説明

モータのステータ

【課題】一個の電気連結モジュールを設けて複数個の回路層の巻き線セットに電気的に接続することにより、体積を縮小して構造の剛性を高めるとともに、結合の安定性を高め、さらにレイアウトの複雑性を低く抑え、組立ての便利性を高めることができる。
【解決手段】複数個の回路層1および少なくとも一個の電気連結モジュール2を有する。それぞれの回路層1には絶縁板11が含まれ、絶縁板11の上には少なくとも一個の巻き線セット14が形成される。それぞれの電気連結モジュール2には貫通導電部材21と少なくとも一個の隣接導電部材22が含まれ、貫通導電部材21は複数個の回路層1を貫穿するとともに、少なくとも一個の回路層1の巻き線セット14と電気的に接続し、隣接導電部材22は回路層1の内の少なくとも一個を貫穿するとともに、それぞれの隣接導電部材22は少なくとも回路層1の内の二個の回路層1の巻き線セット14と連接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータのステータに関するもので、特に複数個の回路層を貫通する電気連結モジュールを有することにより、レイアウトの複雑性を低く抑えることができるモータのステータに係るものである。
【背景技術】
【0002】
今日、電子製品の超小型化の趨勢に鑑み、超小型化された各種の電子製品の中に用いられる送風放熱を行なうファンについても、従来のファンよりも更に小さい設置空間を占めなければならなくなってきた。そのため、ファンの超小型化の設計と量産を行なう時、パワーが大きく構造強度が高いモータのステータをいかに作り出すかが、ファンの超小型化の技術における重要な要素の一つとなっている。詳しく言えば、従来の巻き線方式で構成されるモータのステータでは、超小型化モータに求められる「軽い」、「薄い」という要求に対応できなくなるため、最近のモータのステータの製造技術では、プリント回路基板レイアウト(PCB layout)または電鋳(electroforming)の方式を利用してステータコイルをレイアウト方式で直接一つの回路板に形成させる方法が開発された。その他に、比較的大きい瞬間的な駆動効率を生じさせるべく、各層で全てコイルの線路が布設される多層板もすでにモータのステータの製造に応用されている。
【0003】
従来の多層板を有するモータのステータとしては、例えば、中華民国特許公開番号第201123686号の「軸方向磁束巻線装置と軸方向磁束巻線装置を有するモータ」(特許文献2を参照)と図10に示されているモータのステータにあっては、モータのステータ9は一個のフレキシブル基板91と一個の巻き線セット92を含む。フレキシブル基板91には複数個の載置板911と少なくとも一個のブリッジ接続部912が含まれ、それぞれの載置板911の上には全て巻き線セット92の一個の巻き線単元921が設けられ、そしてそれぞれのブリッジ接続部912の上には全て巻き線セット92の一個の内部回路922が設けられる。その内、いかなる一個のブリッジ接続部912も二個の載置板911の間に連接され、かつブリッジ接続部912の上の内部回路922は二個の載置板911の上の巻き線単元921に電気的に接続される。その他に、フレキシブル基板91のブリッジ接続部92を折り曲げることによって複数個の載置板911が一個のローターの軸方向において互いに重なり合うように形成され、かつ複数個の載置板911は上記ローターに隣接するように設けられ、それにより、それぞれの載置板911の上の巻き線単元921に電気が供給されたとき、磁力が生じてローターを駆動することができるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中華民国特許公開番号第201123686号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような図10に掲示される従来のモータのステータにおいては、一般的に次のような問題点を有している。上述した従来のモータのステータのフレキシブル基板91は可撓性材料によって製造されるため、剛性不足になり易く、かつ結合時の安定性がよくないなどの使用材料に起因する固有な欠点を有している。また、いかなる二個の載置板911も全て一個のブリッジ接続部912によって連接されるため、モータのステータの設置空間を圧縮しようとするとき、ブリッジ接続部912を極小の曲率しか有しないように折り曲げなければならず、それによってブリッジ接続部912が折れて破損してしまうという問題点があった。さらに、モータのステータを形成した後、折り曲げることによってそれぞれの載置板911の側辺から突出するブリッジ接続部912により、モータのステータの設置空間が増えてしまうという問題点があった。その他に、巻き線セット92は多くてもフレキシブル基板91の二個の相対する表面にしか布設することができず、巻き線セット92のレイアウトの形態が極めて複雑になるため、この種のモータのステータの生産の歩留りを低下させてしまうという問題点があった。このように、上記のような従来のモータのステータはさらなる改良を必要としていた。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みて発明されたものであって、その主な目的とするところは、一個の電気連結モジュールを設けて複数個の回路層の巻き線セットに電気的に接続することにより、体積を縮小して構造の剛性を高めるとともに、結合の安定性を高め、さらにレイアウトの複雑性を低く抑え、組立ての便利性を高めることができるモータのステータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によるモータのステータは、複数個の回路層および少なくとも一個の電気連結モジュールを有する。それぞれの回路層には一個の絶縁板が含まれ、絶縁板の上には少なくとも一個の巻き線セットが形成される。それぞれの電気連結モジュールには一個の貫通導電部材と少なくとも一個の隣接導電部材が含まれる。貫通導電部材は複数個の回路層を貫穿するとともに、少なくとも一個の回路層の巻き線セットと電気的に接続する。少なくとも一個の隣接導電部材は複数個の回路層の内の少なくとも一個を貫穿するとともに、それぞれの隣接導電部材は少なくとも複数個の回路層の内の二個の回路層の巻き線セットと連接するように構成される。
【0008】
また、本発明の巻き線セットには一個のコイルが含まれ、貫通導電部材はコイルの内部と外部の内の一方に設けられ、かつ隣接導電部材はコイルの内部と外部の内の他方に設けられることもできる。また、巻き線セットには一個のコイルが含まれ、貫通導電部材と隣接導電部材は全てコイルの外部に設けられることもできる。また、巻き線セットには一個のコイルが含まれ、貫通導電部材と隣接導電部材は全てコイルの内部に設けられることもできる。また、隣接導電部材は複数個の回路層を貫穿し、それぞれの回路層の巻き線セットには一個の第一端子と一個の第二端子が含まれ、第一端子は隣接導電部材に電気的に接続し、第二端子は貫通導電部材に電気的に接続するように形成されることもできる。また、少なくとも一個の隣接導電部材の数は回路層の数に対応し、かついかなる一個の隣接導電部材は複数個の回路層の内の一つを貫穿し、それぞれの回路層の巻き線セットには一個の第一端子と一個の第二端子が含まれ、隣接導電部材は二個の回路層の巻き線セットの第一端子の間または二個の回路層の巻き線セットの第二端子の間に電気的に接続され、貫通導電部材は複数個の回路層の内の一個の巻き線セットの第二端子に電気的に接続され、その内にそれぞれの巻き線セットの第二端子と貫通導電部材が電気的に接続するものは、すなわち隣接導電部材とは電気的に接続しないように形成されることもできる。また、それぞれの回路層には一個の布設表面、一個の底面と少なくとも一個の貫通孔が含まれ、貫通孔は布設表面から底面まで延伸し、全ての回路層の貫通孔は少なくとも一個の軸線に沿って配列し、かつ貫通導電部材は貫通孔の中に設けられることもできる。また、それぞれの回路層には一個の布設表面、一個の底面と少なくとも一個の導孔が含まれ、導孔は布設表面から底面まで延伸し、かつ隣接導電部材は導孔の中に設けられることもできる。また、電気連結モジュールと巻き線セットの数はモータのステータに応用されるモータの相数と同じまたは多くなるように形成されることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のモータのステータによれば、一個の電気連結モジュールを設けて複数個の回路層の巻き線セットに電気的に接続することにより、体積を縮小して構造の剛性を高めることができるとともに、結合の安定性を高め、さらにレイアウトの複雑性を低く抑え、組立ての便利性を高めることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態1の分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態1の断面の説明図である。
【図3】図3は、本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態2の分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態2の断面の説明図である。
【図5】図5は、本発明のモータのステータの実施例の並列構造の回路概略図である。
【図6】図6は、本発明のモータのステータの実施例の直列構造の回路概略図である。
【図7】図7は、本発明のモータのステータの実施例の多相モーターの実施形態の分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明のモータのステータの実施例のもう一つの多相モーターの実施形態の分解斜視図である。
【図9】図9は、本発明のモータのステータの実施例の使用状況の概略図である。
【図10】図10は、従来の多層板のモータのステータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態1の分解斜視図であり、図2は本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態1の断面の説明図であり、図3は本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態2の分解斜視図であり、図4は本発明のモータのステータの実施例の単相モーターの実施形態2の断面の説明図である。図1、2を参照すると、本発明のモータのステータの実施例の実施形態1の分解斜視図と断面の説明図が掲示され、その内、モータのステータは多層板の構造を有するとともに、複数個の回路層1および一個の電気連結モジュール2が含まれ、かつ電気連結モジュール2は複数個の回路層1を貫穿するように形成される。このような実施形態において、モータのステータは一種の単相モータに適用される。
【0013】
さらに詳しく言えば、再び図1、2、3、4を参照すると、それぞれの回路層1には全て一個の絶縁板11、一個の貫通孔12、一個の導孔13および一個の巻き線セット14が含まれる。絶縁板11には一個の布設表面111と一個の底面112が含まれ、かつ布設表面111と底面112は好ましくは絶縁板11の二個の相対する表面を形成する。貫通孔12は絶縁板11を貫穿し、さらに絶縁板11の布設表面111から底面112まで延伸するように形成される。
【0014】
その内、全ての回路層1の貫通孔12は全て同一の軸線に沿って配列するように形成され、かつ全ての貫通孔12は、好ましくは同じ孔径を有するように形成される。導孔13も絶縁板11を貫穿し、かつ布設表面111から底面112まで延伸するように形成される。巻き線セット14は絶縁板11の布設表面111の上に設けられ、かつ巻き線セット14には一個の第一端子141と一個の第二端子142が含まれる。その内、第一端子141は導孔13まで延伸し、かつ第二端子142は貫通孔12まで延伸するように形成されるか、または、第一端子141がいかなる一個の孔まで延伸しておらず、かつ第二端子142は導孔13まで延伸するように形成される。
【0015】
本発明のモータのステータの電気連結モジュール2には、好ましくは、貫通孔12または導孔13から導電媒質(例えば半田)を注入し、電気連結モジュール2には一個の貫通導電部材21と少なくとも一個の隣接導電部材22が含まれる。貫通導電部材21は複数個の回路層1の貫通孔12の中に設けられて複数個の回路層1を貫穿し、貫通導電部材21はそれぞれの貫通孔12に延伸する巻き線セット14の第二端子142と電気的に接続する。隣接導電部材22は導孔13の中に設けられて複数個の回路層1の内の少なくとも一個を貫穿し、かつ導孔13まで延伸する巻き線セット14の第一端子141と電気的に接続したり、または二個の巻き線セット14の第一端子141の間に連接されたり、または貫通導電部材21まで連接されていない二個の巻き線セット14の第二端子142と互いに連接したりする。
【0016】
さらに詳しく言えば、再び図1、2を参照すると、複数個の回路層1の導孔13が一直線に配列されると、隣接導電部材22の数は一個からなることができ、隣接導電部材22は同時に複数個の回路層1の巻き線セット14の第一端子141と電気的に接続し、かつ複数個の巻き線セット14の第二端子142は全て貫通孔12まで延伸して貫通導電部材21と電気的に接続することにより、複数個の巻き線セット14は電気連結モジュール2によって図5に示される並列接続に構成される。
【0017】
これに対して、再び図3、4に示される本発明のモータのステータの実施例の実施形態2の分解斜視図と断面の説明図を参照すると、複数個の回路層1の導孔13は位置をずらすように設置され、隣接導電部材22の数は回路層1の数に対応することができ、かつ隣接導電部材22はすべての回路層1の内の一個の導孔13に受容される。その内、隣接導電部材22は導孔13まで延伸する巻き線セット14の第一端子141に電気的に接続されるだけではなく、隣接導電部材22はもう一個の回路層1の巻き線セット14の第一端子141にも電気的に接続される。または、隣接導電部材22は導孔13まで延伸する巻き線セット14の第二端子142に電気的に接続されるだけではなく、もう一個の回路層1の巻き線セット14の第二端子142にも電気的に接続される。これにより、貫通導電部材21が複数個の回路層1の内の一個の巻き線セット14の第二端子142だけに電気的に接続されると、複数個の巻き線セット14は電気連結モジュール2によって図6に示される直列接続に構成される。
【0018】
図7は本発明のモータのステータの実施例の多相モーターの実施形態の分解斜視図である。図7を参照すると、モータのステータは一種の多相モータに適用される。この実施形態において、それぞれの回路層1には複数個の貫通孔12、複数個の導孔13および複数個の巻き線セット14が含まれる。その内、貫通孔12、導孔13および巻き線セット14の数は少なくともモータの相数と同じになる。例えば、図7に示されるように、本発明のモータのステータは一種の二相モータに応用され、貫通孔12は二個からなることができ、かつ導孔13と巻き線セット14はそれぞれ六個からなることができる。ただし、本発明のモータのステータが一種の三相モータに応用される場合、貫通孔12は三個以上でなければならない。その内、同一の相の電流が通過するのに用いられる電気連結モジュール2と巻き線セット14の接続関係は上述した単相モータの実施形態と同じである。
【0019】
その他に、再び図7を参照すると、巻き線セット14と電気連結モジュール2を簡単に電気的に接続するべく、好ましくは、同一の相の電流が通過するのに用いられる貫通導電部材21と隣接導電部材22をそれぞれ巻き線セット14によって構成される一個のコイルの内部と外部(すなわち貫通導電部材21は上記コイルの内部と外部の内の一つに設けられ、かつ隣接導電部材22は上記コイルの内部と外部の内のもう一つに設けられる。)に設けることができる。ただし、図9に示される本発明のモータのステータの実施例のもう一つの多相モーターの実施形態の分解斜視図を参照すると、貫通導電部材21と隣接導電部材22を全てコイルの外部に設けたり、または貫通導電部材21と隣接導電部材22を全てコイルの内部に設けたりすることもできる。
【0020】
図9は本発明のモータのステータの実施例の使用状況の概略図である。図9を参照すると、モータのステータが一個の薄型ファンに応用される時、上記モータのステータは上記薄型ファンの一個の基座3の上に固設される。その他に、この薄型ファンには一個のファンホイール4が含まれ、かつファンホイール4には一個の磁気誘導面41が含まれる。磁気誘導面41は上記モータのステータに面するように形成されることにより、モータのステータの巻き線セット14が通電して励磁されると、ファンホイール4を駆動することができる。
【0021】
上述の如く、複数個の回路層1を貫穿して通過する電気連結モジュール2によって、本発明のモータのステータは直接複数個の回路層1の内部に貫穿される電気連結モジュール2をもってそれぞれの巻き線セット14を電気的に接続することができるため、電気連結モジュール2が破損してファンのステータの作動に影響を及ぼしてしまうようなことを避けることができるとともに、ファンのステータの体積を縮小することができる。この他に、回路層1の絶縁板11は一般的な硬質の回路板によって構成することができるため、本発明のモータのステータは比較的高い剛性と結合の安定性を備えることができる。また、隣接導電部材22は少なくとも複数個の回路層1の内の一つを貫穿することにより、複数個の回路層1の布設表面111の上に設けられる巻き線セット14は、直接隣接導電部材22によって互いに電気的に接続することができるため、ファンのステータの回路設計の自由度を高めることができるとともに、レイアウトの複雑性を低く抑えることができ、ファンのステータの量産時における生産の歩留まりを高めることができる。
【0022】
本発明は、その精神および必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、限定を意図するものではない。
【符号の説明】
【0023】
1 回路層
11 絶縁板
111 布設表面
112 底面
12 貫通孔
13 導孔
14 巻き線セット
141 第一端子
142 第二端子
2 電気連結モジュール
21 貫通導電部材
22 隣接導電部材
3 基座
4 ファンホイール
41 磁気誘導面
9 モータのステータ
91 フレキシブル基板
911 載置板
912 ブリッジ接続部
92 巻き線セット
921 巻き線単元
922 内部回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の回路層(1)および少なくとも一個の電気連結モジュール(2)を有するモータのステータにおいて、それぞれの回路層(1)には一個の絶縁板(11)が含まれ、絶縁板(11)の上には少なくとも一個の巻き線セット(14)が形成され、それぞれの電気連結モジュール(2)には一個の貫通導電部材(21)と少なくとも一個の隣接導電部材(22)が含まれ、貫通導電部材(21)は複数個の回路層(1)を貫穿するとともに、少なくとも一個の回路層(1)の巻き線セット(14)と電気的に接続し、少なくとも一個の隣接導電部材(22)は複数個の回路層(1)の内の少なくとも一個を貫穿するとともに、それぞれの隣接導電部材(22)は少なくとも複数個の回路層(1)の内の二個の回路層(1)の巻き線セット(14)と連接するように形成されることを特徴とするモータのステータ。
【請求項2】
巻き線セット(14)には一個のコイルが含まれ、貫通導電部材(21)はコイルの内部と外部の内の一方に設けられ、かつ隣接導電部材(22)はコイルの内部と外部の内の他方に設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項3】
巻き線セット(14)には一個のコイルが含まれ、貫通導電部材(21)と隣接導電部材(22)は全てコイルの外部に設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項4】
巻き線セット(14)には一個のコイルが含まれ、貫通導電部材(21)と隣接導電部材(22)は全てコイルの内部に設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項5】
隣接導電部材(22)は複数個の回路層(1)を貫穿し、それぞれの回路層(1)の巻き線セット(14)には一個の第一端子(141)と一個の第二端子(142)が含まれ、第一端子(141)は隣接導電部材(22)に電気的に接続し、第二端子(142)は貫通導電部材(21)に電気的に接続するように形成されることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項6】
少なくとも一個の隣接導電部材(22)の数は回路層(1)の数に対応し、かついかなる一個の隣接導電部材(22)は複数個の回路層(1)の内の一つを貫穿し、それぞれの回路層(1)の巻き線セット(14)には一個の第一端子(141)と一個の第二端子(142)が含まれ、隣接導電部材(22)は二個の回路層(1)の巻き線セット(14)の第一端子(141)の間または二個の回路層(1)の巻き線セット(14)の第二端子(142)の間に電気的に接続され、貫通導電部材(21)は複数個の回路層(1)の内の一個の巻き線セット(14)の第二端子(142)に電気的に接続され、その内、それぞれの巻き線セット(14)の第二端子(142)と貫通導電部材(21)が電気的に接続するものは、隣接導電部材(22)と電気的に接続しないように形成されることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項7】
それぞれの回路層(1)には一個の布設表面(111)、一個の底面(112)および少なくとも一個の貫通孔(12)が含まれ、貫通孔(12)は布設表面(111)から底面(112)まで延伸し、全ての回路層(1)の貫通孔(12)は少なくとも一個の軸線に沿って配列し、かつ貫通導電部材(21)は貫通孔(12)の中に設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項8】
それぞれの回路層(1)には一個の布設表面(111)、一個の底面(112)および少なくとも一個の導孔(13)が含まれ、導孔(13)は布設表面(111)から底面(112)まで延伸し、かつ隣接導電部材(22)は導孔(13)の中に設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。
【請求項9】
電気連結モジュール(2)と巻き線セット(14)の数はモータのステータが用いられるモータの相数と同じまたはそれより多くなるように形成されることを特徴とする請求項1に記載のモータのステータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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