説明

メール優先度判定装置

【課題】精度よく優先度の高いメールを判定することができるシステムを提供すること。
【解決手段】メール優先度判定装置は、構成員の業務分担情報を記憶する業務分担情報記憶手段(111)と、ユーザ端末(30)から送信された送信メールを解析し、送信メールから業務分担情報に含まれるキーワードを抽出するキーワード抽出手段(143)と、抽出されたキーワードの数を集計する集計手段(144)と、集計手段の集計結果に応じて送信メールの優先度を判定する優先度判定手段(145)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メールの優先度を判定するメール優先度判定装置に関する。特に所定の組織内におけるメールの優先度を判定するメール優先度判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、メールは連絡手段の重要なツールとして使用されている。特に業務でメールを使用している場合、一日で多くのメールが送受信されており、ユーザが多くのメールを閲覧又は返信するのに多大な時間を要する場合がある。しかし、全てのメールがユーザにとって同じ重要度である場合は少なく、ユーザは、重要なメールだと思われるメールを優先的に処理し、重要度が低そうなメールは後で閲覧するなどして自己の業務の効率化を図っている。
【0003】
従来のメールシステムでは、送信時に優先度を示すフラグを送信者端末側で送信者が設定して、その優先度を受信者端末で明示させたり、受信者が個々にメールの優先度を示すフラグを手動で設定したりなどしていた。このような場合、送信者と受信者との間で必ずしも優先度の認識が同じとは限らず、送信者側で優先度をメールに明示させても受信者にとっての優先度が低ければ、受信者が当該メールを優先的に閲覧又は返信するとは限らない。また、受信者がフラグの設定を手動でするのも手間がかかる。
そこで、送受信されるメールに対して優先度を判定し、明示するシステムが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−38600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムは、通信履歴に基づいて通信相手毎の優先度ポイントを計算し、優先度ポイントの高い通信相手からのメールを優先度が高いとして表示する。しかし、特許文献1に記載のシステムは、通信履歴に基づいて優先度を決定するため、過去に多くのメールのやりとりをした通信相手からのメールについて優先度が高くなりやすい。業務でメールを使用する場合には、人事異動や業務担当の変更等があり、過去にメールのやりとりをした者のメールが、現在も同じ優先度になるとは限らない。特許文献1に記載のシステムでは、このような場合に対応することができない。
【0006】
そこで、本発明は、精度よく優先度の高いメールを判定することができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係るメール優先度判定装置は、通信ネットワークにより、所定の組織に所属する構成員が使用する送信者端末及び受信者端末と互いに通信可能なメール優先度判定装置であって、前記構成員の業務分担情報を記憶する業務分担情報記憶手段と、前記送信者端末から送信された送信メールを解析し、前記送信メールから前記業務分担情報に含まれるキーワードを抽出するキーワード抽出手段と、抽出された前記キーワードの数を集計する集計手段と、前記集計手段の集計結果に応じて前記送信メールの優先度を判定する優先度判定手段と、前記優先度判定手段が判定した前記優先度の情報を受信者端末に送信する送信手段と、を備える。
【0008】
(2)本発明に係るメール優先度判定装置は、(1)に記載のメール優先度判定装置に加えて、前記送信メールで使用され、前記キーワードとは異なる共通キーワードを記憶する共通キーワード記憶手段をさらに備え、前記キーワード抽出手段は、前記送信メールから、前記業務分担情報に含まれるキーワードを抽出すると共に、前記共通キーワードを抽出し、前記集計手段は、前記キーワード及び前記共通キーワードの数を集計する。
【0009】
(3)本発明に係るメール優先度判定装置は、(1)又は(2)に記載のメール優先度判定装置に加えて、前記受信者端末において設定された個別優先度を記憶する個別優先度記憶手段をさらに有し、前記優先度判定手段は、前記個別優先度が設定されている場合には、前記集計手段の集計結果に優先して、前記個別優先度に基づいて前記送信メールの優先度を判定する。
【0010】
(4)本発明に係るメール優先度判定装置は、(1)から(3)のいずれかに記載のメール優先度判定装置に加えて、前記送信メールに対して、前記受信者端末において評価情報を入力可能な評価入力欄を追加する入力欄追加手段と、前記受信者端末から、前記評価入力欄に入力された前記評価情報を受信する入力情報受信手段と、前記入力情報受信手段が受信した前記評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、をさらに備え、前記集計手段は、前記評価情報記憶手段に記憶された前記評価情報を集計するメール優先度判定装置。
【0011】
(5)本発明に係るメール優先度判定装置は、(1)から(4)のいずれかに記載のメール優先度判定装置に加えて、前記送信メールの開封時刻を前記受信者端末から受け付ける開封情報受付手段と、前記送信メールの受信時刻及び前記開封時刻を記憶する開封情報記憶手段と、をさらに備え、前記集計手段は、前記開封情報記憶手段に記憶された前記開封時刻及び前記受信時刻に基づいて平均開封時間を算出する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、精度よく優先度の高いメールを判定することができるシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るメール優先度判定装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る業務分担情報テーブルを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る共通/業務キーワードテーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る個別設定ランクテーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る他者評価ランクテーブルを示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る開封時刻集計情報テーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る平均開封時間ランクテーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るポイントテーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る総合優先度判定基準テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る評価入力欄を追加した受信メールの表示例である。
【図11】本発明の実施形態に係る送信メールの優先度ランクを判定するフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る送信メールの優先度ランクを判定するフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係るメーラーの表示例である。
【図14】本発明の実施形態に係るキーワードによる優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係る評価入力欄による優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係る平均開封時間による優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0015】
図1を参照して本発明に係るメール優先度判定装置10の構成について説明する。図1はメール優先度判定装置10の構成を示す機能ブロック図である。
【0016】
メール優先度判定装置10は、本実施形態では、ある会社組織の社内ネットワークNにおいて、ユーザ端末30から送信されたメール(送信メール)を受信し、送信先のユーザ端末30からのメールの受信要求に応じて送信先のユーザ端末30に、ユーザ端末30から送信されたメールを送信する。メール優先度判定装置10は、そのメールの送信時に、そのメールについて、受信者にとっての優先度を各種評価項目に基づいて判定し、判定した優先度を受信者のユーザ端末30において表示させる。受信者のユーザ端末30は、メールをメール優先度判定装置10から受信すると、そのメール(受信メール)の内容と共に、メール優先度判定装置10が判定した優先度を表示する。
【0017】
ユーザ端末30は、いわゆるパーソナルコンピュータであり、ユーザ端末30の動作を制御するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、キーボード及びマウス等の入力手段、ディスプレイ等の表示手段を少なくとも備える。なお、図1に示すユーザ端末30は、2台であるがこれよりも多い台数でもよい。ユーザ端末30は、メーラー31によりメールの送受信を行う。また、メールの送受信については、ユーザ端末30は、Webブラウザにより社内ネットワークNを介してWeb上でメールの送受信をするようにしてもよい。
【0018】
社内ネットワークNは、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)等のコンピュータネットワークにより構成される。
【0019】
メール優先度判定装置10は、メールの優先度を判定するための各種テーブルを記憶する記憶部11と、操作部12と、表示部13と、メール優先度判定装置10における各処理の実行を制御する制御部14と、を備える。
【0020】
記憶部11は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性のメモリや、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組合せによるコンピュータ読み取り可能及び書き込み可能な記憶媒体により構成される。
【0021】
記憶部11は、メールの優先度を判定するための各評価項目で使用される各種DB(Data Base;データベース)を有する。詳細には、記憶部11は、業務分担情報記憶手段としての業務分担情報DB111と、共通キーワード記憶手段としての共通/業務キーワードDB112と、個別優先度記憶手段としての個別設定ランクDB113と、評価情報記憶手段としての他者評価ランクDB114と、開封情報記憶手段としての開封時刻集計情報DB115と、平均開封時間ランクDB116と、各評価項目における優先度ポイントを記憶するポイント情報DB117と、優先度ポイントに基づいてメールの優先度を判定するための優先度判定基準情報DB118と、を有する。
【0022】
業務分担情報DB111は、本実施形態における会社組織の業務分担表及び会社組織の構成員である社員のID番号及びメールアドレスをそれぞれ関連付けて記憶するデータベースである。本実施形態では、業務分担情報DB111は、業務分担情報テーブル51(図2)を有する。本実施形態では、業務分担情報テーブル51は「ユーザID」、「氏名」、「職位」、「担当業務」、「業務内容」、「メールアドレス」の項目を有する。
【0023】
共通/業務キーワードDB112は、メールに含まれる単語について、ユーザにメールを閲覧させる優先度を判定する単語をキーワードとして記憶するデータベースである。キーワードには、共通キーワードと、業務キーワード(以下、総称する場合はキーワードとする)とが設けられている。業務キーワードは、業務分担情報テーブル51に設けられている「職位」や「担当業務」、「業務内容」の各項目に含まれる単語をいう。共通キーワードは、業務キーワード以外の単語であって、受信者が注意すべき表現を示す単語をいう。例えば、共通キーワードは、「締切」や、「期限厳守」、「重要」等の単語である。共通/業務キーワードDB112は、共通/業務キーワードテーブル52(図3)を有する。
【0024】
共通/業務キーワードテーブル52は、「キーワード」、「優先度ランク」及び「共通フラグ」の項目を有する。優先度ランクは、キーワード毎に設定されているランクをいう。本実施形態では、優先度ランクは、優先度が高い順に「A」、「B」、「C」の三段階である。キーワード毎の優先度ランクは、事前にメール優先度判定装置10の管理者等により設けられ、登録されているものとする。
【0025】
共通フラグは、「キーワード」の項目に登録されている各キーワードが共通キーワードであるか、業務キーワードであるかを区別するフラグである。共通フラグが「1」である場合は、そのキーワードが共通キーワードであることを示し、「0」である場合は、そのキーワードが業務キーワードであることを示す。
【0026】
個別設定ランクDB113は、個々のユーザ端末30のメーラー31で設定された優先度を記憶するデータベースである。個別設定ランクDB113は、個別設定ランクテーブル53(図4)を記憶する。個別設定ランクテーブル53は、「設定者ID」、「対象者ID」及び「個別優先度」の項目を有する。「設定者ID」欄には、ユーザ端末30のメーラー31において優先度を設定したユーザのIDが格納され、「対象者ID」欄には、あるユーザが優先度を設定した対象者であるユーザのIDが格納される。また、「個別優先度」欄は、対象者に対して設定された優先度ランクを示す情報が格納される。例えば、図4の個別設定ランクテーブル53によると、設定者ID「12345」のユーザは、ユーザIDが「13456」のユーザを優先度ランク「A」として設定している。したがって、ユーザID「12345」のユーザがユーザID「13456」のユーザからメールを受信した場合、そのメールの優先度ランクは「A」ランクとなる。
【0027】
他者評価ランクDB114は、受信メールで設定された評価入力欄に入力された評価ランクの数をユーザID毎に記憶する。他者評価ランクDB114は、他者評価ランクテーブル54(図5)を記憶する。他者評価ランクテーブル54は、「ユーザID」、及び「評価数」の項目を有する。「ユーザID」欄には、評価対象のユーザIDが格納され、「評価数」欄には、評価対象のユーザに対して評価した人数の情報が格納される。「評価数」欄には優先度ランク毎に分けて評価人数の情報が格納される。例えば、他者評価ランクテーブル54によれば、ユーザID「12345」のユーザについて、優先度ランク「A」として評価した者が1人、優先度ランク「B」として評価した者が4人、優先度ランク「C」として評価した者が6人であることが示されている。
【0028】
開封時刻集計情報DB115は、同時に複数のユーザに送信されたメールについて、受信時刻と開封時刻とをそれぞれ記憶する。開封時刻集計情報DB115は、開封時刻集計情報テーブル55(図6)を記憶する。開封時刻集計情報テーブル55は、「送信者ID」、「送信メール」、「受信者ID」、「受信時刻」、「開封時刻」の項目を有する。「送信者ID」欄には、メールを送信したユーザのIDが格納され、「送信メール」欄には、送信メールを特定する情報が格納される。「受信者ID」欄には、メールを受信する相手先として送信者に設定されたユーザのIDが格納される。「受信時刻」欄には、各受信者が当該メールを受信した時刻が格納され、「開封時刻」欄には、当該メールを開封した時刻が格納される。
【0029】
平均開封時間ランクDB116は、開封時刻集計情報DB115が記憶する情報に基づいて算出されたメールの平均開封時間とそのメールの優先度ランクを記憶する。平均開封時間ランクDB116は、平均開封時間ランクテーブル56(図7)を記憶する。平均開封時間ランクテーブル56は、「送信者ID」、「送信メール」、「平均開封時間」及び「優先度ランク」の項目を有する。「送信者ID」欄及び「送信メール」欄に格納される情報は、それぞれ、開封時刻集計情報テーブル55の「送信者ID」欄及び「送信メール」欄に格納される情報と同様である。「平均開封時間」欄には、開封時刻集計情報テーブル55の「受信時刻」及び「開封時刻」に基づいて送信メール毎に算出された開封時間の平均の値が格納される。また、「優先度ランク」欄には、各送信メールについて平均開封時間に基づいて判定された優先度ランクの情報が格納される。
【0030】
ポイント情報DB117は、優先度ランクに関連付けられた優先度ポイントに関する情報を記憶する。ポイント情報DB117は、ポイントテーブル57(図8)を記憶する。ポイントテーブル57には、「優先度ランク」、「優先度ポイント」及び「平均開封時間」の項目を有する。「優先度ランク」欄には、各評価項目において用いられている優先度ランクが格納され、「優先度ポイント」欄には各優先度のランクに応じて定められたポイント数が格納されている。例えば、平均開封時間ランクテーブル56(図7)における「優先度ランク」において「A」のランクが付けられていた場合、優先度ポイントは「3」点となる。
また、「平均開封時間」は、平均開封時間ランクテーブル56における優先度ランクを判断するための基準となる情報が格納されている。例えば、平均開封時間が1時間以内である場合、その開封優先度ランクは「A」となる。
【0031】
優先度判定基準情報DB118は、メール優先度判定装置10が、あるメールについての優先度を最終的に判断する基準となる情報を記憶する。優先度判定基準情報DB118は、総合優先度判定基準テーブル58(図9)を記憶する。総合優先度判定基準テーブル58は、「集計ポイント」及び「総合優先度ランク」の項目を有する。「集計ポイント」欄には、各評価項目において判断される優先度ランクに基づいて付与された優先度ポイントの合計値の範囲を示す情報が格納される。「総合優先度ランク」欄には、優先度ポイントの合計値と集計ポイント欄の数値範囲で決定される総合優先度ランクを示す情報が格納される。例えば、あるメールについて、優先度ポイントの合計値が40点である場合、集計ポイントが「31〜60」の範囲に含まれる。したがって、当該優先度ランクは、「B」のランクとなる。
【0032】
操作部12は、メール優先度判定装置10に対する入力の受付を行うものであり、キーボード、マウス、タッチペン、タッチパネル等により構成されるものとする。
【0033】
表示部13は、メール優先度判定装置10の管理者にデータの入力を受け付ける画面を表示したり、メール優先度判定装置10による判定結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0034】
制御部14は、CPU等により構成されており、メール優先度判定装置10の各処理の実行を制御する。制御部14は、下記の各部の機能を実現するためのプログラムを記憶部11から読み込んで実行することによりその機能を実現させるものであってもよいし、また、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい。
【0035】
制御部14は、ユーザ端末30から送信されたメールや各種情報を受け付ける受付部141と、入力欄追加手段としての入力欄追加部142と、キーワード抽出手段としてのキーワード抽出部143と、集計手段としての集計部144と、優先度判定手段としての優先度判定部145と、送信部146と、を備える。
【0036】
受付部141は、ユーザ端末30から送信されたメールを受信すると共に、入力情報受信手段として、評価入力欄に入力された情報を受信して他者評価ランクDB114に記憶させる。また、受付部141は、ユーザ端末30で独自に優先度が設定された場合には、その個別の優先度の情報を受信して、個別設定ランクDB113に記憶させる。また、受付部141は、開封情報受付手段として、ユーザ端末30から受信時刻や開封情報を受信して開封時刻集計情報DB115に記憶させる。
【0037】
入力欄追加部142は、受付部141が受信したメール(送信メール)について、受信者が評価を入力する評価入力欄を追加するための情報を付加する。入力欄追加部142が追加した情報を用いてユーザ端末30のメーラー31が評価入力欄61を受信メールに表示させる。ここで、図10を参照して、評価入力欄61を追加した受信メール60の表示例について説明する。図10は、評価入力欄61を追加した受信メール60の表示例である。
【0038】
図10に示す受信メール60は、受付部141がある送信者のユーザ端末30から受信したメールについて、評価入力欄61が追加されたメールの例である。
【0039】
評価入力欄61には、ボタン62a,62b,62cが設けられている。ボタン62a,62b,62cはそれぞれ優先度ランクと関連付けられている。受信者は、送信者について評価し、該当するランクのボタン62a,62b,62cを選択する。そして、メーラー31は、ボタン62a,62b,62cが選択されたことに応じて、選択されたボタン62a,62b,62cに対応する優先度ランクの情報を評価情報としてメール優先度判定装置10に送信する。
【0040】
図1に戻って、キーワード抽出部143は、受付部141が受信したメール(送信メール)を解析し、本文等に含まれるキーワードを抽出する。メールに含まれるキーワードは、図3の共通/業務キーワードテーブル52に記憶されているキーワードであり、キーワード抽出部143は、業務キーワード及び共通キーワードの両方を抽出する。キーワードを抽出するには、例えば、文字成分表方式や形態素解析等、既存の技術を使用することができる。
【0041】
集計部144は、各評価項目に基づいて定められたメールの優先度ランクに関する情報を集計する。詳細には、集計部144は、キーワード抽出部143が抽出したキーワードの数を集計したり、平均開封時間を算出したりして、その結果、各評価項目において決定された優先度ランクに基づく優先度ポイントを集計する。
【0042】
まず、集計部144がメールに含まれるキーワードに基づいて優先度ポイントを集計する場合を説明する。
上述のように、最初にキーワード抽出部143がキーワード(業務キーワード及び共通キーワード)をそれぞれ送信メールから抽出する。集計部144は、共通/業務キーワードDB112を参照し、抽出されたキーワードそれぞれに関連付けられた優先度ランクの情報を得る。そして集計部144は、ポイント情報DB117を参照し、優先度ランク毎の優先度ポイントを求め、当該メールから抽出された全てキーワードについての優先度ポイントを集計し、合計値を算出する。
【0043】
次に、集計部144が他者評価ランクDB114を参照して優先度ポイントを集計する場合を説明する。
集計部144は、他者評価ランクDB114を参照して、受付部141が受信した送信メールの送信者のユーザIDを検索する。そして、当該ユーザIDに関連付けられた優先度ランク毎の「評価数」の情報を取得する。集計部144は、ポイント情報DB117から優先度ランク毎の優先度ポイントを取得して、他者評価ランクDB114における優先度ランクと評価数の数に応じて優先度ランク毎の優先度ポイントを算出する。そして、集計部144は、全ての優先度ランクにおける優先度ポイントの合計を算出する。
【0044】
例えば、他者評価ランクテーブル54(図5)によれば、ユーザID「12345」について、優先度ランク「A」として評価した者が1人、優先度ランク「B」として評価した者が4人、優先度ランク「C」として評価した者が6人である。また、ポイントテーブル57(図8)によれば、優先度ランク「A」の優先度ポイントは3点、優先度ランク「B」の優先度ポイントは2点、優先度ランク「C」の優先度ポイントは1点である。したがって、集計部144は、これらの点数を適用して、優先度ランク「A」の合計が3点、優先度ランク「B」の合計が8点、優先度ランク「C」の合計が6点と算出し、全ての優先度ポイントの合計を17点と算出する。
【0045】
次に、集計部144がメールの平均開封時間により優先度ランクを集計して優先度ポイントを求める場合を説明する。
集計部144は、まず、同時に複数の受信者宛に送信されたメールについて、受付部141が受け付けた開封情報の取得数が総受信者数に対する所定割合に達したか否かを判別する。開封情報取得数が所定割合に達した場合、集計部144は、それまでに取得した開封情報の平均開封時間を算出する。そして集計部144は、ポイント情報DB117を参照して、算出した平均開封時間が、ポイントテーブル57における平均開封時間の時間範囲のいずれかに含まれるかを判別する。集計部144は、算出した平均開封時間に含まれる時間範囲に関連づけられた優先度ランクの情報を取得し、平均開封時間ランクDB116に記憶させる。
【0046】
例えば、図6の開封時刻集計情報テーブル55によると、ユーザIDが12345の者が、aaaというメールを10人に同時に送信したとする。そのうち、6人のユーザが当該メールaaaを受信しさらに開封したため、開封したユーザ毎の受信時刻及び開封時刻が記憶されている。集計部144は、総受信者数に対する開封情報取得者数が所定割合に達したため、6人のユーザによる情報に基づいて、平均開封時間を算出する。図7の平均開封時間ランクテーブル56によると、メールaaaの平均開封時間は1時間10分9秒である。次に、集計部144は、この平均開封時間が含まれる時間範囲から優先度ランクを求める。集計部144は、ポイント情報DB117のポイントテーブル57より、当該平均開封時間の優先度ランクは、「B」であるとして、平均開封時間ランクテーブル56に求めた優先度ランクを記憶させ、対応する優先度ポイントを記憶部11に一時的に記憶させる。
【0047】
図1に戻って、優先度判定部145は、受付部141が受け付けた送信メールについての総合的な優先度ランク(以下、総合優先度ランクとする)を判定する。優先度判定部145は、各評価項目について集計部144が集計した優先度ポイントの情報を取得し、全ての優先度ポイントの合計を算出する。優先度判定部145は、優先度判定基準情報DB118を参照して、算出した優先度ポイントの合計値から総合優先度ランクを判定する。詳細には、優先度判定部145は、算出した優先度ポイントの合計値が、総合優先度判定基準テーブル58の「集計ポイント」項目に定められた数値範囲のいずれかに含まれるかを判別する。そして、優先度判定部145は、優先度ポイントの合計値が含まれる数値範囲に関連付けられた総合優先度ランクを当該送信メールの総合優先度ランクであると判定する。
【0048】
また、優先度判定部145は、個別設定ランクDB113を参照し、当該送信メールの受信者のうち、送信者に対して個別に優先度ランクを設定しているか否かを判別する。受信者が送信者に対して個別に優先度ランクを設定している場合は、優先度判定部145は、設定された優先度ランクと、総合優先度ランクとを比較する。比較した結果、個別設定された優先度ランクが総合優先度ランクより大きいランクである場合は、優先度判定部145は、個別設定された優先度ランクを優先して、最終的な優先度ランクであると判定する。
【0049】
送信部146は、受付部141が受け付けた送信メールに、優先度判定部145が判定した優先度ランクの情報を付加して、当該送信メールの受信者が使用するユーザ端末30に送信する。
【0050】
図11から図15を参照して、メール優先度判定装置10が、送信メールの優先度ランクを判定する処理について説明する。図11及び図12は、メール優先度判定装置10が送信メールの優先度ランクを判定するフローチャートである。
【0051】
ステップS11では、制御部14の受付部141は、送信メールその他の情報を受信したか否かを判別する。受付部141は、送信メールその他の情報を受信した場合(ステップS11でYESの場合)は、ステップS12に処理を移す。受付部141は、送信メールその他の情報を受信しない場合(ステップS11でNOの場合)は、本処理を終了する。
【0052】
ステップS12では、受付部141は、送信メールと共に受信したその他の情報を記憶部11に記憶させる。その他の情報は、例えば、ユーザが個別に設定した優先度ランクの情報や、評価入力欄61で選択された評価情報等である。具体的には、受付部141は、ユーザが個別に設定した優先度ランクの情報を受け付けた場合は、その情報を個別設定ランクDB113に記憶させ、評価情報を受け付けた場合は、その情報を他者評価ランクDB114に記憶させる。
【0053】
ステップS13では、制御部14の受付部141は、当該送信メールが複数ユーザに同時送信されたものか否かを判別する。詳細には、受付部141は、宛先に複数ユーザが登録されているか否か、また、一のメールアドレスで複数のユーザに送信するグループアドレスであるか否かにより、判別する。受付部141は、当該送信メールが複数ユーザに送信されると判別した場合(ステップS13でYESの場合)は、ステップS14に処理を移す。また、受付部141は、当該送信メールが複数ユーザに送信されるのでは無いと判別した場合(ステップS13でNOの場合)は、ステップS15に処理を移す。
【0054】
ステップS14では、制御部14の入力欄追加部142は、送信メールに評価入力欄61(図10)を追加する。
【0055】
ステップS15では、制御部14(キーワード抽出部143及び集計部144)は、キーワードによる優先度ポイントの集計処理を行う。詳細は後述する。この処理が終了した場合は、制御部14はステップS16に処理を移す。
【0056】
ステップS16では、制御部14の集計部144は、評価入力欄61での評価に基づく優先度ポイントの集計を行う。詳細は後述する。この処理が終了した場合は、制御部14は、ステップS17に処理を移す。
【0057】
ステップS17では、制御部14の優先度判定部145は、総合優先度ランクを判定する。詳細には、優先度判定部145は、集計部144が集計した評価項目毎の優先度ポイントを合計し、総合優先度判定基準テーブル58に基づいて、総合優先度ランクを判定する。
【0058】
ステップS18では、優先度判定部145は、当該送信メールの受信者のうち、送信者に対して個別に優先度ランクを設定しているか否かを判別する。優先度判定部145は、個別設定ランクDB113を参照して、個別設定ランクテーブル53に優先度ランクを設定した情報があるか否かを判別する。優先度判定部145は、個別設定ランクテーブル53に優先度ランクを設定した情報がある場合(ステップS18でYESの場合)は、ステップS19に処理を移す。優先度判定部145は、個別設定ランクテーブル53に優先度ランクを設定した情報が無い場合(ステップS18でNOの場合)は、図12のステップS23に処理を移す。
【0059】
ステップS19では、優先度判定部145は、個別設定ランクテーブル53から優先度ランクを設定した情報を取得する。そして、優先度判定部145は、個別設定された優先度ランクと、総合優先度ランクとを比較する(図12のステップS20)。比較した結果、優先度判定部145は、個別設定された優先度ランクが、総合優先度ランクより大きいランクである場合(ステップS20でYESの場合)は、ステップS21に処理を移す。また、優先度判定部145は、個別設定された優先度ランクが、総合優先度ランクより大きいランクで無い場合(ステップS20でNOの場合)は、ステップS22に処理を移す。
【0060】
ステップS21では、優先度判定部145は、ステップS17で判定した総合優先度ランクよりも個別設定された優先度ランクを優先すると決定する。このため、個別設定された優先度ランクが最終的に受信者のユーザ端末30に表示させる優先度ランクとなる。
【0061】
ステップS22では、優先度判定部145は、個別設定された優先度ランクよりも、ステップS17で判定した総合優先度ランクを優先すると決定する。このため、総合優先度ランクが最終的に受信者のユーザ端末30に表示させる優先度ランクとなる。
【0062】
ステップS23では、制御部14の送信部146は、当該ステップS20又はステップS21で決定された優先度ランクの情報を送信メールに付加して受信者宛に送信する。つまり、送信メールには優先度ランクの情報を含む。
【0063】
ここで、受信者のユーザ端末30における表示例について説明する。図13は、受信者のユーザ端末30におけるメーラー31の表示例である。
メーラー31の表示ウィンドウ70は、メールフォルダ71と受信メール一覧72を表示する。受信メール一覧72には、ランク欄73、差出人欄74、件名欄75及び受信日時欄76が設けられている。ランク欄73は、優先度判定部145が判定した優先度ランクを表示する。
【0064】
図14を参照して、キーワードによる優先度ポイントの集計処理について説明する。図14は、キーワードによる優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS31では、制御部14のキーワード抽出部143は、送信メールからキーワードを抽出する。詳細には、キーワード抽出部143は、共通/業務キーワードDB112を参照して、共通/業務キーワードテーブル52に登録されたキーワードを送信メールから抽出する。
【0066】
ステップS32では、制御部14の集計部144は、キーワード抽出部143が抽出したキーワードについて、優先度ポイントを求め、その合計値を算出する。そして、集計部は、算出した優先度ポイントの合計値を記憶部11に一時的に記憶させる(ステップS33)。
【0067】
図15を参照して、評価入力欄61による優先度ポイントの集計処理について説明する。図15は、評価入力欄61による優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
【0068】
ステップS41では、制御部14の集計部144は、他者評価ランクDB114を参照して、受付部141が受信した送信メールの送信者のユーザIDを検索する。そして、集計部144は、当該ユーザIDに関連付けられた優先度ランク毎の「評価数」の情報を取得し、他者評価ランクテーブル54における優先度ランクと評価数に応じて優先度ランク毎の優先度ポイントを算出する(ステップS42)。
【0069】
ステップS43では、集計部144は、全ての優先度ランクにおける優先度ポイントの合計値を算出する。そして、集計部144は、算出した合計値を記憶部11に一時的に記憶させる(ステップS44)。
【0070】
図16を参照して、平均開封時間による優先度ポイントの集計処理について説明する。図16は、平均開封時間による優先度ポイントの集計処理を示すフローチャートである。
なお、この処理は、図11及び図12の処理とは別に行われる処理である。
【0071】
ステップS51では、制御部14の受付部141は、同時に複数人に送信されたメールの受信者のユーザ端末30から開封情報を受け付け、受け付けた開封情報を開封時刻集計情報DB115に記憶させる。
【0072】
ステップS52では、制御部14の受付部141は、カウンタの値と当該送信メールの同時受信者数との割合が所定割合に達しているか否かを判別する。受付部141は、カウンタの値と同時受信者数との割合が所定割合に達している場合(ステップS52でYESの場合)は本フローチャートの処理を終了する。また、受付部141は、カウンタの値と同時受信者数との割合が所定割合に達していない場合(ステップS52でNOの場合)はステップS53に処理を移す。
【0073】
ステップS53では、受付部141は、開封情報を計数するカウンタに1を加える。なお、このカウンタは記憶部11の所定領域に格納されている。
【0074】
ステップS54では、受付部141は、カウンタの値と当該送信メールの同時受信者数との割合が所定割合に達したか否かを判別する。受付部141は、カウンタの値と同時受信者数との割合が所定割合に達した場合(ステップS54でYESの場合)はステップS55に処理を移す。受付部141は、カウンタの値と同時受信者数との割合が所定割合に達していない場合(ステップS54でNOの場合)は処理を終了する。
【0075】
ステップS55では、集計部144は、これまでに受信した開封情報の受信時刻及び開封時刻に基づいて、平均開封時間を算出する。そして、集計部144は、ポイントテーブル57を参照して、算出した平均開封時間に基づいて優先度ランクを判定し、優先度ポイントの情報を取得する(ステップS56)。
【0076】
ステップS57では、集計部144は、取得した優先度ランクの情報を、全ての受信者のユーザ端末30に送信する。なお、ユーザ端末30のメーラー31は、優先度ランクの情報を受信したことに応じて、該当するメールの優先度ランクを受信した優先度ランクに書き換える。
【0077】
ステップS58では、集計部144は、取得した優先度ランクの情報を平均開封時間ランクDB116に記憶させ、また、優先度ポイントの情報を記憶部11に一時的に記憶させる。また、集計部144は、カウンタをクリアする(ステップS59)。
【0078】
本実施形態によれば、メール優先度判定装置10は、業務分担情報を記憶する業務分担情報DB111と、これに含まれる単語を業務キーワードとし、また、業務キーワードとは異なる単語を共通キーワードとして記憶する共通/業務キーワードDB112を備える。また、メール優先度判定装置10は、メールに含まれるキーワードに基づいてメールの優先度ランクを判定する集計部144及び優先度判定部145を備える。これにより、メール優先度判定装置10は、メールの内容からメールの優先度ランクを判定することができる。そして、ユーザは、個別設定をすることなく、どのメールが重要なメールであるかを認識することができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、メール優先度判定装置10は、送信メールに評価入力欄61を付加する入力欄追加部142を備える。また、メール優先度判定装置10の集計部144及び優先度判定部145は、評価入力欄61による評価に基づいて、送信者についての優先度ランクを判定する。これにより、メール優先度判定装置10は、ユーザによる相対的な評価に基づいて、送信者毎の優先度ランクを判定することができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、メール優先度判定装置10は、同時に複数人に送信されたメールについて、平均開封時間を集計し、平均開封時間に基づく優先度ランクを判定する集計部144及び優先度判定部145を備える。また、送信部146は、受信者が使用するユーザ端末30に判定した優先度ランクを送信する。これにより、平均開封時間が早いメールは重要なメールである可能性が高いため、まだ開封していないユーザに対して、当該メールの優先度ランクを示すことができる。
【0081】
また、本実施形態によれば、メール優先度判定装置10は、ユーザ端末30において独自に設定された優先度ランクを記憶する個別設定ランクDB113を備え、優先度判定部145は、個別に設定された優先度ランクと総合優先度ランクとを比較し、個別の優先度ランクが総合優先度ランク以上である場合は、個別の優先度ランクを優先する。これにより、メールの優先度ランクの判定に、各ユーザの意思を反映させることができる。
【0082】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0083】
上述の実施形態では、送信メールについて、キーワードによる評価、評価入力欄61による評価及び平均開封時間による評価をそれぞれ行い、各評価項目における優先度ポイントの合計で総合優先度ランクを判定しているが、これに限らない。例えば、これらの評価項目の一部だけを使用して優先度ランクを判定してもよい。また、各評価項目の優先度ポイントについて、重み付けを行って算出するようにしてもよい。
【0084】
上述の実施形態では、ユーザが個別に設定した優先度ランクを優先するがこれに限らず、図11のステップS17で算出する優先度ポイントの合計に、個別に設定した優先度ランクの優先度ポイントを追加するようにしてもよい。
【0085】
上述の実施形態における優先度ポイント及び優先度ランクは、メール優先度判定装置10の管理者が必要に応じて適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、優先度ランクを3段階としているが、これより多くてもよい。優先度ポイントの値や数値範囲についても同様である。
【符号の説明】
【0086】
10 メール優先度判定装置
11 記憶部
12 操作部
13 表示部
14 制御部
30 ユーザ端末
31 メーラー
111 業務分担情報DB
112 業務キーワードDB
113 個別設定ランクDB
114 他者評価ランクDB
115 開封時刻集計情報DB
116 平均開封時間ランクDB
116 開封時刻集計情報DB
117 ポイント情報DB
118 優先度判定基準情報DB
141 受付部
142 入力欄追加部
143 キーワード抽出部
144 集計部
145 優先度判定部
146 送信部
N 社内ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにより、所定の組織に所属する構成員が使用する送信者端末及び受信者端末と互いに通信可能なメール優先度判定装置であって、
前記構成員の業務分担情報を記憶する業務分担情報記憶手段と、
前記送信者端末から送信された送信メールを解析し、前記送信メールから前記業務分担情報に含まれるキーワードを抽出するキーワード抽出手段と、
抽出された前記キーワードの数を集計する集計手段と、
前記集計手段の集計結果に応じて前記送信メールの優先度を判定する優先度判定手段と、
前記優先度判定手段が判定した前記優先度の情報を受信者端末に送信する送信手段と、を備えるメール優先度判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメール優先度判定装置であって、
前記送信メールで使用され、前記キーワードとは異なる共通キーワードを記憶する共通キーワード記憶手段をさらに備え、
前記キーワード抽出手段は、前記送信メールから、前記業務分担情報に含まれるキーワードを抽出すると共に、前記共通キーワードを抽出し、
前記集計手段は、前記キーワード及び前記共通キーワードの数を集計するメール優先度判定装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のメール優先度判定装置であって、
前記受信者端末において設定された個別優先度を記憶する個別優先度記憶手段をさらに有し、
前記優先度判定手段は、前記個別優先度が設定されている場合には、前記集計手段の集計結果に優先して、前記個別優先度に基づいて前記送信メールの優先度を判定するメール優先度判定装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のメール優先度判定装置であって、
前記送信メールに対して、前記受信者端末において評価情報を入力可能な評価入力欄を追加する入力欄追加手段と、
前記受信者端末から、前記評価入力欄に入力された前記評価情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報受信手段が受信した前記評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、をさらに備え、
前記集計手段は、前記評価情報記憶手段に記憶された前記評価情報を集計するメール優先度判定装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のメール優先度判定装置であって、
前記送信メールの開封時刻を前記受信者端末から受け付ける開封情報受付手段と、
前記送信メールの受信時刻及び前記開封時刻を記憶する開封情報記憶手段と、をさらに備え、
前記集計手段は、前記開封情報記憶手段に記憶された前記開封時刻及び前記受信時刻に基づいて平均開封時間を算出するメール優先度判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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