説明

メールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステム

【課題】メール送信者の負担を軽減することを課題とする。
【解決手段】メールサーバ200は、通信制御部210と、認証DB220と、回答DB230と、メールDB240と、メール管理DB250と、設定DB260と、制御部270とを有する。制御部270は、特定部271と、第一の取得部272と、第二の取得部273と、送信部274と、作成画面生成部275と、閲覧画面生成部276とを有する。送信部274は、第二の取得部273により取得されたメールのうち、第一の取得部272により取得されたメールを、他のメールとは異なる形態で表示させるようなメール表示画面を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の開示する技術は、メールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子メールの利用が盛んとなっているが、所定の事案に対してメールの受信者に回答を求める電子メールを送信する場合がある。このような場合、メールの送信者は、メールの受信者に対して回答を希望する回答期限を電子メールに設けることが多い。そこで、回答を求める電子メールの送信者は、回答期限までにできるだけ回答を得るために、電話や電子メールなどにより回答期限が迫っていることを受信者に伝えたり、回答期限を過ぎてしまっていることを受信者に伝えたりする作業を行うことがある。
【0003】
なお、回答の要求や取得を行う技術に関連して、回答を要求する要求メールと、要求メールに対応する応答メールとを対応付けて管理することにより、回答を行ったユーザを管理する技術がある。また、電子掲示板の閲覧期限を管理し、電子掲示板の未読者に対して閲覧督促メッセージを出力することで、電子掲示板の未読者に対して督促を行う技術などもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−199273号公報
【特許文献2】特開2006−252270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、回答を求める電子メールの送信者には、上述したように、電話や電子メールなどにより回答期限が迫っていることを受信者に伝えるなどの作業負担がかかるという問題がある。なお、回答を求める電子メールの送信者の作業負担を軽減させるために、上述した管理技術や督促技術を利用することも考えられる。例えば、受信者の回答を管理し、ある時点で受信者からの回答が得られていない場合に、回答を督促するメッセージを送信するようにする。しかし、この場合には、督促のメッセージの受信者について、督促メッセージを記憶するための新たな記憶領域が必要となるという問題がある。
【0006】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、メール送信者の負担を軽減することが可能なメールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の開示するメールサーバは、一つの態様において、第一の記憶部と、第二の記憶部と、特定部と、第一の取得部と、第二の取得部と、送信部とを有する。第一の記憶部は、回答を要求する問合せメールを一意に識別する問合せメール識別情報と、該問合せメールの宛先であるユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、前記ユーザが該問合せメールに対する回答を行っているかを示す回答状況とを対応付けて記憶する。第二の記憶部は、前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ宛に送信された前記問合せメールを含む複数のメール情報とを対応付けて記憶する。特定部は、前記ユーザが操作する端末から、前記複数のメール情報の少なくとも一部を要求するメール取得要求を受信した場合に、該ユーザの前記ユーザ識別情報を特定する。第一の取得部は、特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記問合せメール識別情報であって、かつ前記回答状況が未回答である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得する。第二の取得部は、特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記複数のメール情報の少なくとも一部であって、取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を含むメール情報を前記第二の記憶部から取得する。送信部は、前記第二の取得部により取得されたメール情報のうち、前記第一の取得部により取得された問合せメール識別情報に対応するメール情報を、前記第二の取得部により取得されたメール情報の他のメール情報とは異なる形態で表示させる情報を送信する。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示する技術の一つの態様によれば、メール送信者の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、メールサーバの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、認証DBのデータの一例を示す図である。
【図3】図3は、回答DBのデータの一例を示す図である。
【図4】図4は、メールDBのデータの一例を示す図である。
【図5】図5は、メール管理DBのデータの一例を示す図である。
【図6】図6は、設定DBのデータの一例を示す図である。
【図7】図7は、クライアント装置による処理の全体の流れを示す図である。
【図8】図8は、メッセージ送信処理の流れを示す図である。
【図9】図9は、回答要メール閲覧処理の流れを示す図である。
【図10】図10は、メールサーバによる処理の全体の流れを示す図である。
【図11】図11は、メッセージ作成画面生成処理の流れを示す図である。
【図12】図12は、回答要メッセージ作成画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、メールのヘッダ構成の一例を示す図である。
【図14】図14は、一般メッセージ作成画面の一例を示す図である。
【図15】図15は、回答要メール閲覧画面生成処理の流れを示す図である。
【図16】図16は、回答要メール閲覧画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、メール表示画面作成処理(1)の流れを示す図である。
【図18】図18は、メール表示画面の一例を示す図である。
【図19】図19は、メール表示画面作成処理(2)の流れを示す図である。
【図20】図20は、メール表示画面の一例を示す図である。
【図21】図21は、メール表示画面作成処理(3)の流れを示す図である。
【図22】図22は、メール表示画面の一例を示す図である。
【図23】図23は、メール表示画面作成処理(4)の流れを示す図である。
【図24】図24は、メール表示画面の一例を示す図である。
【図25】図25は、回答要メールの表示形態の一例を示す図である。
【図26】図26は、メール処理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しつつ、本願の開示するメールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステムの一実施形態について説明する。後述する実施例は一実施形態にすぎず、本願の開示するメールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステムを限定するものではない。また、後述する各実施例は処理内容に矛盾を生じさせない範囲で適宜組み合わせることもできる。
【0011】
なお、以下の実施例では、クライアント装置がウェブブラウザなどを用いて、メールサーバにアクセスし、メールのやりとりを行う場合において、本願の開示するメールサーバが行う各処理について説明する。ただし、開示する技術は、これに限定されず、後述するように、クライアント装置が電子メールソフトを用いて、メールサーバとやりとりし、メールをクライアント装置にダウンロードする場合にも適用できる。
【実施例1】
【0012】
[メールサーバの構成(実施例1)]
図1は、メールサーバの構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施例1に係るメールサーバ200は、ネットワーク10を介して、複数のクライアント装置100と接続される。なお、図1には、説明の便宜上、クライアント装置100A、クライアント装置100Bおよびクライアント装置100Cの3つのクライアント装置を記載するが、この数に限定されるものではない。
【0013】
クライアント装置100は、少なくともウェブブラウザの機能を有する、パーソナルコンピュータ、携帯電話装置、PHS(Personal Handy-phone System)端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)などのコンピュータである。また、クライアント装置100は、例えばキーボードなどの入力部と、液晶ディスプレイなどの表示部とを有し、ウェブブラウザの機能によってウェブメールサーバと通信し、メールの送受信を行う。なお、ネットワーク10は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、携帯電話網などの通信網である。
【0014】
そして、図1に示すように、メールサーバ200は、通信制御部210と、認証DB(Date Base)220と、回答DB230と、メールDB240と、メール管理DB250と、設定DB260と、制御部270とを有する。通信制御部210は、クライアント装置100との間でやり取りされる各種情報に関する通信を制御する。
【0015】
認証DB220は、メールサーバ200にアクセスするクライアント装置の利用者の認証に用いる情報を記憶する。図2は、認証DBのデータの一例を示す図である。図2に示すように、認証DB220は、メールサーバ200の利用者である各クライアント装置100のユーザごとに、利用者を特定する利用者IDと、利用者に固有のパスワードとを対応付けて記憶する。利用者ID(Identity)は、メールの利用者を一意に識別する識別情報であり、例えばメールアドレスが用いられる。パスワードは、利用者を認証するための認証情報である。一例を挙げれば、認証DB220は、図2に示すように、「利用者ID:aaa@xxx.ww」と、「パスワード:jjleriuth」とを対応付けて記憶する。
【0016】
回答DB230は、回答を要求するメール(以下、回答要メールと記載する)に対する回答状況を記憶する。図3は、回答DBのデータの一例を示す図である。図3に示すように、回答DB230は、回答者IDと、回答フラグと、回答日時とを対応付けて記憶する。回答者IDは、回答要メールの回答者となる利用者の利用者IDである。また、回答フラグは、回答要メールに対する回答状況を示し、例えば、「0」であれば未回答であり、「1」であれば回答済である。回答日時は、メールサーバ200が回答を確認した日時であり、例えば回答となるメールを受信した日時である。一例を挙げれば、回答DB230は、図3に示すように、「回答ID:aaa@xxx.ww」と、「回答フラグ:0(未回答)」とを対応付けて記憶する。あるいは、回答DB230は、「回答ID:bbb@xxx.ww」と、「回答フラグ:1(回答済)」と、「回答日時:2011/12/20 12:45:34」とを対応付けて記憶する。ここで、回答者IDは、回答要メールの回答者となる利用者IDである。また、回答フラグは、回答要メールに対する回答状況を示し、例えば、「0」であれば未回答であり、「1」であれば回答済である。回答日時は、メールサーバ200が回答を確認した日時である。この回答DBは、本実施例では、回答を要求するメール毎に存在させることとしているため、回答者IDと、回答フラグと、回答日時とを対応づけて記載させている。しかし、回答DBの持たせ方として、メールサーバ200内にひとつ回答DBを用意し、回答を要求するメールの識別子(メッセージID)と、回答者IDと、回答フラグと、回答日時とを対応づけて記載させても良い。
【0017】
メールDB240は、クライアント装置100が送受信したメールに関する情報を記憶する。図4は、メールDBのデータの一例を示す図である。図4に示すように、メールDB240は、利用者IDと、メールごとに、メールの種別と、メールを特定するメッセージIDと、メールの送信元である差出人と、メールの受信先である宛先と、発信日時と、メール情報とを対応付けて記憶する。利用者IDは、認証DB220の利用者IDに対応する。メールの種別は、利用者にとって送信メールか受信メールかを示す。メッセージIDは、メールを一意に識別するメール識別情報であり、例えば、時刻やメールアドレスなどから作成される。差出人は、メールの送信元を示し、例えば、利用者IDが用いられる。宛先は、メールの受信先を示し、例えば、利用者IDが用いられる。発信日時は、メールが発信された日時を示す。メール情報は、タイトルと本文とを含む。タイトルは、メールのタイトル(Subject)であり、本文は、メールの本文データである。一例を挙げれば、メールDB240は、図4に示すように、「利用者ID:ddd@xxx.ww」の利用者の受信メールの情報として、「タイトル:(回答要)健康診断日の調整」と「本文:特許太郎です。・・・」とを含んだメール情報を記憶する。同様に、メールDB240は、図4に示すように、「利用者ID:sss@xxx.ww」の利用者の受信メールの情報として、「タイトル:(回答要)健康診断日の調整」と「本文:特許太郎です。・・・」とを含んだメール情報を記憶する。なお、このメールDB240は、図4ではテーブル形式で表現しているが、情報の記憶の形態として、フォルダ形式にて記憶させてもよい。たとえば、利用者ID毎にサブフォルダを形成し、その下位のフォルダとして、送信と受信とを用意し、その下位にメッセージIDに対応するフォルダを用意し、その下位にその他の情報を入れこむという形態でも構わない。
【0018】
メール管理DB250は、回答要メールの回答期限や、回答要メールに関する督促の状況を記憶する。図5は、メール管理DBのデータの一例を示す図である。メール管理DB250は、図5に示すように、回答要メールごとに、回答要メールを識別するメッセージIDと、発信日時と、期限と、督促フラグとを対応付けて記憶する。メッセージIDおよび発信日時は、メールDB240のメッセージIDおよび発信日時に対応する。期限は、回答要メールに対する回答の期限日時を示す。督促フラグは、回答要メールの送信者から回答の督促がなされているかを示し、「ON」であれば督促済であり、「OFF」であれば未督促である。一例を挙げれば、メール管理DB250は、図5に示すように、「メッセージID:syokuba@xxx.yy」の回答要メールについて「督促フラグ:ON」を記憶している。よって、メール管理DB250に記憶されている情報を参照すれば、「メッセージID:syokuba@xxx.yy」の回答要メールについて、回答要メールの送信者から回答の督促がなされている状態であることがわかる。
【0019】
設定DB260は、回答の督促が行われた回答要メールを、他のメールとは異なる形態で表示させるための設定情報を記憶する。図6は、設定DBのデータの一例を示す図である。設定DB260は、図6に示すように、「一般」および「督促」のそれぞれに対応付けて、フォントおよび背景色の設定方法を記憶する。ここで、「一般」とは、回答の督促が行われた回答要メール以外のメールに関する設定を表す。また、「督促」とは、回答の督促が行われた回答要メールに関する設定を表す。設定情報DB260によれば、図6に示すように、メールを表示する際のフォントは、「一般」では「ゴシック」に設定し、「督促」では「ボールドゴシック」に設定することとなる。また、設定情報DB260によれば、図6に示すように、メールを表示する際の背景色は、「一般」では「白」に設定し、「督促」では「青」に設定することとなる。なお、これらの設定は一例である。
【0020】
なお、上述した利用者ID、パスワードおよびメッセージIDのデータは一例であり、対象を一意に特定できる固有のデータであれば、どのようなデータであってもよい。また、上述した認証DB220、回答DB230、メールDB240、メール管理DB250および設定DB260は、サーバやストレージ、パーソナルコンピュータなどの汎用のハードウェアにより実装することができる。また、上述した認証DB220、回答DB230、メールDB240、メール管理DB250および設定DB260は、上述した汎用のハードウェアではなく、大容量のハードディスクなどの記憶媒体により実装することもできる。
【0021】
制御部270は、図1に示すように、特定部271と、第一の取得部272と、第二の取得部273と、送信部274と、作成画面生成部275と、閲覧画面生成部276とを有する。なお、制御部270は、例えば、電子回路や集積回路により実装することができる。電子回路としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)がある。また、集積回路としては、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などがある。
【0022】
特定部271は、クライアント装置100からメール表示要求(ログイン要求)を受信すると、認証DB220を参照して、メール表示要求の送信元であるクライアント装置100のユーザの認証を行う。例えば、特定部271は、メール表示要求の送信元であるクライアント装置100に対して利用者IDおよびパスワードを要求する。そして、特定部271は、メール表示要求の送信元であるクライアント装置100から取得した利用者IDとパスワードとの対が、認証DB220にある場合には認証成功とする。一方、特定部271は、メール表示要求の送信元であるクライアント装置100から取得した利用者IDとパスワードとの対が、認証DB220にない場合には認証失敗とする。なお、特定部271は、パスワードを用いた認証が成功した後の所定期間は、利用者IDのみによってメール表示要求を受付け、利用者を特定するようにしてもよい。
【0023】
第一の取得部272は、メール管理DB250を参照して、特定部271によるログイン認証に成功したユーザの受信メールの中に、回答を行っていない未回答の回答要メールがある場合には、その回答要メールのメッセージIDを取得する。なお、第一の取得部272による処理の一例については、図17、図19、図21および図23を用いて後述する。
【0024】
第二の取得部273は、特定部271によるログイン認証に成功したユーザの送受信メールを、メールDB240から取得する。なお、第二の取得部273による処理の一例については、図17、図19、図21および図23を用いて後述する。
【0025】
送信部274は、第二の取得部273により取得されたメールのうち、第一の取得部272により取得されたメールを、他のメールとは異なる形態で表示させるようなメール表示画面を生成する。なお、送信部274による処理の一例については、図17〜図24を用いて後述する。
【0026】
作成画面生成部275は、クライアント装置100からメール作成画面の取得要求を受け付けると、メール作成画面生成処理を実行する。なお、作成画面生成部275による処理の一例については、図11〜図14を用いて後述する。
【0027】
閲覧画面生成部276は、クライアント装置100から、回答要メール閲覧画面の表示要求を受け付けると、回答要メール閲覧画面生成処理を実行する。なお、閲覧画面生成部276による処理の一例については、図15および16を用いて後述する。
【0028】
[実施例1による処理]
以下、各図を参照して、実施例1による処理を説明する。なお、図7、図8および図9は、クライアント装置100Aやクライアント装置100B、クライアント装置100Cなどによる処理の説明に用いる。また、図9〜図24は、メールサーバ200による処理の説明に用いる。
【0029】
(クライアント装置の処理)
まず、図7を用いて、クライアント装置100Aやクライアント装置100B、クライアント装置100Cなどによる処理の全体の流れを説明する。図7は、クライアント装置による処理の全体の流れを示す図である。なお、以下の処理は、クライアント装置100が、ウェブブラウザの機能を用いて、メールサーバ200にアクセスすることによって実行される。
【0030】
図7に示すように、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メールの表示要求を受け付けた場合には(S101「Yes」)、メールサーバ200にメール表示要求を送信する(S102)。なお、クライアント装置100は、メールの表示要求を受け付けなかった場合には(S101「No」)、同判定を繰り返し行う。
【0031】
続いて、クライアント装置100は、メールサーバ200から利用者IDおよびパスワードの入力画面を受信したか否かの判定を行う(S103)。クライアント装置100は、メールサーバ200から利用者IDおよびパスワードの入力画面を受信した場合には(S103「Yes」)、利用者IDおよびパスワードの入力画面を表示部に表示する(S104)。なお、クライアント装置100は、メールサーバ200から利用者IDおよびパスワードの入力画面を受信しなかった場合には(S103「No」)、同判定を繰り返し行う。
【0032】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、利用者IDおよびパスワードの入力を受け付けた否かの判定を行う(S105)。クライアント装置100は、利用者IDおよびパスワードの入力を受け付けた場合には(S105「Yes」)、利用者IDおよびパスワードをメールサーバ200に送信する(S106)。なお、クライアント装置100は、メールサーバ200から利用者IDおよびパスワードの入力を受け付けなかった場合には(S105「No」)、同判定を繰り返し行う。
【0033】
続いて、クライアント装置100は、認証エラー画面を受信したか否かの判定を行う(S107)。クライアント装置100は、認証エラー画面を受信した場合には(S107「Yes」)、認証エラー画面を表示部に表示して(S108)、処理を終了する。
【0034】
一方、クライアント装置100は、認証エラー画面を受信しなかった場合には(S107「No」)、続いて、メール表示画面をメールサーバ200から受信したか否かの判定を行う(S109)。クライアント装置100は、メール表示画面をメールサーバ200から受信しなかった場合には(S109「No」)、同判定を繰り返し行う。そして、クライアント装置100は、メール表示画面をメールサーバ200から受信した場合には(S109「Yes」)、メール表示画面を表示部に表示する(S110)。
【0035】
ここで、メール表示画面は、例えば、利用者が受信したメールの一覧を表示するものである。そして、メール表示画面では、回答要メールであって未回答のメールが上位になるように生成される。したがって、クライアント装置100では、未回答のメールが上位に表示される。
【0036】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メッセージ作成要求を受け付けたか否かの判定を行う(S111)。クライアント装置100は、メッセージ作成要求を受け付けた場合には(S111「Yes」)、メッセージ送信処理を実行する(S112)。メッセージ送信処理については、図8を用いて後述する。なお、上述したS111において、クライアント装置100は、メッセージ作成要求を受け付けなかった場合には(S111「No」)、後述するステップS113の処理に移行する。
【0037】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、回答要メール閲覧画面の表示要求を受け付けたか否かの判定を行う(S113)。クライアント装置100は、回答要メール閲覧画面の表示要求を受け付けた場合には(S113「Yes」)、回答要メール閲覧処理を実行する(S114)。なお、回答要メール閲覧処理について、図9を用いて後述する。
【0038】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メールの表示要求を受け付けたか否かの判定を行う(S115)。なお、クライアント装置100は、上述したS113にて、回答要メール閲覧画面の表示要求を受け付けなかった場合には(S113「No」)とし、そのまま、上述したS115の判定に移行する。
【0039】
クライアント装置100は、メールの表示要求を受け付けた場合には(S115「Yes」)、メールサーバ200にメール表示要求を送信する(S116)。続いて、クライアント装置100は、ログアウト要求があったか否かの判定を行う(S117)。なお、クライアント装置100は、メールの表示要求を受け付けなかった場合には(S115「No」)、そのまま、上述したS117の判定に移行する。
【0040】
クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、ログアウト要求があった場合には(S117「Yes」)、ログアウト要求をメールサーバ200に送信して(S118)、処理を終了する。一方、クライアント装置100は、ログアウト要求がなかった場合には(S117「No」)、上述したS111に戻り、メッセージ作成要求を受け付けたか否かの判定を行う。
【0041】
(メッセージ送信処理)
次に、図8を用いて、上述した図7に示すS112のメッセージ送信処理の流れを説明する。図8は、メッセージ送信処理の流れを示す図である。なお、利用者は、以下の処理を通じて、回答要メールや一般メールを作成する。
【0042】
図8に示すように、クライアント装置100は、メール種別が回答要メールか否かの判定を行う(S201)。クライアント装置は、メール種別が回答要メールであると判定した場合には(S201「Yes」)、メール種別(回答要メール)と、メッセージ作成要求をメールサーバに送信する(S202)。
【0043】
続いて、クライアント装置100は、回答要メッセージ作成画面を受信したか否かの判定を行う(S203)。クライアント装置100は、回答要メッセージ作成画面を受信していない場合には(S203「No」)、同判定を繰り返し行う。クライアント装置100は、回答要メッセージ作成画面を受信した場合には(S203「Yes」)、回答要メッセージの作成画面を表示部に表示する(S204)。続いて、クライアント装置100は、宛先、タイトル、記事本文、期限の入力を受け付ける(S205)。なお、この期限は、作成したメッセージに対する回答期限である。
【0044】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メッセージ送信要求を受け付けたか否かの判定を行う(S206)。クライアント装置100は、メッセージ送信要求を受け付けていない場合には(S206「No」)、同判定を繰り返し行う。クライアント装置100は、メッセージ送信要求を受け付けた場合には(S206「Yes」)、宛先、タイトル、記事本文、期限をメールサーバ200に送信して(S207)、処理を終了する。
【0045】
なお、上述したS201にて、クライアント装置100は、メール種別が回答要メールではないと判定した場合には(S201「No」)、メール種別(通常メール)と、メッセージ作成要求をメールサーバに送信する(S208)。なお、この通常メールとは、回答要メール以外のメールである。
【0046】
続いて、クライアント装置100は、一般メッセージ作成画面を受信したか否かの判定を行う(S209)。なお、一般メッセージ作成画面は、上述した通常メールを作成するための画面である。クライアント装置100は、一般メッセージ作成画面を受信していない場合には(S209「No」)、同判定を繰り返し行う。クライアント装置100は、一般メッセージ作成画面を受信した場合には(S209「Yes」)、一般メッセージの作成画面を表示部に表示する(S210)。続いて、クライアント装置100は、宛先、タイトル、記事本文の入力を受け付ける(S211)。
【0047】
続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メッセージ送信要求を受け付けたか否かの判定を行う(S212)。クライアント装置100は、メッセージ送信要求を受け付けていない場合には(S212「No」)、同判定を繰り返し行う。クライアント装置100は、メッセージ送信要求を受け付けた場合には(S212「Yes」)、宛先、タイトル、記事本文、期限をメールサーバ200に送信して(S213)、処理を終了する。
【0048】
(回答要メール閲覧処理)
次に、図9を用いて、上述した図7に示すS114の回答要メール閲覧処理の流れを説明する。図9は、回答要メール閲覧処理の流れを示す図である。なお、利用者は、以下の処理を通じて、利用者が送信した回答要メールについて督促の要求を行う。
【0049】
図9に示すように、クライアント装置100は、利用者IDと、回答要メール閲覧画面の取得要求をメールサーバ200に送信する(S301)。
【0050】
続いて、クライアント装置100は、督促対象メールが存在しない旨の通知を受信したかどうかの判定を行う(S302)。クライアント装置100は、督促対象メールが存在しない旨の通知を受信しなかった場合には(S302「No」)、続いて、回答要メール閲覧画面を受信したか否かの判定を行う(S303)。クライアント装置100は、回答要メール閲覧画面を受信していない場合には(S303「No」)、上述したS302に戻る。
【0051】
クライアント装置100は、回答要メール閲覧画面を受信した場合には(S303「Yes」)、回答要メール閲覧画面を表示部に表示する(S304)。続いて、クライアント装置100は、利用者から入力部を介して、メールが選択され、督促要求が受け付けられたか否かの判定を行う(S305)。クライアント装置100は、メールが選択され、督促要求が受け付けられていない場合には(S305「No」)、同判定を繰り返し行う。
【0052】
クライアント装置100は、メールが選択され、督促要求が受け付けられた場合には(S305「Yes」)、選択されたメールのヘッダからメッセージIDを取得する(S306)。そして、クライアント装置100は、利用者IDと、選択されたメールのメッセージIDと督促要求をメールサーバ200に送信して(S307)、処理を終了する。
【0053】
なお、上述したS302にて、クライアント装置100は、督促対象メールが存在しない旨の通知を受信した場合には(S302「Yes」)、回答要メールが存在しない、あるいは回答が全て届いている旨を通知して(S308)、処理を終了する。
【0054】
(メールサーバ200による処理)
次に、図10を用いて、メールサーバ200による処理の全体の流れを説明する。図10は、メールサーバによる処理の全体の流れを示す図である。なお、以下の処理は、メールサーバ200が、クライアント装置100との間でウェブブラウザの機能を用いて通信することで実行される。
【0055】
図10に示すように、メールサーバ200の制御部270は、メール表示要求を受信していない場合には(S401「No」)、同判定を繰り返し行う。メールサーバ200の制御部270は、メール表示要求をクライアント装置100から受信した場合には(S401「Yes」)、続いて、該当クライアント装置100にユーザを認証済みであるか否か判定を行う(S402)。制御部270により、認証済みではないと判定された場合には(S402「No」)、特定部271は、利用者IDおよびパスワードの入力画面をクライアント装置100に送信する(S403)。
【0056】
続いて、特定部271は、利用者IDおよびパスワードを受信したか否かの判定を行う(S404)。特定部271は、利用者IDおよびパスワードを受信していない場合には(S404「No」)、同判定を繰り返し行う。特定部271は、利用者IDおよびパスワードを受信した場合には(S404「Yes」)、認証DB220を用いて認証を行う(S405)。
【0057】
そして、特定部271は、認証に失敗した場合(認証NGの場合)には(S406「No」)、認証エラー画面を作成してクライアント装置100に送信し(S407)、処理を終了する。一方、特定部271による認証が成功した場合(認証OKの場合)には(S406「Yes」)、送信部274は、メール表示画面作成処理を実行して(S408)、メール送信画面を送信する(S409)。なお、メール表示画面作成処理については、図17〜図24を用いて後述する。
【0058】
続いて、制御部270は、メッセージ作成要求およびメール種別を受信したか否かの判定を行う(S410)。制御部270により、メッセージ作成要求およびメール種別の受信が判定された場合には(S410「Yes」)、作成画面生成部275は、メッセージ作成画面生成処理を実行する(S411)。なお、メッセージ作成画面生成処理については、図11〜図14を用いて後述する。
【0059】
続いて、制御部270は、回答要メール閲覧画面の取得要求を受信したか否かを判定する(S412)。制御部270により、回答要メール閲覧画面の取得要求の受信が判定された場合には(S412「Yes」)、閲覧画面生成部276は、回答要メール閲覧画面生成処理を実行する(S413)。なお、回答要メール閲覧画面生成処理については、図15および図16を用いて後述する。
【0060】
そして、制御部270は、ログアウト要求をクライアント装置100から受信したか否かの判定を行う(S414)。制御部270は、ログアウト要求をクライアント装置100から受信した場合には(S414「Yes」)、処理を終了する。一方、制御部270は、ログアウト要求をクライアント装置100から受信していない場合には(S414「No」)、上述したS410に戻って、メッセージ作成要求およびメール種別を受信したか否かの判定を行う。
【0061】
なお、上述したS402において、制御部270は、認証済みである場合には(S402「Yes」)、上述したステップS408の処理に移行する。
【0062】
なお、上述したS410において、制御部270は、メッセージ作成要求およびメール種別を受信していない場合には(S410「No」)、そのまま、上述したS414の判定に移行する。
【0063】
なお、上述したS412において、制御部270は、回答要メール閲覧画面の取得要求を受信していない場合には(S412「No」)、そのまま、上述したS414の判定に移行する。
【0064】
(メッセージ作成画面生成処理)
次に、図11〜図14を用いて、メッセージ作成画面生成処理の流れを説明する。図11は、メッセージ作成画面生成処理の流れを示す図である。図12は、回答要メッセージ作成画面の一例を示す図である。図13は、メールのヘッダ構成の一例を示す図である。図14は、一般メッセージ作成画面の一例を示す図である。なお、メールサーバ200は、以下の処理を通じて、クライアント装置100から回答要メールや一般メールを受信する。
【0065】
メッセージ作成要求およびメール種別をクライアント装置100から受信すると、作成画面生成部275は、図11に示すように、メッセージIDおよびヘッダを生成し(S501)、メール種別は回答要メールであるか否かの判定を行う(S502)。
【0066】
作成画面生成部275は、メール種別が回答要メールである場合には(S502「Yes」)、回答要メッセージ作成画面を生成して(S503)、回答要メッセージ作成画面をクライアント装置100に送信する(S504)。図12に、回答要メッセージ作成画面の一例を示す。例えば、回答要メッセージ作成画面の上部には、「送信」、「保存」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンと、後述するメール表示画面を表示させるためのリンクが設けられている。また、回答要メッセージ作成画面の下部には、宛先を入力する「宛先」や「CC(Carbon Copy)」、メールのタイトルを入力する「件名」、回答期限を入力する「期限」、メール記事の本文を入力する「記事入力画面」などの入力領域が設けられている。例えば、ユーザが、図12に示す回答要メッセージ作成画面に対応箇所にメール記事や回答期限などを入力して「送信」の操作ボタンを操作すると、期限、宛先、タイトルおよび記事本文がメールサーバ200に送信されることとなる。
【0067】
続いて、作成画面生成部275は、期限、宛先、タイトルおよび記事本文を受信したか否かの判定を行う(S505)。作成画面生成部275は、期限、宛先、タイトルおよび記事本文を受信していない場合には(S505「No」)、同判定を繰り返し行う。作成画面生成部275は、期限、宛先、タイトルおよび記事本文を受信した場合には(S505「Yes」)、メールのヘッダに期限を追加する(S506)。図13にヘッダの一例を示す。例えば、作成画面生成部275は、メールのヘッダに期限を記述するための領域「Deadline(期限)」を設ける。そして、作成画面生成部275は、この「Deadline(期限)」に、例えば、2011/2/5の期限を追加する。
【0068】
続いて、作成画面生成部275は、一意なメッセージIDを生成して、このメッセージID、発信日、期限および督促フラグ(OFF)をメール管理DB250に記録する(S507)。続いて、作成画面生成部275は、メッセージIDに対応付けて回答DB230を生成して、回答DB230の回答者IDに宛先を記録し、回答DB230の回答者フラグに0を記録する(S508)。
【0069】
続いて、作成画面生成部275は、ヘッダと、タイトルおよび記事を宛先(フォルダやディレクトリなど)に送信する(S509)。続いて、作成画面生成部275は、メールDB240でメールの送信元および宛先に対応する利用者IDの送信欄および宛先の受信欄に、メッセージID、タイトル、記事本文を記録して(S510)、処理を終了する。
【0070】
なお、上述したS502において、作成画面生成部275は、メール種別が回答要メールではない場合には(S502「No」)、メール種別が一般メールであるものとし、一般メッセージ作成画面を生成する(S511)。そして、作成画面生成部275は、一般メッセージ作成画面をクライアント装置100に送信する(S512)。図14に、一般メッセージ作成画面の一例を示す。例えば、一般メッセージ作成画面の上部には、「送信」、「保存」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンと、後述するメール表示画面を表示させるためのリンクが設けられている。また、一般メッセージ作成画面の下部には、宛先を入力する「宛先」や「CC(Carbon Copy)」、メールのタイトルを入力する「件名」、メール記事の本文を入力する「記事入力画面」などの入力領域が設けられている。例えば、ユーザが、図14に示す一般メッセージ作成画面に対応箇所にメール記事などを入力して「送信」の操作ボタンを操作すると、宛先、タイトルおよび記事本文がメールサーバ200に送信されることとなる。
【0071】
続いて、作成画面生成部275は、宛先、タイトルおよび記事本文を受信したか否かの判定を行う(S513)。作成画面生成部275は、宛先、タイトルおよび記事本文を受信していない場合には(S513「No」)、同判定を繰り返し行う。一方、作成画面生成部275は、宛先、タイトルおよび記事本文を受信した場合には(S513「Yes」)、本メールが他のメールを返信メールか否かの判定を行う(S514)。
【0072】
作成画面生成部275は、他のメールを返信メールである場合には(S514「Yes」)、元記事のメッセージIDがメール管理DB250に存在するか否かの判定を行う(S515)。つまり、作成画面生成部275は、S514の返信メールに含まれる元記事のメッセージIDが、メール管理DB250から取得できれば、回答要メールに対する回答が記述された返信メールであると判定することができる。作成画面生成部275は、元記事のメッセージIDがメール管理DB250に存在する場合には(S515「Yes」)、メールのヘッダより送信者ID(回答者ID)を取得する(S516)。そして、作成画面生成部275は、元記事のメッセージIDに対応する回答DB230の回答者IDに対応する回答フラグをON(つまり、1)にし、回答日時を記録する(S517)。
【0073】
そして、作成画面生成部275は、上述したS509およびS510の処理を行って処理を終了する。なお、上述したS514において、作成画面生成部275は、他のメールを返信メールでない場合には(S514「No」)、上述したS509の処理に移行する。また、上述したS515において、作成画面生成部275は、元記事のメッセージIDがメール管理DB250にない場合には(S515「No」)、上述したS509の処理に移行する。
【0074】
(回答要メール閲覧画面生成処理)
次に、図15および図16を用いて、回答要メール閲覧画面生成処理の流れを説明する。図15は、回答要メール閲覧画面生成処理の流れを示す図である。図16は、回答要メール閲覧画面の一例を示す図である。なお、メールサーバ200は、以下の処理を通じて、クライアント装置100から回答要メールに対する督促要求を受付ける。
【0075】
図15に示すように、閲覧画面生成部276は、利用者IDに対応する送信メールのメッセージIDをメールDB240から取得する(S601)。なお、S601の利用者IDは、上述した図10に示すS404で受信した利用者IDである。続いて、閲覧画面生成部276は、そのメッセージIDがメール管理DB250に含まれているか否かの判定を行う(S602)。閲覧画面生成部276は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれている場合には(S602「Yes」)、そのメッセージIDに対応する期限をメール管理DB250から取得する(S603)。
【0076】
続いて、閲覧画面生成部276は、そのメッセージIDに対応する回答DB230にて、回答フラグが0(未回答)のクライアント装置100の宛先を取得する(S604)。そして、閲覧画面生成部276は、回答フラグが0の宛先が存在するか否かの判定を行う(S605)。言い換えれば、閲覧画面生成部276は、回答フラグが0の宛先を回答DB230から取得できたか否かの判定を行う。閲覧画面生成部276は、回答フラグが0の宛先が存在する場合には(S605「Yes」)、そのメッセージIDの発信日時およびタイトルをメールDB240から取得する(S606)。
【0077】
続いて、閲覧画面生成部276は、メッセージごとに選択ボタンをつけたメッセージ一覧、各メッセージの未回答者数および期限が含まれた回答要メール閲覧画面を生成し、クライアント装置100(閲覧表示者)に送信する(S607)。図16に、回答要メール閲覧画面の一例を示す。回答要メール閲覧画面の上部には、「督促要求」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンと、後述するメール表示画面を表示させるためのリンクが設けられている。また、回答要メール閲覧画面の下部には、回答要メールのメッセージごとに、宛先である利用者ID、発信日時、件名、回答期限および未回答者数を表示する表示領域が設けられている。例えば、閲覧画面の閲覧しているユーザが、図16に示す回答要メール閲覧画面の督促要求ボタンを操作すると、宛先の左側にあるチェックボックスにチェックが挿入されたメッセージに対する督促要求がメールサーバ200に送信されることとなる。
【0078】
続いて、閲覧画面生成部276は、利用者IDと、メッセージIDと、督促要求とを受信したか否かの判定を行う(S608)。閲覧画面生成部276は、利用者IDと、メッセージIDと、督促要求とを受信していない場合には(S608「No」)、同判定を繰り返す。一方、閲覧画面生成部276は、利用者IDと、メッセージIDと、督促要求とを受信した場合には(S608「Yes」)、そのメッセージIDについて、メール管理DB250の督促フラグをONにして(S609)、処理を終了する。
【0079】
なお、上述したS602において、閲覧画面生成部276は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれていない場合には(S602「No」)、督促対象メールが存在しない通知をクライアント装置100に送信する(S610)。そして、閲覧画面生成部276は処理を終了する。また、上述したS605において、閲覧画面生成部276は、回答フラグが0の宛先が存在しない場合には(S605「No」)、上述したS610の処理を行い、処理を終了する。
【0080】
(メッセージ表示画面作成処理)
次に、図17〜図24を用いて、メッセージ表示画面作成処理の流れを説明する。なお、メールサーバ200は、以下の処理のいずれかを通じて、クライアント装置100にメールを送信する。図17は、メール表示画面作成処理(1)の流れを示す図である。図18は、メール表示画面の一例を示す図である。図19は、メール表示画面作成処理(2)の流れを示す図である。図20は、メール表示画面の一例を示す図である。図21は、メール表示画面作成処理(3)の流れを示す図である。図22は、メール表示画面の一例を示す図である。図23は、メール表示画面作成処理(4)の流れを示す図である。図24は、メール表示画面の一例を示す図である。なお、メールサーバ200がメール表示画面作成処理(1)〜(4)のいずれを実行するかは、例えば、管理者の設定や利用者の設定に委ねられる。いずれか単一の運用でもよいし、利用者ごと、時間帯ごと、回答要メールの期限ごとなど、複数を混在させた運用でもよい。
【0081】
(メール表示画面作成処理(1))
まず、図17および図18を用いて、メール表示画面作成処理(1)の流れを説明する。メール表示画面作成処理(1)では、回答の督促がされている回答要メールが他のメールとは異なるフォントで表示される例を示す。
【0082】
図17に示すように、第二の取得部273は、利用者IDに対応するメールをメールDB240から取得する(S701)。例えば、第二の取得部273は、利用者が受信したメールのうち最新のものから所定数のメールを取得する。この所定数は、管理者の設定や、利用者の設定(例えば表示部の表示フォントサイズ)によって定められる。なお、S701の利用者IDは、上述した図10に示すS404で受信した利用者IDである。
【0083】
続いて、第一の取得部272は、取得したメールのメッセージIDがメール管理DB250に含まれているか否かの判定を行う(S702)。第一の取得部272は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれている場合には(S702「Yes」)、メール管理DB250に含まれているメールのうち、督促フラグがONのものがあるか否かの判定を行う(S703)。第一の取得部272は、督促フラグがONのものがある場合には(S703「Yes」)、督促フラグがONであるメールのうち、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にあるか否かの判定を行う(S704)。第一の取得部272は、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にある場合には(S704「Yes」)、設定DB260から督促メールのフォントを取得する(S705)。続いて、送信部274は、S705で取得されたフォントを、回答フラグが0のメールのフォントとしたメール表示画面を生成して(S706)、処理を終了する。例えば、送信部274は、回答フラグが0のメールのフォントのみをボールドゴシックとし、メールを期限順にソートするとともに、回答フラグが0のメールを期限が近いものから順にソートしたメール表示画面を生成する。
【0084】
なお、上述したS702において、第一の取得部272は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれていない場合には、S702の判定結果を「No」とする。そして、送信部274は、メールDB240から取得したメールを日付順にソートしてメール表示画面を生成し(S707)、処理を終了する。また、上述したS703において、第一の取得部272により、督促フラグがONのものがないと判定された場合には(S703「No」)、送信部274は、上述したS707の処理を行って処理を終了する。また、上述したS704において、第一の取得部272により、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にないと判定された場合には(S704「No」)、送信部274は、上述したS707の処理を行って処理を終了する。
【0085】
図18に、上述した図17の処理によって生成されるメール表示画面の一例を示す。図17の処理で生成されるメール表示画面の下部には、メール表示領域が設けられている。このメール表示領域には、図18に示すように、画面サイズに見合った受信メールが表示される。回答の督促がされている回答要メールが他のメールとは異なるフォントで表示されるとともに、他のメールよりも上に表示されている。これにより、フォントを変更するという簡易な処理を行うだけで、ユーザに一見して回答の督促がされている回答要メールを認識させることができる。なお、メール表示領域において、例えば、いずれかの受信メールを利用者が選択すると、選択したメールの本文等がメール表示領域の全面に表示される。
【0086】
なお、図17の処理で生成されるメール表示画面の上部には、図18に示すように、「通常メッセージ作成」、「回答要メッセージ作成」、「回答要メール閲覧」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンが設けられている。例えば、メール表示画面上で「通常メッセージ作成」のボタンが操作されると、通常メッセージの作成要求がメールサーバ200に送信される。また、メール表示画面上で「回答要メッセージ作成」のボタンが操作されると、回答要メッセージの作成要求がメールサーバ200に送信される。メッセージ作成要求を受信すると、メールサーバ200では、上述した図11に示すメッセージ作成画面生成処理が実行される。また、メール作成画面上で「回答要メール閲覧」のボタンが操作されると、回答要メール閲覧要求がメールサーバ200に送信される。回答要メール閲覧要求を受信すると、メールサーバ200では、上述した図15に示す回答要メール閲覧画面生成処理が実行される。また、メール作成画面上で「ログアウト」のボタンが操作されると、ログアウト要求がメールサーバ200に送信される。ログアウト要求を受信すると、メールサーバ200では、ログアウト処理が実行される。
【0087】
(メール表示画面作成処理(2))
次に、図19および図20を用いて、メール表示画面作成処理(2)の流れを説明する。メール表示画面作成処理(2)では、回答の督促がされている回答要メールが他のメールとは異なる背景色が施された状態で表示される例を示す。なお、図19に示すS801〜S804の処理は、上述した図17に示すS701〜S704の処理と同様である。
【0088】
すなわち、図19に示すように、第二の取得部273は、利用者IDに対応するメールをメールDB240から取得する(S801)。続いて、第一の取得部272は、取得したメールのメッセージIDがメール管理DB250に含まれているか否かの判定を行う(S802)。第一の取得部272により、メッセージIDがメール管理DB250に含まれていないと判定された場合には(S802「No」)、送信部274は、メールDB240から取得されたメールを日付順にソートしてメール表示画面を生成する(S807)。そして、送信部274は、処理を終了する。
【0089】
一方、第一の取得部272は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれている場合には(S802「Yes」)、メール管理DB250に含まれているメールのうち、督促フラグがONのものがあるか否かの判定を行う(S803)。第一の取得部272により、督促フラグがONのものがないと判定された場合には(S803「No」)、送信部274は、上述したS807の処理を行って処理を終了する。
【0090】
一方、第一の取得部272は、督促フラグがONのものがある場合には(S803「Yes」)、督促フラグがONであるメールのうち、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にあるか否かの判定を行う(S804)。第一の取得部272により、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にないと判定された場合には(S804「No」)、送信部274は、上述したS807の処理を行って処理を終了する。
【0091】
そして、図19に示すS805およびS806の処理が、上述した図17に示す処理とは異なる。
【0092】
すなわち、第一の取得部272は、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にある場合には(S804「Yes」)、設定DB260から督促メールの背景色を取得する(S805)。続いて、送信部274は、S805で取得された背景色を、回答フラグが0のメールの背景色としたメール表示画面を生成して(S806)、処理を終了する。例えば、送信部274は、回答フラグが0のメールの背景色のみを青とし、メールを期限順にソートするとともに、回答フラグが0のメールを期限が近いものから順にソートしたメール表示画面を生成する。
【0093】
図20に、上述した図19の処理によって生成されるメール表示画面の一例を示す。図19の処理で生成されるメール表示画面の上部には、図20に示すように、「通常メッセージ作成」、「回答要メッセージ作成」、「回答要メール閲覧」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンが設けられている。この点は、上述した図18と同様であるが次に説明する点が異なる。メール表示画面の下部に設けられたメール表示領域には、図20に示すように、回答の督促がされている回答要メールが他のメールとは異なる背景色が施された状態で表示されている。これにより、フォントを変更するよりも、ユーザに一見して回答の督促がされている回答要メールを認識させることができる。
【0094】
(メール表示画面作成処理(3))
次に、図21および図22を用いて、メール表示画面作成処理(3)の流れを説明する。メール表示画面作成処理(3)では、回答要メールのタイトルが別領域で表示される例を示す。なお、図21に示すS901〜S904の処理は、上述した図17や図19に示す処理と同様である。
【0095】
すなわち、図21に示すように、第二の取得部273は、利用者IDに対応するメールをメールDB240から取得する(S901)。続いて、第一の取得部272は、取得したメールのメッセージIDがメール管理DB250に含まれているか否かの判定を行う(S902)。第一の取得部272により、メッセージIDがメール管理DB250に含まれていないと判定された場合には(S902「No」)、送信部274は、メールDB240から取得されたメールを日付順にソートしてメール表示画面を生成する(S908)。そして、送信部274は、処理を終了する。
【0096】
一方、第一の取得部272は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれている場合には(S902「Yes」)、メール管理DB250に含まれているメールのうち、督促フラグがONのものがあるか否かの判定を行う(S903)。第一の取得部272はにより、督促フラグがONのものがないと判定された場合には(S903「No」)、送信部274は、上述したS908の処理を行って処理を終了する。
【0097】
一方、第一の取得部272は、督促フラグがONのものがある場合には(S903「Yes」)、督促フラグがONであるメールのうち、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にあるか否かの判定を行う(S904)。第一の取得部272により
、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にないと判定された場合には(S904「No」)、送信部274は、上述したS908の処理を行って処理を終了する。
【0098】
そして、図21に示すS905〜S907の処理が、上述した図17や図18に示す処理とは異なる。
【0099】
すなわち、第一の取得部272は、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にある場合には(S904「Yes」)、メールDB240から、回答フラグが0のメールのタイトルを取得する(S905)。続いて、送信部274は、回答要メール表示領域を作成する(S906)。そして、送信部274は、S906で作成した回答要メール表示領域に、回答フラグが0のメールのタイトル(リンク)を記載したメール表示画面を生成して(S907)、処理を終了する。
【0100】
図22に、上述した図21の処理によって生成されるメール表示画面の一例を示す。図21の処理で生成されるメール表示画面の上部には、図22に示すように、「通常メッセージ作成」、「回答要メッセージ作成」、「回答要メール閲覧」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンが設けられている。この点は、上述した図18や図20と同様であるが、次に説明する点が異なる。メール表示画面の下部に設けられたメール表示領域には、図22に示すように、回答要メール表示領域が作成されている。さらに、図22に示すように、回答要メール表示領域には、回答の督促がされている回答要メールのタイトルが表示されている。これにより、フォントの変更や背景色を施す場合よりも、ユーザに回答の督促がされている回答要メールを確実に認識させることができる。図22では回答要メールが1通のみ表示されているが、複数存在する場合には、これを期限にてソートして順に表示させることがこのましい。
【0101】
(メール表示画面作成処理(4))
次に、図23および図24を用いて、メール表示画面作成処理(4)の流れを説明する。メール表示画面作成処理(4)では、回答要メールのタイトルおよび本文が別領域で表示される例を示す。なお、図23に示すS1001〜S1004の処理は、上述した図17、図19あるいは図21に示す処理と同様である。
【0102】
すなわち、図23に示すように、第二の取得部273は、利用者IDに対応するメールをメールDB240から取得する(S1001)。続いて、第一の取得部272は、取得したメールのメッセージIDがメール管理DB250に含まれているか否かの判定を行う(S1002)。第一の取得部272により、メッセージIDがメール管理DB250に含まれていないと判定された場合には(S1002「No」)、送信部274は、メールDB240から取得されたメールを日付順にソートしてメール表示画面を生成する(S1009)。そして、送信部274は、処理を終了する。
【0103】
一方、第一の取得部272は、メッセージIDがメール管理DB250に含まれている場合には(S1002「Yes」)、メール管理DB250に含まれているメールのうち、督促フラグがONのものがあるか否かの判定を行う(S1003)。第一の取得部272により、督促フラグがONのものがないと判定された場合には(S1003「No」)、送信部274は、上述したS1009の処理を行って処理を終了する。
【0104】
一方、第一の取得部272は、督促フラグがONのものがある場合には(S1003「Yes」)、督促フラグがONであるメールのうち、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にあるか否かの判定を行う(S1004)。第一の取得部272により、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にないと判定された場合には(S1004「No」)、送信部274は、上述したS1009の処理を行って処理を終了する。
【0105】
そして、図23に示すS1005〜S1008の処理が、上述した図17、図19あるいは図21に示す処理とは異なる。
【0106】
すなわち、第一の取得部272は、回答フラグが0の回答者ID(受信者)が回答DB230にある場合には(S1004「Yes」)、回答フラグが0のメールの中から最も期限が近いものを取得する(S1005)。続いて、第一の取得部272は、メールDB240から、S1005で取得した最も期限が近いメールのタイトルおよび本文を取得する(S1006)。続いて、送信部274は、回答要メール表示領域を作成する(S1007)。そして、送信部274は、S1007で作成した回答要メール表示領域に、回答フラグが0のメールの中から最も期限が近いメールのタイトル(リンク)および本文を記載したメール表示画面を生成して(S1008)、処理を終了する。
【0107】
図24に、上述した図23の処理によって生成されるメール表示画面の一例を示す。図23の処理で生成されるメール表示画面の上部には、図24に示すように、「通常メッセージ作成」、「回答要メッセージ作成」、「回答要メール閲覧」および「ログアウト」の処理を指定するための操作ボタンが設けられている。この点は、上述した図18、図20あるいは図22と同様である。また、図24に示すように、メール表示画面の下部に設けられたメール表示領域に回答要メール表示領域が作成されている。この点は、上述した図22と同様である。一方、図24に示すように、回答要メール表示領域には、回答の督促がされている回答要メールのタイトルだけでなく、さらにメールの内容が表示されている。これにより、ユーザに回答の督促がされている回答要メールを確実に認識させることができるだけでなく、回答の督促がされている回答要メールの内容をユーザに簡単に確認させることができる。これにより、回答要メールを選択する手間が不要となる。
【0108】
[実施例1による効果]
上述してきたように、メールサーバ200は、例えば、メール管理DB250に回答要メールの回答状況を管理する。そして、メールサーバ200は、クライアント装置100からメール表示要求(ログイン要求)を受信すると、メール表示要求の送信元であるクライアント装置100のユーザのメール表示画面を生成して返信する。このとき、メールサーバ200は、メール表示要求の送信元であるユーザの受信メールの中で、回答の督促が行われ、かつ未回答の状態であるメールがある場合には、該当メールを他のメールとは異なる形態で表示させるようなメール表示画面を生成する。例えば、該当メールのフォントや背景色を変更して表示させたり、該当メールのタイトルやメール本文を表示させたりするメール表示画面を生成する。つまり、メールサーバ200は、受信メールを参照するためのログインをユーザから受け付けたタイミングで、回答の督促が行われている回答要メールのうち未回答の状態のものがある場合には、該当するメールを積極的に認識させる。このように、回答要メールの送信者は、未回答のユーザに対して督促メールを送信する必要がないので、実施例1によれば、回答要メールの送信者の負担をできるだけ軽減することができる。
【0109】
また、メールサーバ200は、例えば、回答の督促が行われている回答要メールのうち未回答の状態のものがある場合には、ブラウザ画面などのユーザインターフェース上で、他のメールよりも上位に表示させるような情報を生成する。これにより、回答要メールのうち未回答の状態のものをユーザに容易に認識させることができる。
【0110】
なお、上述した実施例1では、メールサーバ200は、回答要メールの送信者から督促が行われ、かつ未回答である回答要メールを他のメールとは異なる形態で表示させる場合を説明したが、次のような処理を行ってもよい。例えば、メールサーバ200は、受信メールを参照するためのログインをユーザから受け付けたタイミングで、回答要メールで未回答のものがあれば、その回答要メールに対して督促がなくても他のメールと異なる形態で表示させるようにしてもよい。この場合、メールサーバ200は、利用者が受信した回答要メールで未回答のものを抽出する。また、この場合には、メール管理DB250の「督促フラグ」を記憶する必要がない。これにより、回答要メールの送信者の負担を軽減するとともに、回答要メールの受信者の回答を促すことができる。
【0111】
また、メールサーバ200は、ユーザからログインを受け付けたタイミングで、未回答、かつ回答期限を超過している回答要メールがあれば、その回答要メールに対して督促がなくても他のメールと異なる形態で表示させるようにしてもよい。この場合、メールサーバ200は、メールDB240およびメール管理DB250を参照し、利用者が受信した回答要メールうち、「督促フラグ」とは無関係に、未回答かつ回答期限を超過しているものを抽出する。これにより、未回答のものがあれば、常に、他のメールと異なる形態で表示させる場合に比較して、回答要メールの受信者の鬱陶しさを抑えつつ、回答要メールの受信者の回答を促すことができる。
【0112】
なお、メールサーバ200は、ユーザからログインを受け付けたタイミングで、未回答、かつ回答期限が迫っている回答要メールがあれば、その回答要メールに対して督促がなくても他のメールを異なる形態で表示させるようにしてもよい。例えば、ユーザからログインを受け付けたタイミングで、未回答かつ回答期限の3日前や前日の回答要メールがあれば、該当するメールを他のメールとは異なる形態で表示させるようにする。この場合、メールサーバ200は、メールDB240およびメール管理DB250を参照し、利用者が受信した回答要メールうち、「督促フラグ」とは無関係に、未回答かつ回答期限の三日前のものを抽出する。これにより、未回答で、かつ回答期限が超過しているものがあれば、他のメールと異なる形態で表示させる場合よりも、回答要メールの受信者の回答ができるだけ回答期限内に行われるようにすることができる。
【0113】
また、メールサーバ200は、例えば、回答の督促が行われている回答要メールのうち未回答の状態のものがある場合には、ブラウザ画面などのユーザインターフェース上で、他のメールよりも上位に表示させるような情報を生成する。これにより、回答要メールのうち未回答の状態のものをユーザに容易に認識させることができる。
【実施例2】
【0114】
以下、本願の開示するメールサーバ、メール処理プログラム、メール処理方法およびメールシステムの他の実施形態を説明する。
【0115】
(1)クライアント装置の電子メールソフトを用いた処理
上述した実施例1では、クライアント装置100Aなどのクライアント装置100が、ウェブブラウザを用いてメールサーバ200にアクセスする場合を説明した。つまり、メールサーバ200は、ユーザがログインを受け付けると、メール表示画面を生成し、アクセスしてきたクライアント装置100に送信する場合を説明したが、クライアント装置100に実装されている電子メールソフト(メーラー)を利用することも考えられる。例えば、クライアント装置100でメーラーを起動したタイミングや、所定間隔のタイミングで、ユーザを特定する情報などがメールサーバ200に送信される。そして、メールサーバ200では、メーラーが起動されたクライアント装置100に対して、受信メールとともに、回答の督促が行われている回答要メールのうち未回答の状態のものを識別できる情報などを返信する。クライアント装置100のメーラーは、回答の督促が行われている回答要メールのうち未回答の状態のものを識別できる情報に基づいて、ローカルフォルダ内のメールから該当メールを特定して表示させる。
【0116】
例えば、図25に回答要メールの表示形態の一例を示す。図25は、回答要メールの表示形態の一例を示す図である。図25に示すように、クライアント装置100では、受信メールとともに、未回答の回答要メールを識別する情報を受信すると、ディスプレイ1上にユーザインターフェースとして表示されるメーラー画面2とは別に、既にクライアント装置が受信済みの回答要メールを開封させて、回答要メールの内容を示す画面3が表示される。例えば、回答要メールの内容が別ウィンドウで表示される。これによって、未回答の回答要メールをユーザに容易に認識させることができる。なお、ここでは、ユーザの利便性を考慮して、既に表示されているウィンドウよりも後ろに表示する例を説明したが、これに限定されるものではない。
【0117】
(2)装置構成等
例えば、図1に示したメールサーバ200の機能ブロックの構成は概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、図1に示した制御部270の特定部271、第一の取得部272、第2の取得部273および送信部274を機能的または物理的に統合してもよい。また、図1に示した回答DB230とメール管理DB250とを統合してもよい。このように、例えば、図1に示したメールサーバ200の機能ブロックの全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散または統合して構成することができる。
【0118】
(3)メール処理プログラム
また、上述の実施例にて説明したメールサーバ200により実行される各種の処理は、例えば、電子回路や集積回路などを有するコンピュータで所定のプログラムを実行することによって実現できる。そこで、以下では、図26を用いて、上述の実施例にて説明したメールサーバ200により実行される処理と同様の機能を実現するメール処理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図26は、メール処理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【0119】
図26に示すように、コンピュータ300は、例えば、メモリ301と、CPU(Central Processing Unit)302を有する。また、コンピュータ300は、図26に示すように、ハードディスクドライブインタフェース303と、光ディスクドライブインタフェース304を有する。また、コンピュータ300は、図26に示すように、シリアルポートインタフェース305と、ビデオアダプタ306と、ネットワークインタフェース307を有する。そして、コンピュータ300は、これらの各部301〜307をバス308によって接続する。
【0120】
メモリ301は、図26に示すように、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース303は、図26に示すように、ハードディスクドライブ309に接続される。光ディスクドライブインタフェース304は、図26に示すように、光ディスクドライブ310に接続される。例えば、光ディスクドライブ310には、光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が挿入される。シリアルポートインタフェース305は、図26に示すように、例えば、マウス400およびキーボード500に接続される。ビデオアダプタ306は、図26に示すように、例えば、ディスプレイ600に接続される。
【0121】
ここで、図26に示すように、ハードディスクドライブ309は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、プログラムモジュール、プログラムデータを記憶する。
【0122】
すなわち、開示の技術に係るメール処理プログラムは、コンピュータ300によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ309に記憶される。つまり、上述の実施例で説明した制御部270と同様の処理を実行する手順が記述されたプログラムモジュールが、ハードディスクドライブ309に記憶される。たとえば、このプログラムモジュールには、上述した図10〜24に示す処理と同様の処理を実行する手順が記述されている。
【0123】
また、メール処理プログラムによる処理に用いられるデータは、プログラムデータとして、例えばハードディスクドライブ309に記憶される。例えば、このプログラムデータは、上述の実施例で説明した認証DB220、回答DB230、メールDB240、メール管理DB250および設定DB260に記憶される各種情報に対応する。
【0124】
そして、CPU302が、ハードディスクドライブ309に記憶されたプログラムモジュールやプログラムデータを必要に応じてRAMに読み出し、上述の実施例で説明したものと同様の処理(図10〜24)を実行するための手順を実行する。
【0125】
なお、メール処理プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータは、ハードディスクドライブ309に記憶される場合に限られるものではなく、例えば、着脱可能な記憶媒体である光ディスクドライブ310等に記憶されていてもよい。この場合には、CPU302が、光ディスクドライブ310を介して、メール処理プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータを読み出す。あるいは、メール処理プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータは、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されていてもよい。この場合には、CPU302が、ネットワークインタフェース307を介して、メール処理プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータを読み出す。
【0126】
なお、CPU302の代わりに、例えば、MPU(Micro Processing Unit)などの電子回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を用いることもできる。また、メモリ301の代わりに、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子を用いることもできる。
【符号の説明】
【0127】
10 ネットワーク
100A,100B,100C クライアント装置
200 メールサーバ
210 通信制御部
220 認証DB
230 回答DB
240 メールDB
250 メール管理DB
260 設定DB
300 コンピュータ
301 メモリ
302 CPU
303 ハードディスクドライブインタフェース
304 光ディスクドライブインタフェース
305 シリアルポートインタフェース
306 ビデオアダプタ
307 ネットワークインタフェース
308 バス
309 ハードディスクドライブ
400 マウス
500 キーボード
600 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回答を要求する問合せメールを一意に識別する問合せメール識別情報と、該問合せメールの宛先であるユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、前記ユーザが該問合せメールに対する回答を行っているかを示す回答状況とを対応付けて記憶する第一の記憶部と、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ宛に送信された前記問合せメールを含む複数のメール情報とを対応付けて記憶する第二の記憶部と、
前記ユーザが操作する端末から、前記複数のメール情報の少なくとも一部を要求するメール取得要求を受信した場合に、該ユーザの前記ユーザ識別情報を特定する特定部と、
特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記問合せメール識別情報であって、かつ前記回答状況が未回答である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得する第一の取得部と、
特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記複数のメール情報の少なくとも一部であって、取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を含むメール情報を前記第二の記憶部から取得する第二の取得部と、
前記第二の取得部により取得された前記メール情報のうち、前記第一の取得部により取得された前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を、前記第二の取得部により取得された前記メール情報の他のメール情報とは異なる形態で表示させる情報を送信する送信部と
を有することを特徴とするメールサーバ。
【請求項2】
前記第一の記憶部は、さらに、前記問合せメール識別情報に対応付けて前記問合せメールに対する回答期限を記憶し、
前記第一の取得部は、前記特定部により特定されたユーザのユーザ識別情報に対応付けられている未回答の前記問合せメール識別情報であって、前記回答状況が未回答であって、かつ前記回答期限を超過している問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得することを特徴とする請求項1に記載のメールサーバ。
【請求項3】
前記第一の記憶部は、さらに、前記問合せメール識別情報に対応付けて前記問合せメールに対する回答の督促状況を記憶し、
前記第一の取得部は、前記特定部により特定されたユーザのユーザ識別情報に対応付けられている未回答の前記問合せメール識別情報であって、前記回答状況が未回答であって、かつ前記督促状況が督促ありの状態である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得することを特徴とする請求項1または2に記載のメールサーバ。
【請求項4】
前記送信部は、前記第一の取得部により取得された問合せメール識別子に対応するメール情報を前記他のメール情報よりも上位の表示領域に表示させる情報を送信することを特徴とする請求項1に記載のメールサーバ。
【請求項5】
コンピュータに、
ユーザが操作する端末から、複数のメール情報の少なくとも一部を要求するメール取得要求を受信した場合に、該メール取得要求の送信元であるユーザを特定し、
回答を要求する問合せメールを一意に識別する問合せメール識別情報と、該問合せメールの宛先であるユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、前記ユーザが該問合せメールに対する回答を行っているかを示す回答状況とを対応付けて記憶する第一の記憶部を参照して、前記特定が行われたユーザの前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記問合せメール識別情報であって、かつ前記回答状況が未回答である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得し、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ宛に送信された前記問合せメールを含む複数のメール情報とを対応付けて記憶する第二の記憶部から、前記特定が行われたユーザの前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記複数のメール情報の少なくとも一部であって、取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を含むメール情報を前記第二の記憶部から取得し、
前記第二の記憶部から取得したメール情報のうち、前記第一の記憶部から取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を、前記第二の記憶部から取得したメール情報に含まれる他のメール情報とは異なる形態で表示させる
各処理を実行させることを特徴とするメール処理プログラム。
【請求項6】
コンピュータが、
ユーザが操作する端末から、複数のメール情報の少なくとも一部を要求するメール取得要求を受信した場合に、該メール取得要求の送信元であるユーザを特定し、
回答を要求する問合せメールを一意に識別する問合せメール識別情報と、該問合せメールの宛先であるユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、前記ユーザが該問合せメールに対する回答を行っているかを示す回答状況とを対応付けて記憶する第一の記憶部を参照して、前記特定が行われたユーザの前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記問合せメール識別情報であって、かつ前記回答状況が未回答である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得し、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ宛に送信された前記問合せメールを含む複数のメール情報とを対応付けて記憶する第二の記憶部から、前記特定が行われたユーザの前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記複数のメール情報の少なくとも一部であって、取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を含むメール情報を前記第二の記憶部から取得し、
前記第二の記憶部から取得したメール情報のうち、前記第一の記憶部から取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を、前記第二の記憶部から取得したメール情報に含まれる他のメール情報とは異なる形態で表示させる
各処理を実行することを特徴とするメール処理方法。
【請求項7】
クライアント装置とメールサーバとを有するメールシステムであって、
前記メールサーバは、
回答を要求する問合せメールを一意に識別する問合せメール識別情報と、該問合せメールの宛先であるユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、前記ユーザが該問合せメールに対する回答を行っているかを示す回答状況とを対応付けて記憶する第一の記憶部と、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ宛に送信された前記問合せメールを含む複数のメール情報とを対応付けて記憶する第二の記憶部と、
前記ユーザが操作する端末から、前記複数のメール情報の少なくとも一部を要求するメール取得要求を受信した場合に、該ユーザの前記ユーザ識別情報を特定する特定部と、
特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記問合せメール識別情報であって、かつ前記回答状況が未回答である問合せメール識別情報を前記第一の記憶部から取得する第一の取得部と、
特定された前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記複数のメール情報の少なくとも一部であって、取得した前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を含むメール情報を前記第二の記憶部から取得する第二の取得部と、
前記第二の取得部により取得された前記メール情報のうち、前記第一の取得部により取得された前記問合せメール識別情報に対応するメール情報を、前記第二の取得部により取得された前記メール情報の他のメール情報とは異なる形態で表示させる情報を送信する送信部と
を有し、
前記クライアント装置は、
前記メールサーバから送信された前記情報を受信する受信部と
前記受信部により受信した前記情報を表示する表示部と
を有することを特徴とするメールシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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