着脱自在に保持する保持部と、
前記義眼交換孔を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材と、を備える、
ことを特徴とするマネキン人形の頭部。
【請求項2】
前記頭部本体に対して前記蓋部材の位置決めをするための位置決め部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記ウィッグを前記蓋部材に取り付けるためのピンの抜き差しが容易な部材によって構成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項4】
前記蓋部材と前記頭部本体との間に、面ファスナが設けられている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項5】
前記義眼保持部は、前記義眼露出孔から後方に延びて後端側からの前記義眼の挿脱が可能な筒状部材と、前記筒状部材の後端を開閉可能に閉鎖するキャップ部材と、を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項1】
人間の頭部を模して形成されたマネキン人形の頭部において、
内側が中空に形成されるとともに、義眼露出孔を顔面に有し、作業者の手の出し入れが可能な義眼交換孔を上部に有する頭部本体と、
前記義眼露出孔の背面側に保持されて、一部を前記義眼露出孔から外側に向けて露出させる義眼と、
前記義眼露出孔の背面側に設けられて前記義眼を着脱自在に保持する保持部と、
前記義眼交換孔を開閉可能に閉鎖するするとともに、ウィッグが着脱可能に取り付けられる蓋部材と、を備える、
ことを特徴とするマネキン人形の頭部。
【請求項2】
前記頭部本体に対して前記蓋部材の位置決めをするための位置決め部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記ウィッグを前記蓋部材に取り付けるためのピンの抜き差しが容易な部材によって構成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項4】
前記蓋部材と前記頭部本体との間に、面ファスナが設けられている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部。
【請求項5】
前記義眼保持部は、前記義眼露出孔から後方に延びて後端側からの前記義眼の挿脱が可能な筒状部材と、前記筒状部材の後端を開閉可能に閉鎖するキャップ部材と、を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のマネキン人形の頭部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−170654(P2012−170654A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36445(P2011−36445)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(510040994)株式会社エアリー (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(510040994)株式会社エアリー (2)
【Fターム(参考)】
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