説明

モノビニルアレーン共役ジエン共重合体組成物

本発明は、アクリレート重合体との混合性に適合するモノビニルアレーン・共役ジエン共重合体組成物に関する。ペレット状で保存する場合に、特にブロッキングを起こしにくい組成物を提供する態様も含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「アクリレート混合物のためのモノビニルアレーン共役ジエン共重合体組成物」(Monovinylarene ConjugatedDiene Copolymer Compositions For Acrylate Blends)と題する11/8/2004に出願された米国特許出願Serial No.10/984,297について優先権を主張するものであり、参照によりその全体を本明細書の記載の一部とする。
【0002】
発明の背景
本発明は、一般に重合体化学の分野に関する。より具体的には、本発明は、望ましい性能特性を維持したまま、他の重合体との混和性に適合するモノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体の特定の配合物に関する。或る態様として、ペレット状で貯蔵した時、特にブロッキング(blocking)を起こしにくいそのような組成物を提供する。
【背景技術】
【0003】
以前からモノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体の種々の配合物が研究され、探究されてきており、それらには結晶ポリスチレン及びアクリレート重合体のような他の重合体との混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。そのようなモノビニルアレーン・共役ジエン重合体は、低コスト、大きな透明性、曇りが少なく、強靭な物理的特性を有し、取扱い易く、貯蔵及び加工し易いことが一般に望ましい。
【0004】
残念ながら、所与の目的に対し取られた対策は、他の目的を犠牲にすることが屡々ある。例えば、透明なモノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体系に添加するポリスチレン又はアクリレート重合体の量を増大すると、曇りのような光学的特性を劣化する結果になり、望ましくないことがある。また、特定の重合体配合物を実際に合成し、試験するまで、物理的性質がどのようになるかを予想することは屡々困難であるか、又は不可能である。
【0005】
重合体はペレット状で出荷及び貯蔵されることが屡々あるので、重合体系のブロッキング特性も極めて重要な因子となり得る。それ以外では適切な重合体系であると判定された場合ですら、そうである。これに関連してブロッキングとは、材料が凝集する傾向を指し、特に樹脂ペレットが貯蔵又は加工中に互いに粘着する場合のその傾向を指す。
【0006】
前述のことを含めた目的を、特にコスト的に効率的なやり方で達成することを対象とする組成物及び方法に対するニーズが依然として存在し続けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体組成物及びそれらの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様として、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、少なくとも二つの最頻値(mode)を含む。別の態様として、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、少なくとも一つのテーパー状ブロック(tapered block)を含む。テーパー状ブロックは、制御された単量体の添加、又は重合開始剤の存在下、一般にランダム化剤の存在下での、モノビニルアレーン及び共役ジエンの同時注入による重合のような、当分野で既知の種々の方法により形成することができる。
【0009】
別の態様として、ブロック共重合体のテーパー状ブロック(単数又は複数)中のモノビニルアレーンは、ブロック共重合体の25重量%未満を構成することができる。別の態様として、ブロック共重合体は、テーパー状ブロック(単数又は複数)に先立つモノブロックを形成するモノビニルアレーンの少なくとも第一及び第二投入物(charge)を含むことができる。第一モノビニルアレーン投入物は、例えば、1:2〜2:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有することができ、ブロック共重合体中のテーパー状ブロックに先立つモノビニルアレーン第一投入物から形成されたモノブロックは、1モル当たり25,000〜65,000gの範囲のピーク分子量を有することができる。更に別の態様として、ブロック共重合体は、30〜40重量%のジエンを含み、91kg(200 lb)未満のブロッキング力を有することができる。
【0010】
本発明の利点及び他の特徴は、次の記載及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0011】
具体的態様についての説明
一つの態様として、本発明は、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を含む組成物であって:
(i) 前記ブロック共重合体が少なくとも二つの最頻値を有し;
(ii) 前記ブロック共重合体が少なくとも一つのテーパー状ブロックを含み;
(iii) 前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、前記ブロック共重合体の25重量%未満を構成し;
(iv) 前記ブロック共重合体が少なくとも30重量%のジエンを含み;そして
(v) 前記ブロック共重合体が91kg(200 lb)未満のブロッキング力を有する;
組成物に関する。
【0012】
用語「又は」は、語句の平易な意味から明らか、又は特に断わらない限り、包含的な意味を有する。形容詞「第一」、「第二」、等は、特に断わらない限り、被修飾語を時間、場所、又は両者について特定の順序に限定するものと見做してはならない。ここで用いる「共重合体」とは、少なくとも二つの型の単位、例えば、二つの型の単位、三つの型の単位等を含むどのような重合体でも指すものとする。
【0013】
モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を製造するための基本的出発材料及び重合条件は、例えば、米国特許第4,091,053号;第号4,584,346;第4,704,434号;第4,704,435号;第5,130,377号;第5,227,419号;第6,265,484号;第6,265,485号;第6,420,486号;及び第6,444,755号明細書(それらは参照により本明細書の記載の一部とする)に記載されている。それらの中で教示されている技術は、下で論ずるモノビニルアレーン共役ジエンゴムの製造に一般的に適用することができる。
【0014】
ここで用いる「モノビニルアレーン」とは、一つの炭素・炭素二重結合、少なくとも一つの芳香族部分、及び8〜18個の全炭素原子、例えば、8〜12個の炭素原子を含む有機化合物を指す。モノビニルアレーンの例には、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、4−n−プロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−デシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(4−フェニル−n−ブチル)スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。一つの態様として、モノビニルアレーンはスチレンである。重合体単位で、その単位がモノビニルアレーン単量体の重合体から誘導されているものは、「モノビニルアレーン単位」である。
【0015】
ここで用いられている「共役ジエン」とは、共役炭素・炭素二重結合及び合計4〜12個の炭素原子、例えば、4〜8個の炭素原子を含む有機化合物を指す。共役ジエンの例には、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。一つの態様として、共役ジエンは、1,3−ブタジエン又はイソプレンとすることができる。重合体単位で、その単位は、共役ジエン単量体の重合から誘導されたものは、「共役ジエン単位」である。
【0016】
「モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体」は、モノビニルアレーン単位と共役ジエン単位を含む重合体である。この重合体は、一つ以上のブロックを含み、夫々のブロックがモノビニルアレーン単位又は共役ジエン単位を含む。どの特定のブロックでも、モノビニルアレーン単位又は共役ジエン単位、又はそれらの両方を含むことができる。もしそれが一方の型の単位だけしか含まないならば、それは「モノブロック」と呼ぶことができる。もしそれが両方の単位を含むならば、それはランダム状ブロック、テーパー状ブロック、ステップ状ブロック、又は他の型のブロックとすることができる。
【0017】
ブロックは、(a)ブロックの第一区分中の共役ジエン単位のモル分率が、ブロックの第二区分中の共役ジエン単位のモル分率よりも大きく、ブロックの第二区分がそのブロックの所与の端部に一層近い場合、及び(b)条件(a)がブロックの実質的に全ての区分について真である場合、の両方の時にブロックは「テーパー状」であるとする。〔考慮に入れる区分(section)の大きさにより、条件(a)が全ての区分について真ではないことがあるかも知れないが、もしそうであるとしても、ほぼ偶然による期待値以下では真となることはないであろう。〕
【0018】
ブロックの第一区分がそのブロックの実質的に全てのモノビニルアレーン単位を含み、ブロックの第二区分がそのブロックの実質的に全ての共役ジエン単位を含むならば、ブロックは「ステップ状」であるとする。上の定義を考慮すれば、第一区分が、時間、空間、又は任意の他のパラメータについて、第二区分より必ずしも優先するものではない。
【0019】
ブロックの一つの区分中の共役ジエン単位及びモノビニルアレーン単位のモル分率が、全ブロック中の共役ジエン単位及びモノビニルアレーン単位のモル分率と実質的に同じ場合、ブロックは「ランダム状」であるとする。このことは、ブロックのそれら区分が規則性をもつ(即ち、非ランダムに見える)可能性を排除するものではないが、そのような規則的区分は、ほぼ偶然による期待値以下で存在するのが典型的であろう。
【0020】
一つの態様として、モノビニルアレーン・共役ジエン共重合体は、スチレンブロック及びブタジエンブロックを含むブロック共重合体(スチレン・ブタジエン共重合体)である。スチレン・ブタジエン共重合体は、K−レジン(K-Resin)(登録商標名)〔テキサス州ウッドランド、シェブロン・フィリップス・ケミカル社(Chevron Phillips Chemical Co.,)〕で市販されている。
【0021】
一般に夫々のブロックは、そのブロックの所望の単位を誘導する単量体又は単量体混合物を重合することにより形成される。重合法は、一般に、異なるブロック間の処理パラメータの変更の相対的欠如を免れないであろうが、当業者は本願の開示を利用することにより、ルーチン実験の事項として異なるブロック間の処理パラメータの若干の変更を行うことができるであろう。重合法についての次の記載は、本発明の重合体のどの型のブロックの形成にも一般的にあてはまるであろうが、或る記載は、本発明の重合体のブロックの一つ以上の型を形成するのに多かれ少なかれ価値があるであろう。
【0022】
重合法は、−100℃〜150℃、例えば、0℃〜150℃の範囲の適当な温度及び反応混合物を実質的に液相に維持するのに充分な圧力で炭化水素希釈剤中で実施することができる。一つの態様として、炭化水素希釈剤は、直鎖又は環式パラフィン、又はそれらの混合物とすることができる。直鎖又は環式パラフィンの例には、就中、ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。一つの態様として、パラフィンはシクロヘキサンである。
【0023】
重合法は、酸素及び水を実質的に存在させないで、例えば、不活性ガス雰囲気中で行なうことができる。
【0024】
重合法は、開始剤を存在させて行なうことができる。一つの態様として、開始剤は、開始剤として使用することが知られているどのような有機モノアルカリ金属化合物とすることができる。更に別の態様として、開始剤は式RM(式中、Rは、4〜8個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、又はアリールラジカル、例えば、n−ブチルラジカルであり、Mはアルカリ金属、例えば、リチウムである)を有することができる。特定の態様として、開始剤はn−ブチルリチウムである。他の開始剤を用いることもでき、それらにはsec−ブチルリチウム及びt−ブチルリチウムが含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0025】
用いられる開始剤の量は、当分野で知られているように、所望の重合体、又はブロック・ピーク分子量に依存し、供給物流中の微量の反応毒についての許容性を当然与えるように容易に決定することができる。
【0026】
重合法は、更に少量のランダム化剤を含有させることを含んでいても良い。一つの態様として、ランダム化剤は、エーテル、チオエーテル、第三級アミンのような極性有機化合物とすることができる。別の態様として、ランダム化剤は、アルコールのカリウム塩ナトリウム塩とすることができる。ランダム化剤は、開始剤の効果性を改良するか、混合単量体投入物中のモノビニルアレーン単量体の少なくとも一部分をランダム化するか、又はその両方のため、炭化水素希釈剤中に含有させることができる。ランダム化剤の含有は、本発明の重合体のランダム状又はテーパー状モノビニルアレーン・共役ジエンブロックを形成する場合に価値がある。
【0027】
ランダム化剤の例には、就中、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、アニソール、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシプロパン、ジベンジルエーテル、ジフェニルエーテル、1,2−ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、カリウムt−アミレート、硫化ジメチル、硫化ジエチル、硫化ジ−n−プロピル、硫化ジ−n−ブチル、硫化メチルエチル、ジメチルエチルアミン、トリ−n−エチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、N, N−ジ−メチルアニリン、N−メチル−N−エチルアニリン、N−メチルモルホリン、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0028】
特定のブロックを形成する時、各単量体投入物又は単量体混合投入物を、溶液重合条件で重合し、各単量体投入物又は単量体混合投入物の特定のブロックを形成する重合が、次の投入物を投入する前に実質的に完了することができるようにする。ここで用いる「投入する」とは、反応容器の内部のような反応領域へ化合物を導入することを指す。
【0029】
理論によって拘束されるものではないが、投入物中に開始剤が含有されているならば、典型的にはブロックが新たに形成されるか、又は前に形成された未終了ブロックの端部に添加されることにより形成されるであろう。更に理論によって拘束されるものではないが、もし開始剤が投入物中に含まれていないならば、ブロックは前に形成された未終了のブロックの端部に追加されることによってのみ形成されるであろう。
【0030】
重合が完了した後、カップリング剤を添加しても良い。適当なカップリング剤には、就中、ジ−又はマルチ−ビニルアレーン化合物;ジ−又はマルチ−エポキシド;ジ−又はマルチ−イソシアネート;ジ−又はマルチ−アルコキシシラン;ジ−又はマルチ−イミン;ジ−又はマルチ−アルデヒド;ジ−又はマルチ−ケトン;アルコキシ錫化合物;ジ−又はマルチ−ハロゲン化物、例えば、ハロゲン化珪素及びハロシラン;モノ−、ジ−又はマルチ−無水物;ジ−又はマルチ−エステル、例えば、モノアルコールとポリカルボン酸とのエステル;一価アルコールとジカルボン酸とのエステルであるジエステル;一塩基酸と、グリセロールのようなポリアルコールとのエステルであるジエステル;そのような化合物二種類以上の混合物;が含まれるがそれらに限定されるものではない。
【0031】
有用な多官能性カップリング剤には、就中、エポキシド化植物油、例えば、エポキシド化大豆油、エポキシド化亜麻仁油、及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されるものではない。一つの態様として、カップリング剤はエポキシド化大豆油である。エポキシド化植物油は、アトフィナ・ケミカルズ(Atofina Chemicals)(ペンシルバニア州フィラデルフィア)から登録商標名ビコフレックス(Vikoflex)として市販されている。
【0032】
もしカップリングを行いたいならば、どのような有効な量のカップリング剤でも用いることができる。一つの態様として、活性重合体アルカリ金属に対して化学量論量のカップリング剤は、最大のカップリングを促進する傾向がある。しかし、特定の生成物について望まれる種々のカップリング効率のため化学量論量より多いか又は少ない量を用いることができる。
【0033】
カップリング反応がもしあれば、それが完了した後、ブロック共重合体からアルカリ金属を除去するか又は色を制御するため、水、二酸化炭素、アルコール、フェノール、又は線状飽和脂肪族モノ−又はジ−カルボン酸のような停止剤で重合反応混合物を処理することができる。
【0034】
停止後、もしあれば、重合体セメント(重合溶媒中の重合体)は、通常10〜40重量%の固体、一層普通には20〜35重量%の固体を含有する。重合体セメントをフラッシュしてその溶媒の一部分を蒸発させ、固体含有量を50〜99重量%の固体濃度まで増大させ、次に真空炉又は液化押し出し機乾燥により残留溶媒を除去することができる。
【0035】
ブロック共重合体は回収し、例えば、粉砕、押し出し、又は射出成形により所望の形態に加工することができる。ブロック共重合体は、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、剥離剤、充填剤、増量剤、染料等のような添加剤を含有することもできる。
【0036】
本発明では、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は多峰型である。分析的には、このことは分子量母集団分布のヒストグラムに二つ以上のピークを有するブロック共重合体分子母集団によって証明される。実際、重合開始剤の各注入又は投入で、最頻値を追加する結果になる。例えば、少なくとも二つの重合開始剤投入物を注入することにより二峰型ブロック共重合体が形成される、等々である。別の例として、多峰型共重合体は、単峰型共重合体を混合することにより調製することができることが認められるであろう。
【0037】
本発明では、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、一般に少なくとも一つのテーパー状ブロックを有する。一つの態様として、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、1〜3個(両数字を含む)のテーパー状ブロックを有する。別の態様としてモノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、二つか三つのテーパー状ブロックを含む。一つの態様として、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体は、隣り合った(即ち、直接互いに結合した)二つ又は三つのテーパー状ブロックを含む。
【0038】
或る態様では、テーパー状部分中のモノビニルアレーンは、ブロック共重合体の25重量%未満を構成するように選択するか又は調製する。別の態様として、20%未満、18%未満、16%未満、14%未満、12%未満、等のように一層低い範囲が望ましいこともある。本文及び特許請求の範囲で、テーパー状部分は全体として、「少なくとも一つのテーパー状ブロック」として言及されることがある。
【0039】
或る態様としてブロック共重合体は、二つのモノビニルアレーンモノブロックを含むように選択又は調製する。一つの例として、これらのモノブロックは、モノモノビニルアレーンを順次第一投入及び第二投入により形成することができる。ある態様として、これらのモノブロックは、第一投入物が1:2〜2:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有するように選択又は調製することができる。第一モノブロック対第二モノブロックの比について、1:2〜1:1、又は2:1〜1:1等のように他の狭い範囲が望ましいこともある。ある態様では1:3〜3:1のような一層広い範囲が望ましいこともある。
【0040】
或る態様として、ブロック共重合体は、30〜40重量%の共役ジエンを含むように選択又は調製する。例えば、30〜32重量%、30〜34重量%、30〜36重量%、30〜38重量%、32〜34重量%、32〜36重量%、32〜38重量%、34〜36重量%、34〜38重量%、36〜38重量%、32重量%より多く、34重量%より多く、36重量%より多く、38重量%より多く、40重量%より多い、等、一層狭い範囲が特定の態様で望ましくなることもある。
【0041】
ある態様として、ブロック共重合体は、そのブロック共重合体でテーパー状ブロックに先立つ第一モノビニルアレーン投入物から形成されたモノブロックが1モル当たり25,000〜65,000gの範囲の分子量を有するように選択又は調製する。一般にモノビニルアレーンの第一投入の直後にとられるこの測定値は、時々プレ分子量(pre-molecular weight)(Pre-MW)として言及されることがある。20,000〜30,000g/モル、20,000〜40,000g/モル、20,000〜50,000g/モル、20,000〜60,000g/モル、20,000〜70,000g/モル、30,000〜40,000g/モル、30,000〜50,000g/モル、30,000〜60,000g/モル、30,000〜70,000g/モル、40,000〜50,000g/モル、40,000〜60,000g/モル、40,000〜70,000g/モル、50,000〜60,000g/モル、50,000〜70,000g/モル、60,000〜70,000g/モル、20,000g/モルより多く、30,000g/モルより大きく、40,000g/モルより大きく、50,000g/モルより大きく、60,000g/モルより大きい等のような他の範囲が望ましいこともある。ここで用いられる用語「分子量」とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定されるようなピーク分子量を指す。
【0042】
ある態様では、ブロック共重合体は、それが890N(200 lb)より小さいブロッキング力を有するように選択又は調製する。ブロッキング力について、778N(175 lb)より小さく、667N(150 lb)より小さく、556N(125 lb)より小さく、445N(100 lb)より小さく、334N(75 lb)より小さく、222N(50 lb)より小さく、111N(25 lb)より小さく、44N(10 lb)より小さく、22N(5 lb)より小さい等のような他の閾値限界が望ましいこともある。
【0043】
これに関連して、「ブロッキング力」とは、次の標準化試験に従って、ブロック共重合体のペレットを破砕するのに必要な力の大きさを指す。最初に、ブロック共重合体を、例えば、下に記載する方法によりペレットに形成する。次に7.6cm(3in)の内径を有するPVC円筒中に300gの試料ペレットを入れ、それらペレットの上に2.5kgの荷重を置く、その円筒及び内容物を66℃(150°F)の強制空気炉中に90時間入れる。室温へ冷却した後、ペレットから荷重及び円筒を除き、ペレット凝集物をインストロン(Instron)(登録商標名)型4505中に入れ、圧縮試験にかける。試料のブロッキング防止性を、ペレット凝集物を破砕するのに必要な力(lb)により特定する。
【0044】
ある態様では、ブロック共重合体は、そのブロック共重合体の各最頻値が、末端モノビニルアレーン結合を含み、しかもその末端モノビニルアレーン結合が集約してブロック共重合体の10重量%未満を構成するように選択又は調製する。これらの末端モノビニルアレーン結合は、テーパー状ブロックの末端部分、又はモノブロックとして存在していてもよい。
【0045】
ある態様では、ブロック共重合体は、5kgの荷重で200℃で3〜12g/10分のメルトフローを有するように選択又は調製する。5kgの荷重で200℃で3.2〜6.9g/10分、5kgの荷重で200℃で3g/10分より大きく、5kgの荷重で200℃で10g/10分より小さい等のような別の範囲が望ましいこともある。
【0046】
例を参照することにより明らかになるように、或る態様では、ブロック共重合体は次の重合体鎖構造を形成し、カップリングすることにより製造される:
-S-B/S-B/S-B/S-Li
-B/S-B/S-B/S-Li
(式中、Sは、モノビニルアレーンブロックを表し、B/Sは、共役ジエン/モノビニルアレーンのテーパー状ブロックを表し、Liは、モノアルカリ金属開始剤からの残基である)。
【0047】
或る態様では、ブロック共重合体は、第二開始剤投入物より少ない第一開始剤投入物により製造される。それら投入物の関係に関する他の仕様が望ましいこともある。例えば、或る態様では、第一開始剤投入物対第二開始剤投入物の比は、1:1〜1:2の範囲とすることができる。
【0048】
前に示したように、或る態様では、組成物は、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、剥離剤、充填剤、増量剤、染料等のような或る添加剤を含むことができる。或る態様として、組成物を製造するのに、その組成物が特定の量のそのような添加剤を含むように選択される。例えば、或る態様では、微結晶ワックス、酸化防止剤、或は他の添加剤を、組成物の0.05〜0.5重量%の量で含んでいてもよい。0.1〜0.5重量%、0.1〜0.4重量%、0.1〜0.3重量%、0.1〜0.2重量%、0.2〜0.3重量%、0.2〜0.4重量%、0.2〜0.5重量%、0.3〜0.4重量%、0.3〜0.5重量%、0.4重量%未満、0.3重量%未満、0.2重量%未満、等のような他の範囲及び閾値が望まれることもある。
【0049】
本発明による種々の組成物を、望ましい経済性及び性能特性を得るために、他の重合体と混合することができる。混合材料の種々の目標特性には、一例として、許容可能な低い曇り、大きな値の曲げモジュラス、及び種々の大きさの衝撃強度が含まれることがあるかも知れない。これらのパラメータについての望ましい範囲は、一般に目的とする重合体の用途に依存するであろう。透明な重合体が要求される用途の場合、混合物は2%未満、1.5%未満等の曇り値を有するのが望ましいであろう。曲げモジュラスに関し、種々の用途で混合物は所与の閾値より高い値、一例として、どこでも689〜2413MPa(100〜350kpsi)になると思われる値を持つことを要求されることがある。一般に、値が大きい程、良くなる。衝撃強度に関し、一例としてノッチ付きアイゾット衝撃試験に関し、種々の用途で、所与の閾値より高い値、一例として、どこでも267 J/m(5ft・lb/in)以上までになると思われる値が要求されることがある。衝撃強度についての計装落下ダーツ試験に関し、種々の用途で、所与の閾値より高い値、一例として、どこでも2.3〜11.3J(20〜100in・lb)になると思われる値が要求されることがある。特に、或る態様は、アクリレート重合体と混合するのに特に適している。一つの例として、そのような混合物の目的は、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体の衝撃抵抗とアクリレート系重合体の構造的及び経済的特徴とを組み合わせることにあるであろう。例として、アクリレート重合体は、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、又はそれらの両方に基づく重合体を含むことができる。これに関連して、アルキルアクリレートは、式、CH=CHC(=O)OR(式中、Rは有機部分である)を有する有機化合物である。一例として、Rは、1〜6個の炭素原子を有することができる(例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、及びヘキシルアクリレート)。アルキルメタクリレートは、式、CH=C(CH)C(=O)OR(式中、Rは有機部分である)を有する有機化合物である。一例として、Rは、1〜6個の炭素原子を有することができる(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、及びヘキシルメタクリレート)。本発明に関連して、アクリレート重合体とは、アクリレートとスチレンとの混合物及び共重合体のようなアクリレート系混合物及び共重合体を指すこともある。
【0050】
或る態様として、本発明は、モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を含む組成物を製造する方法を与える。そのような方法に含まれる工程には、上記特徴のいずれかの組合せの構成又は選択を含むことができる。一例として、一つの態様として、次の工程:
(i) 重合条件下で、少なくとも一種のモノビニルアレーン単量体、有機モノアルカリ金属開始剤、少なくとも一種の共役ジエン単量体を順次接触させ、然る後、多官能性カップリング剤でカップリングさせてブロック共重合体を形成する;
工程を含み、
(ii) 前記ブロック共重合体が少なくとも二つの最頻値を有し;
(iii) 前記ブロック共重合体が少なくとも一つのテーパー状ブロックを含み;
(iv) 前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、前記ブロック共重合体の25重量%未満を構成し;
(v) 前記ブロック共重合体が、モノビニルアレーンの少なくとも第一及び第二投入物を含み、前記第一投入物が1:2〜2:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有し;
(vi) 前記ブロック共重合体が30〜40重量%のジエンを含み;
(vii) 前記ブロック共重合体中のテーパー状ブロックに先立つモノビニルアレーン第一投入物から形成されたモノブロックが、1モル当たり25,000〜65,000gの範囲の分子量を有し;
(viii) 前記ブロック共重合体が91kg(200 lb)未満のブロッキング力を有する;
モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を製造する方法が提供される。
【0051】
或る態様として、そのような方法は、更にブロック共重合体とアクリレート重合体とを組み合わせることを含んでいてもよい。
【0052】
そのような方法を次の例で与える検討により更に例示する。
【0053】
比較試験
次の例は、本発明の好ましい態様を実証するために入れてある。次の例に記載された技術は、本発明の実施で充分機能すると発明者により発見された技術を表し、従って、その実施に好ましい方式を構成するものと考えることができることは、当業者によって認められるべきである。しかし、当業者は、本願の開示を考慮して、開示された特定の態様に多くの変化を行なうことができ、本発明の本質及び範囲から離れることなく同じ又は同様な結果を依然として得ることができることを認めるべきである。
【0054】
材料:
シクロヘキサンを活性アルミナ上で乾燥し、窒素中で保存した。n−ブチルリチウム開始剤を、シクロヘキサン中に15重量%入れたものを入手し、シクロヘキサンで2重量%まで希釈した。テトラヒドロフラン(THF)を窒素中活性アルミナ上で保存した。スチレン及びブタジエンを活性アルミナで精製した。エポキシド化大豆油を、入手したままで用いた。
【0055】
反応器:
7.6リットル(2ガロン)ステンレス鋼反応器中で重合を行なった。反応器には、温度制御のためのジャケット、捩れ二枚羽根、及びバッフルを取付けてある。
【0056】
重合:
この研究で製造された共重合体のための処方は表1に列挙してあり、単量体100部当たり(PHM)の部の単位で表されている。括弧内は、スチレンとブタジエンの両方の一回の同時投入物を定めている。典型的な重合は、粘度又は熱除去の限界のため固体を一層少なくする必要が無い限り、2000gの単量体を用いる。
【0057】
シクロヘキサンを最初に反応器に投入し、次にTHF(0.10PHM)を投入した。温度を約60℃に調節し、開始剤を投入し、次にスチレンの第一投入物を入れた。重合が完了した後、第一重合ブロックの試料を窒素散布イソプロパノール中で凝集し、濾過し、乾燥し、ゲル浸透クロマトグラフィーで分析した。重合は、順次単量体及び/又は所望により開始剤を投入して継続した。カップリング剤は、100℃で投入し、15分間反応させる。重合体は、溶媒を蒸発させることにより回収し、一軸スクリュー押出し機でペレット化した。
【0058】
ペレット・ブロッキング試験:
300gの試料ペレットを、7.6cm(3in)の内径を有するPVC円筒中に入れ、それらペレットの上に2.5kgの荷重を乗せる。円筒及び内容物を65.6℃(150°F)の強制空気炉中に90時間入れる。室温へ冷却した後、荷重及び円筒をペレットから除去し、ペレット凝集物をインストロン(Instron)(登録商標名)中に入れ、圧縮試験をする。試料のブロッキング防止性を、ペレット凝集物を破砕するのに必要な力(lb)により特定する。
【0059】
【表1】

【0060】
ここに開示し、特許請求した組成物及び方法は、全て本発明の開示を考慮することにより甚だしい実験を行うことなく構成し、実施することができる。本発明の組成物及び方法を特定の態様に関して記載してきたが、当業者には、本発明の概念、本質、及び範囲から離れることなく、ここに記載した組成物及び方法及び方法の工程、又は工程順序に種々の変更を適用することができることは明らかであろう。特に、化学的に関連した或る薬剤は、ここに記載した薬剤に置き換えつつも、同じか又は同様な結果を達成することができることは明らかであろう。当業者に明らかなそのような同様な置換及び修正は、全て添付の特許請求の範囲に規定された本発明の本質、範囲、及び概念に入るものと見做されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を含み;
前記ブロック共重合体が少なくとも二つの最頻値を有し;
前記ブロック共重合体が少なくとも一つのテーパー状ブロックを含み;
前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、前記ブロック共重合体の25重量%未満を構成し;
前記ブロック共重合体が、モノビニルアレーンの少なくとも第一及び第二投入物を含み、前記第一投入物は1:2〜2:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有し;
前記ブロック共重合体が30〜40重量%のジエンを含み
前記ブロック共重合体中においてモノビニルアレーン第一投入物から形成された、テーパー状ブロックに先立つモノブロックが、1モル当たり25,000〜65,000gの範囲の分子量を有し;そして
前記ブロック共重合体が778N(175 lb)未満のブロッキング力を有する;
組成物。
【請求項2】
ブロック共重合体が二つの最頻値及び三つのテーパー状ブロックを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
少なくとも一つのテーパー状ブロックが、ブロック共重合体の18重量%未満を構成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ブロック共重合体が少なくとも34重量%のジエンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
ブロック共重合体中においてモノビニルアレーン第一投入物から形成された、テーパー状ブロックに先立つモノブロックが、1モル当たり30,000g未満のピーク分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
ブロック共重合体が445N(100 lb)未満のブロッキング力を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
ブロック共重合体の各最頻値が末端モノビニルアレーン結合を含み、その末端モノビニルアレーン結合が集約してブロック共重合体の10重量%未満を構成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
ブロック共重合体が200℃で、5kgの荷重で、3〜12g/10分のメルトフローを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
ブロック共重合体が次の重合体鎖:
-S-B/S-B/S-B/S-Li
-B/S-B/S-B/S-Li
(式中、Sは、モノビニルアレーンブロックを表し、B/Sは、共役ジエン/モノビニルアレーンのテーパー状ブロックを表し、Liは、モノアルカリ金属開始剤からの残基である。)
をカップリングすることにより製造されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
ブロック共重合体が、n−ブチルリチウムを含む第一開始剤投入物及びn−ブチルリチウムを含む第二開始剤投入物の添加により製造され、前記第一開始剤投入物が、前記第二開始剤投入物より少ない開始剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
ブロック共重合体が、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、又はそれらの混合物を含む開始剤の少なくとも二つの投入物の添加により製造され、テーパー状ブロック共重合体が、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、カリウム−t−アミレート、又はそれらの混合物からなるランダム化剤の添加により製造される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
モノビニルアレーンがスチレンであり、ジエンがブタジエンであり;
少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンがブロック共重合体の20重量%未満を構成し;
ブロック共重合体が少なくとも34重量%のジエンを含み;そして
前記ブロック共重合体が222N(50 lb)未満のブロッキング力を有する;
請求項2に記載の組成物。
【請求項13】
ブロック共重合体中においてモノビニルアレーン第一投入物から形成された、テーパー状ブロックに先立つモノブロックが、1モル当たり30,000g未満のピーク分子量を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、ブロック共重合体の18重量%未満を構成する、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
モノビニルアレーンアクリレート共重合体と混合するのに適したモノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を製造する方法であって、
重合条件下で、少なくとも一種のモノビニルアレーン単量体、有機モノアルカリ金属開始剤、少なくとも一種の共役ジエン単量体を順次接触させ、然る後、多官能性カップリング剤でカップリングしてブロック共重合体を形成することを含み;
前記ブロック共重合体が少なくとも二つの最頻値を有し;
前記ブロック共重合体が少なくとも一つのテーパー状ブロックを含み;
前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、前記ブロック共重合体の25重量%未満を構成し;
前記ブロック共重合体が、モノビニルアレーンの少なくとも第一及び第二投入物を含み、前記第一投入物が1:2〜2:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有し;
前記ブロック共重合体が30〜40重量%のジエンを含み;
前記ブロック共重合体中においてモノビニルアレーン第一投入物から形成された、テーパー状ブロックに先立つモノブロックが、1モル当たり25,000〜65,000gの範囲のピーク分子量を有し;
前記ブロック共重合体が778N(175 lb)未満のブロッキング力を有する;
方法。
【請求項16】
ブロック共重合体が二つの最頻値及び三つのテーパー状ブロックを有し;
モノビニルアレーンがスチレンであり、ジエンがブタジエンであり;
前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、ブロック共重合体の18重量%未満を構成し;
前記ブロック共重合体が少なくとも34重量%のジエンを含み;そして
前記ブロック共重合体が222N(50 lb)未満のブロッキング力を有する;
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
モノビニルアレーン・共役ジエンブロック共重合体を含む組成物であって、
前記ブロック共重合体が少なくとも二つの最頻値を有し;
前記ブロック共重合体が少なくとも一つのテーパー状ブロックを含み;
前記少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンが、前記ブロック共重合体の25重量%未満を構成し;
前記ブロック共重合体が少なくとも30重量%のジエンを含み;
前記ブロック共重合体が890kg(200 lb)未満のブロッキング力を有する;
組成物。
【請求項18】
ブロック共重合体が二つの最頻値及び三つのテーパー状ブロックを有し;
モノビニルアレーンがスチレンであり、ジエンがブタジエンであり;
少なくとも一つのテーパー状ブロック中のモノビニルアレーンがブロック共重合体の20重量%未満を構成し;
前記ブロック共重合体が少なくとも34重量%のジエンを含み;そして
前記ブロック共重合体が222N(50 lb)未満のブロッキング力を有する;
請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
ブロック共重合体が、モノビニルアレーンの少なくとも第一及び第二投入物を含み、前記第一投入物が1:3〜3:1の範囲の第二投入物に対する重量比を有する、請求項17に記載の組成物。

【公表番号】特表2008−519869(P2008−519869A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540362(P2007−540362)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/039320
【国際公開番号】WO2006/052513
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(502303175)シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー (42)
【Fターム(参考)】