説明

メガネフレーム用部品及びメガネフレーム

【課題】 金属アレルギー等の肌荒れを防止するとともに、全体の重量を軽くして鼻や耳等に圧迫による痛みが生じるのを防止する。
【解決手段】 超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面の少なくとも一部に積層されて、基材3の表面の少なくとも一部を遮蔽する塗装層4とによってメガネフレーム用部品1を構成し、このメガネフレーム用部品1をテンプルとしてメガネフレームを構成する。耳に接触するテンプルの部分は、基材3の表面に塗装層4を積層したものであるので、テンプルに接触する耳の部分に金属アレルギー等の肌荒れを起こす心配はない。テンプルを構成する基材3は、超弾性樹脂から形成されているので、細くしても従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られ、メガネフレーム全体の重量を軽くすることができ、鼻や耳に圧迫による痛みが生じるのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メガネフレーム用部品及びメガネフレームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、視力矯正用のレンズ、紫外線遮蔽用のレンズ等を保持するメガネフレームとして、金属製の複数の部品を組み合わせて構成したメガネフレーム、樹脂製の複数の部品を組み合わせて構成したメガネフレーム、金属製の複数の部品と樹脂製の複数の部品とを組み合わせて構成したメガネフレーム等の各種のメガネフレームが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このようなメガネフレームは、一対の環状のリムと、リムの内縁部間を連結する棒状のブリッジと、各リムの外縁部に連結される略L形状のヨロイと、各ヨロイに蝶番を介して回動自在に連結されるテンプル等の複数の部品を備え、各リムの内側に各種のレンズを装着することにより、所謂メガネとして機能させることができるものである。
【特許文献1】特開平7−234384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような各種のメガネフレームのうち、各部品を金属で形成したメガネフレームは、各部品を細く、軽くしても十分な強度が得られるので、快適な装着性が得られるが、金属が直接肌に触れるため、人によっては金属が接触する部分に金属アレルギー等の肌荒れを引き起こす虞がある。
【0005】
一方、各部品を樹脂で形成したメガネフレームは、各部品が直接肌に触れても金属製のメガネフレームのような肌荒れを引き起こすことはないが、強度を持たせるために各部品を太く形成しなければならないために全体が重くなり、メガネフレームを支える鼻、耳等の部分が強く圧迫され、その部分に痛みが生じる虞がある。
【0006】
さらに、樹脂製の部品と金属製の部品とを組み合わせたメガネフレームは、金属製の部品を耳、鼻等に接触する部分に使用することにより、全体を金属で形成したメガネフレームと同様の問題が生じ、また樹脂製の部品を耳、鼻等に接触する部分に使用することにより、全体を樹脂で形成したメガネフレームと同様の問題が生じることになる。
【0007】
本発明は、上記のような従来の問題を解決したものであって、耳や鼻等のメガネフレームに接触する部分に金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞が全くなく、また、メガネフレームの重みを支える鼻や耳等の部分が強く圧迫されて痛みが生じる虞がなく、快適な装着性が得られるメガネフレーム用部品及びメガネフレームを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような課題を解決するために、本発明の請求項1に係るメガネフレーム用部品は、超弾性樹脂からなる基材と、該基材の表面の少なくとも一部に積層されて、該基材の表面の少なくとも一部を遮蔽する塗装層とを備えてなる手段を採用している。
【0009】
また、本発明の請求項2に係るメガネフレーム用部品は、請求項1に記載のメガネフレーム用部品であって、前記塗装層は、メタリック塗装からなる手段を採用している。
【0010】
さらに、本発明の請求項3に係るメガネフレーム用部品は、請求項2に記載のメガネフレーム用部品であって、前記塗装層の表面の一部に印刷により文字、模様等からなる印刷層を積層した手段を採用している。
【0011】
さらに、本発明の請求項4に係るメガネフレーム用部品は、請求項3に記載のメガネフレーム用部品であって、少なくとも前記印刷層の表面に透過性を有する素材からなる被覆層を積層した手段を採用している。
【0012】
さらに、本発明の請求項5に係るメガネフレーム用部品は、超弾性樹脂からなる基材と、該基材の表面の少なくとも一部に積層されて、該基材の表面の少なくとも一部を遮蔽する金属微粒子からなる金属層と、該金属層の表面に積層されるとともに、該金属層を透過させる素材からなる塗装層とを備えてなる手段を採用している。
【0013】
さらに、本発明の請求項6に係るメガネフレーム用部品は、請求項5に記載のメガネフレーム用部品であって、前記塗装層の表面の一部に印刷により文字、模様等からなる印刷層を積層した手段を採用している。
【0014】
さらに、本発明の請求項7に係るメガネフレーム用部品は、請求項6に記載のメガネフレーム用部品であって、少なくとも前記印刷層の表面に透過性を有する素材からなる塗装層を積層した手段を採用している。
【0015】
さらに、本発明の請求項8に係るメガネフレーム用部品は、請求項1から7の何れかに記載のメガネフレーム用部品であって、前記基材は、透過性を有する超弾性樹脂からなる手段を採用している。
【0016】
さらに、本発明の請求項9に係るメガネフレームは、リム、ブリッジ、ヨロイ、テンプル等の複数の部品からなるメガネフレームであって、前記複数の部品のうちの少なくとも一つの部品を請求項1から8に記載のメガネフレーム用部品で構成した手段を採用している。
【発明の効果】
【0017】
本発明のメガネフレーム用部品は、前記のように構成したことにより、従来のメガネフレーム用部品よりも細く形成しても十分な強度が得られることになる。従って、本発明のメガネフレーム用部品を用いて本発明によるメガネフレームを構成することにより、メガネフレーム全体の重量を軽くすることができるので、メガネフレームの重みを支える鼻、耳等の部分が強く圧迫されてその部分に痛みが生じるようなことはなく、長時間に渡って快適な装着性が得られることになる。
さらに、肌に接触する部分に本発明によるメガネフレーム用部品を使用することにより、金属アレルギー等の肌荒れが生じる虞が全くなく、快適な装着性が得られることになる。
さらに、金属層の表面に文字、模様等からなる印刷層が積層されているので、装飾的効果を高めることもできる。
さらに、文字、模様等の印刷層の表面に透過性を有する素材からなる被覆層を積層することにより、印刷層を構成する文字、模様等が浮き上がるような雰囲気が得られることになり、これによっても装飾的効果を高めることができる。
さらに、基材を透過性を有する超弾性樹脂によって構成することにより、基材の表面にメタリック塗装からなる塗装層が積層されている部分、又は基材の表面に金属微粒子からなる金属層が積層されている部分においては、基材の表面が遮蔽され、積層されていない部分においては基材の表面が透過されることになるので、金属パイプの内側に基材を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3には、本発明によるメガネフレーム用部品及びメガネフレームの第1の実施の形態が示されていて、図1はメガネフレーム用部品を示す斜視図、図2は図1のA−A断面図、図3はメガネフレームを示す斜視図、図4及び図5はメガネフレーム用部品の変形例を示す断面図である。
【0019】
すなわち、この実施の形態に示すメガネフレーム用部品1は、メガネフレームを構成する複数の部品のうちのテンプル2に適用したものであって、図1及び図2に示すように、超弾性樹脂からなる棒状の基材3と、基材3の表面の少なくとも一部に積層されて、基材3の表面の少なくとも一部を遮蔽する塗装層4とから構成されている。
【0020】
基材3を構成する超弾性樹脂は、弾性を有するとともに、強度が高い樹脂であって、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフィドポリマー、ポリスルフォン、ポリエーテル・エーテルケトン等の単体からなるエンジニアプラスチック、これらのうちの2つ以上を組み合わせてなるエンジニアリングプラスチック等が挙げられる。超弾性樹脂は、透過性を有するものが好ましいが、透過性を有さないものであっても良い。
【0021】
塗装層4は、基材3の表面に所定の厚みのメタリック塗装等の金属調の塗装を施すことにより基材3の表面に積層したものであって、塗装層4が設けられる基材3の表面の部分は塗装層4によって遮蔽される。
【0022】
この実施の形態においては、図2に示すように、基材3の表面のうち、1面及びそれに連続する両角部を除いた連続する3面に所定の厚みで塗装層4を積層している。従って、断面U形状の金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0023】
メガネフレーム用部品1であるテンプル2の一端部には円板状の可動片19が突出した状態で一体に設けられ、この可動片19と後述するヨロイ15の他端部に一体に設けられる固定片20と、可動片19と固定片20とを相対的に回動自在に連結するねじ21によって蝶番18が構成される。可動片19をテンプル2に一体に設けるには、可動片19の端部とテンプル2とを一体に成形する方法、テンプル2に可動片19の端部を埋め込む方法等が挙げられる。但し、これに限定することなく、可動片19をテンプル2の端部に一体に設けることができるものであれば良い。
【0024】
そして、上記のように構成したメガネフレーム用部品1であるテンプル2をメガネフレームのヨロイに前述した蝶番18を介して回動自在に取り付けることにより、本発明によるメガネフレームが構成される。
【0025】
本発明によるメガネフレーム11は、図3に示すように、所定の間隔をおいて設けられる一対の環状のリム13、13と、両リム13、13の内縁部間を連結する棒状のブリッジ14と、各リム13の外縁部に連結される略L形状のヨロイ15とからなるフロント部12と、フロント部12の各ヨロイ15に蝶番18を介して回動自在に連結される本発明のメガネフレーム用部品1であるテンプル2とを備えている。
【0026】
フロント部12の各リム13、ブリッジ14、及びヨロイ15はそれぞれ所望の金属から形成され、各ヨロイ15に蝶番18を介してそれぞれテンプル2が回動自在に取り付けられ、各リム13の内縁部にパッド足16を介してノーズパッド17が取り付けられ、各リム13の内側に視力矯正用、紫外線遮蔽用等のレンズ(図示せず)が装着される。
【0027】
上記のように構成したこの実施の形態によるメガネフレーム用部品1をテンプル2に備えたメガネフレーム11にあっては、テンプル2は、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層されるメタル塗装からなる塗装層4とから構成されているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。
【0028】
従って、メガネフレーム11全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレーム11の重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0029】
また、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0030】
なお、上記の説明においては、メガネフレーム11のテンプル2に本発明によるメガネフレーム用部品1を適用したが、リム13、ブリッジ14、ヨロイ15等に本発明によるメガネフレーム用部品1を適用しても良いし、その場合にも同様の作用効果を奏する。
【0031】
図4には、第1の実施の形態のメガネフレーム用部品1の変形例が示されていて、このメガネフレーム用部品1は、塗装層4の表面にスクリーン印刷等によって文字、模様等の印刷層5を積層したものであって、その他の構成は図1及び図2に示すものと同様である。
【0032】
そして、この変形例によるメガネフレーム用部品1をテンプルとして用いたメガネフレーム(図示せず)にあっても、図3に示すメガネフレーム11と同様に、断面U形状の金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0033】
また、メガネフレーム用部品1であるテンプル2を、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層されるメタル塗装からなる塗装層4とによって構成しているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。従って、メガネフレーム(図示せず)全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレームの重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0034】
さらに、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0035】
さらに、塗装層4の表面に文字、図形等からなる印刷層5を積層しているので、装飾的効果を高めることもできる。
【0036】
図5には、第1の実施の形態のメガネフレーム用部品の他の変形例が示されていて、このメガネフレーム用部品1は、塗装層4の表面にスクリーン印刷等の印刷方法によって文字、模様等の印刷層5を積層するとともに、その上部に透過性を有する素材からなる被覆層6を積層したものであって、その他の構成は図1及び図2に示すものと同様である。被覆層6としては、樹脂系の塗装等が挙げられる。なお、被覆層6は、印刷層5及び塗装層4の上部の全体に積層しても良いし、印刷層5の上部のみに積層しても良い。
【0037】
そして、この変形例によるメガネフレーム用部品1をテンプルとして用いたメガネフレーム(図示せず)にあっても、図3に示すものと同様に、断面U形状の金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0038】
また、メガネフレーム用部品1であるテンプルを、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層されるメタル塗装からなる塗装層4とによって構成しているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。従って、メガネフレーム(図示せず)全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレームの重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0039】
さらに、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0040】
さらに、塗装層4の表面に文字、模様等からなる印刷層5を積層し、しかもその表面に透過性を有する素材からなる被覆層6を積層しているので、文字、模様等からなる印刷層5を浮き上がらせるような装飾的効果も得られる。
【0041】
図6には、本発明によるメガネフレーム用部品の第2の実施の形態が示されていて、このメガネフレーム用部品1は、基材3の表面に金属微粒子からなる金属層7を所定の厚みで積層し、その表面に透過性を有する素材からなる塗装層8を所定の厚みで積層したものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態(図1〜図3に示すもの)と同様である。
【0042】
この場合、金属層7を積層する基材3の表面の部分は赤外線照射等によって荒らされて凹凸面に形成され、金属微粒子を付着し易くしている。また、金属層7を構成する金属微粒子は、特に制限はなく、例えば、アルミニューム、金、銀、銅、チタン、ステンレス等の微粒子が挙げられる。さらに、塗装層8を構成する素材としては、透明又は半透明の樹脂系の塗料等が挙げられる。
【0043】
そして、この実施の形態によるメガネフレーム用部品1にあっても、メガネフレームのテンプルとして使用した場合に、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、基材3の表面の金属層7の存在により、金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0044】
また、メガネフレーム用部品1であるテンプルを、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層される金属微粒子からなる金属層7とによって構成しているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。従って、メガネフレーム全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレームの重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0045】
さらに、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0046】
図7には、第2の実施の形態によるメガネフレーム用部品の変形例が示されていて、このメガネフレーム用部品1は、塗装層8の表面に文字、模様等からなる印刷層9を積層したものであって、その他の構成は図6に示すものと同様である。
【0047】
そして、このメガネフレーム用部品1にあっても、メガネフレームのテンプルとして用いた場合に、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、基材3の表面の金属層7の存在により、金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0048】
また、メガネフレーム用部品1であるテンプルを、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層される金属微粒子からなる金属層7とによって構成しているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。従って、メガネフレーム全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレームの重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0049】
さらに、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0050】
さらに、塗装層8の上部に文字、模様等の印刷層9を積層しているので、装飾的効果を高めることもできる。
【0051】
図8には、第2の実施の形態のメガネフレーム用部品の他の変形例が示されていて、このメガネフレーム用部品1は、印刷層9の表面に透過性を有する素材からなる被覆層10を所定の厚みで積層したものであって、その他の構成は図7に示すものと同様である。被覆層10の素材としては、透明又は半透明の樹脂系の塗料等が挙げられる。
【0052】
そして、この変形例に示すメガネフレーム用部品1にあっても、メガネフレームのテンプルとして用いた場合に、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、基材3の表面の金属層7の存在により、金属パイプの内側に基材3を一体に成形したような雰囲気が得られる。
【0053】
また、メガネフレーム用部品1であるテンプルを、超弾性樹脂からなる基材3と、基材3の表面に積層される金属微粒子からなる金属層7とによって構成しているので、細く形成しても、従来の樹脂製のテンプルと同様の強度が得られることになる。従って、メガネフレーム全体の重量を軽くすることができるので、長時間使用しても、メガネフレームの重みを支える鼻や耳の部分が強く圧迫されて痛みが生じるようなことはなく、快適な装着性が得られることになる。
【0054】
さらに、肌に金属が直接接触することがないので、金属アレルギー等の肌荒れを起こす虞は全くなく、これによっても快適な装着性が得られることになる。
【0055】
さらに、塗装層8の上部に文字、模様等の印刷層9を積層し、しかもその表面を透過性を有する素材からなる被覆層10で被覆しているので、文字、模様等を浮き上がらせるような装飾的効果が得られる。
【0056】
なお、前記各実施の形態においては、本発明によるメガネフレーム用部品を所謂フルリムタイプのメガネフレームのテンプルに適用したが、ハーフリムタイプ、ツーポイントタイプ、ナイロールタイプ等、他の何れのタイプのメガネフレームのテンプルに適用しても良いものであり、その場合にも同様の作用、効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明によるメガネフレーム用部品の第1の実施の形態を示した斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明によるメガネフレームの第1の実施の形態を示した斜視図である。
【図4】第1の実施の形態のメガネフレーム用部品の変形例を示した断面図である。
【図5】第1の実施の形態のメガネフレーム用部品の他の変形例を示した断面図である。
【図6】本発明によるメガネフレーム用部品の第2の実施の形態を示した断面図である。
【図7】第2の実施の形態のメガネフレーム用部品の変形例を示した断面図である。
【図8】第2の実施の形態のメガネフレーム用部品の他の変形例を示した断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 メガネフレーム用部品
2 テンプル
3 基材
4、8 塗装層
5、9 印刷層
6、10 被覆層
7 金属層
11 メガネフレーム
12 フロント部
13 リム
14 ブリッジ
15 ヨロイ
16 パッド足
17 ノーズパッド
18 蝶番
19 可動片
20 固定片
21 ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超弾性樹脂からなる基材と、該基材の表面の少なくとも一部に積層されて、該基材の表面の少なくとも一部を遮蔽する塗装層とを備えてなることを特徴とするメガネフレーム用部品。
【請求項2】
前記塗装層は、メタリック塗装からなることを特徴とする請求項1に記載のメガネフレーム用部品。
【請求項3】
前記塗装層の表面の一部に印刷により文字、模様等からなる印刷層を積層したことを特徴とする請求項2に記載のメガネフレーム用部品。
【請求項4】
少なくとも前記印刷層の表面に透過性を有する素材からなる被覆層を積層したことを特徴とする請求項3に記載のメガネフレーム用部品。
【請求項5】
超弾性樹脂からなる基材と、該基材の表面の少なくとも一部に積層されて、該基材の表面の少なくとも一部を遮蔽する金属微粒子からなる金属層と、該金属層の表面に積層されるとともに、該金属層を透過させる素材からなる塗装層とを備えてなることを特徴とするメガネフレーム用部品。
【請求項6】
前記塗装層の表面の一部に印刷により文字、模様等からなる印刷層を積層したことを特徴とする請求項5に記載のメガネフレーム用部品。
【請求項7】
少なくとも前記印刷層の表面に透過性を有する素材からなる塗装層を積層したことを特徴とする請求項6に記載のメガネフレーム用部品。
【請求項8】
前記基材は、透過性を有する超弾性樹脂からなることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のメガネフレーム用部品。
【請求項9】
リム、ブリッジ、ヨロイ、テンプル等の複数の部品からなるメガネフレームであって、前記複数の部品のうちの少なくとも一つの部品を請求項1から8に記載のメガネフレーム用部品で構成したことを特徴とするメガネフレーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−47468(P2006−47468A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−225408(P2004−225408)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(390013985)長谷川眼鏡株式会社 (9)
【Fターム(参考)】