メロディカード

【目的】聴覚と視覚の相乗効果を図るメロディカードの提供
【構成】折り畳み自在なカード本体の折畳左葉頁にしおり葉を取付け自在に配置する。このしおり葉には打掛け等の花嫁衣装の由縁や説明を記述する。折畳右葉頁には花嫁衣装の写真を配置する。光センサーとメロディチップ等からなるメロディ発生器を折畳左葉頁内に配置する。きたるべき晴れ舞台の花嫁衣装をこの写真を見て胸ときめかせ，メロディチップから演奏される「愛の讃歌」を聞いて恰もその花嫁衣装を着て式場内を歩いている如く錯覚に陥る。
【効果】カード本体を開いた時にメロディが流れるため，花嫁衣装等の感動を高揚させることができる。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
本考案は結婚式で着用予定の衣装写真や衣装説明等を収めたメロディカードに関する。
【０００２】
【従来の技術】
結婚式に着用する花嫁衣装は，花嫁や両親そして親族にとって関心が高く，格式に則って細心の配慮が行われる。結婚式の半年ほど前から貸し衣装屋や結婚式場に出向いて見本や現物更には衣装写真を見て選択する。結婚式場の立場からは，一度決定した花嫁衣装の変更は多々不都合があるため，その衣装写真等を顧客に確認の意味でわたしている。更に，花嫁衣装は式を済ませた花嫁にとって生涯の名誉でもあり，常に記憶（メモリー）に留めておきたいという願望がある。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
記憶と創造力とは表裏一体の関係にあるが，予測も創造力の賜物である。写真やしおりにて，花嫁衣装を説明しても視覚媒介の限界に突き当たる。聴覚と視覚共に媒介手段となるビデオ情報はそれなりに創造力を高揚させるが，保存や再現方法に難がある。文字や絵情報にメロディチップを組み込んだ電報は，この意味で新たな情報伝達手段とし注目されつつあるが，情報伝達の域をでない。商品やサービス提供のプロモート手段や各自の人生記録手段として，聴覚と視覚同時に利用する方法を本考案は提供するもので，以下図面に基づいて詳しく説明する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
折り畳み自在で表題葉に結婚イメージグラフィックを表現したカード本体と，このカード本体を開いた時に作動する光センサーと，結婚式の感動を聴覚を通して思い起こさせるメロディチップと，カード本体の折畳左葉頁に，花嫁衣装等のしおり葉を差し込み自在に配置し，折畳右葉頁には花嫁衣装等の写真を配置してメロディカードを形成する。
【０００５】
【作用】
ホテルサンルート等の結婚式花嫁衣装コンサルタント場にて，新婦や両親は家風やセンスに合致した花嫁衣装を予約する。この花嫁衣装を撮影した写真５を折り畳み自在なカード本体の折畳右葉頁３に取付け，折畳左葉頁２には花嫁衣装の由縁や特徴を説明するしおり葉４を取り付けて，新婦に手渡す。後日，この新婦がこのカード本体を開くと，透孔６からの光によって，光センサー７はこれを感知しメロディチップ８を作動させる。チップ内のロムに格納された「愛の讃歌」
が圧電ブザー１０を介して演奏される。結婚式場の新婦入場の際に演出されるこの「愛の讃歌」を聞き，かつ，開いたカードの写真５に描かれている花嫁衣装を観ると，創造力の高揚を余儀無くされ，恰も新婦がその花嫁衣装を着用するが如く錯覚に陥る。晴れやかな舞台への焦燥感は，花嫁衣装や結婚式場への期待感へと変わる。
【０００６】
【実施例】
折り畳み自在で表題葉に結婚イメージグラフィックを表現したカード本体１の折畳左葉頁２に，差し込み部と透孔６を有する重複紙１２を折り返し貼付する。
第３図の如く，透孔６の直下の光センサー７をメロディチップ８に接続し，このメロディチップ８内のロムに「愛の讃歌」を格納する。用途に応じてロム内の曲を選定する。メロディチップ８の出力側に圧電ブザー１０を接続する。符号１１は交換自在な電池である。折畳左葉頁２の差し込み部にしおり葉４を差し込む。
折り畳み自在なしおり葉４の文面例として「ご結婚おめでとうございます。この度はホテル×××××××のご衣装をお選びいただきましてありがとうございました。新婦様のご衣装としてお選びいただきました打掛は，日本古来より高貴な武家の婦人が人前に出るときに羽織ったのがはじまりで，現在では花嫁のご衣装として広く用いられております。・・・」が採用される。
このしおり葉４が差し込まれる折畳左葉頁２には，「お選びいただいたご衣装は，私ども自慢のものでございます。このお写真は記念として，いつまでも「愛の讃歌」とともにおいていただければ幸いと存じます」の文面を印刷する。
【０００７】カード本体１の折畳右葉頁３に折り返し用の枠体９を折り返し自在に取付け，この枠体９の内側周辺部に予め接着剤を塗布し，写真５を挟み込んで枠体９を折畳右葉頁３に圧着する。写真５は新婦が晴れの結婚式に着用予定の花嫁衣装が描かれている。写真５やしおり葉４を見つつ，メロディチップ８から奏でられるメロディにて臨場感が醸し出される。
【０００８】以上の説明は花嫁衣装を写真５に収めた実施例であるが，本考案のメロディカードはこれに限定されるものでなく，実際に滞りなく行われる結婚式場内を収めた写真５を採用し，その写真５の雰囲気・環境を説示するしおり葉４を採用しても良い。このメロディカードは式場参加者に記念として配付される。後日このメロディカードを開き，「愛の讃歌」のメロディを聴きながら，写真５等により当時の式場雰囲気を回想する。また，記念事業の催し会場等を撮影した写真５とその背景に適したメロディをメロディチップ８のロム内に格納する。
【０００９】
【考案の効果】
要するに，本考案は折り畳み自在で表題葉にイメージグラフィックを表現したカード本体１と，このカード本体１を開いた時にメロディを奏でるメロディチップ８と，折畳左葉頁２に取付け自在に配置された用途別のしおり葉４と，折畳右葉頁３に枠体９にて写真５を配置してメロディカードを形成するため，写真５にて撮影された花嫁衣装や事象をメロディをバックに沈思でき，花嫁衣装等への思いや記憶を更に高揚する。音と映像による臨場感は，従来のこの種商品カタログやパンフレットに較べて宣伝効果を飛躍させる。
【図面の簡単な説明】
【図１】斜視図である。
【図２】開いた時の正面図である。
【図３】第２図の一部切り開き正面図である。
【図４】背面図である。
【符号の説明】
１カード本体
２折畳左葉頁
３折畳右葉頁
４しおり葉
５写真
６透孔
７光センサー
８メロディチップ

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】折り畳み自在で表題葉に結婚イメージグラフィックを表現したカード本体１と，このカード本体１を開いた時に作動する光センサー７と，結婚式の感動を聴覚を通して思い起こさせるメロディチップ８と，カード本体１の折畳左葉頁２に，花嫁衣装等のしおり葉４を差し込み自在に配置し，折畳右葉頁３には花嫁衣装等の写真５を配置してなる，メロディカード。
【請求項２】メロディチップ８に愛の讃歌を格納し，折畳右葉頁３には内面に予め接着剤を塗布した枠体９を取付け，写真５をこの折畳右葉頁３に当て合った後に枠体９にてこの写真５を固定する，請求項１記載のメロディカード。
【請求項３】折り畳み自在で表題葉にイメージグラフィックを表現したカード本体１と，このカード本体１を開いた時にメロディを奏でるメロディチップ８と，折畳左葉頁２に取付け自在に配置された用途別のしおり葉４と，折畳右葉頁３に枠体９にて写真５を固定し，写真やしおり葉４を見つつ，メロディチップ８から奏でられるメロディにて臨場感を醸し出す，メロディカード。

【図１】