説明

メダル払出手段及び遊技機

【課題】大当たり等の遊技の進行の影響を受けずに、安定してメダルの貸し出しを行うことができる等の遊技機のメダル払出手段を提供する。
【解決手段】遊技機1内にメダル貸し出し専用のメダル貸出装置23とメダル配当専用のメダル配当装置22とからなるメダル払出手段を設ける。メダル貸出装置23を上流側に配置してメダルを優先的に貯留することで、下流側のメダル配当装置22によるメダルの払い出しの影響を受けないようにする。これにより、メダルが不足せず安定して貸し出しを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の内部に貯留した遊技メダルを払い出すメダル払出手段、及びメダル払出手段を搭載する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシン等の遊技機は、遊技者が投入した遊技メダル(以下「メダル」という)を賭けることによりゲームが行われ、表示された複数の図柄が揃う等の入賞の条件が成立することにより、賭けたメダルに配当が付いて遊技者に払い出すゲームを提供している。
【0003】
一般に、スロットマシン等の遊技機を多数設置する遊技店舗においては、それぞれの遊技機に隣接して台間機と呼ばれる現金紙幣若しくはプリペイドカードに対応したメダル貸出ユニットが設けられている。近年のメダル貸出ユニットは、遊技機と通信ケーブルで接続されており、遊技者がメダル貸出ユニットに現金若しくはカードを投入し、貸し出しのためのスイッチ(貸出スイッチ)を押圧操作すると、遊技機内に設けられているメダル払出装置(「ホッパー装置」ともいう)が作動して、そのホッパー部に貯留しているメダルから所定枚数のメダルを遊技者に払い出している。
【0004】
なお、メダル貸出ユニットのうち、プリペイドカードやICカードといったカード状の情報記憶媒体(代替貨幣)に対応するユニットを、特に「CRユニット」と呼んでいる。また、関連するスロットマシンの公知技術文献として特許文献1には、カード式メダル貸出装置付回胴式遊技機が記載されている。
【0005】
従来のメダル払出装置は、ゲームをするために投入されたメダルまたは自動補給装置等により補給された複数枚のメダルを貯留する椀形状のホッパー部と、ホッパー部の底面部に設けられ、ホッパー部に貯留しているメダルをセンサが1枚ずつ検出しながら放出するメダル払出部とを備えて構成されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7―250937号公報
【0007】
従来のメダル払出装置は、ゲームをするために投入されたメダルまたは自動補給装置等により補給された複数枚のメダルを貯留する椀形状のホッパー部と、ホッパー部の底面部に設けられ、ホッパー部に貯留しているメダルをセンサが1枚ずつ検出しながら放出するメダル払出部とを備えて構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、遊技機に設けられる従来のメダル払出装置は、メダルの貸し出しと、入賞等の配当による払い出しとを兼用しており、例えば大当たりが連続して多くのメダルが払い出されるとホッパー部に貯留するメダルが不足する場合があり、次にメダルの貸し出し操作が行われたとき所定枚数のメダルの貸し出しができなくなる場合があった。
【0009】
しかも、従来のホッパー装置においては、メダル払出部が払い出したメダルをセンサで検出する構造上、払い出し可能なメダルがなくなると貸し出し動作の途中でエンプティエラーとなり、払い出しが完了せずに停止してしまう場合があった。遊技者が現金やカードを投入したにも関わらず相当枚数のメダルが未払いとなると、混乱を招き重大な問題となるおそれがあった。
【0010】
本発明は、こうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、大当たり等の遊技の進行の影響を受けずに、安定してメダルの貸し出しを行うことができる等のメダル払出手段及び遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、遊技機内に設けられ、遊技メダルを払い出すためのメダル払出手段であって、メダル貸出操作入力手段が操作入力されるに応じて所定枚数の遊技メダルを払い出すメダル貸し出し専用のメダル貸出装置と、所定の入賞役が成立したときにその入賞役に応じた数の遊技メダルを払い出す配当専用のメダル配当装置とにより構成し、前記メダル貸出装置に貯留した遊技メダルの一部が前記メダル配当装置に貯留されるように配置したことを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載のメダル払出手段によれば、先ず、メダル貸し出し専用のメダル貸出装置においてメダルが貯留され、オーバーフロー等した一部の遊技メダルがより低い位置にある配当専用のメダル配当装置に貯留される。メダル貸出装置とメダル配当装置とは独立して作動し、また、メダル貸出装置が上流側に位置して優先的にメダルを貯留するため、例えば大当たり等によりメダル配当装置が多量に遊技メダルを払い出しても、メダル貸出装置は予め貯留した遊技メダルを不足なく貸し出すことができる。したがって、遊技の進行に関わらず安定して遊技メダルの貸し出しを行うことができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のメダル払出手段であって、前記メダル貸出装置は、遊技に際し投入された遊技メダルを受けて貯留する第1ホッパー部と、第1ホッパー部に貯留した貸し出しのための遊技メダルを払い出す第1メダル払出部とを備え、前記メダル配当装置は、第1ホッパー部から溢れた遊技メダルを受けて貯留する第2ホッパー部と、第2ホッパー部に貯留した配当のための遊技メダルを払い出す第2メダル払出部とを備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載のメダル払出手段によれば、遊技に際し投入された遊技メダルは、先ず、メダル貸出装置の第1ホッパー部に貯留され、第1ホッパー部で溢れた遊技メダルがメダル配当装置の第2ホッパー部で貯留される。これにより、メダル貸出装置が優先的にメダルを貯留するため、例えば大当たり等によりメダル配当装置が多量に遊技メダルを払い出しても、メダル貸出装置は予め貯留した遊技メダルを不足なく貸し出すことができる。したがって、遊技の進行に関わらず安定して遊技メダルの貸し出しを行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、遊技者が遊技メダルの貸し出しを求めて操作入力するためのメダル貸出操作入力手段と、遊技メダルを払い出すためのメダル払出手段とを備えた遊技機において、前記メダル払出手段は、前記メダル貸出操作入力手段が操作入力されるに応じて所定枚数の遊技メダルを払い出すメダル貸し出し専用のメダル貸出装置と、所定の入賞役が成立したときにその入賞役に応じた数の遊技メダルを払い出す配当専用のメダル配当装置とにより構成し、前記メダル貸出装置に貯留した遊技メダルの一部が前記メダル配当装置に貯留されるように配置したことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の遊技機によれば、先ず、メダル貸し出し専用のメダル貸出装置においてメダルが貯留され、オーバーフロー等した一部の遊技メダルがより低い位置にある配当専用のメダル配当装置に貯留される。メダル貸出装置とメダル配当装置とは独立して作動し、また、メダル貸出装置が上流側に位置して優先的にメダルを貯留するため、例えば大当たり等によりメダル配当装置が多量に遊技メダルを払い出しても、メダル貸出装置は予め貯留した遊技メダルを不足なく貸し出すことができる。したがって、遊技の進行に関わらず安定して遊技メダルの貸し出しを行うことができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、前記メダル貸出装置は、遊技に際し投入された遊技メダルを受けて貯留する第1ホッパー部と、第1ホッパー部に貯留した貸し出しのための遊技メダルを払い出す第1メダル払出部とを備え、前記メダル配当装置は、第1ホッパー部から溢れた遊技メダルを受けて貯留する第2ホッパー部と、第2ホッパー部に貯留した配当のための遊技メダルを払い出す第2メダル払出部とを備えていることを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の遊技機によれば、遊技に際し投入された遊技メダルは、先ず、メダル貸出装置の第1ホッパー部に貯留され、第1ホッパー部で溢れた遊技メダルがメダル配当装置の第2ホッパー部で貯留される。これにより、メダル貸出装置が優先的にメダルを貯留するため、例えば大当たり等によりメダル配当装置が多量に遊技メダルを払い出しても、メダル貸出装置は予め貯留した遊技メダルを不足なく貸し出すことができる。したがって、遊技の進行に関わらず安定して遊技メダルの貸し出しを行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のメダル払出手段及び遊技機によれば、メダル貸出装置が上流側に位置して優先的にメダルを貯留するため、例えば大当たり等によりメダル配当装置が多量に遊技メダルを払い出しても、メダル貸出装置は予め貯留した遊技メダルを不足なく貸し出すことができる。したがって、遊技の進行の影響を受けずに安定して遊技メダルの貸し出しを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る遊技機の一つの実施形態として、プリペイドカードを使ってメダルの貸し出しを行うメダル貸出操作入力手段としてのCRユニット50を隣接して備えるスロットマシン1について説明する。ここで、図1は、スロットマシン1の本体とCRユニット50の前面外観構造を表した正面図である。また、図2は、スロットマシン1本体の前扉3を開放して筐体2内部の構造を表した図である。なお、CRユニット50は、後述するように、スロットマシン1の本体とシリアル通信を介して相互に通信可能に接続されている。
【0021】
はじめに、図1を参照し、CRユニット50の前面には、プリペイドカードの挿入を受け付け、また装填されたプリペイドカードをカード返却操作に応じて排出するカード挿入口51が所定位置に形成されている。また、CRユニット50の前面には、それぞれ押圧式のボタンスイッチである貸出スイッチ52とカード返却スイッチ53が設けられている。
【0022】
詳細は後述するが、貸出スイッチ52は、遊技者がメダルの貸し出しを求めて操作入力するための操作スイッチであり、CRユニット50のカード挿入口51に有効なプリペイドカードが挿入され、かつ、スロットマシン1が貸し出し動作を許可した所定の状態にあるときに貸出スイッチ52が押圧操作されると、プリペイドカードのポイント残高の範囲内で、所定の貸出枚数のメダルが遊技者に貸し出される。また、カード返却スイッチ53は、CRユニット50に装填したプリペイドカードの返却を求める操作スイッチであり、カード返却スイッチ53が操作入力されると、カード挿入口51からプリペイドカードが排出されて遊技者に返却される。
【0023】
更に、貸出スイッチ52の上方部には、装填されているプリペイドカードが保有するポイント残高を数値表示するカード残高表示部54が設けられている。
【0024】
なお、本実施形態では、メダルの貸し出しに際して使用されるカードとして、メダルと交換可能な遊技価値をポイントとして磁気コード化し更新可能に記憶するプリペイドカードを例に説明するが、外部から電磁的にアクセス可能なICチップメモリが埋め込まれたICカードであってもよいし、また、カードの形態に限らず代替硬貨(ICコイン)等であってもよい。更には、ICタグ又はICメモリ等により会員の識別情報を記憶した会員カードであってもよい。
【0025】
次に、スロットマシン1の本体は、遊技者側に面する側にいわゆるフロントマスクが形成された前扉3が、略矩形状の箱体である筐体2の開口側に対し、図示しない蝶番機構により開閉可能に取り付けられている。フロントマスクは、上から上パネル部、中パネル部、下パネル部に概ね分けられ、これらは化粧板として視覚効果を高めてデザインされた硬質プラスチックにより一体的に形成されている。また、下パネル部の下方には、メダルを貯留するための受け皿4aを備える受皿ユニット4が設けられている。
【0026】
上パネル部には、高輝度の発光ダイオード(LED)を内蔵したコーナーランプ5a、5b及び上部ランプ5c等からなる効果ランプが配置され、リーチや大当たり等の際に点灯または点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行っている。また、上パネル部の左右位置には、それぞれスピーカを内蔵した放音口6a、6bが形成され、効果音や楽音等によるゲームの演出を行っている。更に、各放音口6a、6bに挟まれる中央位置には、液晶表示ユニット71を配した画像表示部7が形成されている。
【0027】
なお、画像表示部7においては、ゲームの進行に応じて適宜選択される動画像を表示して当該ゲームにストーリー性を与えたり、また、ボーナスゲーム等の大当たりの際には、よりダイナミックな画像が表示されて、遊技者に高配当の期待感を引き起こしたりする等の演出を行っている。
【0028】
中段の中パネル部には、中央に略長方形の透明な表示窓8aが形成されたアクリル製の中パネル8が取り付けられている。そして、この表示窓8aを通して、筐体内に設けられている円筒状の3個のリール10a、10b、10cを遊技者が目視できるように構成されている。
【0029】
なお、各リール10a、10b、10cの周面には、複数の異なる種類を含む例えば21個の識別図柄がほぼ等間隔で配列され、表示窓8aに臨む縦3個、横3列の識別図柄が当該表示窓を通して遊技者に視認されるようになっている。
【0030】
また、中パネル8には、背後に設けたランプ等を点灯させて、例えば内部抽選している入賞役を告知する告知表示部8bや、スロットマシン1にクレジット(内部貯留)されているメダル数や、入賞によって獲得したメダル数、又は入賞役への当選回数等の情報を数値表示する7セグLEDからなる数値表示部8cが、それぞれ表示窓8aの周辺に設けられている。
【0031】
中パネル8の下方には、前方に若干突出した操作卓と呼ばれる卓状部が形成され、ここには、ゲームに使用するメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部11と、ゲームの操作を指示するためのベットボタン12、スタートレバー13、及び3個のストップボタン14a、14b、14c等が配設されている。
【0032】
ベットボタン12は、ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧式のボタンスイッチである。スタートレバー13は、リール10a、10b、10cを一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチであり、先端に球形の操作ノブを有するレバーを上下左右の何れかの方向に傾倒操作するとオン作動し、レバーから手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ作動するように構成されている。
【0033】
ストップボタン14a、14b、14cは、各リール10a、10b、10cの回転停止を個別に指示するための押圧式のボタンスイッチであり、各リールの配列に対応してそれぞれ並設されている。
【0034】
フロントマスクの下パネル部を構成するパネル17には、スロットマシン1のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるための、例えば登場キャラクターの絵柄(不図示)などが印刷されて表示されている。
【0035】
前扉3の最下部に設けられた受皿ユニット4には、入賞配当等によりメダルを払い出すメダル払出口18と、スピーカを内蔵しゲームの進行に応じて演出効果音を発生させる放音口19a、19bがそれぞれ配設されている。
【0036】
次に、図2を参照しながらスロットマシン1本体の内部構造を説明する。同図に示されるように、筐体2の内側の上部位置には、スロットマシン1の全体動作を統括制御する主制御基板21が取り付けられている。なお、主制御基板21は、CPU、ROM、RAM、その他周辺機器と通信する際の整合機能を有するインタフェース回路等の電子部品を実装するマイコンベースの制御基板であり、透明な基板ケースに収容されて筐体2内に離脱不能に固定されている。
【0037】
筐体2内のほぼ中央には、3個のリール10a、10b、10cを軸方向に並設したリールユニット10が、前扉3側に形成される表示窓8aに対向して所定のフレームに設置されている。なお、各リール10a、10b、10cは、それぞれの回転軸に設けられたステッピングモータ402a、402b、402cにより回転駆動され、リールユニット10の上部に取り付けた図示しない回胴装置基板403を介して主制御基板21が4相の駆動パルス信号を各ステッピングモータ402a、402b、402cへ送出することにより、各リールの回転動作制御及び停止位置制御を行っている。
【0038】
リールユニット10の下方には、前面のメダル投入部11から投入されたメダルを貯留し、メダルを貸し出す際に貯留したメダルを放出口23aから放出して受け皿4aへ払い出すメダル貸し出し専用のメダル貸出装置23と、入賞配当の際にメダルを放出口22aから放出して払い出すメダル配当装置22とが隣接して設けられている。なお、メダル貸出装置23及びメダル配当装置22の2個のメダル払出装置により、本スロットマシン1のメダル払出手段が構成されている。
【0039】
また、メダル配当装置22に隣接する補助タンク24は、当該メダル配当装置22でオーバーフローしたメダルを回収するために設けられている。
【0040】
また、筐体2の底部には、定電圧源からなる主電源装置26及びスロットマシン1に内蔵される各機器へ所要の電力を配電する電源装置基板25が共に同一の板金ケース内に収容されて配置されている。
【0041】
次に、前扉3の裏面側には、その上部の位置に放音口6a、6bに対向するスピーカ31a、31bが取り付けられている。また、スピーカ31a、31bの間には、上述の画像表示部7に画像を表示させる画像表示装置としての液晶表示ユニット71(不図示)と、その背後にマイコンベースのサブ制御基板32が取り付けられている。サブ制御基板32は、上述した液晶表示ユニット71による演出映像の表示制御、上部ランプ5c及びコーナーランプ5a、5b等の効果ランプを使った照明制御、並びにスピーカを鳴動させ放音口6a、6b、19a、19b等を介した演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行う制御基板である。
【0042】
サブ制御基板32の下方には、リール10a、10b、10cを透視させるための透明な表示窓8a等を中パネル8に形成してユニット化した中パネルユニット34が取り付けられている。また、中パネルユニット34には、リール10a、10b、10cの外周面を照射する冷陰極蛍光管及びこれを駆動するインバータ35と、スタートレバー13及びストップボタン14a、14b、14c等の操作スイッチ類の信号を筐体2側の主制御基板21へ中継する中央表示基板36等が組み付けられている。
【0043】
中パネルユニット34の下方には、メダルセレクタ37が取り付けられている。メダルセレクタ37は、前面のメダル投入部11に投入されたメダルの適否を判別する装置である。また、メダルセレクタ37には、フォトインタラプタからなるメダルセンサ37aが搭載され、メダルセレクタ37が適正と判定し振り分けたメダルをメダルセンサ37aが検出することにより、主制御基板21に対してメダル受付信号を出力する。主制御基板21は、メダル受付信号を受信する毎にクレジットを加算しメモリに記憶することで、内部的にメダルを貯留する処理を行っている。
【0044】
更に、メダルセレクタ37の下方には、適正と判定し振り分けたメダルをメダル貸出装置23のホッパー部へ案内するメダル受入通路38aと、メダルセレクタ37により不適として排除され落下したメダル(または異物)を前面のメダル払出口18へ案内するフローシュート38bと、メダル配当装置22及びメダル貸出装置23から放出されたメダルを集めて前面のメダル払出口18へ案内するメダル払出通路38cが設けられている。更に、前扉2の裏面側下部には、上述した受皿ユニット4の放音口19a、19bに対向するようにスピーカ39a、39bがそれぞれ取り付けられている。
【0045】
かかる構成のスロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しが完了した時、または先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、遊技者がメダル投入部11よりメダルを投入すると、そのメダルがクレジットに加算される。なお、クレジットとは、スロットマシン1にメダルを内部貯留すること、及び内部貯留されているメダルの枚数のことをいい、ベットボタン12が押圧操作されることで、指示枚数分のクレジットが消費されて当該ゲームに相当数のメダルが賭けられる。
【0046】
当該ゲームにメダルが賭けられ、スタートレバー13が傾倒操作されると、主制御基板21は、リール10a、10b、10cを一斉に回転させ始める。同時に入賞役を内部的な処理で乱数抽選し(これを「内部抽選」という)、その結果をメモリ(内部抽選結果フラグ)に記憶する。
【0047】
次に、遊技者がストップボタン14a、14b、14cを任意の順番で押圧操作すると、主制御基板21はそれに従い順次対応するリールを停止させる。そして、全てのリール10a、10b、10cが停止した後、各リールに表示された図柄の組合せと、上述の内部抽選した入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているか否か判定される。これらが一致したときには当該入賞が確定し、その入賞役の種類に応じた枚数のメダルがクレジットに加算され配当される。入賞の配当によりクレジットの上限を超える場合には、メダル配当装置22が作動してその超過した枚数分のメダルがメダル排出口18より受皿ユニット4へ払い出される。
【0048】
このように、スロットマシン1の遊技者は、リール10a、10b、10cを回転・停止させる遊技操作を行って、表示窓8aに変動表示した識別図柄が揃わなければ賭けたメダルを失うが、予め定められた組合せで識別図柄が揃い入賞が成立すると賭けた枚数以上のメダルを獲得し得るので、技量と運とによりメダルを増やすという興趣を伴った勝敗ゲームを楽しむことができる。
【0049】
次に、メダル払出手段を構成する一方の貸し出し専用のメダル貸出装置23について詳細に説明する。ここで、図3は、メダル貸出装置23の構造を表した斜視図、図4はその断面図である。
【0050】
メダル貸出装置23は、上側の開口部よりメダルを受け入れて複数枚貯留可能な概略椀形状のホッパー部120と、ホッパー部120の底部に設けられた予備メダル供給部111と、予備メダル供給部111から所定枚数ごとにメダルが供給されて貯留可能な空間を有するストック部110と、ストック部110に貯留されたメダルを放出するメダル払出部100とを備えて構成されている。
【0051】
ホッパー部120には、当該ホッパー部でオーバーフローしたメダルを隣接するメダル配当装置22のホッパー部へ落下させるためのオーバーフロー口121が切り欠かれて形成されている。
【0052】
予備メダル供給部111は、図4に示されるように、ホッパー部120の底板122面上をストックモータ113により回転駆動される回転捕捉プレート112が設けられている。
【0053】
回転捕捉プレート112の上面は、緩やかな略円錐面となっており、回転軸を中心とする一つの仮想円上に沿って複数の捕捉穴112aが貫通して形成されている。捕捉穴112aの直径はメダルの直径に相当しており、回転しながらそれぞれの捕捉穴112aに、ホッパー部120に貯留する1枚のメダルを捕捉できるようになっている。
【0054】
また、ホッパー部120の底板122には、回転捕捉プレート112の捕捉穴112aに連通するほぼ同径の落下穴123が1カ所に形成されている。また、落下穴123の落下出口には、フォトセンサからなり落下するメダルを検出するストックセンサ114が取り付けられている。
【0055】
すなわち、回転捕捉プレート112がストックモータ113により回転し、何れかの捕捉穴112aが落下穴123に連通すると、その捕捉穴112aに捕捉されていたメダルが落下穴123を抜けてストック部110へ落下する。このとき、落下穴123を落下するメダルがストックセンサ114により検出され、外部のカウンタである例えば主制御基板21がストックセンサ114の作動(出力パルス)をカウント演算することで、ストック部110に貯留されている予備のメダル枚数が判るように構成されている。
【0056】
次に、メダル払出部100の構成を説明する。ここで、図5は、ストック部110の底面115部に形成されるメダル払出部100の構造を表した図である。
【0057】
同図において、メダル払出部100は、ストック部110に貯留した予備のメダルを捕捉するための湾入部103aが複数カ所に形成された搬送板103が、ストック部110の傾斜する底板に沿って回転可能に設けられている。なお、搬送板103は、貸出モータ102によって一方向に回転される。
【0058】
ストック部110の底面115には、段差109aに沿って陥没する搬送路面109が形成され、この搬送路面109上を搬送板103が回転するように構成されている。
【0059】
搬送板103の回転中心位置には、貸出モータ102の回転軸102aが固着している。また、搬送板103の湾入部103aは、メダルよりも若干大きな曲率径を有し、搬送板103が回転することでストック部110に貯留されている予備のメダルを嵌め入れて搬送するように形成されている。
【0060】
また、搬送板103には、互いに隣接する湾入部103a間の位置から半径方向に放射状に延び、その先端部分が回転方向とは逆方向に緩やかに曲がる押進突起103bが形成されている。
【0061】
かかる構成において貸出モータ102を駆動することにより、湾入部103aを介して搬送板103に捕捉されたメダルが、押進突起103bに押圧されながら段差109aで画される搬送路面109上を周回するように搬送される。
【0062】
また、搬送路面109の一端には、メダルを放出口23aへ導く放出路面109bが形成されている。また、放出路面109bの一側にピンローラ106が軸位置が固定されて設けられている。
【0063】
図5では破断して省略された放出路面109bの裏面側には、放出アーム104が支軸104aを中心に回動可能に取り付けられている。放出アーム104には、放出路面109b内に突出するピンローラ107が設けられている。ピンローラ107は、放出アーム104が回動動作するに伴い、放出路面109bを挟んで対向するピンローラ106に対して近接する位置(閉じる側)及び離間する位置(開く側)に往復移動する。なお、放出アーム104は、コイルバネ105により、ピンローラ107が閉じる側に常時付勢されている。
【0064】
また、搬送路面109の裏面側には、放出アーム104の回動位置を検出する2個のフォトインタラプタ108a、108bが設けられている。なお、フォトインタラプタ108a、108bは、メダル貸し出し動作の際に放出したメダルを1枚ずつ検出する貸出センサ108を構成している。
【0065】
メダル払出部100は、貸出モータ102を駆動して搬送板103を図5に示す方向に回転させると、湾入部103aに保持されたメダルMが搬送路面109上を放出口23aに向けて搬送され、放出路面109bで閉じ状態にある一対のピンローラ106、107に当接する。
【0066】
押進突起103bの押圧力がメダルMを介してピンローラ106、107に作用すると、放出アーム104に設けられたピンローラ107がコイルバネ105による引張方向の弾性力に抗しながら開く側に押し広げられる。このとき、コイルバネ105には、伸張による弾性エネルギーが蓄積される。
【0067】
更に搬送板193が回転し、メダルMの中心がピンローラ106、107の各軸を結ぶ線を超えた時、コイルバネ105による弾性収縮力がメダルMを放出する側に作用する。このため、コイルバネ105に蓄積された弾性エネルギーが一機に開放し、メダルMは、閉じる側に移動するピンローラ107により放出路面109bに押し出され、放出口23aを介して外部へ放出される。
【0068】
貸出センサ108は、メダルを1枚放出する際に往復回動する放出アーム104の位置を2個のフォトインタラプタ108a、108bがそれぞれ検知し、かかる一連の作動に基づいて論理判定することにより、1枚ごとのメダルの払い出しをカウントしている。
【0069】
図2及び図4において既に示したように、本スロットマシン1のメダル払出手段は、メダル貸出装置23に隣接してメダル配当装置22が設けられている。メダル配当装置22においても、そのホッパー部の底面部にメダル貸出装置23と同様構造のメダル払出部が設けられており、払出モータ221を駆動することで、ホッパー部に貯留したメダルを払出センサ222が検出しながら、1枚ずつメダルを放出口22aを介して外部へ放出するように構成されている。
【0070】
また、本スロットマシン1のメダル払出手段においては、メダルセレクタ37が適正と判定し振り分けたメダルをメダル貸出装置23が優先的に貯留するように配置されている。
【0071】
すなわち、メダルセレクタ37により排出されたメダルは、先ずメダル貸出装置23のホッパー部120に貯留されて貸し出される。そして、メダル貸出装置23のホッパー部120でオーバーフローした一部のメダルMoが、より低い位置にあるメダル配当装置22のホッパー部へ供給されるように配置されている。
【0072】
このように配置することで、例えば大当たり等によりメダル配当装置22が一度に多量にメダルを払い出しても、上流側に位置するメダル貸出装置23はその影響を受けることなく安定してメダルの貸し出しを行うことができる。
【0073】
また、図4に示すように、メダル貸出装置23のホッパー部120内には、所定の深さ位置に突入する一対若しくは複数対の電極棒を備えるメダル残量センサ130が設けられている。メダル残量センサ130は、ホッパー部120に貯留するメダルを介した各電極棒間のインピーダンスを測定することで、メダルの残量(不足か否かの貯留状態)を検出する。メダル残量センサ130が電極棒間の高インピーダンスを検出すると、ホッパー部120が貯留するメダルの残量が不足していると判定し、ホッパーエンプティ信号を出力する。すなわち、メダルの払い出しをする前にメダルの不足を事前に検出することで、ゲームを中断等せずにメダルの補給を要求し若しくはメダル不足を外部へ報知することができる。
【0074】
このように、メダル貸出装置23へのメダルの貯留を優先させ、またメダル残量センサ130をメダル貸出装置23のホッパー部120内に設けたことにより、メダルを貸し出す際のメダル不足状態やこれによるゲームの中断等を極力回避するようにしている。
【0075】
次に、図6に示すブロック図を参照しながら、スロットマシン1に設けられている制御システムの構成を説明する。
【0076】
スロットマシン1の制御システムは、主制御基板21と、サブ制御基板32と、回胴装置基板403と、電源装置基板25と、中央表示基板36等の電気回路基板が配線ケーブルで相互に接続されている。
【0077】
主制御基板21は、CPU211の他にROM212、RAM213等の半導体メモリからなる記憶部が備えられ、ROM212に予め記憶されているスロットマシンゲーム用のシステムプログラムに従ってCPU211が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括して制御している。
【0078】
CPU211には、一定周期(例えば1.87msec)のクロック信号を生成するクロック割込信号生成部214が接続され、毎回のクロック信号によるタイマ割込に同期して、スタートレバー13、ストップボタン14a、14b、14c、ベットボタン12等の操作入力信号、及びメダルセレクタ37に内蔵されたメダルセンサ37a、メダル残量センサ130等のセンサ信号を中央表示基板36を介して読み取っている。
【0079】
また、主制御基板21には、発振素子及び当該発振素子で生成される短周期のパルス信号をカウントするメモリカウンタ素子とからなる乱数発生部215と、乱数発生部215のカウント値を取得するサンプリング部216とを有してなるハードウエア抽選回路が設けられている。CPU211は、所定の遊技操作に係るタイミングでサンプリング部216を介して乱数発生部215から乱数値を取得し、その乱数値に基づいて入賞役及び演出パターン等のテーブル抽選処理を行っている。
【0080】
主制御基板21に配線接続されるサブ制御基板32は、上部ランプ5c及びコーナーランプ5a、5b等の光源であるLED等を点灯または点滅制御する照明制御部321と、音源データメモリ323から音源データを選択し復号化(再生)した音信号に基づいてスピーカ31a、31b、39a、39bを鳴動駆動する音響制御部322と、画像データメモリ325に記憶している演出画像データを適宜選択して画像制御基板72に出力する画像データ処理部324等の制御回路を主に有して構成されている。
【0081】
なお、画像制御基板72は、VDP(Video Display Processor)及びフレームメモリやビデオRAM等を搭載しており、画像データ処理部324から供給される画像データに基づき、一部、動画の表現方法に応じてマージ等の編集を加えた後ビデオ信号を生成し、液晶表示ユニット71において演出用の動画像を表示する制御を行っている。
【0082】
また、主制御基板21には、専用のCRUインタフェース回路217を介してCRユニット50がシリアル通信可能に接続されている。
【0083】
CRユニット50には、当該ユニットを動作制御するCR制御基板501と、カード挿入口51から挿入されたプリペイドカードに記憶されているデータの読み取り及び書き込み(更新)等の処理を行うカードRW部502と、上述した貸出スイッチ52及びカード返却スイッチ53、及び残高表示部54等が設けられている。
【0084】
主制御基板21のCPU211は、CRUインタフェース回路217を介して、貸出スイッチ52及びカード返却スイッチ53からの操作入力信号、カードRW部502が読み取ったプリペイドカードのポイント残高等の状態信号を受信している。
【0085】
また、主制御基板21のCPU211は、各リール10a、10b、10cの回転駆動源であるステッピングモータ402a、402b、402cに対し、上述のクロック割込信号に基づいて生成される4相の駆動パルス信号を、回胴装置基板403により電流増幅して供給している。そして、CPU211は、各リールに設けられた基準位置センサ401a、401b、401cから作動信号を受信する毎にその位置データを校正(リセット)し、これを基準に送出した駆動パルス信号に基づいて、正確に各リールの回転位置制御を行っている。
【0086】
また、主制御基板21には、電源装置基板25を経由して、メダル配当装置22、メダル貸出装置23が接続されている。
【0087】
主制御基板21のCPU211は、リール10a、10b、10cが表示した図柄が所定のラインに揃う等の入賞役が成立したと判定したとき、その役に応じた枚数のメダルを遊技者に配当する。配当は、クレジットを加算することで行われるが、クレジットを加算した結果その上限(最大枚数)を超える分については、メダル配当装置22を作動させて超過分のメダルを受け皿4aへ払い出している。
【0088】
すなわち、配当によりメダルを払い出すに際し、CPU211は、メダル配当装置22の払出モータ221を駆動し、払出センサ222を介して払い出し予定枚数がカウントした時、払出モータ221の駆動を停止させる。
【0089】
同様に、貸し出し操作によりメダルを払い出す場合も、CPU211は、メダル貸出装置23の貸出モータ102を駆動して所定枚数のメダルを遊技者に払い出している。
【0090】
ここで、図7は、メダル貸出装置23によるメダルの貸し出し動作を表したフローチャートである。同図に示されるように、主制御基板21のCPU211は、ゲームが待機状態にある等の所定の条件のときにCRユニット50に設けられた貸出スイッチ52からの操作入力信号を受信すると(ステップS1:YES)、メダル貸出装置23の貸出モータ102を所定の速度で回転駆動する(ステップS2)。これにより、ストック部110に予め貯留しておいたメダルが1枚ずつ放出される。
【0091】
主制御基板21の記憶部には、1回の貸し出し操作で払い出すべきメダルの所定枚数(貸出枚数)が記憶されており、CPU211は、貸出センサ108を介して貸出枚数のメダルの払い出しをカウントするまで貸出モータ102の回転を継続する(ステップS3:NO)。
【0092】
CPU211は、貸出センサ108による貸出枚数のメダルのカウントを検出すると(ステップS3:YES)、貸出モータ102の回転を停止させ(ステップS4)払い出しを終了する。
【0093】
そして、CPU211は、ストックモータ113を回転させ(ステップS5)、これにより予備メダル供給部111が作動して、ホッパー部120に貯留されているメダルを貸出枚数だけストック部110へ供給する。
【0094】
すなわち、CPU211は、ストックセンサ114からの出力パルスをカウントし、その数が未だメダルの貸出枚数に至らないが(ステップS6:NO)、所定タイムアウトの時間内であれば(ステップS7:NO)、ストックモータ113を継続して回転させストック部110へのメダルの供給を続ける。
【0095】
ストックセンサ114により貸出枚数のメダルをカウントしないうちにタイムアウトとなった場合には(ステップS7:YES)、CPU211は、1回の貸し出しに要する枚数のメダルを予備としてストック部110に貯留できないとし判断し、メダルエンプティ信号(メダル不足信号)を出力する等の報知処理をする(ステップS8)。そして、ストックモータ113の回転を停止する(ステップS9)。
【0096】
なお、ステップS8の報知処理では、例えばスロットマシン1の上部ランプ5c等を点滅して報知したり、また、島端や中央の管理コンピュータ(ホールコンピュータ等)へメダルエンプティ信号を送信して、管理者等にメダルの補給を促すようにしてもよい。また、メダルの不足が報知されてもゲームは中断せずに継続される。
【0097】
CPU211は、ストックセンサ114を介して所定時間内に貸出枚数のメダルの供給をカウントすると(ステップS6:YES)、ストックモータ113の回転を停止し(ステップS9)、ストック部110への予備のメダルの供給を終了させる。これにより、少なくとも1回の貸し出しに要するメダルが予めストック部110に貯留される。
【0098】
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、メダル払出手段として、投入されたメダルを優先的に貯留するメダル貸し出し専用のメダル貸出装置23と、その下流側に配置されるメダル配当装置22とを筐体2内に設けることにより、大当たり等の際にメダル配当装置22が連続して多量のメダルを払い出したとしても、メダル貸出装置23はその影響を受けずに安定してメダルの貸し出しを行うことができる。
【0099】
また、メダル貸出装置23のホッパー部120に設けたメダル残量センサ130がメダルの貯留状態を検出するため、事前にメダル不足を外部に報知することができる。
【0100】
また、メダル貸出装置23のストック部110へ予め貸出枚数のメダルを貯留しておくため、メダルの貸し出し動作中にメダルが不足するといった事態が回避され、未払い等の混乱を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態によるスロットマシンとCRユニットの前面構造を表した正面図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの前扉を開放して内部構造を表した図である。
【図3】本発明の一実施形態によるメダル貸出装置の構造を表した斜視図である。
【図4】図3に示したメダル貸出装置の断面図である。
【図5】図3に示したメダル貸出装置のメダル払出部の構造を表した平面図である。
【図6】図1に示したスロットマシンに設けられている制御システムの構成を表したブロック図である。
【図7】図3に示したメダル貸出装置によるメダルの貸し出し動作を表したフローチャートである。
【符号の説明】
【0102】
1…スロットマシン
2…筐体 3…前扉
4…受皿ユニット 4a…受け皿
5a、5b…コーナーランプ 5c…上部ランプ
6a、6b…放音口 7…画像表示部
8…中パネル板 8a…表示窓
8b…告知表示部 8c…数値表示部
10…リールユニット 10a、10b、10c…リール
11…メダル投入部 12…ベットボタン
13…スタートレバー 14a、14b、14c…ストップボタン
17…パネル 18…メダル払出口
19a、19b…放音口 21…主制御基板
22…メダル配当装置 22a…放出口
23…メダル貸出装置 23a…放出口
24…補助タンク 25…電源装置基板
26…主電源装置 31a、31b…スピーカ
32…サブ制御基板 34…中パネルユニット
35…インバータ 36…中央表示基板
37…メダルセレクタ 37a…メダルセンサ
38a…メダル受入通路 38b…フローシュート
38c…メダル払出通路 39a、39b…スピーカ
50…CRユニット
51…カード挿入口 52…貸出スイッチ
53…カード返却スイッチ 54…カード残高表示部
71…液晶表示ユニット 72…画像制御基板
100…メダル払出部
102…貸出モータ 103…搬送板
103a…湾入部 103b…押進突起
104…放出アーム 104a…支軸
105…コイルバネ 106、107…ピンローラ
108…貸出カウンタ 108a、108b…フォトセンサ
109…搬送路面 109a…段差
109b…放出路面
110…ストック部
111…予備メダル供給部 112…回転捕捉プレート
113…ストックモータ 114…ストックカウンタ
115…底面 120…ホッパー部
121…オーバーフロー口 122…底板
123…落下穴 130…メダル残量センサ
211…CPU 212…ROM
213…RAM 214…クロック割込信号生成部
215…乱数発生部 216…サンプリング部
217…CRUインタフェース回路 221…払出モータ
222…払出カウンタ
321…照明制御部 322…音響制御部
323…音源データメモリ 324…画像データ処理部
325…画像データメモリ 403…回胴装置基板
401a、401b、401c…基準位置センサ
402a、402b、402c…ステッピングモータ
501…CR制御基板 502…カードRW部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機内に設けられ、遊技メダルを払い出すためのメダル払出手段であって、
メダル貸出操作入力手段が操作入力されるに応じて所定枚数の遊技メダルを払い出すメダル貸し出し専用のメダル貸出装置と、
所定の入賞役が成立したときにその入賞役に応じた数の遊技メダルを払い出す配当専用のメダル配当装置とにより構成し、
前記メダル貸出装置に貯留した遊技メダルの一部が前記メダル配当装置に貯留されるように配置したことを特徴とするメダル払出手段。
【請求項2】
前記メダル貸出装置は、遊技に際し投入された遊技メダルを受けて貯留する第1ホッパー部と、第1ホッパー部に貯留した貸し出しのための遊技メダルを払い出す第1メダル払出部とを備え、
前記メダル配当装置は、第1ホッパー部から溢れた遊技メダルを受けて貯留する第2ホッパー部と、第2ホッパー部に貯留した配当のための遊技メダルを払い出す第2メダル払出部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のメダル払出手段。
【請求項3】
遊技者が遊技メダルの貸し出しを求めて操作入力するためのメダル貸出操作入力手段と、遊技メダルを払い出すためのメダル払出手段とを備えた遊技機において、
前記メダル払出手段は、
前記メダル貸出操作入力手段が操作入力されるに応じて所定枚数の遊技メダルを払い出すメダル貸し出し専用のメダル貸出装置と、
所定の入賞役が成立したときにその入賞役に応じた数の遊技メダルを払い出す配当専用のメダル配当装置とにより構成し、
前記メダル貸出装置に貯留した遊技メダルの一部が前記メダル配当装置に貯留されるように配置したことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
前記メダル貸出装置は、遊技に際し投入された遊技メダルを受けて貯留する第1ホッパー部と、第1ホッパー部に貯留した貸し出しのための遊技メダルを払い出す第1メダル払出部とを備え、
前記メダル配当装置は、第1ホッパー部から溢れた遊技メダルを受けて貯留する第2ホッパー部と、第2ホッパー部に貯留した配当のための遊技メダルを払い出す第2メダル払出部とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−222561(P2007−222561A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50283(P2006−50283)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】