説明

ミシン目装置、及びこのミシン目装置を備えた画像記録装置

【課題】ミシン目を形成するためのミシン刃の寿命を延ばすことが可能なミシン目装置、及びこのミシン目装置を備えた画像記録装置を提供する。
【解決手段】ベース部材315に遠近移動可能に支持され、連続記録媒体5にミシン目を形成するためのミシン刃311と、このミシン刃311に対向して配置されたアンビルローラ331と、を具備し、ミシン刃311とアンビルローラ331との間を通過する連続記録媒体5にミシン目を形成するミシン目装置300において、連続記録媒体5に対するミシン刃311の位置を調整可能なマイクロメータ355を有し、連続記録媒体5へのミシン目形成時に、マイクロメータ355により、ミシン刃311の先端とアンビルローラ331との間に所定の間隙を有するように位置調整されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻回、又は葛折りされた長尺な記録媒体にミシン目を形成するミシン目装置、及びこのミシン目装置を備えた画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、画像記録装置等に搭載され、記録紙や記録フィルムなどのロール状に巻回された連続記録媒体の所望の位置にミシン目を形成するミシン目装置が知られている。このようなミシン目装置は、連続記録媒体にミシン目を形成するためのミシン刃と、ミシン刃に対向し、ミシン刃を受けるように配置されたアンビルローラと、を有する。そして、ミシン目装置は、ミシン刃をアンビルローラに当接させることで連続記録媒体にミシン目を形成している。
【0003】
例えば、特許文献1には、アンビルローラ(ミシン受け胴)に弾性部材からなる刃受けが設けられたミシン目装置が開示されている。このミシン目装置では、ミシン刃をアンビルローラの刃受けに突き刺すことでミシン目を形成している。このように特許文献1では、ミシン刃を刃受けに突き刺すことでミシン刃に加わる衝撃を緩和している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−80817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に記載されミシン目装置では、弾性部材からなる刃受けにより、ミシン刃に加わる衝撃を緩衝している。しかし、依然として、ミシン刃は、ミシン目を形成する際に、その都度、刃受けに突き刺さる。そのため、ミシン刃の先端は磨耗し、寿命の低下を避けることはできない。
【0006】
そこで、本発明は、上述の問題を鑑み、ミシン目を形成するためのミシン刃の寿命を延ばすことが可能なミシン目装置、及びこのミシン目装置を備えた画像記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のミシン目装置は、ベース部材に遠近移動可能に支持され、連続記録媒体にミシン目を形成するためのミシン刃と、このミシン刃に対向して配置されたアンビルローラと、を具備し、前記ミシン刃と前記アンビルローラとの間を通過する前記連続記録媒体にミシン目を形成するミシン目装置において、前記連続記録媒体に対する前記ミシン刃の位置を調整可能なマイクロメータを有し、前記連続記録媒体への前記ミシン目形成時に、前記マイクロメータにより、前記ミシン刃の先端と前記アンビルローラとの間に所定の間隙を有するように位置調整されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の画像記録装置は、上記ミシン目装置と、記録媒体に画像記録を行う画像記録部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係われば、ミシン目を形成するためのミシン刃の寿命を延ばすことが可能なミシン目装置、及びこのミシン目装置を備えた画像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、画像記録装置の概略的な構成を示す正面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係るミシン目装置全体を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係るミシン目装置において、縦ミシン刃切り替え機構部、トラッキング機構部及び連続記録媒体搬送機構部を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係るミシン目装置において、縦ミシン刃切り替え機構部、トラッキング機構部及び連続記録媒体搬送機構部を示す左側面図である。
【図5】図5は、縦ミシン刃切り替え機構部及びトラッキング機構部を示す上面図である。
【図6】図6(a)は、縦ミシン刃がミシン目形成位置に位置している状態を示す図、図6(b)は、縦ミシン刃が退避位置に位置している状態を示す図である。
【図7】図7は、マイクロメータの微調整機能による取り付け板の回動を示す図である。
【図8】図8は、図6(a)のミシン目形成位置における縦ミシン刃の刃先とアンビルローラとの位置関係を示す概略図である。
【図9】図9は、第1の実施形態のカムの概略的な構成を示す図である。
【図10】図10は、第2の実施形態のカムの概略的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態のミシン目装置300を搭載している画像記録装置1の搬送系を示す概略的な正面図である。
画像記録装置1は、巻回装填された長尺の連続記録媒体5を引き出して給送する給送部2と、連続記録媒体5を搬送する搬送機構9、搬送経路中に配設され連続記録媒体5に画像を記録するヘッド部50、60及びヘッド部50、60のメンテナンスを行うクリーニングユニット70、80を有する画像記録部3と、連続記録媒体5にミシン目を形成するミシン目装置300と、連続記録媒体5を切断するカッタ装置4と、切断された媒体、即ちカット媒体の搬送経路を有する排出部200と、により構成されている。画像記録部3、ミシン目装置300、カッタ装置4及び排出部200の一部は、装置本体フレーム10内に収容されている。
【0012】
これら構成部は、パーソナルコンピュータやCPU等の演算処理部を搭載した図示しない制御部により制御される。この制御部は、必要なプログラムやデータ等を記憶するメモリを有する。
【0013】
上述した各構成部について説明する。
給送部2は、例えば巻回されたロール紙等の連続記録媒体5と、連続記録媒体5を装填する紙管固定シャフト7と、紙管固定シャフト7を回転可能に支持するスタンド6と、連続記録媒体5の供給速度に制動を与えるブレーキ8と、により構成されている。
【0014】
スタンド6は、紙管固定シャフト7を回転可能に支持している。この紙管固定シャフト7には、複数の爪部が設けられており、これら爪部は、図示しないエア注入口よりエアを注入することにより押し出されて、径方向に突出する。そして、これら爪部が連続記録媒体5の紙管の内径面に食い込むことにより、連続記録媒体5を保持する。
紙管固定シャフト7には、ベルトを介してブレーキ8が連結されている。このブレーキ8は、連続記録媒体5の搬送方向(矢印Aが示す方向)とは逆方向に、逆張力(バックテンション)を生成する。なお、このブレーキ8は、図示しない媒体残量検知機構により検出される連続記録媒体5の残量に応じて、バックテンションを調整している。
このような構成により、給送部2は、搬送機構9における第1のドラム30及び第2のドラム40の回転に従って、連続記録媒体5を送り出し、供給する。
【0015】
画像記録部3は、第1及び第2のヘッド部50、60と、第1及び第2のクリーニングユニット70、80と、搬送機構9と、により構成されている。
【0016】
第1のヘッド部50は、後述する第1のドラム30の外周面に対向して設けられ、また、第2のヘッド部60は、後述する第2のドラム40の外周面に対向して設けられている。第1のヘッド部50及び第2のヘッド部60は、移動する連続記録媒体5にインクを吐出して画像を形成する。
【0017】
ここで、第1のヘッド部50は、例えばシアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の計4色のインクを吐出するヘッドユニット51(51a、51b、51c、51d)により構成されている。これらヘッドユニット51a、51b、51c、51dは、連続記録媒体5の幅以上の幅を有し、図示しないヘッド保持プレートに保持されている。そして、第1のドラム30により搬送される連続記録媒体5に、各ヘッドユニット51(51a、51b、51c、51d)のノズルからインクを吐出し、画像記録を行う。本実施形態の第1のヘッド部50は、連続記録媒体の幅に満たない短尺な記録ヘッドを複数用い、連続記録媒体の幅を超えるように千鳥状に配置している。なお、第2のヘッド部60も、上述の第1のヘッド部50と同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
【0018】
第1のクリーニングユニット70は、後述する第1のドラム30の外周面に対向して設けられ、また、第2のクリーニングユニット80は、後述する第2のドラム40の外周面に対向して設けられている。第1及び第2クリーニングユニット70、80は、それぞれ第1及び第2のヘッド部50、60のクリーニングを行う。さらに詳細には、第1及び第2のクリーニングユニット70、80は、図示はしないが、各ヘッドユニット51(51a、51b、51c、51d)に対応したワイプブレードや吸引機構等の既知のクリーニング機構を有する。
【0019】
ここで、図1は、第1及び第2のヘッド部50、60が画像を記録する位置(画像記録位置)に配置された状態を示している。この時、第1及び第2クリーニングユニット70、80は、第1及び第2のヘッド部50、60のそれぞれ近傍に配置されている。
【0020】
そして、第1のクリーニングユニット70により第1のヘッド部50のクリーニングを行う場合には、まず、第1のヘッド部50を図示しない昇降機構を用いて、第1のドラム30から離間させる。この離間により、第1のヘッド部50と第1のドラム30の外周面との間に空間が形成される。次に、形成された空間内に第1のクリーニングユニット70を回転移動させて、第1のヘッド部50と対向させる(クリーニング処理位置)。そして、第1のクリーニングユニット70は、第1のヘッド部50のクリーニング処理を行う。クリーニング処理が終わると、第1のクリーニングユニット70を退避させた後、第1のヘッド部50を図1に示す画像記録位置に戻す。なお、第2のクリーニングユニット80も、上述の第1のクリーニングユニット70と同等に構成されているため、詳細な説明は省略する。
【0021】
搬送機構9は、複数の搬送用フリーローラ14〜20、22〜25、テンションローラ21、第1のドラム30及び第2のドラム40により構成されている。
この搬送機構9は、給送部2から供給された連続記録媒体5を、フリーローラ14、15、第1のドラム30、フリーローラ16〜18、第2のドラム40、フリーローラ19、20、テンションローラ21、フリーローラ22〜25へと搬送する。この搬送途中で第1のヘッド部50によって連続記録媒体5の第1の面(例えば、表面側)に画像を記録し、次いで、第2のヘッド部60によって連続記録媒体5の第2の面(例えば裏面側)に画像を記録する。そして、一方の面、又は両面に画像記録された連続記録媒体5が、ミシン目装置300へと送り出される。
【0022】
さらに、画像記録部3における連続記録媒体5の搬送について、詳しく説明する。
給送部2から送り出された連続記録媒体5は、まず、フリーローラ14、15を経由して、第1のドラム30へと搬送される。そして、連続記録媒体5は、フリーローラ15、16によって第1のドラム30に巻き付けられる。これらのフリーローラ14、15、16及び第1のドラム30の回転軸30aは、装置本体フレーム10に回転可能に支持されている。
【0023】
本実施形態の第1のドラム30には、連続記録媒体5が、フリーローラ15、16により330度の巻き付け角で巻き付けられている。このように、第1のドラム30への連続記録媒体5の巻き付け角を広く確保した構成により、連続記録媒体5は、第1のドラム30に対する巻き始めの張力及び巻き終わりの張力によって、第1のドラム30の外周面に対して垂直抗力を与える。かくして、第1のドラム30と連続記録媒体5との間の摩擦抵抗が大きくなり、第1のドラム30と連続記録媒体5との間で滑りが生じることなく、連続記録媒体5を第1のドラム30に密着して保持させる。このようにして、正確な連続記録媒体の搬送及びドラムの回転数制御が果たされる。
【0024】
なお、本実施形態では、第1のドラム30は、連続記録媒体5を介して、後述する第2のドラム40と同期して回転する従動ドラムである。即ち、第1のドラム30には、第1のドラム自体を駆動させるためのモータは設けられていない。
【0025】
第1のドラム30の巻き終わり以降では、連続記録媒体5は、フリーローラ17、18を経由して、第2のドラム40へと搬送される。そして、連続記録媒体5は、フリーローラ18、19によって第2のドラム40に巻き付けられる。これらフリーローラ17、18、19及び第2のドラム40の回転軸40aは、装置本体フレーム10に回転可能に支持されている。
この第2のドラム40には、上述の第1のドラム30と同様に、連続記録媒体5が、330度の巻き付け角で巻き付けられている。かくして、第2のドラム40と連続記録媒体5との間の摩擦抵抗が大きくなり、第2のドラム40と連続記録媒体5との間で滑りが生じることなく、連続記録媒体5が第2のドラム40に密着して保持される。
【0026】
第2のドラム40に保持される連続記録媒体5は、第2のドラム40の回転軸40aにベルトを介して連結された駆動モータ41によって搬送される。従って、最下流の第2のドラム40が、駆動ドラムとなる。
また、第2のドラム40の回転軸40aには、位置検出部におけるエンコーダ42が連結されている。これにより、エンコーダ42は、第2のドラム40の回転と連動して、この第2のドラム40の回転位置に相当するパルス信号を出力する。そして、エンコーダ42から出力されたパルス信号を第1のヘッド部50及び第2のヘッド部60の各記録ヘッドを駆動させる図示しない駆動基板に入力し、このパルス信号に同期して、各記録ヘッドはインクを吐出する。
【0027】
かくして、連続記録媒体5は、第1のドラム30及び第2のドラム40上で滑りが生じることなく、同期した速度で搬送されるため、第2のドラム40の回転に伴って出力されるパルス信号に基づいて、第1のヘッド部50及び第2のヘッド部60の吐出駆動を制御することができる。
【0028】
なお、本実施形態では、第1のドラム30と第2のドラム40とは、重力方向、即ちZ軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置されている。このような配置構成により、装置の設置面積を小さくすることができる。
【0029】
第2のドラム40の巻き終わり以降では、連続記録媒体5は、フリーローラ20、テンションローラ21、フリーローラ22、23、24、25を経由して、ミシン目装置300へと搬送される。
【0030】
テンションローラ21には、ベルトを介して駆動モータ46が連結されている。この駆動モータ46を駆動させることによって、テンションローラ21が回転する。これにより、テンションローラ21は、連続記録媒体5に必要な張力を作用させて、第2のドラム40の巻き終わり以降の連続記録媒体5が滑るのを防ぐことができる。
【0031】
ミシン目装置300は、連続記録媒体5にミシン目を形成する。そして、ミシン目が形成された連続記録媒体5をカッタ装置4へと搬送する。なお、ミシン目装置300についての詳細は、後述する。
【0032】
カッタ装置4は、ニップローラ対26と、カッタローラ対100と、により構成されている。
ニップローラ対26は、装置本体フレーム10に回転可能に保持されている。また、ニップローラ対26の一方のローラには、駆動モータ90が連結されている。この駆動モータ90を駆動させることにより、ニップローラ対26は回転し、連続記録媒体5をカッタローラ対100へと搬送する。
カッタローラ対100は、連続記録媒体5を切断するための少なくとも1つのカット刃101が取着されたカッタローラ100aと、このカッタローラ100aと離間され、対向するように設けられたアンビルローラ100bと、により構成されている。カッタローラ100aとアンビルローラ100bとは、図示しないモータによって、カッタローラ対100に示された矢印方向に回転する。この回転により、カッタローラ100aのカット刃101が、ニップローラ対26から送られてきた連続記録媒体5に当接して、この連続記録媒体5を所定の大きさにカットする(以降、所定の大きさにカットされた連続記録媒体をカット媒体と称する)。そして、このカット媒体が、排出部200へと排出される。
なお、ニップローラ対26及びカッタローラ対100は、外周面の速度が、画像記録部3から搬送される連続記録媒体5の搬送速度とほぼ等しくなるように制御されている。
【0033】
排出部200は、搬送ガイド110(110a、110b)と、排出ローラ対131(131a、131b)と、排出トレイ160と、により構成されている。
【0034】
搬送ガイド110a、110bは、カット媒体を排出ローラ対131へと案内するように、カッタローラ対100の下方に設けられている。搬送ガイド110bの端部は、アンビルローラ100bの外周面に当接するように、又は連続記録媒体5の厚さよりも薄い間隔で近接するように、配置されている。
このような構成により、カッタローラ対100で連続記録媒体5をカットした後にも、連続記録媒体5の先端(カット面)がアンビルローラ100bに巻き込まれることなく、搬送ガイド110a、110bの間を搬送されることができる。
【0035】
排出ローラ対131に送られたカット媒体は、排出ローラ131a、131bの回転により、排出トレイ160へと排出される。この排出トレイ160は、排出ローラ対131により排出されたカット媒体を収容する。
【0036】
次に、ミシン目装置300について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るミシン目装置300を示す概略的な正面図である。図3並びに図4は、本発明の実施形態に係るミシン目装置300における縦ミシン刃切り替え機構部310、トラッキング機構部320及び連続記録媒体搬送機構部330を示す図である。図5は、本発明の実施形態に係るミシン目装置300における縦ミシン刃切り替え機構部310及びトラッキング機構部320の上面図である。
【0037】
このミシン目装置300は、連続記録媒体5の搬送経路において、画像記録部3とカッタ装置4との間の搬送経路上に配置されており、着脱可能なユニット形式となっている。
【0038】
図2に示すように、ミシン目装置300は、縦ミシン目、即ち連続記録媒体5の搬送方向に対して平行なミシン目を任意のページに形成する縦ミシン刃切り替え機構部310と、縦ミシン刃切り替え機構部310を連続記録媒体5の幅方向に移動(トラッキング)させるトラッキング機構部320と、連続記録媒体5を搬送する連続記録媒体搬送機構部330と、これら部材を一体的に支持しているフレーム部340と、により構成されている。なお、本実施形態では、縦ミシン目を形成するミシン目装置300について説明するが、このミシン目装置300は、縦ミシン目に限定されず、連続記録媒体5の幅方向に対してミシン目を形成する装置であっても良い。
【0039】
まず、フレーム部340について説明する。
フレーム部340は、図2に示すように、2枚の横板341、342と、2本の支持丸棒343、344と、1本の支持角棒345と、により構成されている。
横板341、342は、支持丸棒343、344及び1本の支持角棒345により互いに平行となるように連結されている。そして、横板341、342内に、縦ミシン刃切り替え機構部310と、トラッキング機構部320と、連続記録媒体搬送機構部330と、が収容されている。なお、フレーム部340は、2本の設置丸棒351、352によって装置本体フレーム10に保持されている。
【0040】
次に、連続記録媒体搬送機構部330について説明する。
連続記録媒体搬送機構部330は、図3に示すように、アンビルローラ331と、アンビルローラ駆動モータ332と、ニップローラ333と、により構成されている。
【0041】
アンビルローラ331は、図示しないベアリングを介して横板341、342によって回転可能に支持され、後述する縦ミシン刃311と対向した位置に設けられている。このアンビルローラ331の一方の端部には、アンビルローラ駆動モータ332が連結されている。アンビルローラ駆動モータ332は、横板342に保持され、アンビルローラ331の外周面の回転速度が、画像記録部3から搬送される連続記録媒体5の搬送速度と等しくなるように、アンビルローラ331を回転させる。これにより、連続記録媒体5の搬送速度を低下させることなく、連続記録媒体5を下流へと搬送させることができる。
【0042】
また、ニップローラ333は、図示しないベアリングを介して横板341、342によって回転可能に支持され、連続記録媒体5をアンビルローラ331に押し付けるために、アンビルローラ331と対向した位置に設けられている。これにより、連続記録媒体5は、アンビルローラ331とニップローラ333とによりニップされた状態で、雛が発生することなく、かつアンビルローラ331の回転により下流へと搬送される。
【0043】
このように、連続記録媒体搬送機構部330は、画像記録部3から搬送される連続記録媒体5を同速度でカッタ装置4へと搬送する。
【0044】
なお、本実施形態では、アンビルローラ331には、連続記録媒体5が、90度程度の巻き付け角で巻き付けられている。そして、この巻き付け角の略中央付近で縦ミシン刃311が連続記録媒体5に当接するように、アンビルローラ331が配設されている。
【0045】
次に、トラッキング機構部320について説明する。
トラッキング機構部320は、図2乃至図5に示すように、スライドテーブル321と、アングル部材322と、スライドレール323と、トラッキングモータ324と、折り返しベルト機構325と、により構成されている。
【0046】
スライドレール323は、支持角棒345の内側面に固定されている。このスライドレール323には、図示はしないが、複数の位置センサが設けられている。また、スライドレール323には、図示しないボールねじを介してY軸方向、即ち連続記録媒体5の幅方向に移動可能なスライドテーブル321が取り付けられている。
【0047】
横板342に取り付けられたトラッキングモータ324の回転駆動力は、折り返しベルト機構325を介してボールねじに伝達され、スライドテーブル321をスライドレール323に対してY軸方向に移動させる。即ち、スライドテーブル321は、図5に示すように、制御部からの通知に応じてトラッキングモータ324を駆動し、図中左右方向に移動する。その際、スライドテーブル321の位置は、スライドレール323に設けられた複数の位置センサによって検出されているため、スライドテーブル321を正確な位置に移動させることができる。
また、スライドテーブル321には、図5に示すように、後述する縦ミシン刃切り替え機構部310を保持するためのアングル部材322が取り付けられている。
【0048】
このように、トラッキング機構部320は、縦ミシン刃切り替え機構部310を連続記録媒体5の幅方向に移動可能としている。即ち、連続記録媒体5の幅方向における任意の位置にミシン目を形成したり、連続記録媒体5の幅方向に対するミシン目の形成位置をページごとに変更したりすることが可能である。さらには、連続して画像記録を行う際、連続記録媒体5が搬送されるのに従ってその幅方向にわずかに蛇行した場合であっても、ミシン目形成位置を連続記録媒体5のその蛇行に追随させることができる。このように、連続記録媒体5の幅方向搬送位置の不安定に依らず、常に連続記録媒体5の幅方向の端から一定の位置を維持してミシン目を形成し続けることができる。
【0049】
次に、縦ミシン刃切り替え機構部310について説明する。
縦ミシン刃切り替え機構部310は、図4乃至図5に示すように、縦ミシン刃311と、カム312と、リンクバー313と、カムフォロア314と、ベース部材としての取り付け板315と、カム駆動モータ316と、バネ318と、第1の接続部材353と、第2の接続部材354と、微調整機構としてのマイクロメータ355と、により構成されている。
【0050】
縦ミシン刃311は、アンビルローラ331と対向するように、リンクバー313の一方の端部に、図示しないベアリングを介して回転可能に保持されている。本実施形態では、縦ミシン刃311を回転させるための駆動源は有しておらず、縦ミシン刃311は、連続記録媒体5の搬送に追従して回転し、連続記録媒体5にミシン目を形成する。また、カムフォロア314は、カム312と対向するように、リンクバー313の他方の端部に固定されている。
【0051】
このリンクバー313は、リンク支点317を中心として、取り付け板315に対して回動可能に、取り付け板315に取り付けられている。そして、リンクバー313は、一方の端部が取り付け板315に取り付けられた付勢部材としてのバネ318によって、カムフォロア314とカム312とが常に当接した状態を保つように付勢されている。
【0052】
カム312は、取り付け板315に取り付けられている。このカム312は、カムフォロア314と当接しており、縦ミシン刃311の位置を、リンクバー313を介して連続記録媒体5にミシン目を形成するためのミシン目形成位置、又はミシン目形成位置から退避した退避位置に切り替える。そのため、カム312は、図9に示すように、半径の異なる半径A部と半径B部とを有する。そして、カム312は、カム駆動モータ316によって回転し、カムフォロア314と当接する部分を半径A部、又は半径B部に切り替える。
【0053】
また、第1の接続部材353は、取り付け板315の上端に配置されており、取り付け板315が、アングル部材322に対して取り付け板315の面内方向にのみ回動可能となるように、取り付け板315とトラッキング機構部320(アングル部材322)とを接続している。第2の接続部材354は、取り付け板315の下端に配置されており、トラッキング機構部320(アングル部材322)に対する取り付け板315の回転位置を所望の位置で固定する。即ち、アングル部材322と取り付け板315とを確実に固定するための部材である。
【0054】
さらに、微調整機構としてのマイクロメータ355が、アングル部材322に埋設されており、直動スピンドル357が取り付け板315と当接している。このマイクロメータ355は、マイクロメータの直動スピンドル357の直進方向の延長線上に縦ミシン刃311の回転中心が位置するように配置されている。そして、マイクロメータ355は、取り付け板315を第1の接続部材353を中心に移動させる。
【0055】
なお、図示しないが、カム駆動モータ316のカム312と反対側の軸には、スリットを有する円板と、フォトインタラプタと、が設けられており、制御部がカム駆動モータ316の位相を検知している。
【0056】
このように構成された縦ミシン刃切り替え機構部310において、まず、図6(a)及び図6(b)を用いて、カム312による縦ミシン刃311の位置の可変動作について説明する。
図6(a)は、縦ミシン刃311がミシン目形成位置に位置している状態を示し、図6(b)は、縦ミシン刃311が退避位置に位置している状態を示す。
【0057】
なお、本実施形態では、カム312は、小さい半径Aと大きい半径Bとの異なる2つの半径を半周ずつ有する。図6(a)並びに図6(b)では、明確化のために、カム312の半径A及び半径Bは大きく異なり、段差を形成しているように示されているが、実際には、図9に示すように、異なる半径の切り替え部分は滑らかに接続されている。
【0058】
図6(a)並びに図6(b)に示すように、縦ミシン刃311は、中央にリンク支点317を持つリンクバー313の一端に、ベアリングを介して保持されている。また、このリンクバー313の他端には、カムフォロア314が配置されている。このカムフォロア314は、カム駆動モータ316により駆動されるカム312と当接している。そして、カム駆動モータ316によりカム312が回転すると、カム312とカムフォロア314との当接する部分が変わる。即ち、カムフォロア314は、カム312における半径Aの部分に当接する、又はカム312における半径Bの部分に当接する。
【0059】
そして、カムフォロア314は、半径A及び半径Bに対応した位置間で、半径A及び半径Bの径差に等しい振幅で直動運動する。この直動運動が、リンクバー313を介して縦ミシン刃311に伝達し、この縦ミシン刃311も同様に直動する。即ち、カム・リンク機構を介して、カム312の半径A及び半径Bの径差が縦ミシン刃311の直動運動に変換される。
【0060】
本実施形態では、カム312の半径A部にカムフォロア314が当接している時、図6(a)に示すように、縦ミシン刃311が連続記録媒体5に押し当てられ、ミシン目を形成している。この時、縦ミシン刃311は、連続記録媒体5の搬送に追従して回転する。
また、カム312の半径B部にカムフォロア314が当接している時、図6(b)に示すように、縦ミシン刃311が連続記録媒体5にミシン目を形成することができない位置まで退避している。この時、リンク機構を1対1としているため、図6(b)の退避位置における縦ミシン刃の退避量は、カム312の半径Aと半径Bとの径差に等しい。退避量、即ちカム312の半径Aと半径Bとの径差は、連続記録媒体5の厚さに適切なマージンを加えた量が妥当であると考えられ、そのため本実施形態では0.4mmとしている。
【0061】
このように、カム312を回転させることで、縦ミシン刃311の位置が、連続記録媒体5に押し当てられて連続記録媒体5にミシン目を形成するためのミシン目形成位置と、連続記録媒体5から退避されて連続記録媒体5にミシン目を形成しない退避位置との間で切り替えられる。
【0062】
以上説明した縦ミシン刃切り替え機構部310により、連続記録媒体5の任意のページのみミシン目を形成し、他のページにはミシン目を形成しない、というようなミシン目付きページを自由に設定する動作を行うことが可能である。
なお、本実施形態では、縦ミシン刃切り替え機構部310が設けられたトラッキング機構部320が記録媒体の幅方向に左右に1つずつ設けられているが、これに限らず、搬送れる連続記録媒体5に形成するミシン目に対応させて適宜必要な数だけ設ければよい。
【0063】
ここで、図6(a)に示すように、縦ミシン刃311が連続記録媒体5にミシン目を形成している際、縦ミシン刃311の刃先がアンビルローラ331に当接していると、刃先が摩耗し、刃先の寿命が短くなる。また、本実施形態のように縦ミシン刃311がミシン目形成位置と退避位置との間で切り替え可能な場合、当接時の衝撃が繰り返し負荷されることとなり、さらに摩耗が進み、刃先の寿命がより短くなる。
【0064】
このような問題を解決するためには、図6(a)のミシン目形成位置において、縦ミシン刃311の刃先をアンビルローラ331に衝突させない。即ち、縦ミシン刃311の刃先とアンビルローラ331とが当接しないように、ミシン目形成位置における縦ミシン刃311の位置を微調整し、微小ギャップΔ(間隙)を設けることが有効である(図8参照)。
【0065】
そこで、本実施形態に係るミシン目装置300(縦ミシン刃切り替え機構部310)は、連続記録媒体5に対する縦ミシン刃311の位置を微調整可能な微調整機構としてのマイクロメータ355を備えている。
【0066】
以下に、マイクロメータ355による微調整機能について説明する。
まず、取り付け板315とアングル部材322とは、図4並びに図5に示すように、取り付け板315の上端に配置された第1の接続部材353により接続されており、この取り付け板315は、第1の接続部材353を中心として、アングル部材322に対して回動可能である。さらに、取り付け板315は、取り付け板315の下端に配置された第2の接続部材354によって、所望の位置でアングル部材322に固定可能である。なお、締結作業を容易にするために、第2の接続部材354には、固定ハンドル358が設けられている。この第2の接続部材354の下方には、マイクロメータ355が配置されている。
【0067】
マイクロメータ355の固定本体部は、アングル部材322に埋設されており、マイクロメータ355のつまみ部356を回転させると、マイクロメータの直動スピンドル357が直進して、取り付け板315を押す。即ち、図7に示すように、取り付け板315は、マイクロメータ355によって第1の接続部材353を中心として回動する。これにより、図8に示すように、縦ミシン刃311の位置を、アンビルローラ331に近接、又は離間する方向に微調節することができる。この時、図8では、わかりやすくするために取り付け板315の回動を誇張して示したが、実際の調整量は刃先の磨耗に応じたものであるためごく僅かであり、取り付け板315は、直動スピンドル357の移動方向と同軸方向に、ほぼ直動すると考えて良い。そのため、マイクロメータ355を微調整した量と縦ミシン刃311の移動量とは、ほぼ等しいと考えられる。かくして、マイクロメータ355の目盛を読みながら、つまみ部356を回転させることによって、アンビルローラ331に対する縦ミシン刃311の径方向に対する位置を容易に微調整することが可能である。微調整を行った後、第2の接続部材354を締結することによって、取り付け板315の位置が確実に固定される。
【0068】
なお、ミシン目が形成された後のミシン目の品質に注目すると、縦ミシン刃311の刃先とアンビルローラ331との微小な間隙は、連続記録媒体5の厚さ方向においてカットされていない部分に相当するため、間隙が大きすぎると、ミシン目の品質が低下する可能性がある。
【0069】
そこで、本実施形態では、縦ミシン刃311とアンビルローラ331とが、連続記録媒体5の厚さに対して10%の間隙、例えば厚さ0.1mmの連続記録媒体を使用する場合には、10μm程度の間隙が設けられるように、縦ミシン刃311の刃先の位置を微調整する。この微調整手順について説明する。
【0070】
まず、カムフォロア314をカム312の半径A部分に当接させた状態で、縦ミシン刃311の刃先がアンビルローラ331から十分に離れる位置へと、マイクロメータ355のつまみ部356を回転させる。次に、このつまみ部356をマイクロメータの直動スピンドル357の繰り出し方向に向かって徐々に回転させて、縦ミシン刃311の刃先がアンビルローラ331に接触する位置まで、縦ミシン刃切り替え機構部310を移動させる。刃先がアンビルローラ331に接触したら、今度は、マイクロメータ355の側面の目盛を参照しながら、10μm分だけつまみ部356を逆回転させて、刃先とアンビルローラ331との間に10μmの間隙を生じさせる。この位置で固定ハンドル358を締め付けて、取り付け板315を固定し、調整を終了する。
【0071】
以上説明したミシン目装置は、連続記録媒体に対するミシン刃の位置を微調整可能なマイクロメータが設けられ、マイクロメータにより縦ミシン目切り替え機構部の位置を調整し、ミシン刃とアンビルローラとの間に微小な間隙を与えることが可能である。即ち、連続記録媒体にミシン目を形成する際、ミシン刃がアンビルローラに衝突する(突き刺さる)ことがない。かくして、ミシン刃の損耗を防ぎ、寿命を延ばすことが可能となる。
【0072】
また、ミシン刃の半径が損耗により変化した場合には、ミシン刃の損耗に応じて適切なミシン目が形成されるように、ミシン刃の位置を調節し、高品質なミシン目を形成することができる。また、ミシン刃を新品に交換した場合にも、ミシン刃の刃先の位置を容易に再調整することができる。従って、常に高品質なミシン目を形成することが可能なミシン目装置を提供することが可能である。
【0073】
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、図10に示されるように、カム312が、上述の半径A、半径Bに加えて、半径Aより10μmだけ小さい半径Cを有する。調整の際には、まず、カム312の半径C部にカムフォロア314を当接させた状態で、縦ミシン刃311の刃先がアンビルローラ331に接触するまで、縦ミシン刃切り替え機構部310を移動させる。そして、刃先がアンビルローラに接触した位置で、固定ハンドル358を締め付けて、取り付け板315を固定し、調整を終了する。
【0074】
本実施形態は、第1の実施形態のように、10μm分だけつまみ部356を戻す動作は不要である。実際のミシン目形成は、半径Cより10μmだけ大きい半径Aによって行われるため、第1の実施形態と同様に、刃先とアンビルローラ331との間に10μmの間隙を発生させる。かくして、縦ミシン刃311の刃先の寿命を延ばす効果を得ることが可能となる。かつ、縦ミシン刃311の刃先の位置の調整の際には、刃先とアンビルローラ331とを接触させるだけで良いので、マイクロメータ355が不要となり、調整作業がさらに容易となる。
【0075】
尚、上述した各実施形態では、巻回された記録媒体を例として説明したが、葛折りされた長尺な記録媒体にも同様に適用できる。さらに上述した実施形態では、ミシン目装置がミシン目加工する対象物として連続記録媒体を例に挙げて説明したが、対象物は記録媒体に限定されるものではなく、他の長尺な連続部材、例えば、巻回された樹脂製シートにミシン目加工を行うことも可能である。
【符号の説明】
【0076】
1…画像記録装置、2…給送部、3…画像記録部、4…カッタ装置、5…連続記録媒体、6…スタンド、7…紙管固定シャフト、8…ブレーキ、9…搬送機構、10…装置本体フレーム、14〜20、22〜25…フリーローラ、21…テンションローラ、26…ニップローラ対、30…第1のドラム、30a…回転軸、40…第2のドラム、40a…回転軸、41…駆動モータ、42…エンコーダ、50…第1のヘッド部、51…ヘッドユニット、60…第2のヘッド部、70…第1のクリーニングユニット、80…第2のクリーニングユニット、90…駆動モータ、100…カッタローラ対、100a…カッタローラ、100b…アンビルローラ、110、110a、110b…搬送ガイド、131、131a、131b…排出ローラ対、160…排出トレイ、200…排出部、300…ミシン目装置、310…縦ミシン目切り替え機構部、311…縦ミシン刃、312…カム、313…リンクバー、314…カムフォロア、315…取り付け板、316…カム駆動モータ、317…リンク支点、318…バネ、320…トラッキング機構部、321…スライドテーブル、322…アングル部材、323…スライドレール、324…トラッキングモータ、325…折り返しベルト機構、330…連続記録媒体搬送機構部、331…アンビルローラ、332…アンビルローラ駆動モータ、333…ニップローラ、340…フレーム部材、341、342…横板、343、344…支持丸棒、345…支持角棒、351、352…設置丸棒、353…第1の接続部材、354…第2の接続部材、355…マイクロメータ、356…つまみ部、357…直動スピンドル、358…固定ハンドル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材に遠近移動可能に支持され、連続記録媒体にミシン目を形成するためのミシン刃と、
このミシン刃に対向して配置されたアンビルローラと、を具備し、
前記ミシン刃と前記アンビルローラとの間を通過する前記連続記録媒体にミシン目を形成するミシン目装置において、
前記連続記録媒体に対する前記ミシン刃の位置を調整可能なマイクロメータを有し、
前記連続記録媒体への前記ミシン目形成時に、前記マイクロメータにより、前記ミシン刃の先端と前記アンビルローラとの間に所定の間隙を有するように位置調整されていることを特徴とするミシン目装置。
【請求項2】
前記マイクロメータは、前記ミシン目の形成時に、前記ミシン刃の先端と前記アンビルローラとが、前記連続記録媒体の厚さの10%の間隙となるように、前記ミシン刃の摩耗状態に応じて前記ミシン刃の位置を設定することを特徴とする請求項1のミシン目装置。
【請求項3】
前記ベース部材は、前記マイクロメータを調整することによって、このベース部材に取着された接続部材を中心として回動し、
この回動により、前記ミシン刃は、前記マイクロメータを調整した量だけ、このマイクロメータの移動方向と同軸方向に直動することを特徴とする請求項2のミシン目装置。
【請求項4】
前記ベース部材には、リンク機構により前記ミシン刃に接続され、第1の半径部及び第2の半径部を有するカムが設けられており、
前記リンク機構は、前記縦ミシン刃を、前記連続記録媒体にミシン目を形成するための第1のミシン刃位置と、前記連続記録媒体から退避した第2のミシン刃位置と、に切り替えるように、前記第1の半径部及び第2の半径部の径差を直動運動に変換することを特徴とする請求項3のミシン目装置。
【請求項5】
前記カムは、さらに、第3の半径部を有し、この第3の半径部は、前記第1の半径部と前記第2の半径部との間の値に設定されていることを特徴とする請求項4のミシン目装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のミシン目装置と、
記録媒体に画像記録を行う画像記録部と、を有することを特徴とする画像記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−254430(P2010−254430A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106702(P2009−106702)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】