説明

メラン−Aペプチドアナログ−ウイルス様粒子コンジュゲート

本発明は、分子生物学、ワクチン学、免疫学および医薬の分野に関する。本発明は、免疫刺激性物質、特に、非メチル化 C および G (CpGs) を含有する DNA オリゴヌクレオチド、およびそれに結合するメランA から誘導される特定のペプチドで保持され得る VLP を含む修飾ウイルス様粒子 (VLP) を提供する。かかる CpG-VLP は、その CpG-のないものよりも劇的に高い免疫原性を持ち、高いバンド T 細胞応答を誘導する。VLP に選択的に共役、融合あるいは接着されたメランA ペプチドアナログに対する免疫応答が、VLP 自体に対する免疫応答と同様に高められる。さらに、メランA ペプチドアナログに対する T 細胞応答が基本的に Th1 タイプに向けられる。従って、CpG-保持 VLP に接着された抗原は、アレルギー、腫瘍および自己分子または慢性ウイルス疾患に対する予防的または治療的ワクチン接種のための理想的なワクチンとなり得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記:
(a) ウイルス様粒子、
(b) 少なくとも1の免疫刺激性物質、および
(c) 少なくとも1の抗原または抗原決定因子、
なお、該抗原または抗原決定因子は該ウイルス様粒子に結合しており、該免疫刺激性物質は該ウイルス様粒子に結合しており、および該抗原はヒト黒色腫メランA ペプチドアナログを含むか、あるいはこのアナログから基本的になるか、あるいはこのアナログからなる、
を含む組成物。
【請求項2】
該少なくとも1の抗原または抗原決定因子が該ウイルス様粒子に、少なくとも1の共有結合により結合しており、および好ましくは該共有結合が非ペプチド結合である、請求項1の組成物。
【請求項3】
該少なくとも1の抗原または抗原決定因子が該ウイルス様粒子に融合している、請求項1の組成物。
【請求項4】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが MHC 分子との効率的な結合を可能にし得る、請求項1−3のいずれかの組成物。
【請求項5】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが対応する正常メランA ペプチドに比して、2の、好ましくは1のアミノ酸置換を特徴とする、請求項1−4のいずれかの組成物。
【請求項6】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログがプロテアーゼまたはペプチダーゼ仲介の減成から保護されている、請求項1−4のいずれかの組成物。
【請求項7】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが下記:
(a) LAGIGILTV (配列番号: 84)、
(b) MAGIGILTV (配列番号: 85)、
(c) EAMGIGILTV (配列番号: 86)、
(d) ELAGIGILTV (配列番号: 50)、
(e) EMAGIGILTV (配列番号: 87)、
(f) YAAGIGILTV (配列番号: 88)、および
(g) FAAGIGILTV (配列番号: 89)、
よりなる群から選ばれるアミノ酸配列を有する、請求項1−4のいずれかの組成物。
【請求項8】
該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが配列 ELAGIGILTV (配列番号: 50) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項1−4のいずれかの組成物。
【請求項9】
該ウイルス様粒子が少なくとも1の第1接着部位を含み、および該抗原または抗原決定因子が下記:
(a) 該抗原または抗原決定因子で自然界に存在しない接着部位および
(b) 該抗原または抗原決定因子で自然界に存在する接着部位、
よりなる群から選ばれる少なくとも1の第2接着部位をさらに含み、
なお、該ウイルス様粒子への該抗原または抗原決定因子の該結合は該第1接着部位と該第2接着部位との連関を介して作用され、および好ましくは該連関は少なくとも1の非ペプチド結合により介される、請求項1−8のいずれかの組成物。
【請求項10】
該抗原または抗原決定因子と該ウイルス様粒子が該連関を介して相互作用して、規則正しい反復した抗原アレイを形成する、請求項9の組成物。
【請求項11】
該第1接着部位がアミノ基またはリシン残基を含むか、または好ましくはそれからなる、請求項9または10の組成物。
【請求項12】
該第2接着部位がスルフヒドリル基またはシステイン残基を含むか、または好ましくはそれからなる、請求項9−11のいずれかの組成物。
【請求項13】
該第1接着部位がリシン残基であり、および該第2接着部位がシステイン残基である、請求項9−12のいずれかの組成物。
【請求項14】
該第1接着部位がアミノ基であり、および該第2接着部位がスルフヒドリル基である、請求項9−13のいずれかの組成物。
【請求項15】
該第2接着部位をもつ該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが下記:
(a) CGHGHSYTTAEELAGIGILTV (配列番号: 55)、
(b) CGGELAGIGILTV (配列番号: 57)、
(c) CSYTTAEELAGIGILTV ILGVL (配列番号: 58)、
(d) CGGELAGIGILTVILGVL (配列番号: 59)、
(e) ELAGIGILTVGGC (配列番号: 60)、
(f) CSPKSLELAGIGILTV (配列番号: 92) および
(g) ELAGIGILTVILGVLGGC (配列番号: 93)、
よりなる群から選ばれるアミノ酸配列を有する、請求項9−14のいずれかの組成物。
【請求項16】
該第2接着部位をもつ該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログがアミノ酸配列 CGHGHSYTTAEELAGIGILTV (配列番号: 55) を有する、請求項9−14のいずれかの組成物。
【請求項17】
該ウイルス様粒子がリポタンパク質含有の包膜を欠く、請求項1−16のいずれかの組成物。
【請求項18】
該ウイルス様粒子が組換えウイルス様粒子であり、および好ましくは該ウイルス様粒子が下記:
(a) 肝炎 B ウイルスの組換えタンパク質、
(b) 麻疹ウイルスの組換えタンパク質、
(c) シンドビスウイルスの組換えタンパク質、
(d) ロタウイルスの組換えタンパク質、
(e) 口蹄病ウイルスの組換えタンパク質、
(f) レトロウイルスの組換えタンパク質、
(g) ノルウォークウイルスの組換えタンパク質、
(h) ヒト・パピローマウイルスの組換えタンパク質、
(i) BK ウイルスの組換えタンパク質、
(j) バクテリオファージの組換えタンパク質、
(k) RNA-ファージの組換えタンパク質、
(l) Ty の組換えタンパク質および
(m) (a) 〜 (l) のいずれかの組換えタンパク質のフラグメント、
よりなる群から選ばれる、請求項1−17のいずれかの組成物。
【請求項19】
該ウイルス様粒子が肝炎 B ウイルス・コアタンパク質または BK ウイルス VP1 タンパク質である、請求項1−18のいずれかの組成物。
【請求項20】
該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが肝炎 B ウイルス・コアタンパク質または BK ウイルス VP1 タンパク質のC末端に、好ましくは連鎖配列でもって融合している、請求項19の組成物。
【請求項21】
該ウイルス様粒子が RNA-ファージの組換えタンパク質またはそのフラグメントを含むか、あるいはこれから基本的になるか、あるいはこれからなり、なお、好ましくは該 RNA-ファージは下記:
(a) バクテリオファージ Qβ、
(b) バクテリオファージ R17、
(c) バクテリオファージ fr、
(d) バクテリオファージ GA、
(e) バクテリオファージ SP、
(f) バクテリオファージ MS2、
(g) バクテリオファージ M11、
(h) バクテリオファージ MX1、
(i) バクテリオファージ NL95、
(j) バクテリオファージ f2、
(k) バクテリオファージ PP7 、および
(l) バクテリオファージ AP205、
よりなる群から選ばれる、請求項1−20のいずれかの組成物。
【請求項22】
該ウイルス様粒子がバクテリオファージ Qβまたはバクテリオファージ AP205 の組換えタンパク質またはそのフラグメントを含むか、あるいはこれから基本的になるか、あるいはこれからなる、請求項1−21のいずれかの組成物。
【請求項23】
該免疫刺激性物質がトル様受容体活性化物質またはサイトカイン分泌誘発物質であり、および好ましくは該トル様受容体活性化物質が下記:
(a) 免疫刺激性核酸、
(b) ペプチドグリカン、
(c) リポポリサッカライド、
(d) リポテイコ酸、
(e) イミダゾキノリン化合物、
(f) フラジェリン、
(g) リポタンパク質、
(h) 免疫刺激性有機分子、
(i) 非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチド、および
(j) (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h) および/または (i) の少なくとも1の物質の混合物、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項1−22のいずれかの組成物。
【請求項24】
該免疫刺激性核酸が下記:
(a) リボ核酸、
(b) デオキシリボ核酸、
(c) キメラ核酸、および
(d) (a)、(b) および/または (c) の少なくとも1の核酸の混合物、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項23の組成物。
【請求項25】
該リボ核酸がポリ-(I:C) またはその誘導体である、請求項24の組成物。
【請求項26】
該デオキシリボ核酸が下記:
(a) 非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドおよび
(b) 非メチル化 CpG モチーフのないオリゴヌクレオチド、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項24の組成物。
【請求項27】
該免疫刺激性物質が非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドである、請求項1−24または請求項26のいずれかの組成物。
【請求項28】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列:
5' X1X2CGX3X4 3'、うち、X1、X2、X3 および X4 はヌクレオチドである、
を含む、請求項27の組成物。
【請求項29】
少なくとも1の該ヌクレオチド X1、X2、X3 および X4 がホスフェート骨格修飾を有する、請求項28の組成物。
【請求項30】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが回交構造配列を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項1−29のいずれかの組成物。
【請求項31】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが下記:
(a) TCCATGACGTTCCTGAATAAT (配列番号: 35)、
(b) TCCATGACGTTCCTGACGTT (配列番号: 37)、
(c) GGGGTCAACGTTGAGGGGG (配列番号: 39)、
(d) GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41)、および
(e) 表 2 に記載の “dsCyCpG-253” (配列番号: 49)、
を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなり、
および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドがホスフェート骨格の1以上のホスホロチオエート修飾を含有し、または該オリゴヌクレオチドの該ホスフェート骨格の各ホスフェート部分がホスホロチオエート修飾である、請求項27の組成物。
【請求項32】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列 GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項27の組成物。
【請求項33】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドがホスフェート骨格の1以上のホスホロチオエート修飾を含有し、または該オリゴヌクレオチドの該ホスフェート骨格の各ホスフェート部分がホスホロチオエート修飾である、請求項1−32のいずれかの組成物。
【請求項34】
該免疫刺激性物質が該ウイルス様粒子に非共有結合している、請求項1−33のいずれかの組成物。
【請求項35】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが該ウイルス様粒子に非共有結合している、請求項1−34のいずれかの組成物。
【請求項36】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有オリゴヌクレオチドが約 6 〜 約 100,000 ヌクレオチド、好ましくは約 6 〜約 2000 ヌクレオチド、さらに好ましくは約 20 〜 約 500 ヌクレオチド、およびさらにいっそう好ましくは約 20 〜 約 100 ヌクレオチドを含む、請求項1−35のいずれかの組成物。
【請求項37】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有オリゴヌクレオチドが下記:
(a) 組換えオリゴヌクレオチド、
(b) ゲノムオリゴヌクレオチド、
(c) 合成オリゴヌクレオチド、
(d) プラスミド誘導オリゴヌクレオチド、
(e) 一本鎖オリゴヌクレオチド、および
(f) 二本鎖オリゴヌクレオチド
から選ばれる、請求項1−36のいずれかの組成物。
【請求項38】
該回交構造配列が GACGATCGTC (配列番号: 1) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項30の組成物。
【請求項39】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 3 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項38の組成物。
【請求項40】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 4 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項38の組成物。
【請求項41】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 5 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項38の組成物。
【請求項42】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが下記:
(a) GGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 2)、
(b) GGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 3)、
(c) GGGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 4)、
(d) GGGGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 5)、
(e) GGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGG (配列番号:6)、
(f) GGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGG (配列番号: 7)、
(g) GGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGG (配列番号: 8)、
(h) GGGGGGCGACGACGATCGTCGTCGGGGGGG (配列番号: 9)、および
(i) GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41)、
から選ばれる核酸配列を有する、請求項38の組成物。
【請求項43】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列番号: 7 または配列番号: 41 の核酸配列を有する、請求項27または38の組成物。
【請求項44】
該抗原が細胞毒性 T 細胞エピトープ、Th 細胞エピトープまたは少なくとも2の該エピトープの組合せを含み、該少なくとも2のエピトープが直接もしくは連鎖配列により結合しており、および好ましくは該細胞毒性 T 細胞エピトープがウイルスもしくは腫瘍の細胞毒性 T 細胞エピトープである、請求項1−43のいずれかの組成物。
【請求項45】
該抗原が少なくとも1の細胞毒性 T 細胞エピトープと少なくとも1の Th 細胞エピトープとの組合せを含み、および該組合せがメランA 1-118 A/L (配列番号: 94) である、請求項44の組成物。
【請求項46】
動物における免疫応答を高めるための方法であって、下記:
(a) ウイルス様粒子、
(b) 少なくとも1の免疫刺激性物質、および
(c) 少なくとも1の抗原または抗原決定因子、
なお、該抗原または抗原決定因子は該ウイルス様粒子に結合しており、該免疫刺激性物質は該ウイルス様粒子に結合しており、および該抗原はヒト黒色腫メランA ペプチドアナログを含むか、あるいはこのアナログから基本的になるか、あるいはこのアナログからなる、
を含む組成物を該動物に導入することを含む方法。
【請求項47】
該少なくとも1の抗原または抗原決定因子が該ウイルス様粒子に、少なくとも1の共有結合により結合しており、および該共有結合が非ペプチド結合である、請求項46の方法。
【請求項48】
該少なくとも1の抗原または抗原決定因子が該ウイルス様粒子に融合している、請求項46の方法。
【請求項49】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが MHC 分子との効率的な結合を可能にし得る、請求項46−48のいずれかの方法。
【請求項50】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが対応する正常メランA ペプチドに比して、2の、好ましくは1のアミノ酸置換を特徴とする、請求項46−49のいずれかの方法。
【請求項51】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログがプロテアーゼまたはペプチダーゼ仲介の減成から保護されている、請求項46−50のいずれかの方法。
【請求項52】
該ヒト黒色腫メランA ペプチドアナログが下記:
(a) LAGIGILTV (配列番号: 84)、
(b) MAGIGILTV (配列番号: 85)、
(c) EAMGIGILTV (配列番号: 86)、
(d) ELAGIGILTV (配列番号: 50)、
(e) EMAGIGILTV (配列番号: 87)、
(f) YAAGIGILTV (配列番号: 88)、および
(g) FAAGIGILTV (配列番号: 89)、
よりなる群から選ばれるアミノ酸配列を有する、請求項46−51のいずれかの方法。
【請求項53】
該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが配列 ELAGIGILTV (配列番号: 50) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項46−51のいずれかの方法。
【請求項54】
該ウイルス様粒子が少なくとも1の第1接着部位を含み、および該抗原または抗原決定因子が下記:
(a) 該抗原または抗原決定因子で自然界に存在しない接着部位および
(b) 該抗原または抗原決定因子で自然界に存在する接着部位、
よりなる群から選ばれる少なくとも1の第2接着部位をさらに含み、
なお、該ウイルス様粒子への該抗原または抗原決定因子の該結合は該第1接着部位と該第2接着部位との連関を介して作用され、および好ましくは該連関は少なくとも1の非ペプチド結合により介される、請求項46−53のいずれかの方法。
【請求項55】
該抗原または抗原決定因子と該ウイルス様粒子が該連関を介して相互作用して、規則正しい反復した抗原アレイを形成する、請求項54の方法。
【請求項56】
該第1接着部位がアミノ基またはリシン残基を含むか、または好ましくはそれからなる、請求項54または55の方法。
【請求項57】
該第2接着部位がスルフヒドリル基またはシステイン残基を含むか、または好ましくはそれからなる、請求項54−56のいずれかの方法。
【請求項58】
該第1接着部位がリシン残基であり、および該第2接着部位がシステイン残基である、請求項54−57のいずれかの方法。
【請求項59】
該第1接着部位がアミノ基であり、および該第2接着部位がスルフヒドリル基である、請求項54−58のいずれかの方法。
【請求項60】
該第2接着部位をもつ該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが下記:
(a) CGHGHSYTTAEELAGIGILTV (配列番号: 55)、
(b) CGGELAGIGILTV (配列番号: 57)、
(c) CSYTTAEELAGIGILTV ILGVL (配列番号: 58)、
(d) CGGELAGIGILTVILGVL (配列番号: 59)、
(e) ELAGIGILTVGGC (配列番号: 60)、
(f) CSPKSLELAGIGILTV (配列番号: 92) および
(g) ELAGIGILTVILGVLGGC (配列番号: 93)、
よりなる群から選ばれるアミノ酸配列を有する、請求項54−59のいずれかの方法。
【請求項61】
該第2接着部位をもつ該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログがアミノ酸配列 CGHGHSYTTAEELAGIGILTV (配列番号: 55) を有する、請求項54−59のいずれかの方法。
【請求項62】
該ウイルス様粒子が組換えウイルス様粒子であり、および好ましくは該ウイルス様粒子が下記:
(a) 肝炎 B ウイルスの組換えタンパク質、
(b) 麻疹ウイルスの組換えタンパク質、
(c) シンドビスウイルスの組換えタンパク質、
(d) ロタウイルスの組換えタンパク質、
(e) 口蹄病ウイルスの組換えタンパク質、
(f) レトロウイルスの組換えタンパク質、
(g) ノルウォークウイルスの組換えタンパク質、
(h) ヒト・パピローマウイルスの組換えタンパク質、
(i) BK ウイルスの組換えタンパク質、
(j) バクテリオファージの組換えタンパク質、
(k) RNA-ファージの組換えタンパク質、
(l) Ty の組換えタンパク質および
(m) (a) 〜 (l) のいずれかの組換えタンパク質のフラグメント、
よりなる群から選ばれる、請求項46−61のいずれかの方法。
【請求項63】
該ウイルス様粒子が肝炎 B ウイルス・コアタンパク質または BK ウイルス VP1 タンパク質である、請求項46−62のいずれかの方法。
【請求項64】
該ヒト黒色腫メランA/MART-1 ペプチドアナログが肝炎 B ウイルス・コアタンパク質または BK ウイルス VP1 タンパク質のC末端に、好ましくは連鎖配列でもって融合している、請求項63の方法。
【請求項65】
該ウイルス様粒子が RNA-ファージの組換えタンパク質またはそのフラグメントを含むか、あるいはこれから基本的になるか、あるいはこれからなり、なお、好ましくは該 RNA-ファージは下記:
(a) バクテリオファージ Qβ、
(b) バクテリオファージ R17、
(c) バクテリオファージ fr、
(d) バクテリオファージ GA、
(e) バクテリオファージ SP、
(f) バクテリオファージ MS2、
(g) バクテリオファージ M11、
(h) バクテリオファージ MX1、
(i) バクテリオファージ NL95、
(j) バクテリオファージ f2、
(k) バクテリオファージ PP7 、および
(l) バクテリオファージ AP205、
よりなる群から選ばれる、請求項46−64のいずれかの方法。
【請求項66】
該ウイルス様粒子がバクテリオファージ Qβまたはバクテリオファージ AP205 の組換えタンパク質またはそのフラグメントを含むか、あるいはこれから基本的になるか、あるいはこれからなる、請求項46−65のいずれかの方法。
【請求項67】
該免疫刺激性物質がトル様受容体活性化物質またはサイトカイン分泌誘発物質であり、および好ましくは該トル様受容体活性化物質が下記:
(a) 免疫刺激性核酸、
(b) ペプチドグリカン、
(c) リポポリサッカライド、
(d) リポテイコ酸、
(e) イミダゾキノリン化合物、
(f) フラジェリン、
(g) リポタンパク質、
(h) 免疫刺激性有機分子、
(i) 非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチド、および
(j) (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h) および/または (i) の少なくとも1の物質の混合物、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項46−66のいずれかの方法。
【請求項68】
該免疫刺激性核酸が下記:
(a) リボ核酸、
(b) デオキシリボ核酸、
(c) キメラ核酸、および
(d) (a)、(b) および/または (c) の少なくとも1の核酸の混合物、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項67の方法。
【請求項69】
該リボ核酸がポリ-(I:C) またはその誘導体である、請求項68の方法。
【請求項70】
該デオキシリボ核酸が下記:
(a) 非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドおよび
(b) 非メチル化 CpG モチーフのないオリゴヌクレオチド、
よりなる、あるいは基本的になる群から選ばれる、請求項68の方法。
【請求項71】
該免疫刺激性物質が非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドである、請求項46−68または請求項70のいずれかの方法。
【請求項72】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列:
5' X1X2CGX3X4 3'、うち、X1、X2、X3 および X4 はヌクレオチドである、
を含む、請求項71の方法。
【請求項73】
少なくとも1の該ヌクレオチド X1、X2、X3 および X4 がホスフェート骨格修飾を有する、請求項72の方法。
【請求項74】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが回交構造配列を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項46−73のいずれかの方法。
【請求項75】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが下記:
(a) TCCATGACGTTCCTGAATAAT (配列番号: 35)、
(b) TCCATGACGTTCCTGACGTT (配列番号: 37)、
(c) GGGGTCAACGTTGAGGGGG (配列番号: 39)、
(d) GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41)、および
(e) 表 2 に記載の “dsCyCpG-253” (配列番号: 49)、
を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなり、
および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドがホスフェート骨格の1以上のホスホロチオエート修飾を含有し、または該オリゴヌクレオチドの該ホスフェート骨格の各ホスフェート部分がホスホロチオエート修飾である、請求項71の方法。
【請求項76】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが回交構造であり、および好ましくは該回交構造の非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列 GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項71の方法。
【請求項77】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドがホスフェート骨格の1以上のホスホロチオエート修飾を含有し、または該オリゴヌクレオチドの該ホスフェート骨格の各ホスフェート部分がホスホロチオエート修飾である、請求項46−76のいずれかの方法。
【請求項78】
該免疫刺激性物質および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが該ウイルス様粒子に非共有結合している、請求項46−77のいずれかの方法。
【請求項79】
該免疫刺激性物質および好ましくは該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが該ウイルス様粒子に充填され、好ましくは封入されている、請求項46−78のいずれかの方法。
【請求項80】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有オリゴヌクレオチドが約 6 〜 約 100,000 ヌクレオチド、好ましくは約 6 〜約 2000 ヌクレオチド、さらに好ましくは約 20 〜 約 500 ヌクレオチド、およびさらにいっそう好ましくは約 20 〜 約 100 ヌクレオチドを含む、請求項46−79のいずれかの方法。
【請求項81】
該少なくとも1の免疫刺激性物質および好ましくは該免疫刺激性核酸およびさらに好ましくは該非メチル化 CpG-含有オリゴヌクレオチドが下記:
(a) 組換えオリゴヌクレオチド、
(b) ゲノムオリゴヌクレオチド、
(c) 合成オリゴヌクレオチド、
(d) プラスミド誘導オリゴヌクレオチド、
(e) 一本鎖オリゴヌクレオチド、および
(f) 二本鎖オリゴヌクレオチド
から選ばれる、請求項46−80のいずれかの方法。
【請求項82】
該回交構造配列が GACGATCGTC (配列番号: 1) を含むか、あるいはこの配列から基本的になるか、あるいはこの配列からなる、請求項74の方法。
【請求項83】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 3 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項82の方法。
【請求項84】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 4 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項82の方法。
【請求項85】
該回交構造配列がその 5'-末端で少なくとも 5 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有し、および該回交構造配列がその 3'-末端で少なくとも 6 そして最大 10 のグアノシン実在物を側有する、請求項82の方法。
【請求項86】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが下記:
(a) GGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 2)、
(b) GGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 3)、
(c) GGGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 4)、
(d) GGGGGGGACGATCGTCGGGGGG (配列番号: 5)、
(e) GGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGG (配列番号:6)、
(f) GGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGG (配列番号: 7)、
(g) GGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGG (配列番号: 8)、
(h) GGGGGGCGACGACGATCGTCGTCGGGGGGG (配列番号: 9)、および
(i) GGGGGGGGGGGACGATCGTCGGGGGGGGGG (配列番号: 41)、
から選ばれる核酸配列を有する、請求項82の方法。
【請求項87】
該非メチル化 CpG-含有のオリゴヌクレオチドが配列番号: 7 または配列番号: 41 の核酸配列を有する、請求項71または82の方法。
【請求項88】
該抗原が細胞毒性 T 細胞エピトープ、Th 細胞エピトープまたは少なくとも2の該エピトープの組合せを含み、該少なくとも2のエピトープが直接もしくは連鎖配列により結合しており、および好ましくは該細胞毒性 T 細胞エピトープがウイルスもしくは腫瘍の細胞毒性 T 細胞エピトープである、請求項46−87のいずれかの方法。
【請求項89】
該免疫応答が高められた B 細胞応答または高められた T 細胞応答であり、好ましくは該 T 細胞応答が CTL 応答または Th 細胞応答であり、およびさらに好ましくは該 Th 細胞応答が Th1 細胞応答である、請求項46−87のいずれかの方法。
【請求項90】
該動物が哺乳類であり、および好ましくは該哺乳類がヒトである、請求項46−89のいずれかの方法。
【請求項91】
該組成物が該動物に、皮下に、筋肉内に、静脈内に、鼻孔内にまたは直接的にリンパ節へ投与される、請求項46−90のいずれかの方法。
【請求項92】
免疫学的有効量の請求項1−45のいずれかの組成物を、薬学的に許容される希釈剤、担体または賦形剤とともに含むワクチンであって、好ましくはアジュバントをさらに含むワクチン。
【請求項93】
動物を免疫付加または処置する方法であって、該動物に免疫学的有効量の請求項92のワクチンを投与することを含む方法。
【請求項94】
該動物が哺乳類であり、および好ましくは該哺乳類がヒトである、請求項93の方法。
【請求項95】
動物を免疫付加または処置する方法であって、該動物に免疫学的有効量の請求項92のワクチンを投与することにより T 細胞応答を免疫起動することを含む方法。
【請求項96】
該動物における免疫応答を追加刺激する工程をさらに含み、好ましくは該追加刺激が免疫学的有効量の請求項92のワクチンまたは免疫学的 有効量の非定型ワクチンを投与することにより作用され、さらに好ましくは該非定型ワクチンが DNA ワクチンである、請求項95の方法。
【請求項97】
動物を免疫付加または処置する方法であって、該動物において T 細胞応答を免疫起動し、そして該動物において T 細胞応答を追加刺激する工程を含み、該追加刺激が免疫学的有効量の請求項92のワクチンを投与することにより作用される方法。
【請求項98】
該免疫駆動が免疫学的有効量の請求項92のワクチンまたは免疫学的有効量の非定型ワクチンを投与することにより作用され、および好ましくは該非定型ワクチンが DNA ワクチンである、請求項97の方法。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−523189(P2006−523189A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504862(P2006−504862)
【出願日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003164
【国際公開番号】WO2004/085635
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(501087515)サイトス・バイオテクノロジー・アクチェンゲゼルシャフト (3)
【氏名又は名称原語表記】CYTOS BIOTECHNOLOGY AG
【Fターム(参考)】