説明

マルチキャリア・システムにおいてサブキャリア当たりの雑音電力を推定する方法と装置

まず受信マルチキャリア信号を復号することにより、マルチキャリア・システムにおけるサブキャリアに対する雑音電力が推定されるが、その際、その推定を行なうために復号信号情報および受信信号情報を使用する。ソフト決定またはハード決定復号が用いられてもよい。少なくともある実施例では、復号信号情報および受信信号情報を使用して、チャネル推定を行なうこともできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ワイヤレス通信に関し、さらに詳しくは、マルチキャリアワイヤレス・システムで使用されるパラメータ推定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチキャリア通信は、データを複数の部片に分割し、その後その部片を複数の個別の狭帯域キャリア(つまりサブキャリア)によってパラレルに送信するデータ伝送技術である。マルチキャリア通信は、各サブ・チャネルを介して(つまり、各サブキャリアによって)送信されるデータ速度を制限して、キャリアのシンボル期間を増加させることによりチャネル中のシンボル間干渉を克服するために使用される。サブ・チャネルを通して送信されるシンボル期間がチャネル中の最大のマルチパス遅延より長い場合、シンボル間干渉の影響を著しく弱めることができる。複数のキャリアが使用されるので、マルチキャリア技術を使用して全体として比較的高いデータ速度を達成することができる。
【0003】
人気が上昇しているマルチキャリア通信の1つのタイプは、直交周波数分割多重(OFDM)である。OFDMは、IEEE802.11aワイヤレス・ネットワーク標準規格(IEEE標準規格802.11a−1999)および他のワイヤレス標準規格で使用するために既に採用された。今、OFDMシステムおよび他のマルチキャリア通信システムのスループットを改善するための戦略が検討されている。そのような1つの戦略は、適応性のある変調技術の使用を含む。少なくともこれらの技術を実現するためには、サブキャリア当たりの雑音電力に関する正確な情報に加えてチャネル伝達関数情報(例えば、サブキャリアなどについてのチャネル・ゲイン)を必要とするビットおよびパワー・ローディング・アルゴリズム(BPLA)のうちのいくつかが必要とされる。
【発明の開示】
【0004】
以下の詳細な説明では、本発明が実施される特定の実施例を示す添付図面に従って説明される。これらの実施例は、当業者が本発明を実施することを可能にする程度に十分詳細に説明される。本発明の様々な実施例は相違しているが、必ずしも、相互に排他的ではないことが理解される。例えば、一実施例に関してここに説明される特定の特徴、構造または特性は、本発明の思想および範囲から逸脱せずに、他の実施例内で実施される。加えて、開示された各実施例内の個々の要素の位置または配置は、本発明の思想および範囲から逸脱しないで修正されてもよいことが理解されるであろう。以下の詳細な説明は、制限する意図で捉えるべきではなく、本発明の範囲は、請求項が与える均等の全範囲と共に、適切に解釈され、添付された請求項によってのみ定義される。図面において、類似の数字は、いくつかの図面全体に亘って同じか類似する機能に関連する。
【0005】
図1は、本発明の実施例に従う例であるワイヤレス通信装置10を図示するブロック図である。ワイヤレス装置10は、ワイヤレス・チャネルから受信したマルチキャリア信号に対するサブキャリア当たりの雑音電力を推定することができる。その後、サブキャリア当たりの雑音電力推定は、適応性のある変調技術を実行するために使用され、および/または、それらは他のいくつかの方法で使用されてもよい。図1のワイヤレス装置10は、OFDMに基づいたシステムという情況で説明されるが、創造的原理のうちのいくつかまたはそのすべては、あらゆるマルチキャリア通信技術に関して使用されてもよいことが認識されるであろう。ワイヤレス装置10は、マルチキャリア通信技術を使用するあらゆるタイプのワイヤレス装置、コンポーネントまたはシステム内に実現され、例えば、ワイヤレス・ネットワーク内で使用するためのワイヤレス・クライアント装置、ワイヤレス・アクセス・ポイント、ワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス・カード(NIC)および他のワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス構造、セルラー電話および他の携帯型ワイヤレス通信装置、ページャ、ワイヤレス・ネットワーク能力を備えたラップトップ、デスクトップ、パームトップおよびタブレット・コンピュータ、ワイヤレス・ネットワーク能力を備えた個人用デジタル情報処理端末(PDA)、無線周波数の集積回路(RFIC)、および/または他のものを含む。
【0006】
図1に関して、ワイヤレス装置10は、受信機チェーン12、送信機チェーン14、遅延16、サブキャリア当たりの雑音電力推定器18、および、チャネル推定器20の少なくとも1つを含む。受信機チェーン12は、高速フーリエ変換(FFT)および周期的拡張削除ブロック22、デマッパ24、ログ尤度比(LLR)デインターリーバ26、および、フォーワード誤り訂正(FEC)復号器28を含む。送信機チェーン14は、FEC符号器36、ビット・インターリーバ34、マッパ32、高速逆フーリエ変換(IFFT)および周期的拡張ブロック30、および、スイッチ38,39を含む。動作中、マルチキャリア信号は、アンテナによって受信され、受信機チェーン12の入力に伝達される。その後、受信機チェーン12は、予め定める方法で受信された信号(受信信号)を復号する。その後、その復号された信号情報(復号信号情報)は、送信機チェーン14に伝達され、復号された信号ポイントへ復元される。その後、その復号信号ポイントは、もとの受信信号ポイントの遅延バージョンと共に、サブキャリア当たりの雑音電力推定器18へ入力される。その後、サブキャリア当たりの雑音電力推定器18は、マルチキャリア配置の様々なサブキャリアに関連した雑音電力を推定するためにこの情報を使用する。少なくともある実施例では、チャネル推定器20が、ワイヤレス・チャネルのためのチャネル・パラメータを推定するために、その同じ入力情報を使用するために提供されてもよい。
【0007】
あらゆるタイプのアンテナ、例えば、ダイポール・アンテナ、パッチ・アンテナ、螺旋アンテナ、アンテナアレーおよび/または他のアンテナが、ワイヤレス・チャネルからの信号を受信するために使用されてもよい。アンテナ・ダイバーシティ技術も使用されてもよい。付加的な回路も、アンテナと受信機チェーン12の入力との間に配置されてもよい(例えば、RF処理回路など)。
【0008】
FFTおよび周期的拡張削除ブロック22は、受信したOFDMシンボルから周期的拡張(cyclic extension)をまず取り除き、次に、OFDMシンボルを時間領域表現から周波数領域表現へ変換するための動作を行なう。OFDMシンボルの周波数領域表現は、典型的には、受信OFDMシンボルの各サブキャリアのための信号ポイント(例えば、同相および直角要素)を含む。この信号ポイントは、例えばワイヤレス・チャネルの雑音および歪みの影響により、装置10に本来送信されたものとは異なる。デマッパ24は、関連する変調方法(例えば、直交振幅変調(QAM)など)の信号の配座(signal constellation)に基づいたFFTおよび周期的拡張削除ブロック22によって情報出力を逆マップする。FFTおよび周期的拡張削除ブロック22によって出力された信号ポイントは、対応する信号の配座中の配座ポイントに正確に対応しないので、デマッパ24のデータ出力はエラーを有することがある。例えば、いくつかの実施例では、デマッパ24は、受信信号ポイントとその対応する(選択された)配座ポイントとの間の距離を特定するエラー情報、および/または、出力データが正確である信頼レベルを特定する信頼情報を出力する。LLRデインターリーバ26は、予め定める方法でデマッパ24によって出力されたデータを逆インターリーブする。その後、FEC復号器28は、エラー訂正コードに基づいて、逆インターリーブされたデータを復号する。FEC復号器28は、その受信データ内のエラーを修正する能力を有し、その結果、FEC復号器28の出力は、ワイヤレス装置10に実際に送信されたデータのより正確な表現である。
【0009】
図1に図示された実施例では、送信機チェーン14以内のFEC符号器36、ビット・インターリーバ34およびマッパ32は、FEC復号器28によって出力された復号データを用いて、サブキャリア当たりの雑音電力推定器18による使用のために、信号ポイントを復元するために用いられる。スイッチ38,39は、サブキャリア当たりの雑音電力の推定動作中に、復号データをFEC復号器28から送信機チェーン14の適切な部分を通ってサブキャリア当たりの雑音電力推定器18へ振り向けるために使用される。通常の送信動作中、スイッチ38,39は、送信情報が送信機チェーン14を通ってその入力からその出力へ(続いて送信アンテナに)直接流れることを可能にするように設定される。他の実施例では、FEC符号器36、ビット・インターリーバ34、および、マッパ32は、関連する送信機チェーンの一部でない専用ユニット(例えば、サブキャリアおよび/または他のパラメータ当たりの雑音電力を推定する際の使用に特化)であってもよい。サブキャリア当たりの雑音電力の推定動作中に、FEC符号器36は、対応するフォーワード・エラー訂正コードを使用して、FEC復号器28から受信した復号情報を符号化する。ビット・インターリーバ34は、適切な方法でそのデータをインターリーブし、マッパ32は、適切な信号配座へそのインターリーブされたデータをマップする。その後、マッパ32によって出力された信号ポイントは、サブキャリア当たりの雑音電力推定器18に伝達される。IFFTおよび周期的拡張ユニット30は、典型的には、サブキャリア当たりの雑音電力の推定動作中、使用されないであろう。しかしながら、送信動作中に、IFFTおよび周期的拡張ユニット30は、マッパ32によってマップされた信号ポイントを周波数領域表現から時間領域表現に変換し、その後、周期的拡張を時間領域サンプルに加え、OFDMシンボルを形成する。その後、OFDMシンボルは、ワイヤレス・チャネルへ送信するために送信アンテナへ伝送される。
【0010】
遅延16は、FFTおよび周期的拡張削除ブロック22によって出力された受信信号ポイントを遅延させるために動作し、受信機チェーン12の残余および送信機チェーン14のFEC符号器36、ビット・インターリーバ34およびマッパ32を通過する情報処理による遅延を見込む。このように、遅延した情報は、復元された(復号された)信号ポイントとほぼ同じ時にサブキャリア当たりの雑音電力推定器18の入力に到達する。あらゆる形式の遅延が使用されてもよい。少なくともある実施例では、遅延は、受信信号ポイント情報を適切な時間まで単に保持するメモリを使用して実行される。
【0011】
サブキャリア当たりの雑音電力推定器18は、受信信号ポイントおよび復元信号ポイントを処理し、そのシステムの様々なサブキャリアに関連した雑音電力を推定する。少なくともある実施例では、推定は、単一の受信OFDMシンボルに基づいて決定される。他の実施例では、その推定は、複数の受信OFDMシンボルに関して平均化される。例えば、1つのアプローチでは、次の方程式がサブキャリア推定毎の雑音電力を求めるために使用される。
【0012】
【数1】

【0013】
ここで、kはサブキャリア指標であり、iはOFDMシンボル番号であり、Rk,iは受信等化信号ポイントであり、Dk,iは復元(復号)信号ポイントであり、Nは平均化のために使用されたOFDMシンボルの数である。周波数領域のチャネル伝達関数が推定され、受信信号は等化されていると上記方程式中では仮定されている(その結果、例えば、平均受信信号の電力は単一に等しくなり、方程式で推定されたサブキャリア当たりの雑音電力の値はサブキャリア当たりの雑音対信号比(NSR)の値と一致する)。本発明の少なくともある実施例では、平滑化(スムージング)が近隣のサブキャリアのグループに亘って周波数領域で行なわれ、サブキャリア当たりの雑音電力推定を改善する。第一歩として、このスムージングを行なうために、サブキャリアのグループに対する平均の正規化雑音電力は、次の方程式を使用して計算される。
【0014】
【数2】

【0015】
ここで、w(l)はN+1のサブキャリアに対するウィンドウ関数であり、および、λはl番目のサブキャリアに関連するチャネル伝達関数値である。平均の正規雑音電力が計算された後、グループ内の各サブキャリアに関する雑音対電力比(NSR)が次の方程式を使用して計算される。
【0016】
【数3】

【0017】
このようにサブキャリアをグループ化し平均することによって、推定の精度は高められる。しかしながら、狭帯域または周波数選択的な干渉環境では、サブキャリアのグループ化は、サブキャリア当たりの雑音電力に関する信頼性の低い情報を提供するおそれがある。したがって、上記の推定アプローチは(つまり、平滑化の使用)、例えば、グループ化されたサブキャリアの帯域幅が干渉の帯域幅(あるいはコヒーレンス帯域幅)未満である場合にのみ使用されるべきである。受信信号情報および復号信号情報を使用して、サブキャリア当たりの雑音電力を計算するための他の技術が代わりに使用されてもよい。
【0018】
上述されたように、本発明の少なくともある実施例では、チャネル推定器20は、以記説明された受信信号ポイントおよび復元(復号)信号ポイントを使用して、ワイヤレス・チャネルのためのチャネル・パラメータを推定することができる。これらのチャネル推定は、例えば、等化特性を改善するために使用されてもよく、または他の方法で用いられてもよい。少なくとも1つのアプローチでは、次の方程式は、チャネル推定を生成するために使用される。
【0019】
【数4】

ここで、
【0020】
【数5】

は、i番目のOFDMシンボル後のk番目のサブキャリアのための改善されたチャネル係数推定であり、()は複素共役演算子である。受信信号情報および復号信号情報を使用して、チャネル・パラメータを推定するための他の技術が代わりに使用されてもよい。
【0021】
図2は、本発明の実施例に従って実例無線通信装置40を図示するブロック図である。図示されるように、ワイヤレス装置40は、受信機チェーン42、送信機チェーン44、遅延46、サブキャリア当たりの雑音電力推定器48、および、チャネル推定器50の少なくとも1つを含む。受信機チェーン42は、高速フーリエ変換(FFT)および周期的拡張削除ブロック54、デマッパ56、LLRデインターリーバ58、および、FEC復号器60を含む。送信機チェーン44は、FEC符号器68、ビット・インターリーバ66、マッパ64、IFFTおよび周期的拡張ブロック62、および、スイッチ70,72を含む。ワイヤレス装置40は、図1の装置10と同様な動作をする。しかしながら、LLRデインターリーバ58、FEC復号器60、FEC符号器68およびビット・インターリーバ66を通って逆マップされた情報を処理する代わりに、その情報は、符号化のためにハード決定ユニット52に向けられる。ハード決定値に対応するLLRのサインを計算する、あらゆる形式のハード決定装置または構造が使用されてもよい。
【0022】
スイッチ70,72は、サブキャリア当たりの雑音電力推定動作中に、ハード決定ユニット52の出力をマッパ64を通ってサブキャリア当たりの雑音電力推定器48の入力に結合するために使用される。通常の送信動作中、スイッチ70,72は、送信情報が送信機チェーン44を通って入力からその出力へ直接流れることを可能にするように設定される。他の実施例では、関連する送信機チェーンの一部ではないサブキャリア当たりの雑音電力推定で使用するために、専用マッパ64が提供されてもよい。マッパ64は、復号された情報を適切な信号配座へマップする。その後、生じた信号ポイントは、サブキャリア当たりの雑音電力推定器48に伝達される。従前のように、遅延46は、FFTおよび周期的拡張削除ブロック54によって出力された受信信号ポイントを遅延させるために動作し、デマッパ56、ハード決定ユニット52およびマッパ64を通過する情報処理による遅延を見込む。サブキャリア当たりの雑音電力推定器48は、遅延受信信号ポイントおよび復元された復号信号ポイントを受信し、サブキャリア当たりの雑音電力を推定するためにそれらを使用する。少なくともある実施例では、サブキャリア当たりの雑音電力推定器48は、サブキャリア当たりの雑音電力情報を推定するために以前に説明した方程式の1つ以上を使用する。他の技術が変わりに使用されてもよい。前述したように、復元された信号ポイントおよび遅延受信信号ポイントを使用してチャネル・パラメータを推定するために、チャネル推定器50が提供されてもよい。
【0023】
図3は、本発明の実施例に従って、マルチキャリア通信システムにおけるサブキャリア当たりの雑音電力を推定する際に使用するための方法80を図示するフローチャートである。まず、マルチキャリア信号をワイヤレス・チャネルから受信する(ブロック82)。少なくともある実施例では、マルチキャリア信号は1以上のOFDMシンボルを含むが、他のタイプのマルチキャリア信号が代わりに使用されてもよい。マルチキャリア信号は、続いて復号信号を生成するために復号される(ブロック84)。あらゆる形式の復号化が、ハード復号化技術およびソフト復号化技術の両方を含む受信信号を復号するために使用されてもよい。その後、受信信号情報および復号信号情報は、個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定するために使用される(ブロック86)。前述した1以上の方程式が推定を行なうために使用されるが、他の推定技術が使用されてもよい。チャネル推定もまた、受信信号情報および復号信号情報を使用して行なわれる。
【0024】
ブロック図中に図示された個々のブロックは、最も機能的ではあるが、必ずしも個別のハードウェア要素に対応しなくてもよいことを認識するべきである。例えば、少なくともある実施例では、ダイヤグラム内の2またはそれ以上のブロックが、単一(あるいは複数の)デジタル処理装置内のソフトウェアで実行される。デジタル処理装置は、例えば、汎用マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセサ(DSP)、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)、複雑命令セット・コンピュータ(CISC)、フィールド・プログラム可能なゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/または、他のもの以外に、上記の組合せを含む。ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアおよび混合実行がなされる。
【0025】
前述の詳細な説明では、本発明の様々な特徴は、明細書を簡素化する目的で1またはそれ以上の個々の実施例中に一まとめにされている。明細書における本方法は、請求項記載の発明が各請求項で明示的に記載されるより多くの特徴を要求するものとして解釈すべきではない。むしろ、以下の請求項が表わすように、発明的側面は、各開示された実施例のすべての特徴より少ない。
【0026】
本発明は、ある実施例に関連して説明されたが、当業者が容易に理解するように、本発明の思想および範囲から逸脱せずに、修正と変更が行われることが理解される。そのような修正および変更は、本発明および添付された請求項の範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例に従うワイヤレス装置の例を図示するブロック図である。
【図2】本発明の別の実施例に従うワイヤレス装置の例を図示するブロック図である。
【図3】本発明の実施例に従うマルチキャリア・システムにおけるサブキャリア当たりの雑音電力を推定する際に使用するための方法の例を図示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス・チャネルから信号を受け取る段階であって、前記信号はマルチキャリア信号である、段階と、
復号信号を生成するために、前記信号を復号する段階と、
前記信号の個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定するために、前記信号および前記復号信号を使用する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記信号を復号する段階は、前記信号をフォーワード誤り訂正(FEC)復号する段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記信号を復号する段階は、ハード決定復号器で前記信号を処理する段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記信号を復号する段階は、ソフト決定復号器で前記信号を処理する段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記信号および前記復号信号を使用する段階は、前記信号から引き出された受信信号ポイントを遅延させる段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記信号および前記復号信号を使用する段階は、前記復号信号からの情報を使用して、復号された信号ポイントを生成する段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記信号および前記復号信号を使用する段階は、第1サブキャリアのために、前記信号に関連した復号信号ポイントと受信信号ポイントとの間の差を計算する段階を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記信号および前記復号信号を使用する段階は、前記第1サブキャリアのために、前記差の大きさの2乗を計算する段階を含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記信号は、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルであり、
前記信号および前記復号信号を使用する段階は、複数の受信OFDMシンボルに亘って第1サブキャリアのために推定された平均雑音電力を計算する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
マルチキャリア・システムで使用するための装置において、
予め定める信号配座に基づいて、受信信号ポイントを逆マップし、逆マップされた情報を生成するデマッパと、
復号された情報を生成するために、前記逆マップされた情報を復号する復号器と、
前記予め定める信号配座に基づいて、前記復号された情報をマップし、復号された信号ポイントを生成するマッパと、
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用して、前記受信信号ポイントに関連した個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定する雑音推定器と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記復号器は、ハード決定ユニットを含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記復号器は、ソフト決定ユニットを含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記復号器は、フォーワード誤り訂正(FEC)復号器を含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項14】
前記復号情報は、前記マッパに与えられる前に、符号化されかつインターリーブされることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記マッパは、前記装置の送信機チェーンの一部であることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項16】
前記マッパの出力信号を前記雑音推定器またはアンテナのいずれかに向けるスイッチをさらに含むことを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用して、ワイヤレス・チャネルのためのチャネル・パラメータを推定するチャネル推定器をさらに含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項18】
前記雑音推定器に伝達される前に、前記受信信号ポイントを遅延させる遅延をさらに含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項19】
前記マルチキャリア・システムは、直交周波数分割多重(OFDM)システムであり、
前記雑音推定器は、第1サブキャリアの予め定める数の受信OFDMシンボルに亘る平均雑音を決定する、
ことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項20】
前記雑音推定器は、隣接するサブキャリアのグループに亘る前記周波数領域の前記平均雑音をスムーズにすることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
マルチキャリア・システムで使用する方法において、
予め定める信号配座に基づいて、受信信号ポイントを逆マップし、逆マップされた情報を生成する段階と、
復号された情報を生成するために、前記逆マップされた情報を復号する段階と、
前記予め定める信号配座に基づいて、前記復号された情報をマップし、復号された信号ポイントを生成する段階と、
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用して、前記受信信号ポイントに関連した個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記復号する段階は、ハード決定を生成する段階を含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記復号する段階は、ソフト決定を生成する段階を含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記復号する段階は、前記逆マップされた情報をフォーワード誤り訂正(FEC)復号する段階を含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項25】
前記フォーワード誤り訂正(FEC)復号する段階の前に、前記逆マップされた情報を逆インターリーブする段階をさらに含むことを特徴とする請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記マップする段階の前に、前記復号情報をフォーワード誤り訂正(FEC)符号化しかつインターリーブする段階をさらに含むことを特徴とする請求項24記載の方法。
【請求項27】
前記雑音電力を推定する段階は、第1サブキャリアのために復号信号ポイントと受信信号ポイントとの間の差を計算する段階を含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項28】
雑音電力を推定する段階は、前記第1サブキャリアのための前記差の大きさの2乗を計算する段階を含むことを特徴とする請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記マルチキャリア・システムは、直交周波数分割多重(OFDM)システムであり、
雑音電力を推定する段階は、第1サブキャリアの予め定める数の受信OFDMシンボルに亘る平均雑音を決定する、
ことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項30】
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用してワイヤレス・チャネルのためにチャネル・パラメータを推定する段階をさらに含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項31】
マルチキャリア通信システムで使用するためのシステムにおいて、
ワイヤレス・チャネルからマルチキャリア信号を受信する少なくとも1つのダイポール・アンテナであって、前記マルチキャリア信号は複数の受信信号ポイントを有する、ダイポール・アンテナと、
予め定める信号配座に基づいて、受信信号ポイントを逆マップし、逆マップされた情報を生成するデマッパと、
復号された情報を生成するために、前記逆マップされた情報を復号する復号器と、
前記予め定める信号配座に基づいて、前記復号された情報をマップし、復号された信号ポイントを生成するマッパと、
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用して、前記受信信号ポイントに関連した個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定する雑音推定器と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項32】
前記復号器は、ハード決定ユニットを含むことを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項33】
前記復号器は、ソフト決定ユニットを含むことを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項34】
前記復号器は、フォーワード誤り訂正(FEC)復号器を含むことを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項35】
前記マッパの出力信号を前記雑音推定器または送信アンテナのいずれかに向けるスイッチをさらに含むことを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項36】
前記受信信号ポイントおよび前記復号信号ポイントを使用して、ワイヤレス・チャネルのためのチャネル・パラメータを推定するチャネル推定器をさらに含むことを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項37】
その上に命令が格納された記憶媒体を含む物品であって、コンピューティング・プラットフォームによって実行されたとき、
ワイヤレス・チャネルから受信した信号を獲得し、前記信号はマルチキャリア信号であり、
復号信号を生成するために、前記信号を復号し、
前記信号および前記復号信号を使用して、前記信号の個々のサブキャリアに対する雑音電力を推定する、
結果となることを特徴とする物品。
【請求項38】
前記信号の復号は、前記信号をフォーワード誤り訂正(FEC)復号することを特徴とする請求項37記載の物品。
【請求項39】
前記信号の復号は、前記信号をハード決定復号することを含むことを特徴とする請求項37記載の物品。
【請求項40】
前記信号の復号は、前記信号をソフト決定復号することを含むことを特徴とする請求項37記載の物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−515138(P2007−515138A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545679(P2006−545679)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/039477
【国際公開番号】WO2005/062516
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】