説明

メモリーカード端子清掃器

【課題】メモリーカード端子のクリーニング
【解決手段】筺体1には、ツマミ10と係合する中心軸9にクリーニングブラシ11を偏心して形成した前記中心軸9がセットされ、メモリーカード17を挿入する挿入孔3、及び底面部5と突き当て部4を形成、挿入孔3にスライドノブ7を取り付け構成されている。又、蓋12にはボトル装着ボックス13及び枠14を設け、該枠14には吸収材15を取り付け形成している。該蓋12を前記筺体1に合体させクリーニング液用ボトル16をボトル装着ボックス13にセットし構成される。

【発明の詳細な説明】
【発明が属する技術分野】
【0001】
本発明は、メモリーカード端子清掃器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
PCノートパソコン用に開発されたメモリーカードは、現在デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤ、携帯電話、プレイステーション.ポータブル等の記憶媒体として利用されている。メモリーカードは、前記各種機器に設けられた専用スロットに挿入し使用するが、使用頻度によっては該スロット内部に設けたメモリーカードの端子と接合する端子受けの不具合(ほこり等に因る汚れ)を防止する為メモリーカードと同サイズのクリーニングカードがある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記したようにスロット内部の端子受けが汚れるだけでなくメモリーカードの端子も汚れることは十分考えられ、常に最良の状態で各種機器を使用するには、スロットの端子受けも、メモリーカードの端子も定期的なクリーニングが望ましい、しかしメモリーカード端子は本体成形部よりも凹んで形成されており、且つ、幾つか配列された端子の長さ、位置も必ずしも一定ではない、これら条件の異なった端子全てを等しく隅々までクリーニングできるクリーナーは現在のところはない。
【課題を解決する手段】
【0004】
本発明は、外形、及び端子サイズ、端子形状の違うメモリーカードの端子をクリーニングする為に最適なブラシ等を、軸を中心に放射状に配列形成し、軸の一方にはブラシを回転させる為のツマミを設けてある。該ブラシは軸の一端又は両端で筺体に固定され、軸に設けられたツマミによって前後への回転が可能になるよう構成している。端子サイズ、端子形状の違いに適正に対応しクリーニング効果を高める為にはブラシの長さに変化を持たせるのが効果的である。其の為に軸から放射状に伸びたブラシの長さが変化するよう、等長のブラシを取り付け軸の中心より偏心させて放射状に形成する。
そうすることにより、ブラシを形成した軸を回転させるとメモリーカードに接したブラシの長さが回転と共に無断階に変化しながらクリーニングを行う。又同様のクリーニング効果を得る為には、前記ブラシ以外に、同一円周上に等長の長短のブラシを備えたタイプ、及び等長でない長短のブラシを同一円周上へ不規則に備えたタイプ等を用いてもよい。
【0005】
前記筺体は、前面に外形の相違(厚さ、横巾)するメモリーカードが挿入出来る挿入孔を設け、該挿入孔下部と同一面となる底面を筺体に設け、メモリーカードを該底面に密着挿入した際、前記メモリーカードの端子がクリーニングする放射状に配列したブラシの中心直下にセットされるように筺体底面に凸状の突き当てを設けると共に、片側側面は挿入孔より、前記凸状付き当てまでアンダーカットで形成されている。一方前記したアンダーカットを形成した挿入孔に対称となるように側面を同サイズにアンダーカットしたスライドノブを設けることにより外形の相違(厚さ、横巾)するメモリーカードの端子をクリーニング位置に確実にセットしロック出来るように構成している。
【0006】
前記筺体に放射形状に配列したブラシの長さに対応した溝を設け、該溝にクリーニング液等を吸い込ませる吸収材(海面、スポンジ、不織布等)を設け、該吸収材とブラシが接触するよう構成してあり、該吸収材にクリーニング液を注入することにより、ブラシに湿り気を持たせ湿式のクリーニングも可能になるよう構成してある。又前記の吸収材には乾式、湿式のいずれの使用時にもブラシに付着したゴミ、ホコリ等が効果的に取り除く事ができる素材を用いる。
【0007】
メモリーカード端子をクリーニング後、取りだしにくいサイズのメモリーカード等は、スライドノブのロックを解除後ブラシの回転ツマミをクリーニング時と逆方向へ回転させることで容易に取り出せるよう構成している。
【発明の実施と形態】
【0008】
本発明の構成を図1〜図8によって説明する。
筺体1には、中心軸9に偏心させ放射状に配列したクリーニングブラシ11をセットする切り欠き2a、2b、メモリーカード17を挿入する片側側壁アンダーカット面6を形成した挿入孔3、及びメモリーカード17底面と接する底面部5と突き当て部4を形成、挿入孔3に片側側壁アンダーカット面8を形成したスライドノブ7を取り付け、ツマミ10と係合した中心軸9に偏心させ放射状に配列したクリーニングブラシ18を形成し筺体1の切り欠き2a、2bにセットする。
【0009】
蓋12にはボトル装着ボックス13及び枠14が設け、該枠14には吸収材15を取り付け形成している。該蓋12を前記筺体1に合体させクリーニング液用ボトル16をボトル装着ボックス13にセットし構成される。又クリーニングブラシは前記ブラシ以外中心軸9に、同一円周上に等長に備えたブラシ18、又、同一円周上に長短を備えたブラシ19、及び等長でない長短のブラシを同一円周上へ不規則に備えたブラシ20等を用いることも可能である。
【実施例】
【0010】
本発明の実施例を図4及び図5によって説明する。
メモリーカード17を筺体1に設けた挿入孔3の底面部5にのせ突き当て部4に当たるまで入れ、その後スライドノブ7を操作し、ロックした後にツマミ10を回転させメモリーカード17の端子21をクリーニングする。
【発明の効果】
【0011】
等長のブラシを、取り付け軸の中心より偏心させて放射状に形成してあるので、理論的にはブラシの長さを変えてあるのと同じであり、よって軸を回転させると、ブラシの長さが無断階に変化するので、どのようなタイプ、形状のメモリーカードにでも隅々までブラシ先端が行き渡り容易に確実なクリーニングが出来る
【0012】
乾式湿式いずれのクリーニングも可能な為、汚れ具合の対応が出来、効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメモリーカード端子清掃器を示す分解斜視図。
【図2】本発明のメモリーカード端子清掃器の中心軸に偏心させたブラシを放射状に配列形成した状態を示す左側面図。
【図3】本発明のメモリーカード端子清掃器の中心軸に同一円周上等長にブラシを放射状に配形成した状態を示す左側面図。
【図4】本発明のメモリーカード端子清掃器の中心軸に同一円周上等長の長短のブラシを放射状に配列形成した状態を示す左側面図。
【図5】本発明のメモリーカード端子清掃器の中心軸に同一円周上等長でない長短のブラシを不規則に設け放射状に配列した状態を示す左側面図。
【図6】本発明のメモリーカード端子清掃器を示すワイヤフレーム右側面図。
【図7】本発明のメモリーカード端子清掃器を示すワイヤフレーム正面図。
【図8】本発明のメモリーカード端子清掃器を示すワイヤフレーム斜視図。
【図9】本発明のメモリーカード端子清掃器外観を示す斜視図。
【符号の説明】
1:筺体
2a、2b:切り欠き
3:挿入孔
4:突き当て部
5:底面部
6:片側側壁アンダーカット面(挿入孔)
7:スライドノブ
8:片側側壁アンダーカット面(スライドノブ)
9:中心軸
10:ツマミ
11:偏心させたブラシ
12:蓋
13:ボトル装着ボックス
14:枠
15:吸収材
16:クリーニング液用ボトル
17:メモリーカード
18:同一円周上等長ブラシ
19:同一円周上等長の長短のブラシ
20:同一円周上等長でなく長短不規則なブラシ
21:端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外形、及び端子寸法、端子形状の違うメモリーカード端子を、放射形状に配列したブラシ等と接触させ、ブラシを回転させながらクリーニングすることを特徴としたメモリーカード端子清掃器。
【請求項2】
放射形状に配列したブラシ等の清掃部材を回転軸中心、叉は異中心になるように形成し回転軸に設けたことを特徴とした請求項1記載のメモリーカード端子清掃器。
【請求項3】
放射形状に配列したブラシが同一円周上に等長の長短のブラシを備えた構成、及び等長でない長短のブラシを同一円周上へ不規則に構成し配列したことを特徴とした請求項1及び請求項2記載のメモリーカード端子清掃器。
【請求項4】
メモリーカードの端子清掃によって汚れた、ブラシ等のクリーニング部材先端部の汚れを除去する為のクリーニング部材を、別途メモリーカード端子清掃器筺体へ設けたことを特徴とした請求項1〜請求項3記載のメモリーカード端子清掃器。
【請求項5】
メモリーカード端子清掃部材へ湿式にて使用出来るようクリーニング部材と接触し、湿り気を供給する為のクリーニング液吸収部材を、別途メモリーカード端子清掃器筺体へ設けたことを特徴とした請求項1〜請求項4記載のメモリーカード端子清掃器。
【請求項6】
メモリーカード端子をクリーニング後、取り出しにくいサイズのメモリーカード類の場合、ブラシの回転ツマミをクリーニング時とは逆方向へ回転させる事で容易に取りだせるように構成したことを特徴とした請求項1〜請求項5記載のメモリーカード端子清掃器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−134981(P2008−134981A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348495(P2006−348495)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(500235777)株式会社マーキス (33)
【出願人】(500012307)
【Fターム(参考)】