説明

マルチキャストパケットを処理するための方法及び装置

本発明はマルチキャストパケットを処理するための方法及び装置を開示する。方法は、マルチキャストパケットを受信する段階(101)と、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従ってマルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する段階(102)と、獲得されたローカルルータインタフェースを通じて更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースにマルチキャストパケットを転送する段階(103)とを含む。本発明は、仮想集合体を有するクラスタ化経路指定システムでのマルチキャストパケットの効率的で信頼できる転送を実行し、クラスタ化経路指定システムが高い効率及び品質によりマルチキャストサービスをサポート可能であるように、いくらかの経路指定装置を外面的にはマルチキャストサービスをサポートするための単一の経路指定ノードとして作動する仮想経路指定システムにクラスタ化し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータネットワークの分野に関係すると共に、特にマルチキャストパケットを処理するための方法及び装置に関係する。
【背景技術】
【0002】
本願は、参照によってその全体がここに組み込まれる、“マルチキャストパケットを処理するための方法及び装置”と名称が付けられて中国特許庁に2009年12月22日に出願された中国特許出願番号第200910254359.0号に対する優先権を主張する。
【0003】
従来のネットワークアーキテクチャは、2つかそれ以上の層の階層構造を有している。図1において示されたように、ネットワークは、各層の機能及び配置位置に従って、異なる層(コア層(core layer)、コンバージェンス層(convergence layer)、エッジアクセス層(edge access layer)、及びピア層(peer layer))に分割され得ると共に、層の間の信頼性は、一般的に、デュアルホーミング(dual-homing)の冗長な接続を採用することによって向上し、そしてユーザのトラフィックは、層ごとに収束する。アクセス層は、ユーザ端末のネットワークアクセスに関与すると共に、豊富なユーザインタフェースタイプを提供するために使用され、そして、広いノードの分布と高いインタフェース密度を有する。コンバージェンス層は、アクセスノードのトラフィックを収束させることに関与し、コアノードのサービス対象範囲(service coverage range)を拡張するために使用され、そして豊富なインタフェースタイプ、強い収束性能(strong convergence capability)、及び統合されたサービス処理能力を有する。コア層は、高速の転送及び地域間のサービスの相互作用に関与すると共に、少数のノードを有する。
【0004】
ネットワーク構造を統合して単純化し、そして資源活用を向上させるために、従来のネットワークアーキテクチャでは、ポイントツーマルチポイント(一地点対多地点)交換パケットが処理されるとき、複数の冗長なコンポーネントを使用することによって引き起こされた複雑さを減少させるために、同じネットワーク層における2つかそれ以上のマスタ交換装置が仮想ネットワーク装置を形成する方法が使用される。
【0005】
更に、従来のハードウェアクラスタ化ルータ(hardware clustered router)は、クラスタ内の装置の間の莫大なデータ交換容量に適応するために、複数の高性能のルータが、4つのラインカードシャーシ(linecard chassis)を備えた1つのファブリックカードシャーシ(fabric card chassis)、8つのラインカードシャーシを備えた2つのファブリックカードシャーシ、または16個のラインカードシャーシを備えた4つのファブリックカードシャーシの大きなクラスタ化ルータを形成するように、超短距離(ultra-short-range)の光ファイバを通して、中央交換マトリクスフレームシャーシ(central switching matrix frame chassis)に接続されている。専用の中央交換マトリクスフレーム、及び非常に短い距離の光ファイバ相互接続技術の導入のせいで、ネットワークの接続形態構造は複雑になり、そして経路指定の収束性(convergence)及び安定性は質の悪いものになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
要約すれば、ネットワーク構造を単純化するための同じネットワーク層上の装置、またはコアノード(core node)またはスーパーノード(super node)において適用されたハードウェアクラスタ化ルータの仮想クラスタの収束性(convergence)に関係なく、マルチキャストパケットのための処理は、現在、それほど信用できない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例は、仮想集合体(virtual aggregation)を有するクラスタ化経路指定システム(clustered routing system:クラスタ化された経路指定システム)において、マルチキャストパケットの効率的で信頼できる経路指定転送を実行するように、マルチキャストパケットを処理するための方法及び装置を提供する。
【0008】
前述の技術的問題を解決するために、本発明の実施例は、下記の技術的解決法を提供する。
【0009】
本発明の実施例は、マルチキャストパケットを処理するための方法を提供し、それは、マルチキャストパケットを受信する段階と、前記マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目(multicast routing entry)に従って、前記マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する段階と、獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに前記マルチキャストパケットを転送する段階とを含んでいる。
【0010】
本発明の実施例は、マルチキャストパケットを処理するための装置を提供し、それは、マルチキャストパケットを受信するように構成された受信ユニットと、前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得するように構成された獲得ユニットと、前記獲得ユニットによって獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットを転送するように構成された転送ユニットとを備えている。
【0011】
従来技術と比較すると、本発明の実施例において、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースは、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って獲得され得ると共に、その場合に、マルチキャストパケットは、ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送される。本発明の実施例において、仮想集合体を有するクラスタ化経路指定システムにおけるマルチキャストパケットの効率的で信頼できる経路指定転送を実行すると共に、クラスタ化経路指定システムが高い効率及び品質によってマルチキャストサービスをサポートすることを可能にすることができるように、いくらかの経路指定装置は、外面的にはマルチキャストサービスをサポートするための単一の経路指定ノードとして作動する仮想経路指定システムにクラスタ化される。
【0012】
本発明の実施例による技術的解決法、もしくは従来技術における技術的解決法を更に明瞭に例証するために、実施例または従来技術を説明するための添付図面が、下記において簡潔に導入される。明らかに、下記の説明における添付図面は、本発明の単なるいくらかの実施例であると共に、当業者は、創造的な努力なしで添付図面から他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来のネットワークアーキテクチャの層の概要の構造図である。
【図2】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための方法の概要のフローチャート図である。
【図3】本発明の実施例によるクラスタ化経路指定システムのインタフェース配置の構成図である。
【図4】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための別の方法の概要のフローチャート図である。
【図5】本発明の実施例による別のクラスタ化経路指定システムのインタフェース配置の構成図である。
【図6】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための別の方法の概要のフローチャート図である。
【図7】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための更に別の方法の概要のフローチャート図である。
【図8】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための装置の概要の構造図である。
【図9】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための別の装置の概要の構造図である。
【図10】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための別の装置の概要の構造図である。
【図11】本発明の実施例によるマルチキャストパケットを処理するための更に別の装置の概要の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例の目的、特徴、及び利点が更に理解できるように、本発明の実施例は、添付図面に関する特定の実施例を通して、下記において更に詳細に説明される。
【0015】
「実施例1」
図2を参照すると、図2は、本発明の実施例1において提供されたマルチキャストパケットを処理するための方法の概要のフローチャート図である。図2において示されたように、その方法は下記のステップを含み得る。
【0016】
ステップ101:マルチキャストパケットを受信する。
【0017】
ステップ101で受信されたマルチキャストパケットは、マルチキャスト経路指定項目(multicast routing entry:マルチキャストルーティングエントリ)を運び得ると共に、マルチキャスト経路指定項目は、“(S,G)”と表されることができ、ここで、“S”は送信元アドレスであり、“G”はグループアドレスである。あるいは、マルチキャスト経路指定項目は、“(*,G)”と表されることができ、ここで、“*”はあらゆる送信元アドレスであり、“G”はグループアドレスである。
【0018】
一実施例において、マルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェースは、外部マルチキャスト転送情報ベース(eMFIB:external Multicast Forwarding Information Base)に問い合わせを行うことによって獲得され得る。マルチキャスト経路指定項目“(S,G)”とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピングは、eMFIB内に事前に準備される。
【0019】
ステップ102:マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する。
【0020】
一実施例において、“eMFIB”に問い合わせを行うことによってマルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェースが獲得されたあとで、更に内部転送情報ベース(IFIB:Internal Forwarding Information Base)に問い合わせを行うことによって、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースが獲得され得る。クラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングは、“IFIB”内に事前に準備される。
【0021】
図3及び図5を参照すると、クラスタ化経路指定システム内に、マスタノードといくらかのスレーブノードが含まれると共に、マスタノードは各スレーブノードに接続されている。例えば、マスタノードは、大容量及び高性能のルータであり得ると共に、スレーブノードは、小容量及び低性能のルータであり得る。マスタノード及びスレーブノードが経由して外部のルータと接続される外部インタフェースは、クラスタ化経路指定システムインタフェースであり、マスタノードとスレーブノードが経由して相互に接続されるインタフェースは、内部接続インタフェースであり、マスタノードまたはスレーブノードの全てのインタフェースは、ローカルルータインタフェースであり、ローカルルータインタフェースは、同様に、クラスタ化経路指定システムインタフェースであり得ると共に、パケットの転送方向に従い、各インタフェースは、それに相応して、インバウンドインタフェース(inbound interface)またはアウトバウンドインタフェース(outbound interface)と呼ばれる。
【0022】
複数のクラスタ化経路指定システムインタフェースが、クラスタ化経路指定システムにおける1つのローカルルータインタフェースに対応する場合、複数のクラスタ化経路指定システムインタフェースに対して転送されるために必要とされるマルチキャストパケットに対応する経路指定項目は結合され得ると共に、マルチキャストパケットは、ローカルルータインタフェースに直接的に送信される。クラスタ化経路指定システムでは、エネルギー消費を節約し、そして資源活用を向上させるように、単に1つのマルチキャストパケットが、複数のクラスタ化経路指定システムインタフェースのマルチキャストサービスを実行するために必要とされる。
【0023】
あらゆるローカルルータが、マルチキャスト経路指定項目を運ぶ外部から入力されるマルチキャストパケットを受信したあとで、ローカルルータが、“eMFIB”及び“IFIB”にそれぞれ問い合わせを行うことによって、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを取得すると共に、マルチキャストパケットを転送することができるように、“eMFIB”及び“IFIB”は、クラスタ化経路指定システムにおける各ローカルルータに保存され得る。
【0024】
ステップ103:獲得されたローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースにマルチキャストパケットを転送する。
【0025】
任意に、マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムインタフェースを通じて転送される場合に、マルチキャストパケットで運ばれる有効期間(TTL:Time To Live)の値は、1つだけ減らされることができる。
【0026】
一実施例において、マルチキャストパケットが転送される場合に、識別情報が、マルチキャストパケット内にカプセル化され得ると共に、識別情報は、クラスタ化経路指定システムインタフェースの識別情報であり得るか、または、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャストパケットの共通の識別情報である内部共有ツリー(IST:Internal Shared Tree)識別情報であり得る。マルチキャストパケットが対応するインタフェースから迅速に転送され得ると共に、転送速度が改善されるように、転送インタフェースの迅速な識別は、マルチキャストパケット内に識別情報をカプセル化することによって実行され得る。
【0027】
本発明の実施例において提供されたマルチキャスト経路指定処理方法は、実施例における内部結線接続形態の2層の階層型ツリー接続形態に制限されないと共に、更に、複数の層、及び複数のホップ(hop)またはリングトポロジ(ring topology)の階層型ツリー接続形態のような様々な異種の複合的な接続形態に適用できる。
【0028】
本発明の実施例において、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースは、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って獲得され得ると共に、その場合に、マルチキャストパケットは、ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送される。本発明の実施例において、仮想集合体を有するクラスタ化経路指定システムにおけるマルチキャストパケットの効率的で信頼できる経路指定転送を実行すると共に、クラスタ化経路指定システムが高い効率及び品質によってマルチキャストサービスをサポートすることを可能にすることができるように、いくらかの経路指定装置は、外面的にはマルチキャストサービスをサポートするための単一の経路指定ノードとして作動する仮想経路指定システムにクラスタ化されることができる。
【0029】
「実施例2」
図4を参照すると、図4は、本発明の実施例2において提供されたマルチキャストパケットを処理するための方法の概要のフローチャート図である。図4において示されたように、その方法は、下記のステップを含み得る。
【0030】
ステップ401:クラスタ化経路指定システムが“eMFIB”を生成する。
【0031】
“eMFIB”は、マルチキャスト経路指定項目“(S,G)”とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピングを保存するように構成される。
【0032】
例えば、クラスタ化経路指定システムは、動的な集結(dynamic concentration)方法及び配置生成(distribution generating)方法を使用することによって、“eMFIB”を生成し得るが、しかしながら、本発明は、それに制限されない。動的な集結(dynamic concentration)方法を使用することによって“eMFIB”を生成するための具体的な実現方法は、下記のとおりである。
【0033】
A1:クラスタ化経路指定システムは経路指定ノードと見なされると共に、クラスタ化経路指定システムにおける相互接続メカニズムは保護され、そして、クラスタ化経路指定システムの外部接続インタフェースだけに注意が向けられる。
【0034】
B1:高性能のコンバージェンス(convergence)ルータのマスタR1は、マスタノードとして指定されると共に、マスタR1は、マルチキャスト経路指定計算プロトコル(例えば、PIM−DM/PIM−SIM/MSDP/MBGP)をサポートし、そしてスレーブノード(R2、R3、及びR4)は、全くマルチキャスト経路指定計算プロトコルをサポートしない。
【0035】
C1:パケットがクラスタ化経路指定システムの内部で送信される。:スレーブノードは、スレーブノードのクラスタ化経路指定システムの外部接続インタフェース(ExtP)から受信されたネイバーパケット(neighbor packet)を、内部接続インタフェース(IntP)を通じてマスタノード(マスタR1)に送信する。
【0036】
D1:マルチキャスト経路指定テーブルが計算される。:マスタノード(マスタR1)は、各スレーブノードのクラスタ化経路指定システムの外部接続インタフェース“ExtP”から受信されたネイバー情報(neighbor information)に従って、マルチキャスト経路指定計算プロトコルを走らせ、“eMFIB”を生成し、そして対応するマルチキャスト制御機能(multicast control function)を実行する。
【0037】
E1:“eMFIB”が供給される。マスタノードは、“eMFIB”を生成するために中央集権化された計算を実行すると共に、“eMFIB”をクラスタ化経路指定システムにおける各マスタノード及び各スレーブノードに供給する。
【0038】
配置生成(distribution generating)方法を使用することによって“eMFIB”を生成するための具体的な実現方法は、下記のとおりである。
【0039】
A2:クラスタ化経路指定システムは1つの経路指定ノードと見なされると共に、クラスタ化経路指定システムにおける相互接続メカニズムは保護され、そして、クラスタ化経路指定システムの外部接続インタフェースだけに注意が向けられる。
【0040】
B2:外部情報が受信される。:外部のネイバー情報(neighbor information)は、クラスタ化経路指定システムの各ノード(R1、R2、R3、及びR4)の外部接続インタフェースによって受信される。
【0041】
C2:情報が送信されると共に、クラスタ化経路指定システムの内部で同期化される。:各ノードは、情報をクラスタ化経路指定システムの内部に送信して同期化する。
【0042】
D2:マルチキャスト経路指定テーブルが計算される。:各ノードは、マルチキャスト経路指定計算プロトコル(例えば、PIM−DM/PIM−SIM/MSDP/MBGP等)をサポートし、ネイバー情報に従って外部ネットワーク接続形態グラフ(external network topology graph)を生成し、そして“eMFIB”を生成するために、クラスタ化経路指定システムを1つのノードと見なすことによって、経路指定テーブルを計算する。
【0043】
図5に示されたようなネットワーク構造及びインタフェース配置の場合、一例としてマルチキャストアドレス“224.1.0.0”を考えると、ステップ401において生成される“eMFIB”は、下記のテーブル1において示されたようになり得る。
【0044】
【表1】

【0045】
ステップ402:クラスタ化経路指定システムが内部転送情報ベース“IFIB”を生成する。
【0046】
“IFIB”の形式は、下記のテーブルにおいて示されたようになり得る。テーブル2は、マスタ“R1”の“IFIB”であり、テーブル3は、スレーブ“R2”の“IFIB”であり、そしてテーブル4は、スレーブ“R3”の“IFIB”である。
【0047】
【表2】

【0048】
【表3】

【0049】
【表4】

【0050】
例えば、マスタ“R1”は、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目“(S1,224.1.0.0)”に従って、テーブル1において示された“eMFIB”から、クラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェース“ExtP21”、“ExtP22”、“ExtP31”、及び“ExtP32”を獲得し得ると共に、その場合に、テーブル2において示された“IFIB”から、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェース“ExtP11”、“IntP11”、及び“IntP12”を更に獲得し得る。
【0051】
“eMFIB”が生成されるステップ401及び“IFIB”が生成されるステップ402には、順番の制限はなく、更に下記の実施例に適用できる。
【0052】
ステップ403:“eMFIB”及び“IFIB”を使用することによって、マルチキャスト転送情報ベース(“MFIB:Multicast Forwarding Information Base”)を生成して単純化する。
【0053】
ステップ403において、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングが、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング(すなわち、“eMFIB”)、及びクラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピング(すなわち、“IFIB”)に従って確立され得ると共に、各ローカルルータの“MFIB”に保存され得る。
【0054】
“MFIB”は、クラスタ化経路指定システムにおける各ノードによって結合されて生成され得るか、または各ノードのためのマスタノードによって統一的に生成され得ると共に、スレーブノードに供給され得る。
【0055】
クラスタにおける各ノードの“MFIB”を生成するための過程が、クラスタ化経路指定システムにおける“(S1,224.1.0.0)”マルチキャストパケットの転送経路に関して示される。
【0056】
マスタ“R1”の“MFIB”の生成:マスタノード“R1”は、テーブル1に示される“eMFIB”に問い合わせを行い、マルチキャスト経路指定項目がクラスタ化経路指定システムインタフェース“ExtP11”から入ると共に、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェース“ExtP21”、“ExtP22”、“ExtP31”、及び“ExtP32”に転送される必要があることを確認し、インデックスとしてのクラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースによって、テーブル2に示されるマスタ“R1”の“IFIB”に問い合わせを行い、ローカルルータのインタフェース“IntP11”及び“IntP12”が“MFIB”テーブルにおけるローカルルータのアウトバウンドインタフェースになるように、インタフェース“ExtP21”及び“ExtP22”は、ローカルルータのインタフェース“IntP11”に対応しており、そしてインタフェース“ExtP31”及び“ExtP32”は、ローカルルータのインタフェース“IntP12”に対応していることを確認し、インデックスとしてのクラスタ化経路指定システムのインバウンドインタフェース“ExtP11”によって、テーブル2に示されるマスタ“R1”の“IFIB”に問い合わせを行い、ローカルルータのアウトバウンドインタフェースが“ExtP11”であり、それは従って“MFIB”テーブルにおけるローカルルータのインバウンドインタフェースであることを確認する。従って、マスタ“R1”の“MFIB”テーブルにおける項目(entry)が生成され、残りは類推によって推論され得ると共に、マスタ“R1”の“MFIB”の全ての項目が、下記のテーブル5で示されたように生成され得る。
【0057】
【表5】

【0058】
更に、その方法に従って、テーブル6において示されたように、スレーブ“R2”の“MFIB”が生成され得る。スレーブノード“R2”は、テーブル1に示される“eMFIB”に問い合わせを行い、マルチキャスト経路指定項目がインタフェース“ExtP11”からクラスタ化経路指定システムに入ると共に、クラスタ化経路指定システムインタフェースの外部に送信されるようにインタフェース“ExtP21”、“ExtP22”、“ExtP31”、及び“ExtP32”に転送される必要があることを確認し、インデックスとしてのクラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースによって、テーブル3に示されるスレーブ“R2”の“IFIB”に問い合わせを行い、インタフェース“ExtP21”及び“ExtP22”は、それぞれローカルルータのインタフェース“ExtP21”及び“ExtP22”に対応しており、インタフェース“ExtP31”及び“ExtP32”は、ローカルルータのインタフェース“IntP21”に対応しており、従って、“ExtP21”、“ExtP22”、及び“IntP21”は、“MFIB”テーブルにおけるローカルルータのアウトバウンドインタフェースであることを確認し、インデックスとしてのクラスタ化経路指定システムのインバウンドインタフェース“ExtP11”によって、テーブル3に示されるスレーブ“R2”の“IFIB”に問い合わせを行い、ローカルルータのアウトバウンドインタフェースが“ExtP21”であり、それは従って“MFIB”テーブルにおけるローカルルータのインバウンドインタフェースであることを確認する。従って、スレーブ“R2”の“MFIB”テーブルにおける項目(entry)が生成され、残りは類推によって推論され得ると共に、スレーブ“R2”の“MFIB”の全ての項目が、下記のテーブルで示されたように生成され得る。
【0059】
【表6】

【0060】
更に、その方法に従って、下記のように、スレーブ“R3”の“MFIB”が生成され得る。
【0061】
【表7】

【0062】
MFIBを生成する過程において、例えば、MFIBは、下記の手段によって単純化され得る。
【0063】
1)同一のアウトバウンドインタフェースを有するマルチキャストパケットを一度だけ複製するメカニズム
【0064】
少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースが1つのローカルルータインタフェースに対応している場合において、マルチキャストパケットの繰り返しの複製を抑制すると共に、エネルギー消費を節約するために、少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースに対応するマルチキャストパケットは結合され、結合されたマルチキャストパケットの一つの複製が生成されると共に、ローカルルータインタフェースに送信される。
【0065】
例えば、マスタ“R1”は、インタフェース“ExtP21”及び“ExtP22”に結びつけられたマルチキャストパケットを結合すると共に、結合されたマルチキャストパケットの一つの複製を“IntP11”に送信し、インタフェース“ExtP31”及び“ExtP32”に結びつけられたマルチキャストパケットを結合すると共に、結合されたマルチキャストパケットの一つの複製を“IntP12”に送信し、その複製を“IntP31”に送信する。
【0066】
2)ループ抑制メカニズム
【0067】
マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースと、マルチキャストパケットが通ってローカルルータに入るインタフェースとが同一であるとローカルルータが判定する場合、ループまたはデッドロック(deadlock)の形成を防止し、そしてシステムリソースの浪費を防止するために、マルチキャストパケットがローカルルータの間で繰り返し転送されることを防止するか、または同一のマルチキャストパケットがローカルルータによって連続して転送されることを防止するように、マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが事前に設定された転送インタフェースリストから削除される。
【0068】
例えば、もしスレーブ“R2”が、インタフェース“ExtP31”及び“ExtP32”に結びつけられたマルチキャストパケットのアウトバウンドインタフェースが、マルチキャストパケットが通ってスレーブ“R2”に入るインバウンドインタフェース“IntP21”と同じである、“IntP21”であると判定するならば、マルチキャストパケットは、転送されないと共に、アウトバウンドインタフェース“IntP21”は、スレーブ“R2”の“MFIB”または事前に設定された転送インタフェースリストから削除される。同様に、もしスレーブ“R3”が、インタフェース“ExtP21”及び“ExtP22”に結びつけられたマルチキャストパケットのアウトバウンドインタフェースが、マルチキャストパケットが通ってスレーブ“R3”に入るインバウンドインタフェース“IntP31”と同じである、“IntP31”であると判定するならば、マルチキャストパケットは、転送されないと共に、インタフェース“IntP31”は、“R3”の“MFIB”から削除される。スレーブ“R2”及びスレーブ“R3”の“MFIB”の項目は、下記のとおりに示される。
【0069】
【表8】

【0070】
【表9】

【0071】
ステップ404:クラスタ化経路指定システムがマルチキャストパケットを受信する。
【0072】
クラスタ化経路指定システムにおけるマスタ“R1”は、マルチキャスト経路指定項目“(S1,224.1.0.0)”を運ぶマルチキャストパケットを受信する。
【0073】
ステップ405:“MFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットを転送する。
【0074】
マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースから転送された後で、マルチキャストパケットで運ばれるTTLの値は、1つだけ減らされる。
【0075】
本発明の実施例を通じて、いくらかの経路指定装置は、1つの仮想経路指定ノードにクラスタ化され得ると共に、“MFIB”は、“eMFIB”と“IFIB”の結合を通じて生成され、その場合に、“MFIB”は、マルチキャストパケットを転送するために直接照会され、それによって、マルチキャストパケットの内部転送回数を減少させ、経路指定収束速度、(routing convergence rate)及び安定性を向上させて、障害管理の複雑性を減少させる。
【0076】
「実施例3」
図6を参照すると、図6は、本発明の実施例3において提供されたマルチキャストパケットを処理するための方法の概要のフローチャート図である。図6において示されたように、その方法は、下記のステップを含み得る。
【0077】
ステップ601:クラスタ化経路指定システムが“eMFIB”を生成する。
【0078】
ステップ601における“eMFIB”を生成するための特定の実装方法は、実施例2において詳細に紹介されていると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0079】
ステップ602:クラスタ化経路指定システムが内部転送情報ベース“IFIB”を生成する。
【0080】
ステップ602における“IFIB”を生成するための特定の実装方法は、実施例2において詳細に紹介されていると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0081】
ステップ603:クラスタ化経路指定システムがマルチキャスト経路指定項目を運ぶマルチキャストパケットを受信する。
【0082】
ステップ604:マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、“eMFIB”からマルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェースを獲得する。
【0083】
ステップ605:獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースに従って、“IFIB”からマルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する。
【0084】
ステップ606:獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースを、識別情報としてマルチキャストパケット内にカプセル化する。
【0085】
ステップ607:獲得されたローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、ローカルルータが識別情報に従って識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信する。
【0086】
例えば、もしマスタ“R1”が、マルチキャスト経路指定項目を運ぶ外部から入力されるマルチキャストパケットを受信するならば、マスタ“R1”は、テーブル1に示されたような“eMFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェースを獲得し、インデックスとしての獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースによって、マスタ“R1”の“IFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得し、獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースを、識別情報としてマルチキャストパケット内にカプセル化すると共に、対応するローカルルータにマルチキャストパケットを送信し、対応するローカルルータは、ローカルルータインタフェースを通じて、識別情報に従って、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送する。
【0087】
対応するローカルルータは、マルチキャストパケット内にカプセル化された識別情報に従って、それ自身の“IFIB”に問い合わせを行い、対応するローカルルータのローカルルータインタフェースを獲得し、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットが、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送されるまで、獲得されたローカルルータインタフェースを通じて次のレベルにおける対応するローカルルータに、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信すると共に、残りは類推によって推論され得る。
【0088】
識別情報は、転送効率を向上させるために、スレーブノードが、識別情報によって指示されたクラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースに従って、パケットをクラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースに迅速に送信することを可能にすることができる。
【0089】
この実施例において、もしマルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースと、マルチキャストパケットが通ってローカルルータに入るインタフェースとが同一であるならば、ループまたはデッドロック(deadlock)の形成を防止し、そしてシステムリソースの浪費を防止するために、マルチキャストパケットがローカルルータの間で繰り返し転送されることを防止するか、または同一のマルチキャストパケットがローカルルータによって連続して転送されることを防止するように、“IFIB”または事前に設定された転送インタフェースリストから、マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが削除される。
【0090】
更に、マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムインタフェースから送信される場合に、その識別情報はマルチキャストパケットから取り除かれると共に、マルチキャストパケットで運ばれるTTLの値は1つだけ減らされる。
【0091】
この実施例において、“eMFIB”及び“IFIB”にそれぞれ問い合わせを行うことによって、マルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェース及びローカルルータインタフェースが獲得されたあとで、“eMFIB”が全てのローカルルータによって照会されることを防止し、それによって、転送効率を向上させ、マルチキャストパケットの内部転送回数を減少させ、経路指定収束速度、及び安定性を向上させて、障害管理の複雑性を減少させるために、ローカルルータが、識別情報に従って、マルチキャストパケットを、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに迅速に転送できるように、クラスタ化経路指定システムインタフェースは、識別情報としてマルチキャストパケット内にカプセル化されると共に、ローカルルータに送信され得る。
【0092】
「実施例4」
図7を参照すると、図7は、本発明の実施例4において提供されたマルチキャストパケットを処理するための方法の概要のフローチャート図である。図7において示されたように、その方法は、下記のステップを含み得る。
【0093】
ステップ701:クラスタ化経路指定システムが“eMFIB”を生成する。
【0094】
ステップ701における“eMFIB”を生成するための特定の実装方法は、実施例2において詳細に紹介されていると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0095】
ステップ702:クラスタ化経路指定システムが内部転送情報ベース“IFIB”を生成する。
【0096】
ステップ702における“IFIB”を生成するための特定の実装方法は、実施例2において詳細に紹介されていると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0097】
ステップ703:同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目を結合し、対応する内部共有ツリー(IST:Internal Shared Tree)識別情報を割り当てると共に、マルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピングを保存する。
【0098】
例えば、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目“(S,G)”及び“(*,G)”は、結合され得ると共に、テーブル10において示されたように、IST識別情報が結合された項目に割り当てられる。
【0099】
【表10】

【0100】
“eMFIB”が生成されるステップ701、及び“IFIB”が生成されるステップ702、及び内部共有ツリー識別情報が生成されるステップ703には、順番の制限はなく、それは更に下記の実施例に適用できる。
【0101】
ステップ704:マルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピング、“eMFIB”及び“IFIB”に従って、内部共有ツリー(IST)識別情報とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを確立し、内部共有ツリー(IST)識別情報とローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、各ローカルルータの内部マルチキャスト転送情報ベース(IMFIB:Internal Multicast Forwarding Information Base)に保存する。
【0102】
内部マルチキャスト転送情報ベースを生成することは、内部共有ツリー(IST)識別情報が、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目を置換するために使用されることを除いて、“eMFIB”及び“IFIB”を使用することによって、マルチキャスト転送情報ベースが生成されて単純化される、前述の実施例におけるステップ403の方法と実質的に同じである。内部共有ツリー(IST)識別情報とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを保存するために使用される“IMFIB”は、テーブル11において示されたようになり得る。
【0103】
【表11】

【0104】
ステップ705:クラスタ化経路指定システムがマルチキャスト経路指定項目を運ぶマルチキャストパケットを受信する。
【0105】
ステップ706:マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー識別情報との間のマッピングから、内部共有ツリー識別情報を獲得する。
【0106】
例えば、マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、内部共有ツリー識別情報は、テーブル10から獲得され得る。
【0107】
ステップ707:獲得された内部共有ツリー識別情報に従って、内部マルチキャスト転送情報ベース“IMFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する。
【0108】
ステップ708:獲得された内部共有ツリー識別情報をマルチキャストパケット内にカプセル化する。
【0109】
ステップ709:獲得されたローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、対応するローカルルータが内部共有ツリー識別情報に従って内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信する。
【0110】
対応するローカルルータは、マルチキャストパケット内にカプセル化された内部共有ツリー識別情報に従って、それ自身の“IMFIB”に問い合わせを行い、対応するローカルルータのローカルルータインタフェースを獲得し、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットが、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送されるまで、獲得されたローカルルータインタフェースを通じて次のレベルにおける対応するローカルルータに、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信すると共に、残りは類推によって推論され得る。
【0111】
マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムインタフェースから送信される場合に、その識別情報はマルチキャストパケットから取り除かれる。
【0112】
好ましくは、マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムインタフェースから送信される場合に、マルチキャストパケットで運ばれる有効期間(TTL:Time To Live)の値は、1つだけ減らされる。
【0113】
更に、マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースと、マルチキャストパケットが通ってローカルルータに入るインタフェースとが同一である場合に、ループまたはデッドロック(deadlock)の形成を防止し、そしてシステムリソースの浪費を防止するために、マルチキャストパケットがローカルルータの間で繰り返し転送されることを防止するか、または同一のマルチキャストパケットがいくつものローカルルータによって連続して転送されることを防止するように、“IFIB”または事前に設定された転送インタフェースリストから、マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが削除される。
【0114】
本発明の実施例において、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目は結合されると共に、それによって、内部マルチキャスト転送情報ベースの項目の数を減少させ、転送効率を向上させ、マルチキャストパケットの内部転送回数を減少させ、経路指定収束速度、及び安定性を向上させて、障害管理の複雑性を減少させる。
【0115】
本発明の実施例は、マルチキャストパケットを処理するための方法に加えて、下記の実施例で詳述される、マルチキャストパケットを処理するためのいくらかの装置を提供する。
【0116】
「実施例5」
図8を参照すると、図8は、本発明の実施例5において提供されたマルチキャストパケットを処理するための装置の概要の構造図である。図8において示されたように、その装置は、マルチキャストパケットを受信するように構成された受信ユニット801と、受信ユニット801によって受信されたマルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得するように構成された獲得ユニット802と、獲得ユニット802によって獲得されたローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに受信ユニット801によって受信されたマルチキャストパケットを転送するように構成された転送ユニット803とを備え得る。
【0117】
本発明の実施例で提供されたマルチキャストパケットを処理するための装置のおかげで、仮想集合体を有するクラスタ化経路指定システムにおけるマルチキャストパケットの効率的で信頼できる経路指定転送を実行すると共に、クラスタ化経路指定システムが高い効率及び品質によってマルチキャストサービスをサポートすることを可能にすることができるように、いくらかの経路指定装置は、外面的にはマルチキャストサービスをサポートするための単一の経路指定ノードとして作動する仮想経路指定システムにクラスタ化されることができる。
【0118】
図9を参照すると、図9は、本発明の実施例5において提供されたマルチキャストパケットを処理するための別の装置の概要の構造図である。図8において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置と比較すると、図9において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置は、追加として、下記のユニットが配置される。
【0119】
第1の確立ユニット804は、受信ユニット801がマルチキャストパケットを受信する前に、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及びクラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って確立するように構成される。
【0120】
第1の確立ユニット804によって確立されたマルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングは、前述の実施例におけるテーブル2、テーブル3、及びテーブル4におけるマッピングと同一であり得ると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0121】
第1の保存ユニット805は、第1の確立ユニットによって確立されたマルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを各ローカルルータのマルチキャスト転送情報ベース“MFIB”に保存するように構成される。
【0122】
“MFIB”は、前述の実施例におけるテーブル5、テーブル6、及びテーブル7における“MFIB”と同一であり得ると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0123】
この場合、獲得ユニット802は、具体的に、受信ユニット801によって受信されたマルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャスト転送情報ベース“MFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する。
【0124】
一実施例において、少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースが1つのローカルルータインタフェースに対応する場合に、マルチキャストパケットの繰り返しの複製を抑制すると共に、エネルギー消費を節約するために、少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースに対応するマルチキャストパケットは結合され、結合されたマルチキャストパケットの一つの複製が複写によって作成されると共に、その複製はローカルルータインタフェースに送信される。
【0125】
マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが、マルチキャストパケットが通ってローカルルータに入るインタフェースと同一であると、あるローカルルータが判定する場合、ループまたはデッドロック(deadlock)の形成を防止し、そしてシステムリソースの浪費を防止するために、マルチキャストパケットがローカルルータの間で繰り返し転送されることを防止するか、または同一のマルチキャストパケットがローカルルータによって連続して転送されることを防止するように、マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが事前に設定された転送インタフェースリストから削除される。
【0126】
図10を参照すると、図10は、本発明の実施例5において提供されたマルチキャストパケットを処理するための別の装置の概要の構造図である。図8において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置と比較すると、図10において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置において、獲得ユニット802は、下記のユニットを含んでいる。
【0127】
第1の獲得サブユニット8021は、受信ユニット801によって受信されたマルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピングから、マルチキャストパケットに対応するクラスタ化経路指定システムインタフェースを獲得するように構成される。
【0128】
マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピングは、前述の実施例において描写された“eMFIB”に保存され得る。
【0129】
第2の獲得サブユニット8022は、第1の獲得サブユニット8021によって獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースに従って、クラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングから、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得するように構成される。
【0130】
クラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングは、前述の実施例において描写された“IFIB”に保存され得る。
【0131】
図10において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置において、転送ユニット803は、第1の獲得サブユニット8021によって獲得されたクラスタ化経路指定システムインタフェースを、識別情報としてマルチキャストパケットにカプセル化するように構成される第1のカプセル化サブユニット8031と、第2の獲得サブユニット8022によって獲得されたローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、対応するローカルルータが識別情報に従って識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信するように構成される第1の転送サブユニット8032とを備え得る。
【0132】
対応するローカルルータは、マルチキャストパケットにカプセル化された識別情報に従って、それ自身の“IFIB”に問い合わせを行い、対応するローカルルータのローカルルータインタフェースを獲得し、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットが、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送されるまで、獲得されたローカルルータインタフェースを通じて次のレベルにおける対応するローカルルータに、識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信すると共に、残りは類推によって推論され得る。
【0133】
クラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースまたはローカルルータのアウトバウンドインタフェースが識別情報によって指示される場合には、識別情報は、エネルギー消費を節約するように、装置内のスレーブノードが、クラスタ化経路指定システムのアウトバウンドインタフェースまたはローカルルータのアウトバウンドインタフェースを直接的に発見し、インタフェースにパケットを迅速に送信することを可能にすることができる。
【0134】
図11を参照すると、図11は、本発明の実施例5において提供されたマルチキャストパケットを処理するための別の装置の概要の構造図である。図8において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置と比較すると、図11において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置は、追加として、下記のユニットが配置される。
【0135】
処理ユニット806は、受信ユニット801がマルチキャストパケットを受信する前に、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目を結合し、対応する内部共有ツリー(IST)識別情報を割り当て、マルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピングを保存するように構成される。
【0136】
処理ユニット806によって保存されたマルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピングは、前述の実施例のテーブル10におけるマッピングと同一であり得ると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0137】
第2の確立ユニット807は、マルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピング、マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及びクラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って、内部共有ツリー(IST)識別情報とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを確立するように構成される。
【0138】
第2の確立ユニット807によって確立された内部共有ツリー(IST)識別情報とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングは、前述の実施例のテーブル11におけるマッピングと同一であり得ると共に、この実施例では繰り返して説明されない。
【0139】
第2の保存ユニット808は、第2の確立ユニット807によって確立された内部共有ツリー(IST)識別情報とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、各ローカルルータの内部マルチキャスト転送情報ベース“IMFIB”に保存するように構成される。
【0140】
この場合、獲得ユニット802は、特に、処理ユニット806によって保存されたマルチキャスト経路指定項目と内部共有ツリー(IST)識別情報との間のマッピングから、受信ユニット801によって受信されたマルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、内部共有ツリー(IST)識別情報獲得し、獲得された内部共有ツリー(IST)識別情報に従って、内部マルチキャスト転送情報ベース“IMFIB”に問い合わせを行い、マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する。
【0141】
図11において示されたマルチキャストパケットを処理するための装置において、転送ユニット803は、獲得ユニット802によって獲得された内部共有ツリー(IST)識別情報を、マルチキャストパケットにカプセル化するように構成された第2のカプセル化サブユニット8033と、獲得ユニット802によって獲得されたローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、対応するローカルルータが内部共有ツリー識別情報に従って内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信するように構成された第2の転送サブユニット8034とを備え得る。
【0142】
対応するローカルルータは、マルチキャストパケットにカプセル化された内部共有ツリー識別情報に従って、それ自身の“IMFIB”に問い合わせを行い、対応するローカルルータのローカルルータインタフェースを獲得し、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットが、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに転送されるまで、獲得されたローカルルータインタフェースを通じて次のレベルにおける対応するローカルルータに、内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化されたマルチキャストパケットを送信すると共に、残りは類推によって推論され得る。
【0143】
マルチキャストパケットがクラスタ化経路指定システムインタフェースから送信される場合に、その識別情報はマルチキャストパケットから取り除かれる。
【0144】
本発明の実施例で提供されたマルチキャストパケットを処理するための装置のおかげで、仮想集合体を有するクラスタ化経路指定システムにおけるマルチキャストパケットの効率的で信頼できる経路指定転送を実行すると共に、クラスタ化経路指定システムが高い効率及び品質によってマルチキャストサービスをサポートすることを可能にすることができるように、いくらかの経路指定装置は、外面的にはマルチキャストサービスをサポートするための単一の経路指定ノードとして作動する仮想経路指定システムにクラスタ化されることができる。
【0145】
当業者は、本発明の実施例による方法のステップの全部または一部が関連したハードウェアに指示を行うプログラムによって実施され得るということを理解し得る。そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納され得る。プログラムが走る(作動する)場合に、本発明の実施例による方法のステップが実行される。記憶媒体は、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory:RAM)、磁気ディスクあるいは光ディスクのような、プログラムコードを格納することができる、あらゆる媒体であり得る。
【0146】
本発明の実施例によって提供されたマルチキャストパケットを処理するための方法及び装置は、上記で詳細に開示される。この点で、本発明の原理及び実現方法は、特定の例によって説明される。実施例の説明は、本発明についての方法及び中心のアイデアを理解することを容易にするために単に提供される。一方、当業者は、本発明についてのアイデアに従って、特定の実現方法及び応用の余地の観点から、本発明に対する修正及び変更を行うことができる。従って、その明細書は、本発明の限定と解釈されないものとする。
【符号の説明】
【0147】
801 受信ユニット
802 獲得ユニット
803 転送ユニット
804 第1の確立ユニット
805 第1の保存ユニット
806 処理ユニット
807 第2の確立ユニット
808 第2の保存ユニット
8021 第1の獲得サブユニット
8022 第2の獲得サブユニット
8031 第1のカプセル化サブユニット
8032 第1の転送サブユニット
8033 第2のカプセル化サブユニット
8034 第2の転送サブユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストパケットを処理するための方法であって、
マルチキャストパケットを受信する段階と、
前記マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得する段階と、
獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに前記マルチキャストパケットを転送する段階と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
マルチキャストパケットを受信する段階の前に、前記方法が、
前記マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及び前記クラスタ化経路指定システムインタフェースと前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って確立する段階と、
前記マルチキャスト経路指定項目と前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを各ローカルルータのマルチキャスト転送情報ベースに保存する段階とを更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得する段階が、
前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得するために、前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャスト転送情報ベースに問い合わせを行う段階を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得する段階が、
前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間の前記マッピングから、前記マルチキャストパケットに対応する前記クラスタ化経路指定システムインタフェースを獲得する段階と、
前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに従って、前記クラスタ化経路指定システムインタフェースと前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングから、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得する段階とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに前記マルチキャストパケットを転送する段階が、
前記クラスタ化経路指定システムインタフェースを、識別情報として前記マルチキャストパケット内にカプセル化する段階と、
獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、前記ローカルルータが前記識別情報に従って前記識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを更なる転送のために前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、前記識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを送信する段階とを含む
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
マルチキャストパケットを受信する段階の前に、前記方法が、
同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目を結合し、対応する内部共有ツリー識別情報を割り当て、そして前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間のマッピングを保存する段階と、
前記内部共有ツリー識別情報とクラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間の前記マッピング、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及び前記クラスタ化経路指定システムインタフェースと前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って確立する段階と、
前記内部共有ツリー識別情報と前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを各ローカルルータの内部マルチキャスト転送情報ベースに保存する段階とを更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得する段階が、
前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間の前記マッピングから前記内部共有ツリー識別情報を獲得し、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得するために、前記内部共有ツリー識別情報に従って、前記内部マルチキャスト転送情報ベースに問い合わせを行う段階を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のために前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに前記マルチキャストパケットを転送する段階が、
前記内部共有ツリー識別情報を、前記マルチキャストパケット内にカプセル化する段階と、
獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、前記ローカルルータが前記内部共有ツリー識別情報に従って前記内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを更なる転送のために前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、前記内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを送信する段階とを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースが1つのローカルルータインタフェースに対応する場合に、前記少なくとも2つのクラスタ化経路指定システムインタフェースに対応するマルチキャストパケットを結合し、結合された前記マルチキャストパケットの一つの複製を作成し、そして前記複製を前記ローカルルータインタフェースに送信する段階を更に含む
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
もし前記マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースが、前記マルチキャストパケットが現在のローカルルータに入るインタフェースと同一であるならば、事前に設定された転送インタフェースリストから、前記マルチキャストパケットが通って別のローカルルータに送信されることになるインタフェースを削除する段階を更に含む
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記マルチキャストパケットが前記クラスタ化経路指定システムインタフェースから送信される場合に、前記マルチキャストパケットによって運ばれるTTLの値を1つだけ減らす段階を更に含む
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
マルチキャストパケットを処理するための装置であって、
マルチキャストパケットを受信するように構成された受信ユニットと、
前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットで運ばれるマルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャストパケットに対応するローカルルータインタフェースを獲得するように構成された獲得ユニットと、
前記獲得ユニットによって獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて、更なる転送のためにクラスタ化経路指定システムインタフェースに前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットを転送するように構成された転送ユニットと
を備えることを特徴とする装置。
【請求項13】
前記受信ユニットが前記マルチキャストパケットを受信する前に、前記マルチキャスト経路指定項目とクラスタ化経路指定システムにおけるローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及び前記クラスタ化経路指定システムインタフェースと前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って確立するように構成された第1の確立ユニットと、
前記第1の確立ユニットによって確立された前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを各ローカルルータのマルチキャスト転送情報ベースに保存するように構成された第1の保存ユニットとを更に備え、
前記確立ユニットが、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得するために、前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャスト転送情報ベースに問い合わせを行うように構成される
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記獲得ユニットが、
前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピングから、前記マルチキャストパケットに対応する前記クラスタ化経路指定システムインタフェースを獲得するように構成された第1の獲得サブユニットと、
前記第1の獲得サブユニットによって獲得された前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに従って、前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとクラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングから、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得するように構成された第2の獲得サブユニットとを備え、
前記転送ユニットが、
前記第1の獲得サブユニットによって獲得された前記クラスタ化経路指定システムインタフェースを、識別情報として前記マルチキャストパケット内にカプセル化するように構成された第1のカプセル化サブユニットと、
前記第2の獲得サブユニットによって獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、前記ローカルルータが前記識別情報に従って前記識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを更なる転送のために前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、前記識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを送信するように構成された第1の転送サブユニットとを備える
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記受信ユニットが前記マルチキャストパケットを受信する前に、同一のクラスタ化経路指定システムインタフェースを有するマルチキャスト経路指定項目を結合し、対応する内部共有ツリー識別情報を割り当て、そして前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間のマッピングを保存するように構成された処理ユニットと、
前記内部共有ツリー識別情報とクラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間の前記マッピング、前記マルチキャスト経路指定項目と前記クラスタ化経路指定システムインタフェースとの間のマッピング、及び前記クラスタ化経路指定システムインタフェースと前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングに従って確立するように構成された第2の確立ユニットと、
前記第2の確立ユニットによって確立された、前記内部共有ツリー識別情報と前記クラスタ化経路指定システムにおける前記ローカルルータインタフェースとの間のマッピングを、各ローカルルータの内部マルチキャスト転送情報ベース(IMFIB)に保存するように構成された第2の保存ユニットとを備え、
前記獲得ユニットが、
前記受信ユニットによって受信された前記マルチキャストパケットで運ばれる前記マルチキャスト経路指定項目に従って、前記処理ユニットによって保存された、前記マルチキャスト経路指定項目と前記内部共有ツリー識別情報との間の前記マッピングから、前記内部共有ツリー識別情報を獲得し、前記マルチキャストパケットに対応する前記ローカルルータインタフェースを獲得するために、前記内部共有ツリー識別情報に従って、前記内部マルチキャスト転送情報ベースに問い合わせを行うように構成され、
前記転送ユニットが、
前記獲得ユニットによって獲得された前記内部共有ツリー識別情報を、前記マルチキャストパケット内にカプセル化するように構成された第2のカプセル化サブユニットと、
前記獲得ユニットによって獲得された前記ローカルルータインタフェースを通じて対応するローカルルータに、前記ローカルルータが前記内部共有ツリー識別情報に従って前記内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを更なる転送のために前記クラスタ化経路指定システムインタフェースに転送できるように、前記内部共有ツリー識別情報を含んでカプセル化された前記マルチキャストパケットを送信するように構成された第2の転送サブユニットとを備える
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−515407(P2013−515407A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545065(P2012−545065)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際出願番号】PCT/CN2010/079609
【国際公開番号】WO2011/076065
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】