説明

モバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールのユーザインターフェース

モバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールとともに使用するためのユーザインターフェース(UI)。このUIを用いると、ユーザが、モバイル電子装置の主要部分のオペレーティングシステム(OS)を起動することなく、アプリケーションデータにアクセスすることが可能になる。このUIを用いると、ユーザが、アプリケーションを起動せずに、OSと、関連する低電力アプリケーションとを起動することによってアプリケーションデータにアクセスすることを可能にすることができる。このUIはまた、モバイル電子装置の無線コンポーネントを使用不可にしている間に、ユーザが他の非無線コンポーネントを使用することを可能にする簡単な機構も提供する。第2のディスプレイモジュールをモバイル電子装置の主要部分から取り外したときに、そのUIを自動的に起動することもできる。モバイル電子装置のメインディスプレイのUIが停止(または起動)されたことに応答して、このUIを自動的に起動(または停止)することもできる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年9月18日に出願された「SOFTWARE AND HARDWARE FEATURES FOR MINI−PC」と題する米国仮出願第60/504165号明細書の利益を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は一般に電子装置に関し、より詳細にはハンドヘルド携帯型コンピュータなどのモバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールで使用されるユーザインターフェースに関するものである。ただし、これらに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
モバイル電子装置は一般に、視覚情報をユーザに提供するユーザインターフェース(UI)を表示するディスプレイを含む。UIを用いることで、一般にユーザがモバイル電子装置に制御およびデータ情報を入力することが可能になる。例えば、(モバイル電子装置の一種である)携帯電話は一般に、UIを提供するための液晶ディスプレイ(LCD)およびキーパッドを備えており、それらを用いることでユーザが電話をかけ、電話番号を格納し、格納された電話番号を見つけ出すことなどが可能になる。
【0004】
「クラムシェル」設計を採用しているモバイル電子装置もあり、その設計では、装置を「開き」かつ「閉じる」ことができるように、モバイル電子装置はヒンジ機構によって取り付けられた2つの部分に分離されている。代表的なクラムシェル設計においては、一方にディスプレイが含まれ、他方にキーパッドが含まれる。開いたときには、ディスプレイとキーパッドがユーザの目に見える。閉じたときには、一般にディスプレイとキーパッドは、ある程度外部環境から保護されるように互いに対面する位置に置かれており、ユーザの目には見えない。
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第10/338802号明細書
【特許文献2】米国特許出願第10/338815号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/338761号明細書
【特許文献4】米国特許出願第10/338791号明細書
【特許文献5】米国特許出願第10/857628号明細書
【特許文献6】米国特許出願第10/871870号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一部のクラムシェル設計では、モバイル電子装置は、その装置が閉じられているときでもユーザの目に見える第2のディスプレイを備えている。この第2のディスプレイは、一般に機能が制限されている。例えば、クラムシェルタイプの携帯電話では、時間および日付を第2のディスプレイに表示することができる。あるいは、電話の呼出しを受けたときに、携帯電話は発呼者の名前や電話番号を第2のディスプレイ上に表示することもできる。一般的な設計では、携帯電話は第2のディスプレイ上のUIを備えていない。
【0007】
さらに、モバイル電子装置は一般にバッテリ駆動される。したがって、省電力も重要な設計上の考慮事項である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
様々な実施形態の諸態様によれば、メインディスプレイを有するモバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールとともに使用するUIが提供される。一態様では、第2のディスプレイモジュールのUIにより、ユーザはモバイル電子装置のシステムリソース(例えば、中央演算処理装置、ネットワークデバイス、オペレーティングシステムなど)を起動せずにアプリケーションデータ(例えば、電子メールメッセージ)にアクセスすることが可能になり、一部の実施形態では省電力にも役立つ。
【0009】
他の態様では、モバイル電子装置に存在する選択された「フル(full)」アプリケーションは、(メインディスプレイとともに使用されるUIが提供する機能と比べてより単純化された機能を提供する)第2のディスプレイモジュール用UIに表示される情報を提供するように最適化された低電力アプリケーションに関連するものである。第2のディスプレイモジュール用UIを用いることで、ユーザはフルアプリケーションを起動せずに、関連する低電力アプリケーションを使用してアプリケーションデータにアクセスすることが可能になり、一部の実施形態では省電力に役立つ。
【0010】
他の態様では、第2のディスプレイモジュールのUIは、モバイル電子装置の無線コンポーネントを停止または使用不可にする単純な機構を提供する。有利には、この態様を用いると、典型的には飛行機に搭乗した際の、飛行機の飛行中に要求されたときなどに、ユーザがモバイル電子装置の無線通信コンポーネントを容易かつ迅速に停止させることが可能になる。さらに改良して、モバイル電子装置の電源がオンのときでも無線部分を使用不可にすることも可能であり、それにより、ユーザが他の非無線コンポーネントを動作させながらモバイル電子装置を使うことが可能になる。
【0011】
他の態様では、第2のディスプレイモジュールをモバイル電子装置の主要部分から取り外したときに、第2のディスプレイモジュールのUIを自動的に起動することができる。この態様をさらに改良して、第2のディスプレイモジュールの表示を、(例えば、「横長」方向から「縦長」方向に)自動的に再設定することもできる。関連する態様では、モバイル電子装置のメインディスプレイのUIの停止(または起動)に応答して、第2のディスプレイモジュールのUIを自動的に起動(または停止)することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1〜2は、一実施形態を実装することができる一例示的モバイル電子装置、この場合はハンドヘルド携帯型コンピュータ100を示す図である。この出願を通して、例示として携帯型コンピュータ100を使用しているが、他の実施形態は、普通の人からは必ずしも「コンピュータ」とは見なされていない装置、または必ずしも図1〜2の携帯型コンピュータ100と同一の携帯機能、形状、および/または外観を備えているとは限らない装置に実装することができる。例えば、無線通信装置、ディスプレイ装置、モニタ、固定型デスクトップコンピュータ、AV機器、家電機器、あるいは小型フォームファクタ(reduced form factor)を備えているか、または備えていない他の電子装置などが含まれる。
【0013】
図示のように、携帯型コンピュータ100は、第1および第2の部分102および104をそれぞれ含むという点で、外観はラップトップコンピュータに類似している。第1の部分102はキーボード110、および内部電子部品(例えば、1つまたは複数のプロセッサ、マシン可読記憶媒体、グラフィックドライバなど)のためのハウジングを含むことができる。第2の部分104は、(図2に示されたような閉じた位置では)第1の部分102の上に折り重なっている。また、第2の部分104はディスプレイスクリーン108を含んでおり、図1に示されているように、第2の部分104が折り重なっておらず直立した位置にあるときに、(電子メール受信箱、電子メール、ダウンロードされた添付ファイル、および/または受信箱または電子メールフォルダ内に電子メール、添付ファイルなどが存在することを示す標識などの)情報を表示する。
【0014】
しかし、従来のラップトップコンピュータとは異なり、携帯型コンピュータ100の一実施形態は、容積および重量の両方に関してサイズが実質的にかなり小さい。携帯型コンピュータ100の寸法サイズは、例えば長さ140mm、幅101mm、厚さ30mm(閉じたとき)であり、重量はほぼ450gである。第2の部分104のディスプレイスクリーン108は、デスクトップコンピュータのモニタに匹敵する解像度である。一般に、ディスプレイスクリーン108のサイズ、第1の部分102の内部に置かれる(例えば、チップおよび回路基板などの)内蔵部品のサイズ、および(例えば、密度など)内蔵部品の戦略的な配置、その他の要因などが、携帯型コンピュータ100の全体の形状要因に影響を与えることになる。図1〜2に示したように、携帯型コンピュータ100は、開いた位置でも閉じた位置でもユーザの手106の中にしっかりと保持することができるようなサイズを有する。
【0015】
図2はさらに、第2の部分104の上面(蓋(lid))に配置された低電力ディスプレイ114を備えた携帯型コンピュータ100の一実施形態を示す。後述するように低電力ディスプレイ114は、第2のモジュールの一部を形成し、添付ファイルリストまたは電子メール受信箱を表示することができ、読むべき電子メールの選択、ダウンロードすべき添付ファイルの選択、あるいは他の動作を実施するための制御を提供する。
【0016】
UIの諸実施形態を実装することができる携帯型コンピュータ100の例は、すべて2003年1月7日に出願された、「SYSTEM AND METHOD FOR HEAT REMOVAL FROM A HAND−HELD PORTABLE COMPUTER WHILE DOCKED」と題する特許文献1、「NAVIGATION AND SELECTION CONTROL FOR A HAND−HELD PORTABLE COMPUTER」と題する特許文献2、「HEAT DISSIPATION FROM A HAND−HELD PORTABLE COMPUTER」と題する特許文献3、および「KEYBOARD WITH MOUSE FOR A HAND−HELD PORTABLE COMPUTER」と題する特許文献4に開示されている。
【0017】
図3およびそれに付随する議論は、諸実施形態を実装することができる適切なコンピュータ環境についての説明を提供するものである。必須ではないが、諸実施形態はハードウェア、および(携帯型コンピュータ100などの)コンピュータによって実行されるプログラムアプリケーションモジュール、オブジェクト、ドライバ、サービス、マクロなどのコンピュータ実行可能命令の一般的な環境で説明される。諸実施形態は、他のコンピュータシステムおよび/またはネットワーク構成を用いても同様に実施することができる。
【0018】
図3はコンピュータシステム300を示し、詳細には携帯型コンピュータ100の一実施形態をより詳細に示すものである。コンピュータシステム300は、携帯型コンピュータ100およびサーバコンピューティングシステム302を含む。サーバコンピューティングシステム302を1つまたは複数のネットワーク上の位置、例えば1つまたは複数のインターネットサービスプロバイダ(ISP)の位置に配置して、電子メール情報を格納しかつ提供するとともに、その他の情報を携帯型コンピュータ100に提供することができる。
【0019】
携帯型コンピュータ100は、高電力処理用の処理ユニット304、少なくとも1つのシステムメモリ306、ならびにシステムメモリ306など様々なシステムコンポーネントを処理ユニット304に結合するシステムバス308を含む。処理ユニット304は、1つまたは複数の中央演算処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィックプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)など、任意の論理処理ユニットとすることが可能である。
【0020】
一実施形態では、携帯型コンピュータ100はまた、低電力処理のための低電力処理ユニット310を含むことができる。この低電力処理ユニット310は、処理ユニット304と同じオペレーティングシステムで動作させることもできるが、必ずしも同じオペレーティングシステムで動作させる必要はない。例えば、一実施形態では、処理ユニット304と低電力処理ユニット310に、別々のオペレーティングシステム、メモリ、アプリケーション、その他のコンポーネントを提供することができる。一実施形態では、処理ユニット304と低電力処理ユニット310が個別の専用コンポーネントを備えるのではなく、特定のコンポーネントを共有することも可能である。
【0021】
システムバス308には、メモリコントローラを備えたメモリバス、ペリフェラルバス、ローカルバスなど、任意の適切なバス構造またはアーキテクチャを使用することができる。システムメモリ306は、1つまたは複数の読出し専用メモリ(ROM)310、および1つまたは複数のランダムアクセスメモリ(RAM)312を含むことができる。一実施形態では、個別のROM310、RAM312、および/または他のメモリを低電力ディスプレイ114の専用にすることができる。例えば、BIOS314は、ROM310に格納することができ、起動時などに携帯用コンピュータ100内部の要素間での情報転送を支援するルーチンを含む。低電力モードに関連するBIOS314の一実施形態の動作については、以下でより詳細に説明する。
【0022】
携帯型コンピュータ100には、ハードディスク318に読み書きするためのハードディスクドライブ316を含めることができる。ハードディスクドライブ316は、システムバス308を介して処理ユニット304と通信することができる。ハードディスクドライブ316は、ハードディスクドライブ316とバス308の間に結合されたインターフェースまたはコントローラ(図示せず)を含むことができる。ハードディスクドライブ316とそれに関連するハードディスク318は、携帯型コンピュータ100のためのコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータなどについての不揮発性または永続性の記憶を提供する。図示の携帯型コンピュータ100はハードディスクドライブ316とハードディスク318を使用しているが、コンピュータによってアクセス可能なデータを格納することができる他の種類のドライブおよびコンピュータ可読媒体、例えばコンパクトディスク(CD)、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク(DVD)、ベルヌーイカートリッジ(Bernoulli cartridge)、RAM、ROM、スマートカードなどを使用することもできる。一実施形態では、ハードディスクドライブ316および/または他のドライブは、携帯型コンピュータ100自体のハウジングの内部には組み込まれておらず、有線または無線通信インターフェースを介してアクセス可能な外部装置である。
【0023】
ハードディスクドライブ316をハードディスク318とともに動作させ、MP3ファイルや他の種類のオーディオファイルなどのメディアファイルを格納することができる。一実施形態では、これらのメディアファイルは、高電力モードまたは低電力モードの間にハードディスク318から読み出すことができるが、低電力モードの間にハードディスク318にアクセスしてメディアファイルを読み出す試みは、低電力モードの間は、可能な限り最小限に抑えられる。
【0024】
システムメモリ306を使用して、例えば1つまたは複数のオペレーティングシステム320、1つまたは複数のアプリケーションプログラム322(例えば、電子メールプログラム、低電力メディアプレーヤ、インストールメディアプレーヤ、高電力モードまたは低電力モードで動作可能な他のアプリケーションなど)、他のプログラムまたはモジュール324、プログラムデータ326など様々なプログラムモジュールを格納することができる。使用可能なオペレーティングシステム320の例には、限定の意味ではなく、米国ワシントン州レドモンドのMicrosoft Corporationから市販されているWindows(登録商標)XP(商標)がある。Windows(登録商標)XP(商標)または他の適切なオペレーティングシステムは電源管理サブシステムを含むことができる。一実施形態では低電力モードに関連する電源管理機能が提供され、その機能によりオペレーティングシステム320の電源管理サブシステムによって提供される電源管理機能を補足する。
【0025】
他のプログラム/モジュール324は、ライブラリ、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、オブジェクト、その他のコンポーネントなどを含むことができる。一実施形態では、プログラムデータ326は、キャッシュされた曲、または他のメディアファイルなどのキャッシュデータを含むことができる。したがって、システムメモリ306の一部として、メディアファイルを格納するための(オペレーティングシステムキャッシュ、RAM312、または他のキャッシュもしくは非永続性の記憶位置など)、揮発性または非永続性メモリ機能が提供される。
【0026】
プログラムデータ326は、データ構造、ファイル、または他のデータ形式として、キャッシュ、データベース、またはシステムメモリ306と一体の、もしくは分離された他の記憶ユニットに格納することができる。一実施形態では、プログラムデータ326はまた、携帯型コンピュータ100の特定のサービス、ソフトウェア、およびハードウェアの電力要件を示す、電力プロファイルおよび他の電力管理データを含む。一実施形態では、この電力管理データを使用して、低電力モードの間に携帯型コンピュータ100のどのコンポーネントをONに維持し、またはOFFにするか、コンポーネントをONまたはOFFに維持する時間の長さ、様々なコンポーネントをONまたはOFFにするためのシーケンスなどを決定し、他のパラメータや設定などを決定する。低電力モードの携帯型コンピュータ400を管理し制御するために対話する他のプログラム/モジュール324、およびアプリケーションプログラム322の動作(より詳細には、低電力モードアプリケーションプログラムの動作を管理し制御する動作)に関する詳細な議論は、2004年5月28日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR OPERATING AN ELECTRONIC DEVICE IN A LOW POWER MODE」と題する、係属中の特許文献5に含まれている。この特許の内容を参照により本明細書に組み込む。
【0027】
携帯型コンピュータ100はまた、携帯型コンピュータ100が各ソースにアクセスし、そのソースとデータを交換することを可能にするウェブブラウザ328を含むこともできる。ソースとは、インターネットのウェブサイト、企業のイントラネット、エクストラネット、および/または以下で説明する他のネットワーク、ならびにサーバコンピュータ上の他のサーバアプリケーションなどのことである。図面を見やすくするために、図3ではブラウザ328は単独で示されている。様々な実施形態によれば、ブラウザ328は、アプリケーションプログラム322の1つ、他のプログラム/モジュール324の1つを構成することができ、かつ/または何らかの方法でオペレーティングシステム320に組み込むこともできる。図3では、オペレーティングシステム320、アプリケーションプログラム322、他のプログラム/モジュール324、プログラムデータ326、およびブラウザ328はシステムメモリ306に格納されるように示されているが、他の実施形態ではハードディスクドライブ316のハードディスク318、および/または他のコンピュータ可読媒体に格納することができる。さらに、システムメモリ306に格納されているように示された様々な要素は、必ずしも同じ物理メモリ上に存在する必要はない。例えば、低電力処理ユニット310および低電力ディスプレイ114を携帯型コンピュータ100から動作可能に取り外すことができるか、あるいは携帯型コンピュータ100の他の構成要素と独立に動作させることができる実施形態においては、(オペレーティングシステム、RAM、ROM、アプリケーション、およびその上に格納された他の要素を含む)別個のメモリを、低出力処理ユニット310および低電力ディスプレイ114とともに携帯型コンピュータ100から動作可能に切り離すことができる。このような実施形態では、切離し可能な各コンポーネントは第2のディスプレイモジュールの中に一体化することができる。
【0028】
ユーザは、1つまたは複数の入力装置(例えば、キーボード110)およびポインティング装置(例えば、一例示的実施形態が特許文献4に開示されている、キーボード110に組み込まれたマウス330など)を介して、あるいはユーザ入力を提供するために使用可能な他の種類の装置などを介して携帯型コンピュータ100に命令および情報を入力することができる。別法または追加の方法として、マウス330は物理的なボタンと比較されるタッチパッドとして実施することができる。他の入力装置は、キーボード110の横にある1つまたは複数のボタン332の形をとることができ、そのボタン332を回すことおよび押すことによって、ボタン332をスクロールおよびクリックのために使用することができる。他の可能な入力装置には、マイクロホン、ジョイスティック、ゲームパッド、スキャナなど(図示せず)を含めることができる。これらおよび他の入力装置は、バス308に結合されたシリアルポートインターフェースなどのインターフェース334を介して処理ユニット304に接続される。ただし、携帯型コンピュータ100は、パラレルポート、ゲームポート、あるいは無線インターフェースまたはユニバーサルシリアルバス(USB)など、他のインターフェースを使用することもできる。インターフェース334は、バス308への任意の適切な通信インターフェースとすることができ、必ずしもポートそれ自体である必要はない。一実施形態では、マウス、ジョイスティック、ゲームパッド、キーボードなどの入力装置は、シリアルまたはパラレルポートインターフェースを介して結合可能であることに加えて、もしくはその代わりに携帯型コンピュータ100のハウジング内に直接組み込まれる。
【0029】
ディスプレイスクリーン108はメインディスプレイとして動作し、ビデオや他の画像をそのディスプレイスクリーン108上に表示することを可能にするビデオアダプタや他のグラフィックコンポーネントなどのグラフィックインターフェース336を介してバス308に結合される。一実施形態では、低電力ディスプレイ114(およびそれに関連するユーザインターフェース)はまた、携帯型コンピュータ100の上に蓋が閉じている低電力モードの間に、データの表示(例えば、携帯型コンピュータ100の第2の部分104の外側表面上の表示)を可能にするように提供することもできる。低電力ディスプレイ114は、グラフィックインターフェース336(または他のインターフェース)によってバス308に結合することもできるし、直接バス308に結合することもできる。低電力ディスプレイ114は、そのユーザインターフェースに様々なコントロール、例えば低電力モードで動作するアプリケーションの様々な態様を制御するために使用することができるボタンやメニューなどを提供することができる。やはり図3に示されているように、lidスイッチ112をシステムバス308に結合して、携帯型コンピュータ100の様々なコンポーネントが、携帯型コンピュータ100の蓋の開/閉を検出し、それに応答できるようにすることも可能である。
【0030】
携帯型コンピュータ100は、1つまたは複数のリモートコンピュータ、および/または携帯型コンピュータ100の外部に存在する装置、例えばサーバコンピューティングシステム302、およびプリンタやネットワーク記憶ユニットなどのネットワーク装置340への論理接続を使用してネットワーク環境で動作することができる。携帯型コンピュータ100は、例えば無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)342、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、または他の任意のネットワーク344を介して各コンピュータが通信することを可能にする任意の適切な方法に基づいて1つまたは複数のリモートコンピュータシステムまたは装置に論理的に接続される。他の任意のネットワーク344には、インターネット(例えば、ワールドワイドウェブ)を使用するか、またはそれと通信することができる有線および無線ネットワークが含まれる。これらに限られるものではないが、電気通信ネットワーク、セルラネットワーク、ページングネットワーク、有線および無線の企業コンピュータネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、他の種類のネットワークなど、いくつかの種類の通信ネットワークと通信するために様々な実施形態を実装することができる。携帯型コンピュータ100が通信することができる無線システムおよびプロトコルの例には、WiFi、ブルートゥース、IEEE802.11などがあるが、これらに限られるものではない。
【0031】
LANネットワーク環境で使用されるとき、携帯型コンピュータ100は、(バス308に通信でリンクされた)アダプタまたはネットワークインターフェース346を介してLAN342に接続することができる。WWANまたは他のネットワーク344で使用されるとき、携帯型コンピュータ100は、このネットワーク環境において通信を確立し、あるいは外部の装置と通信するためにモデム、トランシーバ348、またはネットワークインターフェース346などの他の装置を含むことができる。図3に示されるように、トランシーバ348はインターフェース334とネットワーク344の間に通信でリンクされる。トランシーバ348は、例えばIEEE802.11、GPS、ブルートゥース、セルラ(TDMA、FDMA、および/またはCDMA)、WiFi、仮想プライベートネットワーク(VPN)、および/または他の通信標準もしくは技術に準拠する1つまたは複数の送信器、受信器、または他の通信装置とすることができる。
【0032】
一実施形態では、携帯型コンピュータ100は、LAN342および/またはネットワーク344を介し、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、または他のネットワークプロトコル、例えばUDP(User Datagram Protocol)などを用いてサーバコンピューティングシステム302に通信でリンクされる。図3に示されたネットワーク接続はコンピュータ間の通信リンクの例を示したものであり、有線リンクや無線リンクなど他のリンクを使用することもできる。
【0033】
サーバコンピューティングシステム302は1つまたは複数のサーバ350を含む。電子メールの環境では、サーバ350は電子メールサーバを含むことができる。このようなサーバの例にはMicrosoft Exchange(商標)サーバがあるが、本明細書で説明する原理はMicrosoft Exchange(商標)サーバを用いた電子メール実装だけに限定されるものではない。
【0034】
図4は、一実施形態による携帯型コンピュータ400を示す。この携帯型コンピュータ400では、(この実施形態で低電力対話ディスプレイモジュール(Low Power Interactive Display module)または「LIDモジュール」と呼ぶ)第2のディスプレイモジュール402を携帯型コンピュータ400の他の部分から取り外すことができる。LIDモジュール402を除いた携帯型コンピュータ400の部分を、本明細書では携帯型コンピュータ400の「主要部分(main portion)」と呼ぶ。一実施形態では、LIDモジュール402は、第2の部分104(図2)に類似しており、携帯型コンピュータ400の一部に着脱可能に取り付けられる。他の実施形態では、LIDモジュール402は携帯型コンピュータ400の他の部分に着脱可能に取り付けることができる。この実施形態では、携帯型コンピュータ400の主要部分は、先に説明したメインディスプレイ108、プロセッサユニット304、BIOS314、システムメモリ306に加えて、バッテリ404、無線ネットワークユニット408、およびサイドホイール(side wheel)410を含む。いくつかの実施形態では、無線ネットワークユニット408は、IEEE標準802.11bおよび/または802.11gに準拠する無線ネットワーク機能を提供する。サイドホイール410は、メインディスプレイ108またはLIDモジュール402上の低電力ディスプレイ114に表示されるデータを、ユーザがスクロールすることを可能にする入力装置である。
【0035】
この実施形態では、LIDモジュール402は、先に説明した低電力プロセッサユニット310、および低電力ディスプレイ114を含む。一実施形態では、低電力処理ユニット310は、組込みARM7コア(英国、ケンブリッジ市のARM社から入手可能)、不揮発性および揮発性メモリ、ブルートゥース回路、およびRF回路を含む特定用途向け集積回路デバイスである。いくつかの実施形態では、LIDモジュール402の低電力処理ユニット310および他の回路は、USB430など1つまたは複数のUSB(universal serial bus)接続を介して携帯型コンピュータ400の他の部分と通信することができる。さらに、いくつかの実施形態では、低電力処理ユニット310は、IC(Inter−Integrated circuit)バス432を介して携帯型コンピュータ400の他の部分の回路と通信することができる。
【0036】
LIDモジュール402のこの実施形態はまた、キーパッド420、ワイドエリアネットワーク(WAN)モジュール422、およびリムーバブルデータ記憶装置424を含む(例えば、LIDモジュール402は、SD(secure data)カードまたは他のリムーバブル記憶媒体を含むことができる)。WANモジュール422は、音声およびデータ情報の無線通信のためのセルラモジュールおよび/またはGPS(グローバルポジショニングシステム)を含むことができる。いくつかの実施形態では、LIDモジュール402は、携帯型コンピュータ400の主要部分から取り外すことができる。したがって、WANモジュール422はLIDモジュール402にスタンドアロンの携帯電話機能およびGPS機能を提供する。いくつかの実施形態では、リムーバブルデータ記憶装置424および/またはWANモジュール422を省略することができる。
【0037】
図5は携帯型コンピュータ400およびLIDモジュール402のソフトウェアコンポーネントの構成図である。この実施形態では、携帯型コンピュータ400の主要部分はLIDインターフェースモジュール502を含む。このLIDインターフェースモジュール502は、携帯型コンピュータ400とLIDモジュール402の間の制御とデータを転送するために使用されるLIDモジュールアプリケーションプロトコルをサポートする。この例示的実施形態では、携帯型コンピュータ400は、低電力メディアプレーヤ504および関連する「通常の(normal)」または標準のメディアプレーヤ505(例えば、米国ワシントン州レドモンドのMicrosoft Corp.から入手可能なWindows(登録商標)Media Player)、低電力電子メールアプリケーション506および関連する通常の電子メールアプリケーション507(例えば、Microsoftから入手可能なOutlook)、ならびに低電力ボイスメモアプリケーション510および関連する通常のボイスメモアプリケーション511も含む。携帯型コンピュータ400はまた、例えば低電力アプリケーション514および通常のアプリケーション515など低電力および「通常の」アプリケーションからなる1つまたは複数の他のペア、ならびにオペレーティングシステム(OS)520および先に説明したBIOS314を含むこともできる。OS520は、Microsoft Window(登録商標)、Linux、Mac OSなど任意の適切なオペレーティングシステムとすることができる。
【0038】
この実施形態では、携帯型コンピュータ400はまた、GPS受信機(例えば、図4に関して先に説明したWANモジュール422に一体化されたGPS受信機)から受信したGPS情報を表示するGPSアプリケーション522、ならびに他のブルートゥース装置(例えば、ある種のヘッドホン、キーボード、携帯電話、携帯情報端末など)との無線通信をサポートする(ブルートゥースプロファイルおよびサービス、プロトコルスタック、ならびにドライバを含む)ブルートゥースモジュール524も含む。
【0039】
この実施形態では、LIDモジュール402は、LIDモジュール402上で実行されるアプリケーション530、ユーザがLIDモジュール402のアプリケーション530や他のモジュールと対話するためのアイコン、ボタン、情報などを表示するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)フレームワーク532、デバイスドライバ534、低電力プロセッサユニット310(図4)によって実行されるリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)536、ブルートゥースモジュール544(ブルートゥース対応装置と対話するためのプロファイル、スタック等を含む)、WANモジュール422の携帯電話回路を動作させるセルラモジュール546、WANモジュール422のGPS回路を動作させるGPSモジュール542を含む。RTOS536は、低電力プロセッサユニット310(図3)に適する任意の種類のRTOSとすることができる。一実施形態では、リアルタイムオペレーティングシステム536およびオペレーティングシステム520は、システムメモリ306内の1つまたは複数のオペレーティングシステム320であってもよい。
【0040】
図6はLIDモジュール402の低電力ディスプレイ114によって表示される例示的UIを示す。図6では、LIDモジュール402は携帯型コンピュータ400の主要部分に取り付けられており、例示的キーパッド420を含む。この実施形態では、低電力ディスプレイ114はUIを表示し、このUIもやはりいくつかの対話画面を含む。これらの画面は主UI画面を含み、その一例を図6に示す。主UI画面から、ユーザはUIによってサポートされる様々な機能を提供する各機能画面(feature screen)など他の画面(図示せず)に移動することができる。この実施形態では、主UI画面は、アイコンおよび/または(低電力ディスプレイ114がタッチスクリーンディスプレイである各実施形態においては)タッチ式ボタン(touch−sensitive button)601〜608を含む。本明細書ではアイコンおよびタッチ式ボタンのことをボタンと呼ぶ。これらのボタンの諸実施形態については以下で説明する。ボタンが起動されたとき主UI画面は起動された機能に対する機能画面(例えば、主電子メール画面、主予定表(calendar)画面など)に移動する。
【0041】
ボタン601は、電子メールアプリケーション507(図5)を起動することなく、LIDモジュール402を介して電子メールの機能のストリームラインセット(streamlined set)にアクセスするための受信箱ボタンである。一実施形態では、ユーザがLIDモジュール402上にローカルにキャッシュされた電子メール情報だけを見たい場合は、OS520(図5)は起動されない。この動作については、以下で図7と併せて一般的なアプリケーションに関して説明する。電子メールアプリケーション507およびOS520の起動を避けることによって、この機能は携帯型コンピュータ400の電力消費を大幅に削減することを可能にする。
【0042】
一実施形態では、受信箱ボタン601を起動することによって、ユーザが新しいメッセージを選択的にチェックし、受信箱内のメッセージを読み、個々のメッセージを削除し、各メッセージを既読または未読とマークすることが可能になる。主電子メール画面は、上記の電子メールの各動作ごとに異なる画面に切り換わる。ポップアップメニューによって追加の選択機能を表示することができる(このことについては、後で図8と併せてさらに説明する)。この実施形態では、より複雑な電子メール動作は、携帯型コンピュータ400の主要部分によって電子メールアプリケーション507を起動することで実施することができる。
【0043】
ボタン602は、LIDモジュール402の選択された各機能をカスタマイズするための設定ボタンである。一実施形態では、設定ボタン602を使用して、セキュリティ機能(例えば、セキュリティコード/パスワード、セキュリティタイマなど)を設定し、LIDモジュール402の無線機能(例えば、ブルートゥース、無線通信、携帯電話、WiFi機能などの有効/無効)を設定し、表示設定(例えば、バックライトタイマ、フォントサイズ、コントラスト、スクロールレートなど)を変更し、音声設定(例えば、電子メール通知、低電力警告など)を変更することができる。
【0044】
ボタン603は、予定表アプリケーションを起動することなく、LIDモジュール402を介して予定表機能のストリームラインセットにアクセスするための予定表ボタンである。例えば、アプリケーション514(図5)は、予定表アプリケーションであっても、あるいは予定表機能を含む電子メールアプリケーション507の一部であってもよい。この実施形態では、予定表ボタン603を用いることで、ユーザが予定表入力を見ること、およびその予定表に入力された各イベントのメモ書き(reminder)を受信することが可能になる。一実施形態では、LIDモジュール402は、事前に選択された期間(例えば、5週間)の予定表情報をローカルにキャッシュする。主予定表画面から、ユーザは特定の月または週または日の予定表情報を表示する追加の画面を見ることができる。主予定表画面は、ユーザが予定表をスクロールすることを可能にするボタンを表示することができる。これらの追加の画面はまた、ユーザがメモ書き(例えば、予定表に入力した予約)の詳細を示す他の画面に移動することを可能にするボタンを含むこともできる。
【0045】
ボタン604は、キーパッド420および低電力ディスプレイ114によって表示されたボタンのほとんどのキーを無効にして、LIDモジュール402の不注意な動作を防止するためのロックキーパッドボタンである。LIDモジュール402は、キーパッド420の事前選択された一連のキーを押すことによってロック解除することができる。一実施形態では、ユーザはLIDモジュール402をロック解除できるようにする前に、セキュリティコードまたはパスワードの入力を要求するオプションを選択することができる。
【0046】
ボタン605は、無線通信機能(例えば、ブルートゥース機能、WiFi機能、携帯電話機能など)をオン/オフするための無線オン/オフ(フライトモード)ボタンである。この機能は、有利には(一般にフライト中は無線通信動作が禁止される)飛行機のフライト中に使用することができる。この機能は、ユーザが携帯型コンピュータ400の他の(非無線)機能を使用している間でさえも、禁止されている無線通信機能がオフになっていることを確認するための迅速で容易な方法を提供する。
【0047】
ボタン606は、連絡先(contact)アプリケーションを起動することなく、LIDモジュール402を介して連絡先機能のストリームラインセットにアクセスするための連絡先ボタンである。例えば、アプリケーション514(図5)は、連絡先アプリケーションであっても、あるいは連絡先機能を含む電子メールアプリケーション507の一部であってもよい。この実施形態では、連絡先ボタン606により、ユーザが、連絡先主画面に表示されたボタンを用いて連絡先名の最初の数文字を入力することによって連絡先入力を検出し確認することが可能になる。主連絡先画面はまた、連絡先をどのように表示するか(例えば、姓または名、会社名、電話番号等によってソートするなど)をユーザが選択することを可能にするボタンを表示することもできる。連絡先を表示する画面はまた、ユーザが連絡先に関するより詳細な連絡先情報を表示する他の画面に移動することを可能にするボタンを含むこともできる。
【0048】
ボタン607は、メディアプレーヤアプリケーションを起動することなく、LIDモジュール402を介してオーディオプレーヤ機能のストリームラインセットにアクセスするためのオーディオプレーヤボタンである。この実施形態では、オーディオプレーヤボタン607は、ユーザがオーディオファイルをブラウズし再生することを可能にするものである。主オーディオプレーヤ画面から、ユーザは一連の画面をナビゲートして特定のオーディオトラックまたはファイルを見つけることができる。一実施形態では、オーディオプレーヤボタン607が起動されたとき、LIDモジュール402は、ユーザがライブラリをブラウズすることを可能にするボタンを備えたオーディオライブラリ画面を表示する。例えば、オーディオライブラリ画面には、アーティスト、アルバム、ジャンル、トラック、ユーザ定義の演奏リスト、全トラックなどによってブラウズするためのボタンを含めることができる。ブラウジング方法を選択した後で、LIDモジュールはアーティスト、アルバム、ジャンル等を示すとともに、ユーザが表示されたアーティスト、アルバム等をスクロールまたはナビゲートすることを可能にするボタンを備えた画面を表示する。次いで、ユーザは、アーティスト、アルバム等を選択し、その結果としてLIDモジュールにその選択に関連するトラックを表示させることができる。次に、ユーザは画面上に表示された「再生」ボタンを起動して、トラックを再生することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、タイトル、アーティスト、作曲家、アルバム、トラックサイズ(KBまたはMB単位で)、再生時間、ビットレートなどのトラック情報を表示する追加の画面に移動することができる。いくつかの実施形態では、ユーザはまた、ユーザがオーディオプレーヤに関する設定(例えば、音量、繰り返し、シャッフルなど)を変更することを可能にする追加の画面に移動することもできる。
【0049】
ボタン608は、ボイスメモアプリケーション511を起動することなく、LIDモジュール402を介してボイスメモ機能のストリームラインセットにアクセスするためのボイスメモボタンである。この実施形態では、ボイスメモボタン608により、ユーザがLIDモジュール402を介してボイスメモを記録し再生することが可能になる。一実施形態では、LIDモジュール402にボイスメモが格納されていない場合は、ボイスメモボタン608を起動することによって「メモ記録」画面が表示される。格納されたボイスメモが存在する場合は、その代わりに「メモ表示」画面が表示される。
【0050】
一実施形態では、「メモ記録」画面は、ユーザが記録を開始し、一時停止し、停止することを可能にするボタンを表示する。この画面はまた、メモの記録時に存続期間を表示することもできる。一実施形態では、停止ボタンが起動されたときに、LIDモジュール402は「メモ表示」画面を自動的に表示する。
【0051】
「メモ表示」画面は格納されたすべてのボイスメモをリストアップし、表示されたメモを再生し、削除するためのボタンを表示する。この画面はまた、新しいメモを記録するためのボタンを含み、このボタンによりLIDモジュール402に前述の「メモ記録」画面を表示させる。ユーザが再生ボタンを起動したときは、LIDモジュールは再生、一時停止、および停止ボタン、ならびにメモの残された継続時間を示す図を表示する。
【0052】
図7は、携帯型コンピュータ400(図5)の主要部分に存在するアプリケーションを開始するときの、LIDモジュール402(図5)の動作フローを示す流れ図である。一実施形態では、これらの動作は、ユーザがLIDモジュール402の主UI画面(例えば、図6に示された主UI画面参照)上のボタンを起動したことに応答して、LIDモジュール402が携帯型コンピュータ400の主要部分に存在する(例えば、その情報がLIDモジュール402にキャッシュされていない)情報にアクセスしたときに開始される。
【0053】
図5および図7を参照すると、ブロック702で、LIDモジュール402はアプリケーションを開始するための信号を受信する。この実施形態では、LIDモジュール402は、主UI画面(図6)に表示されたボタンをユーザが起動したときにこのような信号を受信することができる。例えば、ユーザが受信箱ボタン601を起動した場合には、LIDモジュール402のGUIフレームワーク532は携帯型コンピュータ400の主要部分上の電子メールアプリケーションを開始するための信号を受信することになる。
【0054】
ブロック704で、LIDモジュール402は、携帯型コンピュータ400の主要部分のOS520がアクティブであるかどうかを判定する。判定ブロック706で、OS520がアクティブでないとLIDモジュール402が判定した場合は、動作フローはブロック708に続き、そのブロックでLIDモジュール402はウェイクアップ信号を携帯型コンピュータ400の主要部分に送信する。一実施形態では、低電力処理ユニット310(図4)は、LIDインターフェースモジュール502をバイパスして、ウェイクアップ信号を携帯型コンピュータ400の主要部分のBIOS314に送信する。次に、携帯型コンピュータ400の主要部分は、LIDインターフェースモジュール502を介して、OS520がアクティブであるというメッセージをLIDモジュール402に送信することができる。次に、動作フローはブロック706に戻る。ブロック706で、OS520がアクティブであるとLIDモジュール402が判定した場合は、動作フローはブロック710に続く。
【0055】
ブロック710で、LIDモジュール402は、LIDインターフェースモジュール502を介して携帯型コンピュータ400の主要部分にアプリケーション開始信号またはメッセージを送信する。この実施形態では、LIDインターフェースモジュール502は、「フル」アプリケーションに関連する低電力アプリケーション514を起動させ、フルアプリケーションは起動しないままにしておく。先に説明したように、この機能を用いることで、LIDモジュール402が携帯型コンピュータ400の電力消費を低減すること、および「フル」アプリケーションの1つまたは複数の機能を提供しながら低電力アプリケーション514に関連するデータへのアクセスを提供することが可能になる。一般に、低電力アプリケーション514は、対応するフルアプリケーションによって提供される機能のサブセットを提供するが、いくつかの実施形態では、低電力アプリケーション514はフルアプリケーションによってサポートされていない機能を提供することができる。ブロック702と併せて説明した電子メールの例を続けると、低電力電子メールアプリケーション506は、電子メールアプリケーション507を開始することなく開始されることになる。このことは、2004年6月17日に出願された「LOW POWER EMAIL FUNCTIONALITY FOR AN ELECTRONIC DEVICE」と題する係属中の特許文献6に開示されており、この開示を参照により本明細書に組み込む。
【0056】
低電力アプリケーション506の準備ができると、ブロック712で、LIDモジュール402は、LIDインターフェースモジュール502を介して、コマンド(例えば、データ要求)を含むメッセージを低電力アプリケーションに送信する。例えば、携帯型コンピュータ400の主要部分は、次のメッセージまたはコマンドに対して低電力アプリケーションが準備完了/準備未完了であることを指示するメッセージを送信することができる。次に、LIDモジュール402は、ユーザが(先に、図6と併せて説明した)UIの「機能」画面に表示されたボタンを起動したことに応答して、メッセージを送信することができる。
【0057】
次に、ブロック714で、LIDモジュール402は、UI(例えば、先に図6と併せて説明したアプリケーションの「機能」画面の1つ)に表示すべきデータをLIDインターフェースモジュール502を介して受信する。
【0058】
ブロック716で、次にLIDモジュール402は、ブロック714で送信したメッセージに応答して携帯型コンピュータ400の主要部分から受信したデータを用いて、低電力ディスプレイ114(図4)に表示されるUIを更新する。この実施形態では、GUIフレームワーク532がUI中の受信したデータの表示を処理する。次に、動作フローは、ユーザがセッションを終了するまではブロック712に戻ることができる。
【0059】
図8は、一実施形態による、LIDモジュール402のUIに表示される一例示的ポップアップメニューを示す。この例では、受信箱ボタン601が起動されたとき、LIDモジュール402は(図6と併せて先に説明した)主電子メール画面802を表示する。ユーザが特定の電子メールメッセージを選択したとき(例えば、最初の電子メールメッセージの強調表示が、そのメッセージが選択されていることを示す)、ポップアップメニュー804が表示される。このポップアップメニューを用いて、ユーザは実施されるいくつかの可能な動作のうちの1つ(例えば、削除、既読とマークなど)を選択する。電子メールの例が示されているが、ポップアップメニューはUIの主画面から起動できる他の機能に関しても使用することができる。
【0060】
図9は、一実施形態による、携帯型コンピュータ400の主要部分から取り外されたときに、LIDモジュール402によって表示されるUIの表示方向再設定を示す。この実施形態では、LIDモジュール402が取り付けられたとき、UIは、表示されたボタンが「横長」方向(すなわち、各ボタンの頭部がLIDモジュール402の長い側面の1つを向く状態)になるように向けられる。この横長方向は図6に示されている。LIDモジュール402が携帯型コンピュータ400の主要部分から取り外されたとき、UIは自動的に「縦長」方向(すなわち、各ボタンの頭部がLIDモジュール402の短い側面の1つを向く状態)に再設定される。一実施形態では、縦長方向でのキーパッド420は低電力ディスプレイ114の下部に配置される。この機能により、LIDモジュール402に、一般的な携帯電話(すなわち、LCDディスプレイの下にキーパッドを備えた携帯電話)と類似の構成を持たせる。
【0061】
他の実施形態では、ユーザはLIDモジュール402によって表示されるUIの向きを選択的に再設定することができる。例えば、LIDモジュール402の携帯電話機能の1つを使用するときは、LIDモジュール402が携帯型コンピュータ400の主要部分に取り付けられている場合でさえも、UIを自動的に縦長方向に再設定するようにLIDモジュール402を構成することができる。他の実施形態では、LIDモジュール402はLIDモジュール402の方向(例えば、重力の方向に対するLIDモジュール402の方向)を検出できるコンポーネントを含み、方向の変化に応答してLIDモジュール402のUIの方向を自動的に調整することもできる。
【0062】
本明細書では、様々なモジュールや技術を、1つまたは複数のコンピュータまたは他の装置によって実行される、プログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能な命令の一般的な環境で説明することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施するかまたは特定の抽象データ型を実装するためのルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。一般に、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において必要に応じて組み合わせること、または分散させることができる。
【0063】
これらのモジュールや技術の実装は、ある形式のコンピュータ可読媒体で格納または送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の市販の媒体とすることができる。限定の意味ではなく例として、コンピュータ可読媒体は「コンピュータ記憶媒体」および「通信媒体」を含むことができる。
【0064】
「コンピュータ記憶媒体」は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブルの媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、これらに限定されるものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術製品、CD−ROM、DVD(digital versatile disk)、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、あるいは所望の情報を格納するために使用することができ、コンピュータによってアクセス可能な他の任意の媒体を含む。
【0065】
「通信媒体」は一般に、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどを、搬送波または他の伝送機構などの被変調データ信号の形で実施する。通信媒体はまた、いずれかの情報伝達媒体を含む。「被変調データ信号」という用語は、情報を信号中に符号化するような方法で設定または変更された、1つまたは複数の信号特性を含む信号を意味する。単に非限定的な例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、ならびに音響、RF、赤外、および他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記の任意の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0066】
本明細書を通して、「一実施形態」、「ある実施形態」、または「一例示的実施形態」と記載されている場合は、記載した特定の機能、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、これらの語句の使用は、単に1つの実施形態だけを意味するのではなく、それ以上の実施形態を意味することがある。さらに、記載の機能、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態の中に任意の適切な方法で組み合わせることもできる。
【0067】
しかし、当業者ならば、本発明が1つまたは複数の特定の詳細を用いることなく実施できること、すなわち他の方法、リソース、材料等を用いて実施できることを理解できるはずである。他の実施例では、単に本発明の諸態様を曖昧にすることを避けるために、周知の構造、リソース、または動作については詳細には図示または説明していない。
【0068】
例示的な実施形態および適用例について図示し説明してきたが、本発明が上記の構成やリソースそのものに限定されるものではないことを理解されたい。本明細書に開示された本発明の方法およびシステムの構成、動作、および詳細については、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、当業者にとって明らかであるような様々な修正形態、変更形態、および変形形態を実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】メインディスプレイがユーザの目に見える状態で開かれたモバイル電子装置の斜視図である。
【図2】第2のディスプレイがユーザの目に見える状態で閉じられたモバイル電子装置の斜視図である。
【図3】第2のディスプレイモジュールを備え、ネットワークに結合されたモバイル電子装置のブロック図である。
【図4】モバイル電子装置の他の部分から取り外すことができる第2のディスプレイモジュールのブロック図である。
【図5】モバイル電子装置および第2のディスプレイモジュールのソフトウェアコンポーネントのブロック図である。
【図6】第2のディスプレイモジュールによって表示される一例示的UIを示す図である。
【図7】モバイル電子装置上でアプリケーションを開始する際の、第2のディスプレイモジュールの動作フローを示す流れ図である。
【図8】第2のディスプレイモジュールのUIに表示された一例示的ポップアップメニューを示す図である。
【図9】第2のディスプレイモジュールによって表示されたUIの表示方向の再設定を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールのディスプレイによって表示されるユーザインターフェース(UI)であって、前記モバイル電子装置は前記第2のディスプレイモジュールの外部に存在するメインディスプレイおよびプロセッサユニットを有し、前記プロセッサユニットはオペレーティングシステム(OS)を有し、前記ユーザインターフェースは、
前記ディスプレイによってグラフィカルに表示される複数のボタンであって、前記モバイル電子装置上で選択的に起動することができる複数のアプリケーションに対応した複数のボタンを備え、前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、前記プロセッサユニットの前記OSを起動することなく、前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションのデータにユーザがアクセスすることが選択的に可能になることを特徴とするユーザインターフェース。
【請求項2】
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、そのボタンに対応したアプリケーションを起動することなく、前記プロセッサユニットのOSと前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションに関連する低電力アプリケーションとを選択的に起動することを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項3】
前記複数のボタンは、ユーザによる起動に応答して前記モバイル電子装置に含まれるすべての無線通信コンポーネントを使用不可にするアプリケーションに対応した1つのボタンを含むことを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項4】
前記モバイル電子装置の前記無線通信コンポーネントが使用不可である間に、前記モバイル電子装置の他のコンポーネントを選択的に動作させることを特徴とする請求項3に記載のUI。
【請求項5】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIが自動的に起動されることを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項6】
前記UIの表示方向は選択的に変更することができることを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項7】
前記UIの表示方向は、前記第2のディスプレイモジュールの物理的な方向の変化に応答して自動的に変化することを特徴とする請求項6に記載のUI。
【請求項8】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIの表示方向が自動的に変化することを特徴とする請求項6に記載のUI。
【請求項9】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが起動されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIが起動しているときは自動的に停止させることを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項10】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが停止されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIが停止しているときは自動的に起動させることを特徴とする請求項1に記載のUI。
【請求項11】
モバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールによって実施される方法であって、前記モバイル電子装置は前記第2のディスプレイユニットの外部に存在するメインディスプレイおよびプロセッサユニットを有し、前記プロセッサユニットはオペレーティングシステム(OS)を有し、前記方法は、
前記第2のディスプレイモジュールのディスプレイ上に、前記モバイル電子装置上で選択的に起動できる複数のアプリケーションに対応する複数のボタンを有するUIを表示すること、および
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動に応答して、前記プロセッサユニットの前記OSを起動することなく、前記モバイル電子装置上に存在しかつ前記第2のディスプレイモジュールの外部に存在するアプリケーションに関連するデータにアクセスすること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、前記OSと前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションに関連する低電力アプリケーションとを選択的に起動し、前記低電力アプリケーションを、それに対応するアプリケーションを起動することなく起動することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のボタンは、ユーザによる起動に応答して前記モバイル電子装置に含まれるすべての無線通信コンポーネントを使用不可にするアプリケーションに対応した1つのボタンを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記モバイル電子装置の前記無線通信コンポーネントが使用不可である間に、前記モバイル電子装置の他のコンポーネントを選択的に動作させることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIを自動的に起動させることをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のディスプレイモジュール内部の前記UIの表示方向を変更することをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のディスプレイモジュールの方向の変化に応答して、前記UIの表示方向を自動的に変化させることをさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIの表示方向を自動的に変化させることをさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが起動されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に停止させることをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが停止されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に起動させることをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項21】
モバイル電子装置の第2のディスプレイモジュールによって実施される命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記モバイル電子装置は前記第2のディスプレイモジュールの外部に存在するメインディスプレイおよびプロセッサユニットを有し、前記プロセッサユニットはオペレーティングシステム(OS)を有し、前記命令は、前記第2のディスプレイモジュールによって実施されたときに、
前記モバイル電子装置上で選択的に起動できる複数のアプリケーションに対応する複数のボタンを有するUIを前記第2のディスプレイモジュールのディスプレイ上に表示する動作と、
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動に応答して、前記プロセッサユニットの前記OSを起動することなく、前記モバイル電子装置上に存在しかつ前記第2のディスプレイモジュールの外部に存在するアプリケーションに関連するデータにアクセスする動作と
を含む諸動作を前記第2のディスプレイモジュールに実施させることを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、前記OSと前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションに関連する低電力アプリケーションとを選択的に起動し、前記低電力アプリケーションを、それに対応するアプリケーションを起動することなく起動することを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記複数のボタンは、ユーザによる起動に応答して前記モバイル電子装置に含まれるすべての無線通信コンポーネントを使用不可にするアプリケーションに対応した1つのボタンを含むことを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記モバイル電子装置の前記無線通信コンポーネントが使用不可である間に、前記モバイル電子装置の他のコンポーネントを選択的に動作させることを特徴とする請求項23に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記諸動作は、前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIを自動的に起動させる動作をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
前記諸動作は、前記第2のディスプレイモジュール内部の前記UIの表示方向を選択的に変更する動作をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項27】
前記諸動作は、前記第2のディスプレイモジュールの方向の変化に応答して、前記UIの表示方向を自動的に変化させる動作をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項28】
前記諸動作は、前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIの表示方向を自動的に変化させる動作をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記諸動作は、前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが起動されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に停止する動作をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記諸動作は、前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが停止されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に起動させる動作をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項31】
第2のディスプレイモジュール、ならびに前記第2のディスプレイモジュールの外部に存在するメインディスプレイおよびプロセッサユニットを有するモバイル電子装置を備えるシステムであって、前記プロセッサユニットはオペレーティングシステム(OS)を有し、前記第2のディスプレイモジュールは、
前記モバイル電子装置上で選択的に起動することができる複数のアプリケーションに対応した複数のボタンを表示する手段と、
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動に応答して、前記プロセッサユニットの前記OSを起動することなく、前記モバイル電子装置上に存在するアプリケーションに関連するデータにアクセスする手段と
をさらに含むことを特徴とするシステム。
【請求項32】
前記データにアクセスする手段が、前記OSと前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションに関連する低電力アプリケーションとを選択的に起動し、前記低電力アプリケーションが、それに対応するアプリケーションを起動することなく起動されることを特徴とする請求項315に記載のシステム。
【請求項33】
前記表示手段は、ユーザによる起動に応答して前記モバイル電子装置に含まれるすべての無線通信コンポーネントを使用不可にするアプリケーションに対応した1つのボタンを含むことを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記モバイル電子装置の前記無線通信コンポーネントが使用不可である間に、前記モバイル電子装置の他のコンポーネントを選択的に動作させることを特徴とする請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記表示手段を自動的に起動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
前記第2のディスプレイモジュール内部の前記表示手段の表示方向を選択的に変更する手段をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記表示方向を選択的に変更する手段は、前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記表示手段の前記表示方向を自動的に変更することを特徴とする請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが起動されたことに応答して、前記表示手段を自動的に停止させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項39】
前記モバイル電子装置の前記メインディスプレイが停止されたことに応答して、前記表示手段を自動的に起動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載のシステム。
【請求項40】
メインディスプレイを備える第1の部分と、
前記第1の部分に関節をなして取り付けられ、オペレーティングシステム(OS)を実行する主プロセッサユニットを有する第2の部分であって、前記第1および第2の部分を、前記第2の部分が前記メインディスプレイをカバーするように相対的に配置することができる第2の部分と、
前記第2の部分に結合され、UIをグラフィカルに表示する第2のディスプレイを有する第2のディスプレイモジュールとを備えたモバイル電子装置であって、前記UIは、前記第2の部分で選択的に起動することができる複数のアプリケーションに対応した複数のボタンを含み、前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、前記OSを起動することなく、前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションのデータにユーザが選択的にアクセスすることが可能になることを特徴とするモバイル電子装置。
【請求項41】
前記複数のボタンのうちの1つのボタンの起動により、そのボタンに対応するアプリケーションを起動することなく、前記OSと前記起動されたボタンに対応する前記アプリケーションに関連する低電力アプリケーションとを選択的に起動することを特徴とする請求項40に記載のモバイル電子装置。
【請求項42】
前記複数のボタンは、ユーザによる起動に応答して前記モバイル電子装置に含まれるすべての無線通信コンポーネントを使用不可にするアプリケーションに対応した1つのボタンを含むことを特徴とする請求項40に記載のモバイル電子装置。
【請求項43】
前記第2のディスプレイモジュールが前記第2の部分から取り外されたことに応答して、前記UIを自動的に起動させることを特徴とする請求項40に記載のモバイル電子装置。
【請求項44】
前記第2のディスプレイモジュールが前記モバイル電子装置から取り外されたことに応答して、前記UIの表示方向を自動的に変化させることを特徴とする請求項43に記載のモバイル電子装置。
【請求項45】
前記メインディスプレイが起動されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に停止させることを特徴とする請求項40に記載のモバイル電子装置。
【請求項46】
前記メインディスプレイが停止されたことに応答して、前記第2のディスプレイモジュールの前記UIを自動的に起動させることを特徴とする請求項40に記載のモバイル電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−506196(P2007−506196A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527108(P2006−527108)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030731
【国際公開番号】WO2005/029305
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(506090565)バルカン ポータルズ インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】