説明

メソ多孔性及びマクロ多孔性シリカゲルの調製

本出願はシリカ粒子を調製する方法を開示し、前記方法は(I)水相及びプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケート、1以上のアルコールを含み、及び1以上のポリアルキレングリコールを含んでいてもよい(II)油相を混合する工程を含み、前記水相は、水性溶媒中に1以上のC6-30アルキル修飾ポリサッカライドを含み、及び1以上のポリアルキレングリコールを含んでいてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する分野
本発明はメソ多孔性及びマクロ多孔性のシリカゲルを調製する新規な方法に関し、当該方法において修飾ポリサッカライドが利用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
シリカゲルを調製する際、陽イオン界面活性剤の形での構造指向剤及びN,N-ジメチルホルムアミドのような熟成制御剤(ripening control substance)を使用するのが一般的である。陽イオン界面活性剤を使用することの問題点は、それが乳化剤及び構造鋳型の両方の働きをすることであり、それにより粒径を制御する際の細孔径の制御を難しくする。本発明は球状のシリカ粒子を陽イオン界面活性剤及び毒性物質N,N-ジメチルホルムアミドを使用することなく調製する方法について説明する。
【0003】
本発明は、C. du Fresne von Hohenesche、V. Ehwald、K.K. Ungerによる「逆相液体クロマトグラフィ用認証標準カラム内の充填材料としてのn-オクタデシル結合シリカ製造のための標準操作手順の開発(Development of standard operation procedures for the manufacture of n-octadecyl bonded silicas as packing material in certified reference columns for reversed-phase liquid chromatography)」、J. Chromatogr. A 1025(2004)177-187に記載されるシリカゲル調製方法の更なる開発に基づく。
WO2003/102001A1はシリカの前駆体としてのポリオール修飾された(polyol-modified)シランについて開示する。Ikaiら、Chem. Asian J. 2008、3、1494-1499、及びEP1887354A1は光学異性体分離用ビーズ及びその製造方法を開示する。EP2031388A1は光学異性体分離用充填剤を開示する。US2010/0221542は水溶性細孔形成剤を使用した多孔性シリカ粒子の調製方法を開示する。
【0004】
シリカ粒子を調製する際は、細孔径及び細孔容積を制御することを確実にすることが必要である。これらのパラメーターは、特に粒子がクロマトグラフィの媒体として使用される際に、シリカゲルの有用性に大きな影響力を有する。細孔構造は伝統的に乾燥制御剤、例えば有毒なN,N-ジメチルホルムアミドを添加することにより制御される。またエマルジョン中の粒度分布も重要であり、工程の収率を決定する。これはマクロ多孔性シリカ粒子のほとんどの適用において、特定の粒径留分のみが使用され得るからである。典型的に所望の粒径留分は篩いにかけるかサイクロン分画により得られる。さらに、特にHPLCの適用目的において、機械的に堅固な粒子を調製し、これにより調製工程中及び使用中の粒子の破壊を抑制することが重要である。
このように、マクロ多孔性シリカ粒子を調製するよりよい方法(当該方法は毒物の必要性を低減又は排除し及び最終篩過生成物の収率及び品質を向上させる)に対する要求が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
C6-30-アルキル修飾ポリサッカライドの利用により、マクロ多孔性シリカ粒子の調製工程において改善されたエマルジョンの制御を得ることが可能であることが本発明者(ら)により発見された。
従って本発明はシリカ粒子の調製方法に関し、前記方法は、
(i)水相及び
(ii)プレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケート、1以上のアルコールを含み、及び必要に応じて1以上のポリアルキレングリコールを含んでもよい油相
を混合する工程を含み、前記水相は水性溶媒中に、1以上のC6-30-アルキル修飾ポリサッカライドを含み、及び必要に応じて1以上のポリアルキレングリコールを含んでいてもよい。
本発明はさらに球状シリカ粒子群を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施例1において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図2】実施例2において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図3】実施例3において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図4】実施例5において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図5】実施例6において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図6】実施例7において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【図7】実施例7において得られた粒子の平均表面粗度の決定方法を説明する。
【図8】実施例8において得られた多孔性シリカ粒子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
発明の詳細な開示
本発明は球状のシリカ粒子を得るために分散重合を利用する。意外にも修飾ポリサッカライドの添加は、従来技術の方法により得られるものよりもより頑健な工程及びより狭い粒度分布をもたらすことが分かった。さらに、得られるシリカ粒子は、高い機械的強度を有すると思われる。本発明は、N,N-ジメチルホルムアミドの必要性を排除し及び修飾ポリサッカライドを使用して生成物の粒径分布を制御し、それにより生産量を増加させる。本発明の一側面において、細孔径分布はポリエチレングリコールを分散した及び/又は分散系の連続相に添加することによりさらに制御される。
修飾ポリサッカライドの使用により、エマルジョンが数時間にわたり安定であることが確保され、それにより工程中においてエマルジョンが取り扱い易くなる。
本発明による方法は従来技術の方法により可能なものよりも広範囲にわたる細孔径分布の制御を可能にする。特にそれは極めて高い細孔容積を有する粒子の合成を可能にする。
【0008】
本明細書において、用語「C6-30-アルキル修飾ポリサッカライド」は1以上のC6-30-アルキル部分との共有結合を有するポリサッカライドを意味することを意図している。そのような部分はエステル基、エーテル基、アミド基、カルバメート基、及び類似物を通じて結合され得る。ポリサッカライドへC6-30-アルキル部分を結合する結合部分を除き、そのアルキル部分は好ましくはヘテロ原子を含まないと理解されるべきである。
C6-30-アルキル部分としては、6〜30の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル部分が挙げられ、及び環状部分、例えばシクロへキシル部分及び不飽和結合(すなわち実際は「アルケニル」、「アルカジエニル」、「アルキニル」など)を有してもよい。特に興味深いのは6〜30の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル部分(C6-30-アルキル部分)であり、特にはC8-24-アルキル部分、例えばC10-16-アルキル部分である。
ポリサッカライドは5-250の糖部分、例えば10-100の糖部分を含む任意のものであってもよく、例えばアルギナート、カラギーナン、キサンタン、セルロース、チトサン及びイヌリンである。現在の好ましい態様の1つにおいて、ポリサッカライドはイヌリンである。
いくつかの興味深い修飾はポリサッカライドがC8-24-アルキルカルバメート、例えばラウリルカルバメートで修飾されているものである。
現在非常に興味深い修飾ポリサッカライドの分類はイヌリンC8-24-アルキルカルバメート、例えばイヌリンラウリルカルバメートである。
現在非常に興味深い修飾ポリサッカライドの別の分類はセルロースC8-24-アルキルカルバメート、例えばセルロースラウリルカルバメートである。
ポリサッカライドのカルバメートはStevensら、生体高分子(Biomacromolecules)2001、2、1256-1259に記載の手順に従って調製されてもよく、又は商業的供給源から入手されてもよい。
本発明による方法において水相は油相と混合される。
【0009】
水相
水相は1つ又は複数の修飾ポリサッカライド及び任意のポリアルキレングリコールを水性溶媒中で溶解することにより調製される。この調製は典型的には室温、例えば10-30℃、例えば約20℃にて行われる。
【0010】
本明細書において、用語「水性溶媒」は、主たる部分(質量による)、すなわち50%(w/w)より多くが水で構成されている溶媒を包含することを意味する。そのような水性溶媒としては、典型的には1以上のアルコール(その組み合わせを含む)、例えばメタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、及び1,2,3-プロパントリオールから選択されるものが挙げられる。好ましい態様において、アルコール又は複数のアルコールはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、及び1,2,3-プロパントリオールから選択され、又はさらにより好ましくはエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、及び1,2,3-プロパントリオールから選択される。「水性溶媒」に関連したアルコールはポリアルキレングリコールを包含することを意図しない(さらに下記を参照すること)。
好ましくは、水は水性溶媒の70-100%(w/w)、例えば70-99%(w/w)、例えば水性溶媒の80-98%(w/w)、特には水性溶媒の15-97%(w/w)を構成する。
好ましい変形(variant)において、水及び1以上のアルコールは水性溶媒の少なくとも98%(w/w)、特には水性溶媒の少なくとも99%(w/w)、及びさらにより好ましくは少なくとも99.9%(w/w)、例えば100%(w/w)を構成する。
【0011】
いくつかの態様において、水相は修飾ポリサッカライド(例えばイヌリンC8-24-アルキルカルバメート)を、0.01-10%(w/w)の範囲、好ましくは0.01-5%(w/w)の範囲、さらにより好ましくは0.01-2%(w/w)の範囲の濃度において含むように調製される。
【0012】
1以上のポリアルキレングリコールを水相及び/又は油相に含むことが有利となり得ることが分かった。ポリアルキレングリコールは典型的には、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、及びこの修飾された変形、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなど、例えばBrij30, Brij92などの商品名の下で知られているものから選択される。
典型的に、そのようなポリアルキレングリコールの質量平均分子量は200-3000g/mol、例えば200-2000g/mol、及び好ましくは200-1000g/molである。
ポリアルキレングリコールは、存在する場合、典型的には水相の0.1-30%(w/w)、例えば0.2-20%(w/w)に相当する。
好ましくは、水相は本質的にN,N-ジメチルホルムアミドを含まない。
【0013】
油相
油相は必須成分としてプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートを含む。油相のこの成分は典型的には酸の存在下で対応するテトラアルコキシオルトシリケートをアルコール(好ましくはオルトシリケートのアルコキシ基に相当するもの)中で反応させることにより調製される。典型的なアルコールはC1-3-アルコール、例えばメタノール及びエタノールから選択されるものであり、特にはエタノールである。
プレ重合されたアルコキシシロキサン(特にエトキシシロキサン/エチルシリケート)は典型的にはアルコール(典型的にはエタノール)と10:1〜3:1のシロキサン対アルコールの質量比で撹拌される。
【0014】
いくつかの態様において、平均分子量が100-1000g/molである1以上のポリアルキレングリコール(上で具体的に記載したものを参照すること、例えばポリエチレングリコール)は1:30〜1:5のシロキサン対ポリアルキレングリコールの質量比で加えられる。これに加えて又は代替として、他の同様の原料、例えばポリサッカライド(例えばイヌリン、セルロース、又は他のポリオール)及び化学的に修飾されたナノチューブを最終生成物におけるより狭い細孔径分布を得るために加えることが望ましいことがある。
【0015】
適切な酸(特に塩酸)の水溶液はプレ重合されたアルコキシシロキサンのアルコール溶液に加えられる。撹拌を適切には10-120分間、例えばおよそ30分間継続する。酸を用いたプレ重合工程の後、余剰アルコールは有利に取り除かれる。このように混合物をロータリーエバポレーター上で処理し、例えば混合物を60-300分間40-150℃まで加熱し及び例えば250-600mbarの減圧を適用することによって水及びエタノールを除去する。
【0016】
いくつかの品質のそのようなプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートは商業的に得ることができ、例えばワッカーケミーアーゲー(Wacker Chemie AG)社のTES40(プレ重合されたテトラエトキシオルトシリケート)、エチルシリケート(Ethyl silicate)28、エチルシリケート(Ethyl silicate)32などがある。
プレ重合された生成物のために有用なテトラアルコキシオルトシリケートは典型的にはテトラメトキシオルトシリケート、テトラエトキシオルトシリケート及びテトラプロポキシオルトシリケートであり、その中で通常テトラエトキシオルトシリケートが好ましい選択である。
商業的に入手可能な品質のプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートは、非常に低いプレ重合度を有するため(例えば粘性が十分でない)、適切なアルコール中の酸を用いたさらなる処理により前記製品をさらにプレ重合することが有利であり得る。また、プレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートが非常に粘性質である場合には、それを低い粘性質のプレ重合された生成物と混合することが有利であり得る。これらの選択は実施例から明らかとなる。
【0017】
プレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートのシリコン含有量(SiO2)は好ましくは32-75%(w/w)、例えば50-65%(w/w)の範囲内にあると考えられる。
適切な粘性のシロキサン油の形態にある適切なプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートはこのようにして得られる。
【0018】
続いて、油相の調製はシロキサン油を1以上のC4-8-アルコール、例えば1-ブタノール、2-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、3-ヘキサノール、及びシクロヘキサノールから選択されるものと混合することにより完了する。
【0019】
ある変形において、プレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケートは油相の1-60%(w/w)、特に2-40%(w/w)を構成するように添加される。1以上のC4-8-アルコールは油相の0-20%(w/w)、特に1-10%(w/w)を構成するように添加される。
いくつかの変形において、油相は1以上のアルコールのエーテルを含み、例えばジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、及びプロピレングリコールブチルエーテルから選択される。
【0020】
上述のように、1以上のポリアルキレングリコールを水相及び/又は油相に含めることが有利であることが分かった。このように、1以上のポリアルキレングリコールは油相に加えてもよい。ポリアルキレングリコールは典型的には水相用に上記で具体的に述べたものの中から選択される。
ポリアルキレングリコールは、存在する場合、典型的に油相の0.1-30%(w/w)、例えば0.2-20%(w/w)に相当する。
本発明のある態様においては、ポリエチレングリコール(PEG)が水相及び/又は油相に加えられる。二つの相中のPEGの量を変化させることにより細孔容積は広い範囲にわたって制御され得る。本発明の方法により得られる細孔容積の興味深い範囲は0.5-2.5cm3/gである。
【0021】
さらに、油相は1以上の追加の成分を油相の2%(w/w)までの量で含んでもよい。そのような成分としては他の界面活性剤、染料、着色剤などが挙げられる。
ある態様において、油相は5-45%(w/w)のプレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケート(特にテトラエトキシオルトシリケート)、20-40%(w/w)の1以上のC4-8-アルコールを含み、必要に応じて0.2-20%(w/w)の1以上のポリアルキレングリコール、及び必要に応じて2%(w/w)までの1以上の追加の成分を含んでもよい。
【0022】
エマルジョンの調製
さらなる方法において、水相及び油相を含むエマルジョン(上記開示を参照のこと)は油相を水相と混合し適切な手段によりその混合物を乳化させることにより調製される。
水相及び油相は典型的には10:1〜1:2.5、例えば5:1〜1:1.5の質量比で混合される。
いくつかの興味深い態様において、水相は、インラインの混合器を用いそのバッチ容器内で混合物を、好ましくは1〜90分間、より好ましくは2〜60分間、さらにより好ましくは4〜40分間循環させることにより油相と混合される。これらの条件下でエマルジョンが形成される。
エマルジョンはその後混合物を0〜90分間、好ましくは10〜60分間、さらにより好ましくは20〜40分間撹拌することにより熟成される。撹拌はエマルジョンが水相及び油相に分離するのを防ぐために必要とされる。
【0023】
キセロゲルの調製
熟成したエマルジョンを続いて塩基と接触させて球状の油滴を重合及び硬化させる。これは典型的には従来の技術を用いて達成される。
塩基は典型的には水性アンモニア溶液(例えば0.1-25%、例えば1-20%、特に2-15%)、脂肪族第一アミン(例えばC1-12-アルキルアミン、例えばC1-8-アルキルアミン、特にC1-4-アルキルアミン)、環状アミン(例えばピロリドン及びヘキサメチレンテトラアミン)及び芳香族アミンから選択される。特に興味深い塩基は1-20%の水性アンモニア溶液及びC1-8-アルキルアミン、特に2-15%の水性アンモニア溶液及びC1-4-アルキルアミンから選択されるものである。アミンは1以上の-OH基、1以上の-COOH基又は1以上の-CN基を含んでいてもよい。
塩基を用いた処理は典型的には1〜90分間、より好ましくは10〜60分間、さらにより好ましくは20〜40分間行われる。
溶液はその後、典型的には30分間〜8時間にわたり50℃-100℃まで加熱されて狭い細孔径分布が確保される。最後に、粒子は水で洗浄され乾燥される。
【0024】
キセロゲル粒子の焼成:
粒子は550℃より高くまで、例えば1℃/分で加熱され、及び550℃より高い温度で3〜10時間焼成される。粒子はその後およそ20時間にわたり室温まで冷却される。
粒子は好ましくは550℃より高くまで、例えば1℃/分で加熱され、及び550℃より高い温度で好ましくは3〜10時間焼成される。より好ましくは、粒子は600℃より高くまで、例えば1℃/分で加熱され、及び600℃より高い温度で好ましくは3〜10時間焼成される。さらにより好ましくは、粒子は650℃より高くまで、例えば1℃/分で加熱され、及び650℃より高い温度で好ましくは3〜10時間焼成される。
粒子はその後およそ20時間にわたり室温まで冷却される。
焼成後、粒子は篩いにかけられてもよく、及び細孔は従来技術により拡張されてもよい。
【0025】
新規のシリカ粒子
本発明による方法は、いくつかの態様(特に実施例2、7及び8参照)において、新規な構造上の特徴(例えば図2、6及び8参照)を有する実質的に球状のシリカ粒子の分類を提供する。
新規の球状シリカ粒子の様々な分類の1つの共通の特徴は、表面積が100-600m2/gであることである。いくつかの変形においては、表面積は200-500m2/gの範囲にある。
新規の球状シリカ粒子群は、典型的に平均粒径2-500μm、例えば10-100μmを有する。
新規の球状シリカ粒子の1つの分類は、「レーズンのような」表面構造によりさらに特徴付けられ、すなわち尾根及び谷によりしわになった表面構造を有する。そのような粒子は図6及び8で説明される。
代替として、又は補足として、この表面構造は粒子の表面粗度の比較的高い度合いにより説明されてもよく、すなわち実験の節に記載される方法に従い決定される平均表面粗度は少なくとも0.1μm、例えば0.1-1.0μmの範囲にあり、例えば0.12-0.6μm、又は0.15-0.5μmの範囲にある。
さらなる代替として、その表面構造は、球状シリカ粒子の直径の少なくとも1.02倍、例えば1.05-3.0倍、又はさらに球状シリカ粒子の直径の1.07-2.0倍の直径を有する(理論上の)球体の崩壊した表面薄層として説明され得る。平均表面粗度の決定方法を参照するとこの因子は、SEM画像に適合した2つの円/弧の平均直径を比較することにより決定され得、表面を表す不規則な曲線の長さとして測定された(およその粒径の1/20の増分を使用して)理論上球形の「直径」を3.1415(パイ)で割る。
本発明はまた球状シリカ粒子の別の分類を提供する。すなわちそれらは細孔容積3-10cm3/g、例えば5-10cm3/g、特に7-10cm3/g、及び表面積100-600m2/g、例えば200-500m2/g、特に300-500m2/gを有する。そのような粒子は図2で説明される。
本明細書で調製されるシリカ粒子の表面積、平均粒径及び細孔容積は実験の節に記載されるように決定される。
【0026】
本発明はさらにシリル化シリカ粒子に関し、本明細書で調製されるシリカ粒子は球状シリカ粒子の新規の分類を含み、式Cl-SiR2R*のシランとの反応により修飾される。ここでそれぞれのRは独立してC1-4アルキル基であり、例えばメチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、tert-ブチルであり、及びここでR*はC4-30アルキル基、例えば直鎖アルキル基、例えばC8-アルキル(オクチル)、デシル、ドデシル、オクタデシル(C18-アルキル)などである。シリカ粒子のシリル化のための実験の節に記載される方法はシリル化シリカ粒子を調製するための1つの可能な方法である。
結果として得られるシリル化シリカ粒子はこのように式-SiR2R*の基を持っている。このR*基は特にシリカ粒子に疎水性の特性を提供する。
【0027】
シリカ粒子の用途
このように調製されたシリカ粒子(新規の球状シリカ粒子及びシリル化シリカ粒子など)は、例えばHPLC適用のために有用であってもよく、そこではシリル化された(結合された)シリカ粒子が小分子、ペプチド又はタンパク質を浄化するのに使用され得る。
【実施例】
【0028】
実験
材料
イヌリンポリマー:オラフティオライ(Orafti Oreye)社のInutec SP1(42004021)
TES40:Wacker Chemie AG社のプレ重合されたテトラエトキシオルトシリケート
Brij30:シグマアルドリッチ(Sigma Aldrich)社のポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル
Lutensol TO2:ビーティーシー スペシャリティー ケミカル ディストリビューション エーエス(BTC Speciality Chemical Distribution A/S)社のC13アルコールポリエトキシレート
Lutensol XP30:BTC Speciality Chemical Distribution A/S社のC10アルコールポリエチレングリコール
【0029】
シリカ粒子の表面積の決定
表面積、細孔容積及び平均細孔直径を他に特に規定がない限り窒素吸着により測定した。窒素吸着法はBETとして知られており及びS. Brunauer、P. H. Emmett及びE. Teller、J. Am. Chem. Soc.、1938、60、309に記載されている。
あるいは、表面積はE.W. Washburn、Proc. Nat. Acad. Sci.、7、115(1921)及びH.L. Ritter及びL.C. Drake、多孔性材料における細孔径分布(Pore-Size Distribution in Porous Materials)、Industrial and Engineering Chemistry、17、782(1945)に記載される水銀貫入ポロシメトリを使用して決定される。
【0030】
シリカ粒子の平均粒径の決定
平均粒径及び粒度分布は、ブライトウェル テクノロジーズ インク(Brightwell Technologies Inc)社のDPA4100装置を使用して細流造影(micro flow imaging)により測定される。細流造影はフローセルの検出域を通過する際の試料からの画像を取りこむことにより機能する。それぞれの画像におけるあらゆる粒子が大きさにより分析される。
【0031】
球状シリカ粒子の平均表面粗度の決定
粗さ測定用のシリカ粒子をカーボンテープ上に置き、イリジウムの10nm層で被覆して導電面を作る。断面積の表面を保護するため、白金を蒸着させる。最初の蒸着層は電子線を使用することにより作製し、表面に対してできるだけ感度をよくする。電子線蒸着の条件は、1kV、2.7nAであり、層はおよそ200nmである。第2の蒸着層はイオン源により作製しイオンミリングに対して十分厚い層を作製する。イオン蒸着の条件は、30kV、93pAであり、及び層はおよそ1μmである。粒子の球形表面により、層は全表面上に均等に分布しない。
収束イオンビームを使用した断面測量の条件は30kV及び電流2.8nA〜48pAである。高電流は荒削り用に使用され、及び低電流は造影前の断面研磨用に使用される。工程中二フッ化キセノンガスを使用して再堆積を防止する。全工程中顕微鏡へのマウントはクライオ缶(cryo can)を用いて再堆積を防止する。本実験において使用される装置はガリウムイオンの収束イオンビームを用いたHelios Nanolab 600である。
粗さはSEM画像の断面から明らかにされる2次元の表面の輪郭に最も良く適合する円弧又は最も良く適合する円を作ることにより測定される。ある円弧は表面の谷を通じて適合し、ある円弧又は円は表面の頂上を通じて適合する(例えば図7を参照)。これは5つの輪郭要素において行われ及び2つの円弧の間の最高点から谷の距離が測定される。粗さは5つの輪郭要素の平均高さとして計算される。輪郭要素は輪郭の最高点及び隣接した輪郭の谷としてISO4287:1997に従って定義される。
【0032】
シリカ粒子のシリル化
本明細書で開示されるシリカ粒子はC. du Fresne von Hohenescheら、J. Chromatogr. A、1025(2004)177-187、section 2.6の「シリカキセロゲルビーズのシラン処理のための標準操作手順(SOP for the silanisation of silica xerogel beads)」で開示される標準操作手順(Standard Operation Procedure)に従いシリル化されてもよい。
【0033】
実施例1. 多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:室温にて33gのイヌリンポリマーを5775gの水に溶解した。825gのイソプロパノールを加えた。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。146mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物をさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴(140℃)中で加熱し150分間にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、500gのTES40を120gの1-ヘキサノール及び5gのBrij30と一緒に加えた。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて20分間混合し、室温にてさらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後420mLの10%水酸化アンモニウムと接触させた。この混合物を4時間にわたり80℃まで加熱した後でさらに30分間撹拌した。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は平均細孔径90オングストローム、窒素吸着法により測定された表面積400m2/g、及び細孔容積0.90cm3/gを有していた。得られた粒子は図1に示される。
【0034】
実施例2. 高多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:室温にて30gのイヌリンポリマーを3000gの水に溶解した。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。146mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物を室温にてさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴140℃中で加熱し150分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、400gのこの油を80gのポリエチレングリコール(MW3350)に加え混合した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて4分間混合しその後さらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後20mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は表面積415m2/g及び水銀貫入ポロシメトリにより決定された細孔容積9.6cm3/gを有していた。得られた粒子は図2に示される。
【0035】
実施例3.多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:室温にて15gのイヌリンポリマーを1950gの水に溶解した。1050gのエチレングリコールを加えた。
油相の調製:672gのエタノールを500gのポリエチレングリコールMW300と一緒に3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。144mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物を室温にてさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴30℃中で加熱し150分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、400gのこの油を次の段階に使用した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて4分間混合しその後さらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は表面積351m2/g及び細孔容積0.54cm3/gを有していた。結果の粒子は図3に示される。
【0036】
実施例4.多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:表1に従い室温にてイヌリンポリマーを水に溶解した。表1に従いイソプロパノール(「IPA」)を加えた。表1に従い水相添加剤を加えた。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。146mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物をさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴(140℃)中で加熱し150分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、400gのこの油相をエマルジョンの調製に使用した。油相添加剤は表1従い加えた。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて4分間混合しさらに室温にて30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。この混合物をさらに30分間撹拌した。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
【0037】
【表1】

【0038】
例5.イヌリン非含有の多孔性シリカ粒子の調製(参考例)
水相の調製:室温にて605gのイソプロパノールを1057gの水に加えた。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。144mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物を室温にてさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴140℃中で加熱し180分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、400gのこの油相を次の工程に使用した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて5分間混合しその後さらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は表面積361m2/g及び細孔容積1.27cm3/gを有していた。得られた粒子は図4に示される。非常に多くの数の粒子が壊れた。
【0039】
例6.イヌリン非含有の多孔性シリカ粒子の調製(参考例)
水相の調製:室温にて1080gのイソプロパノールを20gのSpan80と一緒に1900gの水に加えた。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。144mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物を室温にてさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴140℃中で加熱し360分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、20gのTween20を380gのこの油に加え、この油相を次の工程に使用した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて5分間混合しその後さらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は表面積304m2/g及び細孔容積0.73cm3/gを有していた。得られた粒子は図5に示される。非常に多くの数の粒子が形が不規則であるか又は壊れた。
【0040】
実施例7.表面粗度が増大した多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:室温にて30gのイヌリンポリマーを3000gの水に溶解した。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。146mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物をさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴(140℃)中で加熱し150分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、240gのこの油を160gのTES40と混合し、次の工程に使用した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて4分間混合し室温にてさらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。この混合物をさらに30分間撹拌した。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は平均細孔径102オングストローム、窒素吸着法により測定された表面積380m2/g、及び細孔容積0.98cm3/gを有していた。得られた粒子は図6に示される。平均表面粗度は0.557μmであった。図7を参照のこと。
【0041】
実施例8.表面粗度が増大した多孔性シリカ粒子の調製
水相の調製:室温にて30gのイヌリンポリマーを3000gの水に溶解した。
油相の調製:672gのエタノールを3120gのTES40に加え室温にて撹拌した。146mLの0.1N塩酸を10分間にわたってこの混合物に加えた。この混合物をさらに30分間撹拌した。この混合物を油浴(140℃)にて加熱し150分にわたり400mbarまで減圧した。室温まで冷却後、360gのこの油を40gのシクロヘキサノールと混合し次の工程に使用した。
エマルジョンの調製:水相及び油相を室温にて4分間混合し室温にてさらに30分間撹拌した。エマルジョンをその後40mLの25%水酸化アンモニウムと接触させた。この混合物をさらに30分間撹拌した。
キセロゲルの調製:粒子を水で洗浄し150℃まで加熱して乾燥した後、1℃/分で650℃まで加熱して650℃で6時間焼成した。この粒子をその後20時間にわたり20℃まで冷却した。
得られた粒子は平均細孔径102オングストローム、窒素吸着法により測定された表面積380m2/g、及び細孔容積0.98cm3/gを有していた。得られた粒子は図8に示される。平均表面粗度は0.153μmであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粒子を調製する方法であって、
(i)水相及び
(ii)プレ重合されたテトラアルコキシオルトシリケート、1以上のアルコールを含み、及び1以上のポリアルキレングリコールを含んでいてもよい油相
を混合する工程を含み、前記水相は水性溶媒中に1以上のC6-30アルキル修飾ポリサッカライドを含み、及び1以上のポリアルキレングリコールを含んでいてもよい、前記方法。
【請求項2】
C6-30アルキル修飾ポリサッカライドが水相に0.01-10%(w/w)の量で存在する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(i)の水相及び(ii)の油相が10:1〜1:2.5の質量比で混合される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
修飾ポリサッカライドがイヌリンC8-24アルキルカルバメートから選択される請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
水相が本質的にN,N-ジメチルホルムアミドを含まない請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
1以上の塩基を撹拌しながら添加する後の工程を含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
結果として得られたシリカ粒子が、式HSiR2R*のシラン(それぞれのRは独立してC1-4アルキル基でありかつR*はC4-30アルキル基である)と反応する請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
100-600m2/gの表面積及び少なくとも0.1μmの平均表面粗度を有する球状シリカ粒子群。
【請求項9】
100-600m2/gの表面積及び3-10cm3/gの細孔容積を有する球状シリカ粒子群。
【請求項10】
2-500μmの平均粒子径を有する請求項8又は9に記載の群。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−505195(P2013−505195A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530256(P2012−530256)
【出願日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064034
【国際公開番号】WO2011/036199
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(512073747)エフエエフ ケミカルズ アクティーゼルスカブ (1)
【Fターム(参考)】