説明

メディア装置を動作させるシステム及び方法

【課題】ホーム・エンターテイメント・システム(100)で使用されるメディア装置(140)及びドッキング装置(120)を提供する。
【解決手段】ドッキング装置(120)は、メディア装置(140)がドッキング装置(120)によって充電されることを可能にし、且つ、メディア装置(140)がドッキング装置(120)へ接続される場合にドッキング装置からメディア装置(140)へ信号を伝送し、また、第1のメディア装置(140)がドッキング装置(120)へ接続されない場合にドッキング装置を介して他のメディア装置へ信号を伝送するためにドッキング装置が使用されることを可能にする幾つかの方法で動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電気インターフェース装置、より具体的には、ホーム・エンターテイメント・システムへの接続インターフェース及び充電架台の両方としてメディア装置と共に使用されるドッキング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本項目は、以下で記載される本開示の様々な態様に関連する技術の様々な態様を読む者に紹介することを目的とする。この記載は、読む者に背景情報を提供し、本開示の様々な態様のより良い理解を容易にする助けとなると考えられる。しかるに、当然、かかる記載はこのような観点から読まれるべきであり、先行技術を認めているわけではない。
【0003】
家庭用電子機器は、機能及び携帯性の両方について拡大し続けている。音楽及び/又は静止画の完全なライブラリを保存可能なメディア装置は、目下、ほとんどどこへでも持ち歩くことができるほど十分に小さいパッケージで容易に利用可能である。さらに、より新しい携帯用メディア装置は、例えばハードディスクドライブのような大容量の記憶素子と、小型のビデオ画質液晶ディスプレイ(LCD)とを備える。かかる新しい装置は、目下、数時間の映像コンテンツを記録及び再生することができる。このようにして、携帯用メディア装置は、ホーム・エンターテイメント・システムで一般的に見られる固定式のメディア装置の特性の多くに似た特性を有する。結果として、かかる携帯用装置の多くは、容易にホーム・エンターテイメント・システムと共に利用され得る。例えば、携帯用装置に記憶され得る写真は、携帯用装置に付随する小型ディスプレイに代わって、高解像度の映像モニタで見ることもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ホーム・エンターテイメント・システムで携帯用装置を用いることに伴う問題は、固定されたホーム・エンターテイメント・システムから携帯用装置を接続及び切断する不便に関する。さらに、かかる携帯用メディア装置の多くは、一般にドッキング装置又は接続架台として知られる二次装置と関連付けられ、これを利用する。接続架台はメディア装置の充電器の役割を果たす。
【0005】
しばしば、携帯用メディア装置を、一方では例えばDVDプレーヤー又はセットトップボックスのような信号発生源装置へ、他方では例えばテレビ受像機のようなディスプレイ装置へ接続することが必要である又は望まれる場合がある。かかる携帯用メディア装置の入出力コネクタは、繰り返される接続及び切断にとって不便な場所にあることがあり、あるいは、装置は予備のコネクタを有さないことがある。さらに、携帯用メディア装置の接続及び切断は、ホーム・エンターテイメント・システムにある他の装置の切断及び再接続をさらに必要とすることがある。従って、携帯用メディア装置の携帯性を保ちながら、携帯用メディア装置がホーム・エンターテイメント・システムに便利にインターフェース接続することを可能にするシステム及び方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示される実施形態は、例えば携帯用メディア装置のような電子メディア装置を更なるメディア装置を有するホーム・エンターテイメント・システムにおいてドッキング装置と共に用いる方法及び機器に関する。当該方法は、メディア装置が接続架台へ接続される場合に接続架台からメディア装置へ信号を伝送する段階と、第1のメディア装置が接続架台へ接続されない場合に接続架台を介して他のメディア装置へ信号を伝送する段階とを有する。
【0007】
他の実施例では、ドッキング装置は、ドッキング装置を携帯用電子機器へ接続し、ドッキング装置が携帯用電子機器を充電し且つ携帯用電子機器へ及び携帯用電子機器から信号を転送することを可能にする第1のインターフェースと、ドッキング装置をメディア装置へ接続し、ドッキング装置がメディア装置から信号を転送することを可能にする第2のインターフェースと、ドッキング装置を第2のメディア装置へ接続し、ドッキング装置が第2のメディア装置へ信号を転送することを可能にする第3のインターフェースと、携帯用電子機器がドッキング装置へ接続されない場合に第2のインターフェースを第3のインターフェースへ切替可能に接続し、携帯用電子機器がドッキング装置へ接続される場合に第1のインターフェースを第2のインターフェースへ切替可能に接続するスイッチとを有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例を用いるシステムの例のブロック図である。
【図2】本発明の実施例を用いる他のシステムの例のブロック図である。
【図3】本発明の実施例のブロック図である。
【図4】本発明の実施例の1つの動作モードの説明図である。
【図5】本発明の実施例の他の動作モードの説明図である。
【図6】本発明の実施例の電気回路図である。
【図7】本発明の実施例の処理の例を表すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例の他の処理の例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特徴及び利点は、一例として与えられる以下の記載からより明らかとなるであろう。
【0010】
本発明の1又はそれ以上の具体的な実施例について以下に記載する。かかる実施例の簡潔な記載を与えるために、実際の実施に係る全ての特徴が本明細書において記載されるわけではない。当然、いずれかのこのような実際の実施の開発において、いずれかのエンジニアリング又は設計プロジェクトにおいて見られるように、例えばシステム関連及びビジネス関連の制約を伴うコンプライアンスのような開発者の特定の目的を達成すべく、多数の実施時特有の決定がなされなければならない。開発者の特定の目的は実施ごとに様々である。さらに、当然、このような開発努力は、複雑且つ時間を要するものであるが、それでもなお、本発明の属する分野において通常の知識を有する者(すなわち、当業者。)にとっては設計、製作及び製造の日常的な取り組みである。
【0011】
以下では、携帯用メディア装置をホーム・エンターテイメント・システムとインターフェース接続するために使用されるシステム及び回路について記載する。実施例は、ホーム・エンターテイメント・システム内の構成要素間でアナログオーディオ及びビデオ信号をやり取りすることについて記載する。携帯用メディア装置との関連で使用される他のシステム及び回路は、極めて類似した構成を有しうる。当業者には明らかなように、ここで記載される回路の実施例は単に1つの可能な実施例にすぎない。そのようなものとして、代替の実施例では、システムの構成要素は再配置又は省略をされても良く、あるいは、更なる構成要素がシステムの特定の属性に基づいて加えられても良い。例えば、軽微な変形により、記載される回路は、例えば高解像度マルチメディアインターフェース(HDMI)信号規格に従うようなデジタルのオーディオ及びビデオ信号をやり取りするよう構成され得る。
【0012】
ここで、図1を参照すると、本発明の実施例を用いるホーム・エンターテイメント・システム100の例となるブロック図が示されている。ホーム・エンターテイメント・システム100は、メディア装置110と、接続架台120と、携帯用メディア装置140と、ディスプレイ装置130として用いられる第2のメディア装置とを有する。メディア装置110は、ホーム・エンターテイメント・システム内の他の装置から信号を受信し且つ他の装置へ信号を供給する。メディア装置110は、ホーム・エンターテイメント・システム100内の構成要素でありうる。メディア装置110は、代替的に、ホーム・エンターテイメント・システムの主要構成要素の役割を果たしうる。1つの実施例では、メディア装置110は、ホームA/V制御装置又は受信器でありうる。他の実施例では、メディア装置110は、例えばビデオカセットレコーダ又はパーソナルデジタルビデオレコーダのような、音声及び映像コンテンツを再生及び記録する装置でありうる。更なる実施例では、メディア装置110は、また、セットトップボックス又はホームコンピュータ装置でありうる。
【0013】
メディア装置110から又はメディア装置110へ供給される信号は、アナログ又はデジタルのいずれか一方の形式で、ステレオ又はモノラルの音声コンテンツ及び映像コンテンツを表すことができる。メディア装置110は、また、外部信号入力を有することもできる。外部信号入力は、屋外から発せられたコンテンツを含む1又はそれ以上の信号を受信することができる。例えば、外部信号入力は、ケーブル若しくは衛星ネットワーク又はインターネット接続へ接続され得る。メディア装置110は、また、復調及び信号形式変換を含む外部信号の処理を有しうる。
【0014】
メディア装置110は、また、1又はそれ以上の(オーディオ/ビデオ)A/V入力及び1又はそれ以上のA/V出力を有しうる。A/V入力及びA/V出力は、信号コネクタを介して映像及び左右の音声を接続可能な1又はそれ以上のコネクタを有しても、あるいは、各ビデオ及びオーディオ信号入出力のための個々のコネクタを有しても良い。メディア装置110は、制御回路と、ユーザインターフェースと、ユーザ入力に基づいて信号の切替及び転送を行う切替回路とを更に有することができる。切替及び転送は、A/V入力へ供給される信号の1又はそれ以上が、外部信号入力からの処理された信号と共に、メディア装置110内のスイッチ及び回路を介してA/V出力の1又はそれ以上へ転送されることを可能にする。
【0015】
メディア装置110は、また、一体型の又は取り外し可能な要素としてコンテンツ記憶媒体を有することもできる。例えば、記憶媒体は、取り外し可能な磁気テープカートリッジを用いる機械式テープデッキ又はハードディスクドライブでありうる。制御回路は、また、記憶媒体への及び記憶媒体からの、音声及び映像データコンテンツを表す信号の転送を制御することができる。
【0016】
A/V装置110からのA/V出力の1つは、電気ケーブルを介してドッキング装置120のA/V入力へ接続される。ドッキング装置120は、例えばホーム・エンターテイメント・システムで見られるような外部の音声及び映像要素へインターフェース接続する回路を有する。ドッキング装置120は、また、携帯用メディア装置140へ電力を充電及び供給する回路を有する。通常は、携帯用メディア装置140は、電気接続を介して充電及び電源供給を受けるために、ドッキング装置120に設置又はドッキングをされる。ドッキング装置120及び携帯用メディア装置140は、しばしば、携帯用メディア装置140の個々の動作状態に寄与するユニットとして共に関連付けられる。
【0017】
ドッキング装置120及び携帯用メディア装置140は、また、例えば、携帯用メディア装置140がドッキング装置120に置かれる場合に携帯用メディア装置140とドッキング装置120との間で信号(例えば、オーディオ及びビデオ信号。)を接続するコネクタ(図示せず。)を有する。ドッキング装置120及び携帯用メディア装置140の動作については、以下でさらに詳細に記載する。
【0018】
ドッキング装置120からのA/V出力は、電気ケーブルを介して、例えばディスプレイ装置130のような第2のメディア装置のA/V入力へ接続される。ディスプレイ装置130は、ビデオ信号をユーザへ表示するための、例えば陰極線管(CRT)又は液晶ディスプレイ(LCD)スクリーンのような視覚的表示要素を有することができる。ディスプレイ装置130は、また、オーディオ信号をユーザへ出力するための、例えば1又はそれ以上のスピーカのような音響発生要素を有することもできる。表示及び音声機能に加えて、ディスプレイ装置130は、1又はそれ以上の組のA/V入力及びA/V出力を有しても良い。ディスプレイ装置130は、A/V入力とA/V出力との間での多種多様なモードのA/V信号の切替及び転送を行うことが可能でありうる。好ましい実施例では、ディスプレイ装置130は、一組のA/V入力及びA/V出力の間の直通接続のみを提供しうる。ディスプレイ装置130からのA/V出力の1つは、電気ケーブルを介してメディア装置110にあるA/V入力の1つへ接続される。
【0019】
メディア装置110、ドッキング装置120、及びディスプレイ装置130の間の相互接続は、ループ又は環状接続を提供する。ループ又は環状接続配置は、A/V接続の最小限の使用並びに最小限の信号転送及び切替で、メディア装置110、ドッキング装置120及び関連する携帯用メディア装置140、並びにディスプレイ装置130の間での信号転送を可能にする。
【0020】
図2を参照すると、ホーム・エンターテイメント・システム200の他の例となるブロック図は、ドッキング装置120へ接続される単一のメディア装置110と、携帯用メディア装置140とを示す。メディア装置110、ドッキング装置120及び携帯用メディア装置140は、図1に記載されるものと同様の機能を有するので、必要でない限りここではそれ以上は説明されない。メディア装置110は、幾つかの更なるメディア装置の接続を可能にするA/V入力コネクタ及びA/V出力コネクタの組を有する。好ましい実施例では、メディア装置110は、DVDプレーヤー、セットトップボックス、ディスプレイ装置、及び補助装置のための音声及び映像入力並びに音声及び映像出力を有する。
【0021】
メディア装置110からのA/V出力コネクタの1つは、ドッキング装置120にあるA/V入力コネクタへ接続される。この接続により、メディア装置110からドッキング装置120へオーディオ及びビデオ信号が供給される。先に記載されたように、ドッキング装置120は、例えば、携帯用メディア装置140がドッキング装置120に置かれている場合に、携帯用メディア装置140へオーディオ及びビデオ信号を供給することができる。ドッキング装置120からのA/V出力コネクタは、メディア装置110のA/V入力コネクタの1つへ接続される。携帯用メディア装置140は、また、例えば、携帯用メディア装置140がドッキング装置120へ接続される場合に、ドッキング装置120を介してメディア装置110へ信号を供給することができる。
【0022】
図3を参照すると、集合的に参照番号300で示される接続架台310及び携帯用メディア装置360を表すブロック図が示されている。接続架台310及び携帯用メディア装置360は、図1中のドッキング装置120及び携帯用メディア装置140と同様の機能を有する。接続架台310は、A/V入力コネクタ312を有する。A/V入力コネクタ312は、図1に記載されるA/V装置110のような外部信号発生源から接続架台へ供給される左右のオーディオ信号及びビデオ信号のための入力インターフェースを与える。接続架台310は、また、A/V出力コネクタ314を有する。A/V出力コネクタ314は、図1に記載されるディスプレイ装置130のような外部装置へ接続架台から供給される左右のオーディオ信号及びビデオ信号のための出力インターフェースを与える。
【0023】
携帯用メディア装置コネクタ320は、携帯用メディア装置360への機械的及び電気的な接続を提供する。携帯用メディア装置360へのA/V信号用の信号接続は、参照番号320aを付されている。携帯用メディア装置360からのA/V信号用の信号接続は、参照番号320bを付されている。携帯用メディア装置コネクタ320は、また、参照番号320cを付された、接続架台制御のための接続を有する。
【0024】
スイッチ325は、A/V出力コネクタ314及びA/V入力コネクタ312の両方へ接続されている。スイッチ325は、オーディオ信号及びビデオ信号を通すことができる様々な種類のスイッチをいくつでも有することができる。好ましい実施例では、スイッチ325は、2つのスイッチ状態を有する双方向タイプのスイッチである。スイッチ325の共通接続は、A/V出力コネクタ314へ接続されている。スイッチ325の1つの投入又は位置は、A/V入力コネクタ312へ接続されている。スイッチ325の第2の投入又は位置は、コネクタ320bにおける携帯用メディア装置360からのA/V出力へ接続されている。A/V入力コネクタ312は、さらに、コネクタ320aにおける携帯用メディア装置360に対するA/V入力へ接続されている。
【0025】
スイッチ325は、A/V出力コネクタ314へ接続される共通接続を有する具体的な構成において図示されているが、1よりも多いスイッチを含む他のスイッチ構成が使用されても良い。例えば、他の実施例では、スイッチ325の共通接続は、A/V入力コネクタ312へ接続され得る。スイッチ325の一投は、A/V出力コネクタ314へ接続される。スイッチ325の他の投入は、コネクタ320aにおける携帯用メディア装置360に対するA/V入力へ接続される。さらに、第2のスイッチは、記載されるスイッチ構成の両方を結合した方法で使用され得る。
【0026】
スイッチ325の制御入力は、コネクタ320cにある接続架台制御へ接続されている。スイッチ325の制御入力は、スイッチ325のどのスイッチ状態が目下アクティブであるか又は選択されるかを制御する。
【0027】
接続架台310は、また、直流(DC)入力コネクタ352を有する。DC入力コネクタ352は、例えば5ボルトといったDC電圧の形で電力を入力するために用いられる。接続架台310へのDC電力は、壁コンセントへ接続された外部電源トランスから供給され得る。DC電力は、接続架台310内の回路へ給電するために、及び、携帯用メディア装置360が接続架台310にプラグ接続される場合に、電力供給350を介して携帯用メディア装置360の再充電を提供するために使用される。携帯用メディア装置360の動作又は充電のための電力は、携帯用メディア装置コネクタ320にある1又はそれ以上のコネクタを介して供給される。
【0028】
接続架台310は、また、赤外線(IR)コネクタ332を介して、例えばテレビ受像機又はセットトップボックスのような外部装置のIR制御を実行するIRインターフェース回路330を有することもできる。IR制御のための信号は、携帯用メディア装置コネクタ320を介して携帯用メディア装置360から供給される。接続架台310は、また、携帯用メディア装置360と、例えばコンピュータ又はコンピュータ周辺機器のような他の外部装置との間でのデジタル信号の双方向通信を容易にするUSBインターフェースコネクタ340を有することもできる。
【0029】
携帯用メディア装置360は、携帯用メディア装置コネクタ320とインターフェース接続するインターフェースコネクタ390を有する。携帯用メディア装置コネクタ320から供給されるオーディオ及びビデオ信号は、A/V入力回路362へ供給される。A/V入力回路362は、オーディオ及びビデオ信号を調える。オーディオ及びビデオ信号の調整には、当業者によく知られている利得制御、信号成分分離、又は周波数平準化が含まれうる。
【0030】
調えられたオーディオ及びビデオ信号は、アナログ信号形式で、アナログ信号形式及びデジタル信号形式の両方でオーディオ及びビデオ信号を処理する処理装置380へ供給される。処理装置380は、アナログ形式からデジタル形式へ又はデジタル形式からアナログ形式へオーディオ及びビデオ信号を変換する回路を有することもできる。処理装置380は、デジタル音声を特定のMP3デジタル音声形式に変換するMPEG(Motion Picture Entertainment Group)標準タイプのMP3オーディオエンコーダをさらに有することもできる。処理装置380は、また、デジタル映像を特定のMPEG−4デジタル映像形式に変換するMPEG標準タイプのMPEG−4ビデオエンコーダを有することもできる。
【0031】
処理装置380は、また、処理された信号をA/V出力回路364へ供給する。A/V出力回路364は、インターフェースコネクタ390へアナログ又はデジタル形式でオーディオ及びビデオ信号を供給する。処理装置380は、また、信号を処理して、例えばディスプレイ、ヘッドホンコネクタ、メモリ、又はハードディスクドライブ(図示せず。)のような、携帯用メディア装置360内の他の回路へ信号を供給する。さらに、処理装置380は、信号を処理して、外部デジタル信号装置へ接続架台310にあるUSB340及びUSBコネクタ342を介して送る。
【0032】
代替の実施例では、A/V入力回路362は、入力信号をデジタル形式へ変換する必要なアナログ−デジタル変換回路を有する。A/V出力回路364は、アナログ信号として出力するためにデジタル信号を変換する必要なデジタル−アナログ変換回路を有する。代替の実施例では、処理装置380は、デジタル形式でのみ信号を処理する。
【0033】
携帯用メディア装置360は、また、制御装置370を有する。制御装置370は、ユーザインターフェースを介してユーザ制御へインターフェース接続する回路を有し、また、処理装置380を含む携帯用メディア装置360のブロックの全てを動作させる制御を与えることができる。制御装置370は、また、インターフェースコネクタ390を介してスイッチ325へ制御信号を供給する。
【0034】
携帯用メディア装置360は、また、携帯用メディア装置360に内部電力を供給するバッテリ372を有する。バッテリ372は、インターフェースコネクタ390を介して接続架台310へと形成される信号接続により充電され得る。
【0035】
図4を参照すると、ドッキング装置310の一部の説明図が示されている。この説明図は、外部装置へのスイッチ325並びにA/Vコネクタ312及び314の接続を示す簡単化された接続構成を表す。この構成は、また、コネクタ320へ転送されるオーディオ/ビデオ信号を示す。スイッチ325は、ループモードを表すスイッチ状態で示されている。ループモードは、携帯用メディア装置360が接続架台310へ接続又は設置をされない場合に使用され得る。ループモードは、また、携帯用メディア装置360が接続架台310に設置されているが、信号を処理するためにオンされていない又はアクティブでない場合にも使用され得る。例えば、接続架台310が携帯用メディア装置360内のバッテリを充電することができるように、携帯用メディア装置360は接続架台310に設置され得る。ループモードは、A/V入力コネクタ312をスイッチ325を介してA/V出力コネクタ314へ接続する。このようにして、A/V入力コネクタ312におけるオーディオ及びビデオ信号は、携帯用メディア装置360へ信号を供給したり、あるいは、携帯用メディア装置360へ信号を出力したりすることなく、接続架台310を通って有効にループを形成するよう、A/V出力コネクタ314へ供給される。
【0036】
図5を参照すると、ドッキング装置310の一部の他の説明図が示されている。この簡単化された接続構成は、図4に記載されるのと同じ構成要素を示す。しかし、スイッチ325は、携帯用装置動作モードを表すスイッチ状態において示される。携帯用装置動作モードは、例えば、携帯用メディア装置360がドッキング装置310へ接続され且つアクティブである場合に選択される。好ましい実施例では、携帯用メディア装置360は、ドッキング装置310で物理的に設置又はドッキングをされ、携帯用メディア装置360は、電源を入れられている。携帯用装置動作モードにおける動作により、A/V入力コネクタ312はコネクタ320aで携帯用メディア装置360へ接続される。携帯用装置動作モードは、さらに、A/V出力コネクタ314をスイッチ325を介してコネクタ320bで携帯用メディア装置360へ接続する。このようにして、A/V入力コネクタ312でのオーディオ及びビデオ信号は、携帯用メディア装置360での再生又は携帯用メディア装置のメモリによる記録のいずれか1つが行われ得るよう携帯用メディア装置360へ供給される。携帯用メディア装置360は、さらに、A/V出力コネクタ314を介して接続される外部装置へオーディオ及びビデオ信号を供給することができる。
【0037】
図6を参照すると、接続架台600の電気部品及び接続を表す電気回路図が示されている。接続架台600は、図1中のドッキング装置120及び図3中の接続架台310により特定されるものと同様の機能を有する。さらに、電気部品に関連する機能及びブロックは、図3中の接続架台310に関して記載されたものと同様であり、ここではさらに記載することはない。
【0038】
ライン入力コネクタ612及びライン出力コネクタ614は、左右の音声及び映像のための信号接続を提供する。ライン入力コネクタ612及びライン出力コネクタ614の両方における信号経路の夫々は、シャントコンデンサ641a〜c及び643a〜cの形をしたフィルタリング部品へ接続する。これらの信号経路及び設置接続経路の夫々での更なる直列回路フィルタリングは、インダクタンス640a〜c及び642a〜cによって実現される。これらのフィルタリング部品は、例えば、接続架台600を外部装置へ接続するために使用されるケーブル布線に生じうる信号のような、望まない信号を除去する。インダクタ640a及び640bを有する左右のオーディオ信号経路は、夫々、抵抗644及び645へ接続する。抵抗644及び645は、コネクタ620のピン16及び20を介する携帯用メディア装置内の音声入力回路への接続のために、例えば1000オームといった公称の電源インピーダンスを与える。左右のオーディオ信号経路は、抵抗644及び645への接続の前の時点で、さらにリレースイッチ626のピン3及び6へ接続する。同様に、ライン出力コネクタ614からの左右のオーディオ信号は、フィルタリングインダクタ640a及び640bを通った後に、リレースイッチ626のピン2及び7へ接続する。リレースイッチ626のピン4及び5は、携帯用メディア装置からの左右の音声出力信号を供給する携帯用メディア装置コネクタ620のピン17及び19へ接続されている。
【0039】
スイッチリレー626は、協働し且つスイッチごとに2つの別個のスイッチ状態又は位置を有する2つの別個のスイッチを内部に有する。スイッチリレー626は、一般に双極双投(DPDT)スイッチと呼ばれており、当業者に知られているいずれかの技術を用いて構成され得る。好ましい実施例では、スイッチリレー626は、通常は閉じた(ノーマルクローズの)位置から接触の位置を変更するようコイルにエネルギを与えることによって動作する電磁継電器である。スイッチリレー626の内部のノーマルクローズ端子は、夫々、ピン3及び6へ接続されている。図3に記載されるようなスイッチ接続配置を形成するよう、通常は開いた(ノーマルオープン)端子はピン2及び7へ接続され、共通端子はピン4及び5へ接続されている。
【0040】
ライン入力コネクタ612からのビデオ信号経路は、インダクタ640cを介して接続し、さらに、抵抗646を介して携帯用メディア装置コネクタ620のピン14へ接続する。ビデオ信号経路は、抵抗646への接続の前に、さらにスイッチリレー625のピン6へ与えられる。さらに、ビデオ信号経路は、抵抗646を通った後に、第2の抵抗647を通って接続され、スイッチリレー625のピン4へ与えられる。携帯用メディア装置からのビデオ信号出力接続は、スイッチリレー625のピン5へ接続する携帯用メディア装置コネクタ620のピン13を通って接続する。
【0041】
スイッチリレー625は、ビデオ信号が、リレースイッチ625の状態に依存して更なる必要なビデオ信号調整を提供するために内部スイッチの両方を使用する点を除いて、スイッチリレー626に関して記載されたのと同じように動作する。スイッチリレー625のピン7は、調整回路及びライン出力コネクタ614へビデオ信号を供給する。スイッチリレー625のピン3は、ライン出力コネクタ614の接地へ調整回路を介して接続される。ピン2は、ライン入力コネクタ612の接地へ調整回路を介して接続される。スイッチリレー625は、特定の方法でビデオ信号経路及び接地経路へ接続される。この接続は、スイッチリレー625の両スイッチ状態でビデオ信号の適切な接続及び終端を保つために、記載されるように行われる。
【0042】
携帯用メディア装置からの制御信号経路は、携帯用メディア装置コネクタ620のピン10を介して接続する。携帯用メディア装置からの制御信号は、スイッチリレー625及びスイッチリレー626においてピン1及び8として符号を付されたスイッチングコイルにエネルギを与えるよう構成されるトランジスタ628を用いた制御回路に対する制御として使用される。トランジスタ628は、抵抗629、630、632、及び634、並びにコンデンサ631と共に、制御信号経路へ接続されるオープンコレクタ・トランジスタ回路配置で構成される。
【0043】
動作において、制御信号はゼロ電圧DC近くに又はロー(Low)状態にあり、トランジスタ628のベース端子には電圧は印加されない。トランジスタ628のベース−エミッタ接合が順方向バイアスをかけられない場合は、トランジスタ628のコレクタには、DC電力供給入力からスイッチングコイルを介して電流は流れず、コイルにエネルギが供給されて、スイッチリレー625及び626の状態が切り替えられることはない。しかし、制御信号がおおよそ3.3ボルトDC又はハイ(High)状態にある場合には、抵抗630、632及び634並びにダイオード633によって見積もられる電圧は、抵抗629を介してトランジスタ628のベースへ印加される。トランジスタ628のベースで印加される電圧は、トランジスタ628のベース−エミッタ接合に順方向バイアスをかけて、電流がトランジスタ628のコレクタを通って流れることを可能にする。結果として、電流はスイッチリレー625及びスイッチリレー626のピン1を流れる。スイッチリレー625及びスイッチリレー626のピン1は、電流を供給する電力供給入力650へ接続されている。ピン1を通る電流は、スイッチリレー625及びスイッチリレー626のコイルにエネルギを与えて、スイッチの状態を変化させる。ダイオード621は、スイッチリレー625及びスイッチリレー626のピン1及び8に並行に接続され、スイッチングコイルの誤った動作及び損傷を防ぐ。
【0044】
接続架台600は、ホーム・エンターテイメント・システム内の装置の様々な相互接続と、上述されるような携帯用メディア装置140の動作モードとを提供する。接続架台600は、様々な装置の間の信号の転送が、接続架台600における携帯用メディア装置140の存在又はユーザの入力若しくは動作のいずれか1つの結果として変化することを可能にする。第1に、携帯用メディア装置140が接続架台600に設置されていない場合には、スイッチリレー625及び626は、電源を切られた又は基底状態にある。電源を切られたスイッチ状態では、ライン入力コネクタ612及びライン出力コネクタ614は、ループスルーモードにおいて共に接続される。ループスルーモードは、接続架台600へ送られる信号が続けて接続架台600を通って、例えばディスプレイ装置130のような他のメディア装置へ出力接続を介して伝送されること又は第1のメディア装置110へ帰還されることを可能にする。また、この状態では、携帯用メディア装置140が接続架台600へ接続されないので、携帯用メディア装置140内のバッテリの充電は行われない。さらに、接続架台600自体は、動作するよう記載されるループスルー状態のために電源からの電力を必要としない。
【0045】
第2に、携帯用メディア装置140は接続架台600に設置されているが、オフされており又はアクティブでない場合には、スイッチリレー625及び626は、電源を切られた又は基底状態のままである。携帯用メディア装置140からの制御信号は、スイッチリレー625及び626の状態を変化させず、接続架台600へ伝送される信号が続けて接続架台600を通って、出力接続を介して他のメディア装置130伝送され又は第1のメディア装置110へ帰還されることを可能にする。携帯用メディア装置140は接続架台600に設置されて接続されているが、ループスルーモード接続の動作は、携帯用メディア装置140がオフ状態にある間は影響を及ぼされない。しかし、携帯用メディア装置140内のバッテリに対する充電動作は、バッテリが充電を必要とする場合に開始する。多数の充電方法は、当業者に知られているように使用され得る。
【0046】
第3に、携帯用メディア装置140が接続架台600に設置され、オン状態又はアクティブである場合には、携帯用メディア装置140からの制御信号はスイッチリレー625及び626にエネルギを与えて、それらの状態を変化させる。接続架台600のライン入力コネクタ612へ供給される信号は、ライン出力コネクタ614から切断され、代わりに、コネクタ620を介して携帯用メディア装置140へ供給される。さらに、携帯用メディア装置140から供給される信号は、コネクタ620並びにスイッチリレー625及び626を介してライン出力コネクタ614へ供給される。ライン出力コネクタ614での信号は、例えばメディア装置110又はディスプレイ装置130のような他の外部のメディア装置へ供給され得る。このようにして、携帯用メディア装置140は、例えばメディア装置110のような発生源から伝送される信号を受信することができ、それ自体、例えばディスプレイ装置130のような他の装置へ信号を伝送することができる。携帯用メディア装置140内のバッテリの充電動作は、また、必要に応じて開始しうる。
【0047】
さらに、携帯用メディア装置140は、内部でループスルー機能を可能にし、携帯用メディア装置140自体においてオーディオ及びビデオ入力信号をオーディオ及びビデオ出力へ供給する。携帯用メディア装置140は、また、信号を通すことに加えて、ある信号処理を可能にする。携帯用メディア装置140は、ユーザ入力の一例として、携帯用メディア装置にあるボタン又はユーザインターフェースディスプレイにおけるメニュー項目を用いて、ループスルー機能の制御を可能にすることができる。このようにして、携帯用メディア装置140は、入力信号を出力へ送り、信号を通す前にその入力信号を処理し、入力信号を記憶し、あるいは、ユーザ入力に依存してその出力で様々な信号を生成及び伝送することができる。
【0048】
図7を参照すると、例えばメディア装置110及びディスプレイ装置130のような他のメディア装置を有するシステムでドッキング装置120及び関連する携帯用メディア装置140を使用する過程の例を表すフローチャートが示されている。ステップ710で、音声コンテンツしか有さない、又は映像コンテンツしか有さない、又は音声及び映像の両コンテンツを有する信号が生成される。この信号は、アナログ又はデジタルのいずれか一方の形式をとることができる。信号は、例えば、メディア装置110において地上、ケーブル、又は衛星放送システムからの受信信号を復調することによって、生成され得る。信号は、また、例えばビデオカセット、コンパクトディスク、又はハードディスクドライブのようなメディア装置110内の記憶素子から信号を取り出すことによっても生成され得る。好ましい実施例では、信号は、ケーブルシステムからの受信外部信号を復調して、左右のアナログオーディオ信号及びアナログビデオ信号を発生させることによって、メディア装置110において生成され得る。
【0049】
次に、ステップ720で、コンテンツを含む信号は、メディア装置110のような、その信号を生成した装置から、1又はそれ以上の接続ケーブルを介して、1又はそれ以上の他の装置へと伝送される。信号は、同時に1よりも多い装置へ伝送されても良い。例えばメディア装置110のような、信号を生成した装置は、また、ユーザ入力に応答して、どこへ信号が伝送されるかを決定する制御装置を有することもできる。好ましい実施例では、信号は、携帯用メディア装置140に関連して使用される又は携帯用メディア装置140に付随する接続架台120へ伝送される。
【0050】
次に、ステップ730で、携帯用メディア装置140が接続架台120へ接続されてオンされる、又は信号を処理するようアクティブである場合に、次いで、ステップ740で、接続架台120は信号を携帯用メディア装置140へ伝送する。携帯用メディア装置140は、ステップ750で、接続架台120によって伝送された信号を受信した後、信号を処理する。携帯用メディア装置140による信号の処理について、以下でさらに記載する。
【0051】
しかし、携帯用メディア装置140が接続架台120に接続されておらず、あるいは、オンされておらず、あるいは、接続架台120に接続されているが充電しか行っておらず、あるいは、信号を処理するようアクティブでない場合には、次いで、ステップ780で、信号は接続架台120を通って、例えばディスプレイ装置130又はメディア装置110のような、接続架台120の出力へ接続された装置へ電送される。ステップ780は、接続架台120が、このモードにおいて、携帯用メディア装置140へ信号を供給することなく接続架台120の入力から接続架台120の出力へ信号を供給するループスルー装置として働くことを可能にする。
【0052】
図8を参照すると、信号の処理に含まれる過程800をさらに表すフローチャートが示されている。過程800は、例えば、図7に示される処理ステップ750の間に実行され得る更なるステップを表す。ステップ810で、信号は携帯用メディア装置140によって受信される。次いで、携帯用メディア装置140は、ステップ820で、信号に必要な更なる処理を決定する。この更なる処理は、ユーザからの入力に基づいて決定され得る。例えば、ユーザは、どのような更なる処理が信号で起こるべきかを装置に指示するために、ビデオディスプレイのメニュー入力の組又はユーザ直接制御ボタンを使用することができる。
【0053】
図示されている夫々の決定処理経路は、完全に無関係であるわけではなく、また、図示される全ての処理ステップを利用するわけではない。さらに、2又はそれ以上の処理経路は同時に起こることがある。また、それらが起こるステップの間には直接的な時間的関係があるわけではない。他の決定処理経路も可能であり、同様の入力は位置に基づく同様のステップに従う。
【0054】
ステップ820での入力要求からの決定が信号を表示することを示す場合は、次いで、ステップ830で、信号は、その入力信号形式から表示形式へと変換され得る。例えば、入力信号はコンポジット・アナログビデオ信号であって、ビデオディスプレイ上に適切に映像を生成するために、赤、緑、青のビデオ駆動信号として知られる一組の信号を生成するよう処理され得る。入力信号は、また、デジタルオーディオ信号であっても良く、デジタルオーディオ信号から左アナログオーディオ信号及び右アナログオーディオ信号に変換され得る。ステップ832では、変換された信号はビデオディスプレイ上に表示される。表示ステップ832は、また、変換されたオーディオ信号をスピーカを介して又はヘッドホンコネクタへ供給する段階を有しうる。
【0055】
ステップ820での入力要求からの決定が信号を記憶することを示す場合は、次いで、ステップ840で、信号は、その入力信号形式から記憶形式へと変換され得る。例えば、入力信号はコンポジット・アナログビデオ信号であって、MPEG−4形式で圧縮デジタルビデオ信号を生成するよう処理され得る。入力信号は、また、デジタルオーディオ信号であっても良く、MP−3形式で圧縮デジタルオーディオ信号に変換され得る。ステップ842で、圧縮された信号はメモリに格納される。メモリ用の記憶媒体は、例えばフラッシュメモリのような電子媒体であっても、あるいは、例えばハードディスクドライブのような、より大容量の記憶装置であっても良い。
【0056】
圧縮された信号がステップ842で記憶されると、同時に又は後に更なるステップが行われ得る。圧縮された信号は、ステップ843でメモリから取り出され得る。ステップ844で、取り出された信号は、圧縮信号形式から逆変換をされ得る。変換ステップ844は、取り出された信号を、ステップ832で信号を表示するための、先に記載されたような形式へ変換することができる。さらに、変換ステップ844は、取り出された信号を、ステップ850で携帯用メディア装置140から出力するための形式へ変換することができる。出力形式は、携帯用メディア装置140へ供給される元の入力信号と同様である。
【0057】
ステップ820での入力要求からの決定が信号を通過させることを示す場合は、次いで、ステップ850で、信号は、出力コネクタを用いて携帯用メディア装置140から返送され得る。このようにして、携帯用メディア装置140自体は、出力へ直に入力信号を供給するループスルーとして働くことができる。
【0058】
本開示の実施例によって与えられる装置及び方法の利点は、ドッキング装置又は接続架台が、携帯用メディア装置と他のメディア装置を含むホーム・エンターテイメント・システムとの間の固定インターフェースとして働くという事実によって認められ得る。そのインターフェースは、携帯用メディア装置がホーム・エンターテイメント・システム内のメディア装置と共に使用される場合に、携帯用メディア装置の有無に関わらずホーム・エンターテイメント・システムとの如何なる接続変更も必要としない。
【0059】
本開示は様々な変形例及び代替の形態の余地があるが、特定の実施例が図面において一例として示されており、ここで詳細に記載される。しかし、当然、本開示は開示される具体的な形態に限定されることを目的としているわけではない。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の発明性のある態様の精神及び適用範囲に含まれる全ての変形例、等価なもの及び代替案を網羅することができる。
【0060】
本願は、2005年12月1日にアメリカ合衆国で出願された仮出願第60/741,391号の優先権を主張するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続架台を用いて複数のメディア装置と携帯型メディア装置との間で信号を伝送する方法であって、
前記携帯型メディア装置を充電するための前記接続架台の入力部で第1のメディア装置から信号を受信するステップと、
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているかどうかを決定するステップと、
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されていると決定される場合に前記携帯型メディア装置から第2のメディア装置へ前記信号を伝送するステップと、
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されていないと決定される場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記信号を伝送するステップとを有する方法。
【請求項2】
前記信号は、アナログオーディオ信号及びアナログビデオ信号のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているがアクティブでない場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記信号を伝送するステップを更に有する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているがアクティブでない場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記信号を伝送するステップは、前記接続架台が前記携帯型メディア装置を充電している場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記信号を伝送するステップを更に有する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記携帯型メディア装置から前記信号を伝送するステップは、前記携帯型メディア装置がアクティブである場合に前記接続架台から前記携帯型メディア装置へ前記信号を伝送するステップを更に有する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記携帯型メディア装置から前記信号を伝送するステップは、前記携帯型メディア装置の電源が入っている場合に前記接続架台から前記携帯型メディア装置へ前記信号を伝送するステップを更に有する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
携帯用電子機器を充電するためのドッキング装置を前記携帯用電子機器へ接続し、当該ドッキング装置が前記携帯用電子機器を充電し且つ前記携帯用電子機器へ及び前記携帯用電子機器から信号を転送することを可能にする第1のインターフェースと、
当該ドッキング装置を第1のメディア装置へ接続し、当該ドッキング装置が前記第1のメディア装置から前記信号を転送することを可能にする第2のインターフェースと、
当該ドッキング装置を第2のメディア装置へ接続し、当該ドッキング装置が前記第2のメディア装置へ前記信号を転送することを可能にする第3のインターフェースと、
前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続されていない場合に、前記第2のインターフェースで前記第1のメディア装置から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給し、前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続されている場合に、前記第1のインターフェースで前記携帯型電子機器から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給するスイッチとを有し、
前記スイッチは、前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続されているかどうかの決定に応答する、ドッキング装置。
【請求項8】
前記信号は、アナログオーディオ信号及びアナログビデオ信号を含む、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項9】
前記第2のインターフェースは、前記アナログオーディオ信号及び前記アナログビデオ信号のための別個の信号経路を更に有する、請求項8記載のドッキング装置。
【請求項10】
前記第3のインターフェースは、前記アナログオーディオ信号及び前記アナログビデオ信号のための別個の信号経路を更に有する、請求項8記載のドッキング装置。
【請求項11】
前記スイッチは、前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続され且つ前記携帯用電子機器の電源が入っている場合に、前記第1のインターフェースで前記携帯型電子機器から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給する、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項12】
前記スイッチは、前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続されているとしても前記携帯用電子機器の電源が入っていない場合には、前記第2のインターフェースで前記第1のメディア装置から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給する、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項13】
前記スイッチは、前記携帯用電子機器が当該ドッキング装置へ接続されているとしても当該ドッキング装置が前記携帯用電子機器を充電している場合には、前記第2のインターフェースで前記第1のメディア装置から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給する、請求項7記載の装置。
【請求項14】
前記スイッチは、当該ドッキング装置の電源が入っている場合に、前記第2のインターフェースで前記第1のメディア装置から供給される信号を前記第3のインターフェースへ供給する、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項15】
前記第1のインターフェースは、前記携帯用電子機器から前記スイッチへ制御信号を送る、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項16】
前記携帯用電子機器は、映像及び音声コンテンツを表示する携帯型メディア装置である、請求項7記載のドッキング装置。
【請求項17】
音声及び映像信号をメディア装置及び携帯型メディア装置へ伝送する機器であって、
前記携帯型メディア装置を充電するための接続架台の入力部で第1のメディア装置から音声及び映像信号を受信する手段と、
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているかどうかを決定する手段と、
前記携帯型メディア装置が接続架台へ接続されていると決定される場合に前記接続架台を用いて前記携帯型メディア装置から第2のメディア装置へ前記音声及び映像信号を伝送する手段と、
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されていないと決定される場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記音声及び映像信号を伝送する手段とを有する機器。
【請求項18】
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているがアクティブでない場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記音声及び映像信号を伝送する手段を更に有する、請求項17記載の機器。
【請求項19】
前記携帯型メディア装置が前記接続架台へ接続されているがアクティブでない場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記信号を伝送する手段は、前記接続架台が前記携帯型メディア装置を充電している場合に前記接続架台を介して前記第2のメディア装置へ前記音声及び映像信号を伝送する手段を更に有する、請求項18記載の機器。
【請求項20】
前記携帯型メディア装置から前記音声及び映像信号を伝送する手段は、前記携帯型メディア装置の電源が入っている場合に前記接続架台から前記携帯型メディア装置へ前記音声及び映像信号を伝送する手段を更に有する、請求項17記載の機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−13120(P2013−13120A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180581(P2012−180581)
【出願日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【分割の表示】特願2008−543350(P2008−543350)の分割
【原出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】